マジック総合ルール(和訳 20200925.1 版)

 このルールに関して、英語を正文とし、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社が著作権を持ちます。

 英文は http://magic.wizards.com/en/gameinfo/gameplay/formats/comprehensiverules にあります。

(このファイルの最後にも詳細は記述してあります)

 このファイルは、マジック・ザ・ギャザリングのComprehensive Rulesを、Japan Netrep *ぱお*/米村 薫 とジャッジ・コミュニティが 2020-10-14 に翻訳したものです。

 この翻訳に関して疑問等ありましたら、*ぱお*/米村 薫 までメールでご連絡ください。

もくじ

0. はじめに

1. ゲームの考え方

100. 原則

101. マジックの黄金律

102. プレイヤー

103. ゲームの始め方

104. ゲームの終了

105.

106. マナ

107. 数とシンボル

108. カード

109. オブジェクト

110. パーマネント

111. トークン

112. 呪文

113. 能力

114. 紋章

115. 対象

116. 特別な処理

117. タイミングと優先権

118. コスト

119. ライフ

120. ダメージ

121. カードくこと

122. カウンター

2. カードの部分

200. 全般

201. カード名

202. マナ・コスト

203.

204. 色指標

205. タイプ行

206. エキスパンション・シンボル

207. 文章欄

208. パワータフネス

209. 忠誠度

210. 手札補正子

211. ライフ補正子

212. 文章欄の下にある情報群

3. カード・タイプ

300. 総則

301. アーティファクト

302. クリーチャー

303. エンチャント

304. インスタント

305. 土地

306. プレインズウォーカー

307. ソーサリー

308. 部族

309. 次元

310. 現象

311. ヴァンガード

312. 計略

313. 策略

4. 領域

400. 総則

401. ライブラリー

402. 手札

403. 戦場

404. 墓地

405. スタック

406. 追放

407. アンティ

408. 統率

5. ターンの構造

500. 総則

501. 開始フェイズ

502. アンタップ・ステップ

503. アップキープ・ステップ

504. ドロー・ステップ

505. メイン・フェイズ

506. 戦闘フェイズ

507. 戦闘開始ステップ

508. 攻撃クリーチャー指定ステップ

509. ブロック・クリーチャー指定ステップ

510. 戦闘ダメージ・ステップ

511. 戦闘終了ステップ

512. 終了フェイズ

513. 終了ステップ

514. クリンナップ・ステップ

6. 呪文能力効果

600. 総則

601. 呪文唱えること

602. 起動型能力起動

603. 誘発型能力の扱い

604. 常在型能力の扱い

605. マナ能力

606. 忠誠度能力

607. 関連している能力

608. 呪文能力解決

609. 効果

610. 単発的効果

611. 継続的効果

612. 文章変更効果

613. 継続的効果の相互作用

614. 置換効果

615. 軽減効果

616. 置換・軽減効果の相互作用

7. その他のルール

700. 総則

701. キーワード処理

702. キーワード能力

703. ターン起因処理

704. 状況起因処理

705. コイン投げ

706. オブジェクトコピー

707. 裏向き呪文パーマネント

708. 分割カード

709. 反転カード

710. Lv系カード

711. 両面カード

712. 合体カード

713. 差し替えカード

714. 英雄譚カード

715. 当事者カード

716. 他のプレイヤーをコントロールする

717. ターンやフェイズを終了させる

718. 統治者

719. ゲームを再び開始する

720. サブゲーム

721. パーマネントの合同

722. 行動の省略

723. 不正な処理の扱い

8. 多人数戦ルール

800. 総則

801.影響範囲限定選択ルール

802. 「複数への攻撃」選択ルール

803. 「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール

804. 「クリーチャー配置」選択ルール

805. 「共有チーム・ターン」選択ルール

806.無差別戦変種ルール

807.大乱闘戦変種ルール

808.チーム対抗戦変種ルール

809. 「皇帝戦」変種ルール

810. 「双頭巨人戦」変種ルール

811. 「交互チーム戦」変種ルール

9. カジュアル変種ルール

900. 総則

901. プレインチェイス戦

902. ヴァンガード戦

903. 統率者戦

904. アーチエネミー戦

905. コンスピラシー・ドラフト

10. 用語集

マジック・ザ・ギャザリング 総合ルール

0. はじめに

 この文書は、マジック・ザ・ギャザリングの競技的ゲームプレイにおける最高権威である。この文章は、章立てられたルールと、用語集からなっている。ルールの多くは細分化され、それぞれのルールとサブルールには番号が振られている。(なお、サブルールの項番において"l"と"o"はそれぞれ"1"、"0"と似ているため欠番となっている。たとえば、rule 704.5kの次はrule 704.5mrule 704.5nrule 704.5p となっている。)

 この文章は公開された以降に更新されることがある。最新版は https://magic.wizards.com/en/game-info/gameplay/rules-and-formats/rules からダウンロードできる。質問がある場合http://Support.Wizards.com/ に問い合わせて回答を得ることができる。

1. ゲームの考え方

100. 原則

100.1. このマジックのルールは、2人ないしそれ以上のプレイヤーによるゲームに適用される。2人による対戦と、3人以上のプレイヤーによる多人数戦がある。

100.1a 2人対戦は2人で開始されるゲームのことである。

100.1b 多人数戦は3人以上のプレイヤーで開始されるゲームのことである。rule 8多人数戦ルール〕参照。

100.2. ゲームをするにあたって、各プレイヤーは、自分の、定形のマジックのカードで作られたデッキと、トークンカウンターを示す小さな物、ライフ総量をはっきり示す方法、を必要とする。

100.2a 構築環境(各プレイヤーが自分のデッキを作っておいて持ち寄るという遊び方)では、各デッキの最小枚数は60枚である。構築 デッキは、任意の枚数の基本 土地カードと、特定の英語名ごとに4枚以下の基本 土地以外のカードからなる。

100.2b リミテッド環境(各プレイヤーが未開封のブースター・パックなどのマジックの商品を一定量受け取り、それと基本 土地カードだけを用いて会内で自分のデッキを組むという遊び方)では、各デッキの最小枚数は40枚である。リミテッドにおいては、そのパックに含まれていたものであるかぎり、同じカードを何枚デッキに入れても問題ない。

100.2c 統率者戦デッキは追加のデッキ 構築制限に従う。rule 903統率者戦〕参照。

100.3. カジュアル変種ルールには、そのためにデザインされたカード定形外のマジックのカード、あるいはダイスなどの追加の道具を必要とするものがある。rule 9〔カジュアル変種ルール〕参照。

100.4.プレイヤーデッキの他に、ゲームとゲームの間にデッキを調整するための追加のカードであるサイドボードを持つことが認められることがある。

100.4a 構築環境では、サイドボードには最大15枚のカードを使用してもよい。4枚制限(rule 100.2a 参照)はデッキサイドボードをあわせた状態で適用される。

100.4b 個人が対戦を行なうリミテッド環境では、そのプレイヤーカード・プールの中でデッキに入らなかったカードすべてがそのプレイヤーサイドボードとなる。

100.4c 双頭巨人戦のリミテッド環境では、チームカード・プールの中でどちらのプレイヤーデッキにも入らなかったカードチームサイドボードとなる。

100.4d 「チーム戦」変種ルールが適用されるそれ以外の多人数戦リミテッド環境では、チームカード・プールの中でどのプレイヤーデッキにも入らなかったカードは、いずれか1人のプレイヤーサイドボードとなる。各プレイヤーはそれぞれにサイドボードを持ち、プレイヤー間での受け渡しは認められない。

100.5. デッキに特定の枚数以上のカードが含まれていなければならない場合、その枚数のことをデッキの最小枚数と呼ぶ。統率者戦以外のデッキでは、デッキの最大枚数は存在しない。

100.6. ほとんどのマジックの大会(他のプレイヤーと、賞を求めて競い合う組織化プレイ)には、マジック・イベント規定(http://www.wizards.com/WPN/Events/Rules.aspx)に定められている追加のルールが適用される。例えば、古いセットからのカードはすべて禁止、などである。(訳注:日本語版は http://mjmj.info/data/公開されている)

100.6a ほとんどの大会は、複数のマッチからなる。2人対戦のマッチは通常1人のプレイヤーが2勝するまで行なわれる。多人数戦マッチは通常1ゲームからなる。

100.6b プレイヤーは最寄りの大会を見つけるため、Magic Store & Event Locator http://www.wizards.com/Locator/ を使用することができる。

100.7. 一部のプロモカードや『Unglued』『Unhinged』『Unstable』のカード銀枠で印刷されている。それらのカードはカジュアルなプレイのためのものであり、このルールで扱っていない機能や文章を持っていることがある。

101. マジックの黄金律

101.1. カードの文章がルールに直接矛盾しているときは、カードの記述が優先される。カードはその特定の状況に適用されるルールだけを無視する。このルールの例外として、プレイヤーはいつでも投了することができる(rule 104.3a 参照)。

101.2. あるルールまたは効果によって何かをしてもよい、あるいは何かをするとされている時に、他の効果によって同じことができないとされていた場合、「できない」という効果が優先される。

例:「このターン、あなた土地を1枚追加でプレイしてよい」という効果があり、他方では「このターン、あなた土地プレイすることはできない」という効果があった場合土地プレイを禁止する効果のほうが優先される。

101.2a オブジェクト能力を持たせる効果オブジェクトから能力を失わせる効果の相関については、このルールは適用されない(rule 113.10 参照)。

101.3. カードの指示の一部が実行不可能であった場合、その部分は無視される。(多くの場合カードにこれの処置が明記されている。そうでなければ、なんの効果ももたらさない)

101.4. 複数のプレイヤーが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合アクティブ・プレイヤー(そのターンのプレイヤー)が必要な選択をすべて行ない、そのあとでターン進行順で次のプレイヤー(通常、アクティブ・プレイヤーの左隣に座っているプレイヤー)が必要な選択を行なっていく。選択の終わった後、同時に処理する。このルールは「アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー順ルール」(またはAPNAP順ルール)と呼ばれる。

例:「それぞれのプレイヤークリーチャーを1体生け贄に捧げる」というカードがあった場合、まずアクティブ・プレイヤーが自分がコントロールしているクリーチャーを1体選び、それから非アクティブ・プレイヤーがターン進行順にそれぞれ自分がコントロールしているクリーチャーを1体ずつ選ぶ。その後でそれらのクリーチャーが同時に生け贄に捧げられる。

101.4a 効果によって各プレイヤー手札ライブラリーなど非公開領域からカードを選ぶ場合、そのカードは選ばれた時点では裏向きのままになる。しかし、どのカードを選んだかは明白に示されなければならない。

101.4b プレイヤーは、rule 101.4a の例外を除いて、その前のプレイヤーがどのような選択を行なったかを知った上で選択を行なう。

101.4c 1人のプレイヤーが複数の選択を同時に行なう場合、書かれている順で選択を行なう。順番が指定されていなければ、そのプレイヤーが順番を決める。

101.4d 非アクティブ・プレイヤーの行なったいずれかの選択によってアクティブ・プレイヤー、またはターン順で前にいる非アクティブ・プレイヤーによる選択が必要となった場合、その時点で残っているすべての選択のためにAPNAP順が再び開始される。

101.4e ゲームの開始時に複数のプレイヤーが選択や処理をする場合開始プレイヤーアクティブ・プレイヤー、他のプレイヤーを非アクティブ・プレイヤーとして扱う。

102. プレイヤー

102.1. プレイヤーとは、そのゲームに参加している各人のことである。アクティブ・プレイヤーとは、現在進行中のターンのプレイヤーのことである。他のプレイヤーのことを、非アクティブ・プレイヤーと呼ぶ。

102.2. 2人対戦においては、プレイヤー対戦相手とはもう一方のプレイヤーのことである。

102.3. チームによる多人数戦においては、同じチームに属する他のプレイヤーチームメイトであり、同じチームに属さないプレイヤー対戦相手である。

102.4. 呪文能力が、「あなたチーム/your team」という表記を「あなたあなたチームメイト/you and/or your teammates」の省略として使うことがある。チームによる多人数戦以外のゲームにおいては、「あなたチーム」は「あなた」と同じものを示す。

103. ゲームの始め方

103.1. ゲームを始めるとき、どちらが先攻後攻を選ぶかを決める。マッチの第1ゲーム(単一のゲームからなるマッチを含む)においては、その方法は相互に納得できる方法(コイン投げや、ダイスを振るなど)であれば何でもよい。複数のゲームからなるマッチにおいては、直前のゲームで負けたプレイヤーがどちらが先攻かを決定する。前のゲームが引き分けであった場合、前のゲームで先攻・後攻を決めたプレイヤーが決定する。先攻となったプレイヤー開始プレイヤーである。通常、ターン進行は開始プレイヤーから時計回りに進む。

103.1a 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いているゲームにおいては、開始プレイヤーではなく開始チームが存在する。

103.1b アーチエネミー戦においては、この種の方法を用いて先攻を決めることはなく、必ず魔王が先攻となる。

103.1c 1枚のカード(《権力行使/Power Play》)は、そのコントローラー開始プレイヤーとなるとしている。この効果はこの決定の後に処理され、この項目の手順を上書きする。

103.2. 開始プレイヤーを決定した後、それぞれのプレイヤーは自分のデッキ切り直し、カードが不規則な順序になるようにする。その後、対戦相手デッキ切り直したりカットしたりしてもよい。プレイヤーデッキは以後そのプレイヤーライブラリーとなる。

103.2a プレイヤーサイドボード(rule 100.4 参照)または差し替えカードで示されているカード(rule 713 参照)を使っている場合切り直す前にそれらを脇に置く。

103.2b プレイヤーが、自分が所有していて相棒 能力を持つカードゲームの外部から公開したい場合サイドボード脇に置いた後で公開することができる。こうして公開できるのは1枚だけであり、デッキがそのカード相棒 能力の条件を満たしている場合だけである(rule 702.138相棒〕参照)。

103.2c 統率者戦では、各プレイヤー切り直す前に自分のデッキから自分の統率者を取り出し、オモテ向き統率領域に置く。rule 903.6 参照。

103.2d コンスピラシー・ドラフトにおいては、プレイヤー切り直す前にそれぞれ自分のサイドボードから好きな枚数の策略カード統率領域に置く。rule 905.4 参照。

103.3. それぞれのプレイヤーは20点の初期ライフ総量を持つ。変種ルールによっては異なるライフ総量を持つ場合もある。

103.3a 双頭巨人戦では、各チーム初期ライフ総量は30点である。

103.3b ヴァンガード戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は20点に自分のヴァンガードカードによるライフ補正子を加えたものである。

103.3c 統率者戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は40点である。

103.3d 2人ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は30点である。

103.3e アーチエネミー戦では、魔王初期ライフ総量は40点である。

103.4.プレイヤーは自分の初期手札枚数に等しい枚数のカードく。初期手札枚数は通常7枚である(ただし効果によって初期手札枚数が変わることがある)。最初の手札が満足できるものでなかったプレイヤーは、マリガンを行なうことができる。まず、開始プレイヤーマリガンを行なうかどうかを決め、その後、ターン順に各プレイヤーが同様の選択を行なう。全プレイヤーが選択を終えた後、マリガンすることを選んだプレイヤーは同時にマリガンを行なう。マリガンとは、自分の手札カードを自分のライブラリーの中に混ぜて切り直し、初期手札枚数に等しい枚数の新しい手札き、そしてそのカードのうちそのプレイヤーマリガンした回数に等しい枚数を好きな順番で自分のライブラリーの一番下に置くことである。これ以上マリガンをしないと決めたら、そのカードがそのプレイヤー開始時の手札となり、それ以降マリガンをすることはできない。この手順は、すべてのプレイヤーマリガンしなくなるまで繰り返される。プレイヤーは、最初の手札が0枚になるまではマリガンをすることができ、それ以降はそれ以上のマリガンはできない。

103.4a ヴァンガード戦では、各プレイヤー初期手札枚数は7枚に自分のヴァンガードカードによる手札補正子を加えたものである。

103.4b 効果によって「あなたマリガンをできる状態で」何か処理を実行すると書かれている場合、そのプレイヤーはその処理を、マリガンするかしないかを決定する時に行なってもよい。これは1回目のマリガンである必要はなく、他のプレイヤーマリガンするかどうか決めていようがいまいが関係ない。その処理をした場合、そのプレイヤーは改めてマリガンするかどうかの選択を行なう。

103.4c 多人数戦ブロール戦では、そのプレイヤーライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない。以降のマリガンは、通常通り数える。

103.4d 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる多人数戦において、まず開始チームの各プレイヤーマリガン行なうかどうかを選択し、その後他のチームそれぞれのプレイヤーがターン順に同様の選択を行なう。チームメイトマリガンを行なうかどうか相談してもよい。その後、全てのマリガンが同時に行なわれる。チームメイトマリガンをしないことを選んだ後でも、もう一方のプレイヤーマリガンすることができる。

103.5. 開始時の手札にある場合プレイヤーが何か処理を行なうことができるカードが存在する。マリガンの手順(rule 103.4 参照)が終わった後、開始プレイヤーはそれらの処理を好きな順番で行なってよい。その後、他のプレイヤーがターン進行順に同様の処理を行なう。

103.5a 戦場に出した状態でゲームを始めてもよいというカードがあった場合、その処理を行なったプレイヤーはそのカード戦場に出す。

103.5b 開始時の手札から公開してもよいというカードがあった場合、その処理を行なったプレイヤーはそのカード公開する。そのカードは、最初のターンが始まるまで公開されたままとなる。この方法で公開できるのは、各カードにつき一度だけである。

103.5c 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる多人数戦においては、開始チームプレイヤーはそのチームの望む順番でこれらの処理を行なってもよい。この決定について、チームメイトと相談してもよい。その後、他のチームプレイヤーがターン進行順に同様の処理を行なう。

103.6. プレインチェイス戦においては、開始プレイヤーが自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きに置く。そのカード現象カードだった場合、そのカード次元デッキの一番下に置き、次元カードオモテ向きになるまでこの手順を繰り返す。そのオモテ向きになった次元カードが開始次元となる。(rule 901プレインチェイス戦〕参照)

103.7. 開始プレイヤーのターンを始める。

103.7a 2人対戦では、先攻のプレイヤーは、最初のターンのドロー・ステップ(rule 504ドロー・ステップ〕参照)を飛ばす。

103.7b 双頭巨人戦では、開始チームは最初のターンのドロー・ステップ飛ばす。

103.7c 他の多人数戦では、最初のターンのドロー・ステップ飛ばすというルールは存在しない。

104. ゲームの終了

104.1. いずれかのプレイヤーが勝った、またはゲームが引き分けになった、あるいはそのゲームが再び開始されたら、そのゲームは即座に終わる。

104.2. ゲームの勝利となる条件がいくつか存在する。

104.2a ゲームに残っているプレイヤー1人から見た対戦相手全員がゲームから除外された場合、その残っているプレイヤーの勝ちとなる。これは即座に処理され、そのプレイヤーが勝利できないというあらゆる効果を無視する。

104.2b 効果によってプレイヤーの勝ちとなることがある。

104.2c チームによる多人数戦においては、少なくとも1人のプレイヤーがゲームに残っているチームから見て他のチーム全てがゲームから除外された場合、その残っているプレイヤーのいるチームの勝ちとなる。勝ちとなったチームプレイヤーは、そのプレイヤー自身が負けになっていたとしても、全員が勝ちとなる。

104.2d 皇帝戦においては、皇帝ゲームに勝ったチームの勝ちとなる(rule 809.5 参照)。

104.3. ゲームの敗北となる条件がいくつか存在する。

104.3a プレイヤーはいつでも投了できる。投了したプレイヤーは即座にゲームから除外され、そして負けとなる。

104.3b プレイヤーライフ総量が0以下になったら、そのプレイヤーは次に優先権が発生したとき、ゲームに負ける。これは状況起因処理である。rule 704状況起因処理〕参照。

104.3c ライブラリーに残っているよりも多いカードくことが求められたら、残されているカードをすべてき、次に優先権が発生したときにそのゲームに負ける。これは状況起因処理である。rule 704状況起因処理〕参照。

104.3d プレイヤーが10個以上の「毒カウンター/poison counter」を得た場合、次に優先権が発生するときにそのプレイヤーは負けとなる。これは状況起因処理である。rule 704状況起因処理〕参照。

104.3e 効果によってプレイヤーの負けになることがある。

104.3f あるゲームにおいて、あるプレイヤーが勝利条件と敗北条件を同時に満たした場合、そのプレイヤーはそのゲームに負ける。

104.3g チームによる多人数戦では、そのチームプレイヤー全てがそのゲームで負けたときにチームもそのゲームに負ける。

104.3h 影響範囲限定 選択ルール(rule 801 参照)を用いた多人数戦において、あるプレイヤーの勝ちになる効果は、その代わりに、そのプレイヤー影響範囲内にいる対戦相手すべてを負けにする。これによってゲームが終わるわけではない。

104.3i 皇帝戦において、皇帝ゲームに負けチームは負けとなる(rule 809.5 参照)。

104.3j 統率者戦において、1つのゲームを通して、単一の統率者から21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーは負けとなる。(これは状況起因処理である。rule 704rule 903.10 参照。)

104.3k 大会においては、ジャッジによって課せられる懲罰の結果としてゲームに負けることがある。rule 100.6 参照。

104.4. ゲームが引き分けとなる条件がいくつか存在する。

104.4a ゲームに残っていたプレイヤー全員が同時に負けた場合、ゲームは引き分けとなる。

104.4b影響範囲限定選択ルールを用いないゲーム(二人戦を含む)において、ゲームが選択的でない処理による「ループ」を作り、それを止める方法がない場合、ゲームは引き分けとなる。選択可能な処理が含まれるループによって引き分けになることはない。

104.4c 効果によってゲームが引き分けになることがある。

104.4d チームによる多人数戦においては、残っていたチーム全てが同時に負けた場合、ゲームは引き分けとなる。

104.4e影響範囲限定選択ルールを使った多人数戦において、ゲームを引き分けにする呪文能力効果は、その呪文能力コントローラーとその影響範囲内にいるプレイヤー引き分けにする。それらのプレイヤーはゲームから除外され、他のプレイヤーによってゲームが続けられることになる。

104.4f影響範囲限定選択ルールを使った多人数戦において、ゲームが選択的でない処理による「ループ」を作り、それを止める方法がない場合、そのループに含まれるオブジェクトコントロールしているプレイヤー、ならびにその各プレイヤー影響範囲内にいるプレイヤーは、そのゲームにおいて引き分けとなる。それらのプレイヤーはゲームから除外され、他のプレイヤーがゲームを続ける。

104.4g チーム同士による多人数戦においては、そのチームの残っているプレイヤーすべてが引き分けに終わった場合、そのチーム引き分けになる。

104.4h 「皇帝戦」変種ルールにおいて、その皇帝がゲームに引き分けになった場合チーム引き分けになる(rule 807.5 参照)。

104.4i 大会においては、ゲームに参加しているプレイヤー全員の同意によって引き分けにできる。rule 100.6 参照。

104.5. プレイヤーが負けになったら、そのプレイヤーはゲームから除外される。プレイヤー引き分けになったら、そのプレイヤーはゲームから除外される。多人数戦のルールで、プレイヤーがゲームから除外される場合について記述されている。rule 800.4 参照。

104.6. ゲームを再び開始するカード(《解放された者、カーン》)が存在する。再び開始されたゲームにその時点で参加している全てのプレイヤーは、即座に新しいゲームを開始する。rule 719ゲームを再び開始する〕参照。

105.

