最終更新 2019年10月1日
ジャッジ認定、ならびにルールアドバイザーやスタッフといった類似の認定(以後「ジャッジ」)はコミュニティに置いてその知識や専門性を反映した敬意の印である。そのため、ジャッジはその与えられている敬意や権力の使用に責任を負うことが当然求められる。
あらゆるゲーム・コミュニティのメンバーがそうであるように、ジャッジは他の個人が嫌がらせを受けた、脅された、いじめられた、付きまとわれたと感じる原因となると考えられる挙動や、そのジャッジがスタッフを務めるイベントに参加することが安全でないと他のコミュニティ・メンバーが感じるような挙動を避けなければならない。ジャッジは、自身のイベントでその種の挙動がコミュニティに受け入れられない環境を作るよう事前に手段を講じるべきである。
ジャッジは、公平にあろうと務め、自身がジャッジを務めているゲームを管轄するイベント文書に定められた指針に従うこと。コミュニティのメンバーは、その人種、性別、年齢、宗教、性別、性的指向、性自認や表現、色、民族的指向、障害にかかわらず公正かつ礼儀正しく扱われる権利を有する。また、ジャッジはその権利を尊重しなければならない。ジャッジはコミュニティのメンバーを、その名声、技術、評判、ジャッジ認定状態によって差別的な取り扱いをしてはならない。故意の違反の調査において、過去の疑わしい挙動は(そのゲームのルールやポリシーが認めるなら)考慮されるが、それだけによって決定されるべきではない。
ジャッジは、そのジャッジとしての権限を個人的な利益のために用いたり用いるように見える挙動を避けること。ジャッジの、詐欺、窃盗、個人情報の悪用は容認されない。また、ジャッジはジャッジしながらプレイしているときに自分の有利になるように不合理な裁定をしたり、ルールやポリシーでなく個人的な人間関係に基づいて裁定を下したり、そう見えるような行為をしてはならない。
ジャッジが誤りを犯した場合、その誤りを認め、受け入れ、そして将来それを繰り返さないように務めること。求められた場合には、ジャッジは自身の挙動の報告についての情報を提供すること。ジャッジは、手順を混乱させたり報復をほのめかしたりして自身の挙動を報告されることを妨害しようとしてはならない。報復や脅迫は許容されない。
ここで定める指針に加え、ジャッジは自身がジャッジを務めるゲームの行動指針を守らなければならない。それらの指針に抵触していると考えられる挙動は、ジャッジ行動規範にも抵触しているとして扱われる。
TCG Solutions LLCは、サポートしている機関が認定したジャッジの行動を評価する働きをする。認定ジャッジの行動についての報告は、TCG Solutions LLCが運営する行動評価委員会(CEC)によって評価される。CECは、TCG Solutions LLCが選択した認定ジャッジで構成される。
報告は、CECに渡される前にTCG Solutions LLCによって評価される。すべての報告がCECに送られるわけではない。
事例がCECに送られた場合、CECは関係者の声明などのその事例に関する情報を集める。声明を集めた後、CECはあらゆる情報を検討し、その情報や挙動の深刻さ、その挙動とそのジャッジが認定されているゲームとの関わり、その他その個別の事例に関連しうる要素に基づいて、該当する認定主体に適切な解決を勧告する。解決は、CECの一貫性を保つために用いられる非公開の内部文書に基づく。
報告を評価するにあたり、CECは、報告された挙動をそのジャッジが認定されているゲームとの関連性という文脈で検討する。
行動の中には、そのジャッジが認定されているゲームと完全に関連しているものが存在する。イベントでジャッジしていたり、ジャッジの制服を着ていたり、能動的あるいは明白に自身をジャッジであると表明していたりする間の挙動は、直接関連しているとして扱う。この種の挙動は認定主体や他の認定ジャッジに強く反映することになるので、厳しく評価されることになる。
行動の中には、そのジャッジが認定されているゲームと中度に関連しているものが存在する。そのゲームのイベント中の挙動は、そのイベントが物理的なものであれオンラインであれ公式であれ非公式であれ、完全に関連しているのでなければこの分類に相当する。そのゲームを中心としたオンライン・フォーラムや、そのゲームのイベントと特に関連したソーシャルメディアでの挙動もこの分類に相当する。この種の挙動は認定主体にそれほど強くは反映しないが有害なのでそのように評価されることになる。
行動の中には、そのジャッジが認定されているゲームと関連していないものが存在する。その挙動とゲームとの関連性が、単にそのジャッジが認定されているというだけであれば、ジャッジ行動規範はその挙動には適用されない。非常に深刻な陳述を含む例外事象においては、CECはその裁量により、その陳述の深刻さに基づき、その挙動を中度にあるいは完全に関連しているかのように評価することがありうる。
