:::オラクル変更 2020年4月10日 イーライ・シフリン/Eli Shiffrin / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru ::クリーチャー・タイプ サメ(機能変化) =  『Unsanctioned』の発売と共に、Chicken(ニワトリ)は面白いけれども、ニワトリが鳥のクリーチャー・タイプを持っていたらもっとゲームプレイが楽しくなると判断しました。これは非常に明瞭な単語の置き換えでしたが、《Chicken a la King》には注目が集まりました。彼の高貴な玉子の血が、鳥をタップして鳥にカウンターを置けるようにした。そして『イコリア』の発売に合わせて彼は貴族になったのです! :《イリーシア木立のドライアド》(機能変化) =  『テーロス還魂記』の《イリーシア木立のドライアド》はニンフとだけ印刷されていました。これは見落としで、ニンフ・ドライアドです。 :《立つか転ぶか》(機能変化) =  多人数戦周りのルールが進化して落ち着いてみると、《立つか転ぶか》は範疇外に置き去りになっていました。過去のオラクルの文章を正しく解釈し、曖昧さや議論を片付けると、対戦相手1人分のクリーチャーを選び、他の誰のクリーチャーでもブロックできないとなります。この新しい訂正によって、本来意図された機能に戻します。 :《立つか転ぶか》旧テキスト: At the beginning of combat on your turn, separate all creatures defending player controls into two piles. Only creatures in the pile of that player's choice can block this turn. :新テキスト: At the beginning of combat on your turn, for each defending player, separate all creatures that player controls into two piles and that player chooses one. Only creatures in the chosen piles can block this turn. :日本語訳:  あなたのターンの戦闘の開始時に、各防御プレイヤーにつきそれぞれ、そのプレイヤーがコントロールしているクリーチャーを2つの束に分け、そのプレイヤーは束1つを選ぶ。このターン、その選ばれた束のクリーチャーでしかブロックできない。 ::何でも唱える(機能変化なし)  『エルドレインの王権』の当事者カードのメカニズムは、ルールの裏付けを持って文章的にごまかしてきたものに光を当てました。《ガラクの大軍》で「あなたのライブラリーの一番上のカードがクリーチャー・カードであるなら、あなたはそれを唱えてもよい。」と言っていたが、実際はそうではありません。変異で唱えるなら、アーティファクト・カードや土地・カードを唱えることができます。インスタントやソーサリーとして唱えるなら、当事者カードを唱えることはできません。実際に意味しているのは、「あなたはあなたのライブラリーの一番上のカードを、クリーチャー・呪文として唱えるなら唱えてもよい。」です。同様に、《ムル・ダヤの巫女》は、変異で唱えられる土地・カードでなくても、あなたのライブラリーの一番上から土地をプレイできます。  授与に関するルールが『テーロス還魂記』で更新されたとき、呪文を見ているかカードに様々な修正付きで見ているかによる違いが生じる最後の境界状況が取り除かれました。その差がなくなったので、もっと誠実でわかりやすい表記に改めることにしました。これは既存のルールの相互作用を変更するものではありませんが、今まで気付いていなかったことに気付くようになるかもしれません。  曖昧になったりあまりにも奇妙に聞こえたりする場合、あるいは単純に文章欄が足りない場合、今後も過去のテンプレートを使うことになるでしょう。(『統率者(2020年版)』の《熱心な秘儀術師、ハルダン》に顕著です。)この変更は100枚強のカードに影響します。例: :《ガラクの大軍》旧テキスト(一部): You may cast the top card of your library if it's a creature card. :新テキスト: You may cast creature spells from the top of your library. :日本語訳: あなたはあなたのライブラリーの一番上からクリーチャー・呪文を唱えてもよい。 ::強襲を手軽に(機能変化なし)  『イコリア』の《夜勤隊の猛士》から、強襲のテンプレートに疑念が出ました。そしてそれを偶然にも短くできる道具ができていたことに気付いたのです。この短縮を既存の強襲持ちのカードに適用しましたが、クリーチャーでしか攻撃できないのでこれは機能変化ではありません。これは強襲能力を持つ全てのカード、会戦の注釈文、《航路の作成》に影響します。 :《マルドゥの心臓貫き》旧テキスト: Raid - When Mardu Heart-Piercer enters the battlefield, if you attacked with a creature this turn, Mardu Heart-Piercer deals 2 damage to any target. :新テキスト: Raid - When Mardu Heart-Piercer enters the battlefield, if you attacked this turn, Mardu Heart-Piercer deals 2 damage to any target. :日本語訳 強襲 − マルドゥの心臓貫きが戦場に出たとき、このターンにあなたが攻撃していた場合、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。マルドゥの心臓貫きはそれに2点のダメージを与える。 ::もっと省略を(機能変化なし)  もう1つ、機能上の差がまったくないスタイル上の変更があります。《黎明起こし、ザーダ》は、0にはしないコスト低減効果の新しいテンプレートを採用しています。これによって冗長な単語を減らして冗長さを減らしました。この変更の影響を受けるのは、《訓練場》《ハートストーン》《Power Artifact》《生術師の使い魔》の4枚です。 《ハートストーン》旧テキスト: Activated abilities of creatures cost {1} less to activate. This effect can't reduce the amount of mana an ability costs to activate to less than one mana. 新テキスト: Activated abilities of creatures cost {1} less to activate. This effect can't reduce the mana in that cost to less than one mana. :日本語訳: クリーチャーの起動型能力を起動するためのコストは{1}少なくなる。この効果は、そのコストに含まれるマナの点数を1点未満に減らせない。 ::《クローン》のすること(機能変化なし) 最後にもう1つ、「何も変更しない」変更です。ここで取り上げるのは、今から見る変更が機能変化でないと安心してもらい、単に2つの有効なテンプレートの使い方を標準化することで明瞭化するためです。何かを《クローン》する場合、特定の集団の「いずれか/any」をコピーすると書くときと「1つ/a」をコピーすると書くときがあります。エディターは、その使い分けについて、何をコピーできるかという条件によって、単に「戦場にあるクリーチャー」というような場合は、「any」を使うことになります。「あなたがコントロールするクリーチャー」という場合、「a」を使います。「any」を使っていたカードのうち、《無慈悲な捕食者》《鏡像》《エストリッドの祈祷》の3枚が「a」になります。 :《鏡像》旧テキスト: You may have Mirror Image enter the battlefield as a copy of any creature you control. :新テキスト: You may have Mirror Image enter the battlefield as a copy of a creature you control. :日本語訳について  この変更は日本語版には影響しません。この類はすべて、1つ、1体などの数表記に統一されています。 ::はじめに ::総合ルール変更点 ::オラクル変更点