105.1. マジックでいうとは、「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」である。

105.2. オブジェクトは、上記の5つののうちで1つないしそれ以上のを持つこともあり得るし、無色であることもありうる。オブジェクトは、マナ・コストに含まれるマナ・シンボルである。カードの背景色や枠の色は関係しない。オブジェクトは、色指標特性定義能力によって定義されることもある。rule 202.2 参照。

105.2a 単色オブジェクトは、5のいずれか1つだけのを持つ。

105.2b 多色オブジェクトは、5のうち2つ以上のを持つ。

105.2c 無色オブジェクトは、を持たない。

105.3. 効果によってオブジェクトが変わったり、無色オブジェクトを得たりすることがある。効果によってオブジェクトが新しいを得る場合、(効果に「それ(またはこれ)の他のに加えて/in addition to its other colors」と書かれていない限り)それまでのに関係なく、得ただけを持つ。効果によって、を持つオブジェクト無色になることもある。

105.4. プレイヤーを選ぶ場合、上記の5の中から選ばなければならない。「多色/multicolored」や「無色/colorless」はではない。

105.5. 効果が「2の組/color pair」を参照する場合、それは5のうちちょうど2を意味する。の組み合わせは10組存在し、白青、白黒、青黒、青赤、黒赤、黒緑、赤緑、赤白、緑白、緑青である。

106. マナ

106.1. マナはマジックの基礎となるリソースである。プレイヤーマナを消費して、呪文唱えたり能力起動したりする場合などのコスト支払う。

106.1a 5マナが存在する。「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」である。

106.1b マナタイプは6種類である。「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」、ならびに「無色/Colorless」である。

106.2. マナマナ・シンボル(rule 107.4 参照)によって表される。マナ・シンボルマナ・コストを示すのにも使われる(rule 202 参照)。

106.3. マナマナ能力(rule 605 参照)の効果によって生み出される。それ以外にも、呪文マナ能力以外の能力効果によって生み出されることもある。マナを生み出す呪文能力は、プレイヤーマナを加えさせる。

106.4. 効果プレイヤーマナを加えさせる場合、そのマナプレイヤーマナ・プールに置かれる。これ以降、コスト支払うために即座に使うこともできるし、未消費のマナとしてマナ・プールに残しておくこともできる。各プレイヤーマナ・プールは、各ステップならびにフェイズの終了時に空になる。それをプレイヤーマナを失うという。マナ生成したり未消費のマナを参照したりするカードは、オラクルで訂正され、マナ・プールという明示的な表現を使わなくなっている。

106.4a コスト支払うためにマナを消費した後でマナマナ・プールに残っている場合、そのプレイヤーはどのマナが残っているかを宣言する。

106.4b マナ・プールマナ・プールに残した状態でプレイヤー優先権パスした場合(rule 117 参照)、そのプレイヤーはどのマナが残っているかを宣言する。

106.5. 能力が、タイプの定義されていないマナを生み出す場合代わりに マナを生み出さない。

例:《隕石のクレーター》は「{T}: あなたコントロールしているパーマネント1を選ぶ。そのマナ1点を加える。」という能力を持つ。あなたのついたパーマネントコントロールしていない場合に《隕石のクレーター》のマナ能力起動したとしても、マナを生み出すことはない。

106.6. 呪文能力の中には、生み出したマナをどう使うかについて限定のあるものや、そのマナを消費した呪文能力に影響を及ぼす追加の効果を持つもの、そのマナを消費したときに誘発する遅延誘発型能力(rule 603.7a 参照)を作るものがある。それらはマナタイプには影響を及ぼさない。

例:プレイヤーマナ・プールに、クリーチャー呪文唱えるためにだけ消費できる{R}{G}がある。そのプレイヤーが《倍化の立方体》の、「{3},{T}:あなたが持つ各タイプの未消費のマナの量を2倍にする。」という能力起動した。そのプレイヤーマナ・プールには{R}{R}{G}{G}があり、そのうちで{R}{G}は好きな目的で使うことができる。

106.6a 置換効果の中には、呪文能力が生み出すマナの量を増加させるものがある。その場合、その呪文能力によって作られるあらゆる制限や追加効果は、生み出されたマナ全てに適用される。呪文能力が、そのマナが消費されたときに誘発する遅延誘発型能力を作る場合、それぞれのマナごとに別々の遅延誘発型能力が作られる。呪文能力が、そのマナが消費された場合継続的効果置換効果を作る場合、それぞれのマナごとに別々の効果が作られる。

106.7. 他のパーマネントが生み出すことができるマナタイプによってマナを生み出す能力がある。「生み出すことができる/could produce」マナタイプとは、そのパーマネント能力がその時点で解決され、すべての存在する置換効果が適用されたとして生み出されるマナタイプのことである。その能力のためのコスト支払えるかどうかは考慮しない。そのパーマネントマナを生み出さない場合、あるいは生み出すマナタイプが定義されない場合、どのタイプマナも生み出すことはできない。

例:《風変わりな果樹園》は「{T}:対戦相手コントロールしている土地が生み出すことのできる1マナ1点を加える。」という能力を持つ。対戦相手土地コントロールしていなかった場合、《風変わりな果樹園》のマナ能力起動してもマナを生み出すことはできない。これは、あなた対戦相手がそれぞれ《風変わりな果樹園》だけを出している場合も同じである。ただし、あなたがそれに加えて《森》をコントロールしていた場合あなたの《風変わりな果樹園》も対戦相手の《風変わりな果樹園》も{G}を生み出すことができる。

106.8. 何らかの効果混成マナ・シンボルで表されるマナ1点をプレイヤーマナ・プールに加える場合には、そのプレイヤーがそのシンボルのいずれか半分を選ぶ。 マナである半分を選んだ場合、そのマナ1点をそのプレイヤーマナ・プールに加える。不特定マナである半分を選んだ場合、そこに示されている数の不特定マナをそのプレイヤーマナ・プールに加える。

106.9. 何らかの効果ファイレクシア・マナ・シンボルで表されるマナ1点をプレイヤーマナ・プールに加える場合には、そのシンボルのマナ1点をそのプレイヤーマナ・プールに加える。

106.10. 効果が、不特定マナ・シンボルで表されるマナプレイヤーマナ・プールに加えるとなっている場合、その量の無色 マナをそのプレイヤーマナ・プールに加える。

106.11. 効果が、1個以上の氷雪マナ・シンボルで表されるマナプレイヤーマナ・プールに加えるとなっている場合、その量の無色 マナをそのプレイヤーマナ・プールに加える。

106.12.マナき出す目的で[パーマネント]をタップする/tap [a permanent] for mana」とは、そのパーマネントの、起動コストに{T}シンボルを含むマナ能力起動するということを意味する。rule 605マナ能力〕参照。

106.12a パーマネントが「マナき出す目的でタップされるたび」あるいは特定の種類のマナき出す目的でタップされるたびに誘発する能力は、その種のマナ能力解決されてマナを出すたび、あるいは特定種類のマナを出すたびに誘発する。

106.12b パーマネントが「マナき出す目的でタップされる」こと、あるいは特定の種類や量のマナを出す目的でタップされることに適用される置換効果は、その能力解決してマナ(あるいは特定の種類や量のマナ)を生成する間にそのマナ 生成 イベントを変更する。

106.13. あるカード(《魔力奪取》)が、あるプレイヤーの持つ未消費のマナ全てを失わせ、他のプレイヤーに「これによって失われたマナ」を加えることがある(同一のプレイヤーでも構わない)。これは、前者のプレイヤーマナ・プールを空にし、この方法で空にされたマナを後者のプレイヤーマナ・プールに入れるということを意味する。どのパーマネント呪文能力によって作られたかということは変更されず、そのマナに課せられている制限や追加の効果も変更されない。

107. 数とシンボル

107.1. マジックのゲームでは、整数だけを用いる。

107.1a 分数や小数を選んだり、分数や小数分のダメージ与えたり、ライフを得たりするようなことはできない。呪文能力によって分数が出てくる可能性がある場合、その呪文能力に切り上げか切り捨てかが明記されている。

107.1b ほとんどの場合、マジックにおいては正の数と0だけを用いる。負の数を選んだり、負の値のダメージ与えたり、ライフを得たりすることはできない。クリーチャーパワーなど、ゲーム中に値として負の数が存在することはありうる。計算や比較のために負の値を用いる必要がある場合、そのまま負の値を用いる。効果の結果を定める計算の結果が負の数になった場合、その効果が、プレイヤーライフ総量クリーチャークリーチャーカードパワータフネスを、倍にしたり特定の値にしたりするものでない限り、0として扱う。

例:3/4クリーチャーが-5/-0の修整を受けた場合、そのクリーチャーは-2/4になり、戦闘ではダメージを割り振らない。パワータフネスの合計は2である。+3/+0の修整を与えると、パワーは1になる。

例:《ヴィリジアンの社交家》は1/2クリーチャーで、「{T}:ヴィリジアンの社交家のパワーに等しい点数の{G}を加える。」という能力を持つ。効果によって-2/-0されていた場合、この能力起動してもあなたマナ・プールマナが加えられることはない。

例:《カメレオンの巨像》は4/4クリーチャーで、「{2}{G}{G}:ターン終了時まで、カメレオンの巨像は+X/+Xの修整を受ける。Xはこれのパワーに等しい。」の能力を持つ。効果によって-6/-0された後でこの能力起動した場合、これは-2/4クリーチャーのままである。-4/2になるわけではない。

107.1c ルールや能力プレイヤーに「望む数/any number」を選ばせる場合、そのプレイヤーは、0以上の任意の整数を選ぶことができる。

107.2. 未定義の数字が結果であれ計算中であれ出てきた場合代わりに0を用いる。

107.3. 多くのオブジェクトは、まだ決定されていない数を必要とする部分にXの文字を用いている。オブジェクトによっては、Xの値を定義する能力が存在する。それ以外の場合、そのコントローラーXの値を選ぶ。

107.3a 呪文起動型能力マナ・コスト代替コスト追加コスト起動コストに{X}、[-X]、あるいはXを含む場合Xがその呪文能力の文章内で定義されていない限り、その呪文能力コントローラー呪文唱えるあるいは能力起動する行為の一部としてXの値を選び、宣言する(rule 601呪文唱えること〕参照)。呪文スタック上にある間、マナ・コスト代替コスト追加コストに含まれるXは宣言された値である。起動型能力スタックにある間、起動コストに含まれるXは宣言された値である。

107.3b Xがその呪文の文章によって定義されていないマナ・コストに{X}を含む呪文を、マナ・コストXを含む代替コスト支払わずに唱えられる効果によって唱え場合Xについての適正な選択は0だけである。これはコストを減らす効果によって0になったとしても適用されない。rule 601呪文唱えること〕参照。

107.3c 呪文起動型能力コストあるいは文章に{X}、[-X]、Xが含まれ、その値がその呪文能力の文章によって定義されている場合、その呪文能力スタックにある間のXの値はその値である。その呪文能力コントローラーは値を選ぶことはできない。ただし、その呪文能力スタックにある間にも、Xの値が変動することはあり得る。

107.3d 待機 コスト変異 コストなど、特別な処理に関するコストに{X}やXが含まれている場合、そのXはその特別な処理をするプレイヤーがそのコスト支払う直前に選ぶ。

107.3e 呪文能力が、他のオブジェクトの持つ、マナ・コスト代替コスト追加コスト起動コストに含まれる{X}やXを参照する場合、その呪文能力の文章に含まれるすべてのXはそのオブジェクトのために選ばれたあるいは定義されたXの値を用いる。

107.3f Xマナ・コスト代替コスト追加コスト起動コストではない文中にある場合、そのXが定義されていなかったなら、その呪文能力コントローラーがそのXの値を(スタックに積まれたときか解決された時かいずれか)必要な時点で選ぶ。

107.3g スタック以外のいずれかの領域にあるカードマナ・コストに含まれる{X}の値は、文章中でXの値が定義されていたとしても、0として扱われる。

107.3h 効果によってプレイヤーが{X}を含むオブジェクトマナ・コスト支払場合、そのオブジェクトスタック上にある呪文でない限り、Xの値は0として扱われる。呪文である場合Xの値はその呪文唱えられた時に選ばれ、あるいは決定された値である。

107.3i 通常、あるオブジェクト上にXが複数ある場合、その値は、同じ瞬間には同じ値を取る。

107.3j オブジェクト能力を得た場合、その能力に含まれるXの値はその能力によって定義される。その能力が定義していない場合、0となる。これは rule 107.3i の例外である。これは能力与え効果文章変更効果コピー 効果によって発生することがある。

107.3k オブジェクト起動型能力起動コストに{X}、[-X]、Xが含まれる場合、その能力Xの値はそのオブジェクトや他に起動されたそのオブジェクト能力で選んだXとは関係しない。これは rule 107.3i の例外である。

107.3m オブジェクト戦場に出たときの誘発型能力置換効果Xを参照していて、かつ、解決されてそのオブジェクトになる呪文コストの一部としてXの値を選んでいた場合、そのパーマネントXの値は0であるが、その能力Xの値はその呪文Xの値に等しい。これはrule 107.3i の例外である。

107.3n 文字Xに加えて文字Yを用いているオブジェクトもある。その場合YXと同じルールに従う。

107.4. マナ・シンボルとは、{W}{U}{B}{R}{G}{C}、{0}{1}{2}{3}{4}の類の数字シンボル、変数シンボル{X}、{W/U}{W/B}{U/B}{U/R}{B/R}{B/G}{R/G}{R/W}{G/W}{G/U}の混成シンボル、{2/W}{2/U}{2/B}{2/R}{2/G}の単色混成マナ・シンボル、{W/P}{U/P}{B/P}{R/P}{G/P}のファイレクシア・マナ・シンボル、ならびに氷雪シンボル{S}の総称である。

107.4a 単色 マナ・シンボルは5つ存在し、{W}は白、{U}は青、{B}は黒、{R}は赤、{G}は緑に対応する。これらのシンボルはそのマナを示すと同時に、コストに含まれるそのマナ1点を意味する。コストに含まれる マナは、該当するマナでしか支払うことはできない。rule 202マナ・コスト〕参照。

107.4b 数字シンボル({1}など)や変数シンボル({X}など)がコストに含まれる場合不特定マナを示す。コストに含まれる不特定マナは、任意の マナ、あるいは無色 マナ支払うことができる。rule 107.3 参照。

107.4c 無色 マナ・シンボル{C}は無色 マナ1点を意味する。無色マナでしか支払うことができないコストを表すためにも用いられる。

107.4d {0}は0マナを意味し、コストのかからない呪文起動型能力コスト欄に書かれる。rule 118.5 参照。

107.4e 混成マナ・シンボルもまた マナ・シンボルであり、それぞれシンボルの半分の部分で示されている2種類のうちどちらか1つの方法で支払うことができるコストを意味している。混成マナ・シンボル{W/U}は白か青のいずれかのマナ1点で支払うことができる。単色混成マナ・シンボル{2/B}は黒マナ1点か、任意のマナ2点で支払うことができる。混成マナ・シンボルはその構成全てのである。

例:{G/W}{G/W}は、{G}{G}か{G}{W}か{W}{W}で支払うことができる。

107.4f ファイレクシア・マナ・シンボル マナ・シンボルであり、{W/P}は白、{U/P}は青、{B/P}は黒、{R/P}は赤、{G/P}は緑である。ファイレクシア・マナ・シンボルは、そのマナ1点かあるいは2点のライフ支払うことで支払うことができるコストを意味する。

例:{W/P}{W/P}は、{W}{W}か、{W}とライフ2点か、ライフ4点で支払うことができる。

107.4g ルール・テキストにおいて、ファイレクシア・シンボル{P}がつきの背景なしで書かれていた場合、それは5つのファイレクシア・マナ・シンボルのいずれか好きなものを意味する。

107.4h 氷雪マナ・シンボル{S}がコストに含まれる場合マナ1点を意味する。このマナは、氷雪 パーマネント(rule 205.4g 参照)から生み出された任意のタイプマナ1点によって支払うことのできるコストを意味する。不特定マナ・コストを減少させる効果は、{S}コストを減少させることはできない。氷雪でもマナタイプでもない。

107.5. タップ・シンボルは{T}である。起動コストに含まれるタップ・シンボルは、「このパーマネントタップする」ということを意味する。既にタップ状態パーマネントタップしてコスト支払うことはできない。そのプレイヤーの最近のターン開始時から続けてコントロールしているのでない限り、クリーチャーの、起動コストタップ・シンボルを含む能力を使うことはできない。rule 302.6 参照。

107.6. アンタップ・シンボルは{Q}である。起動コストに含まれるアンタップ・シンボルは、「このパーマネントアンタップする」ということを意味する。既にアンタップ状態パーマネントアンタップしてコスト支払うことはできない。そのプレイヤーの最近のターン開始時から続けてコントロールしているのでない限り、クリーチャーの、起動コストアンタップ・シンボルを含む能力を使うことはできない。rule 302.6 参照。

107.7. プレインズウォーカー起動型能力は、それぞれ、忠誠シンボルをコストに持つ。プラスの忠誠シンボルは上向きの矢印であり、中にプラスのついた数字を含む。マイナスの忠誠シンボルは下向きの矢印であり、中にマイナスのついた数字またはXを含む。中性の忠誠シンボルは上向きでも下向きでもなく、中に0を含む。[+N]は「このパーマネントの上にN個の忠誠カウンターを置く」を、[-N]は「このパーマネントの上からN個の忠誠カウンターを取り除く」を、[0]は「このパーマネントの上に0個の忠誠カウンターを置く」をそれぞれ意味する。

107.8. Lv系カード文章欄には2つのLvシンボルが含まれており、そのそれぞれは常在型能力を意味するキーワード能力である。Lvシンボルは数の範囲(「N1-N2」など)か、あるいは数字1つとプラス記号(「N3+」など)を含む。Lvシンボルと同じ横縞に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。その横縞に書かれているパワータフネスの書かれた箱も同じである。rule 710Lv系カード〕参照。

107.8a 「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN1個以上のLvカウンターを持ち、N2個より多いLvカウンターを持たないなら、これは基本のパワータフネスが[P/T]であり、[能力]を持つ。」を意味する。

107.8b 「{Lv N3+}[能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN3個以上のLvカウンターを持つなら、これは基本のパワータフネスが[P/T]であり、[能力]を持つ。」を意味する。

107.9. オデッセイ・ブロックのカードで、カード名の左に墓石アイコンがあるものがある。これは、墓地にあるときに機能する能力があることを意味している。墓地にあるときにもわかりやすいようにアイコンがあるだけで、ゲーム的には意味を持たない。

107.10. 未来予知セットに含まれる「ミライシフト」カードでは、左上隅にタイプ・アイコンが描かれている。カード・タイプが1つである場合、アイコンでそのタイプを示している。クリーチャーなら鈎爪、ソーサリーなら炎、インスタントなら稲妻、エンチャントなら日の出、アーティファクトなら聖杯、土地なら連峰のアイコンが用いられている。複数のカード・タイプを含むカードでは、白と黒の線が交差した記号が用いられている。これらのアイコンは、ゲーム的には意味を持たない。

