詳細ルール(私訳第 3.0.7.0 版)


 このルールに関して、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社が著作権を持ちます。

(このファイルの最後に詳細は記述してあります)

 このファイルは、マジック・ザ・ギャザリングのComprehensive Rulesを、Japan Netrep *ぱお*/米村 薫 以下CR翻訳グループが翻訳したものです。

 このルールの英文は http://www.wizards.com/magic/MTG_Rules.asp に、翻訳文は http://judge.magic.asuka.net/data/CompRules_j.html にあります。

 再配布は制限しませんが、この巻頭辞まで含めた完全な形でお願いいたします。

 この翻訳に関して疑問等ありましたら、*ぱお*/米村 薫 までメールでご連絡ください。

翻訳:CR翻訳グループ(*ぱお*、ムリア、Vorspiel、JFK)

Special thanks: I.C.A.、エリエル、ishan、九印、たかのを、あけぼの、みらこー、LANCER、鴨屋 真、KakiP、平良俊幸、ガレッガ、Ysman、タカーP、その他ご協力いただいた方々


もくじ


0. はじめに

1. ゲーム

100. 原則

101. ゲームの始め方

102. 勝ちと負け

103. マジックの黄金律

104. とシンボル

2. ゲームの部分

200. 原則

201. 特性

202. 名前

203. マナ・コスト

204.

205. タイプ行

206. エキスパンション・シンボル

207. 文章欄

208. パワー/タフネス

209. 絵の著作権表記

210. 権利表記

211. コレクター番号

212. タイプサブタイプ特殊タイプ

213. 呪文

214. パーマネント

215. レジェンド伝説の オブジェクト

216. トークン

217. 領域

3. ターン進行

300. 原則

301. 開始フェイズ

302. アンタップ・ステップ

303. アップキープ・ステップ

304. ドロー・ステップ

305. メイン・フェイズ

306. 戦闘フェイズ

307. 戦闘開始ステップ

308. 攻撃クリーチャー指定ステップ

309. ブロック・クリーチャー指定ステップ

310. 戦闘ダメージ・ステップ

311. 戦闘終了ステップ

312. 終了フェイズ

313. ターン終了ステップ

314. クリンナップ・ステップ

4. 呪文能力効果

400. 原則

401. スタック上の呪文

402. 能力

403. 起動型能力

404. 誘発型能力

405. 常在型能力

406. マナ能力

407. 能力の追加・除去

408. 呪文能力のタイミング

409. 呪文起動型能力プレイ

410. 誘発型能力の処理

411. マナ能力プレイ

412. 常在型能力の処理

413. 呪文能力解決

414. 呪文能力打ち消し

415. 対象を取る呪文能力

416. 効果

417. 単発的効果

418. 継続的効果

419. 置換軽減効果

420. 状況起因効果

421. '無限'ループの処理

422. 不正な行動の処理

5. その他のルール

500. 適正な攻撃ブロック

501. 回避能力

502. キーワード能力

503. オブジェクトコピー

504. 裏向き呪文パーマネント

505. 分割カード

506. サブゲーム

6. 用語集


マジック・ザ・ギャザリング 詳細ルール


0. はじめに

 この冊子は、マジック・ザ・ギャザリング(R)の基本的なゲームを理解した人たちのために編集されている。初心者にとって、このルールはほとんどの場合、不必要で複雑なものである。このルールに書かれていることは、このゲームに関するルール・グルになるためのものであり、特殊な問題が生じたときか、あるいは競技プレイの間にしか必要ではないだろう。

 気軽なプレイの時に、また、ほとんどの問題にあたっては、第8版入門セットの箱に入っている一般ルールブックで充分である(一般ルールブックの内容は、Wizards of the Coastのマジック・ルールのウェブサイト http://www.wizards.com/default.asp?x=magic/rules.asp からダウンロードできる。なお、日本語版は ホビージャパン社のウェブサイト http://www.hobbyjapan.co.jp/magic/rules/online6.html にある)。それ以上の詳細なルールを求めるのであれば、これ以降を読み進めるとよい。

 この文章は、章立てられたルールと、用語集からなっている。ルールの多くは細分化され、それぞれのルールとサブルールには番号が振られている。用語集では、ルール側で書くことが相応しくないような、用語一つ一つに関する解説が列記されている。探しているものが見つからない場合、用語集を確認せよ。

 ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は、ルールをいかに細かく定めたとしても、特定のカードの相互作用によって正確な解答が必要な状況があることは判っている。疑問がある場合、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社に問い合わせて、その解答を得ることができる。連絡先はこのファイルの末尾に記されている。

 問題の発生に応じて、またルールをできる限り新しく保つために、公開以降にも変更が加えられる可能性がある。公式ルールの現在の版は、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社のサイト内の http://www.wizards.com/default.asp?x=magic/rules に公開されている。

1. ゲーム

100. 原則

100.1. このマジックのルールは、2人のプレイヤーによるゲームを仮定している。3人以上のプレイヤーによるゲームを可能にする選択ルールもあるが、それはここでは問題にしない。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社のサイト内の http://www.wizards.com/magic/default.asp?x=magic/rules/multiplayer.asp で手に入れることができるハウス・ルールもある。

100.2. 構築環境でゲームをするにあたって、各プレイヤーは、60枚以上のカードからなるデッキトークンカウンターを示す小さな物、ライフの現在値をはっきり示す方法、を必要とする。構築環境でのデッキは、任意の枚数の基本地形カードと、特定の英語名ごとに4枚以下の基本地形以外のカードからなる。

100.3. シールド・デッキ、またはドラフト環境において、デッキには40枚以上のカードを必要とする。持っているかぎり、同じカードを何枚デッキに入れても問題ない。限定環境においても、トークンカウンターを示す小さな物や、ライフの現在値をはっきり示す方法は必要である。

100.4. デッキ・サイズに上限はない。

100.5. ほとんどのマジックのトーナメントには、(ここに含まれない)特殊ルールが適用される。例えば、古いセットからのカードはすべて禁止、などである。http://www.wizards.com/DCI/main.asp?x=UTR_Intro で手に入れることができる、最新のマジック・DCIフロアルールを参照。

訳注:日本語版は http://judge.magic.asuka.net/data/ でも公開されている。

101. ゲームの始め方

101.1. ゲームを始めるとき、それぞれのプレイヤーは自分のデッキシャッフルし、カードが不規則な順序になるようにする。その後、対戦相手デッキシャッフルすることができる。このデッキは以後ライブラリーとして扱われる。

101.2. デッキシャッフルした後、どちらが先攻後攻を選ぶかを決める。その方法は相互に納得できる方法(コイン・フリップとか、ダイスを振るなど)であれば何でもよい。複数のゲームからなるマッチにおいては、直前のゲームで負けたプレイヤーがどちらが先攻かを決定する。前のゲームが引き分けであった場合、前のゲームで先攻・後攻を決めたプレイヤーが決定権を持つ。

101.3. 先攻プレイヤーが決定された後、それぞれのプレイヤーはそのライフを20にし、そして7枚の手札引く

101.4. 最初の手札が満足できるものでなかったプレイヤーは、マリガンを行なうことができる。この判断は、先攻のプレイヤーが先に行なう。マリガンとは、手札ライブラリーの中に混ぜ入れ、そして6枚の新しい手札引くことである。なお気に入らなければもう一度繰り返すことができ、このときは新しい手札は5枚になる。こうして、毎回1枚ずつ手札を減らして、0枚になるまでこの方法を繰り返すことができる。先攻のプレイヤーがこれ以上マリガンをしないと決めた後で、今度は後攻のプレイヤーが満足するまでマリガンを行なうことができる。一旦マリガンしないことを選んだら、その後でマリガンすることはできない。

101.5. 両方のプレイヤー手札に満足したら、先攻のプレイヤーのターンが始まる。先攻のプレイヤーは、最初のターンのドロー・ステップrule 304ドロー・ステップ〕参照)を飛ばす

102. 勝ちと負け

102.1. プレイヤーライフの合計が0以下になったら、そのプレイヤーは次に優先権が発生したとき(状況起因効果として)ゲームに負ける。(rule 420状況起因効果〕参照)

102.2. ライブラリーに残っているよりも多いカード引くことが求められたら、残されているカードをすべて引き、次に優先権が発生したときに(状況起因効果として)そのゲームに負ける。(rule 420状況起因効果〕参照)

102.3. プレイヤーが勝ち、あるいは負け、またはゲームが引き分けになったら、そのゲームは即座に終わる。

102.4. 両方のプレイヤーが同時に負けた場合、ゲームは引き分けとなる。

102.5. プレイヤーが勝利条件と敗北条件を同時に満たした場合、そのプレイヤーは負けとなる。

102.6. ゲームが何らかのループを作り、それを止める方法がない場合、ゲームは引き分けとなる。但し、なんらかの選択肢のあるループは引き分けにはならない。

102.7. プレイヤーはいつでも投了できる。投了したプレイヤーは即座に負けとなる。

102.8. プレイヤーが10個以上の「毒カウンター/poison counter」を得た場合、次に優先権が発生するときにそのプレイヤーは敗北する。これは状況起因効果である(rule 420状況起因効果〕参照)。

103. マジックの黄金律

103.1. カードのテキストがルールに直接矛盾しているときは、カードの記述が優先される。カードはその特定の状況に適用されるルールだけを無視する。

103.2. 一方のカードに何かを「できる」と書かれており、他方のカードに同じことが「できない」と書かれていた場合、「できない」という効果が優先される。例えば、「このターンに、あなた土地を1枚追加でプレイしてよい」という効果があり、他方では「このターン、あなた土地 カードプレイすることはできない」という効果があった場合、土地プレイを禁止する効果のほうが優先される。オブジェクト能力を与える効果オブジェクトから能力を失わせる効果の相関については、このルールは適用されない。rule 407能力の追加・除去〕参照。

103.3. カードの記述が不可能な行動を求めていた場合、それは無視される。(多くの場合、カードはこれの結果をはっきりさせる。そうでなければ、なんの効果ももたらさない)

103.4. 両方のプレイヤーが同時になんらかの行動を取る場合、アクティブ・プレイヤー(そのターンのプレイヤー)が必要な選択をすべて行ない、そのあとで非アクティブ・プレイヤーが必要な選択を行ない、それから同時に行動が起こる。このルールは「アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー・ルール」(またはAPNAPルール)と呼ばれる。

例:「それぞれのプレイヤークリーチャーを1体生け贄に捧げる」というカードがあった場合、まずアクティブ・プレイヤーが自分のコントロールするクリーチャーを1体選び、それから非アクティブ・プレイヤーが自分のコントロールするクリーチャーを1体選び、その後でその2体のクリーチャーが同時に生け贄に捧げられる。

104. とシンボル

104.1. マジックのゲームでは、整数だけを用いる。分数や小数は用いない。呪文能力によって分数が出てくる可能性がある場合、その呪文能力に切り上げか切り捨てかが明記されている。

104.2. クリーチャーパワータフネスマナ・コストプレイヤーライフの合計、ダメージの総量などが0未満になった場合、その数字が変わるとき以外は0として扱う。数字が定義できない場合も0として扱う

例:3/3クリーチャーに-5/-0の修正がついた場合、パワーは0として扱われ、戦闘では0点のダメージを与える。ただし、パワーを1にするためには、+3/+0以上の修正が必要になる。

訳注:0点のダメージは与えたものとしては扱わない。rule 410.7 参照。

例:あなたパーマネントコントロールしていない場合、「あなたコントロールしているパーマネント点数で見たマナ・コストの中で一番高い値」は定義できない。この数字は0として扱う

104.3. マナ・シンボルは、{W}{U}{B}{R}{G}{X}{Y}{Z}、ならびに{0}{1}{2}{3}{4}の類の数字である。

104.3a つきマナ・シンボルはそれぞれそのつきマナ1点を意味する。{W}は白、{U}は青、{B}は黒、{R}は赤、{G}は緑に対応する

104.3b 数字のシンボル({1}など)は不特定マナ・コストであり、任意のつきマナ、あるいは無色マナ支払うことのできる一定量のマナを意味する。

104.3c {X}{Y}{Z}は何らかの量のマナを意味する。呪文起動型能力コストに含まれる場合、そのコントローラーはその変数の値を決定する。

104.3d ({1}などの)数字のシンボルや({X}などの)変数のシンボルは、マナを出す能力では無色マナを意味する。

104.3e {0}は0マナを意味し、コストのかからない呪文起動型能力コスト欄に書かれる。コストが{0}の呪文能力も、自動的にプレイされるわけではなく、他の呪文能力と同じようにプレイされる。

104.4. タップ・シンボルは{T}である。起動コストタップ・シンボルがある場合、「このパーマネントタップする」ということを意味する。既にタップ状態パーマネントタップしてコスト支払うことはできない。そのプレイヤーの最近のターン開始時から続けてコントロールしているのでない限り、クリーチャーの、起動コストタップ・シンボルを含む能力を使うことはできない。rule 212.3d 参照。

104.5. オデッセイ・ブロックのカードで、カード名の左に墓石アイコンがあるものがある。これは、墓地にあるときに働く能力があることを意味している。墓地にあるときにもわかりやすいようにアイコンがあるだけで、ゲーム的には意味を持たない。

2. ゲームの部分

200. 原則

200.1. ルールやカード・テキストに「カード」と記されていた場合、マジックのカードの表とマジックのカードの裏を持つマジックのカードを指す。Ungluedの、トークンを示すカードはルールの適用に関してはカードとしては扱わない。

200.1a カードオーナーとは、そのカードデッキに入れてゲームを始めたプレイヤー、またはゲーム中にゲーム外から加えられたカードについてはそれを加えたプレイヤーのことである。

200.2. カードの文章を決定する際には、オラクルを用いる。オラクルhttp://www.wizards.com/default.asp?x=dci/oracle で参照できる。

200.3. プレイヤーとは、ゲームに参加している2人の人間のことである。プレイヤー対戦相手とは、もう一方のプレイヤーのことである。アクティブ・プレイヤーとは、現在進行中のターンのプレイヤーのことである。そうでないプレイヤーのことを非アクティブ・プレイヤーという。

200.4. トークンとは、カードによって表現されていないパーマネントを表現するために用いるマーカーのことである(rule 216トークン〕参照)。

200.4a トークンオーナーは、それを場に出す 呪文能力コントロールしていたプレイヤーである。トークンコントローラーはそれをに出したプレイヤーである。

200.5. 呪文とは、スタック上にある呪文または呪文コピーのことである(rule 213呪文〕参照)。

200.5a 呪文オーナーはそのカードオーナーである。呪文コントローラーはそれをプレイしたプレイヤーである。

200.6. パーマネントとは、に出ているカードトークンのことである(rule 214パーマネント〕参照)。

200.6a トークンでないパーマネントオーナーは、そのカードオーナーである。パーマネントコントローラーはそれをに出したプレイヤーである。

200.7. 能力とは、スタック上にある起動型能力および誘発型能力のことと、オブジェクト上にある、そのオブジェクトが何をするかを表現する文章の両方のことを指す(rule 402能力〕および4章〔呪文能力効果〕参照)。

200.7a スタック上にある能力オーナーは、それがプレイされた時、もしくは誘発した時にその能力の発生源コントロールしていたプレイヤーである。スタック上にある能力コントローラーは、その能力プレイしたプレイヤー、もしくはその能力誘発したときにその能力の発生源コントロールしていたプレイヤーである。

200.8. オブジェクトとは、スタック上の能力カードトークン呪文パーマネントである。このルールにおいて「オブジェクト」という語が用いられている場合、その項目は上記全てに適用される。

200.9. 呪文能力が「カード/card」「呪文/spell」「発生源/source」という単語なしでタイプ特殊タイプサブタイプを用いた場合、に出ているそのタイプパーマネントのことを意味する。

200.9a 呪文能力が「カード/card」という単語と領域名とともにタイプ特殊タイプサブタイプを用いた場合、その領域にあるそのタイプカードのことを意味する。

200.9b 呪文能力が「呪文/spell」という単語とともにタイプ特殊タイプサブタイプを用いた場合、スタックにあるそのタイプ呪文のことを意味する。

200.9c 呪文能力が「発生源/source」という単語とともにタイプ特殊タイプサブタイプを用いた場合、その種類の、能力の発生源またはダメージの発生源のことを意味する。rule 419ダメージの発生源〕参照。

200.10. カウンターとは、オブジェクトプレイヤーの上に置かれるマーカーであり、その特性を修正したり、能力と相互作用したりするものである。トークンカウンターではなく、カウンタートークンではない。+X/+Yカウンター(X、Yはそれぞれ数字である)がパーマネントの上に置かれている時、そのパーマネントパワーにXを加え、タフネスにYを加える。同様に、このXやYが負の時はその分だけ引く。同名のカウンターは相互に交換可能である。

201. 特性

201.1. カードには、名前マナ・コストタイプ行エキスパンション・シンボル文章欄パワータフネス、イラストの著作権表記、権利表記コレクター番号と呼ばれる部分がある。カードによっては、これらの部分の一部または全部が複数存在することもある。

201.2. オブジェクト特性とは、名前マナ・コストタイプ特殊タイプサブタイプエキスパンション・シンボルルール・テキストパワータフネスのことである。オブジェクトはこれらの特性の全てを持つこともあるし、一部だけを持つこともある。それ以外の、カード呪文パーマネントに関する情報、例えば、パーマネントタップされているかどうか、呪文対象オブジェクトコントローラー個別エンチャントが何にエンチャントしているか、などは特性ではない。

202. 名前

202.1. カード名前は、その左上隅に記されている。

202.2. 文章中にそのオブジェクト名前が書かれていた場合、それはそのオブジェクトそのものだけを指す。たとえ名前が何らかの効果によって変更されていてもそうであるし、同名の他のオブジェクトは示さない。

202.2a オブジェクト能力が、分類や特性を用いて「この[何か]/this [何か]」の類の表現であるオブジェクトを指していた場合、後でその分類や特性が合わなくなったとしても、その特定のオブジェクトを指す。

例:「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時までそれは+2/+2の修正を受ける。ターン終了時に、そのクリーチャー破壊する」という能力があった場合、その+2/+2の修正を受けたオブジェクトがターン終了時にクリーチャーでなくなっていたとしても、破壊する

202.2b あるオブジェクトが他のオブジェクトに、1つめのオブジェクト名前を含む能力を与えた場合、その名前で示されるのはこの能力を与えたオブジェクト自身であり、同名の他のオブジェクトのことは示さない。

例:《はじける子嚢/Saproling Burst》は「はじける子嚢の上から消散カウンター1個を取り除く: 緑の苗木クリーチャートークンを1個場に出す。このトークンは「このクリーチャーパワータフネスは、それぞれ、はじける子嚢の上に置かれている消散カウンターに等しい」という能力を持つ。」という能力を持つ。この、トークンに与えられた能力は、そのトークンを生成した《はじける子嚢》自身のことだけを指し、他の《はじける子嚢》のことは指さない。

202.3. 英語名が同じなら、カードに記されている内容が違っていようとも同じカード名として扱う

203. マナ・コスト

203.1. カードマナ・コストカードの右上隅に記されているマナ・シンボルで示される。トークン土地マナ・コストは{0}である。オブジェクトマナ・コスト支払う際には、のついたマナ・シンボル全てのや、不特定マナ・コストが正しくなければならない。

203.2. オブジェクトは、マナ・コストに含まれるマナ・シンボルである。カードの背景色や枠の色は関係しない。

203.2a コストの中にのついたマナ・シンボルを含まないオブジェクト無色である。

203.2b マナ・コストの中に、5種類ののうちで2種類以上のマナが含まれているオブジェクト多色である。多色オブジェクトは金色の背景で印刷されているが、背景が金色でなくても多色であることがありうる。

203.2c マジックでとは、白、青、黒、赤、緑である。白のマナは{W}、青は{U}、黒は{B}、赤は{R}、緑は{G}で表わされる。

例:マナ・コスト{2}{W}のオブジェクトは白であり、マナ・コストが{2}{W}{B}のオブジェクトは白でも黒でもある。

203.2d プレイヤーを選ぶ場合、上記の5色の中から選ばなければならない。

203.3. オブジェクトの、点数で見たマナ・コストは、マナ・コストに含まれるマナの量をを気にせずに数えたものである。点数で見たマナ・コスト支払うことを求める効果の場合、それは不特定マナ・コストであり、呪文マナ・コストとは関係なく、任意のマナ無色マナの任意の組み合わせで支払うことができる。

例:マナ・コスト{3}{U}{U}は、点数で見たマナ・コストに換算すると5になる。

203.4. オブジェクトルール・テキストに記されている追加コストや、他の効果によって追加されているコストは、マナ・コストの一部ではない(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。それらのコストは、その呪文の持つ他のコストと同時に支払われる。

204.

204.1. カードの上半分に記されているものがであり、ルール上は特に意味はない。例えば、で空を飛んでいるように見えたとしても、ルール・テキスト飛行を持つと書かれていなければ、そのクリーチャー飛行を持たない。

205. タイプ行

205.1. カードタイプ(あるならばサブタイプ特殊タイプも)はのすぐ下に記されている。(rule 212タイプ特殊タイプサブタイプ〕参照)

205.2. タイプ

205.2a タイプには、アーティファクトクリーチャーエンチャントインスタント土地ソーサリーがある。

205.2b. オブジェクトの中には、複数のタイプを持つものもある(例えば、アーティファクト・クリーチャー)。この類のオブジェクトは、そのいずれかのタイプに適用される効果は全て適用される。

205.3. サブタイプ

205.3a カードは、タイプ行に書かれているサブタイプを持つ。

205.3b クリーチャー土地サブタイプは、長い横線の後に列記された単語群であり、それぞれの単語は別々のサブタイプである。クリーチャーサブタイプクリーチャータイプ土地サブタイプ土地タイプとも呼ばれる。クリーチャー土地は複数のサブタイプを持つことがあり得る。日本語の場合、それぞれのサブタイプの間に中黒(・)が入っている。

例:「土地 (基本地形)」とは、そのカード土地で、サブタイプとしてを持つことを意味している。「クリーチャー ─ ゴブリン・ウィザード」とは、そのカードクリーチャーで、サブタイプとしてゴブリンとウィザードを持つことを意味している。

205.3c エンチャントサブタイプは、例えば「エンチャント(クリーチャー)/enchant creature」、「エンチャント(土地)/enchant land」のように、「エンチャント/enchant」という語と、その後に続く語(日本語版の場合、かっこの中身)からなる。カードタイプが「エンチャント(場)/Enchantment」であるカードは、サブタイプを持たない。何に対して適正にエンチャントできるかを示すのがエンチャントサブタイプである。(rule 212.4エンチャント〕参照)

205.3d アーティファクトインスタントソーサリーにはサブタイプは存在しない。

205.4. 特殊タイプ

205.4a カードは、特殊タイプを持つことがある。それらはカードタイプの直前に書かれる(日本語版の場合、基本地形は「土地 (基本地形)」となり、伝説の 土地は「伝説の 土地」と書かれる)。オブジェクトタイプまたはサブタイプが変更になった場合、新しいタイプと合わなかったとしても、特殊タイプはそのまま維持される。

205.4b(基本地形)/basic」という特殊タイプを持った土地は基本地形である。この特殊タイプを持たない土地基本地形でない土地である。

例:第8版以前に作られたカードは「基本地形」という語で基本地形を表示していない。それらの古いカードにおいては、カード名が《》《》《》《平地》《》《Snow-Covered Forest》《Snow-Covered Island》《Snow-Covered Mountain》《Snow-Covered Plains》《Snow-Covered Swamp》の10種類のいずれかであるものを基本地形とする。

205.4c伝説の/legendary」という特殊タイプを持つパーマネントは、レジェンド伝説の パーマネントに関するルールに従う。rule 215レジェンド伝説の オブジェクト〕参照。

206. エキスパンション・シンボル

206.1. エキスパンション・シンボルは、そのカードがマジックのどのセットのものかを示すものであり、の右下に記されている。

206.2. エキスパンション・シンボルはそのカードのそのセットにおけるレアリティを示すものである。金色はレア、銀色はアンコモン、黒がコモンか基本地形である(エクソダスよりも古いセットでは、レアリティに関らず、全てのシンボルは黒で書かれていた。また、第5版までの基本セットのカードには、エキスパンション・シンボルはついていなかった)。

206.3. ある特定のセットからのカードに影響する呪文能力は、そのセットのエキスパンション・シンボルだけをチェックする。基本セットに収録されたカードは、基本セットのエキスパンション・シンボルを持つので、それらの再収録分は、元のセットのエキスパンション・シンボルを持って再収録されたのでない限り、元のセットのカードとはみなさない。第5版までの基本セットはエキスパンション・シンボルを持たない。

207. 文章欄

207.1. 文章欄は、カードの下半分にある。ここには、そのカード能力を定義するルール・テキストが書かれている。

207.2. 文章欄には、そのカードに適用されるルールの注釈文(括弧でくくられ、斜体である)や、斜体で書かれた、ゲームには関係しないがゲームの雰囲気をよくするためのフレイバー・テキストを含むこともある。

208. パワー/タフネス

208.1. クリーチャーカードの右下には、スラッシュで区切られた二つの数字が記されている。一つめの数字はクリーチャーパワー(戦闘中に与えるダメージの量)であり、二つめの数字はタフネス(破壊されるのに必要なダメージの量)である。例えば、2/3というのはそのクリーチャーが2のパワーと3のタフネスを持つことを示している。パワータフネスは、効果によって変更されることがありうる。

208.2. 一部のオブジェクトでは、パワーもしくはタフネスの値が * になっているものがある。* とは、そのオブジェクト能力で定義されている値である。そのオブジェクトにある限り、その能力が * の値を定義する。オブジェクトに出ていない場合、* は0として扱う

209. イラストの著作権表記

209.1. カード絵の著作権表記は、文章欄のすぐ下に記されている。ゲームには影響しない。

210. 権利表記

210.1. 権利表記は発行した日付と著作権の表記である。ゲームには影響しない。これはカードの一番下に記されている。

211. コレクター番号

211.1. いくつかのカード・セットにはコレクター番号がふられている。この情報は[カード番号/セットに含まれるカードの総数]という形で記されており、権利表記のすぐあとにある。この番号はゲームには影響しない。

212. タイプ特殊タイプサブタイプ

212.1. 通則

212.1a カードトークンパーマネント呪文は、タイプ特殊タイプサブタイプを持ちうる。能力タイプ特殊タイプサブタイプを持たないが、々な種類が存在する(rule 402能力〕参照)。

212.1b オブジェクトタイプが変更されたとき、新しいタイプが以前のタイプを置き換える。カウンター効果ダメージは、新しいタイプでは意味がなくなるとしても、そのオブジェクトに残る。同様に、あるオブジェクトタイプにともなうサブタイプが変更になったとき、新しいサブタイプは以前の同種のサブタイプを置き換える。オブジェクトのあるタイプが失われた場合、そのタイプにともなうサブタイプは失われる。逆にサブタイプを失わせても、タイプには何の影響もない。

212.1c オブジェクトタイプサブタイプを変更する効果の中には、元のタイプサブタイプが残ると明記されているものがある。この場合、そのオブジェクトの、以前のタイプサブタイプは全て残る(これは以前のルールの変更である)。このルールは、「それまでのタイプに加え/in addition to its types」や「[タイプ]でもある/still a [タイプ]」という表記に適用される。また、「アーティファクト・クリーチャー」になる、と書かれた効果があるが、これも同様に以前のタイプおよびサブタイプを全て残す効果である。

例:「全ての土地は1/1のクリーチャーである。それらは土地でもある。」という能力によって、土地は、クリーチャーでもあり土地でもあることになる。もし影響を受ける土地の中にアーティファクトでもあるものがあったなら、それは「アーティファクト土地クリーチャー」になる。「クリーチャー」や「土地クリーチャー」になるわけではない。この効果によって、アーティファクトであることや土地であることが失われることはない。

例:「全てのアーティファクトは1/1のアーティファクト・クリーチャーである」という能力によって、アーティファクトでもエンチャント(場)でもあるパーマネントは、「アーティファクトエンチャント(場)クリーチャー」になる。

212.1d オブジェクト特殊タイプはそのタイプサブタイプとは独立して存在する。オブジェクトタイプサブタイプを変更しても、特殊タイプは変更されない。オブジェクト特殊タイプを変更することは、そのタイプサブタイプを変更しない。

例:「全ての土地は1/1のクリーチャーである。それらは土地でもある。」という能力の影響を受けても、にあった伝説の 土地はやはり伝説の パーマネントである。

212.1e サブタイプを選ぶ効果があった場合、必ず、その該当するサブタイプとして存在するものの中から1つだけ選ばなければならない。例えば、クリーチャータイプを選ぶときに土地タイプを選ぶことはできない(存在するクリーチャータイプを決定するために、オラクルを用いること。rule 200.2 参照)。

例:クリーチャータイプを選ぶ場合、「マーフォーク」や「ウィザード」は適正である。しかし「マーフォク・ウィザード」は不適正である。「アーティファクト」「対戦相手」「」「トラック」などはクリーチャータイプではないので不適正である。

212.2. アーティファクト

212.2a プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で優先権を持っている時に、アーティファクトカード手札からプレイすることができる。アーティファクト呪文としてプレイする場合、スタックを用いる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。

212.2b アーティファクト 呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で場に出す

212.2c アーティファクトにはサブタイプは存在しない。ただし、アーティファクト・クリーチャークリーチャーサブタイプを持つことがある。

212.2d アーティファクトはそのタイプに特有の特性を持たない。アーティファクトつきマナコストに含まないので、無色である。ただし、何らかの効果によってを得ることはあるし、つきのオブジェクトがそのままアーティファクトになることもありうる。

212.2e アーティファクト・クリーチャーは、クリーチャーアーティファクトの持つ特性を両方持ち、どちらのタイプに影響する呪文能力の影響も受ける。

212.3. クリーチャー

212.3a プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で優先権を持っている時に、クリーチャーカード手札からプレイすることができる。クリーチャー呪文としてプレイする場合、スタックを用いる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。

212.3b クリーチャー 呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で場に出す

212.3c クリーチャーサブタイプは必ず1単語であり、「クリーチャー」という語のあとに、「クリーチャー ─ ミノタウルス/Creature - Minotaur」「アーティファクト・クリーチャー ─ ゴーレム・レジェンド/Artifact Creature - Golem Legend」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。クリーチャーサブタイプは、「クリーチャータイプ」とも呼ばれる1単語である。クリーチャーには複数のサブタイプがあることもありうる。

例:「クリーチャー ─ ミノタウルス/Creature - Minotaur」は、そのカードクリーチャーであり、そのサブタイプがミノタウルスであることを示している。「クリーチャー ─ ゴブリン・ウィザード/Creature - Goblin Wizard」は、カードクリーチャーであり、サブタイプはゴブリンでもウィザードでもあることを示している。

212.3d クリーチャー起動型能力のうち起動コストタップ・シンボルを含むものは、そのコントローラーがそのクリーチャーを自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、プレイできない。また、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、そのクリーチャー攻撃に参加できない。このルールは非公式に「召喚酔い」ルールと呼ばれる。速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視してもよい(rule 502.5 参照)。

212.4. エンチャント

212.4a プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で優先権を持っている時に、エンチャントカード手札からプレイすることができる。エンチャント呪文としてプレイする場合、スタックを用いる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。

212.4b エンチャント 呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で場に出す

212.4c 全体エンチャントタイプは「エンチャント(場)/enchantment」である。個別エンチャントは、「エンチャント([何か])/enchant [何か]」という書式で何にエンチャントできるかを示し、「エンチャント(アーティファクト)/enchant artifact」「エンチャント(クリーチャー)/enchant creature」「エンチャント(エンチャント)/enchant enchantment」「エンチャント(土地)/enchant land」「エンチャント(パーマネント)/enchant permanent」「エンチャント(プレイヤー)/enchant player」と呼ばれる。

212.4d 個別エンチャント 呪文は、エンチャントサブタイプで示される性質を持つ対象を必要とする。その呪文によってに出される個別エンチャントはそのタイプパーマネントまたはプレイヤーに付けられねばならず、その呪文対象としていたパーマネントまたはプレイヤーにつけてに出される。エンチャントするものの選択に関する追加の制限は、「[この個別エンチャント]は[特定の性質を持つパーマネントプレイヤー]しかエンチャントできない/[この個別エンチャント] can enchant only a [特定の性質を持つパーマネントプレイヤー]」という類の表記で現される。これらの制限は呪文プレイするときの対象選択にも適用される。同様の制限は、エンチャントされるパーマネントの方にも存在しうる。例えば、パーマネントは「[このパーマネント]は[特定の性質を持つ個別エンチャント]にエンチャントされない/[このパーマネント] can't be enchanted by [特定の性質を持つ個別エンチャント]」という能力を持つことがあり得る。この制限は、個別エンチャント 呪文がそのパーマネント対象にできるかどうかということにもかかってくる。

例:エンチャント(クリーチャー) 呪文クリーチャー対象とする。にあるエンチャント(クリーチャー)は、クリーチャーエンチャントしていなければならない。

212.4e プレイする以外の方法で個別エンチャント場に出るとき、それを場に出す 効果エンチャントするものを特に指定していなければ、それをに出そうとしたプレイヤーが、それが場に出るに際して、エンチャントするパーマネントを選ぶ。その場合、エンチャントはそのパーマネント対象には取らないが、プレイヤーは適正にエンチャント出来るパーマネントまたはプレイヤーを選ばなければならない。適正なパーマネントまたはプレイヤーがなければ、そのエンチャント場に出る 代わりに移動しようとした元の領域にそのまま残る。同じルールが、個別エンチャントをあるパーマネントから他のパーマネントへ、あるいはプレイヤーからプレイヤーへ移動させるときにも適用される。エンチャントを移動させる先のパーマネントまたはプレイヤーは、そのエンチャントによってエンチャントされることができなければならない。それが不正であれば、そのエンチャントは移動しない。

212.4f 個別エンチャントが不正なパーマネントまたはプレイヤー上にエンチャントされていたり、あるいはエンチャントされているパーマネントプレイヤーがすでに存在しなくなっていれば、そのエンチャントオーナー墓地に置かれる(これは状況起因効果である。rule 420状況起因効果〕参照)。

212.4g 個別エンチャントはそれ自身にはつけることができない。何らかの理由でそうなった場合、その個別エンチャント状況起因効果オーナー墓地に置かれる(rule 420.5d 参照)。

212.4h 個別エンチャントのつけられているパーマネントのことを、「エンチャントされている」という。そのエンチャントはそのパーマネントを「エンチャントしている」、あるいはそのパーマネントに「ついている」という言い方をする。

212.4i 個別エンチャントコントローラーは、そのエンチャントされているパーマネントコントローラーとは無関係であり、同じである必要はない。パーマネントコントロールが変化しても、エンチャントコントロールは変化しないし、逆も同じである。エンチャントコントローラーだけがその能力を使うことができる。しかし、エンチャントがそれのエンチャントしているパーマネントに何らかの能力を与える(「得る/gain」「持つ/have」で示される)場合には、エンチャントされているパーマネントコントローラーだけがその能力を使うことができる。

212.4jエンチャント(ワールド)/enchant world」なオブジェクト全体エンチャントであり、エンチャント(ワールド)状況起因効果に従う(rule 420.5i 参照)。

212.5. インスタント

212.5a プレイヤーは、優先権を持っている時に、インスタントカード手札からプレイすることができる。インスタント呪文としてプレイする場合、スタックを用いる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。

212.5b インスタント 呪文解決されたら、ルール・テキストに書かれている行動が行なわれた後で、オーナー墓地に置かれる。

212.5c インスタントサブタイプは存在しない。

212.5d インスタント場に出ることはない。場に出るような場合、その代わりにもとあった領域に残る。

212.5eプレイヤーインスタントプレイできるときならいつでも」という表現は、そのプレイヤー優先権を持っている時に、という意味である。実際にプレイできるインスタントを持っている必要はない。

212.6. 土地

212.6a プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で優先権を持っている時に、土地 カード手札からプレイすることができる。土地 カード呪文 カードではなく、呪文としては扱われない。土地 カードプレイする場合、単にに出される。土地 カードスタックに乗らないので、インスタント起動型能力対応することはできない。

212.6b プレイヤーは、自分のターンに1枚だけ土地 カードプレイすることができる。効果によって追加の土地プレイすることが可能になることがある。こうした場合にも、通常の、土地場に出す行動を取ることはできる。効果によって土地プレイが禁止されている場合、プレイヤー土地プレイしようとすることはできない。土地プレイするに際し、プレイヤーは、それが通常の土地プレイかそうでないのかを宣言する必要がある。通常の土地プレイでない場合には、どの効果によってその土地プレイが認められるのかを特定しなければならない。土地に「出す/put」ことができる呪文能力が存在する。これは土地プレイとは違うので、通常の土地プレイが1枚限りだという制限の上では考慮されない。

212.6c 土地サブタイプは常に1単語であり、土地タイプとも呼ばれる。土地は複数の土地タイプを持つことがありうる。

例:「土地 (基本地形)」という記述は、そのカードサブタイプを持つ土地であることを意味する。

212.6d 基本地形タイプは、平地である。「基本地形タイプ」が参照される場合、これらのサブタイプのうちいずれかを意味する。基本地形タイプを持つ土地は、 マナを出す固有の能力を持っている(rule 406マナ能力〕参照)。その土地文章欄は、たとえそこが空欄であったとしても、「{T}:あなたマナ・プールに[マナ・シンボル]を加える」の能力が書かれているものとして扱う平地は白、は青、は黒、は赤、は緑の各 マナを出す。

212.6e 何らかの効果により土地タイプがいずれかの基本地形タイプに変わった場合、その土地は以降古い土地タイプを持たない。それは以前に持っていたすべてのルール・テキストを失い、その基本地形タイプが持つマナ能力ルール・テキストを得ることになる。ただし、これは他の効果によりその土地に与えられた能力を取り除くわけではない点に注意。土地タイプの変更は、その土地が持つタイプ(「クリーチャー」など)や特殊タイプ(「基本地形」や「伝説の」など)を変更しない。土地が現在の土地タイプに加えて新たな土地タイプを得た場合、それはこれまでの土地タイプルール・テキストを持ち、それに加えて新しい土地タイプマナ能力を得る。

