Date: Sun, 18 Oct 98 22:16:45 UT From: "Beth Moursund" Subject: FOR RELEASE: Urza rulings Magic Rulings & Errata A Summary of Recent Rulings compiled by Beth Moursund 「ウルザサーガ」導入による変更されたルール 1) エフェクトが有効期間を特定しない限り、そのエフェクトは「永久」で ある。つまり、そのエフェクトの効果が生じる状況は他のエフェクトで 変えられるまで続きます。 2) トランプル能力はもうダメージの移し変え能力ではありません。これより、 トランプル能力のあるクリーチャーが戦闘ダメージを与えた場合、そのダメージ を割り振っているプレイヤーは、ブロッククリーチャーに致命的なダメージを 与えたあと、防御プレイヤーに好きな分のダメージを与えてもよい。トランプル ダメージの割り振りは次のルールで決められます: *攻撃クリーチャーがブロックされなかったら、全てのダメージが防御プレイヤー に与えられます。 *攻撃クリーチャーが一体のクリーチャーによってブロックされた場合、まず ブロッククリーチャーにダメージが与えられます。そして、ブロッククリーチャー に致命的ダメージが与えられた場合、残りのダメージは攻撃クリーチャーの コントローラによってブロッククリーチャーと防御プレイヤーに好きなように 割り振られて与えられます。このダメージの割り振りはダメージ軽減の前に 行われるため、ブロッククリーチャーに与えられたダメージを軽減することが できます。但し、ブロッククリーチャーに与えられたダメージが軽減されていても、 防御プレイヤーに与えられたダメージは変わりません。 *攻撃クリーチャーが一体以上にクリーチャーによってブロックされた場合、 まずすべてのブロッククリーチャーにダメージが与えられます。すべての ブロッククリーチャーに致命的ダメージが与えられた場合、残りのダメージは 攻撃クリーチャーのコントローラによってブロッククリーチャーと防御プレイヤー に好きなように割り振られて与えられます。これは上記の例と同じく、ダメージ 軽減前に行われます。 「ガス化」されているクリーチャーなど、戦闘ダメージが受けないクリーチャは、 トランプルダメージを与えるときに無視されます。もしブロッククリーチャーは 全て戦闘ダメージが受けないクリーチャーの場合、全てのトランプルダメージは 防御プレイヤーに与えられます。 3) エフェクトがパーマネントのタイプを変える場合、新しいタイプは現在 のタイプを完全に置き換える。そのパーメネントがあるタイプとして 扱われる助言テキスト(例えば、Stalking Stones の「このカードは 土地として扱われる」の文)はこれからルールテキストとして扱われる。 ということは、アニメート化されている Stalking Stones はアーティファクト としても、土地としても扱われます。 例えば、「休眠エンチャント」がクリーチャーになった場合、それはエンチャント とクリーチャーではなく、クリーチャーのみとして扱われる。Transmogrifying Licid のエフェクトがアニメート化された森みたいに土地として扱われる クリーチャーを対象にしたら、その森は土地ではなくアーティファクト クリーチャーとして扱われます。 4) 呪文または能力が解決時にパーマネントの値を参照する場合、その パーマネントの現時点の値を参照します。もしそのパーマネントが場から 離れていれば、場から離れる直前の値が参照されます。このルールは、 呪文または能力の発生原に対しても対象に対しても適用されます。 5) マジックに於けるダメージを指す用語は変わりました。これより、ダメージ はダメージ軽減の始めに「与えられる」となり、ダメージ軽減の終わりに 「与えるのに成功する」となります。昔のカードには、「割り振る」、「与える」、 「ダメージを与える」という用語が使われていましたが、慣用はバラバラでした。 この用語変更は昔のカードの使い方に影響を与えません。今後発売される Duelist に最新用語が反映されたカードテキストが載せられる予定です。 6) カードのテキストが「このカードをプレイするとき」と始める場合、その 節の次に書かれているテキストはカードの追加コストとして扱われます。この 追加コストはカードの呪文コストを払うときに払います。例えば、Raze の テキストは「Raze をプレイするとき、土地を生贄に捧げます」となっています。 Raze を唱えるとき、コストとして赤マナを一つ払って、土地を生贄に捧げなければ なりません。 一般のルール 1) トランプルのルール変更によって、トランプルは強くなった面がある一方、弱く なった面もあります。例えば、 *トランプル能力のあるクリーチャーが自分の色のプロテクト能力のある クリーチャーにブロックされていても、防御プレイヤーにダメージを与えること ができます。 *トランプル能力のあるクリーチャーが攻撃して、数体のクリーチャーにブロック された場合、もしブロッククリーチャーのタフネスの合計が攻撃クリーチャーの パワーより大きいであれば、防御プレイヤーにダメージを与えることができません。 *トランプル能力のあるクリーチャーがバンド能力のあるクリーチャーにブロック された場合、防御プレイヤーがダメージの与え方を決めることができます。 なお、「致命的ダメージ」とは、「タフネースに等しいダメージの量」と意味 します。ダメージを軽減する能力や破壊を防ぐ能力は計算に入りません。最後に、 攻撃プレイヤーはブロッククリーチャーに好きなようにダメージを与えること ができます。防御プレイヤーにダメージを与えないことを選択してもよいし、 もし攻撃クリーチャーが数体のクリーチャーにブロックされたら、ダメージを 一体のブロッククリーチャーに集中させてもよいです。 2) Urza's Armor や Furnace of Rath みたいに、与えるダメージに影響 を与えるエフェクトは置き換え能力として扱われます。つまり、普通に与えられる ダメージの量を別のダメージの量で置き換えます。もしこういう能力のある パーマネントが二つ以上場に出ている場合、その能力の解決順番は次のとおりです: 優先プレイヤーがコントロールするエフェクトは優先プレイヤーが決める順番で 解決されてから、次に非優先プレイヤーがコントロールするエフェクトは非優先 プレイヤーが決める順番で解決されます。(この解決方法はよく APNAP--Active Player, Non-active Player--と呼ばれています。) もし呪文や能力で複数体の対象にダメージを割り振ることができるなら、まず ダメージを割り振ってからダメージの量を変更する能力を解決します。例えば、 Furnace of Rath が場に出ている状態でトランプル能力のあるクリーチャーが 戦闘ダメージを与えた場合、まずトランプルルールでダメージが割り振って 与えられます。そして、与えられたダメージが Furnace の能力で倍にされます。 3) エコーはアップキープコストです。Humility が場に出ている場合、その コストは排除されます。ようは、エコーのあるクリーチャーのコントロールを 得てからの次のターンのアップキープの間にそのクリーチャーの呪文コストを 払わなければなりません。エコーのあるクリーチャーがファイズアウトした 場合、ファイズインしたターンからの次のアップキープの間にエコーのコスト を払わなければなりません。(なぜかというと、フェイズアウトされている クリーチャーにはコントローラがないからです。) 訂正 1) Curfew のテキストは次のようになります:「クリーチャーをコントロール している各プレイヤーは、その内からクリーチャーを一体選んで手札に戻す。」 2) Exhume のテキストは次のようになります:「墓地にクリーチャーカード がある各プレイヤーは、その内から一枚を選んで場に戻す。」 3) Karn, Silver Golem の二つ目の能力は次のようになります:「…ターンの 終了時までに、パワーとタフネスが総合呪文コストに等しいアーティファクト クリーチャーになります。」 4) Lifeline のテキストは次のようになります:「クリーチャーが墓地に置かれた 場合、もしその時に場に他のクリーチャーがあれば、ターンの終了時にその クリーチャーをオーナーのコントロールの下で場に戻る。」つまり、Lifeline の能力は両プレイヤーに有効です。 5) Mishra's Helix のテキストは次のようになります:「{X}, {T}:対象の X 土地 をタップする。」 6) Remembrance のテキストは次のようになります:「…そのカードのコピーを ライブラリから持ってきて…」 7) Serra Avatar の二つ目の能力は次のようになります:「Serra Avatar が どこでもから墓地に置かれた場合、墓地に置く代わりに Serra Avatar をオーナー のライブラリに切り直す。」この「どこでもから」が意味するのは、このカード が他のゾーン(手札、ライブラリ、リンボなど)から墓地に置かれたらシャッフル されます。 8) Wall of Junk に次のテキストが追加されます:「Wall of Junk は壁として 扱われます。(壁は攻撃できません。)」 特定のカードルール 1) Arcane Laboratory が場に出ているとき、一ターンにバイバック呪文を一回 以上唱えることができません。(そのバイバック呪文が同じ呪文カードであって もできません。) 2) Exhaustion は対象の対戦相手の次のターンとそのときに相手がコントロール しているパーマネントに影響を与えます。(Exhaustion が解決されたときの そのパーマネントが場に出ていたか出ていなかったかにかかわらず影響を与えます。) 3) Ill-Gotten Gains で墓地から拾えるカードは墓地に入っている全てのカード から選びます(Ill-Gotten Gains を唱えたときに墓地にディスカードされた カードを含む)。 4) カードが墓地に置かれた場合、本来はクリーチャーカードではなくてもそのときに そのカードがクリーチャーであれば Lifeline のエフェクトがトリガーします。