107.11. プレインズウォーカー・シンボルは{PW}で表される。プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいて用いられる次元ダイスの1面に刻まれている。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

107.12. カオス・シンボルは{CHAOS}で表される。プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいて用いられる次元ダイスの1面に刻まれており、また、次元ダイスを振った結果を参照する能力にも使われている。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

107.13. 色指標とは、一部のカードタイプ行左端に記されている円形のシンボルのことである。このシンボルのによってカードが定義される。rule 202マナ・コスト〕参照。

107.14. エネルギー・シンボルは{E}である。これはエネルギー・カウンター1個を表す。{E}を支払場合プレイヤーは自分の持つエネルギー・カウンターを1個取り除く。

107.15. 英雄譚文章欄には章シンボルが含まれており、そのそれぞれは誘発型能力を示すキーワード能力である。章シンボルはローマ数字を含んでおり、ここでは「rN」で記す。章シンボルの右の区切られた文章欄に書かれた文章は、それの表す誘発型能力効果である。rule 714英雄譚カード〕参照。

107.15a 「{rN} ― [効果]/{rN}-[Effect]」は、「この英雄譚の上に1つ以上の伝承カウンターが置かれたとき、これの上の伝承カウンターの数がこれまでN未満でN以上になった場合、[効果]。」を意味する。

107.15b 「{rN1}, {rN2} ― [効果]/{rN1}, {rN2}-[Effect]」は「{rN1} ― [効果]」と「{rN2} ― [効果]」と同じである。

108. カード

108.1. カードの文章を決定する際には、オラクルを用いる。オラクルはギャザラー・カード・データベース http://gatherer.wizards.com/ で参照できる。

108.2. ルールや文章に「カード」と記されていた場合、マジックのカードか、マジックのカードによって表されているオブジェクトを指す。

108.2a ほとんどのマジックのゲームにおいては、2.5インチ(6.3cm)×3.5インチ(8.8cm)ほどの大きさの、定形のマジックのカードだけを用いる。一部のフォーマットでは、より大きいサイズで裏面の異なる定形外のマジックのカードが含まれる。

108.2b トークンは、カード大のゲーム補助物品によって示されていたとしても、ルールの適用に関してはカードとしては扱わない。

108.3. カードオーナーとは、そのカードデッキに入れてゲームを始めたプレイヤーのことである。ゲーム中に外部から加えられたカードがあった場合、それについてはそれを加えたプレイヤーのことである。ゲーム開始時点で統率領域カードがある場合、それについてはそのカード統率領域に置いたプレイヤーのことである。法律上の所有権はアンティを除いてゲームのルール上は考慮しない(rule 407 参照)。

108.3a 「単一次元デッキ選択ルールを用いたプレインチェイス戦においては、次元 コントローラー次元デッキに含まれるカードすべてのオーナーであるとして扱う。rule 901.6 参照。

108.3b プレイヤーに、自分がオーナーであるカードゲームの外部から選んでゲームに入れる呪文能力が存在する(rule 400.11b 参照)。外部にあるカードがマジックのゲームに含まれる場合、そのオーナーrule 108.3 の規定によって決定される。外部にあるカードがマジックのゲームのサイドボードである場合(rule 100.4 参照)、そのオーナーはそのカードサイドボードに入れてゲームを始めたプレイヤーである。それ以外の場合、外部にあるカードオーナーは法律上の所有者である。

108.4. カードは、そのカードパーマネント呪文を表していない限り、コントローラーを持たない。パーマネント呪文を表している場合コントローラーはそれらのルールによって決定される。rule 110.2 および rule 112.2 参照。

108.4a コントローラーの存在しない(パーマネントでも呪文でもない)カードコントローラーが必要になった場合オーナーをそのコントローラー代わりに用いる。

108.5. 定形外のマジックのカードは、統率領域(rule 408 参照)以外にある状態でゲームを開始することはできない。何らかの効果定形外のマジックのカードをゲーム内に持ち込む場合、その効果は発生しない。そのカードゲームの外部にあり続ける。

108.6. カードについての追加の情報は、rule 2カードの部分〕参照。

109. オブジェクト

109.1. オブジェクトとは、スタック上の能力カードカードコピートークン呪文パーマネント紋章のことである。

109.2. 呪文能力が「カード/card」「呪文/spell」「発生源/source」「計略/Scheme」という単語なしでカード・タイプサブタイプを用いてオブジェクトを表現している場合戦場に出ているそのカード・タイプサブタイプパーマネントのことを意味する。

109.2a 呪文能力が「カード/card」という単語と領域名を用いてオブジェクトを表現している場合、その領域にありその表現に合うカードのことを意味する。

109.2b 呪文能力が「呪文/spell」という単語を用いてオブジェクトを表現している場合スタックにありその表現に合う呪文のことを意味する。

109.2c 呪文能力が「発生源/source」という単語を用いてオブジェクトを表現している場合、どの領域にあるかに関係なく、その表現に合う、能力の発生源またはダメージの発生源のことを意味する。rule 609.7 参照。

109.2d 計略カード能力が「この計略/this scheme」という表記を含む場合統率領域にある、その能力が印刷されている計略カードのことを意味する。

109.3. オブジェクト特性とは、カード名マナ・コスト色指標カード・タイプ特殊タイプサブタイプルール文章能力パワータフネス忠誠度手札補正子ライフ補正子のことである。オブジェクトはこれらの特性の全てを持つこともあるし、一部だけを持つこともある。それ以外の、カード呪文パーマネントに関する情報、例えば、パーマネントタップされているかどうか、呪文対象オブジェクトオーナーおよびコントローラーオーラが何にエンチャントしているか、などは特性ではない。

109.4. スタック戦場にあるオブジェクトだけにコントローラーが存在する。どちらの領域にもないオブジェクトは、どのプレイヤーにもコントロールされていない。rule 108.4 参照。このルールには6つの例外がある。

109.4a マナ能力コントローラーは、それがスタックにあるかのように決定される。rule 605マナ能力〕参照。

109.4b 紋章は、それを統率領域に置いたプレイヤーコントロールされている。rule 114紋章〕参照。

109.4c プレインチェイス戦において、オモテ向き次元カードならびに現象カードは、次元 コントローラーとして指定されているプレイヤーコントロールされている。多くの場合それはアクティブ・プレイヤーである。rule 901.6 参照。

109.4d ヴァンガード戦において、ヴァンガードカードはそのオーナーコントロールされている。rule 902.6 参照。

109.4e アーチエネミー戦において、計略カードはそのオーナーコントロールされている。rule 904.7 参照。

109.4f コンスピラシー・ドラフトにおいて、策略カードはそのオーナーコントロールされている。rule 905.5 参照。

109.5. オブジェクトに記されている「あなたYou」という語で示されるプレイヤーは、その現在のコントローラーか、(プレイヤーがそれをプレイしたり唱えたり起動したりしようとしている最中なら)コントローラーになる予定のプレイヤーか、(コントローラーが存在しない場合には)オーナーである。常在型能力場合には、そのオブジェクトの現在のコントローラー(戦場にない場合には、そのカードオーナー)を指す。起動型能力場合には、その能力起動したプレイヤーを指す。遅延誘発型能力を除く誘発型能力場合には、能力誘発した時のそのオブジェクトコントローラーを指す。遅延誘発型能力コントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。

110. パーマネント

110.1. パーマネントとは、戦場に出ているカードトークンのことである。パーマネントは無期限に戦場に残り続ける。カードトークンは、戦場に出たときにパーマネントとなり、戦場から他の領域効果やルールによって移動したときにパーマネントでなくなる。

110.2. パーマネントオーナーは、それを表すカードオーナーである。(ただしトークン場合については rule 111 参照。)パーマネントコントローラーは、通常、それをコントロール下で戦場に出したプレイヤーである。パーマネントには必ずコントローラーが1人存在する。

110.2a 効果によってプレイヤーオブジェクト戦場に出場合、特に書かれていなければ、そのオブジェクトはそのプレイヤーコントロール下で戦場に出る。

110.2b 効果によってプレイヤーが他のプレイヤーパーマネント呪文コントロールを得た場合、そのプレイヤーはその呪文がなるパーマネントコントロールするが、そのパーマネントの本来のコントローラーはその呪文スタックに置いたプレイヤーである。(この違いは多人数戦で意味を持つ。rule 800.4c 参照。)

110.3. トークンでないパーマネント特性は、カードに記載されている値であり、それに継続的効果によって修整を受ける。rule 613継続的効果の相互作用〕参照。

110.4. パーマネントタイプは5つ存在し、「アーティファクト/artifact」「クリーチャー/creature」「エンチャント/enchantment」「土地/land」「プレインズウォーカー/planeswalker」である。インスタントカードソーサリーカード戦場に出ることはできないので、パーマネントになることはあり得ない。部族カード戦場に出ることができるかできないかは、それ以外のカード・タイプによる。rule 3カード・タイプ〕参照。

110.4aパーマネント・カード/permanent card」という語は、戦場に出ることができるカードのことを指す。すなわち、アーティファクトカードクリーチャーカードエンチャントカード土地カードプレインズウォーカーカードのことである。

110.4bパーマネント呪文/permanent spell」という語は、解決によって戦場に出呪文のことを指す。すなわち、アーティファクト呪文クリーチャー呪文エンチャント呪文プレインズウォーカー呪文のことである。

110.4c パーマネントが何らかの方法ですべてのパーマネントタイプを失った場合、それはそのまま戦場にあり続ける。それはパーマネントである。

110.5. パーマネント位相とは、物理的な状態のことである。位相には4つの種類があり、それぞれ2種類のいずれかの状態を取る。すなわち、タップアンタップ、反転/非反転、オモテ向き裏向きフェイズ・インフェイズ・アウトである。パーマネントは、4組の位相それぞれについて必ずどちらかの状態である。

110.5a 位相特性ではないが、位相によってパーマネント特性が変化しうる。

110.5b パーマネントは、呪文能力によって特に指示されない限り、アンタップ、非反転、オモテ向きフェイズ・イン位相戦場に出る。

110.5c パーマネントは、呪文能力ターン起因処理位相を変更しない限り、その位相が何も影響を持たなくても、元の位相を保つ。

例:《ディミーアのドッペルゲンガー》は「{1}{U}{B}: 墓地にあるクリーチャーカード1枚を対象とし、それを追放する。ディミーアのドッペルゲンガーは、この能力を得ることを除き、そのカードコピーになる。」という能力を持つ。これが反転カード《呪師の弟子》のコピーになったとする。《呪師の弟子》の能力によってこのクリーチャーは反転し、《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を持った《暴く者、智也》になる。その後、このパーマネントが《ルーン爪の熊》のコピーになった場合、反転位相は何も意味を持たないが、反転位相のままである。その後で再びコピー 能力を用いて《鼠の短牙》(別の反転カード)のコピーになった場合、《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を持った《憎まれ者の傷弄り》(《鼠の短牙》の反転位相)になる。

110.5d パーマネントだけが位相を持つ。戦場にないカードは持たない。追放されているカード裏向きになることはあるが、それはパーマネント裏向き 位相とは何ら関係ない。同様に、戦場にないカードは、物理的にどういう状態であろうと、タップしているわけでもアンタップしているわけでもない。

111. トークン

111.1. 効果によってトークン戦場に出ることがある。トークンとは、カードによって表現されていないパーマネントを表現するために用いるマーカーのことである。

111.2. トークン生成したプレイヤーがそのオーナーである。トークンはそのプレイヤーコントロール下で戦場に出る。

111.3. トークン生成する呪文能力トークン特性の値を定める場合、その値はトークンの「文章」になる。この方法で定義された特性値は、カードに記載されている値と機能的に同値である。たとえば、これによって定められた特性値はトークンコピー可能な値である。トークンは、それを生成した呪文能力によって定義されていない特性を持たない。

例:《翡翠の魔道士》は「{2}{G}: 緑の1/1の苗木クリーチャートークンを1体生成する」という能力を持つ。これによって生成されたトークンは、マナ・コスト特殊タイプルール文章能力を持たない。

111.4. トークン生成する呪文能力が、そのトークンカード名サブタイプを定める。特に書かれていない限り、トークンカード名は、そのサブタイプと同じである。例えば、ゴブリン・スカウト・クリーチャートークンはゴブリン・スカウトというカード名であり、クリーチャー・タイプはゴブリンとスカウトの二つとなる。トークン戦場に出た後では、カード名が変わってもサブタイプは変わらない。その逆も同じである。

111.5. 呪文能力トークン生成する場合、何らかのルールや効果によってそのトークン特性のうち1つ以上を持つパーマネント戦場に出ることができなくなっていたら、そのトークン生成されない。

111.6. トークンは、パーマネント一般、あるいはそのトークンカード・タイプサブタイプに影響を及ぼすものの影響を受ける。トークンは(マジックのカードと同じ裏面であったり、マジックのパックから出てきたものであったりしても)カードとしては扱われない。

111.7. 戦場以外の領域に存在するトークンは、消滅する。これは状況起因処理である。rule 704 参照。(トークン領域を移動した場合、消滅する前に、それによる誘発型能力誘発する)

111.8. 戦場を離れトークンは、他の領域に移動することもないし、戦場に戻ることもない。そのようなトークン領域を変更しようとする場合、その代わりに現在の領域にありつづける。次に状況起因処理をチェックする時点で、消滅する。rule 704 参照。

111.9. 効果の中に、プレイヤー伝説の トークン生成するように指示するものがある。それらは、「create [name], a ...」としてそのトークン特性を列記していることがある。これは、与えられた名前を持ち列記された特性を持つトークン生成するという指示と同じである。(日本語版では、「「〇〇」という名前の...トークンを1体生成する。」というテンプレートに統一されたままです。)

111.10. 効果の中に、定義済みのトークン生成するように指示するものがある。それらの効果は、生成されるトークン特性を決定するにあたって下の定義を用いる。定義済みのトークン生成する効果は、その定義済みの特性を変更したり何かを追加したりすることがある。

111.10a 「宝物/Treasure」・トークンとは、「{T}, このアーティファクト生け贄に捧げる:好きな1マナ1点を加える。」を持つ、無色の宝物・アーティファクトトークンである。

111.10b 「食物/Food」・トークンとは、「{2}, {T}, このアーティファクト生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つ、無色の食物・アーティファクトトークンである。

111.10c 「金/Gold」・トークンとは、「このアーティファクト生け贄に捧げる:好きな1マナ1点を加える。」を持つ、無色の金・アーティファクトトークンである。

111.11. パーマネント呪文コピーは、その解決に際してトークンになる。そのトークンは、そのトークンになった呪文特性を持つ。トークン生成することに言及した置換効果誘発型能力からは、そのトークンは「生成」されたものとしては扱われない。

112. 呪文

112.1. 呪文とは、スタックにあるカードのことである。唱えるための最初の手順で(rule 601呪文唱えること〕参照)、カード呪文になり、オーナー手札などの元あった領域からスタックの一番上に移動する(rule 405スタック〕参照)。呪文解決されるか(rule 608呪文能力解決〕参照)、打ち消されるか(rule 701.5 参照)、その他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。さらなる情報は、rule 6呪文能力効果〕参照。

112.1a 呪文コピーは、それがカードによって示されていなくても呪文である。rule 706.10 参照。

112.1b カードコピー唱えさせる効果が存在する。その効果によって唱え場合、そのコピー呪文である。rule 706.12 参照。

112.2. コピーでない呪文オーナーは、その呪文を表現しているカードオーナーである。コピーである場合オーナーは、それをコントロール下でスタックに積んだプレイヤーである。呪文コントローラーは、通常、それをスタックに積んだプレイヤーである。呪文には必ずコントローラーが1人存在する。

112.3. コピーでない呪文特性は、カードに記載されている値であり、それに継続的効果によって修整を受ける。rule 613継続的効果の相互作用〕参照。

112.4. 効果によってパーマネント呪文特性が変更された場合、その効果はその呪文解決されたパーマネントにも適用され続ける。rule 400.7 参照。

例:効果が黒のクリーチャー呪文を白にした場合、そのクリーチャー戦場に出るときにも白であり、そのを変える効果が残っている限り白であり続ける。

113. 能力

113.1. 能力は以下の3つのいずれかである。

113.1a 能力には、オブジェクトの持つ特性で、そのオブジェクトがゲームに影響を及ぼせるようにするものが含まれる。オブジェクト能力はそのルール文章またはそれを生成した効果によって定義される。ルールや効果によってオブジェクト能力を得ることもある。(能力与え効果には、大抵の場合「持つ」「得る」と書かれている。)能力効果を作る(rule 609効果〕参照)。

113.1b 能力には、プレイヤーが持つ、ゲームがそのプレイヤーに及ぼす影響を変更するものがある。効果によって与えられない限り、通常、プレイヤー能力を持たない。

113.1c 能力には、スタック上にある起動型あるいは誘発型能力が含まれる。この種の能力オブジェクトである。(rule 6呪文能力効果〕参照)

113.2. 能力は、それを持っているオブジェクトに影響を及ぼすことがある。他のオブジェクトプレイヤーにも影響を及ぼすことがある。

113.2a 能力には有益なものも不利益なものもある。

例:「このクリーチャーではブロックできない」というのは能力である。

113.2b カード唱えるための追加コスト代替コストは、カード能力である。

113.2c 1つのオブジェクトが複数の能力を持つことがある。そのオブジェクトカードである場合、一行に並べられて書かれるあらかじめ定義された能力(rule 702キーワード能力〕参照)を除き、オブジェクトの文章の各段落は別個の能力を表す。カードでない場合、それを生成した効果によって複数の能力を得ることがある。また、オブジェクト呪文能力によって能力を得ることがある。1つのオブジェクトが同じ能力を複数持っている場合、それられは独立に機能する。これによって、能力が一つだけの時よりもより多くの効果を生むこともあるし、そうでないこともある。詳しい情報は各能力を参照のこと。

113.2d 能力は、1つまたは複数の単発的効果または継続的効果を作る。継続的効果の中には、置換・軽減効果が含まれる。rule 609効果〕参照。

113.3. 能力は大別して4つの区分に分けられる。

113.3a 呪文能力とは、インスタントまたはソーサリー呪文解決される間に処理される指示のことである。rule 113.6 に示す、起動型能力誘発型能力常在型能力でない、インスタントまたはソーサリー呪文の文章は呪文能力である。

113.3b 起動型能力コスト効果を持ち、通常は「[コスト]:[効果。][(あるなら)起動指示。]」という書式で書かれている。この種の能力は、そのプレイヤー優先権を持っているときならいつでも起動できる。そうしたなら、その能力スタックに積まれ、打ち消されるか解決されるかその他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。rule 602起動型能力起動〕参照。

113.3c 誘発型能力誘発条件効果を持ち、「……とき/when」「……たび/whenever」「……時/at」を含む(通常はこれから始まる)「[誘発条件], [効果。]」という書式で書かれている。誘発イベントが発生するたび、その次にいずれかのプレイヤー優先権を得る時にその能力スタックに積まれ、打ち消されるか解決されるかその他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。rule 603誘発型能力の扱い〕参照。

113.3d 常在型能力は普通の文で書かれ、単にその効果が発生する。常在型能力は、パーマネントがその能力を持って戦場にある間機能し続ける継続的効果を生み出すか、あるいはその能力を持つオブジェクトが特定の領域にある間に機能する。rule 604常在型能力の扱い〕参照。

113.4. 起動型能力誘発型能力の一部はマナ能力である。マナ能力は特別なルールに従う。マナ能力スタックを使わず、特定の条件下では優先権がないときにさえ起動することができる。rule 605マナ能力〕参照。

113.5. 起動型能力の中には忠誠度能力と呼ばれるものがある。忠誠度能力は、以下の特殊ルールが適用される。プレイヤーは自分がコントロールしているパーマネント忠誠度能力を、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で、優先権を持っていて、どのプレイヤーもそのターンにそのパーマネント忠誠度能力起動していない場合にのみ起動できる。rule 606忠誠度能力〕参照。

113.6. インスタントまたはソーサリー呪文能力は、通常、そのオブジェクトスタックにある間にのみ機能する。他のオブジェクト能力は、通常、そのオブジェクト戦場にある間にのみ機能する。例外は以下の通り。

113.6a 特性定義能力は、ゲームの外部も含むあらゆる場所で機能する。rule 604.3 参照。

113.6b どの領域で機能するかが書かれている能力は、その領域でのみ機能する。

113.6c あるオブジェクトの持つ、それ自身のマナ・コストを払うのではなく代替コスト支払うことをプレイヤーに認める能力その他のそれを唱えるためのコストを変更する能力スタックにある間に機能する。

113.6d オブジェクトの、その特定のオブジェクトプレイするあるいは唱えることに制限や修整をもたらす能力は、プレイできるあるいは唱えられる領域にある間とスタックにある間に機能する。その特定のオブジェクト自身にそれをプレイするあるいは唱えることに制限や修整をもたらす他の能力与えるそのオブジェクト能力は、スタックにある間にのみ機能する。

113.6e オブジェクト能力で、その特定のオブジェクトをどの領域からプレイする、あるいは唱えることができるかを限定したり修整したりする能力は、ゲームの外部を含むどこにあっても機能する。