212.6f(基本地形)/Basic」という特殊タイプをもつ土地は基本地形である。この特別タイプを持たない土地基本地形でない土地である。

212.7. ソーサリー

212.7a プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で優先権を持っている時に、ソーサリーカード手札からプレイすることができる。ソーサリー呪文としてプレイする場合、スタックを用いる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。

212.7b ソーサリー 呪文解決されたら、ルール・テキストに書かれている行動が行なわれた後で、オーナー墓地に置かれる。

212.7c ソーサリーサブタイプは存在しない。

212.7d ソーサリー場に出ることはない。場に出るような場合、その代わりにもとあった領域に残る。

212.7e 呪文能力効果によって、プレイヤーが何かを「ソーサリープレイできるときならいつでも」できる、となっていた場合、それはそのプレイヤー優先権を持ち、自分のターンのメイン・フェイズ中で、スタックが空である、ということを意味する。実際にプレイできるソーサリーを持っている必要はない。

213. 呪文

213.1. 土地を除く全てのカードは、プレイされている間(rule 409.1呪文起動型能力プレイ〕参照)とスタックにある間は呪文である。その後、解決されるか打ち消されるまでは呪文であり続ける。(rule 401スタックにある呪文〕参照)

213.2. 呪文タイプは、その呪文カードタイプと同じである。呪文特殊タイプサブタイプは、そのカード特殊タイプサブタイプと同じである。

213.3.呪文/spell」という語は、スタックにあるカードのことを指す。「カード」と言った場合、スタック上に呪文として存在するカードのことは指さず、例えば「手札にあるクリーチャーカード」のように、スタック以外の領域にあるものだけを指す。

213.4. 呪文にはコントローラーが存在する。通常、呪文コントローラーはその呪文プレイしたプレイヤーである。

213.5. パーマネントになる呪文特性を何らかの効果によって変更した場合、その効果呪文解決後に生成されたパーマネントにも適用される。

例:黒のクリーチャー 呪文を白に変更する効果があった場合、に出たときもそのクリーチャーは白であり、その変更する効果が続いている限り白のままである。

214. パーマネント

214.1. パーマネントとは、に存在するカードトークンのことである。パーマネントは何らかの効果やルールによって他の領域に動かされるまでに残る。パーマネントにはアーティファクトクリーチャーエンチャント土地という4つのタイプがある。インスタントソーサリーカード場に出ることはない。

214.2. パーマネントタイプは、に出ているカードトークンタイプと同じである。トークンでないパーマネントタイプ特殊タイプサブタイプは、カードに書かれているものと同じである。トークンタイプ特殊タイプサブタイプは、それを作り出した呪文能力によって定義される。

214.3. カードトークンに出たときにパーマネントとなり、を離れたときにパーマネントでなくなる。パーマネントアンタップ状態場に出る。「パーマネント」という語は、に出ているカードトークンを指す。「カード」という語は、パーマネントとしてに出ているカードのことは指さず、例えば「手札にあるクリーチャーカード」のように、スタック以外の領域にあるものだけを指す。rule 217領域〕参照。

214.4. パーマネントにはコントローラーが存在し、タップしているかアンタップしているかである。通常、パーマネントコントローラーはそれをに出したプレイヤーである。

215. レジェンド伝説の オブジェクト

215.1.レジェンド/Legend」「伝説の/Legendary」という語が、オブジェクトサブタイプ特殊タイプに含まれる場合がある。サブタイプレジェンドであるか、または特殊タイプが「伝説の」であるパーマネントは、そのタイプのルール以外に、レジェンド・ルール(rule 420状況起因効果〕参照)に従う。

215.2.レジェンド」はクリーチャータイプである。「伝説の」はそうではない。クリーチャー以外で伝説性を持つパーマネントクリーチャーになった場合、レジェンドではないが、伝説性を持つ。「レジェンド」がクリーチャーでなくなったら、クリーチャータイプを失い、伝説性も失う。

216. トークン

216.1. 効果によって、トークンクリーチャー場に出すものがある。トークンオーナーはそれをに出した呪文能力コントローラーであり、コントローラートークンに出したプレイヤーである。呪文能力によって、生成されるトークン特性のいくつかは定められる。トークンを生成した能力によって定められていない特性は存在しない。トークンを作る呪文能力が、そのトークン名前クリーチャータイプを定める。トークンクリーチャータイプは、その名前と同じである。例えば、ゴブリン・トークン名前はゴブリンであり、クリーチャータイプはゴブリンである。トークン名前が二語以上の単語であった場合、そのそれぞれの単語がクリーチャータイプとなる。例えば、ゴブリン・斥候・クリーチャートークンはゴブリン・斥候という名前であり、クリーチャータイプはゴブリンと斥候の二つとなる。トークンに出た後では、名前が変わってもクリーチャータイプは変わらない。その逆も同じである。

216.2. トークンは、パーマネント一般、あるいはそのトークンタイプサブタイプに影響を及ぼすものの影響を受ける。トークンは(それが他のゲームやアングルードのトークンカードであっても)カードとしては扱われない。

216.3. 以外の領域に存在するトークンは、存在しなくなる。これは状況起因効果である(トークンが消滅する前に、領域を変更することによる誘発型能力は発生する)。一度トークンを離れたら、それは二度と戻ってくることはない。

217. 領域

217.1. 領域は、オブジェクトがゲーム中に存在しうる場所である。ライブラリー手札墓地スタックゲーム外と呼ばれる、6つの基本的な領域がある。この他に、古いカードではアンティフェイズ・アウト領域を用いるものもある。ライブラリー手札墓地プレイヤーごとに存在し、他の領域は共用される。

217.1a オブジェクトが、オーナー以外のライブラリー墓地、あるいは手札に行く場合、その代わりに オーナーの該当する領域に行く。インスタントソーサリーカード場に出る場合、その代わりに、そのカードは元あった領域に残る。

217.1b ライブラリー墓地スタックにあるオブジェクト順番は、効果またはルールによらない限り、並べ替えることはできない。他の領域にあるオブジェクトは、そのオーナーが望む通りに並べ替えることができるが、誰がコントローラーか、タップしているかどうか、何にエンチャントしているかは両方のプレイヤーに明白でなければならない。

217.1c ある領域から他の領域に移動したオブジェクトは、新しいオブジェクトとして扱われる。以前の領域に関連した効果は失われる。このルールには2つの例外がある。スタックに積まれているアーティファクト 呪文エンチャント 呪文クリーチャー 呪文特性を変更する効果は、その呪文によって生成されるパーマネントにも適用され続ける。また、オブジェクトがある領域から他の領域移動することによって誘発する能力(例えば、「《怨恨/Rancor》がから墓地に置かれたとき」など)は、新しい領域に存在するそのオブジェクトを見つけることができる。

217.1d オブジェクトがある領域から他の領域移動する時、まずどのイベントがそのオブジェクトを動かすのかを決定し、その後で、そのイベントに対する置換効果を適用する。効果やルールの複数の指示が矛盾している場合、そのオブジェクトコントローラーコントローラーが存在しない場合、オーナー)が、その効果がどう働くかを決める。最後に、イベントが、オブジェクトを動かす。

217.1e ゲーム外領域にあるオブジェクトおよびゲームの領域に存在しないオブジェクト外部にあるという。それ以外のオブジェクトは内部にある。外部領域としては扱わない。

217.2. ライブラリー

217.2a ゲームが始まるとき、各プレイヤーデッキはそのライブラリーとなる。

217.2b それぞれのライブラリーは、一つの、裏向きでなければならない。プレイヤーライブラリーを覗いたり、その順序を変化させてはならない。

217.2c プレイヤーはいつでも、それぞれのプレイヤーライブラリーの残り枚数を数えることができる。

217.2d 同時に複数枚のカードを同じライブラリーの上または下に置く効果に関して、それらのカードオーナーがその置く順序を決めることができる。そのライブラリーオーナーは、どのような順番ライブラリーに置かれたのかを公開する必要はない。

217.2e プレイヤーに、ライブラリーの一番上のカードを公開してプレイするように指示するカードがある。呪文能力の宣言中に一番上のカードが変化した場合には、その宣言が全て終わるまで、新しいカードは公開されない。

217.3. 手札

217.3a 手札は、プレイヤーが引き、まだプレイしていないカードを持っておく場所である。ゲームの開始時に、それぞれのプレイヤーは7枚の手札引くrule 101〔ゲームの開始〕参照)。

217.3b それぞれのプレイヤー手札の最大枚数が決まっており、通常は7枚である。プレイヤーはその手札に何枚でもカードを持つことができるが、クリンナップ・ステップの行動として最大枚数を越える手札を捨てなければならない。

217.3c プレイヤーはその手札を便利なように並べ、そして好きなだけ見ることができる。他のプレイヤー手札を見ることはできないが、それぞれのプレイヤー手札の枚数を数えることはいつでもできる。

217.4. 墓地

217.4a 捨て札をにして置いたものを墓地と言う。打ち消された、捨てられた、破壊された、または生け贄に捧げられたオブジェクト、ならびに解決が終わったインスタントソーサリーオーナー墓地の一番上に置かれる。各プレイヤー墓地は、最初は空である。

217.4b それぞれの墓地は、一つの、表向きのでなければならない。プレイヤーは、それぞれの墓地カードをいつでも見ることができるが、その順序を変えることはできない。

217.4c 何らかの効果やルールによって2枚以上のカードが同時に墓地に置かれる場合、それらのカードオーナーがその順序を決める。

217.5.

217.5a プレイヤー間のやりとりの主な舞台になるのはである。は、最初は空である。プレイヤーコントロールする(他のプレイヤーパーマネント上の個別エンチャント以外の)パーマネントは、そのプレイヤーの目の前のに置かれる。

217.5b カードに、プレイヤーや他の領域について明記されていない限り、呪文能力にのみ影響を与え、また、にあるものだけを考慮する。パーマネントにのみ存在する。

217.5c オブジェクトに入ったとき、それは新しいパーマネントとして扱い、その同じオブジェクトによって現わされていたパーマネントとは無関係となる。これは他の領域についても同じである(rule 217.1c 参照)。

217.5d 以外の領域にあるオブジェクトにあるとは言わず、タップしているともアンタップしているとも扱わない。スタックにあるオブジェクトにしかコントローラーは存在しない。

217.6. スタック

217.6a 呪文プレイされたら、物理的にスタックに積まれる。能力プレイされたら、カードはないけれども、その能力スタックに積まれる。(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)

217.6b スタックは、それに加えられた呪文能力の順序を記録している。オブジェクトスタックに積まれたとき、それは既に積まれている全てのオブジェクトの上に積まれる(rule 408呪文能力のタイミング〕参照)。

217.6c 呪文は、そのカードが持つ特性全てを持つ。スタックにある起動型能力は、その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。呪文起動型能力コントローラーは、その呪文能力プレイしたプレイヤーである。誘発型能力コントローラーは、その能力誘発したときのその能力の発生源コントローラーである。

217.6d 両方のプレイヤーパスしたとき、スタックの一番上の(最新の)呪文能力解決される。両方のプレイヤーパスしたときにスタックが空ならば、現在のステップフェイズが終わり、次が始まる。

217.6e 戦闘ダメージも、スタックを用いる他のオブジェクトと同じように、スタックを用いて解決される。

217.7. ゲーム外

217.7a 何らかの効果によって、オブジェクトゲーム外に置かれることがある。効果の中には、それを元の領域に戻す方法が用意されているものがあり、「脇に置く/set aside」という語を使っている。こうして脇に置かれたカードは、一時的にせよ、ゲーム外に置かれている。カードでないオブジェクトが元の領域に戻されることはない。

217.7b ゲーム外領域にあるカードは表向きであり、全てのプレイヤーに公開されている。「裏向きゲーム外に置かれている」カードは、説明によって許可されない限りは公開されない。

217.8. フェイズ・アウト

217.8a フェイズ・アウトしたパーマネントは、フェイズ・アウト領域に置かれる(rule 502.15フェイジング〕参照)

217.8b フェイズ・アウト領域にある表向きのオブジェクトは、いつでも両方のプレイヤーが確認できる。裏向きオブジェクトは、裏向きクリーチャーに関するルールに従う(rule 502.26変異〕、rule 504裏向き呪文パーマネント〕参照)。

217.8c フェイズ・アウトしたオブジェクトには存在しないので、タップ状態でもアンタップ状態でもなく、誰にもコントロールされていない。しかしながら、この領域にあるオブジェクトはその以前の状態を「覚えて」おり、を離れたときと同じ状態でに戻る(rule 502.15フェイジング〕参照)。これは rule 217.1c の例外である。

217.8d フェイズ・アウト領域に行ったトークンは消滅する。これは状況起因効果である(rule 420状況起因効果〕参照)。それらのトークンについていた個別エンチャントは、ゲームの残りの期間、フェイズ・アウトしたままになる。

217.9. アンティ

217.9a マジックの昔のルールには、「勝ち取ったものを返さない」でプレイする方法としてのアンティ・ルールが存在した。アンティを賭けてプレイすることは、現在では、このゲームにおける選択ルールであり、法律その他のルールで禁止されていない地区でのみ許される。アンティを賭けてプレイすることは、DCI汎用トーナメント・ルール(http://www.wizards.com/default.asp?x=dci/utr/intro )の下では厳しく禁止されている。

217.9b アンティを賭けてプレイする場合、ゲームの開始時に、各プレイヤーはそれぞれのデッキからカード無作為に1枚選び、それをアンティ領域に置く。アンティ領域にあるカードは、いつでも両方のプレイヤーが確認できる。ゲームの終了時に、勝利者は両プレイヤーアンティ領域にあるカード全ての所有権を得る。

217.9cアンティを賭けてプレイしていない場合、プレイ前に[このカード]をデッキから取り除く/Remove [このカード] from your deck before playing if you're not playing for ante.」と書かれているカードがある。この類のカードは、プレイヤーアンティ領域にあるカードを追加したり、取り除いたり、あるいはカードオーナーを変更したりするものである。

217.9d オブジェクトアンティにするとは、そのオブジェクトを現在ある領域からアンティ領域に移すことである。オブジェクトオーナーだけがそのオブジェクトアンティにすることができる。

3. ターン進行

300. 原則

300.1. ターンは順に開始フェイズ戦闘前メイン・フェイズ戦闘フェイズ戦闘後メイン・フェイズ終了フェイズの5つのフェイズからなる。それぞれのフェイズは、なにも起こることがなくてもターンごとに存在する。開始、戦闘、終了の各フェイズ順番に処理されるステップに細分化される。

300.2. フェイズステップは、スタックが空で、かつ両方のプレイヤー続けてパスしたときに終了する。ターン間、フェイズ間、ステップ間には何も起こらない。スタックが空になったということと、フェイズステップが終わるということは別である。スタックが空になった後、両方のプレイヤーパスしなければならない。言い換えると、それぞれのプレイヤーには、そのフェイズステップが終了する前に、新しい物をスタックに積む機会が与えられるということである。

300.3.ステップではなく)フェイズが終わったとき、プレイヤーマナ・プールに残っている未使用のマナは失われる。こうして失われた1マナごとに、そのプレイヤーは1ライフを失う。これをマナ・バーンという。マナ・バーンライフの喪失であってダメージではないので、ダメージに影響を及ぼす効果によって軽減したり他のものに置き換えることはできない。このゲームの行動スタックを使用しない。(rule 406マナ能力〕参照)

300.4. フェイズステップが終わったとき、そのフェイズステップの「終わりまで/until end of 〜」の効果は消滅する。また、あるフェイズステップ「まで/until 〜」の効果はそのフェイズステップの開始時に消滅する。「戦闘終了時まで」続く効果は、戦闘フェイズの終了時に消滅するのであり、戦闘終了ステップ開始時ではない。「ターン終了時まで」続く効果は、特別なルールが適用される(rule 314.2 参照)。

300.5. フェイズステップが始まるとき、そのフェイズまたはステップの「開始時に/at the beginning of 〜」発生する誘発型能力スタックに加えられる。

300.6. 効果によって、プレイヤー追加のターンを得ることがあり得る。その場合、得たターンを現在のターンの直後に追加する。1ターンの間に、1人のプレイヤーが複数の追加ターンを得たり、複数のプレイヤー追加のターンを得たりする場合、その追加ターンは1つずつ追加される。そして、一番最後に作られたターンが最初に処理される。

300.7. 効果によって、1ターン中にフェイズが追加されることがあり得る。今現在のフェイズのすぐ後にそのフェイズが加えられる。複数の追加フェイズが同じフェイズの後に生成される場合は、一番最後に作られたフェイズが最初に処理される。

300.8. 効果によって、1フェイズ中にステップが追加されることがあり得る。今現在のステップのすぐ後に(あるいは現在のステップの前に)そのステップが加えられる。複数の追加ステップが同じステップの後に生成される場合は、一番最後に作られたステップが最初に処理される。

300.9. 効果によって、ステップフェイズ、ターンが飛ばされることがあり得る。ステップフェイズ、ターンを飛ばすということは、それが存在しないかのようにゲームを進めるということである。rule 419.6erule 419.6f 参照。

301. 開始フェイズ

301.1. 開始フェイズは順にアンタップ・ステップアップキープ・ステップドロー・ステップの3つのステップからなる。

302. アンタップ・ステップ

302.1. まず、アクティブ・プレイヤーコントロールしているフェイジングを持つすべてのパーマネントフェイズ・アウトし、それと同時に、フェイズ・アウトした時点でアクティブ・プレイヤーコントロールしていたフェイズ・アウト状態のすべてのオブジェクトがフェイズ・インする(このゲームの行動スタックを使用しない)。(rule 217.8フェイズ・アウト〕, rule 502.15フェイジング〕参照)

302.2. 次に、アクティブ・プレイヤーは、自分がコントロールするパーマネントのうちでどれをアンタップするかを決定し、それらを同時にアンタップする(このゲームの行動スタックを使用しない)。通常、プレイヤーパーマネントはすべてアンタップするが、効果によって、プレイヤーコントロールするパーマネントアンタップすることが妨げられることもある。

302.3. アンタップ・ステップの間には、プレイヤー優先権を得ることはない。したがって、呪文能力プレイされないし、解決されもしない。このステップ中に誘発した能力は、アップキープ・ステップ中にプレイヤー優先権を得るまでそのままである。(rule 303アップキープ・ステップ〕参照)

303. アップキープ・ステップ

303.1. アップキープ・ステップの開始に際し、そのアップキープ・ステップの開始時に誘発する能力と、そのターンのアンタップ・ステップ誘発していた能力を全てスタックに積む(rule 410誘発型能力の処理〕参照)。その後で、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

304. ドロー・ステップ

304.1. アクティブ・プレイヤーカードを1枚引く。この特殊な行動はスタックを使用しない。(これは以前のルールの逆転である)次に、そのドロー・ステップの開始時に誘発する能力スタックに積む。その後で、アクティブ・プレイヤー優先権を得て、呪文能力プレイできるようになる。

305. メイン・フェイズ

305.1. 各ターンには、2つのメイン・フェイズが存在する。戦闘前メイン・フェイズ(または第1メイン・フェイズ)と戦闘後メイン・フェイズ(または第2メイン・フェイズ)は、戦闘フェイズrule 306戦闘フェイズ〕参照)によって区切られており、戦闘前戦闘後メイン・フェイズはそれぞれだけでも「メイン・フェイズ」と呼ばれることがあるし、それらをまとめてそう呼ぶこともある。

305.2. メイン・フェイズにはステップは存在しないため、スタックが空のときに両方のプレイヤーパスしたときにメイン・フェイズが終了する。

305.3. メイン・フェイズの開始に際し、そのメイン・フェイズの開始時に誘発する能力スタックに積む。(rule 410誘発型能力の処理〕参照)その後で、アクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。(通常、このフェイズにのみ、プレイヤーアーティファクト 呪文クリーチャー 呪文エンチャント 呪文ソーサリー 呪文プレイできる。アクティブ・プレイヤーだけがこれらの呪文プレイできる。)

305.4. アクティブ・プレイヤーは、どちらかのメイン・フェイズの間に、自分が優先権を持ち、スタックが空であり、そしてまだこのターンにこの特殊な行動を利用していないときに限り、土地 カードを1枚だけ手札からプレイすることができる(rule 212.6土地〕参照)。この行動はスタックを使用せず、いかなる種類の呪文能力でもない。この行動は打ち消されず、インスタント起動型能力対応することはできない。

306. 戦闘フェイズ

306.1. 戦闘フェイズは5つのステップからなり、それらは戦闘開始ステップ攻撃クリーチャー指定ステップブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップ戦闘終了ステップ順番で進んでいく。ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップは、クリーチャーが1体も攻撃クリーチャーとして指定されなかった場合には飛ばされる(rule 308.4 参照)。攻撃クリーチャーブロック・クリーチャー先制攻撃rule 502.2 参照)か二段攻撃rule 502.28 参照)を持つ場合、戦闘ダメージ・ステップは2つになる。

306.2. クリーチャーは、(破壊されたり、ゲームから取り除かれたりして)を離れたり、再生したり(rule 419.6b 参照)、コントローラーが変わったり、クリーチャーでなくなったり、効果によって戦闘から取り除かれたら、戦闘から取り除かれる。戦闘から取り除くということは、クリーチャー攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーブロックされたクリーチャーブロックされていないクリーチャーのいずれでもなくなるということである。

306.2a いったんクリーチャー攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーとして宣言されたなら、そのクリーチャー攻撃ブロックに参加することを禁止する呪文能力は、そのクリーチャーを戦闘から取り除かない。

306.2b すでに攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャータップあるいはアンタップしても、戦闘から取り除くことはできず、戦闘ダメージは通常通り与えられる。

306.3. 戦闘フェイズの間、アクティブ・プレイヤーを「攻撃している」と言い、攻撃側プレイヤーと呼ぶ。非アクティブ・プレイヤーは「攻撃されている」と言い、防御側プレイヤーと呼ぶ。

306.4. ある攻撃クリーチャー以外に攻撃クリーチャーがいない場合、それを「単独で攻撃/attacking alone」していると言う。あるブロック・クリーチャー以外にブロック・クリーチャーがいない場合、それを「単独でブロック/blocking alone」していると言う。

307. 戦闘開始ステップ

307.1. 戦闘開始ステップの開始に際し、戦闘開始時に誘発するあらゆる能力スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照))その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

308. 攻撃クリーチャー指定ステップ

308.1. 攻撃クリーチャー指定ステップの開始に際し、アクティブ・プレイヤー攻撃クリーチャーを指定する(このゲームの行動スタックを使用しない)。次に、攻撃クリーチャーの指定に誘発するあらゆる能力スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照))その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

308.2. 攻撃クリーチャーを指定するときに、アクティブ・プレイヤーは以下のステップ順番に従う。攻撃クリーチャーの指定に関するあらゆる点で、アクティブ・プレイヤーが後述のステップのいずれかを行えない場合は、その指定は不正となる。ゲームは攻撃クリーチャー指定の直前まで戻る(rule 422不正な行動の処理〕とrule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照)。

として扱う

308.2a アクティブ・プレイヤー攻撃しないことを選ぶか、自分がコントロールするクリーチャーを1体以上選ぶ。その後、選んだクリーチャー攻撃に参加できるかどうかを決定する。クリーチャーだけが攻撃に参加することができ、次に挙げるクリーチャー攻撃できない。(攻撃に参加してもタップしないものであっても)タップ状態クリーチャークリーチャータイプに「/Wall」を持つクリーチャー、またはアクティブ・プレイヤーがそのターンの開始時から続けてコントロールしていないクリーチャー速攻を持つものは除く)、以上である。選んだクリーチャー攻撃に参加できるかできないかについて、他の効果も影響する。(rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照)。

308.2b 選んだクリーチャーの中にバンド他の〜とのバンドを持つクリーチャーがいる場合は、アクティブ・プレイヤーは(そうしたいのなら)どのクリーチャーがどれとバンドを組むのかを宣言する。(rule 502.10バンド〕参照。)

308.2c アクティブ・プレイヤーは選んだクリーチャータップする。攻撃クリーチャーとして指定したときにクリーチャータップすることはコストではない。単に、攻撃に参加することによってクリーチャータップされるだけである。

308.2d 攻撃に参加するためにコストの支払いが必要なクリーチャーがいるならば、アクティブ・プレイヤー攻撃に参加するための総コストを決める。コストには、マナの支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、カード捨てる、等々が含まれる。総コストが決定したら、それは「固定」される。この後に効果総コストを変更しようとしても、それは無視される。

308.2e コストマナの支払いが必要な場合、アクティブ・プレイヤーマナ能力プレイする機会を得る(rule 411マナ能力プレイ〕参照)。

308.2f 自分のマナ・プールに十分な量のマナを持ってから、そのプレイヤーは好きな順番ですべてのコスト支払う。一部しか支払わないことは認められない。

308.2g コストが全て支払われ、なおかつそのクリーチャーアクティブ・プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたクリーチャー攻撃クリーチャーになる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それは攻撃クリーチャーであり続ける。rule 306.2 参照。

308.3. クリーチャー攻撃することに対して誘発する能力は、クリーチャー攻撃に参加した時点でのみ誘発する。クリーチャー攻撃に参加した後で、そのクリーチャー特性がその能力誘発条件に合致するように変化したとしても、能力誘発しない。

例:「緑のクリーチャー攻撃に参加するたび、戦闘終了時に、そのクリーチャー破壊する」という能力を持つパーマネントがあった場合、青のクリーチャー攻撃に参加し、その後にそれが緑に変わっても、能力誘発しない。

308.4. 攻撃クリーチャーが指定されなかった場合、攻撃クリーチャー指定ステップは終了し、ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップは飛ばされる。

309. ブロック・クリーチャー指定ステップ

309.1. ブロック・クリーチャー指定ステップの開始に際し、防御側プレイヤーブロック・クリーチャーを指定する(このゲームの行動スタックを使用しない)。次に、ブロック・クリーチャーの指定に誘発するあらゆる能力スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照))その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

309.2. ブロック・クリーチャーを指定するときに、防御側プレイヤーは以下のステップ順番に従う。ブロック・クリーチャーの指定に関するあらゆる点で、防御側プレイヤーが後述のステップのいずれかを行えない場合は、その指定は不正となる。ゲームは攻撃クリーチャー指定の直前まで巻き戻る(rule 422不正な行動の処理〕とrule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照)。

309.2a 防御側プレイヤーは自分がコントロールするクリーチャーをゼロ体以上選び、それぞれについてブロックする攻撃クリーチャーを1体選ぶ。その後、ブロックが適正かどうかを決定する。アンタップ状態クリーチャーだけがブロックに参加でき、ブロックに参加することではクリーチャータップしない。選んだクリーチャーブロックに参加できるかできないかについて、他の効果も影響する。(rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照)。

309.2b ブロックに参加するためにコストの支払いが必要なクリーチャーがいるならば、防御側プレイヤーブロックに参加するための総コストを決める。コストには、マナの支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、カード捨てる、等々が含まれる。総コストが決定したら、それは「固定」される。この後に効果総コストを変更しようとしても、それは無視される。

309.2c コストマナの支払いが必要な場合、防御側プレイヤーマナ能力プレイする機会を得る(rule 411マナ能力プレイ〕参照)。

309.2d 自分のマナ・プールに十分な量のマナを持ってから、そのプレイヤーは好きな順番ですべてのコスト支払う。一部しか支払わないことは認められない。

309.2e そのクリーチャー防御側プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたそれぞれのクリーチャーブロック・クリーチャーとなる。各クリーチャーは、選んだ攻撃クリーチャーブロックした状態になる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それはブロック・クリーチャーであり続ける。rule 306.2 参照。

309.2f ブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャーが1体以上存在する攻撃クリーチャーは、「ブロックされたクリーチャー」になる。ブロック・クリーチャーが存在しないクリーチャーは「ブロックされていないクリーチャー」になる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、ブロックされたクリーチャーの状態は変わらない。(効果クリーチャーの状態が変わることはあり得る。)

309.3. クリーチャーブロックすること、あるいはクリーチャーによってブロックされたことに対して誘発する能力は、クリーチャーブロックに参加した時点、あるいはブロックされた時点でのみ誘発する。クリーチャーブロックに参加した、あるいはブロックされた後で、そのクリーチャー特性がその能力誘発条件に合致するように変化したとしても、能力誘発しない。

例:「このクリーチャーが白のクリーチャーブロックされるたび、戦闘終了時に、そのクリーチャー破壊する」という能力を持つクリーチャーが、黒のクリーチャーによってブロックされ、その後にそれが白に変わっても、能力誘発しない。

310. 戦闘ダメージ・ステップ

310.1. 戦闘ダメージ・ステップの開始に際し、アクティブ・プレイヤーは、それぞれの攻撃クリーチャーがその戦闘ダメージをどのように割り振るかを宣言し、その後で防御側プレイヤーは、それぞれのブロック・クリーチャーがその戦闘ダメージをどのように割り振るかを宣言する。戦闘ダメージの割り振りは、すべてが単一のオブジェクトとしてスタックに積まれる。その後ダメージが割り振られることに誘発するあらゆる能力スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照)その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

310.2. プレイヤーは、クリーチャー戦闘ダメージを適正な方法で割り振る戦闘ダメージの割り振りは以下の制限に従うこと。

310.2a 攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーはそれぞれ、そのパワーに等しい戦闘ダメージを与える。

310.2b ブロックされていない攻撃クリーチャーは、防御側プレイヤーに全ての戦闘ダメージを与える。

310.2c ブロックされているクリーチャーは、そのコントローラーの選択に従い、それをブロックしているクリーチャーダメージ割り振る。(例えば、破壊されていたり戦闘から取り除かれていたりして)現時点でブロックしているクリーチャーがいなくなっていた場合には、戦闘ダメージ割り振ることはない。

310.2d ブロック・クリーチャーは、そのコントローラーの選択に従い、それにブロックされている攻撃クリーチャー戦闘ダメージ割り振る。(例えば、破壊されていたり戦闘から取り除かれていたりして)現時点でブロックされているクリーチャーがいなくなっていた場合には、戦闘ダメージ割り振ることはない。

310.2e クリーチャーが通常とは違う方法で戦闘ダメージを与える効果は、戦闘ダメージの割り振りに影響する。

310.3. 戦闘ダメージの割り振りは単一のオブジェクトとしてスタックに積まれるが、呪文能力ではないので、打ち消されることはない。

310.4. 戦闘ダメージは、ひとつのオブジェクトであるかのように扱われる。解決時に、それは割り振り通りにすべて一度に与えられる。戦闘ダメージ解決が終わった後、アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

310.4a 戦闘ダメージは、ダメージを与えるクリーチャーが既にを離れていたり、あるいはそのパワーが変化していたり、ダメージを受けるべきクリーチャーが戦闘から取り除かれていたりしても、その割り振り通りに与えられる。

310.4b ダメージの発生源は、その時にに存在していればそのクリーチャーであり、に存在していなければその場を離れる直前の状態である。

310.4c ダメージを受けるべきクリーチャーが既ににいないか、あるいはクリーチャーでなくなっている場合、それに割り振られていたダメージは与えられない。

310.5. 戦闘ダメージ・ステップの開始時に、少なくとも1体の攻撃クリーチャーブロック・クリーチャー先制攻撃rule 502.2 参照)か二段攻撃rule 502.28 参照)を持っている場合、先制攻撃二段攻撃を持たないクリーチャー戦闘ダメージを割り振らない。戦闘終了ステップに進む代わりに戦闘フェイズは第2戦闘ダメージ・ステップを得て、残りのクリーチャーからのダメージを処理する。第2戦闘ダメージ・ステップで、生き残った攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーのうち、第1戦闘ダメージ・ステップダメージを割り振っていないものと二段攻撃を持つクリーチャーが、その戦闘ダメージ割り振る

311. 戦闘終了ステップ

311.1. 全ての「戦闘終了時に」起こる誘発型能力誘発し、スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照)その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

311.2. 戦闘終了ステップが終わると同時に、すべてのクリーチャー戦闘から取り除かれる戦闘終了ステップが終わった後、戦闘フェイズが終了し戦闘後メイン・フェイズが始まる。

312. 終了フェイズ

312.1. 終了フェイズは、ターン終了ステップクリンナップ・ステップの二つのステップからなる。

313. ターン終了ステップ

313.1. ターン終了ステップの開始に際し、全ての「ターン終了時に」起こる誘発型能力スタックに積まれる。(rule 410誘発型能力の処理〕参照)その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。

313.2. ターン終了ステップの開始時に「ターン終了時に」起こる誘発型能力スタックに積まれた後で、新しく「ターン終了時に」起こる誘発型能力が生成された場合、あるいは「ターン終了時に」起こる誘発型能力を持つカードに出た場合、それらの能力は次のターンの終了フェイズまでスタックに積まれない。言い替えれば、このステップは「さかのぼらない」ので新しい「ターン終了時」誘発型能力スタックに積まれない。これは、「ターン終了時に」と書かれた誘発型能力だけに適用される。継続的効果や「ターン終了時まで」や「このターン」とある遅延効果には当てはまらない。(rule 314クリンナップ・ステップ〕参照。)

314. クリンナップ・ステップ

314.1. アクティブ・プレイヤー手札がその上限の枚数(通常は7枚)を越えていたら、そのになるまで手札捨てる(このゲームの行動スタックを使用しない)。

314.2. 全てのパーマネントに与えられているダメージが取り除かれるのと同時に「ターン終了時まで」の効果、また「このターンの間」の効果が終わる(このゲームの行動スタックを使用しない)。

314.3. 状況起因効果を起こす条件が揃っているか、あるいは何らかの誘発型能力スタックに積まれるのを待っている場合にのみ、アクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文能力プレイできるようになる。スタックが空になり、両方のプレイヤーパスした場合、もう一度新しいクリンナップ・ステップが始まる。何も起きなければ、優先権は発生せず、ステップは終了する。

4. 呪文能力効果

400. 原則

400.1. 能力とは、オブジェクトがすること、またはできることである。能力効果を発生させる。オブジェクト能力はそのオブジェクト文章欄によって、またはそのオブジェクトを生成した効果によって定義される。何らかの効果によって、オブジェクト能力が付与されることもある。注釈文フレイバー・テキスト能力ではない。注釈文フレイバー・テキストは常にイタリック体(斜体)で書かれている。

400.2. 呪文起動型能力誘発型能力は、それが解決したときに効果が発生する。常在型能力継続的効果を発生させる。テキストそのものは効果ではない。

401. スタック上の呪文

401.1. 呪文とは、スタックに積まれているカードである。プレイの最初の段階で、そのカード呪文となり、プレイされる領域(通常はプレイヤー手札)からスタックに積まれる(rule 217.6スタック〕参照)。カードによって表わされていなくても、呪文コピーもまた呪文である。

401.2. それは解決した時や(rule 413.2 参照)打ち消された時(rule 414呪文能力打ち消し〕参照)、なんらかの方法でスタックを離れた時に呪文でなくなる。

401.3. インスタント 呪文ソーサリー 呪文は、他のオブジェクトと同様に能力を持つ。それらの能力は、特に書かれていない限り、その呪文解決時に実行される。

例:解決時に実行されない能力としては、起動型能力誘発型能力、それがどこにある場合にプレイできるかを定義する能力rule 401.4 参照)、それをプレイできる領域にある間に適用される能力rule 401.5 参照)、その呪文スタックにある間に適用される能力rule 401.6 参照)などがある。

401.4. オブジェクトは、手札以外の領域からプレイすることを認める常在型能力を持つことがある。それらの能力は、そのオブジェクトが該当する領域にある間、有効である。

401.5. オブジェクトは、それをプレイできる領域にある間に適用される能力を持つことがある。この種の能力には、オブジェクトプレイすることを制限したり、あるいは通常認められない状況または方法でオブジェクトプレイすることを認めるものがある。

401.6. 呪文は、その呪文スタックにある間に適用される能力を持つことがある。この種の能力には、コストの追加や減少、代替コストなどが含まれる。(rule 409呪文能力プレイ〕参照)

401.7. インスタント 呪文ソーサリー 呪文解決の最後に、そのカードオーナー墓地に置かれる。アーティファクト 呪文クリーチャー 呪文、及びエンチャント 呪文解決の最後に、そのカードパーマネントとなり、呪文コントローラーコントロールの下で 領域に置かれる。呪文が打ち消された場合、打ち消す 呪文能力解決の一部として、そのカードオーナー墓地に置かれる(rule 413呪文起動型能力解決〕参照)。

402. 能力

402.1. 能力とは、注釈文でもフレイバー・テキストでもない、オブジェクトの文章である(rule 400.1 参照)。その指示に従った結果、及び呪文のテキストに従った結果のことを効果という(rule 416効果〕参照)。能力は、それの書かれているオブジェクト、また他のオブジェクトプレイヤーにも影響を及ぼすことができる。能力によって、それが書かれているオブジェクト、あるいはそれ以外のオブジェクト能力を与えられることがある。その場合、「持つ/has,have」「得る/gains,gain」という言葉が使われる。

402.2. 能力は大別して起動型能力誘発型能力常在型能力の3つに分類できる。起動型能力誘発型能力の中には、マナ能力も含まれる。能力単発的効果継続的効果を発生させる。置換効果軽減効果は、効果の一種である。

402.3. 能力には有益なものも不利益なものもある。例えば、「このクリーチャーブロックに参加できない」というのは能力である。

402.4. カードプレイするための追加コスト代替コストは、カード能力である。

402.5. 能力呪文ではなく、そのため呪文だけを打ち消すものによっては打ち消すことができない。能力は、ルールによって打ち消されるのと同じように、特殊な打ち消し 能力効果によっても打ち消される(例えば、対象をとる能力は、その対象がすべて不正になった場合に打ち消される)。

402.6. いったん起動、または誘発されたら、能力はその能力の発生源能力が記されているカード)とは独立してスタック上に存在する。以降、その能力の発生源を破壊したり除去しても、能力には影響を及ぼさない。いくつかの能力は、その能力が直接何かをするのではなく、その能力の発生源に何かをさせることに注意すること(例えば、「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。《放蕩魔術師/Prodigal Sorcerer》はそれに1点のダメージを与える」)。このような場合、能力の発生源の情報を参照する起動型、誘発型能力は、その能力解決時にその情報をチェックする。あるいは、それがもはやにない場合、その能力の発生源場を離れる直前の情報を使う。

