一般ルール適用度(REL)用ジャッジ法

2014年9月26日更新

 ほとんどのマジック・プレイヤーは楽しみのためにプレイしており、イベントを交流会として捉えています。一般REL(ルール適用度)は、歓迎する空気と友好的な対戦環境を促進します。私たちは、プレイしている時、ジャッジしている時、その両方でそれを反映した振る舞いをするべきです。プレイヤーもジャッジも、デッキ作成やマッチとマッチの間など時を見て助け合うことが推奨されています。諍いや疑問が生じたときの権限者はジャッジであり、私たちは、可能な限り公正で丁寧な態度を取ることが望まれます。

 マジックは複雑なゲームです。プレイヤーが誤りを犯すことを防ぐことはできませんが、可能な限り公正な形で状況をただすよう全力を尽くすべきです。助けを必要としているとき、あるいは何かがおかしいと感じたときに、ジャッジを呼ぶのが最善の手だと言うことをプレイヤーが知ることは重要です。我々の取るべき解決策は、ゲームに影響を与えてしまうことを恐れるのではなく、プレイヤーを教導し、ゲームを継続させることに焦点を置くものです。マッチで何かルールに反することが起こっていると気付いた場合には介入すべきですが、あなたは慎重さを発揮することができます。例えば、プレイヤーが誘発を忘れていたことに気づいた時、イベントが何に重きを置いているかによって介入すべきかどうか、また介入の頻度はどうあるべきかが変わってきます。カジュアルな環境なら助けを与えるべきでしょうが、競技的なプレイ・グループではそれは比較的相応しくないでしょう。

 質問に答えるときは、答えに自信が無ければルールを再確認しましょう。そのためにマッチを1分以上止めてしまうような場合は、マッチを終わらせられるよう、忘れずにそのかかった分だけマッチの終了時に延長時間を与えましょう。他の文書(違反措置指針など)に書かれている処理はより厳密な環境のために書かれたものなので、一般RELで行われるイベントには適用すべきではありません。プレイヤーが誤ってルールに違反した場合、下に記す措置を適用しましょう。もっとも良いと思われる裁定を出すにあたっては、常識に基づいて判断しましょう。故意のルール違反はイカサマであり、『重大な問題』です(下記参照)。書かれている措置がその特定の状況に相応しくないと感じたなら、両プレイヤーが納得するようなより良い処理を提案し、それを適用してください。優先されるのは、プレイヤーを教育することです。誤りを正すだけでなく、より慎重にプレイするようにプレイヤーに確認させるのも重要ですが、イベントを楽しくくつろいだ雰囲気に保つため、必要以上に厳しくしてはいけません。何度も思い出させたにもかかわらず同じ誤りを繰り返すプレイヤーには、もう一度やったら【ゲームの敗北】になるという警告をしましょう。この最終処分は必要ないとは思いますが、そういうことがありうると伝えることでプレイヤーは振る舞いを正すことでしょう。

 あなたのイベントが、デッキリストを使ったり、高額な商品を出したり、その他何らかの理由で競技的であれば、一般RELでなく競技RELでイベントを運営するほうがいいかもしれません。その場合、この文書ではなくマジック違反処置指針を使うことが必要となります。より高いRELでイベントを開催する前に、充分把握するようにしてください。

『よくある誤り』

 これらの能力は、それが本来起こっているはずの時点でプレイヤーがその存在を示さなかった場合に、忘れられたものとして扱われます。この能力に「〜してもよい」という語が含まれていた場合、そのプレイヤーはその行動をしないことを選んだものとして扱われます。そうでなければ、その誘発を即座にスタックに置くことがあまりにも悪影響を及ぼすかどうか判断してください。発生していない効果に基づいて何らかの決定が成されていた場合には、その能力をスタックに置かないでください! 他の不正な処理は必ず指摘しなければなりませんが、対戦相手が誘発型能力を忘れていることに関しては、指摘してあげることを推奨すべきですが、指摘するかどうかプレイヤーが選ぶことが出来ます。

 これは、ライブラリーのうち未知の部分を切り直すことで簡単に修正できます。ライブラリーにあるカードでどちらかのプレイヤーが適正に位置を知っているものがある場合、それらのカードを元通りの場所に保つことを忘れないでください。