113.6f オブジェクト能力で、それが打ち消されないと書かれているものは、スタックにある間に機能する。

113.6g オブジェクト能力で、それが戦場に出る状況を変更するものは、そのオブジェクト戦場に出てくるに際して機能する。rule 614.12 参照。

113.6h オブジェクト能力で、それにカウンターを置けないとするものは、そのオブジェクト戦場にある間に加えて、そのオブジェクト戦場に出る際にも機能する。

113.6i オブジェクトの、戦場にある間に支払うことのできないコストを必要とする起動型能力は、そのコスト支払うことができる領域にある間に機能する。

113.6j 戦場以外の領域にある間にのみ誘発しうる誘発条件を持つ誘発型能力は、その誘発しうる領域にある間に機能する。その誘発型能力が他に誘発条件を持っていた場合、単一の誘発型能力が複数の領域で機能することもありうる。

例:《赦免のスラル》は「赦免のスラルが戦場に出るか、これが憑依しているクリーチャー死亡するかしたとき、エンチャント1つを対象とし、それを破壊する。」という能力を持つ。1つめの誘発条件戦場にある間に機能するが、2つめの誘発条件追放 領域にある間に機能する。rule 702.54憑依〕参照。

113.6k コスト効果が、そのオブジェクトを特定の領域から移動させるものである場合、その領域にある間にのみ機能する。その能力誘発条件として、あるいはその能力のそれ以前のコスト効果として、そのオブジェクトをその領域に移動すること、あるいはそのオブジェクトオーラである場合にはそれがエンチャントしているオブジェクト戦場を離れることが含まれている場合は、この限りではない。その能力効果が、そのオブジェクトを特定の領域から移動させる効果を持つ遅延誘発型能力を作る場合も同様である。

例:《組み直しの骸骨》は「{1}{B}: あなた墓地にある組み直しの骸骨をタップ状態戦場に戻す。」という能力を持つ。この能力は、《組み直しの骸骨》が自分の墓地にある間にしか起動できない。

113.6m ゲームの開始前、デッキ 構築に関するルールを変更する能力が存在する。その種の能力は、この総合ルールだけでなく、マジック・イベント規定その他特定のフォーマットでのデッキ 構築ルールを定めた文書を変更する。しかしながら、その種の能力によっても、あるフォーマットにおいて禁止や制限されているカードは禁止あるいは制限されているままである。現在のマジック・イベント規定は、http://wpn.wizards.com/en/resources/rules-documents から参照できる。(訳注:日本語訳は http://mjmj.info/ 以下で公開されている)

113.6n 紋章次元カードヴァンガードカード計略カード策略カード能力統率領域において機能する。rule 114紋章〕、rule 901プレインチェイス戦〕、rule 902ヴァンガード戦〕、rule 904アーチエネミー戦〕、rule 905コンスピラシー・ドラフト〕参照。

113.7. 能力の発生源は、それを作ったオブジェクトである。スタックにある起動能力の発生源は、起動した能力を持つオブジェクトである。スタックにある、または誘発してスタックに積まれるのを待っている誘発能力の発生源は、(遅延誘発型能力を除き)誘発した能力を持つオブジェクトである。遅延誘発型能力の発生源については、rule 603.7d-f 参照。

113.7a いったん起動し、または誘発したら、能力はその能力の発生源とは独立して スタックに存在する。以降、その能力の発生源破壊したり除去したりしても、能力には影響を及ぼさない。いくつかの能力は、その能力が直接何かをするのではなく、その能力の発生源に何かをさせることに注意すること(例えば、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。放蕩紅蓮術士はそれに1点のダメージ与える」)。このような場合起動型能力を宣言したり誘発型能力スタックに置いたりする時点でその発生源の情報を参照する起動型能力誘発型能力は、その能力スタックに置かれる時点でそれらの情報をチェックする。それ以外の理由で発生源の情報を参照する能力は、その能力解決時にその情報をチェックする。いずれにせよ、チェックする時点で発生源が既に元あった領域にない場合、その能力の発生源の、その領域を離れる直前の情報を使う。すでに存在しなくなっていても、発生源がその処理を行なう。

113.8. スタックにある起動型能力コントローラーは、その能力起動したプレイヤーである。スタックにある誘発型能力コントローラーは、遅延誘発型能力を除き、その能力誘発したときにその能力の発生源コントロールしていたプレイヤーである。コントローラーがいない場合、その能力誘発した時のその能力の発生源オーナーである。遅延誘発型能力コントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。

113.9. スタックにある起動型能力誘発型能力呪文ではないので、呪文打ち消すものによっては打ち消されない。スタックにある起動型能力誘発型能力は、能力打ち消すと書かれている効果によって打ち消される。常在型能力スタックを用いないので、打ち消されることはない。

113.10. 効果によって、オブジェクト能力が追加されたり、あるいは取り除かれたりすることがある。能力を追加する効果は、そのオブジェクト能力を「得る/gain」もしくは「持つ/have」などと書かれる。能力を取り除く効果は、そのオブジェクト能力を「失う/lose」と書かれる。

113.10a 起動型能力を追加する効果には、その能力起動指示が含まれることがある。それらの指示はそのオブジェクトに追加された能力の一部になる。

113.10b 能力を取り除く効果は、その能力が複数あっても全て取り除く。

113.10c 複数の効果が同じ能力を追加して取り除いた場合、一般には最新のものが優先される。継続的効果の相互作用について、詳しくは rule 613 参照。

113.11. 効果によって、オブジェクトは特定の能力を得なくなることがある。それらの効果では、そのオブジェクトはその能力を「持つことができない/can't have」と書かれている。もしオブジェクトがその能力を持っている場合、その能力を失う。また、効果によってその能力をそのオブジェクトに得させることもできない。呪文能力解決がその特定の能力をそのオブジェクトに得させる継続的効果を作る場合、その継続的効果のその部分は適用されないが、その継続的効果の他の部分は適用され、またその解決された呪文能力の作る他の継続的効果は作られる。常在型能力によって作られた、その特定の能力を得させる継続的効果は、そのオブジェクトに適用されない。

113.12. オブジェクト特性を定めたり、あるいは単にそのオブジェクトの性質を決めたりする効果は、効果によって得られる能力とは区別される。オブジェクト能力を「得る」もしくは「持つ」時、その能力は他の効果によって取り除かれることがありうる。一方、効果によってオブジェクト特性が定義された場合(「[パーマネント]は[特性値]である/[permanent] is [characteristic value]」)、それは能力を得させることにはならない(rule 604.3 参照)。同様に、効果によってオブジェクトがある性質を得た場合(「[パーマネント]はブロックされない」)、それは能力を得させもしないし特性を定義することもない。

例:《ムラガンダの印刻》は「能力を持たないクリーチャーは+2/+2の修整を受ける。」と書かれている。《ルーン爪の熊》(能力を持たないクリーチャー)が「エンチャントされているクリーチャー飛行を持つ」と書かれたオーラエンチャントされている場合、+2/+2の修整を受けることはない。「エンチャントされているクリーチャーは赤である」あるいは「エンチャントされているクリーチャーブロックされない」と書かれたオーラエンチャントされている場合、変わらず+2/+2の修整を受ける。

114. 紋章

114.1. 効果によって、紋章統率領域に置かれることがある。紋章とは、1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たない。

114.2. 紋章生成する効果は「[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章を得る。/[Player] gets an emblem with [ability]」と書かれる。これは、[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章統率領域に置くことを意味する。紋章オーナーはそのプレイヤーであり、そのプレイヤーがその紋章コントロールする。

114.3. 紋章は、それを生成した効果によって定義された能力以外の特性を持たない。紋章カード名を持たず、カード・タイプを持たず、マナ・コストを持たず、を持たない。

114.4. 紋章能力統率領域で機能する。

114.5. 紋章カードでもパーマネントでもない。「紋章」はカード・タイプではない。

115. 対象

115.1. 呪文能力の一部は、そのコントローラーに1つかそれ以上の対象を選ばせる。対象とは、その呪文能力が影響を及ぼす、オブジェクトプレイヤーである。それらの対象呪文能力スタックに積む行程の一部として宣言される。対象は、他の呪文能力によって指示されない限り、変更することはできない。

115.1a インスタント呪文ソーサリー呪文は、その文章中に「[何か]を対象とする/target [something]」という表記がある場合対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、呪文唱える際に行なう。rule 601.2c 参照。(インスタントソーサリーの文章内にある起動型能力誘発型能力が「対象」の語を用いていたとしたら、その呪文ではなく能力対象をとる。)

例:「このカードサイクリングしたとき、クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは-1/-1の修整を受ける」という能力を持つソーサリーカードがあった場合誘発型能力対象をとるが、呪文対象をとるとは限らない。

115.1b オーラ呪文は、必ず、対象を取る。オーラ対象は、エンチャントキーワード能力によって規定される(rule 702.5エンチャント〕参照)。対象の選択は、呪文唱える際に行なう。rule 601.2c 参照。オーラパーマネント対象を取らない。オーラ呪文だけが対象を取る。(オーラパーマネント起動型能力誘発型能力対象を取ることがあり得る。)

115.1c 起動型能力は、「[何か]を対象とする/target [something]」という表現で影響を及ぼすものを特定している場合対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、能力起動する際に行なう。rule 602.2b 参照。

115.1d 誘発型能力は、「[何か]を対象とする/target [something]」という表現で影響を及ぼすものを特定している場合対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、能力スタックに積む際に行なう。rule 603.3d 参照。

115.1e 装備接合などキーワード能力の一部は、対象を取る起動型能力誘発型能力を意味している。また、変容などキーワード能力の一部は、呪文対象を取らせるようにする。それらの場合、「[何か]を対象とする」という表現はその能力そのものには表記されていないが、キーワード能力のルールに記載されている。(キーワードの注釈文にもしばしば「対象」の語が含まれている。)rule 702キーワード能力〕参照。

115.2. 呪文能力対象としては、通常、パーマネントだけが適正である。この例外は、(a) その呪文能力が他の領域にあるオブジェクトプレイヤー対象にできると明記されているときと、(b) 呪文能力のように戦場に存在することがありえないオブジェクト対象とするときだけである。rule 115.4 参照。

115.3. 同じ「target」の語で示される中で(日本語版では、「[性質]N個」あるいは「[性質]N個か[性質]M個」などとしてまとめられている中で)、同じ対象を複数回選ぶことはできない。複数の対象群がある場合、同一のオブジェクトプレイヤーを(条件を満たしているなら)それぞれ1回ずつ対象に取ることができる。この規定は、呪文能力対象を選ぶときと、呪文能力対象を変更したり新しい対象を選んだりするとき(rule 115.7 参照)の両方に適用される。

115.4. 英語版では、ダメージ関連の呪文能力の中に、「target [something]」ではなく、「any target」や「another target」、「two targets」などを取るものがある。これらの対象は、クリーチャープレイヤープレインズウォーカーでありうる。クリーチャーでないアーティファクト呪文など、その他のゲーム上のオブジェクトは選択できない。日本語版では、それらは書き下され、「クリーチャーN体かプレインズウォーカーN体かプレイヤーN人を対象とする。」というような表現になっている。

115.5. スタックにある呪文能力は、それ自身の対象としては不適正である。

115.6. 対象を取りうる呪文能力には、0個の対象を選べるものもある。そのような呪文能力対象を取りうる呪文能力ではあるが、1個以上の対象を選んでいるときのみ対象を取る。

115.7. 呪文能力効果を変更することを認める効果や、呪文能力対象を新しく選ばせる効果が存在する。

115.7a 効果によってプレイヤー呪文能力について「その(それらの)対象を変更する/change the target(s)」場合呪文能力対象は、他の適正な対象にだけ変更できる。対象を変更できない場合、元の対象がすでに不適正になっていたとしても、元の対象がそのまま対象になったままになる。対象すべてを適正な別の対象に変更できない場合、それらの対象はすべて変更されずに元のまま残る。

115.7b 効果によってプレイヤー呪文能力について「対象1つを変更する/change a target」場合rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)1つだけを変更することができる。

115.7c 効果によってプレイヤー呪文能力について「任意の対象を変更する/change any targets」場合rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)任意の一部を変更することができる。

115.7d 効果によってプレイヤー呪文能力について「新しい対象を選ぶ/choose new targets」場合、そのプレイヤーはその現在の対象のうち望む数を、それが不正な対象であったとしても、そのままに残しておいてもよい。プレイヤーが新しく選んだ対象は適正でなければならないし、そのままに残してある対象を不適正にするものであってはならない。

115.7e 呪文能力対象を変更したり新しい対象を選んだりする場合、その変更が適正かどうかを判断するためには最終的に定められた対象だけを確認する。

例:「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人と、他のクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。電弧の痕跡はその前者に2点のダメージ与え、その後者に1点のダメージ与える。」というソーサリー《電弧の痕跡》の現在の対象が、順に《ルーン爪の熊》と《ラノワールのエルフ》であるとする。あなたが「呪文1つを対象とする。あなたはそれの新しい対象を選んでもよい。」というインスタント《移し変え》を《電弧の痕跡》を対象唱え場合、1つめの対象を《ラノワールのエルフ》に、2つめの対象を《ルーン爪の熊》に変えることができる。

115.7f 呪文能力は、1つ以上のものを対象として(ダメージカウンターなどの)効果を「分割/divide」したり「分配/distribute」したりすることがある。その種の呪文能力のための対象を変更したり新しく選んだりする場合、元の分割を変更することはできない。

115.8. モードを持つ呪文能力は、モードごとに異なった対象の取り方をする場合がある。モードを持つ呪文能力対象を変更したり新しく選んだりする効果によっては、そのモードは変更されない。(rule 700.2 参照)

115.9. オブジェクトの中には、他の呪文能力対象を取るかどうかを見るものがある。文章によって、それがチェックするのは対象の現在の状態であるか、あるいは選ばれた時点での状態であるか、その両方を見るかが違う。

115.9a 「単一の対象を持つ[呪文能力]/[spell or ability] with a single target」を見るオブジェクトは、その呪文能力スタックに積まれた時点で合計何回オブジェクトプレイヤー対象として選ばれたかを数える。現時点で適正である対象の数を数えるのではない。同一のオブジェクトプレイヤーが複数回対象として選ばれていた場合、それぞれを別々に数える。

115.9b 「[何か]を対象とする[呪文能力]/[spell or ability] that targets [something]」を見るオブジェクトは、その呪文能力対象がその時点でどうなっているかを見る。対象にしたオブジェクトが元あった領域に存在し、あるいは対象にしたプレイヤーがまだゲームに残っているのであれば、その対象がその呪文能力にとって不適正になっていたとしても、その現在の情報を用いる。オブジェクトがその領域になくなっていたり、プレイヤーがゲームに存在しなくなっているのであれば、その対象は無視され、最後の情報は用いられない。

115.9c 「[何か]のみを対象とする[呪文能力]/[spell or ability] that targets only [something]」は、その呪文能力スタックに積まれたときにいくつの異なったオブジェクトプレイヤー対象として選んだか(その後対象を変更する効果によって変更されたものも含む)を数える。現時点で適正である対象の数を数えるのではない。その数が1であれば(その呪文能力が同一のオブジェクトプレイヤーを複数回対象にしていても)その呪文能力対象は、rule 115.9b に書かれている通りにチェックされる。

115.10. 呪文能力は、対象にしていないオブジェクトプレイヤーに影響を及ぼすことがある。一般に、その種のオブジェクトプレイヤー呪文能力解決時まで選択されない。rule 608呪文能力解決〕参照。

115.10a オブジェクトプレイヤー呪文能力の影響を受けるからといって、そのオブジェクトプレイヤーが自動的にその呪文対象になるわけではない。そのオブジェクトプレイヤーが、その呪文能力の文章内、あるいはキーワード能力のルール内の「対象」の語を用いて指定されていない限り、対象ではない。

115.10b 特に、オブジェクトの文章中に出てくる「あなた/you」は対象を取ることを意味しない。

116. 特別な処理

116.1. 特別な処理は、プレイヤー優先権を持っているときに行なう、スタックを用いない処理である。ゲームが自動的に作る、ターン起因処理状況起因処理と混同してはならない。(rule 703ターン起因処理〕、rule 704状況起因処理〕参照)

116.2. 特別な処理には、以下の9つがある。

116.2a 土地プレイすることは特別な処理である。土地プレイするとは、その土地を元あった領域(通常はそのプレイヤー手札)から戦場に出すことである。何も効果がない場合プレイヤーは自分のターンの間に1度だけこの処理を行なうことができる。プレイヤーは自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空であれば、この特別な処理を行なうことを選んでもよい。rule 305土地〕参照。

116.2b 裏向きパーマネントオモテ向きにすることは特別な処理である。プレイヤー優先権を持っているときならいつでも、この処理を行なうことができる。rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

116.2c 効果の中には、後でプレイヤーに何らかの処理を認めるものがある。その多くは継続的効果の終了や、遅延誘発型能力誘発の中止である。そうすることは特別な処理である。その効果遅延誘発型能力誘発を中止させたり継続的効果を終了させたりすることを許している場合、その効果に特にタイミングの制限が書かれていない限り、プレイヤー優先権を持っているときならいつでもこの処理を行なうことができる。

116.2d 常在型能力からの効果によって、その能力からの効果をある期間だけ失わせるという処理を行なえることがある。そうすることは特別な処理である。プレイヤー優先権を持っているときならいつでもこの処理を行なうことができる。

116.2eあなたインスタント唱えられるときならいつでも、あなたは《待ち受ける禿鷹》を捨ててもよい」という能力を持つカード(《待ち受ける禿鷹》)が存在する。そうすることは特別な処理である。プレイヤー優先権を持っているときならいつでもこの処理を行なうことができる。

116.2f 待機 能力つきのカード手札に持つプレイヤーは、そのカード追放することができる。これは特別な処理である。プレイヤー優先権を持っているときで、そのカードスタックに積むことによって唱え始めることができるときならいつでもこの処理を行なうことができる。rule 702.61待機〕参照。

116.2g 相棒を選んだプレイヤーは、{3}を支払ってそのカードゲームの外部から手札に持ってくることができる。これは特別な処理である。プレイヤーは、優先権を持っていてスタックが空で自分のターンのメイン・フェイズの間であればいつでも、この処理をすることができるが、そのゲームでまだこの処理をしていない場合に限られる。rule 702.138相棒〕参照。

116.2h プレインチェイス戦においては、次元ダイスを振ることは特別な処理である。プレイヤーはこの処理を、自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空であれば行なうことができる。この処理を行なうためのコストとして、そのターンに既に行なったこの処理の回数に等しい量のマナが必要である。そのターンの間に効果によって次元ダイスを振っていた場合次元ダイスを振った回数と等しくならないことに注意すること。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

116.2i コンスピラシー・ドラフトにおいては、統率領域にある裏向き策略カードオモテ向きにすることは特別な処理である。プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでもこの処理を行なうことができる。rule 905.4a 参照。

116.3. プレイヤー特別な処理を行なった場合、そのプレイヤーがその後で優先権を得る。

117. タイミングと優先権

117.1. 呪文能力がいずれかのプレイヤーに何か処理を行なうよう指示していない限り、ある時点でどちらのプレイヤーが処理を行なえるかは、優先権のシステムによって決定される。優先権を持つプレイヤー呪文唱えたり、能力起動したり、特別な処理を行なったりできる。

117.1a プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでもインスタント呪文唱えることができる。プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間で優先権を持っているときにスタックが空であればインスタント以外の呪文唱えることができる。

117.1b プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでも起動型能力起動できる。

117.1c プレイヤー優先権を持っているときならいつでも取れる特別な処理が存在する。他の特別な処理については、自分のメイン・フェイズの間で優先権を持っているときにスタックが空であれば可能である。rule 116特別な処理〕参照。

117.1d プレイヤーは、優先権を持っている時か、呪文唱えたり能力起動したりする途中でマナ支払いが必要な時、あるいは(呪文唱えたり解決したりしている間や、能力起動したり解決したりしている間も含む)ルールや効果マナ支払いを求めた時ならいつでもマナ能力起動できる。

117.2. 他の能力や処理は、ゲームのルールによって自動的に作られたり実行されたりするか、または優先権を得ることなくプレイヤーによって実行される。

117.2a 誘発型能力は、呪文唱えている間や能力起動している間、あるいは呪文能力解決している間であっても、いつでも誘発する(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)。しかしながら、能力誘発した瞬間には何もしない。いずれかのプレイヤー優先権を得る時点で、誘発していてまだスタックに積まれていない能力スタックに積まれる。rule 117.5 参照。

117.2b 常在型能力は継続的にゲームに影響を及ぼす。優先権は関係しない。(rule 604常在型能力の扱い〕、rule 611継続的効果〕参照)

117.2c ターン起因処理は、特定のステップフェイズが始まったときに自動的に発生する。これはプレイヤー優先権を得るよりも前に処理される。rule 117.3a 参照。ターン起因処理は各ステップフェイズが終わったときにも自動的に発生し、それ以降にプレイヤー優先権を得ることはない。rule 703ターン起因処理〕参照。

117.2d 状況起因処理は特定の条件を満たしたときに自動的に発生する。rule 704状況起因処理〕参照。これはプレイヤー優先権を得る直前に処理される。rule 117.5 参照。