402.7. 一つのオブジェクト々な能力を持つことがある。一行に並べられる、あらかじめ定義された能力rule 502キーワード能力〕参照)を除き、オブジェクトの文章の各段落は別個の能力を表す。一つのオブジェクトが、同じ能力を複数持つこともある。同じ能力でも、それぞれは独立に機能する。これによって、能力が一つだけの時よりもより多くの効果を生むこともあるし、そうでないこともある。詳しい情報は各能力を参照のこと。

402.8. タイプを定義する特性定義能力、あるいはインスタントソーサリー能力追加コスト代替コストプレイ制限、または、以外の領域にある時に効果を持つと明記されているか、以外の領域にある時にのみ効果を持つ能力を除いては、能力は、その能力を持つパーマネントにある間にのみ機能する。コスト効果に、そのオブジェクトをある特定の領域から動かすことをコスト効果の一部としている能力は、そのオブジェクトがその特定の領域にある時にのみ機能する。

例:コストに「このカード手札から捨てる」ことが含まれている能力は、手札にあるときにのみプレイできる。

402.9. オブジェクトの中には、そのオブジェクトにない時にプレイできる起動型能力や、そのオブジェクトにない時に誘発する誘発型能力を持つものがある。

403. 起動型能力

403.1. 起動型能力は「コスト効果」という書式で書かれている。起動コストは、コロン(:)の前にあるもの全てである。起動コストは、それをプレイするプレイヤーによって支払われる。

403.2. オブジェクトに特に書かれていない限り、起動型能力はそのオブジェクトコントローラー以外にあるときはそのオブジェクトオーナー)だけがプレイできる。

403.3. 起動型能力の使用に制限がある(例えば、「この能力は各ターンに一回しかプレイできない」)とき、その制限はたとえコントローラーが変化しても適用され続ける。

403.4. 起動コストタップ・シンボル({T})を含む、クリーチャー起動型能力は、そのコントローラーがターン開始時から続けてそのクリーチャーコントロールしていない限り、プレイできない。速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視してもよい(rule 502.5 参照)。

403.5. 「この能力は、あなたソーサリープレイできるときのみプレイできる」という起動型能力は、それをプレイするに際してソーサリープレイするのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力ソーサリーであるということではない。「この能力は、あなたインスタントプレイできるときのみプレイできる」という起動型能力は、それをプレイするに際してインスタントプレイするのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力インスタントであるということではない。

404. 誘発型能力

404.1. 誘発型能力は「……とき/when」「……たび/whenever」「……時/at」から始まる語句で示される。これらの語句を含む部分は誘発条件と呼ばれ、誘発 イベントを定義する。

404.2. 誘発型能力プレイされない。その代わりに誘発型能力はその誘発 イベントが満たされるたびに自動的に「誘発」する。能力誘発したら、次にプレイヤー優先権を得るときにスタックに積まれる(rule 408.1〔タイミング、優先権スタック〕、rule 410誘発型能力の処理〕参照)。

404.3. 誘発型能力には「とき/たび/時、…[条件]場合、[効果]する/When/Whenever/At . . . , if [条件], [効果].」と書かれたものがある。この能力は、誘発 イベントが発生したときに、そこに記された条件を満たしているかどうかチェックする。条件を満たしている場合にこの能力誘発する。解決時に、この能力は再び条件をチェックする。このどちらかのときに、この条件が満たされていない場合、この能力は何もしない。このルールは「"if"節のルール」と呼ばれる。「場合/if」という単語は、カードのテキストの他のさまざまな場所では普通の英語の意味しか持たない。このルールは、誘発条件の直後に「場合/if」節が続いていたときにだけ適用する。

404.4. 効果によって、後で何かを行なう遅延誘発型能力が作成されることがある。遅延誘発型能力は、それらの単語が先頭ではないことが多いが、この3語のうちいずれかを含む。

404.4a 遅延誘発型能力呪文や他の能力解決時に生成される。実際に生成されるまで、その直前に誘発 イベントが起こっていたとしても、誘発されることはない。その類のイベントによって、条件が決して満たされることがなくなることもありうる。

例:「このクリーチャーを離れたとき」という一文を含む遅延誘発型能力が生成されるより前に、そのクリーチャー場を離れることがある。この場合、その遅延誘発型能力誘発されることはない。他にも、「このクリーチャーアンタップされたとき」という遅延誘発型能力が生成される前に、そのクリーチャーアンタップされていたら、その能力は、そのクリーチャーが一旦タップされてから次にアンタップされるのを待つ。

404.4b 遅延誘発型能力は、「このターンの間」のような記された期限がない限り、次に誘発 イベントが起こった時に一度だけ誘発する。

404.4c あるオブジェクトに影響する遅延誘発型能力は、そのオブジェクト特性が変化しても影響を及ぼす。

例:「ターン終了時に、そのクリーチャー破壊する」という能力は、それがターン終了ステップクリーチャーでなくなっていたとしても、そのパーマネント破壊する

404.4d 特定のパーマネントに影響する遅延誘発型能力は、そのパーマネントを離れた場合(指定された時点までに戻ってきたとしても)失敗する。同様に、特定の領域にあるオブジェクトに影響する遅延誘発型能力は、そのオブジェクトがその領域を離れていた場合には失敗する。

例:「ターン終了時に、このクリーチャーをゲームから取り除く」という能力は、そのクリーチャーカードターン終了ステップ以前にを離れていた場合には何もしない。

404.5. オブジェクトの中には、誘発型能力と関連した常在型能力を持つものがある。この類のオブジェクトでは、先に常在型能力、後に誘発型能力という順序で、両方の能力が一行に書かれている。まれに、誘発条件能力の最初ではなく途中に書かれているオブジェクトもある。

例:「各ターン、最初に引いたカードを公開する。この方法で基本地形カードを公開するたび、カードを1枚引く」というのは、誘発型能力と関連した常在型能力である。

例:「エンチャントされたクリーチャーコントローラーは、自分のターンの終了時にそれを生け贄に捧げる」という能力誘発型能力である。

405. 常在型能力

405.1. 常在型能力は、起動したり誘発したりするのではなく、常に何かをし続ける。能力プレイされず、単にそこに「存在する/exist」。この種の能力は、rule 402.8 または rule 402.9 に該当しない限り、その能力を持つパーマネントにある間にのみ適用される。

405.2. オブジェクトが何らかの能力特性値を「持つ/has」、または特定のタイプ特殊タイプサブタイプで「ある/is」という常在型能力が存在する。これらの能力特性定義能力と呼ばれる。その能力を持つオブジェクト以外の特性を操作する能力特性定義能力ではない。rule 201特性〕、rule 418.5a 参照。

405.2a タイプ特殊タイプサブタイプを定義する特性定義能力は、そのオブジェクトがどの領域にあるかは関係なく適用される。このルールは、他の特性定義能力には適用されない。

406. マナ能力

406.1. マナ能力は、解決時にプレイヤーマナ・プールマナを加えることのできる起動型能力か、マナ能力による誘発型能力で追加のマナを出すものである。マナを生成するのと同時に、他の効果を発生させることもある。

406.2. マナプレイヤーマナ・プールに加える呪文マナ能力ではない。これらは他の呪文と同じようにプレイされ、解決される。マナプレイヤーマナ・プールに加える誘発型能力は、もしそれらが起動型マナ能力以外のイベントによって誘発する場合、マナ能力ではない。それらはスタックに積まれ、ほかの誘発型能力と同じように解決する。

406.3. マナ能力は、ゲームの状態によってマナを生み出せない場合でもマナ能力として残る。

例:あるパーマネントに、「{T}:あなたコントロールするクリーチャー1体につき、あなたマナ・プールに{G}を加える」という能力がある場合、これは、あなたクリーチャーコントロールしていない時や、すでにこのパーマネントタップ状態であるときにもマナ能力である。

406.4. マナ能力起動型能力誘発型能力である。マナ能力は、他の能力と同じようにプレイされ、解決されるが、スタックには積まれない。そのためこれらを打ち消したり対応したりすることはできない(rule 411マナ能力プレイ〕、rule 408.2スタックを使わない行動〕参照)。

406.5. マナ能力プレイしたことにより誘発する(マナ能力を除く)能力スタックに積まれる。

407. 能力の追加・除去

407.1. 効果によって、オブジェクト能力が追加されたり、あるいは取り除かれたりすることがある。能力を追加する効果は、そのオブジェクト能力を「得る/gain」もしくは「持つ/have」と書かれる。能力を取り除く効果は、そのオブジェクト能力を「失う/lose」と書かれる。複数の効果が同じ能力を追加したり除いたりしていた場合、一般に、もっとも最近のものが勝つ(rule 418.5継続的効果の相互作用〕参照)。

407.2. オブジェクト特性を定めたり、あるいはそのオブジェクトの性質を決めたりする効果は、効果によって得られる能力ではない。オブジェクト能力を「得る」もしくは「持つ」時、その能力は他の効果によって取り除かれることがありうる。一方、効果によってオブジェクト特性が定義された場合("[パーマネント]は[特性値]である")、それは能力によって追加されたものではない(rule 405.2 参照)。

例:「エンチャントされたクリーチャーは『このクリーチャーアーティファクトである。それはクリーチャーでもある』という能力を持つ」という効果があった場合、この効果クリーチャーに、他の効果によって取り除くことのできる能力を与えている。一方、「エンチャントされたクリーチャーは同時にクリーチャーでもあるアーティファクトである」という効果クリーチャー特性を定義しているだけであり、能力を与えているわけではない。そのためクリーチャーから能力を「失わせる/lose」効果では、エンチャントされているクリーチャーアーティファクトになることを止めることはできない。

407.3. 能力を除去する効果は、その能力が複数あってもすべて取り除く。

例:飛行を持つクリーチャーに《飛行/Flight》がエンチャントしている場合、そのクリーチャー飛行 能力を2つ持っているが、「クリーチャー1体を対象とする。それは飛行を失う」という1つの効果で両方とも取り除かれる。

408. 呪文能力のタイミング

408.1. タイミング、優先権スタック

408.1a 呪文起動型能力は適切なときにのみプレイでき、一群のルールに従う。

408.1b 呪文起動型能力は、優先権のルールに従い、プレイヤーが(プレイしたいときに)プレイするが、その他の種類の能力効果はゲームのルールによって自動的に発生する。いずれかのプレイヤー優先権を得る場合、まず最初に、発生する全ての状況起因効果が1つのイベントとして解決する(rule 420状況起因効果〕参照)。その後、新しい状況起因効果が発生したならば、1つのイベントとして解決する。この過程を、状況起因効果が発生しなくなるまで繰り返す。その後、誘発型能力スタックに加えられる(rule 410誘発型能力の処理〕参照)。これらの段階を状況起因効果誘発型能力も発生しなくなるまで順番に繰り返す。その後、優先権を得るプレイヤーは、そのフェイズおよびステップに関するルールに従い、呪文能力土地のいずれかをプレイしてもよいし、その他の特別な行動を取ることも、パスすることもできる。

408.1c アクティブ・プレイヤーは、ほとんどのフェイズステップの開始時に、ゲームによる行動とそのフェイズステップの開始時に誘発する能力スタックに積まれた後で優先権を得る。ただし、アンタップ・ステップクリンナップ・ステップには優先権は発生しない。優先権を持つプレイヤーは、呪文能力プレイするか、特別な行動をとるか、あるいはパスすることができる。呪文能力プレイしたり、あるいは特別な行動を取ったりした場合、そのプレイヤーが再び優先権を得る。パスした場合には、その対戦相手優先権を得る。双方のプレイヤー続けてパス(この間に何か行動をした場合には続けてとは言わない)したら、スタックの一番上のオブジェクト解決し、その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得る。両プレイヤーが連続してパスした時にスタックが空であれば、そのフェイズまたはステップは終了し、次のフェイズまたはステップが開始される。

408.1d プレイヤーは、優先権を持つ時にだけ呪文起動型能力プレイすることができる。インスタント以外の呪文は、そのプレイヤーメイン・フェイズで、優先権を持ち、スタックが空である時にのみプレイできる。

408.1e 呪文または起動型能力プレイされたら、それはスタックの一番上に積まれる。

408.1f 誘発型能力は、呪文や別の能力プレイ解決の間も含めて、いかなる時でも誘発する。但し、その能力誘発した時点では何も起こらない。プレイヤー優先権を得る時点で、誘発していて、まだスタックに積まれていない能力が全てスタックに積まれる。その後で、プレイヤー優先権を得、呪文能力プレイすることができる(rule 410誘発型能力の処理〕参照)。

408.1g 戦闘ダメージは、割り振られたらスタックに積まれる。(rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照)

408.1h 常在型能力プレイされることはなく、それは継続的にゲームに影響を与える。優先権の考え方は適用されない。(rule 405常在型能力〕、rule 418継続的効果〕、rule 419置換軽減効果〕参照)

408.1i 特別な行動スタックを用いない。プレイヤーは、優先権を持つときに特別な行動をとることができる。特別な行動をとったプレイヤーは、その後、再び優先権を得る。特別な行動としては、土地プレイすること(rule 408.2d)、裏向きクリーチャーを表にすること(rule 408.2h)、継続的効果を終えることと遅延誘発型能力軽減すること(rule 408.2i)、継続的効果を延期、あるいはなくすこと(rule 408.2j)がある。

408.2. スタックを使わない行動

408.2a 効果スタックに積まれない。それらは呪文能力解決された結果である。効果遅延誘発型能力を生成することもあるが、それらは誘発してからスタックに積まれる(rule 404.4 参照)。

408.2b 常在型能力は継続的に効果を発生させ、スタックに積まれない。

408.2c 状況起因効果rule 420状況起因効果〕参照)は、プレイヤー優先権を得るときに、ゲームの状況が条件を満たしているなら解決する。

408.2d 土地プレイすることは特別な行動であり、その土地場に出すrule 212.6土地〕参照)。プレイヤーは自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空の場合に限り、土地プレイすることができる。土地プレイしたプレイヤーは、この特別な行動の後で再び優先権を得る。

408.2e マナ能力は即座に解決される。マナ能力が、マナと別の効果をともに生み出した場合、両方とも即座に解決される。この能力プレイ前に優先権を持っていたプレイヤーは、この解決後に優先権を持つ(rule 406マナ能力〕参照)。

408.2f 「[オブジェクト名]は赤である」のような特性定義能力は、単純に読んだ通りに処理される。(rule 405.2 も参照)

408.2g ゲームの行動アンタップ・ステップのフェイズ・イン/アウト、アンタップ・ステップアンタップドロー・ステップカードを1枚引くこと、攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーの指定、クリンナップ、マナ・バーン ─ はスタックに積まれない。

408.2h 裏向きパーマネントコントローラーは、優先権を持っているときならいつでもそれを表向きにできる。これは特別な行動である(rule 504裏向き呪文パーマネント〕参照)。そのプレイヤーは、この特別な行動の後で再び優先権を得る。

408.2i 効果の中には、(効果発生時ではなく)後でプレイヤーに、継続的効果の終了や、遅延誘発型能力の中止などをさせる類のものがある。これは特別な行動である。この行動を取ったプレイヤーは、この特別な行動の後に再び優先権を得る。

408.2j 常在型能力からの効果によって、その能力に関連する遅延誘発型能力をなくしたり延期したりする行動を取れることがある。その類の行動は特別な行動である。この行動を取ったプレイヤーは、この特別な行動の後に再び優先権を得る。

409. 呪文起動型能力プレイ

409.1. 呪文起動型能力は、以下に示した手順に従ってプレイされる。もし、呪文能力プレイ中のいずれかの時点で、以降のステップを続けることができなくなった場合、その呪文は不正にプレイされたことになる。ゲームはその呪文能力プレイされる前の瞬間まで戻る(rule 422不正な行動の処理〕参照)。宣言及び支払いは、行なった後で変更することはできない。

409.1a プレイヤーは、呪文起動型能力プレイすることを宣言する。宣言した呪文能力スタックに積まれ、打ち消されるか解決するまでそこに留まる。呪文の場合、物理的にスタックに積まれる。起動型能力の場合、カードはないけれども、その能力スタックに積まれる。呪文は、そのカードが持つ特性全てを持つ。スタックにある起動型能力は、その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。呪文起動型能力コントローラーは、その呪文能力プレイしたプレイヤーである。

409.1b 呪文能力モードを持つ(「一つを選ぶ −/Choose one -」「[特定のプレイヤー]は一つを選ぶ −/[特定のプレイヤー] chooses one -」という語句を使っている)場合、プレイヤーは選択したモードを宣言する。呪文能力が({X}で示される)可変マナ・コストやその他の可変コストを持つ場合、プレイヤーモード選択時にその変数の値を宣言する。呪文能力代替コスト追加コスト、(キッカー・コストバイバック・コストなどの)その他の特殊なコストを持つ場合、そのプレイヤーはそれらのコストのすべて、あるいは一部を支払う意図を宣言する(rule 409.1f 参照)。単一の呪文に対して、複数の代替方法でプレイしたり、あるいは複数の代替コストを支払ったりすることはできない。それ以前の選択(呪文墓地からフラッシュバックプレイする、変異 クリーチャー裏向きプレイするという選択など)は、この選択を行う時の制約となりうる。

409.1c 呪文能力対象を取る場合、プレイヤーはまず(可変個の対象をとる呪文能力の場合)対象をいくつ選ぶのかを宣言し、次に対象にとるものを宣言する。呪文能力は必要なの適正な対象を選ばなければプレイすることはできない。同じ対象を複数回対象にとることはできない。

409.1d 呪文能力が、代替コスト追加コスト、(バイバック・コストキッカー・コストなどの)特殊コストが支払われたとき、あるいはそのコントローラーが選んだ場合にのみ複数の対象をとる場合、その種のコスト支払う意図、あるいはそのモードを選ぶ意図を宣言した場合にのみその対象を選ぶ。宣言していないなら、その呪文能力はその対象を取らないものとしてプレイされる。

409.1e 呪文能力が、異なった方法で複数の対象に影響する場合、プレイヤーはどれにどう影響を与えるかを宣言する。呪文能力が、プレイヤー効果ダメージカウンターなど)を複数の対象に分割させるとき、プレイヤーはどう分割するかを宣言する。その各個の対象に、最低限(ダメージカウンターなどを)1つは割り振らなければならない。

409.1f プレイヤーはその呪文能力総コストを決定する。通常、(呪文の場合)そのマナ・コストだけ、(能力の場合)その起動コストだけである。テキストに追加コスト代替コストが書いてあるカードや、支払うべきコストを増減させる効果も存在する。コストには、マナの支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、手札カード捨てる、などが含まれる。総コストとは、マナ・コスト(または起動コスト代替コスト)に、すべてのコストの増減を加味したものである。総コストが決定された時点で、それは「固定」される。この後で効果総コストを変更しようとしても、何の効果もない。

409.1g その後、そのプレイヤーマナ能力プレイする機会(rule 411マナ能力プレイ」参照)を得る。

409.1h プレイヤーマナ・プールに充分なマナがあるようになったら、全てのコストを任意の順に支払う。一部分だけ支払うことは許されない。

例:あなたマナ・コストが{3}{B}でクリーチャーを1体生け贄に捧げる 追加コストを持つ、《死の爆弾/Death Bomb》をプレイする。あなたは、あなたの黒と青の呪文プレイするためのコストを{1}減らす効果を持つ、《雷景学院の使い魔/Thunderscape Familiar》を生け贄に捧げる呪文総コストは実際に支払いが行われる前に「固定」されているので、《雷景学院の使い魔》を生け贄に捧げたとしても《死の爆弾》のコストは{3}{B}ではなく{2}{B}となる。

409.1i rule 409.1a から rule 409.1h で解説されたステップが完了したら、その呪文能力は「プレイされた」ことになる。呪文能力プレイされたこと、あるいはスタックに置かれたことによる誘発型能力は、この時点で誘発する。そのコントローラー優先権を得る。

409.2. 呪文能力の中には、プレイするときに通常そのコントローラーが行なうこと、つまりモード対象の選択、呪文能力がその対象にどう影響するかなどを、その呪文能力コントローラー対戦相手に行なうように指定するものがある。こういった場合、対戦相手呪文能力コントローラーが通常行なうのと同じタイミングでその選択を行なう。その呪文能力プレイされるときに両方のプレイヤーに同時に何らかの行動をさせる場合、呪文(や能力)のコントローラーが先に行い、その後でそのプレイヤー対戦相手が行なう。これは rule 103.4 の例外である。

409.3. コストを変える呪文能力プレイしても、既にスタックにある呪文能力には影響しない。

409.4. プレイヤーは、効果によって禁止されている呪文起動型能力プレイを開始することはできない。

410. 誘発型能力の処理

410.1. これらはプレイされるわけではないので、誘発型能力は、呪文能力プレイできない時でも誘発し、また能力プレイすることを妨げるような効果にも影響されない。

410.2. ゲーム上のイベントやゲームの状態が誘発型能力誘発 イベントと合致するたびに、その能力誘発する。フェイズステップの開始時に、「開始時/at the beginning of〜」に誘発するすべての能力誘発する。能力は、それが誘発したときにその能力の発生源コントロールしていたプレイヤーによってコントロールされる。能力誘発した時には何もしないが、プレイヤー優先権を得る際に、自動的にスタックに積まれる。能力は、その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。

410.3. プレイヤーが最後に優先権を得たときよりも後で複数の能力誘発した場合、まずアクティブ・プレイヤーコントロールする能力がそのプレイヤーが選んだ順序でスタックに積まれ、それから対戦相手が選んだ順序でその対戦相手コントロールする能力スタックに積まれる。その後、プレイヤーは再度、発生しなくなるまで状況起因効果をチェックし、解決する。その後、この過程で誘発した能力スタックに積まれる。この過程を新しい状況起因効果の発生も、能力誘発もしなくなるまで繰り返す。その後、該当するプレイヤー優先権を得る。

410.4. 誘発型能力スタックに積まれたとき、その能力コントローラーは、起動型能力のルール(rule 409 参照)に従って必要な選択をすべて行なう。適正な選択ができない場合(あるいはルールや他の継続的効果によって能力が不正になった場合)、能力は単にスタックから取り除かれる。

410.5. 誘発型能力効果のなかには、行動をするかしないかを選択できる(「あなたアップキープ開始時に、あなたカードを1枚引いてもよい」というように、「してもよい/may」が含まれる)ものがある。コントローラーがその能力の選択をする意図があるかどうかに関係なく、その能力誘発したときにスタックに積まれる。選択は能力解決時に行なう。同様に、何かの条件を満たさ「ない限り/unless」発生しない効果を持つ誘発型能力や、プレイヤーが何かをすることを選ぶ効果を持つ誘発型能力は、通常どおりスタックに積まれる。能力の「ない限り/unless」の部分は能力解決時に処理される。

410.6. 能力は、誘発 イベントが1回発生するごとに1回だけ誘発する。しかし、あるイベントが複数回発生した場合、繰り返し誘発する。rule 410.9 も参照。

例:誘発条件が「土地から墓地に置かれるたび…」である能力を持つパーマネントがあるとする。誰かが、すべての土地破壊する 呪文プレイしたとき、この能力は、その呪文解決中に、墓地に置かれた土地1つにつき1回誘発する。

410.7. 能力は、その誘発条件が実際に起きた場合にのみ誘発する。軽減されたり置換されたりしたイベントによっては誘発しない。

例:ダメージが与えられたことで誘発する能力は、ダメージがすべて軽減された場合には誘発しない。

410.8. 誘発 イベントのすぐ後に記される条件付きの誘発型能力(例えば、「[誘発 イベント]とき/たび/時に、[条件]場合、[効果]する/When/Whenever/At [誘発 イベント], if [条件], [効果]」)は、誘発条件の一部として条件が真かどうかをチェックする。条件が真でないなら、能力誘発しない。また、解決時にも再び条件をチェックし、条件が真でなくなっていた場合、能力は何もしない。これは、対象が適正かどうかのチェックと同じことである。このルールは、テキスト内の他のところに「場合/if」条件がある誘発型能力には適用しないことに注意。このルールはまた「"if"節のルール」とも呼ばれる。

410.9. 戦闘中、クリーチャーブロックしたりブロックされたりした時に誘発する能力がある(rule 306 から rule 311、及び rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照)。これらの能力が1回だけ誘発するのか繰り返し誘発するのかは、その表記による。

410.9a 「[このクリーチャー]がブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks」または「[このクリーチャー]がブロックされた状態になるたび/Whenever [このクリーチャー] becomes blocked」と書いてある能力の場合、複数のクリーチャーブロックしたり複数のクリーチャーブロックされたりした場合でも、そのクリーチャーに対して、1回の戦闘につき1回だけ誘発する。クリーチャーブロックされたことにする効果も、(クリーチャーブロックされていなかった場合には)この種の能力誘発する。

410.9b 「[このクリーチャー]がクリーチャーブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks a creature」と書いてある能力の場合、指定されたクリーチャーブロックした攻撃クリーチャー1体につき1回誘発する。

410.9cクリーチャーが[このクリーチャー]をブロックするたび/Whenever a creature blocks [このクリーチャー]」と書いてある能力の場合、指定されたクリーチャーブロックしたクリーチャー1体につき1回誘発する。攻撃クリーチャーが、ブロック・クリーチャーによってではなく、何らかの効果によってブロックされた状態になった場合、この能力誘発しない。

410.9d 特定のクリーチャーブロックした、あるいはそのクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力の場合、その能力クリーチャーがそのクリーチャーによってブロックした/された状態になるようなブロックが宣言された場合にだけ誘発する。ブロック・クリーチャーを加える/取り除く効果によっても、この能力誘発する。これはクリーチャーがある以上のクリーチャーによってブロックする/されることによって誘発する能力にも適用する。

410.10. オブジェクト領域移動することを含む誘発条件は「領域変更誘発」と呼ばれる。領域変更誘発を持つ能力の多くは、領域が変わった後でそのオブジェクトに何かしようとする。解決中に、これらの能力オブジェクトを移動先の領域探す。その指定された領域でそのオブジェクトが見つからなかった場合、そのオブジェクトに対しての効果は失敗する。能力によるオブジェクトの捜索は、オブジェクトがその領域に入らなかった場合や、能力解決よりも前に指定された領域を離れた場合、あるいはその移動先の領域がライブラリや対戦相手手札などで非公開な場合に失敗する(このルールは、能力解決よりも前に、オブジェクト領域を離れてまた戻ってきた場合でも適用される)。領域変更誘発の最も一般的な例には、に出た時に誘発する能力を離れた時に誘発する能力とがある。

410.10a に出た時の能力は、パーマネント 領域に入った時に誘発する。これらは、「[このオブジェクト]がに出たとき、…/When [このオブジェクト] comes into play,」、あるいは「[何か]がに出たとき、…/Whenever a [何か] comes into play,」と書かれている。パーマネント場に出す イベントのたびに、に出ているすべてのパーマネント(今出たものも含む)は、そのイベントにあった、に出た時の誘発条件をチェックする。

410.10b パーマネント特性を変える継続的効果は、パーマネント場に出る瞬間にすぐ適用され(その前にはそうしない)、そのパーマネントが本来の特性場に出ることはない。継続的効果パーマネント場に出る前には適用しない(rule 410.10e 参照)

例:「すべての土地クリーチャーである」という効果がある状態で土地 カードプレイされた場合、効果土地 カードに出た瞬間にクリーチャーに変えるため、それはクリーチャーに出たときに誘発する能力誘発する。逆に、「すべてのクリーチャーはすべての能力を失う」という効果がある状態で、に出たときの誘発型能力を持つクリーチャーに出た場合、効果に出た瞬間にその能力を失わせるため、に出たときの誘発型能力誘発しない。

410.10c を離れた時の能力は、指定されたパーマネント 領域を離れた時に誘発する。これらは、「[このカード]がを離れたとき、…/When [このカード] leaves play,」、あるいは「[パーマネントタイプ]がから墓地へ置かれたとき、…/Whenever a [パーマネントタイプ] is put into a graveyard from play,」と書かれている。このカードを離れた時に何かしようとする能力は、それが最初に行った領域のみをチェックする。

410.10d 1つ以上のパーマネントを離れたときに誘発する能力や、プレイヤーが1つ以上のパーマネントコントロールを失ったときに誘発する能力は、イベント後にはその能力を持ったパーマネントが既にないため、特別に扱わなくてはならない。誘発するものを決定するために、ゲームの「過去の状態を知る」必要がある。1つ以上のパーマネント場を離れる、あるいは1つ以上のパーマネントコントロールしている人物を変えるイベントのたびに、そのイベントの直前ににあったすべてのパーマネント(およびその時点で存在したすべての継続的効果)は、今を離れたものや今コントロールを変えたものにあった、を離れた時の誘発 イベントをチェックする。

例:2体のクリーチャーと、「クリーチャーから墓地へ置かれるたび、あなたは1点のライフを得る」という能力を持ったアーティファクトにあるとする。誰かが、すべてのアーティファクトクリーチャーエンチャント破壊する 呪文プレイした。このアーティファクトは、クリーチャーと同時に墓地に行くが、その能力は2回誘発する。

を離れた」ことによる誘発は、誘発条件がそのパーマネントの行き先をチェックしない場合でも領域変更誘発である。を離れたカードに対して、その能力が何かしようとする場合、を離れて最初に行った領域のみを探す

410.10e いくつかのパーマネントは、「[このパーマネント]は、…の状態で場に出る/[このパーマネント] comes into play with」「[このパーマネント]が場に出るに際し…/As [このパーマネント] comes into play」、「[このパーマネント]は…として場に出る/[このパーマネント] comes into play as」、「[このパーマネント]はタップ状態場に出る/[このパーマネント] comes into play tapped.」と書かれたテキストを持つ。これらのテキストは常在型能力であり、誘発型能力ではない。この効果は、そのパーマネント場に出す イベントの一部として発生する。

410.11. 誘発型能力の中には、イベントの発生したときに誘発するものの他に、プレイヤーがあるタイプパーマネントコントロールしていない場合に誘発するものなど、ゲームの状況によって誘発するものがある。それらの能力はゲームの状況がその条件を満たしたら即座に誘発し、次の機会にはスタックに積まれる。それらのことを状態誘発型能力と呼ぶ(状態誘発型能力状況起因効果と同じではない)。それらの能力解決されるか打ち消されるまでは再び誘発することはないが、その解決あるいは打ち消しの後で、その能力を持つオブジェクトがまだその領域に残っていて、かつゲームの状況が誘発条件を満たしていた場合には、その能力は再び誘発する。

例:パーマネント能力に「あなた手札が空のとき、カードを1枚引く」(訳注:通常の書式に則ると、「あなた手札カードが1枚もないとき、カードを1枚引く」となります)とあったとする。コントローラーがその最後のカードプレイした場合、この能力は一度誘発し、解決されるまでは再び誘発することはない。そのコントローラーが「手札を全て捨てる。その後で、同じ枚数だけカード引く」という呪文プレイした場合、そのプレイヤー手札は一時的に0枚になるので、この能力誘発する。

411. マナ能力プレイ

411.1. マナ能力プレイするとき、プレイヤーはそれをプレイすることを宣言し、起動コスト支払う能力は宣言の直後に解決し、スタックには積まれない(rule 408.2e 参照)。

411.2. プレイヤーは、優先権を持っている時にはいつでも起動型マナ能力プレイすることができる。また、呪文能力プレイしている途中や解決している途中であっても、何らかのルールや効果によってマナ支払う必要がある時なら、いつでも起動型マナ能力プレイすることができる。

411.3. 誘発マナ能力は、起動型マナ能力プレイされた時に誘発する。これらの能力は、それを誘発させたマナ能力の直後に、優先権を得ることを待たずに解決される。起動型能力誘発型能力が、マナとそれ以外の効果とを共に生む場合、マナと別の効果とは同時に解決する。

例:「プレイヤーマナを引き出すために土地タップするたび、その土地は同じマナをもう1点生み出す」というエンチャントがあるとする。プレイヤーが、呪文プレイする間に土地タップしてマナを出した場合、追加のマナは直ちにマナ・プールに加えられ、そのマナ呪文コストの支払いに使うことができる。

411.3a 誘発マナ能力が「同じタイプの」あるいは「同じの」マナプレイヤーマナ・プールに加えるといった場合、それを誘発させたマナ能力が複数のタイプまたはマナを生み出していたならば、そのマナ・プールの持ち主は、その誘発型能力がどちらのマナを生み出すかを選ぶ。

412. 常在型能力の処理

412.1. 常在型能力は、継続的効果、あるいは軽減置換効果を発生する。これらの効果は、常在型能力を持つオブジェクトがその領域にある間持続する。

412.2. 個別エンチャントの多くは、エンチャントしているパーマネントを変更する常在型能力を持つが、そのパーマネント対象に取らない。個別エンチャントが別のパーマネントに移された場合、その能力は元のパーマネントへの適用を止め、新しいパーマネントを修正するようになる。

412.3. ある種の常在型能力は、呪文スタックにある間に適用される。それらは多くの場合、呪文打ち消すものである。また、「[このオブジェクト]をプレイするための追加コストとして、[コスト]を支払う」「[このオブジェクト]のマナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい」「あなたは[このオブジェクト]をマナ・コストを支払わずにプレイしてもよい」といった能力も、そのカード呪文としてスタックにある間に働く。

412.4. ある種の常在型能力は、カードがそれをプレイできる領域(通常は手札)にある間に適用される。それは「あなたは[この呪文]をプレイしてもよい/you may play [この呪文]」「あなたは[この呪文]をプレイできない/you can't play [この呪文]」と書かれているものに限られる。

412.5. 呪文やその他の種類の能力とは異なり、常在型能力は、効果がどう適用されるか決定する目的でオブジェクト最後の情報を使用できない。

413. 呪文能力解決

413.1. 両方のプレイヤー続けてパスしたとき、スタックの一番上に積まれているオブジェクト呪文能力戦闘ダメージ)が解決される(rule 416効果〕参照)。

413.2. 呪文能力解決は以下の順序で処理される複数の段階からなる。

413.2a 呪文能力対象を指定する場合、その対象がまだ適正かどうかチェックする。を離れた、あるいは呪文能力が指定している領域を離れた対象は不正な対象となる。また、呪文能力プレイされた後で対象特性が変わったり、効果によって呪文の文章が変わったりした場合、対象が不正になることがある。すべての対象が不正になっていた場合、呪文能力は打ち消される。呪文能力が打ち消されなかった場合、通常通り解決するが、影響を受けるのはその時点でまだ適正な対象のみである。もし対象が不正ならば、呪文能力はその対象に何らの影響を及ぼすことも、また及ぼさせることもできない。呪文能力が、すでに不正になっている対象についての情報を必要とする場合、その不正な対象の現在の、あるいは最後の情報を用いる。

413.2b 呪文能力コントローラーは、書かれた順序で指示に従う。但し、置換効果によってこれらの行動が変更され、以前の指示の意味が変わることもある。場合によっては、カードのテキストで後のほうに書かれた文章が、前の文章の意味を修正することがある(例えば、「クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない」あるいは「呪文1つを対象とする。それを打ち消す。そうした場合、それをオーナー墓地に置く代わりにオーナーライブラリーの一番上に置く」)。これらの場合を考えずに逐語的に効果を適用したりしてはならない。カード全体を読み、文法に従ってテキストを解釈すること。

413.2c 効果の中で、呪文プレイする時に宣言していない選択が必要とされる場合、プレイヤー効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能な選択肢を選ぶことはできない。(例えば、選択可能な行動を行なうのに必要な条件をすべて満たしていない場合には、その行動を行なわないことによって被る影響を回避することはできない)

例:「あなたクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしないなら、あなたは4点のライフを失う」という指示がされた呪文があるとする。クリーチャーコントロールしていないプレイヤーは、生け贄に捧げるほうの選択肢を選ぶことはできない。

413.2d 効果が両方のプレイヤーに同時に選択または行動を要求する場合、アクティブ・プレイヤーがまず自分の分を宣言し、それから非アクティブ・プレイヤーが(最初のプレイヤーの選択を知ったうえで)宣言する。その後、これらの行動は同時に実行される。rule 103.4 参照。プレイヤーが複数回の選択を行わなければならない場合、順番が書かれていればそれに従って、そうでなければ宣言者の任意の順番で、宣言する。その後で、行動は同時に実行される。

 呪文能力の中には、複数の段落や条項によって、複数の段階に分かれているものもある。この場合、アクティブ・プレイヤーが1つめの行動について必要な選択を行ない、次に他のプレイヤーが1つめの行動について必要な選択を行ない、そして1つめの行動が同時に実行される。その後で、アクティブ・プレイヤーが2つめの行動について必要な選択を行ない、次に他のプレイヤーが2つめの行動について必要な選択を行ない、そして2つめの行動が同時に実行される。以下同様に繰り返す。

例:《要塞の計略/Stronghold Gambit》の効果には、「各プレイヤーは、自分の手札カードを1枚選ぶ。そのあと、各プレイヤーは選んだカード見せる。……」という部分がある。これを処理する場合、まずアクティブ・プレイヤーカードを選び、次に他のプレイヤーカードを選ぶ。その後で、両方のプレイヤーが選んだカードを同時に公開する。

413.2e プレイヤーマナを支払ってもよいという選択肢を含む効果の場合、そのプレイヤーは行動の一部としてマナ能力プレイしてもよい。それ以外の呪文能力解決中にはプレイできない。

413.2f ゲームの情報(に出ているクリーチャーなど)を必要とする場合、その値はプレイヤーがその処理を実行する時に一度だけ決定される。その特定のパーマネントにあるか、もしくはそのカードが指示された領域に存在する場合、その現在の情報を使う。そうでないなら、そのオブジェクトがそのあった領域を離れる直前に持っていた情報を使う。この例外は、常在型能力最後の情報を使うことができないということである(rule 412.5 参照)。オブジェクトが何かすると書いてある能力の場合、実際にそれをするのはその存在する(または直前に存在した)オブジェクトであり、能力ではない。

