1998年7月 *マジック*(R) 裁定と訂正 最近の重要な裁定のまとめ Beth Moursund 編(*ぱお*/米村 薫 訳) 一般裁定 1) パーマネントが「対戦相手」を参照し、パーマネント自身が対象でない場合、  そのパーマネントのコントローラーが誰かにかかわらず、その能力をプレイした  プレイヤーの対戦相手を参照する。例えば、Oath of Scholars《識者の誓い》は  "During each player's upkeep, if that player has fewer cards in hand   than target opponent, the player may discard his or her hand and   draw three cards."  「各プレイヤーのアップキープに対象の対戦相手よりも手札が少なければ、その   プレイヤーは手札をすべて捨て、3枚引くことができる。」  と書かれている。各プレイヤーはそのアップキープにこの能力をプレイするとき、  その対象として彼(または彼女)の対戦相手を一人選ぶ。   Misers' Cage《持てる者の檻》はこれとは異なる。その文章は  "At end of target opponent's upkeep, if that player has five or more cards   in hand, Misers' Cage deals 2 damage to him or her."  「対象の対戦相手のアップキープの終わりに、そのプレイヤーの手札が5枚以上   あったら、《持てる者の檻》はそのプレイヤーに2ダメージを与える。」  であり、対象が他の条件や効果に先んじて第一文で書かれているので、《持てる  者の檻》は対象を取るパーマネントである。《檻》をプレイするときに、対象の  対戦相手を選び、その対象は変化しない。仮に対戦相手がコントロールを得ても、  彼または彼女を対象としつづける。 2) トリガー付き能力が特定のプレイヤー一人に何かする機会を与えたとしたら、  そのプレイヤーがその能力をプレイし、すべての選択を行い、(パーマネントの  コントローラーがそのプレイヤーでなくても)その能力のコントローラーとなる。  能力がトリガーしたときに、その能力のプレイヤーが定まる。この情報は、その  トリガー付き能力によって作られる「偽呪文」の一部となり、変化しない。  例えば、Pandemonium《汎魔殿》が場にあるときにクリーチャーを出し、その後、  《汎魔殿》の能力を処理する前に対戦相手がコントロールを奪っても、あなたが  《汎魔殿》の能力をプレイすることは変化しない。   トリガー付き能力が全てのプレイヤーに何かする機会を与えたら、その能力は  そのパーマネントのコントローラーがプレイし、コントロールすることになるが、  各プレイヤーがそれぞれの選択を行なう。アクティブ・プレイヤーが先に選ぶ。  例えば、Noble Benefactor《気前のいい後援者》の能力はそのコントローラーが  プレイし、そして、ノン・アクティブ・プレイヤーはアクティブ・プレイヤーが  そのライブラリを調べるかどうか見てから行動を決めることが出来る。 3) クリーチャーが場にいないとき、そのクリーチャーのパワーやタフネスにある  アステリスク(*) は0として扱う。例えば、ライブラリの一番上がMinion of the  Wastes《荒廃の下僕》であった場合は、Volrath's Shapeshifter《ヴォルラスの  多相の戦士》は0/0となる。(これは、Shapeshifterの組み合わせや質問を簡潔に  する。そして、これは多くのルール導師の望みであったし、今後ありうる新しい  カードについての解釈を判りやすくした) 訂正 1) Oath of Lieges《下僕の誓い》は、  ". . . put that land into play under his or her control."  「……その土地を彼のコントロール下で場に置く。」と読み替える。  同様に、Oath of Druids《ドルイドの誓い》は、  ". . . puts that creature into play under his or her control . . . ."  「……そのクリーチャーを彼のコントロール下で場に置く。」と読み替える。  (この訂正がなければ、出てくるパーマネントは全て《誓い》のコントローラの   コントロール下で場に出ることになってしまう) 2) Mogg Assassin《モグの暗殺者》は、  "{T}: Flip a coin. Then, if . . . ."  「{T}: コインを投げる。それから、もし……」と読み替える。 「それから」を  加えたことで、再生の呪文や能力がプレイできるようになった。  (訂正がなければ、コインを投げる前に再生をプレイしなければならなかったが、   まだその段階ではクリーチャーが破壊されるかどうかわからないので、再生を   プレイすることはできなかった) 3) Ebony Charm《黒檀の魔除け》、Oath of Ghouls《グールの誓い》、Phyrexian  Grimoire《ファイレクシアの呪文集》、Sylvan Hierophant《森の秘儀司祭》は、  効果を及ぼす、墓地にあるカードを対象とするようになった。  (このルールは、呪文や能力をプレイする時に選択は行なわなければならないが   墓地からカードを選ぶ時に「対象」という単語がないと、その類の選択をいつ   すればいいのかが混乱のもとであった。この訂正により、その選択を宣言時に   行なう、ということが明白となった) 特定カードの裁定 1) Invasion Plans《侵略計画》が場に出ているとき、ブロックにコストが必要な  クリーチャーはブロックできない。これは、ブロックコストがブロック宣言時に  支払われる必要があるにもかかわらず、《侵略計画》は、攻撃するプレイヤーに  ブロックを宣言させるだけで、そのプレイヤーはコストを支払えないからである。 _エクソダス_ FAQ 1) Disenchant《解呪》はモーダルではないので、もし、Transmogrifying Licid  《異形化するリシド》が《解呪》に応じてアーティファクトからエンチャント、  あるいはその逆、に変身しても破壊する。 2) Fade Away《溶暗》の解決時に、 それぞれのプレイヤーは、コントロールする  クリーチャーの数を数え、それから必要な数の支払いか生贄を行なう。まず先に  アクティブ・プレイヤーから宣言しなければならないが、全ての生贄と支払いは  同時に行われる。例えば、2体のクリーチャーが場にあり、それ以外にはマナも  パーマネントもなかったとすると、その2体とも生贄に捧げなければならない。  解決中にはマナ・ソースすらも使えないので、呪文の解決が始まる前にそうする  必要があることに注意せよ。 3) Pandemonium《汎魔殿》は、 クリーチャーに、その現在のパワーと同じだけの  ダメージを与えさせる。基本のパワーではない。例えば、《汎魔殿》とCrusade  《十字軍》が場に出ていたときにWhite Knight《白騎士》を場に出したならば、  それは3点のダメージを与える。しかし、《汎魔殿》の能力がプレイされる前に  (他のトリガー付き能力やマナ・ソースによって)場を離れたなら、ダメージは  0点となる。これは例えば、あなたの対戦相手がAEther Flash《上天の閃光》を  コントロールしていて、あなたが彼のターンにタフネス1か2のクリーチャーを  場にでした場合に起こる。《上天の閃光》の能力が先にプレイされるだろうし、  そうしたら《汎魔殿》の能力をプレイするよりも前に破壊されることになる。 # # # Paul. -- --------------------------------------------------------------------- -- -- Paul Barclay -- -- Magic: the Gathering List NetRep -- -- Churchill College, Cambridge, England CB30DS -- (Phone: 0958-980-180) --