例えば、 「起きている」休眠エンチャントが、場に他のクリーチャーがあるとき墓地に置かれたら ターンの終了時に場に戻ります。但し、その場合、クリーチャーではなくエンチャント として場に戻ります。 5) もし場に Lifeline と複数体のクリーチャーがあるとき、そのクリーチャーが同時 にオーナーの墓地に置かれた場合(例えば、Wrath of God が唱えられたときとか)、 Lifeline のエフェクトで全てのクリーチャーがターンの終了時に場に戻ります。 6) Lifeline と Ball Lightning の相互作用について。(下記の例は Ball Lightning をコントロールしているプレイヤーは他のクリーチャーをコントロールしていること を前提とします。) まず、Lifeline と Ball Lightning が場に出ていて、その Ball Lightning がターン の終了時まで生き残った場合:ターンの終了時にまず Ball Lightning が埋葬されます。 そして、Lifeline の能力がトリガーして、Ball Lightning を場に戻す。これで無限 ループが始まります。ここで、両プレイヤーがある正の整数を選んで、ループが丁度その 回数繰り返されて終わります。この場合、Ball Lightning が場に残ったままゲームが 進みます。 次は、Lifeline と Ball Lightning が場に出ていて、Ball Lightning が戦闘 で破壊された場合:ターンの終了時に Lifeline のエフェクトによって Ball Lightning は場に戻りますが、そのあと Ball Lightning の能力がトリガー して、Ball Lightning が再び墓地に置かれます。これで無限ループがまた 始まります。解決方法は上と同じだが、この場合 Ball Lightning はオーナーの 墓地に置いているままゲームが進みます。 最後に、プレイヤー A が Lifeline をコントロールしていて、プレイヤー B が Ball Lightning をコントロールしている場合を考えましょう:この場合、無限ループ は始まりません。なぜかというと、優先プレイヤーの自分のターンの終了時に起こる エフェクトが全部解決されたら、非優先プレイヤーのエフェクトが解決されてから 更にエフェクトがあっても解決できないからです。つまり、一端非優先プレイヤーの エフェクトの解決に入ったら、優先プレイヤーはエフェクトを解決することができなく なります。もしこういう状況で Ball Lightning のコントローラが優先プレイヤーで あれば、Ball Lightning は場に残ります。その理屈は、優先プレイヤーのエフェクトの 解決時に Ball Lightning が埋葬されます。で、非優先プレイヤーのエフェクトの 解決時に Ball Lightning は場に戻ります。ここで優先プレイヤーは更にエフェクト を解決することができないので、Ball Lightning が埋葬されません。 逆に、非優先プレイヤーが Lifeline をコントロールしていて優先プレイヤーが Ball Lightning をコントロールしている場合、Lifeline のエフェクトが先に 解決されて、次に Ball Lightning が埋葬されますので、Ball Lightning は オーナーの墓地に置かれてしまいます。 7) Outmaneuver のエフェクトは、ブロックされたクリーチャーがブロッククリーチャー の代わりに防御プレイヤーに直接ダメージを与えるようにします。戦闘ダメージが 与えれるときにブロッククリーチャーが場から離れていてもこのエフェクトは有効です。 8) Serra Avatar は理由を問わず、オーナーの墓地に置かれたとき自分をオーナー のライブラリに切り直します。ライブラリから、場から、プレイヤーの手札から でも墓地に置かれたら切り直されます。(但し、この能力が Humility などで 消されているときに墓地に置かれた場合、切り直されません。) その反面、Lifeline に能力はクリーチャーが墓地に置かれたときのみにトリガー します。(カードテキストに「クリーチャーカード」ではなく「クリーチャー」と 書かれているためからです。) 9) Veiled Crocodile はプレイヤーの手札が呪文を唱えるときなど一瞬でも空に なった場合「起きます」。但し、エンチャントをクリーチャーにするトリガー能力 は進行中のイベントが終わるまでに解決できません。 10) Worship はダメージを軽減しません。Worship の能力は、ライフからダメージが 引かれるときにその結果を変えるだけです。ダメージが与えたときにトリガーする能力 (例えば、Abyssal Specter や Somnophore など)は Worship に影響されません。 このルール解釈は Ali from Cairo と Sustaining Spirit にも適用されます。 ではでは Ron Foster ron@bowneglobal.co.jp DCI 認定ジャッジ・レベル II Thanks, Ron