413.2g オブジェクト特性を調べる効果は、そのオブジェクトの指定された特性の値だけをチェックし、オブジェクトが他に持っているかもしれない、関連する特性の値はチェックしない。

例:白でも黒でもあるクリーチャーは、「黒のクリーチャーをすべて破壊する」という効果で破壊されるが、「黒でないクリーチャーをすべて破壊する」という効果では破壊されない。

413.2h 呪文解決の最終段階として、呪文は、その呪文コントローラーコントロール下でスタックから場に出るパーマネントの場合)かスタックからオーナー墓地に置かれる(インスタントソーサリーの場合)。

413.2i ある効果の結果が「引き分け/in a tie」で終わる可能性がある場合には、その効果を発生させた呪文能力のテキストにその場合にどうするのかが記されている。マジックにおいて、「引き分け」の場合どうするかという一般則はない。

414. 呪文能力打ち消し

414.1. 呪文打ち消すということは、その呪文スタックからオーナー墓地に動かすということである。能力打ち消すということは、その能力スタックから取り除くということである。打ち消された呪文能力解決されず、効果は一切発生しない。

414.2. 打ち消された呪文能力プレイしたプレイヤーは、支払ったコストの「払い戻し」を受けることはできない。

415. 対象をとる呪文能力

415.1. インスタント 呪文ソーサリー 呪文は、その文章中に「[何か]を対象とする/target [何か]」という表記がある場合、対象をとる。(インスタントソーサリーの文章内にある起動型能力誘発型能力が「対象」の語を用いていたとしたら、その呪文ではなく能力対象をとる)。

例:「クリーチャー1体を対象とする。このカードサイクリングしたとき、それはターン終了時まで-1/-1の修正を受ける」という能力を持つソーサリーカードがあった場合、それはその誘発型能力対象をとることを意味する。呪文対象をとることを直接意味するわけではない。

415.2. 起動型能力誘発型能力は、その文章中に「[何か]を対象とする/target [何か]」という表記がある場合、対象をとる。

415.3. 個別エンチャント 呪文は、「対象とする」の語が含まれていなくても、常に、エンチャントしようとするパーマネントまたはプレイヤー対象をとる。パーマネントになった後は、もはや対象を取らない。個別エンチャント起動型能力誘発型能力対象を取ることがあり得る。

415.4. 0個以上の対象を取れる呪文能力は、1個以上の対象を選んでいるときのみ対象を取る。0個の対象を取るとは言わない。

415.5. 呪文能力対象としては、通常、パーマネントだけが適正である。この例外は、その呪文能力が他の領域にあるオブジェクトプレイヤー対象にできると明記されているときと、呪文能力のようにに存在することがありえないオブジェクト対象とする場合だけである。

415.6. スタックにある呪文能力は、それ自身の対象としては不適正である。

415.7. 対象の変更

415.7a 呪文能力対象は、他の適正な対象にだけ変更できる。対象を変更できない場合、元の対象が変更されないままになる。

415.7b モードを持つ 呪文能力は、モードごとに異なった対象の取り方をする場合がある。呪文能力対象を変更しても、そのモードは変更されない。

415.7c オブジェクトの文章中に出てくる「あなた/you」は対象ではない。

416. 効果

416.1. 呪文能力解決されたとき、それは1つまたは複数の単発的効果または継続的効果を発生させる。常在型能力は、1つまたは複数の継続的効果を発生させる。効果の中には、置換軽減効果が含まれる。また、このほかに、呪文能力によってのではなくゲームの特定のルールによって発生する、状況起因効果が存在する。

416.2. 効果パーマネントにのみ影響する。但し、効果の文章にそうでないと書いてある場合や、明らかに他の領域に存在するオブジェクトにしか適用できない場合を除く。

例:すべての土地クリーチャーに変える効果は、プレイヤー墓地にある土地 カードには影響を及ぼさない。

 なお、呪文プレイするためのコストを増減する効果は、スタックにある呪文にだけ影響を及ぼす。それは、プレイ中の呪文スタックにだけ存在するからである。

416.3. 効果が実現不可能なことを要求している場合、可能な部分だけを実行する。

例:プレイヤーが1枚だけ手札を持っている場合、「手札を2枚捨てる」という効果はその持っているカードだけを捨てさせる。ライブラリーからカードを(引くのではなく)移す効果は、可能な枚数だけ移す。

417. 単発的効果

417.1. 単発的効果は、何かを1回だけ起こし、すぐに終わる。例としては、ダメージを与える、パーマネント破壊するオブジェクト領域間で移動させる、などがある。

417.2. 単発的効果の中には、解決時ではなく、ゲームが先に進んでから(通常はある特定の時点で)何かするよう、プレイヤーに指示するものがある。それらの効果は、実際には、誘発を待つ新しい能力を生成することになる(rule 404.4 参照)。

418. 継続的効果

418.1. 継続的効果は一定のあるいは不定の期間、オブジェクト特性を変更したり、ゲームのルールを変更したりする。継続的効果は、呪文能力解決、あるいはオブジェクト常在型能力によって生成される。

418.2. パーマネント特性を変える継続的効果は、そのパーマネントに入ると同時に特性を変える。パーマネント場に出るのを待ち、それから変えるのではない。この類の効果パーマネント場に出るに際して適用されるので、パーマネントに出たときの能力誘発するかどうかを決定するよりも前に適用される。

418.3. 呪文能力による継続的効果

418.3a 呪文能力解決によって生成された継続的効果は、それを生成した呪文能力に述べられた期間(「ターン終了時まで」など)継続する。期間が明記されていない場合は、ゲーム終了時まで継続する。

418.3b 呪文起動型能力誘発型能力による、オブジェクト特性またはそのコントローラーを変更する継続的効果は、その継続的効果が発生した時点で影響を受けなかったオブジェクトには影響を及ぼさない。これは、常在型能力からの継続的効果とは異なることに注意せよ。オブジェクト特性またはそのコントローラーを変更しない継続的効果は、ゲームのルールを変更するので、その継続的効果が発生した時点で影響を受けなかったオブジェクトにも影響を及ぼす。

例:「すべての白のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける」という効果は、その呪文または能力解決した時点で白であれば、すべてのパーマネントに修正を与える。たとえ後でが変わっても、その修正を失うことはない。また、その後でに出たり白に変わったりしたクリーチャーには影響を与えない。

例:「クリーチャーがこのターンに与えるダメージを全て軽減する」という効果は、オブジェクト特性を変更しないので、ゲームのルールを変更している。つまり、この効果は、この継続的効果が発生した時点でに出ていなかったクリーチャーや、このターンのより後の時点でクリーチャーになったパーマネントによるダメージにも影響を及ぼす。

418.3c 呪文能力によって、変数を含む継続的効果が発生した場合、その変数の値は解決時にのみ定められ、その後で変化することはない。rule 413.2f を参照のこと。

418.3d 起動型能力または誘発型能力によって発生する効果の中には、「〜する限り/as long as」という表記で限定される持続時間を持つものがある。この「〜する限り」というフレーズで示される期間が、起動型能力が宣言され、あるいは誘発型能力スタックに積まれ終わってからその効果が最初に適用されるようになるまでの間に終了していた場合、その効果は何もしない。開始してすぐまた停止する、ということもないし、永続するということもない。

例:《内骨格器/Endoskeleton》は、「{2}, {T}:クリーチャー1体を対象とする。内骨格器がタップ状態にあるかぎり、それは+0/+3の修正を受ける」という起動型能力を持つアーティファクトである。この能力プレイした後、この能力解決されるよりも先に《内骨格器》がアンタップ状態になった場合、持続期間、つまり「タップ状態にあるかぎり」という期間は効果が発生する前に終わっているので、効果は発生しない。

418.4. 常在型能力による継続的効果

418.4a 常在型能力によって生み出される継続的効果は「固定」されない。そのテキストで示されるもの全てに対して常に適用する。

418.4b 効果は、それを生み出すパーマネントにある、またはそれを生み出すオブジェクトがその該当する領域にある間、常に適用する。

例:「すべての白のクリーチャーは+1/+1の修正を受ける」という常在型能力を持つパーマネントは、にある白のクリーチャーのそれぞれに+1/+1を継続的に与える効果を生む。クリーチャーが白になったら、このボーナスを得、白でなくなったらボーナスを失う。通常1/1の白クリーチャーを生むクリーチャー 呪文は、代わりに2/2の白クリーチャーを生む。1/1のクリーチャーに出て、それから2/2になるのではない。

418.5. 継続的効果の相互作用

418.5a オブジェクト特性値は、そのオブジェクトそのものの特性値から始まり、次にコピー 効果rule 503呪文能力コピー〕参照)、特性定義能力による継続的効果タイプ変更能力によって生成された継続的効果、そしてカウンターによるパワータフネスの変更が適用されてから、他の継続的効果が適用されて決定される。

例:アーティファクトの「{2}:ターン終了時まで、このパーマネントは3/2のアーティファクト・クリーチャーになる」という能力プレイした後、同じターンの間に、「クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで0/2になる」という能力の影響を受けたとする。この場合、もう一度アーティファクト能力プレイしても意味を持たない。パワータフネスを変更する継続的効果の前に、タイプ変更効果が適用されることになるから、結局は0/2のままになる。

418.5b 一つの効果による結果が、他の効果が適用されるかどうか、あるいは他の効果が何をするか、を決めることがある。例えば、「すべての白クリーチャーは+1/+1の修正を受ける」という効果と、「エンチャントされたクリーチャーは白となる」という効果がある場合である。

418.5c ある効果が、(a)別の効果と同時に適用され(rule 418.5a 参照)、(b)別の効果を適用することにより、そのテキストが変わったり、効果が発生するかどうかが変わったり、何に適用するかが変わったり、適用するもののどれかに何をするかが変わったりする場合、その効果は他方に「依存している」と言う。そうでない場合、その効果は先の効果独立であると言う。

418.5d 一方の効果が他方に依存している場合、独立している効果を先に適用する。依存する効果が複数あってループとなっている場合、またはどれも他に依存していない場合、に出た順序で適用する。これは「タイムスタンプ順」と呼ばれる。

418.5e オブジェクトのタイムスタンプは、3つの例外を除いて、その現在ある領域に入った時である。例外とは、(1)複数のオブジェクトが同時に領域に入った場合、その領域に入るときに、アクティブ・プレイヤータイムスタンプ順を決める。(2)個別エンチャントパーマネントについたときに、そのエンチャントは新しいタイムスタンプを得る。(3)フェイズ・インしてきたパーマネントは、フェイズ・アウトしたときのタイムスタンプを維持する。

418.5f 常在型能力によって作られた継続的効果は、それを生み出したカードパーマネントと同じタイムスタンプを有する。

418.5g 呪文能力解決によって作られた継続的効果は、それを生み出した呪文能力解決された時のタイムスタンプを得る。

418.5h 継続的効果は別の継続的効果を無効化することがある。

例:「エンチャントされているクリーチャー飛行を持つ」と「エンチャントされてれいるクリーチャー飛行を失う」の2つのエンチャントが同じクリーチャーに付いているとする。影響を受ける相手や発揮される効果を変えるものはないので、これらは互いに依存しない。これらをタイムスタンプ順に適用することで、最後に生成された効果が「勝つ」ことになる。効果が一時的なもの(例えば「クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで飛行を失う」)であるかどうか、あるいは、全体的な効果(例えば「すべてのクリーチャー飛行を失う」)であるかどうか、は関係しない。

418.5i 効果によって、クリーチャーパワータフネスが「入れ替え/switch」られることがある。この場合、そのオブジェクトパワーを参照してそのオブジェクトタフネスとし、そのオブジェクトタフネスを参照してそのオブジェクトパワーとする。それ以降に適用される効果は、通常通り適用される。

例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修正を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替える場合、結果のパワータフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の適用後に、他の効果によって+5/+0の修正を受ける場合、それのパワータフネスは9/1になる。

例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修正を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替える場合、結果のパワータフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の終了前に、+0/+1の効果が終わる場合、それのパワータフネスは3/1になる。

418.6. 文章変更効果

418.6a オブジェクトの文章を変更する効果は、それぞれ該当する種類の単語だけを書き換える(例えば、マジックのを示す単語がとして用いられていたり、土地タイプを示す単語が土地タイプとして用いられていたり、クリーチャータイプを示す単語がクリーチャータイプとして用いられている場合のことである)。カード名などの固有名詞に、もしそれらと同じ単語や一連の文字列が含まれていたとしても、この類の効果によって固有名詞を書き換えることはできない。

418.6b 能力を追加したり取り除いたりする効果は、その影響を受けるオブジェクトの文章を変更するわけではない。従って、効果によってオブジェクトに与えられた能力は、そのオブジェクトの文章を変更する効果の影響を受けない。

418.6c クリーチャートークンを生成する呪文能力は、そのトークンクリーチャータイプクリーチャータイプトークン名前の両方として用いる。それらの単語は名前としても使われるが、クリーチャータイプなので書き換えることができる。

418.6d クリーチャートークンクリーチャータイプとルール文章は、そのトークンを生成する呪文能力によって定義される。それらの特性文章変更効果によって書き換えることができる。

419. 置換軽減効果

419.1. 置換効果軽減効果は、特定のイベントを待ち、それを完全に、あるいは部分的に置き換えるという継続的効果である。これらの効果は、それが影響するものに対する「」のような働きをする。

419.1a代わりに/instead」という語を用いる効果置換効果である。ほとんどの置換効果は「代わりに/instead」という単語によってどのようなイベントがどう置き換えられるかを示し、一部は「飛ばす/skip」という単語によってどのようなイベントステップフェイズ、ターンが何も起こらないことによって置き換えられることを示している。

419.1b 「[このパーマネント]は〜状態で場に出る/[このパーマネント] comes into play with ...」、「[このパーマネント]が場に出るに際し〜/As [このパーマネント] comes into play ...」、「[このパーマネント]は〜として場に出る/[このパーマネント] comes into play as ...」という効果置換効果である。

419.1c 「[このパーマネント]は〜場に出る/[このパーマネント] comes into play ...」、「[オブジェクト]は〜場に出る/[オブジェクト] come into play . . .」という継続的効果置換効果である。

419.1d軽減/prevent」という語を用いた効果軽減効果である。軽減効果は、どのイベントが起こらないかを示すために「軽減」の語を用いる。

419.2. 軽減置換効果はそのイベントが起こるときに継続的に適用される。それ以前に固定されるわけではない。

419.3. 軽減置換効果を生成する呪文能力プレイするのに特別の制限は存在しない。その類の効果は、用いられるか持続期間が過ぎるまで残る。

419.4. 置換軽減効果は、しかるべきイベントが発生するよりも前に存在しなくてはならず、「時間をさかのぼって」既に起きたことを変えることはできない。通常、これらの効果を生む呪文能力は、そのイベントを起こす何かに対応してプレイされ、したがって、そのイベントが起きるよりも前に解決される。

例:クリーチャー破壊する 呪文に対応して、再生 能力プレイすることができる。

419.5. イベント置換または軽減された場合、それは決して起こったことにならない。置換されたイベント代わりに変更後のイベントが発生し、それによる誘発型能力があれば誘発する。変更された後のイベントが実行できなくても、単純にその不可能な指示を無視するだけになることに注意せよ。

419.5a あるダメージの発生源が0点のダメージを与えるというのは、つまりダメージを与えないということである。この場合、ダメージを与えたときに誘発する能力誘発しない。ダメージを増加させる置換効果は、0点のダメージが与えられたときには置換すべきイベントが存在しないので、効果は発生しない。

419.5b 「[X]するたび、あなたは[Y]してよい。そうした場合、[Z]する/Whenever [X], you may [Y]. If you do, [Z]」という類の能力が存在するが、これの「そうした場合/If you do」とは、[Y]イベントのうちの一部でも行なうことを意味する。もし[Y]が完全に置換されていたり、他のイベントの一部であったりした場合には、「そうした場合」の節は、[Y]を置換したイベントを参照する。

419.6. 置換効果

419.6a 置換効果は自分自身を繰り返し起動することはなく、各イベントにつき1回だけ置換する機会を得る。

例:あるプレイヤーが、それぞれ「あなたコントロールするクリーチャークリーチャープレイヤーダメージを与える場合、その代わりに、その倍のダメージをそのクリーチャーまたはプレイヤーに与える」という能力を持ったパーマネントを2つコントロールしているとする。この場合、通常2点のダメージを与えるクリーチャーは、8点のダメージを与える。4点のダメージでもないし、無限のダメージでもない。

419.6b 再生は破壊に対する置換効果である。「代わりに」というキーワードはカードには書かれていないが、その定義に暗黙に含まれている。「[パーマネント]を再生する」とは、「このターンの間、次に[パーマネント]が破壊される時点で、その代わりに ダメージを全て取り除き、タップし、(戦闘中ならば)戦闘から取り除く」を意味する。また、致死ダメージによる破壊を再生してもダメージによる誘発型能力は発生する。

419.6c 効果によって、あるクリーチャープレイヤーに与えられたダメージが、他のクリーチャープレイヤーに与えられる同量のダメージに置き換えられることがある。このような効果のことを「移し変え」効果と呼ぶ。ダメージが移し変えられるときに、どちらかのクリーチャーを離れていたり、クリーチャーでなくなっていたりした場合、効果は何もしない。

419.6d 呪文能力が、それ自身の解決時の効果の一部または全部を置換することがある。それらの効果のことを「自己置換効果」と呼ぶ。置換効果イベントに適用する際、まず最初に自己置換効果を適用し、それからそれ以外の置換効果を適用する。

419.6e 行動やステップフェイズ、ターンを飛ばすことは、置換効果である。「[何か]を飛ばす/skip [何か]」というのは、「[何か]をする代わりに、何もしない」ということを意味する。ステップフェイズ、ターンが始まった後では、それを飛ばすことはできない。飛ばす 効果効果が発揮されるのは、次の機会になる。

419.6f 飛ばされたステップフェイズ、ターンに起こる予定だったことは、起こらない。「次の」何かに起こる予定のことは、飛ばされなかった最初の機会に行なわれる。2つの効果があるプレイヤーステップフェイズ、ターンも同じ)を飛ばす場合、次とその次のステップ飛ばすことになる。効果の1つはその最初のものを飛ばしたことで終わるが、もう1つの効果は次の機械を待つからである。

419.7. 軽減効果

419.7a 軽減効果は通常、与えられる筈のダメージに対して適用される。

419.7b ある種の軽減効果は、一定の量のダメージに対処し、消耗する。例えば、「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを3点軽減する」。「シールドされた」クリーチャープレイヤーへ与えられるはずのダメージ1点につき、代わりにシールドを1減らす。複数のダメージの発生源から同時にダメージを受けた場合、その「シールドされた」プレイヤー、あるいは「シールドされた」クリーチャーコントローラーが、どのダメージを先に軽減するかを決める。シールドが0まで減ったら、残りのダメージは通常通り与えられる。この種の効果は、ダメージの量だけを数え、ダメージを与えるイベントダメージの発生源は問題にしない。

419.8. ダメージの発生源

419.8a 例えば、「このターン、あなたの選んだ赤の発生源1つが次にあなたダメージを与える時、そのダメージ軽減する」などのある種の軽減効果は、特定のダメージの発生源からのダメージに影響を与える。効果によってダメージの発生源を選ぶ場合、選択できるのは、パーマネントスタック上の呪文アーティファクト 呪文クリーチャー 呪文エンチャント 呪文を含む)、またはスタック上の呪文能力によって参照されるカードパーマネントである。この選択は、その呪文能力解決する時に行なう。プレイヤーパーマネントを選んだ場合、軽減効果はそのパーマネントからの次のダメージに対して適用し、それがそのパーマネント能力によるものか、それともそれが与える戦闘ダメージかは問題としない。アーティファクト 呪文クリーチャー 呪文エンチャント 呪文を選んだ場合、その呪文もしくはその呪文によって生成されるパーマネントによるダメージに適用される。

419.8b 呪文能力によって、クリーチャー、あるいはある特定の、といった、特定の性質の発生源からのダメージだけに影響を及ぼす軽減効果が発生することがある。その類の制限のある軽減の「シールド」は、ダメージ軽減するときにもう一度発生源の特性を確認する。その特性が適合していなければ、ダメージ軽減されない。何らかの理由によってシールドがダメージ軽減しなかった場合にはシールドは消耗しない。

419.8c 常在型能力効果で、特定の性質を持つダメージの発生源からのダメージ軽減したり置換したりするものがある。これらの効果については、その軽減置換効果はその性質を持つパーマネントだけでなく、以外の領域にある、その性質を持つカードにも適用される。

419.9. 置換軽減効果の相互作用

419.9a 複数の置換軽減効果オブジェクトプレイヤーに影響を及ぼす単一のイベントを変更しようとした場合、影響を受けるオブジェクトコントロールしているプレイヤー、または影響を受けるプレイヤーがどれを適用するか決める。その後で、もしまだ適当であれば、他のものが適用される。適用される置換効果の中に「自己置換効果」(rule 419.6d 参照)があれば、その効果が他のものよりも先に適用される。両方のプレイヤーがこの選択を同時に行なう場合、APNAPルールに従う(rule 103.4 参照)。

例:「カード墓地に置かれる場合、その代わりにそれをゲームから取り除く」と書かれているエンチャントと、「[このカード]が墓地に置かれる場合、その代わりにこれをオーナーライブラリーに加えたうえで切り直す」と書かれたクリーチャーの2枚のカードにある。このとき、そのクリーチャーが破壊された場合、そのクリーチャーコントローラーがどちらの置換効果を先に処理するか決定する。その結果、他方は何もしない。

419.9b 置換効果は、イベントを修正する別の置換効果の結果として、あるイベントに適用できるようになることがある。

例:「あなたが1点のライフを得る場合、その代わりに カードを1枚引く」という効果と「カード引く場合、その代わりに あなた墓地にあるカード1枚をあなた手札に戻す」という効果が存在した場合、(その二つがに出た順序には関係なく)結合されて、1点のライフを得るかわりに墓地にあるカード1枚を手札に戻すことになる。

420. 状況起因効果

420.1. 状況起因効果とは、以下に示した条件を満たしたときにだけ適用される特殊な効果である。特定の状態を待っている能力は、誘発型能力である(rule 410.8 参照)

420.2. 状況起因効果は常に有効であり、また、どちらのプレイヤーにもコントロールされていない。

420.3. プレイヤー呪文能力プレイする優先権を得るとき(rule 408呪文能力のタイミング〕参照)、下記の、状況起因効果の条件がチェックされる。適用すべきすべての効果が一つのイベントとして解決され、それから、再びチェックが繰り返される。状況起因効果がひとつも発生しなくなったら、誘発型能力スタックに積まれる。その後で、該当するプレイヤー優先権を得る。このチェックはクリンナップ・ステップの間にも行なわれる(rule 314クリンナップ・ステップ〕参照)。下記の条件が一つでも満たされた場合、アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

420.4. 誘発型能力と異なり、状況起因効果は、呪文能力解決中に起きた事はチェックしない。

例:「このクリーチャーは、あなた手札の枚数に等しいパワータフネスを持つ」というクリーチャーコントロールしているプレイヤーが、「あなた手札を捨て、そのあとカードを7枚引く」という呪文プレイしたとする。このクリーチャーは、呪文解決の途中で一時的にタフネスが0になるが、呪文解決が終わった時点ではタフネスが7に戻っている。よって、このクリーチャーは、状況起因効果がチェックされる時点では生き残る。これと対照的に、手札が無くなった時に誘発する能力は、誘発 イベント解決中に発生したので、呪文解決後にスタックに積まれる。

420.5. 状況起因効果には、以下の物がある。

420.5a ライフが0以下のプレイヤーはゲームに敗北する。

420.5b タフネスが0や0未満のクリーチャーオーナー墓地に置かれる。再生はこのイベント置換できない。

420.5c 致死ダメージを受けたクリーチャーは破壊される。致死ダメージは、正のクリーチャータフネス以上のダメージである。再生はこのイベント置換する。

420.5d 不正なパーマネント、あるいは存在しないパーマネントエンチャントしているエンチャントオーナー墓地に置かれる。

420.5e 同名の「レジェンド/Legend」または「伝説の/Legendary」パーマネントが複数にある場合、もっとも長くその名前レジェンドまたは伝説の パーマネントであり続けたものを除き、すべてがそのオーナー墓地に置かれる。これは「レジェンド・ルール」と呼ばれる。同時の場合には、同名のレジェンドまたは伝説の パーマネントはすべてそのオーナー墓地に置かれる。(同じ名前を持つ2つのパーマネントのうち片方だけがレジェンド伝説の パーマネントである場合、このルールは適用しない。)

(訳注:通常、「後に出したものが墓地に置かれる」というルールです。)

420.5f 以外の領域にあるトークンは存在しなくなる。

420.5g 自分のライブラリーにあるカードよりも多くカード引くように要求されたプレイヤーは、ゲームに敗北する。

420.5h 10個以上の「毒/poison」カウンターを持つプレイヤーは、ゲームに敗北する。

420.5i エンチャント(ワールド)が複数にある場合、もっとも短い期間エンチャント(ワールド)であったものを除き、すべてがそのオーナー墓地に置かれる。もっとも短い期間が等しい場合、そのすべてがそのオーナー墓地に置かれる。

(訳注:レジェンド・ルールとは逆に、通常「先に出したものが墓地に置かれる」というルールです。)

420.5j スタック以外の領域にある呪文コピーは、消滅する。

421. '無限'ループの処理

421.1. 稀に、一群の行為が永久に繰り返される状態にゲームが陥ることがある。この種のループを中断する方法を「無限ルール」として規定する。

421.2. ループが、選択可能な行動を一つ以上含み、一人のプレイヤーがそれをすべてコントロールしている場合、そのプレイヤーが回数を選ぶ。ループはその回数、但し途中で他のプレイヤーが介入した場合はその時点まで、繰り返したものとみなす。

421.3. ループが、各プレイヤーコントロールする選択可能な行動を少なくとも一つ含み、ループを続けるには双方のプレイヤーによる行動が必要である場合、アクティブ・プレイヤーが回数を選ぶ。アクティブ・プレイヤー以外のプレイヤーにはここで2つの選択肢がある。

・選んだ回数よりも少ない回数を選ぶ。この場合、ループはその回数だけ繰り返し、それからアクティブ・プレイヤーが「最後の宣言をする」までの部分を実行する。

アクティブ・プレイヤーが選んだ回数を認める。この場合、ループはその回数だけ繰り返し、それからアクティブ・プレイヤー以外のプレイヤーが「最後の宣言をする」までの部分を実行する。(どちらの場合も、最後の部分は無いことがありうる)

例:あるプレイヤーが、「{0}:[クリーチャー名]は飛行を得る」という能力を持つクリーチャーコントロールしており、他のプレイヤーが「{0}:クリーチャー1体を対象とする。それは飛行を失う」という能力を持つパーマネントコントロールしているとする。「無限ルール」により、どちらのプレイヤーから飛行を得る/失う能力のループを始めたとしても、アクティブ・プレイヤー以外のプレイヤーが最終的な決定権を持ち、よってそのクリーチャー飛行を持つかどうかを決めることができる。(但し、この例は、最初のプレイヤーが少なくとも一回、そのクリーチャー飛行を与えようとしたと仮定していることに注意すること)

421.4. ループが選択できない行動のみからなる場合、ゲームは引き分けとして終了する(rule 102.6 参照)。

421.5. ループが、各プレイヤーコントロールする選択可能な行動を少なくとも一つ含み、これらの行動が互いに依存していない場合、アクティブ・プレイヤーが回数を選ぶ。アクティブ・プレイヤー以外のプレイヤーはその回数に合意してもよいし、より多い回数を選んでもよい。このルールは、それらの行動が一つのループでなく別々のループに存在する場合でも適用されることに注意すること。

422. 不正な行動の処理

422.1. ある行動を開始した後で適正に行動できないということが解った場合、その行動は巻き戻され、すでに行われた支払いは取り消される。取り消される行動の結果として、能力誘発したり効果が適用されたりすることはない。その行動が呪文プレイであった場合、呪文 カードはそれがもとあった領域に戻る。プレイヤーは、不正なプレイを行なう間にプレイした適正なマナ能力も、それまたはそれによる誘発マナ能力によって生み出されたマナが、他の、取り消されないマナ能力に消費されたのでない限り、取り消すことができる。しかし、プレイヤーは、ライブラリーへのカードの移動、ライブラリーからスタック以外へのカードの移動、無作為の選択、無作為の領域変化を伴う行動を取り消すことはできない。

422.2. 不正な呪文能力を取り消した時に、優先権を持っていたプレイヤーが再び優先権を得、そして改めて他の行動を取るかパスすることができる。そのプレイヤーは取り消した行動を適正な方法でやり直すことも、あるいはルール上許される別の行動を取ることもできる。

(訳注:要するに、改めて何でもできるということです)

5. その他のルール

500. 適正な攻撃ブロック

500.1. 効果の中には、戦闘時の攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーの指定を制限、またはあるクリーチャー攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーとして強制的に指定させるものがある(rule 308攻撃クリーチャー指定ステップ〕、rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)。ブロック制限(または攻撃制限)とは、そのクリーチャーブロック(または攻撃)に参加できない、あるいは何らかの条件を満たしていなければブロック(または攻撃)に参加できないというものであり、ブロック強制(または攻撃強制)とは、そのクリーチャーブロック(または攻撃)に参加しなければならない、あるいは何らかの条件を満たしていた場合にブロック(または攻撃)に参加しなければならない、というものである。

500.2. 攻撃クリーチャーの指定の一環として、アクティブ・プレイヤーコントロールしているそれぞれのクリーチャー攻撃しなければならない、攻撃できない、その他の攻撃制限または攻撃強制を持っていないかどうかをチェックする。もしそのような攻撃制限もしくは攻撃強制が提案された攻撃と矛盾する場合、その攻撃は不正となり、アクティブ・プレイヤーは異なる攻撃クリーチャーの組み合わせを提案しなければならない(タップしているクリーチャーおよび攻撃のためのコストを払っていないクリーチャーはそれらのクリーチャー攻撃を要求する効果から除外される)。

例:プレイヤーが、「可能なら攻撃に参加する」クリーチャーと、能力を持たないクリーチャーコントロールしているとする。このとき、「各ターン、2体以上のクリーチャー攻撃することはできない」という効果があったとすると、適正な攻撃は「可能なら攻撃に参加する」クリーチャーだけによる攻撃である。他方のクリーチャーだけ、あるいは両方で攻撃したり、どちらでも攻撃しないということはできない。

500.3. ブロック・クリーチャーの指定の一環として、防御側のプレイヤーコントロールしているそれぞれのクリーチャーが、ブロックしなければならない、ブロックできない、もしくは他のブロックの制限または強制を持っていないかどうかをチェックする。もしそのようなブロック制限もしくはブロック強制が提案されたブロック・クリーチャーの組み合わせと矛盾する場合、そのブロックは不正となり、防御側プレイヤーは異なるブロック・クリーチャーの組み合わせを提案しなければならない(ブロックのためのコストを払っていないクリーチャーブロックをそれらのクリーチャーに要求する効果から免除される)。

500.4. 攻撃ブロックの宣言が攻撃制限ブロック制限)に反しているとき、その宣言は認められない。攻撃強制ブロック強制)に関しては、(1)攻撃制限ブロック制限)に反しない限りで、かつ(2)できる限り多くの攻撃強制ブロック強制)を守る、ことが必要である。

500.5. 攻撃制限ブロック制限)の違反にならずにどれだけの攻撃強制ブロック強制)を守ることができるかということを決定する場合、その時に攻撃強制ブロック強制)を満たしていないクリーチャーのことを考える必要はない。ただし、攻撃強制ブロック強制)を満たすことができる選択については、その満たせる攻撃強制ブロック強制)のが最大になるように考えなければならない(そのために、ある攻撃強制ブロック強制)を無視することになることはありうる)。

例:「可能ならブロックする」というクリーチャーと、他の、能力を持たないクリーチャーコントロールしているプレイヤーに対し、「2体以上のクリーチャーでしかブロックできない」効果がある状況でクリーチャー攻撃してきた。この場合、両方のクリーチャーブロックすることか、あるいはどちらもブロックしないことしか適正ではない。どちらか一方だけでブロックすることはできない。

501. 回避能力

501.1. 回避能力は、戦闘時のブロック・クリーチャー指定ステップを変更する常在型能力であり、攻撃クリーチャーブロックできるクリーチャーを制限する。

501.2. 回避能力は累積する。

例:飛行を持たないは、にしかブロックされず、かつ飛行を持つクリーチャーにしかブロックされない クリーチャーブロックできない。

501.3. クリーチャーの中には、ブロックのしかたを制限する能力を持つものもある。回避能力と同様に、これらは戦闘時のブロック・クリーチャー指定ステップのルールのみを変更する(ブロック指定後に回避能力を得たり失ったりしても意味はない)。

502. キーワード能力

502.1. ほとんどの能力は、カードルール・テキストに、何をする能力かが明確に記述されている。しかし、非常に一般的な能力や、定義を書くのにあまりに多くのスペースを要する能力もある。この場合、オブジェクトには能力名前を「キーワード」としてのみ記してある。それに関するルールを注釈文として要約してあることもある。

502.2. 先制攻撃

502.2a先制攻撃/First Strike」は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力である。(rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照)

502.2b 戦闘ダメージ・ステップの開始時、少なくとも1体の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャー先制攻撃二段攻撃を持っている場合、先制攻撃二段攻撃rule 502.28 参照)を持たないクリーチャー戦闘ダメージを割り振らない。戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが行なわれ、残りのクリーチャーからのダメージを処理する。第2戦闘ダメージ・ステップでは、第1戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージを割り振られず、二段攻撃を持つどのクリーチャーも残存する攻撃ブロック クリーチャーはそれらの戦闘ダメージ割り振る

502.2c 第1戦闘ダメージ・ステップの後で先制攻撃を与えたり取り除いたりしても、クリーチャー戦闘ダメージを与えなくなったり、戦闘ダメージを2回与えたりすることはない。

502.2d 1体のクリーチャーに複数の先制攻撃があっても効果は変わらない。

502.3. 側面攻撃

502.3a側面攻撃/Flanking」は、ブロック・クリーチャー指定ステップ中に誘発する誘発型能力である。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)「側面攻撃」は、「このクリーチャー側面攻撃を持たないクリーチャーブロックされた時、そのブロック・クリーチャーはターン終了時まで-1/-1を得る」を意味する。

502.3b 1体のクリーチャー側面攻撃を複数持つ場合、それぞれが独立誘発する。

502.4. 飛行

502.4a飛行/Flying」は回避能力である。

502.4b 飛行を持つクリーチャー飛行を持たないクリーチャーにはブロックされない飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーブロックできる。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)

502.4c 1体のクリーチャーに複数の飛行があっても効果は変わらない。

502.5. 速攻

502.5a速攻/Haste」は常在型能力である。

502.5b 速攻を持つクリーチャーは、そのコントローラーの最新のターンの開始時から継続してコントロールされていない場合でも、攻撃したり、コストタップ・シンボルを含む起動型能力を使ったりすることができる。(rule 212.3d 参照)

502.5c 1体のクリーチャーに複数の速攻があっても効果は変わらない。

502.6. 土地渡り

502.6a土地渡り/Landwalk」や「雪かぶり土地渡り/Snow-covered Landwalk」は総称であり、通常は、カードルール・テキストに(「島渡り」や「雪かぶり 沼渡り」といったように)特定のサブタイプ、もしくは特殊タイプが与えられている。。

502.6b 土地渡り雪かぶり土地渡り回避能力である。土地渡りを持つクリーチャーは、防御側プレイヤーが指定されたサブタイプ、もしくは特殊タイプ土地を一つでもコントロールしている限りブロックされない。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)

502.6c 雪かぶり土地渡り土地渡りの特殊な形である。雪かぶり土地渡りを持つクリーチャーは、防御側プレイヤーが指定されたサブタイプ、もしくは特殊タイプ雪かぶり 土地を一つでもコントロールしている限りブロックされない。もしプレイヤーがどんな土地渡り能力でも選ぶ事を許された場合、そのプレイヤー雪かぶり土地渡り能力を選んでも良い。ある効果によってパーマネントのすべての土地渡り能力が失われるとき、雪かぶり土地渡りも同じように能力を失う。

502.6d 土地渡りもしくは雪かぶり土地渡り 能力は互いを「相殺」しない。

例:雪かぶり 森渡りを持つクリーチャーコントロールしている場合、防御側プレイヤー雪かぶり コントロールしているなら、そのプレイヤーコントロールする、雪かぶり 森渡りを持つクリーチャーにさえもブロックされない

502.6e 1体のクリーチャーに同じ土地渡りもしくは雪かぶり土地渡りを複数与えても効果は変わらない。

502.7. プロテクション

502.7a プロテクション常在型能力であり、「プロテクション([性質])/Protection from [性質]」と書かれる。この性質は通常はであるが(例えば「プロテクション(黒)」)、どのような特性値であってもよい。この性質が何らかのタイプの場合、プロテクションは、そのタイプを持つパーマネントやその他の発生源に適用される。

502.7b プロテクションを持つパーマネントは、記述された性質を持つ呪文対象にならず、記述された性質を持つ能力の発生源からの能力対象にもならず、そして記述された性質を持つエンチャントによってエンチャントされる事もない。プロテクションを持つパーマネントエンチャントしているエンチャント状況起因効果によりオーナー墓地に置かれる。(rule 420状況起因効果〕参照)さらに、その性質を持つダメージの発生源から与えられる全てのダメージを0に軽減する。攻撃に参加した場合、その性質を持つクリーチャーによってブロックされない

502.7c 1体のクリーチャーに、同じ性質に対する複数のプロテクションがあっても効果は変わらない。

502.8. シャドー

502.8aシャドー/Shadow」は回避能力である。

502.8b シャドーを持つクリーチャーシャドーを持たないクリーチャーブロックされず、シャドーを持たないクリーチャーシャドーを持つクリーチャーブロックされない。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)

502.8c 1体のクリーチャーシャドーを複数与えても効果は変わらない。

502.9. トランプル

502.9aトランプル/Trample」は、攻撃クリーチャー戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。トランプルは、ブロック時や戦闘ダメージ以外のダメージを与えたりする時には特別な影響を及ぼさない。(rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照)