117.2e 呪文能力解決すると、プレイヤーに選択を求めたり処理を行なわせたりマナ能力起動を許可したりすることがある。プレイヤーがそうした場合にも、呪文能力解決中にはいずれのプレイヤー優先権を得ない。rule 608呪文能力解決〕参照。

117.3. どちらのプレイヤー優先権を持っているかは、以下のルールによって定められる。

117.3a アクティブ・プレイヤーは、ほとんどのフェイズステップの開始時に、ターン起因処理(ドロー・ステップの間にカードを1枚くことなど。rule 703 参照)の後、そのフェイズステップの開始時に誘発する能力スタックに積まれた後で優先権を得る。ただし、アンタップ・ステップには優先権は発生せず、通常はクリンナップ・ステップにも優先権は発生しない(rule 514.3 参照)。

117.3b 呪文能力(マナ能力を除く)が解決されたら、アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

117.3c 呪文唱えたり、能力起動したり、特別な処理を行なったりしたプレイヤーは、その後で優先権を得る。

117.3d プレイヤー優先権を持っていて何も処理をしないことを選んだ場合、そのプレイヤーパスしたことになる。そのプレイヤーマナ・プールマナが残っている場合、何がどれだけ残っているかを宣言する。その後、ターン順で次のプレイヤー優先権を得る。

117.4. 全てのプレイヤー続けてパス(すべてのプレイヤーが何も処理を行なわずにパスすることをそう言う)した場合スタックの一番上のオブジェクト解決される。この時点でスタックが空の場合、そのフェイズステップは終了する。

117.5. いずれかのプレイヤー優先権を得る場合、ゲームはまず該当する状況起因処理を単一のイベントとして行なう(rule 704状況起因処理〕参照)。状況起因処理が一つも発生しなくなるまでチェックが繰り返される。その後、誘発型能力スタックに積まれる(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)。この手順は、それ以上の状況起因処理が発生せず、能力誘発しない状態になるまで繰り返される。その後で、該当するプレイヤー優先権を得る。

117.6. 「共有チーム・ターン」選択ルールにおいて、個人ではなくチーム優先権を得る。rule 805「共有チーム・ターン」選択ルール〕参照。

117.7. 優先権を持つプレイヤーが、他の呪文能力スタックにある間に呪文唱えたり起動型能力起動したりした場合、新しい呪文能力は、その前の呪文能力に「対応して唱えられ、あるいは起動された、という。新しい呪文能力は、一番最初に解決されることになる。rule 608呪文能力解決〕参照。

118. コスト

118.1. コストとは、他の処理をするため、あるいは他の処理を妨げるために必要な処理や支払いのことである。コスト支払うとは、プレイヤーがそのコストを含む呪文能力効果で特定されている指示を実行することである。

118.2. コストマナ支払いが含まれる場合コスト支払プレイヤーマナ能力起動する機会を得る。呪文唱えたり起動型能力起動したりするためのコスト支払いは、rule 601.2f-h に示された手順を取る。

118.3. プレイヤーは、コストを完全に支払うために必要なリソースを持たずにそのコスト支払うことはできない。例えば、ライフが1点しかないプレイヤーは、2点のライフコストとして支払うことはできないし、タップ状態パーマネントタップすることでコスト支払うことはできない。rule 202マナ・コスト〕、rule 602起動型能力起動〕参照。

118.3a マナ支払うことは、プレイヤーマナ・プールから指示されただけのマナを取り除くことによって行なわれる(プレイヤーはいつでも0点のマナ支払うことができる)。支払いの後でマナ・プールマナが残っている場合、そのプレイヤーは何がどれだけ残っているかを宣言する。

118.3b ライフ支払うことは、プレイヤーライフ総量から指示されただけの点数のライフを減らすことによって行なわれる(プレイヤーはいつでも0点のライフ支払うことができる)。

118.3c コスト支払うことが義務である場合にも、マナ能力起動することは義務ではない。

例:あるプレイヤーが「アーティファクトでない呪文唱えるためのコストは{1}多くなる。」という《磁石のゴーレム》をコントロールしている。他のプレイヤーが、待機状態のソーサリーカードから最後の時間カウンターを取り除いた。そのプレイヤーは可能ならばその呪文唱えなければならないが、そうするためには{1}のコストが必要である。マナ・プールに充分なマナがある場合にはそのコスト支払わなければならない。しかし、そのマナを出すためのマナ能力起動することは義務ではない。そのカードはただ追放されたままになる。

118.4. コストの中に{X}やXが含まれることがある。rule 107.3 参照。

118.5. コストが{0}によって表されていたり、{0}にまで減少したりすることがある。その類のコスト支払うためにプレイヤーが取らなければならない処理は、支払うことを宣言するだけである。コスト支払いにリソースが必要ないが、自動的に支払われるわけではない。

118.5a マナ・コストが{0}の呪文は、1以上のコストを持つ呪文と同じように唱えられなければならない。自動的に唱えられるわけではない。これはコストが{0}の起動型能力についても同じである。

118.6. マナ・コストを持たないオブジェクトが存在する。これは、支払うことができないコストを意味する。能力も、マナ・コストを持たないオブジェクトマナ・コストを元にコストを決めた場合に、支払うことができないコストを持つことがある。支払うことができないコストを持つ呪文唱えたり、能力起動したりすることは適正な処理であるが、支払うことのできないコスト支払おうとすることは不適正な処理である。

118.6a 支払うことができないコストが、何らかの効果によって加算されたり、追加コストが加わったりしても、そのコスト支払うことができないままである。支払うことができないコストに、マナ・コストを払わずに唱えてもよいという効果などの代替コストが適用された場合、その代替コスト支払うことは適正である。

118.7. プレイヤーが実際に支払コストは、効果によって変更されたり減らされたりすることがある。コストマナ部分がコスト減少効果によってまったくなくなった場合、{0}として扱う。そうして変更されたコスト支払うことは、元のコスト支払ったのと同じように扱う。

118.7a 一定量の不特定マナコストから減少させる効果は、そのコスト不特定マナ部分にだけ影響する。そのコストの、 マナ無色 マナの部分には影響を及ぼさない。

118.7b 一定量の マナ無色 マナコストから減る場合、そのコストがそのタイプマナを求めていなかったなら、コストからその量の不特定マナが減らされる。

118.7c 一定量の マナコストから減る場合、その減る量がそのコストに含まれるそのマナよりも多かったなら、そのマナはなくなるまで減り、余剰分の不特定マナが減る。

118.7d 一定量の無色 マナコストから減る場合、その減る量がそのコストに含まれる無色 マナよりも多かったなら、無色 マナはなくなるまで減り、余剰分の不特定マナが減る。

118.7e 混成マナ・シンボルで示されているある量のマナコストから減る場合、そのコスト支払プレイヤーはそのコスト減少が適用される時点でそのシンボルのうちいずれか半分を選ぶ(rule 601.2f 参照)。 マナである半分を選んだ場合、そのマナ1点を減らす。不特定マナである半分を選んだ場合、そこに示されている数の不特定マナを減らす。

118.7f ファイレクシア・マナ・シンボルで示されているマナコストから減らされる場合、そのシンボルのマナ1点が減らされる。

118.7g 1個以上の氷雪マナ・シンボルで示されているある量のマナコストから減らされる場合、そのコストはその量の不特定マナだけ減らされる。

118.8. 呪文能力の一部は追加コストを持つ。追加コストは、呪文ルール文章に記されているコスト、あるいは他の効果によって呪文能力に適用されるコストであり、呪文マナ・コストあるいは能力起動コスト支払うのと同時にそのコントローラー支払わなければならない。キーワードとして記される追加コストも存在する。rule 702 参照。

118.8a 追加コストは、唱えられる一つの呪文あるいは起動される一つの能力に複数適用されることがある。呪文能力コントローラーは、それらのコスト支払う意思を、rule 601.2b に基づいて宣言する。

118.8b 追加コストの一部は選択可能である。

118.8c 効果によってプレイヤーが「可能ならば」呪文唱えるように指示されていた場合、その呪文非公開領域にある何らかの値を持つカードを含む強制追加コストを持っていたならば、その必要なカードがその領域に存在したとしてもその呪文唱えることは強制されない。

118.8d 追加コストによって呪文マナ・コストが変化することはなく、単に支払うべきコストが変化するだけである。呪文マナ・コストを参照する呪文能力は、その元の値を参照する。

118.9. 代替コストを持つ呪文が存在する。代替コスト呪文の文章に記されているか、または他の効果によって適用されるコストで、そのコントローラー呪文マナ・コスト支払うのではなく支払うことができるコストのことである。代替コストは「あなたは[このオブジェクトの]マナ・コスト支払うのではなく[処理]してもよい/You may [action] rather than pay [this object's] mana cost」あるいは「あなたは[このオブジェクトを]そのマナ・コスト支払うことなく唱えてよい/You may cast [this object] without paying its mana cost.」と書かれている。キーワードとして記される代替コストも存在する。rule 702 参照。

118.9a 単一の呪文唱えるに際しては、代替コストは1つしか適用できない。その呪文コントローラーは、そのコスト支払う意思を、rule 601.2b に基づいて宣言する。

118.9b 代替コストは一般的に選択可能である。呪文唱えることを認める効果は、特定の代替コスト支払いを必要とすることがある。

118.9c 代替コストによって呪文マナ・コストが変化することはなく、単に支払うべきコストが変化するだけである。呪文マナ・コストを参照する呪文能力は、その元の値を参照する。

118.9d 呪文唱えるために代替コスト支払場合、その呪文に影響を及ぼす追加コストコスト増加、コスト減少はその代替コストに対して適用される(rule 601.2f 参照)。

118.10. コスト支払いは、1つの呪文能力効果に対してしか適用できない。たとえば、プレイヤークリーチャーを1体だけ生け贄に捧げることで、2つのパーマネントがそれぞれ持つ、コストクリーチャーを1体生け贄に捧げなければならない起動型能力起動することはできない。また、呪文能力解決は、効果の一部が他の呪文能力コストとして求められていることと同じであっても、そのコスト支払ったことにはならない。

118.11. コスト支払うための処理は、効果によって修整されることがある。その結果、実際の処理が表記されている内容と一致しなくても、そのコスト支払われたものとして扱う。

例:累加アップキープコストとして「カードを1枚く」というものを持つエンチャント、《精神の渦》と「あなたカードくなら、代わりにあなたはそのドローを飛ばしてもよい。」という能力を持つ《片意地な使い魔》をコントロールしている時、そのプレイヤーは《精神の渦》の累加アップキープコスト支払うことを選んだ上でカードかないことを選んでもよい。その場合でも、累加アップキープコスト支払われたものとして扱う。

118.12. 呪文起動型能力誘発型能力の中に、「[ある処理]する。[プレイヤーが][そうした/しなかった/できない]なら、[効果]/[Do something]. If [a player] [does, doesn't or can't], [effect]」、あるいは「[プレイヤーは][ある処理]してもよい。[そのプレイヤーが][そうした/しなかった/できない]なら、[効果]/[A player] may [do something]. If [that player] [does, doesn't, or can't], [effect]」というものがある。この場合の[ある処理]はコストであり、呪文能力解決時に支払う。「[そうした(しなかった)]なら」という節は、そのプレイヤーがその選択的コスト支払うことを選んだり、あるいは選択的でないコスト支払い始めたりしたかどうかをチェックする。実際にどのようなイベントが発生したかは問わない。

例:あなたが「プレイヤー呪文1つを唱えたとき、行き詰まりを生け贄に捧げる。そうしたなら、そのプレイヤーの各対戦相手は、カードを3枚く。」というエンチャント、《行き詰まり》をコントロールしている。ある呪文唱えられて《行き詰まり》の能力誘発したあと、《行き詰まり》を追放する別の能力起動したとしたら、《行き詰まり》の能力解決された時点で「行き詰まりを生け贄に捧げる」というコスト支払うことはできないので、どのプレイヤーカードくことはない。

例:対戦相手が「このターン、クリーチャー対戦相手コントロール下で戦場に出るなら、代わりにそれはあなたコントロール下で戦場に出る。」という呪文《標本集め》を唱えた。一方、あなたは「偽皮操りがオモテ向きになったとき、あなたは『あなた手札にある変異を持つクリーチャーカードを1枚、オモテ向き戦場に出す。』を選んでもよい。そうしたなら、偽皮操りをオーナー手札に戻す。」という能力を持つ変異持ちクリーチャー《偽皮操り》を裏向きコントロールしている。《偽皮操り》をオモテ向きにし、変異を持つクリーチャーカードを1枚手札から選び、戦場に出そうとする。《標本集め》の効果によってそのクリーチャー対戦相手コントロール下で戦場に出るが、コスト支払うことを選んだので、《偽皮操り》はオーナー手札に戻る。

118.12a カードの中には「[あるプレイヤーが別の処理]しないかぎり、[処理]する/[Do something] unless [A player does something else]」と書かれているものがある。これは「[あるプレイヤーは別の処理]してもよい。そうしないなら、[処理]する/[A player may do something else]. If [that player doesn't], [do something]」というのと同じ意味である。

118.12b 効果の中にはプレイヤー領域からすかどうかを選ばせ、その領域で見つけたカードに追加の処理を行なわせ、その後に「[プレイヤーが]そうしたなら/If [a player] does」節が続くものがある。この節はプレイヤーすことを選んだかどうかをチェックするものであり、そのプレイヤーが追加の処理を行なったかどうかを参照するものではない。

118.13. コストの中には、混成マナ・シンボルファイレクシア・マナ・シンボルなど、複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルを含むものがある。

118.13a 呪文マナ・コスト起動型能力起動コストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのシンボルの分を支払う方法の選択は、それのコントローラーがその呪文能力の提示に際して行なう(rule 601.2b 参照)。

118.13b 呪文能力解決中に支払われるコストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのコスト支払う直前に、そのコスト支払プレイヤーがそのシンボルの分を支払う方法を選ぶ。

118.13c 特別な処理に伴うコストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのコスト支払う直前に、その特別な処理を行なうプレイヤーがそのシンボルの分を支払う方法を選ぶ。

119. ライフ

119.1.プレイヤー初期ライフ総量は20点である。変種ルールの中にはこれと異なる初期ライフ総量を定めるものもある。

119.1a 双頭巨人戦では、各チーム初期ライフ総量は30点である。rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

119.1b ヴァンガード戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は20点にそのヴァンガードカードライフ補正子を加えた値である。rule 902ヴァンガード戦〕参照。

119.1c 統率者戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は40点である。rule 903統率者戦〕参照。

119.1d 2人ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は30点である。rule 903.12ブロール 選択ルール〕参照。

119.1e アーチエネミー戦では、魔王初期ライフ総量は40点である。rule 904アーチエネミー戦〕参照。

119.2. プレイヤー与えられたダメージは、通常、そのプレイヤーライフをその量だけ失わせる。rule 120.3 参照。

119.3. 効果プレイヤーライフを得させたり失わせたりする場合、そのプレイヤーライフ総量はそれだけ変動する。

119.4. コスト効果プレイヤーに1点以上の量のライフ支払うことを認める場合、そのプレイヤーライフ総量がその値以上の場合に限って支払うことができる。ライフ支払った場合、その支払った分だけライフ総量が減少する、つまり、プレイヤーはその支払った分のライフを失う。(プレイヤーはいつでも0点のライフ支払うことができる。)

119.4a 双頭巨人戦において、コスト効果プレイヤーに1点以上の量のライフ支払うことを認める場合、そのプレイヤーはそのチーム共有ライフ総量が、そのチームの両プレイヤー支払ライフ総量値以上の場合に限って支払うことができる。ライフ支払った場合、その支払った分だけ共有ライフ総量が減少する。(プレイヤーはいつでも0点のライフ支払うことができる。)

119.5. 効果プレイヤーライフ総量を特定の値にする場合、そのプレイヤーライフ総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。

119.6. プレイヤーライフ総量が0以下になった場合、そのプレイヤー状況起因処理としてゲームに負ける。rule 704 参照。

119.7. 効果によってプレイヤーライフを得られない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフ総量が多いプレイヤーライフ総量交換することはできない。その場合交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーライフ総量が多くなるような新しいライフ総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーライフを得させることを含むコスト支払うことができず、そのプレイヤーライフを得るイベントを置換する置換効果は何もしない。

119.8. 効果によってプレイヤーライフを失わない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフ総量が少ないプレイヤーライフ総量交換することはできない。その場合交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーライフ総量が少なくなるような新しいライフ総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーライフ支払わせることを含むコスト支払うことができない。

119.9. 「[プレイヤー]がライフを得るたび……/Whenever [a player] gains life, ...」という誘発型能力は、「いずれかの発生源が[プレイヤー]にライフを得させるたび……/Whenever a source causes [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得た場合ライフを得るイベントは発生せず、従ってこの種の能力誘発しない。

119.10. 「[プレイヤー]がライフを得るなら、……/If [a player] would gain life, ...」という置換効果は、「発生源が[プレイヤー]にライフを得させるなら、……/If a source would cause [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得る場合ライフを得るイベントは発生せず、この種の効果は適用されない。

120. ダメージ

120.1. オブジェクトクリーチャープレインズウォーカープレイヤーダメージ与えることができる。一般に、ダメージダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。ダメージ与えオブジェクトはそのダメージの発生源である。

120.1a ダメージクリーチャーでもプレインズウォーカーでもないオブジェクトには与えられない。

120.2. いずれのオブジェクトダメージ与えることができる。

120.2a ダメージは、戦闘の結果として与えられることがある。攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーも、戦闘ダメージ・ステップにそのパワーに等しいだけの戦闘ダメージ与える。

120.2b ダメージ呪文能力効果として与えられることがある。その呪文能力が、どのオブジェクトがそのダメージ与えるかを特定する。

120.3. ダメージは、受ける側がプレイヤーであるかパーマネントであるか、また発生源や(ダメージを受けるのがパーマネントであれば)受ける側の特性に応じて、以下の1つ以上の結果をもたらす。

120.3a 感染を持たない発生源からプレイヤー与えられたダメージは、そのプレイヤーライフをその量だけ減らす。

120.3b 感染を持つ発生源からプレイヤー与えられたダメージは、その発生源のプレイヤーに、そのプレイヤーにその量の毒カウンター与えさせる。

120.3c プレインズウォーカー与えられたダメージは、そのプレインズウォーカーからその量の忠誠カウンターを取り除く。

120.3d 萎縮感染を持つ発生源からクリーチャー与えられたダメージは、その発生源のコントローラーに、そのクリーチャーにその量の-1/-1カウンターを置かせる。

120.3e 萎縮感染も持たない発生源からクリーチャー与えられたダメージは、そのクリーチャーが負う。

120.3f 絆魂を持つ発生源から与えられたダメージは、他の結果に加え、その発生源のコントローラーにその量のライフを得させる。

120.4. ダメージは4つの手順で処理される。

120.4a まず、効果ダメージクリーチャー与え、その効果の中で余剰のダメージ代わりに他のオブジェクトプレイヤー与える、と明記されていた場合、そのダメージイベントは、そのようにダメージ与えるように変更される。余剰のダメージとは、そのクリーチャーが受ける、致死ダメージを超えるダメージのことである。致死ダメージとは、クリーチャータフネスから、そのクリーチャーが負っているダメージや同時にそれが受けるダメージいたものである。そのダメージ与えた発生源が接死を持っているなら、1点を超えるダメージはすべて余剰のダメージである。

120.4b 次に、ダメージが、置換効果軽減効果によって修整されてから与えられる(rule 614置換効果〕、rule 615軽減効果〕参照)。ダメージ与えられたことによって誘発する能力はこの時点で誘発し、スタックに積まれるのを待つ。

120.4c 3番目に、与えられたダメージが結果に変換され、その結果(ライフの喪失やカウンターなど)に影響を及ぼす置換効果によって修整される。

120.4d 最後に、ダメージイベントが発生する。

例:「あなたライフを得るなら、代わりに あなたはその2倍の点数のライフを得る。」というエンチャント、《加護の反射》をコントロールしているプレイヤーが3/3の萎縮絆魂持ちのクリーチャー攻撃し、2/2クリーチャーブロックされた。防御プレイヤーブロック・クリーチャーが受ける次の2点のダメージ軽減する呪文唱えた。この場合ダメージイベントは「2/2クリーチャーが3点のダメージを受ける。3/3クリーチャーが2点のダメージを受ける」というのが最初の状態である。軽減効果が適用され、ダメージイベントは「2/2クリーチャーが1点のダメージを受ける。3/3クリーチャーが2点のダメージを受ける」になる。これが結果に変換されると、「2/2クリーチャーに-1/-1カウンターが1個置かれる。アクティブ・プレイヤーが1点のライフを得る。3/3クリーチャーが2点のダメージを負う」になる。《加護の反射》の効果が適用され、「2/2クリーチャーに-1/-1カウンターが1個置かれる。アクティブ・プレイヤーが2点のライフを得る。3/3クリーチャーが2点のダメージを負う」となり、これでダメージイベントが発生する。