 プレイヤー全員がそのカードがどれだか区別できる場合、それを本来の場所に戻します。そうでなければ、何枚多く引いたかを確認して、その枚数のカードを手札から無作為に選び、ライブラリーの一番上に置きます。この後に切り直しはしないでください! 開始時の手札を引いているときに起こった場合、一番上ではなくライブラリーに入れて切り直します。その後、新しい手札を元にマリガンを行なっても構いません。

 プレイヤーの誤りの大半はこれで、もっともゲームに悪影響を与えない選択肢は、その時点で異常なこと(不正なパーマネントにオーラがついているなど)を正してゲームをそのまま続けさせることであることが多いです。もしその誤りがプレイヤーがカードを引き忘れた、あるいは捨て忘れたといったものなら、その処理を即座に行わせてください。それ以外の誤りで、誤りの直後に気づいてすぐ巻き戻せる状態だったなら、巻き戻しても良いでしょう。それには、手札から無作為のカードをライブラリーに戻すことでカードを引く行為を巻き戻す(切り直しはしない)ことや、パーマネントをアンタップすること、戦闘を取り消すことが含まれます。誤りの発生後に、様々な判断がなされたり、非公開情報が公開されたりなどの場合には非常に悪影響を与えることがあり得ます。巻き戻すことにこだわらないようにしましょう!

 デッキに入っているあるべきでないカードを取り除き、あるべきカードを戻します。そのあと、そのフォーマットの最少枚数にデッキが足りなければそのプレイヤーの選んだ基本土地・カードを入れて適正な枚数にします。こうして追加されたカードは直接ライブラリーに混ぜ入れられます。カードを引く効果の間にこの誤りが見つかった場合、訂正してデッキを切り直した後でカードを引き直させます。その後、プレイヤーに、マッチを始める前に自分のライブラリーの枚数を数え、対戦相手にサイドボードを(裏向きで)提示することを推奨しましょう。

『良くない行動』

 ジャッジとして、これらの行動をしたプレイヤーを教導することは最優先されます。そのために、よくない行動が続いた場合、【ゲームの敗北】などのより重い懲罰を与えることも有用になりえます。10分以上マッチに遅刻したプレイヤーは、そのマッチに負けになり、そのラウンドの終了時までに戻っていなければイベントからも途中退出した扱いになります。

 一般RELは多くのプレイヤーが初めて競技マジックを体験する場ですから、友好的で楽しい雰囲気を保つことは重要です。その振る舞いによって他者を怒らせたり不快にさせたりするプレイヤーには、即座にその振る舞いをやめるよう指導しましょう。それでもその振る舞いを続けるようであれば、【ゲームの敗北】を与えることでそのプレイヤーに問題の重大さを知らせることができます。もしそれでも止めない、あるいはあるいはプレイヤーが他のプレイヤーに脅迫的、暴力的、または嫌がらせの態度を取るようであれば、『重大な問題』になります。

『重大な問題』

 状況にかかわらず決して許容されない類の振る舞いというものが存在します。イベント前、イベント中にプレイヤーを教導するためにあらゆる努力は払われるべきですが、この一覧に書かれていることを無視することは防御手段として認められません。以下のようなプレイヤーは、イベントから除外し、主催者の判断で会場からも退場にしてください。

 こうしてプレイヤーを退場にすることを【失格】と言い、プレイヤーになぜこれらの行動が認められないのか教導しなければなりません。また、あなたの判断が絶対だけれども、ジャッジ・プログラムはプレイヤー側からの申し立てを求めていると伝えてください。地域コーディネーターや高レベルジャッジ、WPN担当者に連絡して、【失格】の手順を教わることもできます。

『リソース』

 質問があれば:http://apps.magicjudges.org/ か、chat.magicjudges.org まで(英語)。

 マジック・イベント規定にはRELを問わずイベントを運営する上での情報が記載されています。http://wpn.wizards.com/en/document/magic-gathering-tournament-rules から参照できます。

 その他の情報は http://wiki.magicjudges.org/en/w/Judging_at_Regular_REL から参照できます(英語)。

All trademarks are property of Wizards of the Coast LLC in the U.S.A. and other countries. (c)2014 Wizards.