502.9b トランプルを持つ攻撃クリーチャーコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。すべてのブロック・クリーチャー致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャー防御側プレイヤーに選んで割り振る致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、今までにそのクリーチャーに与えられたダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れる(rule 502.9f 参照)。コントローラーはすべてのブロック・クリーチャー致死ダメージ割り振る必要はないが、その場合には防御側プレイヤーにはダメージ割り振ることはできない。

502.9c トランプルを持つ攻撃クリーチャーブロックしたクリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップよりも前にすべて戦闘から取り除かれた場合、ダメージはすべて防御側プレイヤーに割り振られる。

502.9d トランプルを持つクリーチャーからダメージ割り振る際には、ブロック・クリーチャーの実際のタフネスのみを考え、最終的に与えるダメージの量を変化させ得る能力効果は考慮に入れない。

502.9e 攻撃クリーチャーが複数いるとき、トランプルを持たないクリーチャーからのダメージを、トランプルを持つクリーチャーからのダメージが最大限生かせるように割り振るのは適正である。

例:複数の攻撃クリーチャーブロックすることのできる能力を持った2/2クリーチャーが、1/1で特殊能力を持たないクリーチャーと、3/3でトランプルを持ったクリーチャーとをブロックしたとする。アクティブ・プレイヤーは、第1の攻撃クリーチャーからの1点のダメージと第2の攻撃クリーチャーからの1点のダメージブロック・クリーチャーに、そしてトランプルによる2点のダメージ防御側プレイヤーに、それぞれ割り振ることができる。

502.9f 1体のクリーチャーに複数のトランプルがあっても効果は変わらない。

502.10. バンド

502.10aバンド/Banding」は攻撃クリーチャー指定戦闘ダメージの割り振りのルールを修正する常在型能力である。

502.10b プレイヤー攻撃クリーチャーを指定するときに、バンドを持つクリーチャーを任意のと、1体までのバンドを持たないクリーチャーを一つの「バンド」として宣言してもよい。(防御側のプレイヤーバンドを宣言できない。しかし異なる方法でバンドを使うことができる。(rule 502.10h 参照))。

502.10c プレイヤーは任意の攻撃バンドを指定してもよいが、クリーチャーはそれぞれ1つのバンドにしか所属できない。

502.10d 攻撃バンドがいったん宣言されると、たとえ後で何らかの方法によって一つもしくは複数のクリーチャーバンド 能力が取り除かれても、戦闘が終わるまでその効果は続く。但し、戦闘から取り除かれた場合には、バンドからも取り除かれる。

502.10e 攻撃クリーチャーの1体がクリーチャーによってブロックされた状態になると、同じバンドに属する他のそれぞれのクリーチャーもその攻撃クリーチャーと同じブロック・クリーチャーによってブロックされた状態になる。

例:プレイヤーが、飛行を持つクリーチャー沼渡りを持つクリーチャーで構成されたバンド攻撃する。防御側プレイヤーは、コントロールしているとしても、飛行 クリーチャーブロックすることは可能である。防御側のプレイヤーがそうした場合、沼渡りを持つクリーチャーも、同じようにブロック・クリーチャーによってブロックされた状態になる。

502.10f バンドによって攻撃クリーチャー能力を分け合ったり、能力を失ったりすることはない。バンドに所属する攻撃クリーチャーは、それぞれ別々のパーマネントである。

502.10g バンドを構成しているクリーチャーの1体が効果の影響でブロックされた状態になった場合、そのバンド全体がブロックされた状態になる。

502.10h バンドしている攻撃クリーチャーコントロールしているプレイヤーはそのクリーチャーブロックしたクリーチャーが与える戦闘ダメージをどのように割り振るかを選ぶ。バンドしているブロック・クリーチャーコントロールしているプレイヤーはそのクリーチャーブロックしたクリーチャーが与える戦闘ダメージをどのように割り振るかを選ぶ。攻撃もしくはブロックする時にバンド 能力を持っていたとしても、戦闘ダメージ・ステップの開始前にその能力が取り除かれた場合はダメージは通常どおりに割り振られる。

502.10i 1体のクリーチャーに複数のバンド 能力があっても効果は変わらない。

502.11. 他の〜とのバンド

502.11a 他の〜とのバンドは、バンドの特殊な一形態である。何らかの効果によってパーマネントバンドを失う場合、他の〜とのバンドもまた失われる。

502.11b 「他の[クリーチャータイプ]とのバンド/bands with other [クリーチャータイプ]」は、同じ「他の[クリーチャータイプ]とのバンド」を持つクリーチャー攻撃バンドを組むことができる。バンドを持つクリーチャーもこのバンドに参加できるが、バンドを持たないクリーチャーは参加できない。このバンドに含まれるクリーチャーは必ずしも「他の[クリーチャータイプ]とのバンド」で特定されたクリーチャータイプを持つ必要はない。このバンドブロックするときは、バンド一般のルールに従って処理される。

502.11c 攻撃クリーチャーが、同じ「他の[クリーチャータイプ]とのバンド」を持つクリーチャー2体以上によってブロックされた場合、防御側プレイヤー攻撃クリーチャーがどのようにダメージ割り振るかを決定する。同様に、ブロック・クリーチャーが、同じ「他の[クリーチャータイプ]とのバンド」を持つ攻撃クリーチャー2体以上をブロックした場合、攻撃側プレイヤーはブロック・クリーチャーがどのようにダメージ割り振るかを決定する。

502.11d 1体のクリーチャーに複数の他の〜とのバンド 能力があっても効果は変わらない。

502.12. ランページ

502.12a ランページ誘発型能力である。「ランページ[]/Rampage [X]」は、「このクリーチャーブロックされた時、このクリーチャーブロックしている2体め以降のクリーチャー1体ごとに、ターン終了時まで+X/+Xの修正を受ける」ということを意味する(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)。

502.12b ランページのボーナスは戦闘のたび、誘発型能力解決される時に一回だけ計算する。その後にブロック・クリーチャーが追加、もしくは取り除かれてもその戦闘中はボーナスは変わらない。

502.12c クリーチャーが複数のランページを持つ場合、それぞれが別々に誘発する。

502.13. 累加アップキープ

502.13a 累加アップキープは、パーマネントに上昇するコストを負わせる誘発型能力である。「累加アップキープ:[コスト]/Cumulative upkeep - [コスト]」という表記は、「あなたアップキープの開始時に、年齢カウンターを1個このパーマネントの上に置く。このパーマネントの上にある年齢カウンター一つごとに[コスト]を支払ってもよい。そうしなければ、これを生け贄に捧げる」ということを意味する。

502.13b パーマネントに複数の累加アップキープがある場合、それぞれが別々に誘発する。しかしながら、年齢カウンターはどの特定の能力にも関連づけられていないので、それぞれの累加アップキープ解決時に、パーマネントの上にある年齢カウンターの総数を数える。

例:「累加アップキープ - 1点のライフ支払う」という能力を二つ持っているクリーチャーがあり、現在その上には、年齢カウンターは存在しない。今、この2つの能力誘発したとする。一つめの能力解決されるとき、そのコントローラーカウンターを乗せ、1点のライフ支払うことを選択した。二つめの能力解決されるとき、さらに一つのカウンターを乗せるので、ライフの支払いは2点となる。

502.14. 雪かぶり 土地

502.14a雪かぶり/Snow-covered」とは、それ自身では何も意味を持たない能力であり、他のカードが参照することのあるキーワードであるだけである。ルールもしくは効果が「雪かぶり 土地」を参照する場合、それは雪かぶり 能力を持った土地のことである。ルールもしくは効果が「雪かぶり 」を参照する場合、それは雪かぶり 能力を持ったのことを意味する。

502.14b Ice Age・エキスパンションで、5種類の雪かぶり 土地が印刷された。それらの名前は、《Snow-Covered Plains》《Snow-Covered Island》《Snow-Covered Swamp》《Snow-Covered Mountain》《Snow-Covered Forest》である。これらの土地は、名前が違い、雪かぶり 能力を持っているものの、基本地形である。

502.14c ある効果によって雪かぶり 能力を得たり失ったりすることがある。この場合にも、土地もしくはその土地の持ついくつかのタイプサブタイプ特殊タイプ名前が変更されるわけではない。例えば、《Snow-Covered Forest》という名前カードは「Snow-Covered Forest」であり、雪かぶり 能力を得た《/Forest》はやはり《》である。

502.14d 1体のクリーチャーに複数の雪かぶり 能力があっても効果は変わらない。

502.15. フェイジング

502.15aフェイジング/Phasing」は、アンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。

502.15b それぞれのプレイヤーアンタップ・ステップに、そのアクティブプレイヤーコントロールするパーマネントアンタップする前に、そのプレイヤーコントロールするオブジェクトのうちでフェイジングを持つもの全てがフェイズ・アウトする。同時に、フェイズ・アウトしたときにそのプレイヤーコントロールしていた全てのパーマネントがフェイズ・インする(rule 217.8フェイズ・アウト〕、および rule 302.1 参照)。

502.15c 効果によってプレイヤーアンタップ・ステップが飛ばされた場合、フェイジングイベントはそのターン、単に起こらなくなる。

502.15d フェイズ・インしてくるパーマネントは、場に出るときの能力やどうやって場に出るかを変更する効果を無視する。フェイジングについて特別に明記してある能力効果だけが変更したり誘発したりする。フェイズ・アウトするパーマネントは、場を離れるときの効果を通常通りに誘発する(アンタップ・ステップの間には優先権が発生しないので、フェイジングイベントによって誘発した能力アップキープ・ステップの開始時までスタックに積まれない)。

502.15e パーマネントフェイズ・アウトしたとき、それが受けていたダメージは取り除かれる。

502.15f フェイズ・アウト領域からに戻ったカードは、を離れたときのものと同じパーマネントとして扱われる。これは、パーマネント領域を変更した場合には以前の記憶を「忘れる」という rule 217.1c の例外である。

502.15g 一時的な持続効果パーマネントを参照する遅延誘発型能力は、そのパーマネントフェイズ・アウトした場合には影響を及ぼしつづけることはできない。一方、それ以外で、そのパーマネントを参照する効果(永続的な持続効果を含む)は、に戻ってきたときにも影響を与え続ける。

例:《巨大化/Giant Growth》の影響を受けているクリーチャーフェイズ・アウトした場合、もしそのターンの間にに戻ってきたとしても、+3/+3の修正を受けることはない。これは、この効果が一時的な持続効果だからである。

502.15h フェイズ・アウトしたカードは、以前の状態を「覚えて」いて、同じ状態でに戻ってくる。上にあったカウンターについて、また最初にに出たときに行われた選択について、そしてを離れたときにタップ状態であったかどうかも「覚えて」いる。また、フェイズ・アウトしたときに誰がコントロールしていたかも「覚えて」いるけれども、コントロールを奪う効果が一時的な持続効果であり、影響力を失っていれば、異なるプレイヤーコントロール下で場に出ることになる。

例:《Diseased Vermin》は「あなたアップキープの開始時に、Diseased Verminによってダメージを受けたことがある対戦相手1人を対象とする。これは、そのプレイヤー点のダメージを与える。はこの上にある感染カウンターである」という能力を持つ。《Diseased Vermin》がフェイズ・アウトしたとき、これにいくつのカウンターが乗っているか、そしてどの対戦相手がこれによってダメージを受けたことがあるかということを「覚えて」いる。フェイズ・インしてきたとき、それらの対戦相手アップキープ時の誘発型能力対象にすることができる。

502.15i パーマネントフェイズ・アウトしたとき、そのパーマネントについている全ての個別エンチャントは同時にフェイズ・アウトする。このフェイズ・アウトする二つめの方法のことを、「間接的に」フェイズ・アウトしたとも言う。「間接的に」フェイズ・アウトしたエンチャントは、それ自身ではフェイズ・インしてこないが、それのついているカードがフェイズ・インしてくるときに一緒にフェイズ・インしてくる。

502.15j 個別エンチャントが(エンチャントしているパーマネントと一緒にフェイズ・アウトしたのではなく)直接フェイズ・アウトした場合、それは何にエンチャントしていたかを「覚えて」おり、そのパーマネントについた状態でに戻る。パーマネントを離れていたり、あるいはエンチャントすることが不正になっていたならば、エンチャントに戻り、そしてその後でオーナー墓地に置かれる。これは状況起因効果である(rule 420状況起因効果〕参照)。

502.15k フェイズ・インしたパーマネントフェイズ・アウトした時持っていたのと同じタイムスタンプを保持する(rule 418.5drule 418.5e 参照)しかしパーマネントが同時にフェイズ・インした事実は変更しない。

502.15m フェイズ・インしてきたパーマネント速攻を持っているのと同じように攻撃に参加したり、能力プレイするためにタップしたりできる。これは、そのパーマネントに出たターンにフェイズ・アウトし、フェイズ・インしてきた場合にも適用される。このパーマネントは、コントローラーが変わるか場を離れるまで、攻撃に参加したり、能力プレイするためにタップしたりできる。

502.15n パーマネント対象とする呪文能力は、宣言後に対象パーマネントフェイズ・アウトし、解決前にフェイズ・インしてきた場合にも通常通りそのパーマネント対象解決される。

502.15p 一つのパーマネントに複数のフェイジングがあっても効果は変わらない。

502.16. バイバック

502.16a バイバックは、ある種のインスタントソーサリースタックにある間に働く常在型能力である。「バイバック[コスト]/Buyback [コスト]」という語句は、「あなたは、この呪文プレイするに際して追加で[コスト]を支払ってもよい。そうした場合、この呪文解決に際し、この呪文あなた墓地に置く代わりに 手札に戻すということを意味する。呪文バイバック・コストの支払いは、rule 409.1brule 409.1f-h に示された追加コストの支払いに関するルールに従う。

502.17. 馬術

502.17a馬術/Horsemanship」はポータル三國志に存在する回避能力である。

502.17b 馬術を持つクリーチャーは、馬術を持たないクリーチャーによってブロックされない馬術を持つクリーチャーは、馬術を持つクリーチャーも持たないクリーチャーブロックできる。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)

502.17c 1体のクリーチャーに複数の馬術があっても効果は変わらない。

502.18. サイクリング

502.18a サイクリングは、サイクリングを持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ働く起動型能力である。「サイクリング [コスト]/cycling [コスト]」という語句は、「[コスト], 手札からこのカード捨てるカードを1枚引く。」ということを意味する。

502.18b サイクリングはそのカード手札にあるときにしかプレイできないが、オブジェクトやその他すべての領域にあるときにも存在しつづける。従って、サイクリングを持つオブジェクトは、1つもしくは多起動型能力を持つオブジェクトに影響を及ぼす効果の影響を受ける。

502.18c 土地サイクリング 能力は、サイクリング 能力の一種である。「[土地タイプ]サイクリング [コスト]/[土地タイプ]cycling [コスト]」は「[コスト], このカードあなた手札から捨てるあなたライブラリーから[土地タイプ]カードを1枚探し、公開してあなた手札に加える。その後、あなたライブラリーを切りなおす。」を意味する。いずれかのプレイヤーカードサイクリングしたときに誘発するカードは、土地サイクリング 能力プレイされたときにも誘発する。サイクリングを禁止する効果によって、カード土地サイクリング 能力プレイも禁止される。

502.19. エコー

502.19a エコー誘発型能力である。「エコー/echo」と書かれていた場合、それは「あなたアップキープの開始時に、もしあなたがこのパーマネントコントロールを、あなたの直前のアップキープより後に得たのであれば、これのマナ・コストを支払わない限りこれを生け贄に捧げる」ということを意味する。

502.20. 消散

502.20a 消散は2つの能力を表すキーワードである。「消散 []/Fading [X]」という語句は、「このパーマネントは、その上に消散カウンター個置かれた状態で場に出る」「あなたアップキープの開始時、このパーマネントの上から消散カウンターを1個取り除く。消散カウンターを取り除けないなら、このパーマネント生け贄に捧げる」ということを意味する。

502.21. キッカー

502.21a キッカーはその呪文スタックに積まれている間に働く常在型能力である。「キッカー [コスト]/Kicker [コスト]」という語句は、「この呪文プレイするに際し、あなたはさらに[コスト]を支払ってもよい」ということを意味する。「キッカー [コスト1]/[コスト2]/Kicker [コスト1] and/or [コスト2]」という表現は、「キッカー [コスト1], キッカー [コスト2]」というのと同じである。呪文キッカー・コストの支払いは、rule 409.1brule 409.1f に示された追加コストの支払いに関するルールに従う。

502.21b キッカーを持つオブジェクトは、キッカー・コストが支払われたときに起こることを特定する、追加の能力を持っている。複数のキッカー・コストを持つオブジェクトは、それぞれのキッカー・コスト対応する 能力を持っている。

502.21c キッカー・コストが支払われたときについてのそのテキストがパーマネントプレイヤー対象とする場合、呪文コントローラーはその該当するキッカー・コスト支払うという意志を宣言したときにのみその対象を選ぶ。そうでなければ、その対象の選択は行われない。

502.21d [コスト1]と[コスト2]の複数のキッカー・コストを持つカードは、「[コスト1]のキッカー・コストを支払った場合には/if the [コスト1] kicker cost was paid」と「[コスト2]のキッカー・コストを支払った場合には/if the [コスト2] kicker cost was paid」という語句を含んでいる。この文章は、単にそれぞれのキッカー・コストを意味しているだけであり、実際にどれだけのコストが支払われたかは関係ない。言い換えると、「[コスト1]のキッカー・コストを支払った場合には」とは「1番めに表記されているキッカー・コストを支払った場合には」という意味であり、「[コスト2]のキッカー・コストを支払った場合には」とは「2番めに表記されているキッカー・コストを支払った場合には」という意味である。

502.22. フラッシュバック

502.22a フラッシュバックは、ある種のインスタントソーサリーカードプレイヤー墓地にあるときに働く常在型能力である。「フラッシュバック [コスト]/Flashback [コスト]」とは、「このカードマナ・コストを払うのではなく[コスト]を支払うことで、あなたはこのカード墓地からプレイしてもよい。そうした場合、このカードスタックから離れる場合、他の場所に移動させるかわりにゲームから取り除く」ということを意味する。フラッシュバック 能力を使って呪文プレイすることは、rule 409.1brule 409.1f-h の代替コスト支払うことに関するルールに従う。

502.23. スレッショルド

502.23a スレッショルドは、「スレッショルド ─ [文章]/Threshold -- [文章]」と表記される特性定義能力であり、その書かれているオブジェクトルール・テキストを状況によって書き換える。文章の部分によって、あらゆる能力が生成されうる。「スレッショルド ─ [文章]」とは、「あなた墓地に7枚以上のカードがある場合、[このオブジェクト]は '[文章]' を持つ」ということを意味する。

502.23b スレッショルドを持つ呪文パーマネントは、そのコントローラー墓地に7枚以上のカードがある場合にのみ、スレッショルド文章を持つものとして扱う。そうでない場合、「スレッショルド ─」以下の文章はその呪文パーマネントに存在しないものとして扱われる。

502.23c スレッショルドを持つインスタントソーサリーは、そのカードスタックにある間(つまり呪文である間)にのみスレッショルド文章を持つ。スレッショルドを持つアーティファクトクリーチャーエンチャント、あるいは土地は、そのパーマネントにある間だけスレッショルド文章を持つ。

502.24. マッドネス

502.24a マッドネスは二つの能力からなる。一つは、カード手札にあるときに影響を与える常在型能力、もう一つは、一番目の能力が適用されたときに発生する誘発型能力である。「マッドネス [コスト]/Madness [コスト]」とは、「いずれかのプレイヤーが自分の手札からこのカードを捨てようとする場合、そのカードは捨てられるが、そのカード墓地に置く代わりにゲームから取り除いてもよい」と「このカードがこの方法でゲームから取り除かれたとき、そのプレイヤーが次にパスするまでの間、そのプレイヤーは、インスタントプレイできるときならいつでも、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことで、そのカード手札にあるかのように プレイしてもよい。そのプレイヤーが次にパスをしたとき、そのプレイヤーはこれをそのプレイヤー墓地に置く」の二つの意味を持つ。

502.24b マッドネス能力呪文プレイする場合は、rule 409.1b および rule 409.1f代替コストのルールに従う。

502.25. 畏怖

502.25a畏怖/Fear」は回避能力である。

502.25b 畏怖を持つクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってブロックされない。(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)

502.26. 変異

502.26a 変異は、その能力を持つカードプレイできる時ならいつでも働く常在型能力であり、その効果は、そのカード裏向きである時ならいつでも働く。「変異 [コスト]/Morph [コスト]」とは、「あなたはこのカードを、本来のマナ・コストではなく{3}を支払うことで、裏向きで2/2の、テキストや名前クリーチャータイプエキスパンション・シンボルを持たない、マナ・コストが{0}のクリーチャーとしてプレイできる。」をという意味である。そのコントローラーは、インスタントプレイできる時ならいつでもその裏向きパーマネント変異 コストを公開し、それを支払って表にすることができる。この行動はスタックを使わない(rule 504裏向き呪文パーマネント〕参照)。

502.26b 変異 能力を使ってカードプレイするには、まずそれを裏向きにする。それは、テキストや名前クリーチャータイプエキスパンション・シンボルを持たない、マナ・コスト{0}の、2/2の裏向きクリーチャー カードとなる。これらの値はオブジェクト特性コピー可能な値である(rule 418.5継続的効果の相互作用〕参照)。それを(同じ特性を持つ裏向き呪文として)スタックに置き、本来のマナ・コストではなく{3}を支払う。これは、代替コストのルールに則って処理される。変異 能力を持つカード呪文としてプレイすることができる領域ならどの領域からでも、変異 能力を使ってカードプレイできる。その呪文解決されたとき、それは呪文のときと同じ特性をもったまま場に出る変異効果は、このパーマネント裏向きである場合常に適用され、表向きになったときに終わる。

502.26c 変異 能力を持たないカード裏向きプレイすることはできない。

502.26d あなたインスタントプレイできるときならいつでも、あなた裏向きパーマネントを表向きにしてよい。そうするには、そのパーマネントのその効果が終わる時点での変異 コストが何であるかをすべてのプレイヤーに示し、それを支払い、そのパーマネントを表向きにする。変異効果は終了し、その通常の特性を取り戻す。そのパーマネントに出たときに誘発される能力は、表向きになったときには誘発されず、効果を発揮しない。そのパーマネントはすでにに出ているからである。

502.26e 変異を持つ表向きのパーマネント呪文能力によって裏向きになった場合、それは裏向きで2/2の、テキストや名前クリーチャータイプエキスパンション・シンボルを持たない、マナ・コストが{0}のクリーチャーになる。これらの特性コピー可能な値となる(rule 418.5継続的効果の相互作用〕およびrule 503オブジェクトコピー〕参照)。また、変異裏向きクリーチャーに関するルールが通常通り適用される。

502.26f 変異 能力を持つカードプレイに関する詳細については、rule 504裏向き呪文パーマネント〕を参照のこと。

502.27. 増幅

502.27a 増幅常在型能力である。「増幅 []/Amplify [X]」は、「このオブジェクト場に出るに際し、あなた手札にあるそのオブジェクトと同じクリーチャータイプを持つカードを望む枚数公開する。このパーマネントは、これにより公開されたカード1枚につき個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。このカード自身や、このカードと同時に場に出る カードを公開することはできない。」という意味である。

502.27b クリーチャーに複数の増幅 能力がある場合、それぞれは個別に働く。

502.28. 二段攻撃

502.28a二段攻撃/Double Strike」は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力である。(rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照

502.28b 戦闘ダメージ・ステップの開始時、少なくとも1体の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャー二段攻撃先制攻撃を持っている場合、二段攻撃先制攻撃rule 502.2先制攻撃〕を参照)も持たないクリーチャー戦闘ダメージを割り振らない。戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが行なわれ、残りのクリーチャーからのダメージを処理する。第2戦闘ダメージ・ステップの間、第1戦闘ステップ戦闘ダメージを割り振らなかった残存する攻撃ブロック クリーチャーに加えて二段攻撃をもつどのクリーチャーもそれぞれの戦闘ダメージ割り振る

502.28c 第1戦闘ダメージ・ステップの間にクリーチャーから二段攻撃を取り除いた場合、そのクリーチャーは第2戦闘ダメージ・ステップではダメージを割り振らない。

502.28d 第1戦闘ダメージ・ステップ先制攻撃戦闘ダメージスタックに置いた後で先制攻撃を持つクリーチャー二段攻撃を与えた場合、そのクリーチャーは、すでに第1戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージを割り振っていたとしても、第2戦闘ダメージ・ステップダメージ割り振る

502.28e 1体のクリーチャーに複数の二段攻撃があっても効果は変わらない。

502.29. 挑発

502.29a 挑発誘発型能力である。「挑発/Provoke」は「このクリーチャー攻撃に参加するたび、あなたは『防御側プレイヤーコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それは可能ならこのクリーチャーブロックする。』を選んでもよい。そうした場合、そのクリーチャーアンタップする。」を意味する。

502.29b 1体のクリーチャーに複数の挑発がある場合、それぞれは個別に誘発する。

502.30. ストーム

502.30a ストームは、カードスタックに置く際に機能する誘発型能力である。「ストーム」は「あなたがこの呪文プレイしたとき、このターン、この呪文より前にプレイされた呪文1つにつき、この呪文コピーを1つスタックに置く。この呪文対象を取る場合、あなたはそれぞれのコピー対象を選びなおしてもよい。」を意味する。

502.30b 1つの呪文に複数のストームがある場合、それぞれは個別に誘発する。

503. オブジェクトコピー

503.1. コピーカードは、呪文パーマネント、あるいはカードの「コピー」を生成する、あるいは「コピー」になるカードである(古いカードの中には「コピー探す/search for a copy」という語句があるものがあるが、この節ではそれについては扱わない。また、それらのカードオラクルで修正されている)。

503.2. オブジェクトコピーする場合、そのコピーは、元のオブジェクト特性名前マナ・コストタイプ特殊タイプサブタイプエキスパンション・シンボルルール・テキストパワータフネス)のコピー可能な値を得る。さらに、スタックにあるオブジェクトの場合、プレイ時に行なわれた選択(モード対象の値、キッカー・コストを支払ったかどうか、複数の対象にどのように影響を与えるか、など)もコピーする。オブジェクトの「コピー可能な値」とは、オブジェクトに印刷されている値に、コピー 効果による変更と、呪文パーマネント裏向きであることによる影響を加味したものである。それ以外の(タイプを変更するようなものも含む)効果カウンターコピーされない。

例:《キマイラ杖/Chimeric Staff》は「{X}:ターン終了時まで、キマイラ杖はX/Xのアーティファクト・クリーチャーになる」というアーティファクトであり、《クローン/Clone》は「クローンが場に出るに際し、にあるクリーチャーを選択する。そうした場合、クローンはそのクリーチャーコピーとして場に出る」というクリーチャーである。《キマイラ杖》が5/5のアーティファクト・クリーチャーになった後で、《クローン》がそれのコピーとしてに出た場合、《クローン》は5/5のアーティファクト・クリーチャーではなく、単なるアーティファクトとして場に出る(そのコピーは《キマイラ杖》の能力を持っているので、その能力を起動してクリーチャーになることはできる)。

503.3. コピーされた情報はそのコピーコピー可能な情報となり、過去のコピー可能な情報を上書きする。そのコピーを他のオブジェクトコピーした場合には、新しいコピー可能な情報を用いる。

例:《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー/Vesuvan Doppelganger》が《灰色熊/Grizzly Bears》(能力を持たない2/2の緑のクリーチャー)のコピーとしてに出た。《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》は「ヴェサヴァン・ドッペルゲンガーが場に出るに際し、にあるクリーチャーを選んでもよい。そうした場合、ヴェサヴァン・ドッペルゲンガーはそのを除いて、そのクリーチャーコピーとなり、『あなたアップキープの開始時に、このクリーチャーを除いて、他のクリーチャーコピーとしてもよい。そうした場合、このクリーチャーはこの能力を得る』という能力を得る」という能力を持つ。その後で、《クローン/Clone》がその《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》のコピーとしてに出た場合には、《クローン》は2/2の青で、クリーチャータイプが「Bear/熊」の《灰色熊》となり、《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》のアップキープ 誘発型能力を持つ。

503.4. パーマネントコピーしているパーマネントにある間、それを他のパーマネントコピーにするという効果が存在する。その変化はに出たときの能力を離れたときの能力誘発させないし、すでに存在している、そのパーマネントに影響を及ぼす効果を変更することもない。

例:《不定の多相の戦士/Unstable Shapeshifter》は「クリーチャー場に出るたび、不定の多相の戦士はそのクリーチャーコピーとなり、この能力を得る」という能力を持つ。《不定の多相の戦士》が、「クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで+3/+3の修正を受ける」という効果を持つ《巨大化/Giant Growth》の影響を受けている時に他のクリーチャーに出た場合、《不定の多相の戦士》はそのクリーチャーコピーとなるが、《巨大化》による+3/+3の影響は残る。

503.5. 他のパーマネントの「コピーとして」場に出る オブジェクトは、場に出るに際してそのパーマネントコピーとなる。に出てからそのパーマネントコピーになるわけではない。コピーが、(「〜状態で場に出る/comes into play with」や「[これ]が場に出るに際し/as [これ] comes into play」などの)場に出る イベント置換する能力を得ていた場合、それらの能力効果を発揮する。また、そのコピーが持つあらゆるに出たときの誘発型能力誘発する機会がある。例:《スカイシュラウドのビヒモス/Skyshroud Behemoth》は「消散2(このクリーチャーは、その上に消散カウンターが2個置かれた状態で場に出るあなたアップキープの開始時、そのクリーチャーの上から消散カウンターを1個取り除く。消散カウンターを取り除けないなら、そのクリーチャー生け贄に捧げる。)/スカイシュラウドのビヒモスは、タップ状態場に出る」という能力を持つ。《クローン/Clone》が、《スカイシュラウドのビヒモス》のコピーとして場に出る場合、消散カウンターが2個置かれた状態で、タップ状態場に出る

例:《シマクマ/Striped Bears》は「シマクマがに出たとき、カードを1枚引く」という能力を持っている。《クローン》が《シマクマ》のコピーとして場に出るとき、《クローン》は《シマクマ》の場に出るときの誘発型能力を持っているので、《クローン》のコントローラーカードを1枚引く

503.6. パーマネントコピーするとき、そのパーマネントに関して行なわれた選択はコピーされない。あるオブジェクトが他のパーマネントコピーとして場に出る場合、そのオブジェクトコントローラーが、全ての「場に出るに際し」ての選択を行なう。

例:《クローン/Clone》が《カメレオン・スピリット/Chameleon Spirit》のコピーとして場に出る。《カメレオン・スピリット》は「カメレオン・スピリットが場に出るに際し、を1色選ぶ」という能力を持つ。この《クローン》は、《カメレオン・スピリット》の行っていたの選択についてはコピーしないで、《クローン》のコントローラーが改めてその選択を行なう。

503.7. パーマネントに関して行なわれた選択はコピーされないので、コピーカードは、行われていない選択に基づく能力を得ることがある。その場合、その選択は「0」または「未定義」として扱われる。

例:《万物の声/Voice of All》がに出て、《不定の多相の戦士/Unstable Shapeshifter》がそれをコピーしている。《万物の声/Voice of All》は「万物の声が場に出るに際し、を1色選ぶ。/万物の声は、選んだに対するプロテクションを持つ」という能力を持つ。《不定の多相の戦士》は《万物の声》として場に出ることはなく、従ってを選択する機会がないので、《不定の多相の戦士》のプロテクション 能力はまったく意味をなさない。

503.8. プレイヤーにそのコピーに出たときの選択を行わせる能力が存在する場合、そのコピーはその選択を覚えており、その値が適切ならば、能力に使おうとする。もし適切でなければ、それは「0」または「未定義」として扱われる。

例:《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー/Vesuvan Doppelganger》が《カメレオン・スピリット/Chameleon Spirit》のコピーとして場に出る時、《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》のコントローラーが青を選択し、後で、《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》が《クウィリーオン・エルフ/Quirion Elves》のコピーとなったとする。《クウィリーオン・エルフ》は「{T}:あなたマナ・プールに、選んだマナ1点を加える」という能力を持つ。この能力プレイした場合には、青マナを生み出すことになる。

例:《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》が、《狩りの統率者/Caller of the Hunt》のコピーとしてに出た。《狩りの統率者》は「あなたが狩りの統率者をプレイするに際し、クリーチャータイプを1つ選ぶ」という能力を持つ。ここで、ゴブリンを選択した場合、後で、《ヴェサヴァン・ドッペルゲンガー》が《クウィリーオン・エルフ》のコピーとなった場合、それの(訳注:2つめの)マナ能力プレイされたとしても、マナを出すことには失敗する。ゴブリン・マナを生み出すことはない。

503.9. コピー 効果の中には、コピー中にコピー能力を与えるものがある。この能力は、コピーされたものと同じように、コピーコピー可能な値として扱われる。また、コピー 効果の中には、ある特性コピーしない、と書かれたものがある。この場合、その本来の値が保持される。

例:《クウィリーオン・エルフ/Quirion Elves》がに出て、《不定の多相の戦士/Unstable Shapeshifter》がそれをコピーした。《不定の多相の戦士》のコピー可能な値は、《不定の多相の戦士》が「クリーチャー場に出るたび、不定の多相の戦士はそのクリーチャーコピーとなり、この能力を得る」という能力を持っていることを除いて、《クウィリーオン・エルフ》と同じになる。その後で、《クローン/Clone》が《不定の多相の戦士》のコピーとしてに出た場合、《クローン》は《不定の多相の戦士》が《クウィリーオン・エルフ》をコピーしている途中で自分自身に与えた能力も含む、新しいコピー可能な値コピーする。

503.10. 呪文コピーするとは、その呪文コピースタックに積む、ということを意味する。呪文コピーは「プレイ」されない。呪文特性コピーに加えて、例えばモード対象の値、バイバックなどの選択的コストの支払いなど、呪文プレイするときになされた全ての選択がコピーされる(rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照)。解決時に通常行われる選択はコピーされない。それを表すカードは存在しないが、呪文コピー呪文であり、通常の呪文と同じように働く。打ち消されることも、解決されることもできるし、通常の呪文と同じタイミングのルールに乗っ取って処理される。

例:あるプレイヤーが、《エメラルドの魔除け/Emerald Charm》を対象に《分岐/Fork》をプレイした。《分岐》は、「インスタント 呪文1つかソーサリー 呪文1つを対象とする。それのコピースタックに置く。このとき、コピーしないし、コピーに関して新しい対象を選ぶことができる」という文章である。《エメラルドの魔除け》は「以下の3つから1つを選ぶ。『パーマネント1つを対象とする。それをアンタップする』『全体エンチャント1つを対象とする。それを破壊する』『クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで飛行を失う』」という文章である。《分岐》の解決時に、《エメラルドの魔除け》のコピースタックに積まれる。このコピーは元の《エメラルドの魔除け》と同じモードを持つ対象が同じである必要はないが、これは《分岐》がそう認めているからである。

503.10a スタック以外の領域にある呪文コピーは、消滅する。これは状況起因効果である。rule 420 参照。

503.11. ある効果パーマネント名前で参照する場合、他のものをコピーした結果名前が変わっていたとしても、その効果はそのパーマネントを追い続ける。

例:《不定の多相の戦士/Unstable Shapeshifter》が《狂ったアーモドン/Crazed Armodon》をコピーしている。《狂ったアーモドン》は「{G}:狂ったアーモドンは、ターン終了時まで、+3/+0の修正を受けるとともにトランプルを得る。ターン終了時に狂ったアーモドンを破壊する。この能力は1ターンに1回だけしかプレイできない」という能力を持っている。この起動型能力プレイされた後、ターン終了時までに他のもののコピーになっていたとしても、ターン終了時にこの《不定の多相の戦士》は破壊される。

504. 裏向き呪文パーマネント

504.1. 古いカード1枚(《幻影の仮面/Illusionary Mask》)または変異 能力rule 502.26 参照)によって、呪文パーマネント裏向きになることがある。

504.2. スタック上にある裏向き呪文裏向きに出ているパーマネントフェイズ・アウト領域にある裏向きカードは、そのカード呪文パーマネント裏向きにさせた能力やルールによって規定されている以外の特性を持たない。規定されている特性は、そのオブジェクトコピー可能な値となる(rule 418.5継続的効果の相互作用〕とrule 503オブジェクトコピー〕参照)。裏向き場に出る オブジェクトは、それが場に出るよりも前に裏向きになるので、そのパーマネント場に出るときの能力は(それが誘発型能力の場合)誘発しないし、(常在型能力の場合)効果を発揮しない。また、裏向きプレイされるオブジェクトは、スタックに積まれるよりも前に裏向きになるので、その呪文特性を見る効果はその裏向き呪文特性だけを見ることになる。

504.3. スタックにある裏向き呪文またはにある裏向きパーマネントコントローラーは、それらの表をいつでも見ることができる。他の領域にある裏向きカードや、自分がコントロールしていない呪文パーマネントの表を見ることは、できない。パーマネント裏向きにする能力やルールによっては、表向きにすることが認められている場合がある。通常、裏向き呪文を表向きにすることはできない。

504.4. スタック上で複数の裏向き呪文コントロールしていたり、にある複数の裏向きパーマネントコントロールしたりしている場合、常にそれぞれの裏向き呪文パーマネントの区別が付くようにしなければいけない。これには、呪文プレイした順番裏向きパーマネントに出た順番、どのクリーチャーが前のターンに攻撃したか、その他それぞれの裏向き呪文パーマネントの相違点などが含まれる。裏向きオブジェクトを区別する無難な方法としては、カウンターやダイスを使ったり、パーマネントに出た順番にしたがって並べたりするなどの方法がある。

504.5. 裏向きパーマネントが表向きになるに際して、そのパーマネントコピー可能な値は通常のコピー可能な値に戻る。裏向きパーマネントに影響を与えていた効果は、そのまま表向きのパーマネントにも影響を与える。パーマネントが表向きになったときには、そのパーマネントに出たときに誘発する能力誘発されない。なぜなら、そのパーマネントはすでにに出ていたからである。