例:防御プレイヤークリーチャー1体と、「あなたクリーチャーコントロールしているなら、あなたライフ総量を1点以下に減少させるダメージは、代わりに あなたライフの総量が1点になるまで減少させる。」というエンチャント、《崇拝》をコントロールしている。そのプレイヤーライフは現在2点で、ブロックされなかった5/5クリーチャー2体によって攻撃されている。そのプレイヤーは、その攻撃クリーチャーのうち1体を対象にして「クリーチャー1体を対象とする。このターン、次にそれが与えダメージをすべて軽減し、0にする。あなたは、これにより軽減されたダメージに等しい点数のライフを得る。」というインスタント《畏敬の一撃》を唱えた。ダメージイベントは「防御プレイヤーが10点のダメージを受ける」というのが最初の状態である。《畏敬の一撃》の効果が適用され、「防御プレイヤーが5点のダメージを受ける。防御プレイヤーが5点のライフを得る。」になる。これが結果に変換されて、「防御プレイヤーは5点のライフを失う。防御プレイヤーは5点のライフを得る。」になる。このダメージイベントプレイヤーライフ総量を1未満にしないので、《崇拝》の効果は適用されない。これでダメージイベントが発生する。

120.5. クリーチャープレインズウォーカーが受けたダメージは、それを破壊しない。同様に、その発生源が破壊するわけでもない。そのパーマネントが受けたダメージの結果によってクリーチャープレインズウォーカー破壊、あるいは他の方法でオーナー墓地に置くのは、状況起因処理である。rule 704 参照。

例:プレイヤーが「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。稲妻はそれに3点のダメージ与える。」というインスタント、《稲妻》を、2/2クリーチャー対象として唱えた。《稲妻》がそのクリーチャーに3点のダメージ与えた後、そのクリーチャー状況起因処理によって破壊される。《稲妻》や、それの与えダメージがそのクリーチャー破壊したわけではない。

120.6. クリーチャーが負ったダメージは、そのパーマネントクリーチャーでなくなったとしても、クリンナップ・ステップまで残る。クリーチャーが負ったダメージの合計がそのタフネス以上になったら、そのクリーチャー致死ダメージを受けたことになり、状況起因処理として破壊される(rule 704 参照)。パーマネントが負ったダメージは、再生する(rule 701.15再生する〕参照)か、あるいはクリンナップ・ステップの間に(rule 514.2 参照)取り除かれる。

120.7. ダメージの発生源とは、それを与えオブジェクトである。効果によってプレイヤーダメージの発生源を選ぶ場合パーマネントか、スタックにある呪文(パーマネント呪文を含む)か、スタックにあるオブジェクトや適用を待つ置換・軽減効果誘発を待つ遅延誘発型能力によって参照されるオブジェクト(そのオブジェクトがすでにもとあった領域に存在しない場合であっても)か、あるいは統率領域にあるオモテ向きオブジェクトを選ぶことができる。ダメージ与えることができない発生源も、適正な選択となりうる。rule 609.7 参照。

120.8. 発生源が0点のダメージ与え場合、それはダメージ与えない。ダメージ与えたことによって誘発する能力誘発しない。その発生源によって与えられたダメージを増加させる、あるいはその発生源にそのダメージを他のオブジェクトプレイヤー与えさせる置換効果は置換するイベントがないので何も効果を持たない。

120.9. 特定の発生源から受けるダメージによって誘発する能力で、その効果が「受けたダメージ」に言及している場合、それはその特定の発生源から受けたダメージだけに言及しており、他の発生源によって同時に与えられたダメージには言及していない。

121. カードくこと

121.1. プレイヤーカードくとは、自分のライブラリーの一番上にあるカード1枚を自分の手札に入れるということである。これは各プレイヤードロー・ステップに、ターン起因処理として行なわれる。また、これは呪文能力の、コスト効果としても行なわれる。

121.2. カードを同時にくことができるのは1枚だけである。複数枚のカードくように指示された場合、そのプレイヤーはその回数だけカードくことを繰り返す。

121.2a 複数枚のカードくという指示は、かれるカードの枚数を参照する置換効果によって変更されることがある。この変更は、カードく個別の処理を扱うよりも前に行なわれる。rule 616.1f 参照。

121.2b プレイヤーが各ターンに2枚以上のカードくことができない、という効果が存在する。この種の効果カードく個別の処理に適用される。カードを複数枚場合、その一部は実行される。ただし、プレイヤーカードを複数枚いてもよいという効果場合、そのプレイヤーくことを選ぶことはできない。同様に、そのプレイヤーカードを複数枚くことを含むコスト支払うこともできない。

121.2c 効果によって複数人がカード場合、まずアクティブ・プレイヤーが指定された枚数のカードき、その後ターン順で他のプレイヤーカードく。

121.2d 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いたゲームにおいて、ルールや効果によって複数人がカード場合、まずアクティブ・チームプレイヤーが好きな順番で指定された枚数のカードき、それから非アクティブ・チームが同じように処理する。

121.3. プレイヤーライブラリーカードがない状態で効果がそのプレイヤーカードくかどうかを選ばせる場合、そのプレイヤーカードくことを選ぶことができる。一方、カードくことができないという効果がある状況下で、他の効果がそのプレイヤーカードくかどうかを選ばせる場合、そのプレイヤーカードくことを選ぶことはできない。

121.3a カードプレイヤー以外のプレイヤーが決定する場合にも、同じ原理が適用される。カードプレイヤーライブラリーカードがなかったとしても、カードくことを選ぶことはできる。カードプレイヤーカードくことができないという効果があれば、カードくことを選ぶことはできない。

121.4. カードがないライブラリーからカードこうとしたプレイヤーは、次にいずれかのプレイヤー優先権を得る時にゲームに負ける。(これは状況起因処理である。rule 704 参照。)

121.5. 効果が「く/draw」という語を使わずにプレイヤーライブラリーからそのプレイヤー手札動か場合、そのプレイヤーはそのカードいてはいない。これは、カードくことで誘発する能力や、カードくことを置換する効果がある場合、またはそのプレイヤーライブラリーが空である場合に違いが生じる。

121.6. カードくことを置換する効果が存在する。

121.6a カードくことを置換する効果は、影響を受けるプレイヤーライブラリーが空であるためにそのプレイヤーカードくことができない場合にも適用される。

121.6b 効果が、複数枚のカードかれるうちの1回を置換する場合、その置換効果は次の1枚をく前に完全に処理される。

121.6c カードかれた後、そのカードに対して追加で何らかの処理をする効果が存在する。カードくことが置換された場合、その追加の処理は、その置換効果やそれ以外の置換効果の結果かれたカードに対しては行なわれない。

121.7. 置換効果軽減効果によってカードかれることがある。その場合、元のイベントの中でこの効果によって置換されなかった部分があれば、その部分が先に処理され、その後でカードが1枚ずつかれる。

121.8. 呪文唱えられている間に他の呪文能力カードかせた場合、そのいたカードはその呪文唱え終わる(rule 601.2i 参照)か唱える手順が巻き戻される(rule 723不正な処理の扱い〕参照)まで裏向きのままである。裏向きである間、それは特性を持たないものとして扱う。これは能力起動に関しても同じである。効果によってプレイヤーカード公開する(または公開してもよい)場合、そのカード呪文唱えられたあと、あるいは能力起動されたあとで公開される。

121.9. 効果によってプレイヤーカードくに際して公開するという選択肢が与えられている場合、そのプレイヤーはそのカードくに際し、公開するかどうかを選ぶ前にそのカードを見ることができる。

122. カウンター

122.1. カウンターとは、オブジェクトプレイヤーの上に置かれるマーカーであり、その特性を修整したり、能力と相互作用したりするものである。カウンターオブジェクトではなく、特性を持たない。トークンカウンターではなく、カウンタートークンではない。同名のカウンターには互換性がある。

122.1a クリーチャーまたは戦場以外の領域にあるクリーチャーカードの上に置かれている+X/+Y カウンター(XYはそれぞれ数字である)はそのパーマネントパワーXを加え、タフネスYを加える。同様に、-X/-Y カウンターはその分だけパワータフネスからく。rule 613.4c 参照。

122.1b パーマネントあるいは戦場以外の領域にあるカードの上にあるキーワード・カウンターは、そのオブジェクトにそのキーワードを与える。キーワード・カウンターでありうるキーワードは、飛行先制攻撃二段攻撃接死速攻呪禁破壊不能絆魂威迫到達トランプル警戒、ならびにそれらのキーワードの変種である。rule 613.1f 参照。

122.1c 戦場に出ているプレインズウォーカーの上に置かれた忠誠カウンターは、そのプレインズウォーカー忠誠度を示す。忠誠度が0のプレインズウォーカーは、状況起因処理でそのオーナー墓地に置かれる。rule 704 参照。

122.1d いずれかのプレイヤーが10個以上の毒カウンターを持った場合、そのプレイヤー状況起因処理ゲームに負ける。rule 704 参照。プレイヤーが1個以上の毒カウンターを持っている場合、そのプレイヤーは「毒を受けている/poisoned」と言う(双頭巨人戦に関する追加の規定は rule 810 参照)。

122.2. オブジェクト上のカウンターは、そのオブジェクトがある領域から他の領域に移動した場合には保持されない。これらのカウンターは「取り除かれた/removed」のではなく、単に消滅するだけである。rule 400.7 参照。

122.3. 単一のパーマネントに、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが乗っている場合、その2つのうちで少ないほうと同数だけ、両方のカウンターを取り除く。(訳注:両方が同数である場合、その両方を全て取り除く。)rule 704 参照。

122.4. ある種類のカウンターをN個を超えて持つことができないという能力を持つパーマネントの上に、その種類のカウンターがN個を超えて置かれた場合、N個を残して取り除く。これは状況起因処理である。rule 704 参照。

122.5. カウンターを「動かす/move」とは、カウンターを現在ある場所から取り除き、他のオブジェクトの上に置くことを言う。それらの処理のどちらかが不可能な場合カウンター動かすことも不可能であり、カウンターが取り除かれることも置かれることもない。これは、元置かれていたオブジェクト動かす先のオブジェクトが同一である場合や、動かす元のオブジェクトに該当するカウンターがない場合、あるいは動かす先のオブジェクトカウンターを置くことができなかったり既に本来の領域になかったりする場合に起こりうる。

122.6. オブジェクトの上にカウンターが置かれることを参照する呪文能力は、そのオブジェクト戦場に出ている間にカウンターが置かれることと、そのオブジェクト戦場に出るに際してカウンターが置かれることの両方を参照する。

122.6a オブジェクトカウンターを置いた状態で戦場に出ることによってカウンターを得る場合、そのオブジェクトカウンターを置く効果にはどのプレイヤーがそれらのカウンターを置くかが書かれている場合がある。書かれていなかった場合、そのオブジェクトコントローラーがそれらのカウンターを置く。

122.7. 「N個目の[種類]カウンター/the Nth [kind] counter」がオブジェクトに置かれたとき(たび)に誘発する能力は、その種類のカウンターが1個以上そのオブジェクトに置かれることによって、それ以前にはN個のその種類のカウンターが置かれておらず、それ以降にはN個以上のその種類のカウンターが置かれているようになったときに誘発する。

122.8. 誘発型能力によってプレイヤーがあるオブジェクトに「それらのカウンターを置く/put those counters」あるいは「[他のオブジェクト]上にあるカウンターを置く/put [他のオブジェクト]'s counters」という場合、その能力誘発条件効果カウンターが置かれていたオブジェクト戦場を離れることを扱っていたなら、そのプレイヤー戦場を離れオブジェクト戦場を離れる前に置かれていたそれぞれの種類のカウンターをそれぞれの数だけそのオブジェクトに置く。そのプレイヤーカウンターオブジェクト間で動かすわけではない。

2. カードの部分

200. 全般

200.1. カードの部分には、カード名マナ・コスト色指標タイプ行エキスパンション・シンボル文章欄パワータフネス忠誠度手札補正子ライフ補正子絵の著作権表記、権利表記、コレクター番号がある。カードによっては、これらの部分の一部または全部が複数存在することもある。

200.2. カードの部分の一部は、そのオブジェクト特性でもある。rule 109.3 参照。

200.3. カードでないオブジェクト(トークンカードコピー呪文コピー)もカードの一部分を持つが、それは特性でもあるものに限られる。rule 111rule 706 参照。

201. カード名

201.1. カードカード名は、その左上隅に記されている。

201.2. カードカード名は、何語版であるかにかかわらず、常にその英語名であるとして扱う。

201.2a 2つのオブジェクトカード名が同一である場合、それらは同じカード名を持つ、

201.2b オブジェクトが複数のカード名を持っており、そのうちの1つまたは複数を他のオブジェクトも持っているなら、それらのオブジェクトは同じカード名を持つ。

201.2c 複数のオブジェクトが共通のカード名を持っていない場合、それらのオブジェクトは違うカード名を持つ。

201.3. 効果によってプレイヤーカード名1つを選ぶ場合、そのプレイヤーオラクルに存在するカードカード名を選ばなければならない(rule 108.1 参照)。プレイヤーは、カードカード名でないトークンカード名を指定することはできない。

201.3a プレイヤーが特定の特性を持つカード名1つを選ぶよう指示された場合、そのプレイヤーオラクルのテキストがそれらの特性と一致するカードカード名を選ばなければならない(rule 108.1 参照)。

例:《没収》には「アーティファクトカード名1つを選ぶ」とある。プレイヤーは、そのゲームのフォーマットで適正かどうかにかかわらず、どのアーティファクトカードカード名を選んでもよい。戦場に出ている《島》が何らかの効果によりアーティファクトになっていたとしても、を選ぶことはできない。

201.3b 分割カードを選びたい場合、両方ではなく、そのどちらか半分のカード名を指定しなければならない(rule 708 参照)。特定の特性カード名を選ぶように指示された場合、そのカード名を選べるかどうか判断するにあたってはその半分の特性を用いる。

201.3c 反転カード反転状態でのカード名を選びたい場合、そうしてもよい(rule 709 参照)。特定の特性カード名を選ぶように指示された場合、そのカード名を選べるかどうか判断するにあたっては反転した特性によって修整されたそのカード特性を用いる。

201.3c 両面カードの第2面のカード名を選びたい場合、そうしてもよい(rule 711 参照)。特定の特性カード名を選ぶように指示された場合、そのカード名を選べるかどうか判断するにあたっては第2面の特性だけを用いる。

201.3e 合体カード合体後の第2面のカード名を選びたい場合、そうしてもよい(rule 712 参照)。特定の特性カード名を選ぶように指示された場合、そのカード名を選べるかどうか判断するにあたっては合体した第2面の特性だけを用いる。

201.3f プレイヤー当事者カードの代替の名前を選びたい場合、そうしてもよい(rule 715 参照)。特定の特性カード名を選ぶように指示された場合、そのカード名を選べるかどうか判断するにあたっては代替の特性によって修整されたそのカード特性を用いる。

201.4. 文章中でカード名を用いてそのオブジェクトが参照されていた場合、それはその特定のオブジェクトだけを指す。たとえカード名が何らかの効果によって変更されていてもそうであるし、同名の他のオブジェクトは示さない。

201.4a 能力効果が他の能力オブジェクトに得させ、またその得た能力が元の能力の発生源カード名で参照していた場合、そのカード名で示されるのはその能力を得させた能力を持つオブジェクト自身だけであり、同名の他のオブジェクトのことは示さない。(この規定は2つめの能力が新しいオブジェクトコピーされた場合にも適用される)

例:《排水路の汚濁》は「あなたコントロールしているトークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、排水路の汚濁の上にスライム・カウンターを1個置き、その後、『このクリーチャーパワータフネスは、それぞれ排水路の汚濁の上に置かれているスライム・カウンターの数に等しい』を持つ緑のウーズ・クリーチャートークンを1体生成する」という能力を持つ。この、トークンが得た能力は、そのトークン生成した《排水路の汚濁》自身のことだけを参照し、他の《排水路の汚濁》のことは参照しない。また、このトークンコピーの持つ能力も、その元のトークン生成した《排水路の汚濁》だけを参照する。

201.4b そのオブジェクト自身をカード名で参照している能力カード名の異なるオブジェクトが得た場合、得られた能力に含まれる、前者のカードを参照するために用いられている前者のカード名はすべて後者のカード名であるとして扱われる。

例:《水銀の精霊》は、「{U}:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、水銀の精霊はそれのすべての起動型能力を得る。」という能力を持つ。この能力によって「{G}:棍棒のトロールを再生する」という(訳注:《棍棒のトロール》の持つ)能力を得た場合、その得た能力起動して《水銀の精霊》を再生することができる。その能力を元々持っていた《棍棒のトロール》を再生するわけではない。

例:連繋(秘儀)を持ち、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。氷河の光線はそれに2点のダメージ与える」というインスタント《氷河の光線》を、《木霊の手の内》に連繋した場合、その対象となったものにダメージ与えるのはその《木霊の手の内》である。

例:《ディミーアのドッペルゲンガー》は、「{1}{U}{B}:墓地にあるクリーチャーカード1枚を対象とし、それを追放する。ディミーアのドッペルゲンガーはそのカードコピーとなり、この能力を得る。」《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を、《ルーン爪の熊》を対象起動した場合、《ディミーアのドッペルゲンガー》は《ルーン爪の熊》のコピーになり、この能力を得る。この得られる能力は、「{1}{U}{B}:墓地にあるクリーチャーカード1枚を対象とし、それを追放する。ルーン爪の熊はそのカードコピーとなり、この能力を得る。」として扱われる。

201.4c 伝説の カードの中には、そのカードカード名省略して記述しているものがある。このようにして用いられている省略形は、そのカードカード名がすべて書かれているものとして扱う。

201.5. 『イコリア:巨獣の棲処』のカードのプロモ版の中には、左上にその本来のカード名と異なる名前が書かれており、通常のカード名はその下の2行目に書かれているものがある。これらのカードは、通常はカード名が書かれているところに印刷されている名前ではなく、その2行目に書かれているカード名だけを持つ。

202. マナ・コスト

202.1. カードマナ・コストカードの上辺に記されているマナ・シンボルで示される(rule 107.4 参照)。ほとんどのカードでは、このシンボルは右上隅にある。未来予知セットの一部のカードで、マナ・シンボルの記されている位置がイラストの左側になっている。

202.1a オブジェクトマナ・コストは、そのカード唱えるためにそのプレイヤーマナ・プールから消費しなければならないマナを表す。そのオブジェクトマナ・コストファイレクシア・マナ・シンボル(rule 107.4f 参照)が含まれない限り、オブジェクトマナ・コスト支払う際には、有 無色マナ・シンボル全てのタイプや、不特定マナ・コストが正しくなければならない。

202.1b マナ・コストを持たないオブジェクトが存在する。これには、すべての土地カードと、マナ・コストがあるべきところにマナ・シンボルが記されていないカードトークン(トークン生成した効果に特に書かれていない限り)、定形外のマジックのカードがある。マナ・コストがないということは、支払うことのできないコストを意味する(rule 118.6 参照)。土地は、コスト支払うことなくプレイされる(rule 305土地〕参照)。

202.2. オブジェクトは、マナ・コストに含まれるマナ・シンボルである。カードの背景色や枠の色は関係しない。

202.2a マジックでとは、白、青、黒、赤、緑である。白のマナは{W}、青は{U}、黒は{B}、赤は{R}、緑は{G}で表わされる。

例:マナ・コスト{2}{W}のオブジェクトは白であり、マナ・コストが{2}のオブジェクト無色であり、マナ・コストが{2}{W}{B}のオブジェクトは白でも黒でもある。

202.2b コストの中にのついたマナ・シンボルを含まないオブジェクト無色である。

202.2c マナ・コストの中に、5種類ののうちで2種類以上のマナが含まれているオブジェクトは、そのそれぞれのマナ・シンボルを持つ。多色カードのほとんどは金色の背景で印刷されているが、背景が金色でなくても多色であることがありうる。

202.2d マナ・コスト混成マナ・シンボルファイレクシア・マナ・シンボルを含むオブジェクトは、そのオブジェクトの他のに加えて、そのマナ・シンボルのそれぞれのでもある(混成マナ・シンボルを持つほとんどのカードは2に塗りわけられた枠を持つ。rule 107.4e 参照)。

202.2e オブジェクトは、タイプ行の左に印刷された色指標を持つことがある。そのオブジェクトはその色指標で示されているそれぞれのである。(rule 204 参照)。

202.2f 効果によってオブジェクトが変わったり、無色オブジェクトを得たり、を持つオブジェクト無色になったりすることがある。rule 105.3 参照。

202.3. オブジェクトの、点数で見たマナ・コストは、マナ・コストに含まれるマナの量をを気にせずに数えたものである。

例:マナ・コスト{3}{U}{U}は、点数で見たマナ・コストに換算すると5になる。

202.3a そのオブジェクト変身する両面パーマネントの第2面や合体 パーマネントでないかぎり、マナ・コストを持たないオブジェクト点数で見たマナ・コストは0である。

202.3b 変身する両面パーマネントの第2面の点数で見たマナ・コストは、それが第1面のマナ・コストを持つかのように計算する。パーマネント変身する両面カードの第2面をコピーしていた場合(そのコピーしたカードがもともと両面カードだったとしても)、そのパーマネント点数で見たマナ・コストは0である。

例:《高原の狩りの達人》はマナ・コストが{2}{R}{G}の変身する両面カードであり、点数で見たマナ・コストは4である。これが変身して第2面(《高原の荒廃者》)になった後も、点数で見たマナ・コストは4である。

例:《高原の荒廃者》のコピーとして戦場に出た《クローン》の点数で見たマナ・コストは0である。

例:《昆虫の逸脱者》は第1面のマナ・コストが{U}の変身する両面カードの第2面である。これが《高原の荒廃者》のコピーになった場合、その点数で見たマナ・コストは0になる。

202.3c 合体 パーマネント点数で見たマナ・コストは、それがそれを表す各カードの第1面を合計したマナ・コストを持つかのように計算する。パーマネント合体 パーマネントコピーしていた場合(そのコピーが別の2枚の合体カードで表されていたとしても)、そのパーマネント点数で見たマナ・コストは0である。

202.3d スタックにない分割カードや、スタック上で融合状態にある分割呪文点数で見たマナ・コストは、それぞれの半分のマナ・コストの合計から決定される。そうでなければ、分割カードスタック上にある場合、その呪文点数で見たマナ・コスト唱えるように選ばれた側の半分のマナ・コストから決定される。rule 708分割カード〕参照。

202.3e マナ・コストに{X}を含むオブジェクト点数で見たマナ・コストを計算する場合、そのオブジェクトスタックにない限りXは0として扱う。オブジェクトスタックにある間、Xはその選ばれた値を持つ。

202.3f 混成マナ・シンボルマナ・コストに含むオブジェクト点数で見たマナ・コストを計算する場合、各混成マナ・シンボルのもっとも大きい値を取る。

例:マナ・コストが{1}{W/U}{W/U}であるカード点数で見たマナ・コストは3である。

例:マナ・コストが{2/B}{2/B}{2/B}であるカード点数で見たマナ・コストは6である。

202.3g ファイレクシア・マナ・シンボルマナ・コストに含むカード点数で見たマナ・コストを計算する場合、各ファイレクシア・マナ・シンボルは1点として扱う。

例:マナ・コストが{1}{W/P}{W/P}であるカード点数で見たマナ・コストは3である。

202.4. オブジェクトルール文章に記されている追加コストや、他の効果によって追加されているコストは、マナ・コストの一部ではない(rule 601呪文唱えること〕参照)。それらのコストは、その呪文の持つ他のコストと同時に支払われる。

203.