行動の中には、そのジャッジが認定されているゲームとの関連性に関わらず許容されないものがある。例えば、CECは、登録された性犯罪者をジャッジとして認定したり認定を維持したりしないことを勧告する。同様の深刻さを持つ問題も同様に許容されないものとして扱われる。
これは、CECの勧告する解決の包括的でない一覧である。CECは他の解決や解決に伴う条件を、その裁量で勧告することができる。それらの解決を適用することは、該当する認定主体次第である。
CECが、不品行はなかったなど厳しい解決を適用する理由はないと判断した場合、CECは、最終決定が下され、【制裁なし】が勧告されたことをそのジャッジに伝える。
【制裁なし】という裁定は、ジャッジの義務から解放するものではなく、現地の法令やその他主体による条件に違反していないことを証明するものでもない。単に、CECが【制裁なし】を勧告することにした、というだけの意味しか持たない。
【公式警告】の第1の目的は、ジャッジにその挙動が許容されないものであったと伝え、その許容されない挙動を具体的に示すことである。また、【公式警告】はCECと認定主体のファイルに保存される。
【資格停止】は、CECが確認した問題ある挙動を反省する時間をジャッジに与え、同時にその挙動の深刻さを強調する。【資格停止】を受けたジャッジは、その資格停止の期間、認定主体からのサポートが停止されたり制限されたりし、またその人体主体によるイベントへの参加が禁止されることもありうる。【資格停止】の性質についての質問は、該当する認定主体に送ること。
【認定取り消し】は、CECに可能な最大の解決であり、最も深刻な状況にのみ適用される。【認定取り消し】は、将来の再認定に関する条件が付随する場合もしない場合もある。
何が許容される挙動で何が許容されない挙動なのかをジャッジやコミュニティのメンバーが理解するための助けとして、CECは不品行の種類を分類している。これらの分類はCECが解決の一貫性を保つ上でも有用である。この一覧は包括的なものではなく、例示の解説や一覧でもない。
善意の誤りや、ジャッジとしての裁定の誤りは、不品行としては扱わない。
この分類には、ジャッジが他人を非肉体的に傷つけることが予想できる挙動をし、あるいはジャッジが他のコミュニティのメンバーにかなり失礼な挙動をした場合が該当する。軽度の非社交的あるいは否定的挙動は、〔深刻な人間関係の不品行〕としては扱わない。
例:
この分類には、ジャッジが何度も、警戒、不安、苦痛、あるいは損害をもたらす望まない接触をしかけた場合が該当する。同一人物や同一集団に対する〔深刻な人間関係の不品行〕の繰り返しも〔ハラスメント〕となる。
例:
この分類には、ジャッジが個人的利益のために自分のジャッジの身分や認定を不正確に表明した場合が該当する。
例:
この分類には、認定主体やイベント主催者や他のジャッジによって機密情報や個人情報を扱うことが認められているジャッジが、その情報を悪用したり公開したり不適切に共有したりした場合が該当する。
例:
この分類には、ジャッジが、他の人物に対して物理的に損害を与えたり、与えようとしたり、与えると脅したりした場合が該当する。
例:
この分類には、ジャッジが、賄賂を容認したり、勧誘したり、報告せずに無視したりした場合や、イベントやそれに関連するものに対する賭博に参加した場合が該当する。
例:
この分類には、ジャッジがプレイヤー、主催者、ジャッジ、認定主体、その他コミュニティのメンバーから物品を盗んだ場合が該当する。
例:
CECが収集した情報は、フィードバック・フォームからのものも調査からのものも、専門家による翻訳や法律的助言が必要な場合を除いて、CECの外部には共有されない。
CECが【制裁なし】以外の解決を勧告する場合、その勧告は当該認定主体にのみ報告される。解決の公表された一覧は存在せず、当該ジャッジと当該認定主体以外の誰も解決について知らされることはない。
ジャッジ行動規範に変更が加えられる場合、その変更は3ヶ月ごとに告知される。ジャッジは変更を把握できるよう行動規範を定期的に確認すること。この文書が緊急に変更される場合がある。そのような変更の場合、TCG Solutions LLCはサポートしている認定主体に通知する。
現時点で、以下の認定主体がこのジャッジ行動規範を承認し、CECの勧告する解決を検討することに同意している。
ジャッジ行動規範とCECの勧告する解決を承認したいと考えている認定主体は、eric@tcgsolutionsllc.com までご連絡ください。