504.6. 裏向きにあるパーマネントフェイズ・アウト以外の領域に移動した場合、そのオーナーはその表を見せなければならない。裏向きオブジェクトフェイズ・アウト領域から以外の領域に移動した場合、オーナーはすべてのプレイヤーにその表を見せなければならない。裏向き呪文スタックから以外の領域に移動した場合、オーナーはすべてのプレイヤーにその表を見せなければならない。各ゲームの終了時に、すべてのプレイヤーに、すべての裏向きオブジェクトの表を見せなければならない。

505. 分割カード

505.1. 分割カードでは、一枚のカードに2組の表が存在する。分割カードの裏は、通常のマジックのカードと同じ裏になっている。

505.2. スタック以外の領域にあるときは、分割カードは二組の特性を持つ。呪文スタックにあるときは、プレイされている側の特性だけが存在し、他方の特性は存在しないものとして扱われる。

505.3. 全ての分割カードは、それぞれの半分が異なるマナ・シンボルマナ・コストに含むので、呪文スタックにあるときを除いては多色として扱われる。呪文スタックにあるときは、そのプレイされている側のだけが存在する。

505.4. 分割カードには2つのプレイできる半分が存在するが、分割カードも1枚のカードである。例えば、分割カードを引いたり捨てたりする場合、それは2枚ではなく1枚として扱われる。

505.5. スタック以外の領域にある分割カードについて、ある特定の特性を問う効果は、分割カードのそれぞれの半分が持つ特性の組み合わせを答えとして得る。

例:《冥府からの誕生/Infernal Genesis》は「各プレイヤーアップキープの開始時、そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを自分の墓地に置く。そのあと、そのプレイヤーは1/1の黒のミニオン・クリーチャートークン場に出すはそのカード点数で見たマナ・コストである」という能力を持つ。この能力解決時にライブラリーの一番上にあるカードが《暴行+殴打/Assault/Battery》であった場合、《暴行/Assault》の点数で見たマナ・コストが1で《殴打/Battery》が4なので、合計5体の1/1クリーチャートークンを得る。

505.6. 分割カード特性スタック以外のいずれかの領域にある)がある値と同じかどうかを問う効果は、一つだけの答えを得る。この答えは、分割カードのどちらかの側がその与えられた値と同じであれば「はい」になる。

例:《虚空/Void》は、「プレイヤー1人を対象とする。を1つ選ぶ。そのと等しい値の点数で見たマナ・コストを持つアーティファクトクリーチャーをすべて破壊する。そのあと、そのプレイヤーはその手札を見せ、その中の土地でないカードのうち、点数で見たマナ・コストがそのと等しい値のカードをすべて捨てる」という文章である。プレイヤーが《虚空》をプレイし、1または4を指定した場合、対戦相手は《暴行+殴打》を捨てることになる。5を指定した場合には、《暴行+殴打》のどちらの半分も点数で見たマナ・コストが5ではないので、影響を受けない。

505.7. 何らかの効果によってプレイヤーがカード名を指定する際、分割カードを指定しようとするなら、そのプレイヤー分割カードの持つ2つの名前を両方とも指定しなければならない。

506. サブゲーム

506.1. あるカード(《シャヘラザード/Shahrazad》)は、プレイヤーにマジックのサブゲームプレイさせる。「サブゲーム」とは《シャヘラザード》によって作られたゲームのことを、「メインゲーム」とは《シャヘラザード》がプレイされたゲームのことを指す。サブゲームが進行中は、メインゲームは保留状態になる。サブゲームが終わった後で、メインゲームが再開される。

506.2. サブゲームが進行中に誘発したメインゲームのどの能力サブゲームが完了するまでスタックに積まれない。

506.3. サブゲームを開始するにあたり、どのプレイヤーもゲームから裏向きでそれぞれのライブラリーを取り除く。それがサブゲームでのそれぞれのプレイヤーデッキになる。裏向きメインゲームからカードを取り除くことによる誘発型能力誘発する。

506.3a. サブゲームのそれぞれのプレイヤーデッキカードの最小限のを下回ることもありうる。もしプレイヤーデッキが7枚未満ならば、例えそのプレイヤーマリガンしたとしてもゲーム開始と同時に負けになる。(rule 420状況起因効果〕参照)

506.4. サブゲームは普通のゲームと同じように進行する。どちらのプレイヤーが先攻でプレイするかはランダムに決定する。

506.5. メインゲームのすべてのオブジェクトメインゲーム外部のすべてのカードサブゲーム外部にあると見なす(特にサブゲームに持ち込まれたカードを除く)。

506.5a. 効果の中にはゲームの外からゲーム中にカードを持ってくることの出来るものがある。メインゲームからサブゲームに持って来られたカードメインゲームから取り除かれたものとみなす。メインゲームからオブジェクトが取り除かれることによって誘発する、メインゲーム内の能力誘発する。

506.6. サブゲーム終了時、どちらのプレイヤーサブゲームに持って来られたすべてのオブジェクトメインゲームライブラリーに置き、シャッフルする。サブゲームで取り除かれたカードメインゲームライブラリーには入らず、メインゲームから取り除かれたものとして扱う

例:カードサブゲームに持ち込んだ場合、そのカードメインゲームの内部か外部かどちらから持って来たとしても、サブゲームが終わった時にメインゲームオーナーライブラリーに置かれる。

506.7. もしサブゲーム中に他のサブゲームが作られた場合、複数のサブゲームメインゲームが発生する。どのメインゲームも1つのサブゲームを持ち、どのサブゲームも1つのメインゲームを持つ。この場合、ゲームが同時にメインゲームサブゲームの両方になることもありうる。


用語集


アーティファクト/Artifact


 アーティファクトタイプの一つである。アクティブ・プレイヤーは、メイン・フェイズ中でスタックに何も積まれていない時にだけ、アーティファクトプレイする事ができる。アーティファクト 呪文解決した時、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で場に出すrule 212.2アーティファクト〕参照。

アーティファクト・クリーチャー/Artifact Creature


 アーティファクト・クリーチャーアーティファクトクリーチャーの両方の性質があり、両方のルールが適用される。rule 214パーマネント〕参照。
 アーティファクト・クリーチャーの中には、クリーチャータイプを持たないものがある。クリーチャータイプを持つ場合には、「アーティファクト・クリーチャー − [タイプ]」と記述される。例:「アーティファクト・クリーチャー − ゴーレム」 「アーティファクト」はクリーチャータイプではない。

アクティブ・プレイヤー/Active Player


 アクティブ・プレイヤーとは、ターンを進行しているプレイヤーの事を指す。アクティブ・プレイヤーは(アンタップ・ステップクリンナップ・ステップを除く)各フェイズステップの開始時、呪文や(マナ能力以外の)能力解決の後、および戦闘ダメージ解決の後に優先権を得る。rule 203 参照。

アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー・ルール/Active Player, Nonactive Player Rule


 両方のプレイヤーが同時に選択を行うと指示された場合、アクティブ・プレイヤーが先に選択を行い、それから非アクティブ・プレイヤーが選択を行う。これは「アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー・ルール」または「APNAP」ルールと呼ばれる。rule 103.4 参照。

アップキープ・ステップ/Upkeep Step


 アップキープ・ステップは、開始フェイズの2つめのステップである。アップキープの開始時に誘発する能力を持つカードも存在する。その類の能力は、俗に「アップキープコスト」「アップキープ 効果」と呼ばれる。アップキープコストは、通常「あなたアップキープの開始時に、あなたは[コストの支払い]ができる。そうしなければ、[このカード]を生け贄に捧げる」と書かれている。これらは通常の誘発型能力であり、特別なルールは存在しない。rule 303アップキープ・ステップ〕参照。

あなた/You/Your


 オブジェクトに記されている「あなた」という語は、常にその現在のコントローラーを意味する。常在型能力の場合には、そのオブジェクトの現在のコントローラーにない場合には、そのカードの所有者)を指す。起動型能力の場合には、その能力プレイしたプレイヤーを指す。誘発型能力の場合には、能力誘発した時のそのオブジェクトコントローラーを指す。コントローラーオーナー参照。

APNAP/APNAP


 アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー・ルール 参照。

アンタップ/Untap


 タップされているカードアンタップするとは、カードを縦に戻すことである。タップタップ状態アンタップ状態参照。

アンタップ状態/Untapped


 縦向きのパーマネントアンタップ状態である。パーマネントタップすることは、それが既に使われたということを意味する。パーマネントは、そのコントローラーアンタップ・ステップアンタップする。タップタップ状態アンタップ参照。

アンタップ・ステップ/Untap Step


 アンタップ・ステップはターンの、開始フェイズの、最初のステップである。アクティブ・プレイヤーコントロールしているパーマネントは、通常、このときに全てアンタップされる。rule 302アンタップ・ステップ〕参照。

アンティ/Ante

廃語

 マジックの初期のルールには、「取りきり」でプレイするためのアンティのルールが含まれていた。現在では、アンティを賭けてマジックのゲームをプレイするのは、ゲームの選択可能なバリエーションとして扱われ、法などの規制によって禁止されていない場合にのみ許される。アンティを賭けてプレイすることは、DCIトーナメント・ルールの下では厳しく禁止されている。アンティ・ルールを使うとき、ゲームの開始時に各プレイヤーがそれぞれ自分のデッキの中からランダムに1枚のカードアンティ領域に置く。そしてゲームが終わったあとで、アンティ領域にあるカードをすべて勝者の物とする。rule 217.9アンティ〕参照。

生け贄に捧げる/Sacrifice


 パーマネント生け贄に捧げるとは、そのコントローラーがそれをから直接そのオーナー墓地に移動させることである。パーマネントでないものや、コントロールしていないパーマネント生け贄に捧げることはできない。コントロールしていないパーマネント生け贄に捧げるよう指示する効果が存在しても、何も起こらない。パーマネント生け贄に捧げるとは、それを破壊することではない。従って、再生や、破壊を置換するその他の効果は、これに影響しない。

依存/Depend On


 ある効果が他の効果に「依存/depend on」するとは、両者を同時に適用する際に、後者を適用することで、前者のテキストや存在、適用対象、適用内容が変化することを指す。rule 418.5継続的効果の相互作用〕参照。

移動する/Move


 個別エンチャントカウンターをあるパーマネントから他のものに動かす効果が存在する。その効果が実際に動かす時点で、エンチャントカウンターが既に存在しなかったり、あるいは動かす先のパーマネントが既に存在しなくなっていたときには、何も起こらない。同様に、エンチャントを、それがエンチャントできないパーマネント移動することはできない。この種の移動を行なおうとした場合、そのエンチャントは元の場所に留まる。
 移動したエンチャントは、元のパーマネントエンチャントするのを止め、新しいパーマネントエンチャントする。他には何も変化しない。エンチャントを離れたわけではないので、に出たときやを離れたときの新しい誘発型能力誘発しない。
 個別エンチャントが移動したとき、そのタイムスタンプは新しくなる。移動前に「エンチャントされた[パーマネント]/enchanted [パーマネント]」に影響を及ぼす能力スタックに積まれていた場合、新しいほうのエンチャントされたパーマネントに影響を及ぼす。

畏怖/Fear


 畏怖回避能力である。畏怖を持つクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってブロックされないrule 502.25畏怖〕参照。

イベント/Event


 ゲームにおいて起こることは、イベントと呼ばれる。呪文能力解決中に、複数のイベントが起こることもありうる。
 誘発型能力置換効果のテキストには、そのチェックするイベントが定義されている。ある能力によっては1つのイベントとみなされることが、他の能力によっては複数のイベントとして扱われることもある。
例:攻撃クリーチャーが2つのブロック・クリーチャーによってブロックされた場合、それは「〜がブロックされた場合」という誘発型能力から見れば1つのイベントだが、「〜が1体のクリーチャーによってブロックされた場合」という誘発型能力から見れば2つのイベントである。

色/Color


 マジックで用いられるは白、青、黒、赤、緑であり、オブジェクトは1つもしくはそれ以上のそれらのを持つか、無色かである。「無色」や「アーティファクト」、「土地」、「茶色」、「金色」、などはではない。rule 203.2 参照。
 オブジェクトは、そのマナ・コストに含まれるマナ・シンボルによって決められる。
効果によってオブジェクトが変わることもある。効果によって新しいを得た場合、古いは失われる。

インスタント/Instant


 インスタントタイプの一つである。プレイヤー優先権を持っているとき、そのプレイヤーインスタントプレイすることができる。インスタント 呪文は、解決の最後の段階としてそのオーナー墓地に置かれる。rule 212.5インスタント〕、rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。

インタラプト/Interrupt

廃語

 古いカードの中には、カードタイプの行に「インタラプト/interrupt」という用語を用いていたものがあった。インタラプトカードは、現在ではすべてインスタントカードになっている。インタラプトとしてプレイされた能力は、現在では通常の起動型能力と同様にプレイされる(マナを生むものはマナ能力である)。

打ち消し/打ち消す/Counter(v)


 呪文能力打ち消すとは、それをスタックから取り除くということである。打ち消された呪文解決せず、効果は一切発揮されない。打ち消された呪文は、そのオーナー墓地に置かれる。rule 414呪文能力打ち消し〕参照。
(訳注:日本語化の都合上、Counter を二つの項目に分けました。原文ではこれとカウンターは同じ見出しです)

移しかえ/Redirect

廃語

 古いカードの中には、「移しかえ/redirect」という用語を用いて、呪文能力戦闘ダメージの割り当てによって与えられるダメージを、ダメージの発生源ダメージの種類を変えることなく、本来与えられるべきプレイヤークリーチャーとは別のものに与えることを示しているものがあった。一般に、「移しかえ」という用語を用いていたカードは、現在では、ダメージを与える先を変更する置換効果を生成する。「移しかえ」は、現在でもこれらの置換効果の働きを説明するための俗語として用いられている。

裏向き/Face-Down


 スタック上にある裏向き呪文に出ている裏向きパーマネント、およびフェイズ・アウト領域にある裏向きカードは、そのカード呪文パーマネント裏向きにさせた能力やルールに示されている特性しか持たない。この示されている特性は、そのオブジェクト特性コピー可能な値である。
 あなたコントロールしている、スタック上の裏向き呪文裏向きパーマネントは、いつでも表面を見ることができる。
 上記以外の領域にある裏向きカードや、他のプレイヤーコントロールしている裏向き呪文パーマネントの表面は見ることができない。パーマネント裏向きにさせた能力やルールは、そのパーマネントコントローラーがそれを表向きにすることも可能にしている。呪文は通常は表向きにできない。
 あなたコントロールしている、裏向き呪文スタック上に複数あったり、裏向きパーマネントに複数出たりしている場合、それらを常に容易に区別できるようにしなくてはならない。
 rule 504裏向き呪文パーマネント〕、rule 502.26変異〕参照。

絵/Illustration


 カードの上半分に印刷されており、ゲーム上は意味を持たない。rule 204〕参照。

絵の著作権表記/Illustration Credit


 カード絵の著作権表記は、文章欄のすぐ下に印刷されている。ゲームにおいては効果を持たない。rule 209絵の著作権表記〕参照。

永続的に/Permanently

廃語

 古いカードの中には、期限のない効果を示すために「永続的に/Permanently」という語が使われているものがある。一般に、「永続的に」という後を使っていたカードには、現在では注釈文に、効果がターン終了後も継続することが記してある。
 例: 従来、「クリーチャー1体を対象とする。それのコントロール永続的に得る」というテキストで書かれていた能力は、現在では「クリーチャー1体を対象とする。それのコントロールを得る。(この効果はターン終了時に終了しない。)」と書かれている。この効果によって、パーマネントコントロールを、他の何らかの手段によってコントローラーが変わるか、パーマネント場を離れるまで得ることができる。この効果によってそのパーマネントが、それ以外の、コントロールを変更する効果の影響を受けなくなるわけではない。

エキスパンション・シンボル/Expansion Symbol


 マジックのカードの右下隅の下に、エキスパンション・シンボルと呼ばれる小さいがあり、どのセットで発行されたカードかを示している。基本セットで再版されたカードはその基本セットのエキスパンション・シンボルを得、既に元のセットの一部ではないとして扱う。これは、あるエキスパンションのカードにだけ影響する呪文能力に関してのみ重要である。基本セットの、最初の5つの版にはエキスパンション・シンボルは存在しない。rule 206エキスパンション・シンボル〕参照。エキスパンションとエキスパンション・シンボルの一覧は、MagicTheGathering.comの製品セクション(http://www.wizards.com/default.asp?x=magic/products/cardsets)を参照。
(訳注:基本セットの第5版は中文簡体字版にのみ"V"シンボルを持つ)

エコー/Echo


 エコーは、誘発型能力である。パーマネントに「エコー/Echo」と書かれていた場合、それは「あなたアップキープの開始時に、もしこのパーマネントあなたの最後のアップキープの開始時以降にあなたコントロール下に来たのであれば、そのマナ・コストを支払わない限り、これを生け贄に捧げる」ということを意味する。rule 502.19エコー〕参照。

X/X


 コストが含まれている場合、の値は呪文能力プレイの一部として宣言される。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。呪文能力スタックにある間、そのマナ・コストに含まれるはその呪文で宣言された値に等しい。他の領域に存在するカードマナ・コストが含まれているとき、その量は0として扱われる。マナ・コストを支払わずに呪文プレイした場合、そのは0になる。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。
 誘発型能力においては、の値は能力解決時に、能力の文章やキーワード能力誘発 イベントなどによって決定される。rule 410誘発型能力の処理〕参照。
 それ以外の場合のは、呪文能力のテキストによって定義されている。が定義されていない場合、その呪文能力コントローラーの値を決定する。1個のオブジェクトに記されているはすべて同じ値を持つ。

エンチャント、エンチャント(場)/Enchantment


 エンチャントタイプの一つである。エンチャントは、アクティブ・プレイヤーメイン・フェイズ中、スタックに何も積まれていない時にだけプレイする事ができる。rule 212.4エンチャント〕、全体エンチャント個別エンチャント参照。

エンチャント(アーティファクト)/Enchant Artifact


 エンチャント(アーティファクト)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(エンチャント)/Enchant Enchantment


 エンチャント(エンチャント)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(クリーチャー)/Enchant Creature


 エンチャント(クリーチャー)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(土地)/Enchant Land


 エンチャント(土地)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(パーマネント)/Enchant Permanent


 エンチャント(パーマネント)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(プレイヤー)/Enchant Player


 エンチャント(プレイヤー)個別エンチャントの一種である。個別エンチャントを参照。

エンチャント(ワールド)/Enchant World


 タイプとして「エンチャント(ワールド)/Enchant World」であるオブジェクトは、全体エンチャントである。rule 212.4エンチャント〕参照。2つ以上のエンチャント(ワールド)にある場合、エンチャント(ワールド)であった期間が最も短いもの以外を、そのオーナー墓地に置く。これは状況起因効果である。rule 420状況起因効果〕参照。

オーナー/Owner


 カードオーナーとは、ゲームの開始時点で、そのカードデッキに入れていたプレイヤーである(法的な所有権は、アンティを除いて、ゲームのルール上は関係しない)。トークンオーナーは、そのトークンを作り出した呪文能力コントローラーである。rule 200.1a 参照。
 効果によってパーマネントコントローラーが変わることはあるが、オーナーが変わることはない(アンティカードによって、オーナーが変わることがあるが、これが唯一の例外である。rule 217.9アンティ〕参照)。
 カードライブラリー手札墓地に行く場合、常にそのオーナー領域にいく。これは、カードが前の領域にあった時に、誰がコントロールしているかによらない。rule 217.1a 参照。

オブジェクト/Object


 オブジェクトとは、カードトークン呪文パーマネントスタック上の能力のことを指す。このルールで用いられている場合、そのルールはカードトークン呪文パーマネントスタック上の能力に適用される。rule 200.8 参照。

オラクル/Oracle


 カードの文章は、http://www.wizards.com/default.asp?x=dci/oracle にある、オラクル・カード・リファレンスに従って解釈される。rule 200.2 参照。

カード/Card


 ルールやカードのテキスト中に「カード/card」と書いてある場合、それは、表面も裏面も正規のマジックのものであるような、マジックのカードのことを指し示す。トークンカードではない。トークンを表すのにカードを使っていても、それはルール上はカードとはみなさない。rule 200.1 参照。
 カードの正式なテキストについては、オラクルを参照すること。

解決/Resolve


 スタックの一番上にある呪文能力解決されるとき、そのコントローラーカードに記されている内容を、書かれている順番で実行する。戦闘ダメージ解決されるとき、ダメージは可能なかぎり、事前に割り当てられたとおりに与えられる。rule 413呪文能力解決〕参照。

開始フェイズ/Beginning Phase


 開始フェイズはターンの最初のフェイズであり、アンタップアップキープ、ドローの3つのステップからなる。rule 301開始フェイズ〕参照。

回避能力/Evasion Ability


 回避能力は、攻撃クリーチャーブロックできるクリーチャーを制限する。それらは、戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップを修正する常在型能力である。rule 501回避能力〕参照。

外部/Outside the Game


 そのオブジェクトゲーム外にあるか、あるいはゲームのどの領域にも存在しない場合、そのオブジェクト外部にあると言う。外部は、領域ではない。rule 217.1e 参照。

カウンター/Counter(n)


 カウンターは、オブジェクトの上に置かれる目印のことを指す。それはそのパーマネント特性を修正したり、あるいは何らかの効果との相互作用を示したりする。パーマネントの上に+X/+Yカウンターが載っている場合、そのパーマネントパワーにXを、そのパーマネントタフネスにYを加算する。これらの修正は、パーマネントタイプが変更される効果の後、他のパワータフネスを変更する効果の前に適用される。同様に、-X/-Yカウンターパワータフネスを減算する。同じ名前、あるいは同じ表記で示されるカウンターは相互に交換できる。カウンタープレイヤーに乗ることもありうる。「毒/poison」カウンターについては、rule 102.8 参照。
(訳注:日本語化の都合上、Counter を二つの項目に分けました。原文ではこれと打ち消しは同じ見出しです)

数/Number


 マジックのゲームにおいては、整数しか用いない。分数を選んだり、分数点のダメージを与えたりすることはできない。呪文能力が分数を作り出しうるとき、その呪文能力には切り上げるか切り捨てるか指示されている。rule 104とシンボル〕参照。
 クリーチャーパワータフネスマナ・コストプレイヤーライフ総量ダメージの量、失うライフの量が0未満になったとき、それに対する足し算や引き算を除いては0として扱うが未定義の場合、0として扱う
 例: 0/2のクリーチャーが、ターン終了時まで-1/-1の修正を受けたとする。このクリーチャーは-1/1クリーチャーとなるが、0/1クリーチャーと同様に扱う。但し、パワーをさらに変更する効果は例外である。この後で+2/+0の修正を得たら、1/1クリーチャーとなり、2/1クリーチャーにはならない。

かのように/As though


 プレイヤーカードが何らかの条件を満たしている「かのように」何かをしてもよい、と書かれている場合、それはその行動にだけ適用される。その行動に関しては、その条件を完全に満たしているかのように扱い、それ以外に関しては通常通り処理する。
例:《大蜘蛛/Giant Spider》のテキストには、「《大蜘蛛/Giant Spider》は飛行を持つかのように ブロックできる」と書かれている。この場合、ブロック・クリーチャーとして指定するという目的においてのみ、《大蜘蛛》を飛行を持つクリーチャーとして扱ってもよい。これは、他に制限がなければ、《大蜘蛛》で飛行を持つクリーチャー(や、飛行を持つクリーチャーにしかブロックされない クリーチャー)をブロックできるということである。例えば、通常、《大蜘蛛》は飛行シャドーを持つクリーチャーブロックできない。
例:《未来予知/Future Sight》のテキストには、「あなたライブラリーの一番上のカードは常に公開される。/あなたあなたライブラリーの一番上のカードを、あなた手札にあるかのように プレイしてもよい」と書かれている。この場合、そのカードは通常のルールに則ってプレイされる。それが呪文の場合、プレイの最初の段階としてそれはスタックに積まれる。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。それが土地の場合、直接に出される。しかし、カードが実際に手札にあるわけではないので、それを捨てることはできないし、コストとしてゲームから取り除くこともできないし、サイクリングすることもできないし、手札の枚数を数えるときにも数えない。
例:《ローリング・ストーンズ/Future Sight》のテキストには、「は、でないかのように 攻撃できる」と書かれている。この効果が有効であるかぎり、は、攻撃クリーチャーの宣言に際して、というクリーチャータイプを持たないクリーチャーであるかのように扱われる。攻撃が適正であるかどうかの判断以外のあらゆるルールや効果に関しては、として扱われる。
 2枚のカードがそれぞれ、プレイヤーもしくはカードが一つのことを違う状況である「かのようにプレイさせるようになっていた場合、両方の状況が成立する。もし一方がもう一方の「かのように」の条件を満たしていた場合にも、両方の状況が成立する。
例:「あなた墓地にあるカード手札にあるかのように プレイしてよい」という効果と「あなたは他のプレイヤー墓地にあるカードあなた墓地にあるかのように プレイしてよい」という効果があった場合、その両方が適用される。あなたは、あなた墓地にあるカードと、他のプレイヤー墓地にあるカードプレイすることができる。(これらのカードは通常のルールに則ってプレイされる)

壁/Wall


 攻撃クリーチャーにできないクリーチャータイプである。それ以外の面では、他のクリーチャーと同じである。rule 308.2a 参照。

代わりに/Instead


 「代わりに/instead」という語を含んでいる効果置換効果である。ほとんどの置換効果は「代わりに」という語を使うことで、どのようなイベントが他のイベントに置き換えられるかを示している。rule 419置換軽減効果〕参照。

雪かぶり/Snow-Covered


 雪かぶりは、それ自身は何も行なわない能力で、他のカードが参照するキーワードにすぎない。あるカードが「雪かぶり 土地/snow-covered land」を指すとき、それは、雪かぶり 能力を持つ土地のことを意味している。あるカードが「雪かぶり /snow-covered Forest」を指すとき、それは、雪かぶり 能力を持つのことを意味している。他も同様である。rule 502.14雪かぶり〕参照。

キーワード能力/Keyword Ability


 能力の中には、大変多く使われていたり、カード上に説明を書くと場所を取りすぎたりするものがある。これらの能力は、その能力名前が「キーワード/keyword」で書かれている。注釈文としてゲーム上のルールの要約が書かれていることもある。rule 502キーワード能力〕参照。

キッカー/Kicker


 キッカーキーワード能力の一種で、コスト効果を持つ。キッカー・コスト支払うことで、呪文が追加の、または代わりの効果を発揮する。rule 502.21キッカー〕参照。
 キッカー・コストは、呪文プレイするための追加コストである。呪文キッカー・コスト支払うかどうかの宣言は、呪文モードの選択。rule 409.1b 参照。と同時に行い、コストの支払いは、呪文の残りのコストの支払い。rule 409.1f-h 参照。と同時に行う。キッカー・コストを払うか払わないかは、いかなる場合でも選択可能である。
 キッカーによる効果対象が含まれている場合、呪文コントローラーは、そのキッカー・コスト支払うことを宣言した場合のみ、その対象を選択する。rule 409.1d 参照。呪文コントローラーが、キッカー・コストを支払わないことを宣言した場合、そのキッカー・コスト支払うことで発生する効果対象は選ばない。

起動型能力/Activated Ability


 起動型能力は「起動コスト効果」という書式で書かれている。起動コストを払う事により、プレイヤー優先権を持つときはいつでもその能力プレイする事ができる。rule 403起動型能力〕参照。

起動コスト/Activation Cost


 起動型能力起動コストはすべて「起動コスト効果」の形で表記され、能力プレイするためには起動コストを払わなければならない。
例:「{2}, {T}:1点のライフを得る」と書かれている能力起動コストは、任意のの2マナとそのパーマネントタップすることである。

(基本地形)/Basic


 (基本地形)特殊タイプである。特殊タイプとして(基本地形)を持つ土地は基本地形である。特殊タイプとして(基本地形)を持たない土地基本地形でない土地である。rule 205.4特殊タイプ〕参照。

基本地形タイプ/Basic Land Type


 基本地形タイプには、平地の5つがある。各基本地形はそれぞれ固有のマナ能力を持つ。rule 212.6土地〕参照。

基本地形でない土地/Nonbasic Land


 特殊タイプ(基本地形)/Basic」を持たない土地は、基本地形でない土地である。どの土地特殊タイプ「基本地形」を持つかは、オラクルに従う。

キャスティング・コスト/Casting Cost

廃語

 古いカードの中には、「キャスティング・コスト/casting cost」という単語を用いて、呪文マナ・コストを表しているものがある。一般に、「キャスティング・コスト」という単語を用いていたカードは、現在ではマナ・コストに書き換えられている。また、「総キャスティング・コスト/total casting cost」という単語を用いていたカードは、現在では点数で見たマナ・コストに書き換えられている。

キャントリップ/Cantrip

俗語

 その効果の一部として「カードを1枚引く」という記述を持つ呪文の通称。

クリーチャー/Creature


 クリーチャータイプの一つである。アクティブ・プレイヤーだけが、そのメイン・フェイズの間でスタックが空のときに限り、クリーチャープレイできる。クリーチャー 呪文解決した時、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で場に出すrule 213クリーチャー〕参照。
(訳注: 原文の"artifact spell"は"creature spell"の誤りです)

クリンナップ・ステップ/Cleanup


 クリンナップは終了フェイズの2つめの、そして最後のステップである。このステップでは、状況起因効果誘発型能力がない限りは呪文能力プレイできない。それらが処理された場合、このステップはもう一度繰り返される。rule 314クリンナップ・ステップ〕参照。

軽減効果/Prevention Effect


 何かが起こることを軽減する効果は、何も無かった事との置き換えを行なう。rule 419置換軽減効果〕参照。軽減効果軽減するべきイベントの前に有効にしなければならない。
 ある量のダメージ軽減する効果は「」のように働き、ダメージ軽減し終えるかターンの終わりまで活動状態を維持する。ダメージは単一のダメージの発生源からでなくても構わないし、同時にまとめて与えられていなくてもよい。
 特定のダメージの発生源からの次のダメージ軽減する効果は、ダメージ量にかかわらずその発生源が次にダメージを与えようとする時に適用される。これらの効果はターンの終わった時に終了する。rule 419.8ダメージの発生源〕参照。

継続型アーティファクト/Continuous Artifact

廃語

 古いカードの中には、カードタイプの行に「継続型アーティファクト/continuous artifact」という用語を用いていたものがあった。「継続型アーティファクト」と書かれていたカードは、現在では単に「アーティファクト/artifact」である。

継続的効果/Continuous Effect


 継続的効果は、たいていの場合、それに対応する 常在型能力を持つパーマネントにあるか、またはその効果を発生させているオブジェクトが該当する領域にある限り有効である。呪文能力によって、パーマネント依存しない継続的効果が生成されることもある。それらはその呪文能力が指定した期間だけ有効である。rule 418継続的効果〕参照。

権利表記/Legal Text


 権利表記カードの一番下に細かい字で印刷されている)は著作権情報を記載している。ゲーム上は効果を持たない。rule 210権利表記〕参照。)

ゲームに勝つ/Win the Game


 一方のプレイヤーが勝った時、ゲームは直ちに終了する。rule 102〔勝ちと負け〕参照。

ゲームに負ける/Lose the Game


 一方のプレイヤーが負けた時、ゲームは直ちに終了する。rule 102〔勝ちと負け〕参照。

ゲームの行動/Game Action


 いくつかのステップでは、スタックを使用しない行動を行う。これらの行動がゲームの行動である。ゲームの行動は以下のものである: アンタップ・ステップの始めにフェイズ・インおよびフェイズ・アウトすること(rule 302 参照)、アンタップ・ステップの始めにアンタップすること(rule 302 参照)、ドロー・ステップの始めにカードを1枚引くこと(rule 303 参照)、攻撃クリーチャー指定ステップの始めに攻撃クリーチャーを指定すること(rule 308 参照)、ブロック・クリーチャー指定ステップの始めにブロック・クリーチャーを指定すること(rule 309 参照)、クリンナップ・ステップの始めにアクティブ・プレイヤー手札を最大枚数まで減らすように捨てること(rule 314 参照)、クリンナップ・ステップの始めに、パーマネントからダメージを取り除き、「ターン終了時まで/until end of turn」の効果を終了すること(rule 314 参照)。
 フェイズの終わりにマナ・バーンすることもゲームの行動である。rule 300.3 参照。

ゲーム外/Removed from the Game


 ゲーム外に置かれたカードプレイの外にあり、呪文能力の影響を受けない。しかし、それをゲーム外に置いた効果に、それを戻す方法が特定されていることがある。そういうオブジェクトの中には「脇に置く/Set aside」という語を使っている物もある。rule 217.7ゲーム外〕参照。

コインを投げる/Flip a Coin


 コインを投げるとは、一方のプレイヤーがコインを放り投げ、他方のプレイヤーが、コインが空中にある間に「表/heads」か「裏/tails」を宣言することである。使うコインのどちらが「表」でどちらが「裏」か分かりにくい場合には、一方を「表」、他方を「裏」と決めておく。コインが手元にない場合には、代わりにさいころを振ってもよい。

効果/Effect


 「能力」と「効果」は、しばしばお互いに混同された。呪文能力解決すると、単発的効果ないし継続的効果が一つ以上発生することがある。常在型能力は、継続的効果を一つ以上発生させることがある。置換効果軽減効果といった種類の効果もある。状況起因効果呪文能力によって発生するものではなく、ゲームの特定の状態によって生じる。rule 416効果〕参照。

交換/Exchange


 呪文能力は、2人のプレイヤーに、解決時に(ライフの合計や2つのパーマネントコントロールなどの)何かを解決時に交換するように指示することがある。その種の呪文能力解決時に、その選択されたものが交換できなかった場合、何も効果は発生しない。
例:呪文が2つの対象クリーチャーコントロール交換するように指示していて、その解決時に片方が破壊されていた場合、呪文は何も効果を表わさない。あるいは、2つの対象クリーチャーコントロール交換するように指示していて、その両方を同じプレイヤーコントロールしているときも効果は発生しない。
 2つのパーマネントコントロール交換されたとき、それぞれのプレイヤーは同時にそれまで他のプレイヤーコントロールしていたパーマネントコントロールを得る。
 ライフの合計が交換されたとき、それぞれのプレイヤーはその変化分だけライフを得たり失ったりする。それらの増減に関して、置換効果は影響を及ぼすことがありえるし、誘発型能力誘発することもありうる。
 呪文能力の中には、ある領域にあるカードを別の領域にあるカード交換するように指示するものもある(例えば、ゲーム外にあるカード手札にあるカードを、など)。これらの呪文能力は、そのコントローラーが同一であっても働くということを除いて、他の「交換」する呪文能力と同じように働く。
 呪文能力の中には、2つの領域を丸ごと交換するよう指示するものもある。この場合、一方の領域が空であっても、双方の領域にあるカード交換される。

攻撃/Attack


 戦闘フェイズの間に攻撃クリーチャーとして指定されたクリーチャー攻撃する。rule 308攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。
 呪文能力プレイすることは(戦闘フェイズ中でも)攻撃とは考えない。

攻撃クリーチャー/Attacking Creature


 クリーチャー攻撃クリーチャーになるのは、(a)戦闘フェイズ中に指定された、適正な攻撃に含まれており、かつ、(b)攻撃に必要なコストがすべて支払われた時である。攻撃クリーチャーは、戦闘から取り除かれるか、クリーチャーでは無くなるか、コントローラーが変わるか、または戦闘フェイズが終わるまで攻撃クリーチャーでありつづける。攻撃クリーチャーは、戦闘フェイズ以外では存在しない。rule 308攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

攻撃クリーチャー指定/Declare Attackers


 攻撃クリーチャーの指定とは、アクティブ・プレイヤーが、攻撃に参加するクリーチャーの一群を選び出し、それらが攻撃するのに必要なコスト支払うことである。攻撃に参加できるのはクリーチャーのみである。また、以下のクリーチャー攻撃できない: タップ状態クリーチャー攻撃に参加してもタップしないクリーチャーであっても)、クリーチャータイプとして「/Wall」を持つクリーチャー、および、アクティブ・プレイヤーがターンの開始時から継続してコントロールしているのではないクリーチャー速攻を持つものを除く)。他の効果により、あるクリーチャー群が攻撃できるか否かが影響を受けることもある。rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照。

攻撃クリーチャー指定ステップ/Declare Attackers Step


 攻撃クリーチャー指定ステップ戦闘フェイズの第2のステップである。アクティブ・プレイヤーはこのステップ中に攻撃クリーチャーを宣言する。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 308攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

攻撃された/Attacked


 誘発型能力の中には、プレイヤーが「攻撃された」時に誘発するものがある。少なくとも1体のクリーチャーがそのプレイヤー攻撃しない限り、この種の能力誘発しない。また、「攻撃された」とは、「1体以上のクリーチャー攻撃された」ことを指すので、この種の能力は1回の戦闘フェイズにつき1回しか誘発しない。rule 306.3 参照。

攻撃してブロックされなかった/Attacks and Isn't Blocked


 クリーチャーが「攻撃してブロックされなかった」時に誘発する能力は、クリーチャーが「ブロックされなかった攻撃クリーチャー」になった時点で誘発する。rule 309.3 参照。

攻撃強制、ブロック強制/Requirement


 攻撃強制とは1体以上のクリーチャー攻撃に参加させる効果のことであり、ブロック強制とは1体以上のクリーチャーブロックに参加させる効果のことである。全ての攻撃ブロックは適正でなければならない。rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照。

攻撃制限、ブロック制限/Restriction


 攻撃制限とはクリーチャー攻撃に参加させない効果のことであり、ブロック制限とはクリーチャーブロックに参加させない効果のことである。全ての攻撃ブロックは適正でなければならない。rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照。

構築/Constructed


 構築環境でのプレイにおいて、各プレイヤーは、最低60枚からなる各自のデッキトークンカウンターを表す小物、および、ライフ総量を明確に記録するための何らかの手段が必要である。構築環境でのデッキには、基本地形カードは何枚入れてもよいが、それ以外は、同一の英語名のカード1種類につき4枚までしか入れることはできない。rule 100.2 参照。