203.1. カードの上半分に記されているものがであり、ルール上は特に意味はない。例えば、で空を飛んでいるように見えたとしても、ルール文章飛行を持つと書かれていなければ、そのクリーチャー飛行を持たない。

204. 色指標

204.1. 色指標は、タイプ行の左、のすぐ下に印刷されている、一またはそれ以上ので塗られた丸印である。色指標は、マナ・コストを持たない土地でないカードに記されていることが多い。

204.2. 色指標を持つオブジェクトは、その色指標で表される各である。

205. タイプ行

205.1. タイプ行は、のすぐ下に印刷されており、カード・タイプ(あるならばサブタイプ特殊タイプも)が記されている。

205.1a 効果によってオブジェクトカード・タイプが定められることがある。その場合、新しいカード・タイプが以前のカード・タイプを置き換える。カウンター効果、負っているダメージは、新しいカード・タイプでは意味がなくなるとしても、そのオブジェクトに残る。同様に、効果によってあるオブジェクトサブタイプが定められた場合、新しいサブタイプは以前の同種のサブタイプ(クリーチャー・タイプ土地タイプアーティファクト・タイプエンチャント・タイププレインズウォーカー・タイプ呪文タイプ)を置き換える。オブジェクトのあるカード・タイプが失われた場合、そのカード・タイプ以外にそのサブタイプを用いるカード・タイプを持っていない場合、そのカード・タイプを失っている間、それにともなうサブタイプは失われる。逆にサブタイプを失わせても、カード・タイプには何の影響もない。

205.1b オブジェクトカード・タイプサブタイプ特殊タイプを変更する効果の中には、元のカード・タイプサブタイプ特殊タイプが残ると明記されているものがある。この場合、そのオブジェクトの、以前のカード・タイプサブタイプ特殊タイプは全て残る。このルールは、「タイプに加え/in addition to its types」や「[タイプサブタイプ特殊タイプ]でもある/still a [type, subtype, or supertype]」という表記に適用される。また、「アーティファクト・クリーチャー/artifact creature」になる、と書かれた効果があるが、これも同様に以前のカード・タイプおよびサブタイプを全て残す効果である。オブジェクトが「[クリーチャー・タイプ]・アーティファクト・クリーチャーになる/becomes a [creature type or types] artifact creature」と書かれた効果があるが、これらも以前のカード・タイプおよびクリーチャー・タイプ以外のサブタイプを全て残す効果である。既存のクリーチャー・タイプは置き換えられる。

例:「全ての土地は1/1のクリーチャーである。それらは土地でもある。」という能力によって、土地は、クリーチャーでもあり土地でもあることになる。もし影響を受ける土地の中にアーティファクトでもあるものがあったなら、それは「アーティファクト・土地クリーチャー」になる。「クリーチャー」や「土地クリーチャー」になるわけではない。この効果は、アーティファクト土地という両方のカード・タイプを保持する。また、この効果によって、それまでに持っていた土地タイプ特殊タイプが失われることもない。

例:「全てのアーティファクトは1/1のアーティファクト・クリーチャーである」という能力によって、アーティファクトでもエンチャントでもあるパーマネントは、アーティファクト・クリーチャーエンチャントになる。

205.2. カード・タイプ

205.2a カード・タイプには、「アーティファクト/Artifact」「策略/Conspiracy」「クリーチャー/Creature」「エンチャント/Enchantment」「インスタント/Instant」「土地/Land」「現象/Phenomenon」「次元/Plane」「プレインズウォーカー/Planeswalker」「計略/Scheme」「ソーサリー/Sorcery」「部族/Tribal」「ヴァンガード/Vanguard」がある。rule 3カード・タイプ〕参照。

205.2b オブジェクトの中には、複数のカード・タイプを持つものもある(例えば、アーティファクト・クリーチャー)。この類のオブジェクトには、そのいずれかのカード・タイプに適用される効果は全て適用される。

205.2c トークンは、カードではないが、カード・タイプを持つ。呪文コピーカードコピーも同じである。

205.3. サブタイプ

205.3a カードは、タイプ行に書かれているサブタイプを持つ。

205.3b 次元以外のカード・タイプサブタイプは常に一単語であり、長い横線の後に列記されているそれぞれの単語が別々のサブタイプである。その種のオブジェクトは複数のサブタイプを持ちうる。次元サブタイプは長い横線の後に記されているが、複数の単語からなることもあり、長いダッシュの後に記されている単語すべてで1つのサブタイプである。

例:「基本 土地」とは、そのカード土地で、サブタイプとしてを持つことを意味している。「クリーチャー ─ ゴブリン・ウィザード」とは、そのカードクリーチャーで、ゴブリンとウィザードというサブタイプを持つことを意味している。「アーティファクト装備品」とは、そのカードアーティファクトで、装備品というサブタイプを持つことを意味している。

205.3c 複数のタイプを持つカードが複数のサブタイプを持つ場合、それぞれのサブタイプは該当するタイプにおけるサブタイプとして扱う。

例:《ドライアドの東屋》のタイプ行には「土地クリーチャー・ドライアド」と記されている。土地タイプであり、ドライアドはクリーチャー・タイプである。

205.3d オブジェクトは、その持つタイプ対応しないサブタイプを得ることはできない。

205.3e 効果によってプレイヤーサブタイプを選ぶ場合、必ず、その該当するサブタイプとして存在するものの中から1つだけ選ばなければならない。例えば、クリーチャー・タイプを選ぶときに土地タイプを選ぶことはできない。

例:クリーチャー・タイプを選ぶ場合、「マーフォーク」や「ウィザード」は適正である。しかし「マーフォーク・ウィザード」は不正である。「アーティファクト」「対戦相手」「」「トラック」などはクリーチャー・タイプではないので不正である。

205.3f 記載されているサブタイプが変更されているカードが多数存在する。多くのカードは後にサブタイプを得ている。カードサブタイプは、オラクルを参照して決定される(rule 108.1 参照)。

205.3g アーティファクトにはそれ専用のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプアーティファクト・タイプと呼ばれる。アーティファクト・タイプには、「手掛かり/Clue」「からくり/Contraption」「装備品/Equipment」(rule 301.5 参照)「食物/Food」「城砦/Fortification」(rule 301.6 参照)「金/Gold」「宝物/Treasure」「機体/Vehicle」(rule 301.7 参照)がある。

205.3h エンチャントにはそれ専用のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプエンチャント・タイプと呼ばれる。エンチャント・タイプには、「オーラ/Aura」(rule 303.4 参照)「カルトーシュ/Cartouche」「呪い/Curse」「英雄譚/Saga」(rule 714 参照)「祭殿/Shrine」がある。

205.3i 土地にはそれ専用のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプ土地タイプと呼ばれる。土地タイプには、「砂漠/Desert」「/Forest」「門/Gate」「/Island」「棲み家/Lair」「神座/Locus」「鉱山/Mine」「/Mountain」「平地/Plains」「魔力炉/Power-Plant」「/Swamp」「塔/Tower」「ウルザの/Urza's」がある。このうち、「」「」「」「平地」「」は基本土地タイプである。rule 305.6 参照。

205.3j プレインズウォーカーにはそれ専用のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイププレインズウォーカー・タイプと呼ばれる。プレインズウォーカー・タイプには、「アジャニ/Ajani」「アミナトゥ/Aminatou」「アングラス/Angrath」「アーリン/Arlinn」「アショク/Ashiok」「バスリ/Basri」「ボーラス/Bolas」「ケイリクス/Calix」「チャンドラ/Chandra」「ダク/Dack」「ダレッティ/Daretti」「ダブリエル/Davriel」「ドムリ/Domri」「ドビン/Dovin」「エルズペス/Elspeth」「エストリッド/Estrid」「フレイアリーズ/Freyalise」「ガラク/Garruk」「ギデオン/Gideon」「ファートリ/Huatli」「ジェイス/Jace」「ヤヤ/Jaya」「カーン/Karn」「カズミナ/Kasmina」「ケイヤ/Kaya」「キオーラ/Kiora」「コス/Koth」「リリアナ/Liliana」「ルーカ/Lukka」「ナヒリ/Nahiri」「ナーセット/Narset」「ニッサ/Nissa」「ニクシリス/Nixilis」「オーコ/Oko」「ラル/Ral」「ローアン/Rowan」「サヒーリ/Saheeli」「サムト/Samut」「サルカン/Sarkhan」「セラ/Serra」「ソリン/Sorin」「タミヨウ/Tamiyo」「テヨ/Teyo」「テフェリー/Teferi」「テゼレット/Tezzeret」「ティボルト/Tibalt」「ウギン/Ugin」「ヴェンセール/Venser」「ヴラスカ/Vraska」「ビビアン/Vivien」「ウィル/Will」「ウィンドグレイス/Windgrace」「レン/Wrenn」「ゼナゴス/Xenagos」「ヤングー/Yanggu」「ヤンリン/Yanling」がある。

205.3k インスタントソーサリーには共有のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプ呪文タイプと呼ばれる。呪文タイプには、「出来事/Adventure」「秘儀/Arcane」「罠/Trap」がある。

205.3m クリーチャー部族には共有のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプクリーチャー・タイプと呼ばれる。クリーチャー・タイプには、「アドバイザー/Advisor」「霊基体/Aetherborn」「同盟者/Ally」「天使/Angel」「アンテロープ/Antelope」「類人猿/Ape」「射手/Archer」「執政官/Archon」「軍団/Army」「工匠/Artificer」「暗殺者/Assassin」「組立作業員/Assembly-Worker」「エイトグ/Atog」「オーロクス/Aurochs」「アバター/Avatar」「アズラ/Azra」「アナグマ/Badger」「バーバリアン/Barbarian」「バジリスク/Basilisk」「コウモリ/Bat」「熊/Bear」「ビースト/Beast」「ビーブル/Beeble」「狂戦士/Berserker」「鳥/Bird」「ちらつき蛾/Blinkmoth」「猪/Boar」「運び手/Bringer」「ブラッシュワグ/Brushwagg」「カマリッド/Camarid」「ラクダ/Camel」「カリブー/Caribou」「キャリアー/Carrier」「猫/Cat」「ケンタウルス/Centaur」「セファリッド/Cephalid」「キマイラ/Chimera」「市民/Citizen」「クレリック/Cleric」「コカトリス/Cockatrice」「構築物/Construct」「臆病者/Coward」「カニ/Crab」「クロコダイル/Crocodile」「サイクロプス/Cyclops」「ダウスィー/Dauthi」「亜神/Demigod」「デーモン/Demon」「脱走者/Deserter」「デビル/Devil」「恐竜/Dinosaur」「ジン/Djinn」「犬/Dog」「ドラゴン/Dragon」「ドレイク/Drake」「ドレッドノート/Dreadnought」「ドローン/Drone」「ドルイド/Druid」「ドライアド/Dryad」「ドワーフ/Dwarf」「イフリート/Efreet」「卵/Egg」「エルダー/Elder」「エルドラージ/Eldrazi」「エレメンタル/Elemental」「象/Elephant」「エルフ/Elf」「大鹿/Elk」「眼/Eye」「フェアリー/Faerie」「イタチ/Ferret」「魚/Fish」「旗手/Flagbearer」「狐/Fox」「カエル/Frog」「ファンガス/Fungus」「ガーゴイル/Gargoyle」「細菌/Germ」「巨人/Giant」「ノーム/Gnome」「ヤギ/Goat」「ゴブリン/Goblin」「神/God」「ゴーレム/Golem」「ゴルゴン/Gorgon」「墓生まれ/Graveborn」「グレムリン/Gremlin」「グリフィン/Griffin」「ハッグ/Hag」「ハーピー/Harpy」「ヘリオン/Hellion」「カバ/Hippo」「ヒポグリフ/Hippogriff」「ホマリッド/Homarid」「ホムンクルス/Homunculus」「ホラー/Horror」「馬/Horse」「人間/Human」「ハイドラ/Hydra」「ハイエナ/Hyena」「イリュージョン/Illusion」「インプ/Imp」「インカーネーション/Incarnation」「昆虫/Insect」「ジャッカル/Jackal」「クラゲ/Jellyfish」「巨大戦車/Juggernaut」「カヴー/Kavu」「麒麟/Kirin」「キスキン/Kithkin」「騎士/Knight」「コボルド/Kobold」「コー/Kor」「クラーケン/Kraken」「ラミア/Lamia」「ラマスー/Lammasu」「ヒル/Leech」「リバイアサン/Leviathan」「ルアゴイフ/Lhurgoyf」「リシド/Licid」「トカゲ/Lizard」「マンティコア/Manticore」「マスティコア/Masticore」「傭兵/Mercenary」「マーフォーク/Merfolk」「メタスラン/Metathran」「ミニオン/Minion」「ミノタウルス/Minotaur」「モグラ/Mole」「モンガー/Monger」「マングース/Mongoose」「モンク/Monk」「猿/Monkey」「ムーンフォーク/Moonfolk」「ハツカネズミ/Mouse」「ミュータント/Mutant」「マイア/Myr」「神秘家/Mystic」「ナーガ/Naga」「オウムガイ/Nautilus」「ネフィリム/Nephilim」「ナイトメア/Nightmare」「夜魔/Nightstalker」「忍者/Ninja」「貴族/Noble」「ノッグル/Noggle」「ノーマッド/Nomad」「ニンフ/Nymph」「タコ/Octopus」「オーガ/Ogre」「ウーズ/Ooze」「オーブ/Orb」「オーク/Orc」「オーグ/Orgg」「カワウソ/Otter」「アウフ/Ouphe」「雄牛/Ox」「カキ/Oyster」「センザンコウ/Pangolin」「農民/Peasant」「ペガサス/Pegasus」「ペンタバイト/Pentavite」「邪魔者/Pest」「フェルダグリフ/Phelddagrif」「フェニックス/Phoenix」「操縦士/Pilot」「ピンチャー/Pincher」「海賊/Pirate」「植物/Plant」「法務官/Praetor」「プリズム/Prism」「昇華者/Processor」「兎/Rabbit」「ネズミ/Rat」「レベル/Rebel」「反射/Reflection」「サイ/Rhino」「装具工/Rigger」「ならず者/Rogue」「黒貂/Sable」「サラマンダー/Salamander」「侍/Samurai」「砂漠の民/Sand」「苗木/Saproling」「サテュロス/Satyr」「カカシ/Scarecrow」「末裔/Scion」「蠍/Scorpion」「スカウト/Scout」「彫像/Sculpture」「農奴/Serf」「海蛇/Serpent」「霊気装置/Servo」「シェイド/Shade」「シャーマン/Shaman」「多相の戦士/Shapeshifter」「サメ/Shark」「羊/Sheep」「セイレーン/Siren」「スケルトン/Skeleton」「スリス/Slith」「スリヴァー/Sliver」「ナメクジ/Slug」「蛇/Snake」「兵士/Soldier」「サルタリー/Soltari」「落とし子/Spawn」「スペクター/Specter」「スペルシェイパー/Spellshaper」「スフィンクス/Sphinx」「蜘蛛/Spider」「スパイク/Spike」「スピリット/Spirit」「裂片/Splinter」「スポンジ/Sponge」「イカ/Squid」「リス/Squirrel」「ヒトデ/Starfish」「サラカー/Surrakar」「生存者/Survivor」「触手/Tentacle」「テトラバイト/Tetravite」「サラカス/Thalakos」「飛行機械/Thopter」「スラル/Thrull」「ツリーフォーク/Treefolk」「三葉虫/Trilobite」「トリスケラバイト/Triskelavite」「トロール/Troll」「海亀/Turtle」「ユニコーン/Unicorn」「吸血鬼/Vampire」「ヴィダルケン/Vedalken」「ヴィーアシーノ/Viashino」「ボルバー/Volver」「/Wall」「邪術師/Warlock」「戦士/Warrior」「奇魔/Weird」「狼男/Werewolf」「鯨/Whale」「ウィザード/Wizard」「狼/Wolf」「クズリ/Wolverine」「ウォンバット/Wombat」「蟲/Worm」「レイス/Wraith」「ワーム/Wurm」「イエティ/Yeti」「ゾンビ/Zombie」「ずべら/Zubera」がある。

205.3n 次元にはそれ専用のサブタイプ群が存在する。それらのサブタイプ次元タイプと呼ばれる。次元タイプには、「アラーラ/Alara」「アーコス/Arkhos」「アズゴル/Azgol」「ベレノン/Belenon」「ボーラスの瞑想領土/Bolas's Meditation Realm」「ドミナリア/Dominaria」「エクィロー/Equilor」「エルガモン/Ergamon」「ファバシン/Fabacin」「イニストラード/Innistrad」「イクァターナ/Iquatana」「アー/Ir」「カルドハイム/Kaldheim」「神河/Kamigawa」「カーサス/Karsus」「ケファライ/Kephalai」「キンシャラ/Kinshala」「コルバーン/Kolbahan」「キネス/Kyneth」「ローウィン/Lorwyn」「ルヴィオン/Luvion」「メルカディア/Mercadia」「ミラディン/Mirrodin」「モアグ/Moag」「モンセン/Mongseng」「ムラガンダ/Muraganda」「新ファイレクシア/New Phyrexia」「ファイレクシア/Phyrexia」「パイルリー/Pyrulea」「ラバイア/Rabiah」「ラース/Rath」「ラヴニカ/Ravnica」「レガーサ/Regatha」「セゴビア/Segovia」「セラの領土/Serra's Realm」「シャドウムーア/Shadowmoor」「シャンダラー/Shandalar」「ウルグローサ/Ulgrotha」「ヴァラ/Valla」「ヴリン/Vryn」「ワイルドファイア/Wildfire」「ゼレックス/Xerex」「ゼンディカー/Zendikar」がある。

205.3p 現象カード計略カードヴァンガードカード策略カードにはサブタイプは存在しない。

205.4. 特殊タイプ

205.4a カードは、特殊タイプを持つことがある。それらはカード・タイプの直前に書かれる。特殊タイプには、「基本/Basic」「伝説の/Legendary」「持続/Ongoing」「氷雪/Snow」「ワールド/World」がある。

205.4b 特殊タイプの中には特定のカード・タイプに強く関連づけられているものもあるが、オブジェクト特殊タイプはそのカード・タイプサブタイプとは独立している。オブジェクトカード・タイプまたはサブタイプが変更になった場合特殊タイプはそのまま維持される。オブジェクト特殊タイプを得たり失ったりした場合、すでに持っている特殊タイプはそのまま残る。

例:「すべての土地は1/1のクリーチャーである。それらは土地でもある。」という能力があった場合、影響を受けた土地伝説の 土地であれば、そのまま伝説の パーマネントのままである。

205.4c基本/basic」という特殊タイプを持った土地基本 土地である。この特殊タイプを持たない土地基本でない土地である。

 第8版以前に作られたカードは「基本」という語で基本 土地を表示していない。それらの古いカードにおいては、カード名が《森》《島》《山》《平地》《沼》《冠雪の森》《冠雪の島》《冠雪の山》《冠雪の平地》《冠雪の沼》の10種類のいずれかであるものを基本 土地とする。

205.4d伝説の/legendary」という特殊タイプを持つパーマネントは、「レジェンド・ルール」と呼ばれる、伝説の パーマネントに関する状況起因処理に従う。rule 704.5k 参照。

