Date: Fri, 27 Feb 1998 15:29:25 -0800 From: Daniel Gray Subject: 3月のルールチーム裁定 1998年3月 _マジック_ の裁定と訂正 最近の重要な裁定のまとめ Beth Moursund による編纂 (訳:*ぱお*/米村 薫(RXG02707@niftyserve.or.jp)) 一般のルール 以下はルールブックを判りやすくするものであり、一般にゲームをどうするかである。 1) 2月の_マジック_の裁定と訂正で、パーマネントをクリーチャーにする効果が  そのクリーチャーの『基本の』パワーとタフネスを設定するように変更された。  この変更の延長として、その種の効果によって定義されたクリーチャーの特性は  そのクリーチャーの基本の特性として考える。  例えば、Chimeric Sphere《キマイラ球》の最初の能力は "{2}: Until end of  turn, Chimeric Sphere is a base 2/1 artifact creature with flying."『{2}:  ターン終了時まで、《キマイラ球》は基本的に2/1の飛行を持つアーティファクト  クリーチャーになる』となる。この能力がプレイされた後、そのクリーチャーの  パワーとタフネス(2/1)、 そして飛行能力は全てのタイミング的な参照に関して  カードに書いてあるものとして扱う。《重力球》は動かされた《キマイラ球》の  飛行能力を失わせる。そして、再びこの能力を使っても飛行を得るわけではない。  同様に、この効果の後で二つめの能力(飛行を持たないクリーチャーにする)を  使っても、得られた飛行能力を失いはしない。 2) 何らかの方法で、プロテクション や 棲息条件の能力を得たアーティファクト、  エンチャント、土地はクリーチャーでなくともその効果を受ける。 3) 効果が呪文や能力の対象を変更するとき、元の能力や呪文にたいして、新しい  対象も適正でなければならない。例えば、Reboundは"target opponent"『対象の  対戦相手』を取る呪文をその呪文のキャスターに向けなおすことは出来ないし、  Silver Wyvernは、 その呪文の色に対してプロテクションを持つクリーチャーに  呪文を向けなおすことは出来ない。これは_ストロングホールド_プレリリースで  ジャッジに配られたQ&Aの項目に対するリバーサルである。 訂正 1) Bounty of the Hunt[aU2]の二つめの能力は、"Three target creatures get  +1/+1 until end of turn. You may choose the same creature for two or more  of these targets."『対象のクリーチャー3つはターン終了時まで+1/+1を得る。  あなたは、対象として同じクリーチャーを2回以上選んでもよい。』(2文目は  複数の対象を取る時、同じ対象を二度取ることを禁止するルールを上塗りする)  この変更は、Bounty of the Huntの効果を用いて +1/+1カウンターを使う能力を  使うことを防ぐが、同時にHumility《謙虚》の影響下で有効になる。 2) Heartstone《ハートストーン》の2文目は、"This cannot reduce an ability's  total mana cost to less than 1."『これによって、その能力の全マナコストが  1未満にはならない』と読む。以前は、例えば活性化コストが{1R}だったならば、  《ハートストーン》の能力によってコストが下がらなかった。この訂正によって、  上記のコストは{R}になる。 特定カードの裁定 1) 二重地形を(Mind Bend《幻覚》や Magical Hack《魔法改竄》などによって)  改竄すると、その土地が産み出すマナのタイプも変わる。二重地形の覚え書きに  書かれているマナシンボルは、単なる覚え書きであって、土地の能力を上書きは  しない。他の種のパーマネントと違って、パーマネントが "becomes," "is," or  "counts as" a basic land type,(基本地形『になる』、『である』、『として  扱う』)時、その土地の基本の能力を得る。 2) ルール導師の中には、Fling《投げ飛ばし》は常に0ダメージしか与えない、と  指摘するものもいる。コストとして生贄に捧げられたクリーチャーは解決時には  墓場にあり、従ってパワーの値を持たないからである。ほとんどのプレイヤーは  この語法を正しく解釈している。:《投げ飛ばし》はそのクリーチャーが生贄に  捧げられた時点で持っていたパワーの値に等しいダメージを与える。 反転  以下は以前の裁定を覆すものである。これらの反転はゲームプレイや戦略に強い 影響を与えうるので、1998年4月1日から施行する。 1) 幾つかのカードは、行動が本来どのようなコストを持っていたかに関わらず、  行動のコストを上昇させる。 例えばGloom《憂鬱》は、白の呪文をプレイする、  あるいは白のエンチャントを活性化する、コストを上昇させる。またPropaganda  《プロパガンダ》はクリーチャーの攻撃のコストを上昇させる。この種のコスト  全ては、その行動の一部として支払われ、独立したものとして扱わない。特に、  《プロパガンダ》のコストは攻撃クリーチャーが宣言されるときに支払われる。  これは、以前の、攻撃コストは攻撃宣言の最初のシリーズにインスタントとして  プレイされる、という裁定を覆す。そして、同時に、Hand to Hand《白兵戦》と  《プロパガンダ》によってクリーチャーの攻撃を完全に阻止することは出来ない、  ということを意味する。注意点は、宣言開始時のシリーズにだけこの為のマナを  出すことができる、ということである。戦闘開始の前にはマナプールは空になり  (そしてマナバーンが起きて生命を失い)、攻撃クリーチャーの選択を始めたら  それが完了するまでマナを出すことは出来ない。 【訳注:攻撃クリーチャーの選択は同時であるからである。】 2) 同じ名前や表現のカウンターは全て交換できる。もし、カードが『それらの』  カウンターを参照したら、同じ名前表現をもつ、全てのカウンターを参照する。  例えば、Spike Drone《スパイクの徒食者》からTetravus《テトラバス》に+1/+1  カウンターを移動させたら、《テトラバス》の能力によって、このカウンターを  テトラバイトトークンにすることが出来る。《テトラバス》の能力は他の種類の  カウンター(例えば -1/-1カウンター)に使うことは出来ない。 - Beth "BethMo" Moursund Magic Rules Manager, Wizards of the Coast