コスト/Cost


 呪文起動型能力にはコストの支払いが必要である。ほとんどの場合、コストマナであるが、ライフの支払いやパーマネントタップ、あるいは生け贄に捧げること、またはカード捨てることなどが含まれうる。
 必要な資源がすべて揃っていないときにコスト支払うことはできない。例えば、1点しかライフがないプレイヤーは2点のライフ支払うことができないし、タップ状態パーマネントタップすることをコストにあてることはできない。rule 203マナ・コスト〕、rule 403起動型能力〕参照。

コピー/Copy


 オブジェクトの「コピー/copy」とは、そのコピー可能な値が元のオブジェクトの値に設定されたオブジェクトである。rule 503オブジェクトコピー〕参照。

コピー可能な値/Copiable Value


 オブジェクトの「コピー可能な値」とは、オブジェクトに書かれた値に、他のコピー 効果による修正を加え、裏向きにする呪文パーマネントによる値の設定を加味した値である。他の(タイプを変更するものも含む)効果カウンターコピーされない。rule 503.2rule 503.3 参照。

コレクター番号/Collector Number


 カード・セットの中には、コレクター番号が振られているものがある。この情報は、「[カード番号]/[そのセットのカードの総数]」の形式で、権利表記のすぐ後に印刷されている。これらの番号は、ゲームにおいては一切効果を持たない。rule 211コレクター番号〕参照。

個別エンチャント/Local Enchantment


 個別エンチャントは、エンチャントの一区分である。個別エンチャントは「エンチャント([何か])」として表わされ、にある間はその[何か]につけられている。rule 212.4エンチャント〕参照。
 個別エンチャントが不正なパーマネントプレイヤーエンチャントしていたり、つけられていたパーマネントが存在しなくなったり、つけられていたプレイヤーがゲームから外れたりした場合、そのエンチャントオーナー墓地に起かれる。これは状況起因効果である。rule 420.5 参照。

コントロール、コントローラー/Control/Controller


 パーマネントコントローラーは、そのパーマネントに出した呪文能力に特記されていなければ、それをに出したプレイヤーである。他の効果によって、後で変更されることもある。
 スタックにある呪文起動型能力コントローラーは、それをプレイしたプレイヤーであり、誘発型能力コントローラーは、その能力の発生源の、誘発時点でのコントローラーである。
 スタック以外の領域に存在するにはコントローラーは存在しない。ルール上、コントローラーを持たないオブジェクトコントローラーを参照する場合には、代わりにそのオーナーを用いる。

サイクリング/Cycling


 サイクリング起動型能力であり、サイクリングを持ったカードプレイヤー手札にある間にのみ機能する。「サイクリング [コスト]」とは、「[コスト], このカード手札から捨てるカードを1枚引く」ということを意味する。rule 502.18サイクリング〕参照。

最後の情報/Last Known Information


 オブジェクト最後の情報とは、それが以前に存在した領域を離れる直前での情報である。呪文能力解決によって発生する効果オブジェクトの情報を必要とする際に、そのオブジェクトがしかるべき領域にない場合には、そのオブジェクト最後の情報を用いる。rule 413.2f 参照。

再生/Regenerate


 再生は、破壊に対する置換効果である。「[パーマネント]を再生する/Regenerate [パーマネント]」とは、「このターンの間、次に[パーマネント]が破壊される場合、その代わりに ダメージを全て取り除き、タップし、(戦闘中ならば)戦闘から取り除く」という意味である。これは置換効果なので、実際の破壊イベントが起こるより前に有効にしておく必要がある。そのパーマネント再生したとしても、ダメージによる誘発型能力誘発する。rule 419.6b 参照。

探す/Search


 何らかの条件を満たすカードを、すべてのプレイヤーには公開されていない領域から探す必要がある場合、存在しても見つける必要はない。もしカードを見つけなくても、その領域は探したものとみなされる。しかしながら、「任意のカード/any card」を探す場合には、可能ならばカードを見つけなければならない。ある特定のカード探す場合、(可能なかぎり)その枚数のカードを見つけなければならない。
例:何らかの効果により、あるプレイヤーライブラリーからある種類のカードを全て取り出し、ゲームから取り除く、と言う場合には、その一部を残すことができる。しかし、その効果ライブラリーから3枚を探すという場合、ライブラリーに3枚以上のカードがあるなら、2枚以下を選ぶことはできない。
 効果があるタイプサブタイプ特殊タイプも含む。以下同じ)のカード探すように指示した場合、そのタイプを持つカードだけを見つけることができる。そのタイプと同名で、そのタイプを持たないカードを見つけることはできない。

サブゲーム/Subgame


 あるカード(《シャヘラザード/Shahrazad》)は、プレイヤーにマジックのサブゲームプレイさせる。「サブゲーム」とは《シャヘラザード》によって作られたゲームのことを指す。rule 506サブゲーム〕参照。

サブタイプ/Subtype


 カードは、タイプ行に記された、1つまたは複数のサブタイプを持つことがある。クリーチャー土地サブタイプは、長い横線の後に列記された単語群であり、それぞれの単語は別々のサブタイプである。クリーチャーサブタイプクリーチャータイプ土地サブタイプ土地タイプとも呼ばれる。クリーチャー土地は複数のサブタイプを持つことがあり得る。日本語版では、それぞれのサブタイプの間に中黒(・)が入っている。エンチャントサブタイプは、例えば「エンチャント(クリーチャー)/enchant creature」、「エンチャント(土地)/enchant land」のように、「エンチャント/enchant」という語と、その後に続く語(日本語版の場合、かっこの中身)からなる。カードタイプが「エンチャント(場)/Enchantment」であるカードは、サブタイプを持たない。アーティファクトインスタントソーサリーサブタイプを持たない。rule 205.3サブタイプ〕、rule 212タイプ特殊タイプサブタイプ〕参照。

シールド・デッキ/Sealed-Deck


 シールド・デッキ戦やドラフト戦においては、デッキには最低40枚のカードがあればよく、持っているかぎり何枚でも同名のカードデッキに入れることができる。この場合も、トークンカウンターを表す小さな道具は必要であり、またライフの合計を記す手段も必要である。rule 100.3 参照。

しないかぎり/Unless


 カードの中には「○○しないかぎり、××する/do [××] unless [○○]」と書かれているものがある。これは「○○してもよい。そうしない場合、××する」というのと同じ意味である。

支払う/Pay


 ほとんどの呪文起動型能力プレイするには、コスト支払う必要がある。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。また、攻撃クリーチャーの指定(rule 308攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照)、ブロック・クリーチャーの指定(rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)の際にも、コスト支払う必要があることがある。
 マナの支払いは、そのプレイヤーマナ・プールからその必要なだけのマナを除くことで支払うことができる。マナの支払いが求められた時には、いつでもマナ能力プレイすることができる。ライフ支払うとは、その必要なだけのライフプレイヤーライフ総量から減らすことである。プレイヤーはその時に持っている分を超えてマナライフ支払うことはできない。コストが0マナあるいは0点のライフであれば、ライフがマイナスであったとしても、常に支払うことができる。
 それ以外のあらゆるコスト支払う場合、その呪文能力効果に指定されている内容を実行する。その内容を実行できない場合、そのコスト支払うことはできない。例えば、クリーチャーが既にタップ状態のときには、そのクリーチャータップすることを求めるコスト支払うことができない。
 それぞれの支払いは、それぞれ一つの呪文能力にしか適用できない。例えば、一つのクリーチャー生け贄に捧げることで二つのパーマネントの持つ、それぞれクリーチャー生け贄に捧げることをコストとして求める起動型能力を起動することはできない。呪文能力解決によって、たとえ他の呪文能力コストとして要求されているのと同じことをしたとしても、そのコストを支払ったことにはならない。

島/Island


 「/Island」は、5種類の基本地形タイプのうちの1つである。土地タイプとしてを持つ土地は、「{T}: あなたマナ・プールに{U}を加える。」という能力を持つ。rule 212.6d 参照。

島サイクリング/Islandcycling


 土地サイクリング参照。

島渡り/Islandwalk


 土地渡り参照。

シャッフル/Shuffle


 デッキライブラリー無作為に並べ替えることをシャッフルするという。自分のデッキライブラリーシャッフルした後には、対戦相手シャッフルまたはカットの権利がある。rule 101.1 参照。

シャドー/Shadow


 シャドー回避能力の一つである。シャドーを持つ攻撃クリーチャーシャドーを持たないクリーチャーによってブロックされず、シャドーを持たない攻撃クリーチャーシャドーを持つクリーチャーによってブロックされないrule 502.8シャドー〕参照。

終了フェイズ/End Phase


 終了フェイズは、ターンの5つ目の、そして最後のフェイズであり、ターン終了とクリンナップの2つのステップに細分化される。rule 312終了フェイズ〕参照。

召喚/Summon

廃語

 古いクリーチャーカードは、カードタイプが「[クリーチャータイプ]の召喚/Summon [クリーチャータイプ]」と書かれていた。「[クリーチャータイプ]の召喚」というカードは、すべて「クリーチャー - [クリーチャータイプ]」と読みかえる。

召喚酔い/Summoning Sickness

俗語

 「召喚酔い/summoning sickness」という語は、あるプレイヤーのターン開始時以降にそのプレイヤーコントロール下に入ったクリーチャー攻撃することもコストタップを含む起動型能力を使うこともできない、という制限を示す、非公式な語である。rule 212.3d および速攻参照。

消散/Fading


 「消散/Fading」は、パーマネントをある期間だけに残すようにするキーワード能力である。「消散 [X]/Fading [X]」とは、「このパーマネントは、その上に個の消散カウンターが置かれた状態で場に出る。」および「あなたアップキープの開始時に、このパーマネントから消散カウンターを1つ取り除く。消散カウンターを取り除けない場合、このパーマネント生け贄に捧げる」という意味である。rule 502.20消散〕、カウンター参照。

術者/Caster

廃語

 古いカードの中には、「術者/caster」という単語を用いて、呪文プレイしたプレイヤーを表しているものがある。一般に、「術者」という単語を用いていたカードは、現在ではそのオブジェクトの「コントローラー/controller」という単語を用いる。

呪文/Spell


 土地以外のカードは、それがプレイされてから打ち消されるか解決されるまでの間、呪文と呼ばれる。該当する呪文 カードは存在しないが、呪文コピーもまた呪文である。rule 213呪文〕、rule 401スタック上の呪文〕参照。

順番/Order


 ライブラリー墓地スタックにあるオブジェクト順番は、効果によらずに変更することはできない。他の領域にあるオブジェクトは、オーナーの望むとおりに並び替えることができる。ただし、コントローラーが誰か、タップしているかどうか、個別エンチャントの状態はどうかということは両方のプレイヤーに明白にわからなければならない。rule 217.1b 参照。

状況起因効果/State-Based Effects


 状況起因効果は、ゲームの特定の状態を常にチェックしている。プレイヤー優先権を得る時はいつでも状況起因効果をチェックし、そしてそれが適用される。rule 420状況起因効果〕参照。

常在型能力/Static Ability


 常在型能力は、ある特定の時にプレイされるのではなく、常に何かをしている。常在型能力は、その能力を持つパーマネントに残っているか、その能力を持つオブジェクトが該当する領域に残っている限り有効な継続的効果を生成する。呪文能力によってパーマネント依存しない継続的効果が生成されることもある。これらはある一定の期間、あるいはゲームの間ずっと、残る。rule 412常在型能力の処理〕参照。
(訳注:これの後半部分は、継続的効果の説明ではないかと思われます)

状態誘発型能力/State Triggers


 状態誘発型能力は、イベントではなくゲームの状態をチェックし、ある条件を満たしたときに即座に誘発する誘発型能力である。一度誘発したら、その能力解決されるか打ち消されるまではもう一度誘発することはない。rule 410.11 参照。

スタック/Stack


 呪文能力は、プレイされた時点、あるいはスタックに置かれた時点で、スタックの一番上に積まれる。戦闘ダメージの割り当ても、1つのオブジェクトであるかのようにスタックの一番上に積まれる。双方のプレイヤー続けてパスしたとき、スタックの一番上の呪文能力、あるいは戦闘ダメージ解決され、そしてアクティブ・プレイヤーが再び優先権を得る。rule 217.6スタック〕、rule 408.1〔タイミング、優先権スタック〕参照。

ステップ/Step


 フェイズの中には、ステップに細分化されるものがある。rule 3〔ターン進行〕参照。

捨てる/Discard


 プレイヤーが、その手札からカードをその墓地に置くことをカード捨てるという。通常、どのカード捨てるかはその影響を受けるプレイヤーが選ぶ。しかし、効果によっては、無作為に 捨てるよう要求されたり、捨てる カードを他のプレイヤーが選べたりすることがある。

ストーム/Storm


 ストームは、カードスタックに置く際に機能する誘発型能力である。「ストーム」は「あなたがこの呪文プレイしたとき、このターン、この呪文より前にプレイされた呪文1つにつき、この呪文コピーを1つスタックに置く。この呪文対象を取る場合、あなたはそれぞれのコピー対象を選びなおしてもよい。」を意味する。1つの呪文に複数のストームがある場合、それぞれは個別に誘発する。

スレッショルド/Threshold


 スレッショルド常在型能力である。スレッショルドを持つオブジェクトは、そのコントローラー墓地に7枚以上のカードがある場合に、「スレッショルド -/Threshold -」以下の文章を持つ。そうでない場合、「スレッショルド -」以下の文章はオブジェクト上に存在しないものとして扱うスレッショルドを持つインスタントまたはソーサリーは、スタック上にある場合にのみスレッショルド文章を持つ。スレッショルドを持つアーティファクトクリーチャーエンチャントまたは土地は、にある場合にのみスレッショルド文章を持つ。rule 502.23スレッショルド〕参照。

生息条件(島)/Islandhome

廃語

 古いカードの中には、「生息条件(島)/islandhome」という用語が書かれているものがあった。この用語は、「このクリーチャーは、防御側プレイヤーコントロールしていない限り攻撃できない」こと、および「あなたコントロールしていない時、このクリーチャー生け贄に捧げる」ことを意味する。従来、生息条件(島)を持っていたカードには、現在、このキーワードを用いずに、単にこれら2つの生息条件(島)能力が書かれている。

先制攻撃/First Strike


 先制攻撃は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力である。戦闘ダメージ・ステップの始めに、1体以上の攻撃クリーチャーないしブロック・クリーチャーが、先制攻撃または二段攻撃rule 502.28 参照。を持っている場合、先制攻撃二段攻撃も持たないクリーチャー戦闘ダメージの割り振りを行わない。戦闘終了の前に、戦闘フェイズ中で2回目の戦闘ダメージ・ステップを行い、残りのクリーチャーについて処理を行なう。rule 502.2先制攻撃〕参照。

戦闘開始ステップ/Beginning of Combat Step


 戦闘開始ステップは、戦闘フェイズの最初のステップである。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 307戦闘開始ステップ〕参照。

戦闘から取り除かれる/Removed from Combat


 攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーは、(破壊されたりゲームから取り除かれたりで)を離れたり、再生したり(rule 419.6b 参照)、コントローラーが変わったり、クリーチャーでなくなったり、何らかの効果によって戦闘から取り除かれた場合に、戦闘から取り除かれる
 クリーチャーが戦闘から取り除かれた場合、それらは攻撃クリーチャーあるいはブロック・クリーチャーではなくなり、ダメージを割り振ったり割り振られたりはしなくなる。既にスタックに積まれている戦闘ダメージは通常通り適用される。rule 306.2 および rule 310.4a 参照。

戦闘後/Postcombat


 第2メイン・フェイズは、「戦闘後メイン・フェイズと呼ばれる。追加の戦闘フェイズを与えるような効果が発生した場合、その追加のものも戦闘後メイン・フェイズである。rule 305メイン・フェイズ〕参照。

戦闘終了ステップ/End of Combat Step


 戦闘終了ステップ戦闘フェイズの第5のステップである。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 311戦闘終了ステップ〕参照。

戦闘ダメージ/Combat Damage


 戦闘ダメージ戦闘フェイズ戦闘ダメージ・ステップ攻撃クリーチャー及びブロック・クリーチャーによって与えられる。呪文能力によって戦闘フェイズ中に与えられたダメージ戦闘ダメージに含まれない。rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

戦闘ダメージ・ステップ/Combat Damage Step


 戦闘ダメージ・ステップは、戦闘フェイズの第4のステップである。攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーは、戦闘ダメージ・ステップにおいて同時にダメージを与える。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照。いずれかの攻撃クリーチャーないしブロック・クリーチャーが、先制攻撃rule 502.2 参照)か二段攻撃rule 502.28 参照)を持つ場合、戦闘ダメージ・ステップは2回発生する。

戦闘ダメージの割り振り/Assign Combat Damage


 戦闘ダメージ・ステップが始まる際に、アクティブ・プレイヤーは、攻撃クリーチャー戦闘ダメージをどのように割り振るかを宣言する。それから、防御側プレイヤーは、ブロック・クリーチャー戦闘ダメージをどのように割り振るかを宣言する。戦闘ダメージの割り振りは、すべて一まとめにしてスタックに乗せられる。rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

戦闘フェイズ/Combat Phase


 戦闘フェイズは戦闘開始、攻撃クリーチャー指定ブロック・クリーチャー指定戦闘ダメージ、戦闘終了の5つのステップからなる、ターンの3番目のフェイズである。rule 306-rule 311 参照。

戦闘前/Precombat


 第1メイン・フェイズは、「戦闘前メイン・フェイズと呼ばれる。

全体エンチャント/Global Enchantment


 全体エンチャントは、エンチャントの一区分である。全体エンチャントは「エンチャント(場)/Enchantment」または「エンチャント(ワールド)/Enchant World」と書かれており、にあるときに他のパーマネントにつけられるものではない。rule 212.4エンチャント〕参照。

ソーサリー/Sorcery


 ソーサリータイプである。アクティブ・プレイヤーは、自分のメイン・フェイズ中でスタックに何も積まれていない時にだけ、ソーサリープレイする事ができる。ソーサリー 呪文は、解決の一部としてそのオーナー墓地に置かれる。rule 212.7ソーサリー〕参照。

総キャスティング・コスト/Total Casting Cost

廃語

 古いカードの中には、「総キャスティング・コスト/total casting cost」という用語を用いて、呪文点数で見たマナ・コストを指しているものがあった。一般に、「総キャスティング・コスト」という用語を使っていたカードは、現在では点数で見たマナ・コストという用語を使っている。

総コスト/Total Cost


 呪文起動型能力総コストとは、マナ・コスト(または起動コスト代替コスト)に、コストを増減させる全ての効果を考慮したものである。rule 409.1f 参照。

増幅/Amplify


 増幅は、場に出るに際してのルールを変更する常在型能力である。「増幅 [X]」は、「このオブジェクト場に出るに際し、あなた手札にあるそのオブジェクトと同じクリーチャータイプを持つカードを望む枚数公開する。このオブジェクトは、これにより公開されたカード1枚につきX個の+1/+1カウンターが置かれた状態で場に出る。このカード自身や、このカードと同時に場に出る カードを公開することはできない。」という意味である。rule 502.27増幅〕参照。

側面攻撃/Flanking


 側面攻撃は、戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップ中に誘発する誘発型能力である。「側面攻撃/Flanking」とは、「このクリーチャーが、側面攻撃を持たないクリーチャーによってブロックされた場合、そのブロック・クリーチャーはターン終了時まで-1/-1の修正を受ける」という意味である。rule 502.3側面攻撃〕参照。

速攻/Haste


 通常、クリーチャーは、あるプレイヤーのターン開始時以降にそのプレイヤーコントロール下に入った場合、攻撃することもコストタップ・シンボルを含む起動型能力を使うこともできない。速攻は、そのルールを無視させることのできる常在型能力である。rule 502.5速攻〕参照。

ターン終了ステップ/End of Turn Step


 これは、終了フェイズの最初のステップである。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 313ターン終了ステップ〕参照。

対応する/Respond/Response

俗語

 プレイヤーは、何かがスタックに積まれているときに、それが解決されるのを待たずにインスタント起動型能力プレイすることができる。そうしてプレイされた呪文能力を、その前の呪文能力に「対応して」プレイされた、という。rule 408呪文能力のタイミング〕参照。

対象/Target


 呪文能力に「対象」という語が存在した場合、呪文能力コントローラーはその条件にふさわしい何かを選ぶ。単純に「土地1つを対象とする」というようなこともあれば、「あなた対戦相手の一人がコントロールしているタップ状態クリーチャー1体を対象とする」といったような、より複雑な場合もある。呪文能力対象の選択は、その呪文能力プレイするときに行なう。rule 415対象をとる呪文能力〕参照。
 インスタントソーサリーは、「[何か]を対象とする/target [何か]」という記述が文章中にある場合に対象をとる。ここで「何か」とは、オブジェクトプレイヤーを示す表現である(インスタントソーサリー起動型能力誘発型能力が「対象」の語を使っていても、それらの能力対象をとるだけで、その呪文対象をとらない)。
 起動型能力誘発型能力は、「[何か]を対象とする/target [何か]」という記述が文章中にある場合に対象をとる。ここで「何か」とは、オブジェクトプレイヤーを示す表現である。
 スタック上にある呪文能力は、自分自身を対象にできない。

対象の変更/Change a Target


 呪文能力対象を変える場合には、元の対象とは別の、適切な対象に変えることしかできない。対象を、別の適切な対象に変えることができない場合、対象は元のまま変わらない。呪文能力対象を変えても、そのモードを変えることはできない。呪文能力対象を変えることができるのは、何らかの効果によってその対象を変えるよう指示された場合のみである。rule 415.7対象の変更〕参照。

対戦相手/Opponent


 プレイヤー対戦相手とは、他のプレイヤーのことである。

タイプ/Type


 タイプという語には2つの意味がある。
 1)「カードタイプ(あるいはサブタイプ)」であり、これはカードのすぐ下、タイプ行に記されている。カードトークンパーマネントは全てタイプを持つ。能力にはタイプは存在しない。rule 205タイプ行〕、rule 212タイプ特殊タイプサブタイプ〕参照。何らかの効果によってオブジェクトタイプが変更される場合、新しいタイプは以前のタイプを全て上書きする。追加する場合、あるいは以前のタイプを残すと書かれている場合は、元のタイプはそのまま残る。rule 212.1c 参照。
 2)マナタイプとは、そのとそれに課せられた制限(アーティファクト 呪文プレイするためにしかプレイできない、など)を合わせたものである。マナ参照。

タイプ行/Type Line


 カードタイプ(存在する場合、サブタイプ特殊タイプも)は、のすぐ下に印刷されている。rule 205タイプ行〕、rule 212タイプサブタイプ特殊タイプ〕参照。

タイプ変更効果/Type-Changing Effect


 タイプ変更効果とは、オブジェクトタイプを変更する効果である。これはタイプ変更能力によって生成される。rule 418.5a 参照。

タイムスタンプ順/Timestamp Order


 オブジェクトタイムスタンプ順は、二つの例外を除いて、その現在ある領域に入った時である。例外とは、(1)複数のオブジェクトが同じ領域に同時に入った場合、その領域に入るときに、アクティブ・プレイヤータイムスタンプ順を決める。但し、個別エンチャントはそれがエンチャントしているパーマネントよりも新しいタイムスタンプを持たなければならない。(2)個別エンチャントパーマネントについたときに、そのエンチャントは新しいタイムスタンプを得る。(3)フェイズ・インしてきたパーマネントは、フェイズ・アウトしたときのタイムスタンプを維持する。rule 418.5e 、および依存する参照。
 常在型能力によって作られた継続的効果は、それを生み出したオブジェクトと同じタイムスタンプを有する。呪文能力解決によって作られた継続的効果は、生み出された時のタイムスタンプを得る。

多色/Multicolored


 多色カードは、複数のを持っており、はっきりと識別できるように金色の枠になっている。rule 203.2 参照。
 多色オブジェクトは、そのうちの一つのに影響を及ぼすものの影響を受ける。例えば、黒緑のクリーチャーは「緑のクリーチャーを全て破壊する」という呪文によって破壊される。ある特定のに影響を及ぼさないものは、そのを含む多色オブジェクトにも影響を及ぼさない。例えば、前述のクリーチャーは「黒でないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する呪文能力対象にはならない。

立ち消え/Fizzle

俗語

 「立ち消え/fizzle」は俗語であり、呪文能力が、その対象がすべて、消えたり不正になったりしたために、解決時に打ち消されることを指す。rule 413.2a 参照。

タップ/Tap


 パーマネントタップするとは、カードを横向きに倒すことである。起動コストに書かれているタップ・シンボル(このルール中では{T}で記されている)は「このパーマネントタップする」を意味する。すでにタップ状態パーマネントは、コストとして再びタップすることはできない。プレイヤーが最も最近のターンの開始時から続けてコントロールしているわけではないクリーチャーの、コストに{T}を含む能力プレイすることはできない。rule 104.4 参照。

タップ状態/Tapped


 横向きになっているパーマネントタップ状態であり、それが既に使われたということを意味する。パーマネントは、そのコントローラーアンタップ・ステップアンタップする。タップアンタップアンタップ状態参照。

盾/Shield


 置換軽減効果は、それが影響するモノに「」のように働く。rule 419置換軽減効果〕参照。

束/Pile


 オブジェクトを複数のに分ける場合、それらのオブジェクトは元の領域にあるままである。墓地にあるカードを分ける場合、その元の順番は守られなければならない。は0個のオブジェクトからなっていてもよい。

タフネス/Toughness


 クリーチャーカードの右下隅に記されている、スラッシュの後の数字をクリーチャータフネスという。rule 208パワータフネス〕参照。
 クリーチャータフネス以上(で1点以上)のダメージが与えられたクリーチャー致死ダメージを受け、次にプレイヤー優先権を得るときに破壊される。これは状況起因効果である。
 一部のオブジェクトでは、タフネスが数字でなく「*」で表わされているものもある。これは、そのクリーチャータフネスを何らかの条件で定める特性定義能力を持っているということを示している。に出ていない間、それは0である。

単独で攻撃/Attack Alone


 クリーチャーが、ある戦闘フェイズにおいて唯一の攻撃クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャー単独で攻撃していると言う。rule 306.4 参照。

単独でブロック/Block Alone


 クリーチャーが、ある戦闘フェイズにおいて唯一のブロック・クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャー単独でブロックしていると言う。rule 306.4 参照。

単発型アーティファクト/Mono Artifact

廃語

 古いカードには、「単発型アーティファクト/mono artifact」というタイプ行を持つものがある。これらは、タップ・シンボルを持つアーティファクトであった。単発型アーティファクトカードは、現在ではすべて単なるアーティファクトカードである。

単発的効果/One-Shot Effect


 単発的効果は、一度だけ何かをして、すぐに終わる。rule 417単発的効果〕参照。継続的効果参照。

代替コスト/Alternative Cost


 呪文の中には、テキストに「あなたは[オブジェクト]をプレイするために、マナ・コストを払わずに[行動]することができる」と書かれていたり、「[このオブジェクト]はマナ・コストを払わずにプレイしてもよい」という一節が含まれていたりするものがある。これらを代替コストと言う。呪文マナ・コストを参照する他の呪文能力は、代替コストを考慮しない。何らかの効果呪文プレイするために追加のコストを要求してきた場合、代替コストにそれを追加する。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。

ダメージ/Damage


 ダメージクリーチャープレイヤーに対して与えることができる。
 プレイヤーに与えられたダメージは、そのプレイヤーライフ総量から減らされる。
 クリーチャーに与えられたダメージは、ターンの終わりまでそのクリーチャーの上に残る。クリーチャークリーチャーでなくなっても、ダメージは残る。そのタフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは、致死ダメージを受けて破壊される。rule 420状況起因効果〕参照。ダメージによって、クリーチャータフネスが変化することはない。クリーチャーでないパーマネントは、ダメージの影響を受けない(但し、ダメージが取り除かれる前に再度クリーチャーとなった場合、そのクリーチャーは破壊されることがありうる)。クリンナップ・ステップの間に、全てのダメージパーマネントから取り除かれる。
 コスト効果の中で、「ライフを失う」「ライフ支払う」と書かれているものがある。それらはダメージを与えているわけではなく、ダメージ 軽減効果によって軽減されたり、何らかの変更を受けたりすることはない。

ダメージ軽減能力/Damage-Prevention Ability


 ダメージ軽減能力とは、ダメージ 軽減効果を生み出す常在型能力起動型能力である。rule 419.7軽減効果〕参照。

ダメージの発生源/Source of Damage


 ダメージを生成させたオブジェクトが、そのダメージの発生源である。ダメージの発生源を選ぶ効果があった場合、そのプレイヤーは、パーマネント、(パーマネントを生成する呪文を含む)スタックに積まれている呪文、あるいはスタック上の呪文能力の参照するオブジェクト、の中から選択できる。ダメージを与え得ないものもダメージの発生源として適正である。

遅延誘発型能力/Delayed Triggered Ability


 遅延誘発型能力とは、何らかの呪文能力解決されたときに生成された効果によって作り出される能力である。rule 404.4 参照。

置換効果/Replacement Effect


 置換効果とは、ある特定のイベントの発生を待ち、それを異なるもので置き換える継続的効果の一種である。rule 419置換軽減効果〕参照。

致死ダメージ/Lethal Damage


 致死ダメージとは、そのクリーチャータフネス以上のダメージの量のことを言う。致死ダメージを受けた、タフネスが1以上のクリーチャーは破壊される。これは状況起因効果である。rule 420.5 参照。

注釈文/Reminder Text


 注釈文は、カードに記されたキーワード能力のあとに、あるいは、間違えられやすい可能性のあるカードに書かれている。注釈文カード文章欄に、括弧で囲まれ、斜体で書かれている。このテキストによってゲーム・ルールの概説や解説が与えられているが、それ自身はルール・テキストとしては扱われない。rule 207.2 参照。

挑発/Provoke


 挑発誘発型能力である。「挑発」は「このクリーチャー攻撃に参加するたび、あなたは『防御側プレイヤーコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それは可能ならこのクリーチャーブロックする。』を選んでもよい。そうした場合、そのクリーチャーアンタップする。」を意味する。rule 502.29挑発〕参照。

追加コスト/Additional Cost


 呪文の中には、そのテキストに追加コストが記されているものがある。それらのコストは、マナ・コスト支払うのと同じときに支払われる。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。

追加のターン/Extra Turn


 呪文能力の中には、プレイヤー追加のターンを与えるものがある。その際、ターンは現在のターンの直後に追加される。一人のプレイヤー追加のターンを複数得る場合や、1ターン中に複数のプレイヤー追加のターンを得る場合、ターンは1つずつ追加される。一番最後に追加されたターンが一番最初に発生する。rule 300.6 参照。

続けてパス/Pass in Succession


 両方のプレイヤー続けてパスした場合、スタックの一番上にある、呪文能力、あるいは戦闘ダメージ解決する。スタックが空の場合、そのフェイズもしくはステップは終了する。

手札/Hand


 手札とは、プレイヤーがまだプレイしていないカードを持つ領域である。rule 217領域〕参照。

手札の上限/Maximum Hand Size


 それぞれのプレイヤー手札の上限は普通は7枚であるが、何らかの効果によって変化することがありうる。アクティブ・プレイヤークリンナップ・ステップの最初の行動は、手札が多すぎた場合は、手札の上限まで手札を減らすように(それ以上は捨てられない)手札を選んで捨てるrule 314クリンナップ・ステップ〕参照。

点数で見たマナ・コスト/Converted Mana Cost


 点数で見たマナ・コストとは、そのオブジェクトマナ・コストマナの総量である。rule 203マナ・コスト〕参照。
例:《大気の精霊/Air Elemental》のマナ・コストは{3}{U}{U}であり、したがって点数で見たマナ・コストは5である。

デッキ/Deck


 プレイヤーデッキとは、そのプレイヤーがゲームを始めるにあたって用意するカードの集合である。ゲームが始まったとき、それぞれのプレイヤーデッキはそれぞれのプレイヤーライブラリーになる。

デュアル・ランド/Dual Land

俗語

 10種類の「デュアル・ランド/dual land」カードが、マジックの初期の基本セットで発行された。これらはそれぞれ、基本地形タイプを2つずつ持っている。例えば、《Taiga》は土地タイプとして、を持つ。
 デュアル・ランドカードは、それぞれの基本地形タイプが本来持つ能力を持っており、それらのタイプに影響する呪文能力によって、両方の基本地形タイプとして扱われる。デュアル・ランドカードは、に出ている間、土地2枚としては扱わない。1枚の土地で、複数の土地タイプを持つものとして扱う

投了/Concede


 プレイヤーはいつでもゲームを投了することができる。投了したプレイヤーは、直ちにそのゲームに負けたことになる。rule 102.7 参照。

トークン/Token


 トークンとは、効果によって生成された、カードによって表わされないパーマネントを表わすマーカーである。トークンカードと全く同じようにタップしたりアンタップしたりでき、それを示すのに回転の代わりの方法が必要なこともある。rule 216トークン〕参照。

トーナメント/Tournament


 トーナメントとは、プレイヤーが賞を目指して競い合う、組織立ったイベントである。DCIホームページ(http://www.wizards.com/default.asp?x=dci)の、Tournament Locatorから、近くのトーナメント探すことができる。

特殊タイプ/Supertype


 カードによっては「特殊タイプ」を持つものがある。これは英語版ではカードタイプのすぐ前に書かれている。オブジェクトタイプまたはサブタイプが変わって、特殊タイプがそのタイプに相応しくなくなったとしても、特殊タイプはそのままである。rule 205.4特殊タイプ〕参照。
 日本語版では、それぞれの特殊タイプごとに扱いが異なる。「(基本地形)」「伝説の」参照。

特性/Characteristics


 オブジェクト特性は、名前マナ・コストタイプサブタイプ特殊タイプエキスパンション・シンボル能力ルール・テキストパワー、それにタフネスである。特性の中には上にあげた以外の、例えばタップ状態か否か、あるいはそのコントローラーが誰か、またその対象が何か、といった類の情報は含まれない。何にエンチャントしているか、ということも特性ではない。rule 201特性〕参照。

特性定義効果/Characteristic-Setting Effect


 特性定義能力によって発生した効果特性定義効果である。rule 405.2 参照。

特性定義能力/Characteristic-Setting Ability


 オブジェクトの中には、以下のように述べている常在型能力を持つものがある:そのオブジェクトは一つ以上の能力を「持つ/has」、あるいは、それは特定のタイプサブタイプ特殊タイプ「である/is, are」、あるいは、その一つ以上の特性は特定の値「である/is, are」。これらの能力特性定義能力である。rule 405.2 参照。

特別な行動/Special Action


 特別な行動とは、土地プレイすること、裏向きパーマネントを表向きにすること、継続的効果を終わらせること、ある種の遅延誘発型能力を止めること、ある種の常在型能力をなくしたり延期させたりすること、である。これらはプレイヤー優先権を持っているときに行なうことができる行動であり、その実行後に再び優先権を得る。rule 408.1i および rule 408.2スタックを用いない行動〕参照。

として扱う/Counts As

廃語

 古いカードの中には、カードを何か「として扱う/counts as」というテキストを用いているものがある。ルール上、また他のカードが参照する場合に、そのカードをそのものとして処理する。(最近のマジックのカードでは、代わりに「である/is」を用いている。)

土地/Land


 土地タイプの一つである。土地呪文ではなく、スタックにも積まれない。それらは単に手札からに置かれる。アクティブ・プレイヤーは、自分のターンのメイン・フェイズ優先権を持っていて、かつスタックが空のとき、ターンに一度だけ土地プレイすることができる。rule 212.6土地〕参照。

土地サイクリング/Landcycling


 土地サイクリング 能力は、サイクリング 能力の一種である。「[土地タイプ]サイクリング [コスト]」は「[コスト], このカードあなた手札から捨てるあなたライブラリーから[土地タイプ]カードを1枚探し、公開してあなた手札に加える。その後、あなたライブラリーを切りなおす。」を意味する。いずれかのプレイヤーカードサイクリングしたときに誘発するカードは、土地サイクリング 能力プレイされたときにも誘発する。

土地タイプ/Land Type


 土地サブタイプ(「土地タイプ/land type」)は、土地タイプ行に、長ダッシュ線に続けて書かれている。「基本地形/basic」、「伝説の/legendary」、「基本地形でない/nonbasic」は土地タイプではない。rule 212.6土地〕、基本地形タイプ参照。

土地渡り/Landwalk


 「土地渡り」は能力の総称である。カードルール・テキストには、「島渡り」のように特定の性質が指定されている。
 土地渡り回避能力である。土地渡りを持ったクリーチャーは、防御側プレイヤーが指定されたサブタイプないし特殊タイプを持つ土地を最低1つコントロールしているかぎり、ブロックされないrule 502.6土地渡り〕参照。

唱える/Cast

廃語

 古いカードの中には、「唱える/cast」という単語を用いて、呪文プレイすることを表しているものがある。一般に、「唱える」という単語を用いていたカードは、現在では「プレイする/play」という単語を用いる。

唱えるのに成功した/Successfully Cast

廃語

 古いカードの中には、「唱えるのに成功した/successfully cast」という語が書かれているものがある。一般に、呪文を「唱えるのに成功した」時に誘発すると書かれている全ての能力は、プレイされたときに誘発すると読み替える。

飛ばす/Skip


 ステップフェイズ、あるいはターンを飛ばすとは、それが存在していないかのように通り越す、ということであり、置換効果の一種である。「[何か]を飛ばす/Skip [何か]」とは、「[何か]の代わりに、何もしない」と同義である。rule 300.9 および rule 419.6e 参照。
 ステップフェイズ、ターンが開始してしまったら、それを飛ばすことはできず、飛ばす 効果は、次にそれが来るまで待つ。
 飛ばされるステップフェイズ、ターンに起こるべきことは、起こらない。「次の」時に予定されていることは、実際に存在する最初の時に起こる。2回、次の何かを飛ばすという効果があった場合、一つめは一つめの時に処理が終わるが、2つめは次のそれが現れるまで残る。rule 419.6f 参照。

トランプル/Trample


 トランプルは、戦闘ダメージ・ステップの処理を変更する常在型能力である。攻撃クリーチャーに、ブロック・クリーチャーを「トランプルし尽くし」、そして戦闘ダメージの一部を防御側プレイヤーに与えることを許す。rule 502.9トランプル〕参照。

同点/Tie


 何らかの効果同点となる場合、その効果を生んだ呪文能力のテキストに、同点の場合にどうするかが指示されている。マジックのゲームでは、同点の場合の一般的な扱いを定めていない。

毒カウンター/Poison Counter


 プレイヤー毒カウンターを載せるカードが存在する。プレイヤーが10個以上の毒カウンターを得た場合、そのプレイヤーは次に優先権が発生する時点でゲームに敗北する。rule 420状況起因効果〕参照。

独立/independent


 ある効果が他の効果に「依存する」とは、両者を同時に適用する際に、後者を適用することで、前者のテキストや存在、適用対象、適用内容が変化することを指す。そうでない場合、後者の効果は前者の効果独立であると言う。rule 418.5継続的効果の相互作用〕参照。

ドロー・ステップ/Draw Step


 ドロー・ステップ開始フェイズの第3のステップである。ドロー・ステップが始まる際に、アクティブ・プレイヤーカードを1枚引く(このゲームの行動スタックを用いない)。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 304ドロー・ステップ〕参照。

名前/Name


 カード名前は、その左上隅に記されている。rule 202名前〕参照。

二段攻撃/Double Strike


 二段攻撃は、戦闘フェイズのルールを変更する常在型能力である。二段攻撃または先制攻撃を持つクリーチャーがまずそのダメージを割り振って与え、そしてまだダメージを与えていないクリーチャー、または二段攻撃を持つクリーチャーの中で生き残っている物がダメージを割り振って与える。rule 502.28二段攻撃〕参照。

〜になる/Becomes


 誘発条件の中には、「タップ状態になる」または「ブロックされた状態になる」のように「〜になる/becomes」という言葉が使われていることがある。これらは、その条件が満たされたときにのみ誘発する。既にその条件を満たしていたり、あるいはその条件がずっと続いている場合に複数回誘発するわけではない。例えば、「タップ状態になる」という誘発条件を持つ誘発型能力は、パーマネントアンタップ状態からタップ状態になった時に一度だけ誘発する。

沼/Swamp


 「/Swamp」は、5種類の基本地形タイプのうちの1つである。土地タイプとしてを持つ土地は、「{T}: あなたマナ・プールに{B}を加える。」という能力を持つ。rule 212.6d 参照。

沼サイクリング/Swampcycling


 土地サイクリング参照。

沼渡り/Swampwalk


 土地渡り参照。

〜の間に/During

廃語

 古いカードの中には、「[フェイズ]の間に、[行動]/During [フェイズ], [行動]」という書式を用いているものがあった。これらの能力は「フェイズ 能力/phase abilities」と呼ばれていた。一般に、フェイズ 能力を持っていたカードは、現在ではステップまたはフェイズの開始時に誘発する能力を持っている。「〜の間に/during」という単語は、現在のカードのテキストにも出現するが、それは通常の英語での意味しかなく、ゲームにおいて固有の意味は持たない。

能力/Ability


 「能力」及び「効果」はしばしば混同される。オブジェクトのテキストにある命令は能力であり、そのような命令に従って発生するものが効果である。より多くの情報はrule 4呪文能力効果〕を参照。
 起動型能力プレイされた時、それはスタックに乗り、解決されるか打ち消されるまでそこに留まる。
 オブジェクトが何らかの効果により能力を「得る/gains」または「持つ/has」場合、そのオブジェクト能力を得る。オブジェクトの性質を定義する効果([オブジェクト]は[性質]である/[オブジェクト] is [性質])の場合、それは能力を得ない。例えば、「エンチャントされたクリーチャーは赤である」というエンチャント(クリーチャー)があるとすると、このエンチャントは何らかの能力を与えるものではない。これは単に、エンチャントされたクリーチャーを赤に変えるだけである。

能力の発生源/Source of Ability


 能力を生成させたカードトークンが、その能力の発生源である。rule 402能力〕参照。

廃語/Obsolete


 この用語集で「廃語」と書かれた語は、古いカードで用いられていた語である。これらの語を用いていたカードの最新の語法は、オラクルに記されている。

破壊する/Destroy


 パーマネント破壊するとは、にあるパーマネントをそのオーナー墓地に置くことである。再生などの破壊を置換する効果によって置換されることがある。rule 419置換軽減効果〕参照。

汎用フロアルール/Universal Tournament Rules


 DCI汎用フロアルールhttp://www.wizards.com/default.asp?x=dci/utr/intro)は、マジックを含む、全てのDCI認定ゲームでのトーナメントプレイについての規約を定めている。

場/In Play


 は、パーマネントのある領域である。アーティファクトクリーチャーエンチャント 呪文解決されると、そのカードに置かれ、パーマネントとなる。土地プレイされると、それはに置かれ、パーマネントとなる。トークンもこの領域に存在する。rule 217領域〕参照。

バイバック/Buyback


 バイバックrule 413.2h を変更する置換効果である。バイバックを伴った呪文プレイしたとき、その呪文コントローラーはそのカードにそれぞれ記されている追加コストを払う事もでき、払った場合、呪文解決した際にその呪文墓地に行く代わりに 手札へ戻る。
 呪文解決した時に、カードが所有者の墓地以外の領域に行くときには、バイバック 効果カードを「見失い」、手札には戻らない。rule 502.16バイバック〕参照。

馬術/Horsemanship


 馬術回避能力である。馬術を持つクリーチャーは、馬術を持たないクリーチャーにはブロックされない馬術を持つクリーチャーは、馬術を持つクリーチャーも持たないクリーチャーブロックできる。rule 502.17馬術〕参照。

場に出す/Put into play


 何らかの効果オブジェクト場に出す場合、それは「プレイした」ものとしては扱わない。

場に出る/Comes into Play


 パーマネントは、それを示すカードトークンに移動した時に場に出るパーマネントタイプが変わったり、あるいはコントローラーが変わったりすることは「場に出る」とは言わない。
 パーマネントは、アンタップ状態で、それを作り出した呪文能力コントローラーコントロール下で場に出る
 パーマネント場に出る時、最初にすべての置換効果を適用し、次にすべての継続的効果を適用し、それから誘発型能力誘発をチェックする。
例:タップ状態場に出すよう指示された場合、一旦アンタップ状態で出てからタップするのではない。

場を離れる/Leaves Play


 パーマネントからそれ以外の領域に移動したとき、それはを離れたという。rule 410.10c 参照。
 トークンを離れたとき、存在しなくなる。これは状況起因効果である。rule 420.5 参照。
 パーマネントを離れて、あとでに戻ってきたときには、完全に新しいパーマネントとして扱われる。前に存在したときの記憶は完全に失われる。(フェイジングは通常の「場を離れる」と異なる部分がある。rule 502.15フェイジング〕参照。)

ヴァンガード・カード/Vanguard Card


 ヴァンガード(TM)・サプリメントは、ゲームを修正する大きなカードからなる。ヴァンガード・カードはゲーム開始前に選ばれ、プレイヤーの最初の手札手札の最大枚数、ライフの初期値に修正を加える。ヴァンガード・カードに記されている能力は、を持たず、これによるダメージはどの種のパーマネントによるダメージでもなければどのダメージの発生源からのダメージでもない。ヴァンガード・カード呪文能力の影響を受けない。

バンド、他の〜とのバンド/Banding, Bands with Other


 バンド戦闘フェイズに影響する能力であり、他の〜とのバンドはその能力の特殊な形態である。
 rule 502.10バンド〕およびrule 502.11他の〜とのバンド〕参照。

パーマネント/Permanent


 パーマネントとは、に存在するカードトークンのことである。rule 214パーマネント〕参照。

パス/Pass


 パスするとは、優先権を持っているときに、何か行動する(大抵の場合は呪文能力プレイする)権利を放棄するということである。プレイヤーパスした場合、その対戦相手優先権を得る。rule 408.1〔タイミング、優先権スタック〕参照。

パワー/Power


 クリーチャーカードの右下隅に記されている、スラッシュの前の数字をクリーチャーパワーと呼ぶ。rule 208パワータフネス〕参照。
 攻撃時、及びブロック時に、クリーチャーはそのパワーに等しい戦闘ダメージを与える。rule 310戦闘ダメージ・ステップ〕参照。
 一部のオブジェクトでは、パワーが数字でなく「*」で表わされているものもある。これは、そのクリーチャーパワーを何らかの条件で定める特性定義能力を持っているということを示している。に出ていない間、それは0である。

引き分け/Draw(1)


 引き分けとは、ゲームが終了し、かつ勝者がいないことである。両方のプレイヤーが同時に負けた場合には引き分けとなる。rule 102.4 参照。
(訳注:日本語化の都合上、Drawを二つの項目に分けました。原文ではこれと引くは同じ見出しです)

引く/Draw(2)


 プレイヤーが、そのライブラリーの一番上のカード手札に加えることを、カード引くという。複数枚のカード引くよう指示された場合、カードは1枚ずつ引く効果によって、「引く」以外の方法でライブラリーから手札カード移動することもありうる。この場合、引くことに誘発する能力や、引くことを置換する能力は処理されない。
(訳注:日本語化の都合上、Drawを二つの項目に分けました。原文ではこれと引き分けは同じ見出しです)

飛行/Flying


 飛行回避能力である。飛行を持つクリーチャーは、飛行を持たないクリーチャーによってブロックされない飛行を持つクリーチャーは、飛行を持たないクリーチャーブロックできる。rule 502.4飛行〕参照。

フェイジング/Phasing


 フェイジングは、パーマネントに「記憶」を保たせたままでを離れさせ、そしてまた元に戻すという効果を発生させる常在型能力である。rule 502.15フェイジング〕参照。

フェイズ/Phase


 各ターンは、開始、第1メイン、戦闘、第2メイン、終了の5つのフェイズに分けられる。rule 3〔ターン進行〕参照。

フェイズ・アウト/Phased-Out


 フェイズ・アウト領域は、フェイジングを持つパーマネントが一時的にを離れた時に置かれる、特殊な領域である。rule 502.15フェイジング〕参照。

不正な行動/Illegal Action


 プレイヤーが、何らかの行動を開始した後で、その行動を適正に行うことができないことに気付いた場合、行動全体が巻き戻され、支払いが行われていればそれは取り消される。巻き戻された行動によって、能力誘発したり、効果が適用されたりすることはない。不正な呪文能力を巻き戻す際に、優先権を持っているプレイヤーは、優先権を保持して別の行動を起こすことも、パスすることもできる。巻き戻した行動を適正な方法でやり直したり、ルール上許される別の行動を行なったりしてもよい。rule 422不正な行動の処理〕参照。

不適正な対象/Illegal Target


 呪文能力対象を指定する場合、その解決時に、対象が適正かどうかをチェックする。対象が、、ないし、呪文能力で指定された領域を離れている場合、その対象は不適正である。また、対象特性呪文能力プレイ後に変化したり、何らかの効果呪文のテキストが変化したりした場合に、対象が不適正になることもある。rule 413.2a 参照。

不特定マナ・コスト/Generic Mana Cost


 不特定マナ・コストは、灰色の丸の中の数字で表わされる。無色、または任意のマナを、この支払いにあてることができる。rule 104.3 参照。

フラッシュバック/Flashback


 フラッシュバックは、ある種のインスタントソーサリーカードプレイヤー墓地にあるときに働く常在型能力である。そのカードオーナーは、そのカードフラッシュバックコスト支払うことで、その呪文プレイできる。その場合、そのカードスタックから離れるときに、他の場所に移動させるかわりにゲームから取り除く。フラッシュバック 能力を使って呪文プレイすることは、rule 409.1brule 409.1f-h の代替コスト支払うことに関するルールに従う。rule 502.22フラッシュバック〕参照。

フレイバー・テキスト/Flavor Text


 カード文章欄に、イタリック体で書かれている文章のことである(括弧で括られている文章は除く)。雰囲気や、ゲームの世界に関する興味深い背景などが描きだされているが、ゲームのプレイには関係しない。rule 207.2 参照。

フロア・ルール/Floor Rules


 現行のDCIマジック・ザ・ギャザリング フロア・ルールは、http://www.wizards.com/default.asp?x=dci/utr/intro にて参照できる。

ブロック/Block


 クリーチャーは、戦闘フェイズブロック・クリーチャーに指定された時にブロックする。rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロック・クリーチャー/Blocking Creature


 クリーチャーブロック・クリーチャーになるのは、(a)戦闘フェイズ中に指定された、適正なブロックに含まれており、かつ、(b)ブロックに必要なコストがすべて支払われた時である。ブロック・クリーチャーは、戦闘から取り除かれるか、クリーチャーでは無くなるか、コントローラーが変わるか、または戦闘フェイズが終わるまでブロック・クリーチャーでありつづける。ブロック・クリーチャーは、戦闘フェイズ以外では存在しない。rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。
(訳注:戦闘フェイズ中でも、ブロック・クリーチャー指定ステップ以前には存在しません)

ブロック・クリーチャー指定/Declare Blockers


 ブロック・クリーチャーの指定とは、防御側プレイヤーが、ブロックに参加するクリーチャーの一群を選び出し、それらがブロックするのに必要なコスト支払うことである。攻撃に参加できるのはアンタップ状態 クリーチャーのみであるが、クリーチャーブロックに参加してもタップしない。他の効果により、あるクリーチャー群がブロックできるか否かが影響を受けることもある。rule 500〔適正な攻撃ブロック〕参照。

ブロック・クリーチャー指定ステップ/Declare Blockers Step


 ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘フェイズの第3のステップである。防御側プレイヤーはこのステップ中にブロック・クリーチャーを指定する。プレイヤーは、このステップの間で優先権を持っているときには呪文起動型能力プレイすることができる。rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロックされたクリーチャー/Blocked Creature


 攻撃クリーチャーは、戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップで他のクリーチャーブロックされるか、何らかの効果によってブロックされたことになった場合、それ以降、戦闘から取り除かれるか、クリーチャーでなくなるか、コントローラーが変わるか、戦闘フェイズが終わるまでの間はブロックされたクリーチャーと呼ばれる。ブロックされたクリーチャーは、それをブロックしたクリーチャーが戦闘から取り除かれてもブロックされたままである。ブロックされたクリーチャーは、戦闘フェイズ以外では存在しない。rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。
(訳注:戦闘フェイズ中でも、ブロック・クリーチャー指定ステップ以前には存在しません)

ブロックされていないクリーチャー/Unblocked Creature


 攻撃クリーチャーは、戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップブロックされなかった場合、それ以降、効果によってブロックされるか、戦闘から取り除かれるか、クリーチャーでなくなるか、コントローラーが変わるか、戦闘フェイズが終わるまでの間はブロックされていないクリーチャーと呼ばれる。戦闘フェイズ以外や、ブロック・クリーチャー指定ステップより以前にはブロックされていないクリーチャーは存在しない。rule 309ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロックされない/Unblockable


 攻撃クリーチャーが「ブロックされない」とき、クリーチャーブロック割り振ることができない。呪文能力ではブロックした状態にすることができる。

分割カード/Split Cards


 分割カードは、1枚のカードに2枚分のカードが書いてある。分割カードの裏面は、普通のサイズのマジックのカードと同じである。分割カードは、2組の特性を持つ。2つの名前、2つのマナ・コスト、などである。分割カードは、スタック上にある時以外は常に両方の組の特性を持つ。分割カードプレイする時、カードのどちら側をプレイするかを指定する。スタックにある間は、指定しなかった側は完全に無視される。rule 505分割カード〕参照。
 分割カードは2つのマナ・コストを持つが、それらはそれぞれ違うマナを含んでいる。従って、これらのカードは、スタック上にある時以外は多色 カードである。何らか効果によってカード名を指定する場合には、分割カード名前全体を指定しなくてはならない。
 分割カード特性を調べる効果は、両方の特性を回答として得る。分割カード特性がある値と等しいかを調べる効果は、回答を1つだけ得る。回答が「イエス」になるのは、分割カード特性のどちらかが指定された値に一致する場合である。

文章欄/Text Box


 文章欄は、マジックのカードの下にあり、カード能力を定義するルール・テキスト注釈文フレイバー・テキストが書かれている。rule 207文章欄〕参照。

文章変更効果/Text-Changing Effect


 オブジェクトの文章を変更する効果は、その意味で用いられている場合にのみ変更する。カード名のような固有名詞は、その中に、マジックの基本地形タイプクリーチャータイプに該当する単語や文字列が含まれていたとしても、変更することはできない。rule 418.6文章変更効果〕参照。

プレイ/Play


 呪文土地能力プレイするという行動には、行動を宣言し、それを完了するために必要な手段を処理するということが含まれる。
 呪文起動型能力プレイには、そのためのコストの支払いと、モード対象の選択が必要となる。rule 409呪文起動型能力プレイ〕参照。
 土地プレイするとは、単に手札から土地 カードを選び、それを場に出すということである。rule 212.6土地〕参照。
 マナ能力プレイするときは、そのコストを支払い、即座に解決する。rule 411マナ能力プレイ〕参照。
 誘発型能力常在型能力プレイされない。それらは自動的に発生する。rule 410誘発型能力の処理〕参照。

プレイ-ドロー・ルール/Play-Draw

俗語

 ゲームの開始時に、プレイヤーはその順番を決める。先攻のプレイヤーは、最初のドロー・ステップ飛ばす。これはプレイ-ドロー・ルールと呼ばれる。rule 101〔ゲーム開始〕参照。

プレイヤー/Player


 プレイヤーとは、そのゲームに参加している2人それぞれのことである。プレイヤー対戦相手は、もう一方のプレイヤーである。アクティブ・プレイヤーは現在のターンを薦めているプレイヤーであり、もう一方のプレイヤーのことを非アクティブ・プレイヤーという。rule 200.3 参照。

プロテクション/Protection


 プロテクション常在型能力である。「プロテクション(性質)」を持つパーマネントは、その性質を持つ呪文能力対象にならず、その性質を持つエンチャントエンチャントされない。プロテクション(性質)を持つパーマネントに、その性質を持つエンチャントエンチャントしている場合、そのエンチャント状況起因効果として所有者の墓地に置かれる。プロテクションを持つクリーチャー攻撃した場合、その性質を持つクリーチャーにはブロックされない。さらに、その性質を持つダメージの発生源からのダメージは0になる。rule 502.7プロテクション〕参照。

平地/Plains


 「平地/Plains」は、5種類の基本地形タイプのうちの1つである。土地タイプとして平地を持つ土地は、「{T}: あなたマナ・プールに{W}を加える。」という能力を持つ。rule 212.6d 参照。

平地サイクリング/Plainscycling


 土地サイクリング参照。

平地渡り/Plainswalk


 土地渡り参照。

変異/Morph


 変異は、その能力のあるカードプレイできる時ならいつでも働く常在型能力であり、その効果は、そのカード裏向きである時ならいつでも働く。「変異 [コスト]/Morph [コスト]」とは、「あなたはこのカードを、本来のマナ・コストではなく{3}を支払うことで、裏向きで2/2の、テキストや名前クリーチャータイプエキスパンション・シンボルを持たない、マナ・コストが{0}のクリーチャーとしてプレイできる。」をという意味である。そのコントローラーは、インスタントプレイできる時ならいつでもその裏向きパーマネント変異 コストを公開し、それを支払って表にすることができる。この行動はスタックを使わない。rule 502.26変異〕参照。

防御側プレイヤー/Defending Player


 戦闘フェイズ中、攻撃クリーチャー指定ステップの始めから戦闘フェイズの終わりまでの間、アクティブ・プレイヤー対戦相手防御側プレイヤーである。クリーチャーは、防御側プレイヤーにのみ攻撃できる。他のプレイヤークリーチャー攻撃することはできない。戦闘フェイズ以外の時には、防御側プレイヤーは存在しない。rule 306.3 参照。

墓石アイコン/Tombstone Icon


 オデッセイ・ブロックの、墓地にある間に有効な能力を持つカードの多くの名前の左隣には墓石アイコンがある。このアイコンは、そのカード墓地にあるときに区別しやすくするためのものであり、ゲーム上の意味はない。rule 104.5 参照。

墓地/Graveyard


 それぞれのプレイヤーの捨て札ののことをそのプレイヤー墓地という。打ち消された呪文や、破壊され、あるいは生け贄に捧げられたパーマネント、捨てられたカードがそのオーナー墓地に置かれる。rule 217領域〕参照。

埋葬する/Bury

廃語

 古いカードの中には、「埋葬する/bury」という単語を用いているものがある。これは、パーマネントをその所有者の墓地に置くことを意味する。一般に、「埋葬する」という単語を用いていたカードは、現在では「[パーマネント]を破壊する。それは再生できない」と読み換えられる。

マッチ/Match


 マッチとは、一連のマジックのゲームのことを指し、トーナメントやリーグ戦でのみ重要である。マッチはたいてい2本先取の3本勝負で、時には3本先取の5本勝負で行われる。詳細はDCI(TM)マジック・フロアルール(http://www.wizards.com/default.asp?x=dci/utr/intro)を参照。

マッドネス/Madness


 マッドネスは二つの能力からなる。一つは、カード手札にあるときに影響を与える常在型能力、もう一つは、一番目の能力が適用されたときに発生する誘発型能力である。「マッドネス [コスト]/Madness [コスト]」とは、「いずれかのプレイヤーが、自分の手札からこのカードを捨てようとする場合、そのカードは捨てられるが、そのカード墓地に置く代わりにゲームから取り除いてもよい」と「このカードがこの方法でゲームから取り除かれたとき、そのプレイヤーが次にパスするまでの間、そのプレイヤーは、インスタントプレイできるときならいつでも、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことで、そのカード手札にあるかのように プレイしてもよい。そのプレイヤーが次にパスをしたとき、そのプレイヤーはこれをそのプレイヤー墓地に置く」の二つの意味を持つ。

マナ/Mana


 マナとは、呪文プレイするために使うエネルギーであり、通常は土地によって生成される。マナは、マナ能力によって生成され(呪文によって生成されることもある)、即座にコスト支払うために使うことも、またマナ・プールに蓄えることもできる。rule 406マナ能力〕参照。
 のついたマナ・シンボルで表わされる、のついたマナ・コストは適正なマナによってのみ支払うことができる。不特定マナ・コストは、無色、あるいは任意のマナ支払うことができる。rule 104.3 参照。
 マナを生み出す能力は、そのマナの使用法を制限することがある。例えば、クリーチャー 呪文プレイするためにしか使えないマナや、起動コスト支払うためにしか使えないマナを生み出す能力も存在する。
 パーマネントが「産み出すことができる」種類のマナとは、そのパーマネントのいずれかの能力で産み出すことのできるマナのことである。この場合、あらゆる置換効果を考慮に入れる。マナの種類が定義できない場合、そのパーマネントが産み出せるタイプマナは存在しない。マナの『種類』とは、と限定(例えばアーティファクト 呪文プレイにしか使用できないマナである、など)を含む。

マナ・コスト/Mana Cost


 土地以外のカードマナ・コストは、その右上隅に記されたマナ・シンボルによって示される。土地 カードトークン裏向きクリーチャーマナ・コストは0である。rule 203マナ・コスト〕参照。

マナ・シンボル/Mana Symbol


 マナ・シンボルとは、{W}, {U}, {B}, {R}, {G}, {X}, {Y}, {Z}, ならびに{0}, {1}, {2} などの数字である。
 のついたマナ・シンボルは、それぞれ1つの マナを示す。{W}は白、{U}は青、{B}は黒、{R}は赤、{G}は緑である。rule 104.3a 参照。
 ({1}のような)数字のシンボルは不特定マナ・コストと呼ばれ、どのマナでも、あるいは無色マナでも支払うことのできるマナの量を示している。rule 104.3b 参照。
 {X}、{Y}のシンボルは、未定の量のマナを示している。コストに{X}や{Y}を含む呪文能力は、プレイするときにそのコントローラーが値を決定する。rule 104.3c 参照。
 {数字}、{X}、{Y}は、呪文マナ能力の「あなたマナ・プールに[マナ・シンボル]を加える」という文脈においては、無色マナを表すために用いられる。rule 104.3d 参照。
 {0}のシンボルは0マナを示し、呪文起動型能力プレイコストがいらないときの場所取りとして使われる。マナ・コストが0マナ呪文能力も、1以上のコストを持つ呪文と同じようにプレイされる。自動的にプレイされるわけではない。rule 104.3e 参照。

マナ・ソース/Mana Source

廃語

 古いカードには、「マナ・ソース/mana source」というタイプのものがある。「マナ・ソース」とされていた呪文は、今はインスタントである。「マナ・ソースとしてプレイする」とされていた能力は、マナ能力である。

マナ能力/Mana Ability


 マナ能力は起動型もしくは誘発型であり、スタックには積まれず、即座に解決される。rule 411マナ能力プレイ〕参照。
 プレイヤーは、優先権を持っているときか、あるいはルールや何らかの効果によってマナの支払いが求められたときに起動型マナ能力プレイできる。これは、呪文能力プレイ中や解決中にプレイできる唯一の能力である。rule 406マナ能力〕参照。

マナ・バーン/Mana Burn


 フェイズの終了時に、プレイヤーマナ・プールに残っている未使用のマナは失われる。この方法で失われたマナマナごとに、そのプレイヤーは1点のライフを失う。これを「マナ・バーン」と呼ぶ。rule 300.3 参照。

マナ・プール/Mana Pool


 効果によってマナが生み出されたとき、マナはそのプレイヤーマナ・プールに入る。そこから、呪文能力コスト支払いのために使うことができる。マナは即座に使うことも、また後で使うためにマナ・プールに蓄えておくこともできる。マナ・プールは各フェイズの終了時に片づけられる。マナ・バーン参照。

マリガン/Mulligan


 第1ターンの開始前に、プレイヤーは、最初の手札ライブラリーの中に混ぜ入れ、そして以前よりも1枚少ない手札を新しく引くことで「マリガン」できる。最初の手札が気に入らなかったプレイヤーは、その度に1枚ずつ手札を減らして、望むかぎりの回数マリガンを繰り返すことができる。rule 101.4 参照。

見せる/Reveal


 カード見せるとは、そのカードを全てのプレイヤーに公開するということである。これは単発的効果であり、全てのプレイヤーが見た後で、それは元の状態に戻る。

無限ルール/Infinity Rule

俗語

 マジックのルールに「無限」というものは存在しない。時折、永遠に繰り返される一連の動作が存在することがありうる。そのようなループを処理するために、「無限ルール」がある。rule 421〔'無限'ループの処理〕参照。

無作為に/Random


 呪文能力効果によって何かを無作為に選ぶ場合、乱数を発生するために、ダイス、コインなどいかなる方法を使ってもよい。その結果は無作為でなければならない。

無色/Colorless


 を持たないオブジェクト無色である。土地マナ・コストを持たないので、無色である。アーティファクトは、そのマナ・コスト マナを含まないので、無色である。裏向きクリーチャーは、その裏向きにする効果によって無色である。無色オブジェクトは、何らかの効果によってを得ることがありうる。rule 203.2 参照。
(訳注:土地マナ・コストを持たない、と書いてあるが、これはrule 203.1 より誤りである)

無色マナ/Colorless mana


 数字のシンボル({1}など)および変数のシンボル({X}など)は、「あなたマナ・プールに[マナ・シンボル]を加える」等の効果を持つ呪文能力のテキスト中に現れた場合、無色マナを表す。rule 104.3d 参照。

メインゲーム/Main Game


 プレイヤーにマジックのサブゲームプレイさせるカードが1枚(《シャヘラザード/Shahrazad》)ある。「メインゲーム/Main Game」とは、《シャヘラザード》がプレイされたゲームである。rule 506サブゲーム〕参照。

メイン・フェイズ/Main Phase


 「メイン・フェイズ/main phase」は、「戦闘前メイン・フェイズ/precombat main phase」と「戦闘後メイン・フェイズ/postcombat main phase」とを合わせた用語である。これらはそれぞれ、第1、第2メイン・フェイズとも呼ばれる。
 アクティブ・プレイヤーは、メイン・フェイズの間でかつスタックが空のとき、アーティファクトクリーチャーエンチャントソーサリー 呪文プレイすることができる。また、このとき、ターンに一枚だけ土地プレイすることもできる。

モードを持つ/モード/Modal/Mode


 「一つを選ぶ/Choose one」、または「[指定されたプレイヤー]は一つを選ぶ/[指定されたプレイヤー] chooses one」と書かれている呪文能力モードを持つモードを持つ 呪文能力は、その効果を選択させる。モードを持つ 呪文能力コントローラーは、呪文能力プレイの一部として、または(誘発型能力の場合)その能力スタックに積まれる時点で、モードを選択する。rule 409.1b 参照。

〜場合、〜ならば/If


 "if"節のルール参照。

"if"節のルール/Intervening "If" Clause


 誘発型能力のうち、誘発 イベントの直後に条件文があるものは(例えば、「[誘発 イベント]とき/たび/に、[条件]場合、[効果]/When/Whenever/At [誘発 イベント], if [条件], [効果]」)、誘発 イベントの一部として、その条件が満たされているかどうかをチェックする。もし満たされていない場合には、能力誘発しない。能力解決時に、再度条件をチェックする。条件が満たされていない場合には、その能力は何も起こさない。これは、対象が適正かどうかのチェックと同様である。このルールは、テキストのそれ以外の箇所に「if」で始まる条件文がある(日本語の場合、紛らわしければ「〜なら」という書き換えが行なわれている)誘発型能力には適用されない。rule 404.3 参照。

森/Forest


 「/Forest」は、5種類の基本地形タイプのうちの1つである。土地タイプとしてを持つ土地は、「{T}: あなたマナ・プールに{G}を加える。」という能力を持つ。rule 212.6d 参照。

森サイクリング/Forestcycling


 土地サイクリング参照。

森渡り/Forestwalk


 土地渡り参照。

山/Mountain


 「/Mountain」は、5種類の基本地形タイプのうちの1つである。土地タイプとしてを持つ土地は、「{T}: あなたマナ・プールに{R}を加える。」という能力を持つ。rule 212.6d 参照。

山サイクリング/Mountaincycling


 土地サイクリング参照。

山渡り/Mountainwalk


 土地渡り参照。

優先権/Priority


 その時に呪文能力プレイする選択権を持つプレイヤーのことを、優先権を持つという。rule 408呪文能力のタイミング〕参照。
 呪文マナ能力を除く能力、ないし戦闘ダメージ解決したときや、ほとんどのフェイズステップの開始時に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る。プレイヤー呪文能力土地プレイしたり、あるいはなんらかの特別な行動をした後、そのプレイヤーが再び優先権を得る。プレイヤーパスしたとき、その対戦相手プレイヤー優先権を得る。両プレイヤーパスしたとき、スタックの一番上にある呪文能力、または戦闘ダメージ解決される。スタックが空で、両プレイヤーパスしたときには、フェイズステップが終わる。
 いずれかのプレイヤー優先権を得ようとする際に、まず全ての状況起因効果が1つのイベントとして解決する。rule 420状況起因効果〕参照。その際に、新たに状況起因効果が発生した場合、それらを1つのイベントとして解決する。この処理を、新たな状況起因効果が発生しなくなるまで繰り返す。それから、誘発型能力スタックに積まれる。rule 410誘発型能力の処理〕参照。これらのステップを、新たな状況起因効果誘発型能力が発生しなくなるまで繰り返す。

誘発/誘発型能力/Trigger/Triggered Ability


 誘発型能力は「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」から始まる。誘発条件が満たされたときその能力誘発し、次にプレイヤー優先権を得るときにスタックに積まれる。rule 404誘発型能力〕参照。

誘発条件/Trigger Condition


 「とき」「たび」「〜時に」で表わされる誘発型能力において、それらの語を含む一節のことを誘発条件といい、誘発 イベントを定義する。rule 404誘発型能力〕参照。

雪かぶり土地渡り/Snow-Covered Landwalk


 雪かぶり土地渡り土地渡りの特殊な形態である。雪かぶり土地渡りを持ったクリーチャーは、防御側プレイヤーが、そのタイプ土地で、雪かぶり 能力を持つものを最低1つコントロールしているかぎり、ブロックされないrule 502.6土地渡り〕参照。

ライフ/ライフ総量/Life/Life Total


 ライフ総量は、点数である。各プレイヤーライフは20から始まり、ライフが0以下になったプレイヤーは負けとなる。これは状況起因効果である。rule 420.5 参照。

ライブラリー/Library


 ライブラリーは、プレイヤーカード引く 領域である。ゲームが始まるとき、それぞれのプレイヤーデッキライブラリーとなる。rule 217.2ライブラリー〕参照。

ランページ/Rampage


 ランページ誘発型能力である。「ランページ [X]/Rampage [X]」とは、「このクリーチャーが2体もしくはそれ以上のクリーチャーによってブロックされたとき、ターン終了時まで2体め以降のクリーチャー1体ごとに+X/+Xの修正を受ける」という意味である。rule 502.12ランページ〕参照。

LIFO/LIFO


 「後入れ先出し/Last In, First Out」の頭文字語であるLIFOは、呪文能力スタックに積まれた後の解決順を示す言葉である。最後にプレイされたものが、最初に処理される。rule 409呪文起動型能力プレイ〕、rule 413呪文能力解決〕参照。

領域/Zone


 領域とは、マジックのカードがゲーム中に存在できる場所のことである。rule 217領域〕参照。

領域変更誘発/Zone-Change Triggers


 オブジェクト領域を変更することによって誘発する誘発型能力は、「領域変更誘発」と呼ばれる。領域変更誘発能力の多くは、領域を変更したそのオブジェクトに何らかの効果をもたらす。解決中に、それらの能力はその移動したオブジェクトを移動した先の領域探す。そのオブジェクトがその領域に存在しなければ、そのオブジェクトに何かをする部分は失敗する。領域変更誘発の最もよくある種類はに出たときの誘発型能力と、を離れたときの誘発型能力である。rule 410.10 参照。

累加アップキープ/Cumulative Upkeep


 累加アップキープとは、誘発型能力の一つである。「累加アップキープ:[コスト]/Cumulative upkeep - [cost]」とは、「あなたアップキープの開始時に、年齢カウンターを1個このパーマネントの上に置く。このパーマネントの上にある年齢カウンター一つごとに[コスト]を支払わなければ、これを生け贄に捧げる」ということを意味する。
 複数の累加アップキープコストを持つパーマネントについて、それぞれは別々の誘発型能力アップキープ・ステップの開始時に発生させる。そして、そのカード上の全ての年齢カウンターを両方の能力で計算する。rule 502.13累加アップキープ〕参照。

ルール・テキスト/Rules Text


 オブジェクトルール・テキストは、そのオブジェクト能力を定義する。rule 207.1 参照。

レジェンド/伝説の/Legend/Legendary


 レジェンドとは特殊なクリーチャータイプである。伝説の〜とは、全てのタイプに適用できる特殊タイプである。(例えば、「伝説の 土地」「伝説の アーティファクト」など。)
 同名の複数のパーマネントが「レジェンドサブタイプや「伝説の特殊タイプを持っている場合、その名前で伝説性を持っていた期間が最も長いもの以外を、その所有者の墓地に置く。この「レジェンド・ルール」は状況起因効果である。rule 420.5 参照。
 「レジェンド」はクリーチャータイプであるが、「伝説の」はそうではない。「伝説の」を持つ、クリーチャーでないパーマネントクリーチャーになった場合、それは依然として「伝説の」であり続けるが、クリーチャータイプとして「レジェンド」を持つことはない。クリーチャータイプレジェンドクリーチャークリーチャーでないパーマネントになった場合、それはクリーチャータイプの「レジェンド」を失い、「伝説の」を持つことはない。
 レジェンドクリーチャータイプレジェンド以外に変わった場合、そのクリーチャーレジェンドではなくなり、レジェンド・ルールの影響を受けなくなる。クリーチャータイプレジェンドに変わったクリーチャーレジェンドであり、レジェンド・ルールの影響を受ける。

連発型アーティファクト/Poly Artifact

廃語

 古いカードで、「連発型アーティファクト/poly artifact」とタイプ行に書かれたものが存在する。それらは、タップ・シンボルを含まない起動型能力を持つアーティファクトである。連発型アーティファクトと書かれているカードは、現在ではすべて単なるアーティファクトカードである。

Y、Z/Y, Z


 を参照。

脇に置く/Set Aside


 カード脇に置くとは、それをゲーム外に置くのと同義である。しかし、脇に置かれたカードについては、効果がその戻る条件を特定する。ゲーム外参照。

割り振る/Divide


 プレイヤーが複数の対象に何か(ダメージカウンターなど)を割り振るよう、呪文能力が要求した場合、いずれの対象にも最低1つは割り振らなくてはならない。これは、戦闘ダメージの割り振りにはあてはまらない。また、対象以外のものに割り振る 効果の場合にもあてはまらない。rule 409.1erule 310.2 参照。

クレジット


マジック・ザ・ギャザリング オリジナル・ゲームデザイン: Richard Garfield

詳細ルールのデザイン・改良: Paul Barclay, Beth Moursund, and Bill Rose, with contributions from Charlie Camino, Elaine Chase, Laurie Cheers, Stephen D'Angelo, Dave DeLaney, Brady Dommermuth, Mike Donais, Skaff Elias, Mike Elliott, Richard Garfield, Dan Gray, Robert Gutschera, Collin Jackson, William Jockusch, Jeff Jordan, Jim Lin, Steve Lord, Michael Phoenix, Mark Rosewater, David Sachs, Henry Stern, Ingo Warnke, Tom Wylie, Donald X, and Bryan Zembruski

編集: Del Laugel

マジック・デザイン主任: Bill Rose

マジック・ルール・マネージャー: Paul Barclay

マジックは Richard Garfieldと、Charlie Camino, Skaff Elias, Don Felice, Tom Fontaine, Jim Lin, Joel Mick, Chris Page, Dave Pettey, Barry "Bit" Reich, Bill Rose, Elliott Segal の手によってデザインされた。マナ・シンボルは、 Christopher Rush によるデザインである。

我々のプロジェクト・チームのメンバーをはじめ、このプロダクトに関った全ての人に感謝する。

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