205.4e伝説の/legendary」という特殊タイプを持つインスタントソーサリーである呪文は、唱える上で制約を受ける。プレイヤーは、伝説の クリーチャー伝説の プレインズウォーカーコントロールしていないかぎり、伝説の インスタントソーサリーである呪文唱えられない。

205.4fワールド/world」という特殊タイプを持つパーマネントは、「ワールド・ルール」と呼ばれる、ワールドパーマネントに関する状況起因処理に従う。rule 704.5k 参照。

205.4g氷雪/snow」という特殊タイプを持つパーマネントは、氷雪 パーマネントである。この特殊タイプを持たないパーマネントは、そのカード名によらず、氷雪でないパーマネントである。

205.4h持続/Ongoing」という特殊タイプを持つ計略カードは、計略状況起因処理の例外である(rule 704.6e 参照)。

206. エキスパンション・シンボル

206.1. エキスパンション・シンボルは、そのカードがマジックのどのセットのものかを示すものであり、通常はの右下に記されている。これはゲームには影響しない。

206.2. エキスパンション・シンボルはそのカードのそのセットにおける希少度を示すものである。赤橙は神話レア、金色はレア、銀色はアンコモン、黒または白がコモンか基本 土地である。紫は特殊な希少度を表すために用いられる。現時点で存在するのは、『時のらせん』カード・セットの、レアよりも希少度の高いタイムシフト・カードだけである。(エクソダスよりも古いセットでは、希少度に関らず、全てのシンボルは黒で書かれていた。また、第5版までの基本セットのカードには、エキスパンション・シンボルはついていなかった。簡体中国語版の第5版には"V"のエキスパンション・シンボルが存在した)

206.3. かつては、ある特定のセットからのカードに影響する呪文能力は、そのセットのエキスパンション・シンボルだけをチェックしていた。それらのカードオラクルで訂正され、あるセットで「そのカード名で初めて印刷された」カードに影響を及ぼすようになった。

206.3a そのカード名で初めて印刷されたのが『Arabian Nights』拡張セットにおいてであるパーマネントカードを参照するカード(《City in a Bottle》)が存在する。該当するカード名は、《アブー・ジャーファル/Abu Ja'far》《アラジン/Aladdin》《アラジンのランプ/Aladdin's Lamp》《アラジンの指輪/Aladdin's Ring》《アリ・ババ/Ali Baba》《Ali from Cairo》《Army of Allah》《Bazaar of Baghdad》《鳥の乙女/Bird Maiden》《スレイマンの壺/Bottle of Suleiman》《真鍮人間/Brass Man》《Camel》《City in a Bottle》《真鍮の都/City of Brass》《クォムバッジの魔女/Cuombajj Witches》《サイクロン/Cyclone》《踊る円月刀/Dancing Scimitar》《ダンダーン/Dandan》《砂漠/Desert》《Desert Nomads》《砂漠の竜巻/Desert Twister》《Diamond Valley》《Drop of Honey》《黒檀の馬/Ebony Horse》《Elephant Graveyard》《エル・ハジャジ/El-Hajjaj》《アーグの盗賊団/Erg Raiders》《アーナム・ジン/Erhnam Djinn》《目には目を/Eye for an Eye》《魚の肝の油/Fishliver Oil》《空飛ぶ絨毯/Flying Carpet》《空飛ぶ男/Flying Men》《ガズバンのオーガ/Ghazban Ogre》《象亀/Giant Tortoise》《Guardian Beast》《ハスランの女オーガ/Hasran Ogress》《ハール・ジャッカル/Hurr Jackal》《Ifh-Biff Efreet》《島魚ジャスコニアス/Island Fish Jasconius》《Island of Wak-Wak》《Jandor's Ring》《ジャンドールの鞍袋/Jandor's Saddlebags》《宝石の鳥/Jeweled Bird》《Jihad》《ジュナン・イフリート/Junun Efreet》《Juzam Djinn》《Khabal Ghoul》《King Suleiman》《密林の猿人/Kird Ape》《Library of Alexandria》《磁力の山/Magnetic Mountain》《Merchant Ship》《メタモルフォーゼ/Metamorphosis》《Mijae Djinn》《ムーア人の騎兵/Moorish Cavalry》《ナフス・アスプ/Nafs Asp》《オアシス/Oasis》《Old Man of the Sea》《Oubliette》《篤信/Piety》《Pyramids》《悔悟せる鍛冶屋/Repentant Blacksmith》《Ring of Ma'ruf》《ルフ鳥の卵/Rukh Egg》《Sandals of Abdallah》《砂嵐/Sandstorm》《Serendib Djinn》《Serendib Efreet》《Shahrazad》《シンドバッド/Sindbad》《Singing Tree》《魔術師の女王/Sorceress Queen》《Stone-Throwing Devils》《不安定性突然変異/Unstable Mutation》《ウォー・エレファント/War Elephant》《ワイルーリーの狼/Wyluli Wolf》《Ydwen Efreet》である。

206.3b そのカード名で初めて印刷されたのが『Antiquities』拡張セットにおいてであるパーマネントカードを参照するカード(《Golgothian Sylex》)が存在する。該当するカード名は、《クルーグの護符/Amulet of Kroog》《Argivian Archaeologist》《Argivian Blacksmith》《アルゴスのピクシー/Argothian Pixies》《Argothian Treefolk》《終末の時計/Armageddon Clock》《Artifact Blast》《Artifact Possession》《Artifact Ward》《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar》《アシュノッドの戦具/Ashnod's Battle Gear》《アシュノッドの人体改造器/Ashnod's Transmogrant》《エイトグ/Atog》《破城槌/Battering Ram》《青銅のタブレット/Bronze Tablet》《Candelabra of Tawnos》《秘宝の防御円/Circle of Protection: Artifacts》《Citanul Druid》《粘土像/Clay Statue》《機械仕掛けの鳥/Clockwork Avian》《サルディアの巨像/Colossus of Sardia》《珊瑚の兜/Coral Helm》《崩壊/Crumble》《呪われた拷問台/Cursed Rack》《Damping Field》《爆破/Detonate》《Drafna's Restoration》《ドラゴン・エンジン/Dragon Engine》《Dwarven Weaponsmith》《魔力流出/Energy Flux》《フェルドンの杖/Feldon's Cane》《Gaea's Avenger》《Gate to Phyrexia》《ゴブリン職工団/Goblin Artisans》《Golgothian Sylex》《ぶどう弾カタパルト/Grapeshot Catapult》《Haunting Wind》《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》《象牙の塔/Ivory Tower》《ジェイラム秘本/Jalum Tome》《Martyrs of Korlis》《Mightstone》《石臼/Millstone》《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》《ミシュラの戦争機械/Mishra's War Machine》《Mishra's Workshop》《再帰のオベリスク/Obelisk of Undoing》《オニュレット/Onulet》《Orcish Mechanics》《羽ばたき飛行機械/Ornithopter》《Phyrexian Gremlins》《Power Artifact》《Powerleech》《Priest of Yawgmoth》《原初の土/Primal Clay》《拷問台/The Rack》《ラカライト/Rakalite》《Reconstruction》《Reverse Polarity》《Rocket Launcher》《ラト=ナムの賢人/Sage of Lat-Nam》《多相の戦士/Shapeshifter》《粉砕の嵐/Shatterstorm》《Staff of Zegon》《露天鉱床/Strip Mine》《Su-Chi》《Tablet of Epityr》《Tawnos's Coffin》《タウノスのワンド/Tawnos's Wand》《タウノスの武具/Tawnos's Weaponry》《テトラバス/Tetravus》《ティタニアの歌/Titania's Song》《Transmute Artifact》《トリスケリオン/Triskelion》《ウルザの報復者/Urza's Avenger》《Urza's Chalice》《ウルザの鉱山/Urza's Mine》《Urza's Miter》《ウルザの魔力炉/Urza's Power Plant》《ウルザの塔/Urza's Tower》《槍の壁/Wall of Spears》《Weakstone》《異形の騒霊/Xenic Poltergeist》《ヨーグモスの悪魔/Yawgmoth Demon》《ヨーティアの兵/Yotian Soldier》である。

206.3c そのカード名で初めて印刷されたのが『Homelands』拡張セットにおいてであるパーマネントカードを参照するカード(《Apocalypse Chime》)が存在する。該当するカード名は、《修道院のガーゴイル/Abbey Gargoyles》《Abbey Matron》《上天の嵐/Aether Storm》《Aliban's Tower》《Ambush》《待ち伏せ部隊/Ambush Party》《Anaba Ancestor》《アナーバのボディガード/Anaba Bodyguard》《アナーバのシャーマン/Anaba Shaman》《Anaba Spirit Crafter》《アン=ハヴァの治安官/An-Havva Constable》《An-Havva Inn》《An-Havva Township》《An-Zerrin Ruins》《Apocalypse Chime》《Autumn Willow》《Aysen Abbey》《アイゼンの官吏/Aysen Bureaucrats》《Aysen Crusader》《Aysen Highway》《Baki's Curse》《Baron Sengir》《Beast Walkers》《Black Carriage》《影写し/Broken Visage》《甲殻/Carapace》《Castle Sengir》《Cemetery Gate》《Chain Stasis》《Chandler》《Clockwork Gnomes》《機械仕掛けの駿馬/Clockwork Steed》《Clockwork Swarm》《Coral Reef》《暗黒の迷路/Dark Maze》《Daughter of Autumn》《死者の代弁者/Death Speakers》《Didgeridoo》《Drudge Spell》《乾きの呪文/Dry Spell》《Dwarven Pony》《Dwarven Sea Clan》《Dwarven Trader》《Ebony Rhino》《情け知らずのエロン/Eron the Relentless》《Evaporate》《Faerie Noble》《一角獣の饗宴/Feast of the Unicorn》《フェロッズの封印/Feroz's Ban》《Folk of An-Havva》《忘却/Forget》《葬列/Funeral March》《Ghost Hounds》《Giant Albatross》《巨大カキ/Giant Oyster》《Grandmother Sengir》《大いなる人狼/Greater Werewolf》《Hazduhr the Abbot》《Headstone》《Heart Wolf》《血に飢えた霧/Hungry Mist》《Ihsan's Shade》《Irini Sengir》《鉄爪族の呪い/Ironclaw Curse》《Jinx》《Joven》《Joven's Ferrets》《ジョーヴンの泥棒道具/Joven's Tools》《Koskun Falls》《Koskun Keep》《迷宮のミノタウルス/Labyrinth Minotaur》《Leaping Lizard》《Leeches》《Mammoth Harness》《Marjhan》《記憶の欠落/Memory Lapse》《商人の巻物/Merchant Scroll》《メサ・ファルコン/Mesa Falcon》《Mystic Decree》《Narwhal》《Orcish Mine》《原初の秩序/Primal Order》《Prophecy》《Rashka the Slayer》《浅瀬の海賊/Reef Pirates》《Renewal》《Retribution》《Reveka》《Wizard Savant》《Root Spider》《Roots》《Roterothopter》《Rysorian Badger》《Samite Alchemist》《シー・スプライト/Sea Sprite》《Sea Troll》《センギアの従臣/Sengir Autocrat》《Sengir Bats》《Serra Aviary》《セラの獣小屋/Serra Bestiary》《Serra Inquisitors》《セラの聖騎士/Serra Paladin》《鋸刃の矢/Serrated Arrows》《縮小/Shrink》《Soraya the Falconer》《Spectral Bears》《Timmerian Fiends》《拷問/Torture》《Trade Caravan》《休戦/Truce》《Veldrane of Sengir》《Wall of Kelp》《Willow Faerie》《Willow Priestess》《Winter Sky》《Wizards' School》である。

206.4. プレイヤーは、そのカードがそのフォーマットで認められているセット(あるいは特にマジック・イベント規定によって認められているカード)に含まれている限り、どの版からでもカード構築 デッキに入れてよい。現在の構築フォーマットの定義については、マジック・イベント規定(http://wpn.wizards.com/en/resources/rules-documents)を参照のこと。

206.5. エキスパンション・シンボルの完全な一覧は、マジックのウェブサイトのCard Set Archiveコーナー(http://magic.wizards.com/en/game-info/products/card-set-archive)から確認できる。

207. 文章欄

207.1. 文章欄は、カードの下半分にある。多くの場合、ここにはそのカード能力を定義するルール文章が書かれている。

207.2. 文章欄には、ゲーム上意味を持たないイタリック体の(日本語版では文字サイズが小さいまたは教科書体である)文章が書かれていることがある。

207.2a 注釈文は、カッコにくくられたイタリック体(日本語版では文字サイズが一段小さい)の文章であり、そのカードに適用されるルールの要約である。これはそれが対応する能力と同じ行に書かれていることが多いが、その能力でなくカード全体の注釈の場合、独立した行に書かれていることもある。

207.2b フレイバー・テキストは、イタリック体(日本語版では教科書体)で書かれた、と同様にゲームに雰囲気を出すための文章である。これはルール文章の下に記載される。

207.2c 能力語は、能力の最初にイタリック体で書かれている(以前の日本語版ではフォントが区別されておらず、―で区切られていることで区別する必要があった)。能力語は、同様の機能を持ったカードを区別できるようにするために定められたキーワードのようなものであるが、ルール上の意味を持たず、総合ルールに独立した項目を持たない。能力語には、「一徹(いってつ)/adamant」「附則(ふそく)/addendum」「大隊(だいたい)/Battalion」「湧血(ゆうけつ)/Bloodrush」「魂力(こんりき)/Channel」「彩(さいしょく)/Chroma」「盟友(めいゆう)/Cohort」「星座(せいざ)/Constellation」「収斂(しゅうれん)/converge」「動議(どうぎ)/Council's Dilemma」[昂揚(こうよう)/delirium」「版図(はんと)/Domain」「威光(いこう)/Eminence」「激昂(げきこう)/Enrage」「窮地(きゅうち)/Fateful hour」「獰猛(どうもう)/Ferocious」「圧倒(あっとう)/Formidable」「壮大(そうだい)/Grandeur」「暴勇(ぼうゆう)/Hellbent」「英雄的(えいゆうてき)/Heroic」「刻印(こくいん)/Imprint」「神啓(しんけい)/Inspired」「同調(どうちょう)/Join Forces」「族系(ぞくけい)/Kinship」「上陸(じょうりく)/Landfall」「副官(ふくかん)/Lieutenant」「金属術(きんぞくじゅつ)/Metalcraft」「陰鬱(いんうつ)/Morbid」「協議(きょうぎ)/Parley」「光輝(こうき)/Radiance」「強襲(きょうしゅう)/Raid」「結集(けっしゅう)/Rally」「紛争(ふんそう)/Revolt」「魔巧(まこう)/Spell Mastery」「奮励(ふんれい)/Strive」「掃(そういん)/Sweep」「誘(ゆういん)/Tempting Offer」「スレッショルド(すれっしょるど)/Threshold」「宿根(しゅっこん)/Undergrowth」「議決(ぎけつ)/Will of the council」がある。

207.3. 一部のカードには、文章欄の背景に装飾的アイコンが描かれている。例えば、ラヴニカの各ギルドに関するカードの多くで文章欄にギルド・アイコンが含まれており、『ミラディンの傷跡』ブロックではほとんどのカード文章欄に陣営アイコンが含まれている。また、プロモカードの多くにも装飾的アイコンが描かれている。これらのアイコンはゲームのプレイに影響を及ぼさない。

207.4. 次元カードの、「あなたが{CHAOS}を出すたび」という誘発型能力の左側には、カオス・シンボル{CHAOS}が記されている。このシンボルそのものはルール上特別な意味を持たない。

208. パワータフネス

208.1. クリーチャーカードの右下には、スラッシュで区切られた二つの数字が記されている。一つ目の数字はパワー(戦闘中に与えダメージの量)であり、二つ目の数字はタフネス(破壊されるのに必要なダメージの量)である。例えば、2/3というのはそのオブジェクトが2のパワーと3のタフネスを持つことを示している。パワータフネスは、効果によって修整を受けたりある値に変更されたりすることがある。

208.2. 一部のクリーチャーカードでは、パワーもしくはタフネスの値が固定値ではなく * になっているものがある。

208.2a カードは、何らかの条件に基づいてパワータフネスを定める特性定義能力を持つことがある(rule 604.3 参照)。この種の能力は、「[このクリーチャーの][パワーまたはタフネス]は〜である/[This creature's] [power or toughness] is equal to 〜」あるいは「[このクリーチャーの]パワータフネスはそれぞれ〜である/[This creature's] power and toughness are each equal to 〜」と書かれる。この能力ゲームの外部も含むあらゆる場所において機能する。決定できない値を計算上などで用いる必要がある場合、その値を0として扱う。

例:《Lost Order of Jarkeld》のパワータフネスはそれぞれ1+*であり、「Lost Order of Jarkeldが戦場に出るに際し、対戦相手1人を選ぶ」「Lost Order of Jarkeldのパワータフネスはそれぞれ、そのプレイヤーコントロールしているクリーチャーの数に1を加えたものに等しい」という能力を持つ。《Lost Order of Jarkeld》が戦場にない間、プレイヤーは選ばれていないので、パワータフネスはともに1+0、つまり1/1となる。

208.2b クリーチャーパワータフネスを、それが戦場に出るに際して、あるいはオモテになるに際して、いくつかの特定の値の中から1つに設定する置換効果を作る常在型能力を持つカードが存在する(rule 614置換効果〕参照)。その種の能力は、「[このクリーチャー]が戦場に出るに際し〜/As [this creature] enters the battlefield . . . 」「[このクリーチャー]がオモテ向きになるに際し〜/As [this creature] is turned face up . . . ,」「[このクリーチャー]は〜として戦場に出る。/[this creature] enters the battlefield as . . .」といった書式で、複数のパワータフネスの組(さらに追加の特性がついていることもある)が記されている。これらの効果で選ばれ、あるいは決定された特性は、そのクリーチャーコピー可能な値に影響を及ぼす(rule 706.2 参照)。カード戦場にない間、パワータフネスはともに0として扱う。

208.3. クリーチャーでないパーマネントは、そのカードパワータフネスが記載されていたとしても(機体など)、パワータフネスを持たない。クリーチャーでないオブジェクト戦場にない場合、そのカードパワータフネスが記載されていない限り、パワータフネスを持たない。

208.3a クリーチャーでないパーマネントパワータフネスに影響を及ぼす効果が発生する場合、その効果は、そのパーマネントクリーチャーでない限り何もしないが、発生する。

例:《経験豊富な操縦者》は「経験豊富な操縦者が機体1つに搭乗するたび、ターン終了時まで、その機体は+1/+1の修整を受ける」という能力を持つ。この誘発型能力は、その機体が登された後、クリーチャーになる前に解決される。この継続的効果は発生し、この機体クリーチャーになったらその機体に適用される。

208.4. クリーチャーパワータフネスを特定の値に定める効果の中には、そのクリーチャーの「基本のパワー/base power」「基本のタフネス/base toughness」「基本のパワータフネス/base power and toughness」を扱うものがある。後に、他の継続的効果によって、そのクリーチャーパワータフネスが修整されることがありうる。rule 613継続的効果の相互作用〕参照。

208.5. クリーチャーパワーが何らかの理由で値を持たない場合、それは0となる。タフネスも同じである。

209. 忠誠度

209.1. プレインズウォーカーカードの右下には、忠誠数が記されている。これはプレインズウォーカー戦場にない間の忠誠度の値を示し、プレインズウォーカーは、その数の忠誠カウンターが乗った状態で戦場に出る。

209.2. コスト忠誠度シンボルを含む起動型能力は、忠誠度能力である。忠誠度能力プレイヤーは自分がコントロールしているパーマネント忠誠度能力を、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で、優先権を持っていて、そのターンにそのパーマネント忠誠度能力をどれも起動していない場合にのみ起動できる。rule 606忠誠度能力〕参照。

210. 手札補正子

210.1. ヴァンガードカードの左下角に、手札補正子が記されている。プラス、マイナス、または0のいずれかの数である。この補正子は、ヴァンガードカードオーナー初期手札枚数手札の最大枚数を決定する際に適用される。rule 103.4 参照。

211. ライフ補正子

211.1. ヴァンガードカードの右下角に、ライフ補正子が記されている。プラス、マイナス、または0のいずれかの数である。この補正子は、ヴァンガードカードオーナー初期ライフ総量を決定する際に適用される。rule 103.3 参照。

212. 文章欄の下にある情報群

212.1. カード文章欄の下に印刷されている、ゲーム上効果のない文章がある。すべてのカードセットで以下のすべての情報が各カードに印刷されているわけではない。

212.1a ほとんどのカード・セットではコレクター番号が振られている。この情報は[カード番号]/[セットに含まれるカードの総数]、あるいは単に[カード番号]という形で書かれている。プレインズウォーカー デッキのみのカードなど一部のカードでは、総数よりも大きなカード番号が振られていることがある。

212.1b カードのレアリティは、コレクター番号の後に1文字で表示されている。

212.1c プロモカードの中には、そのカードが何に割り当てられているのかを示す情報が書かれていることがある。

212.1d そのカードがどのセットで印刷されたものかを示す3文字と、そのカードがどの言語で印刷されたものかを示す2文字が、中黒を挟んで記されている。プレミアム版であれば、中黒でなく星印を挟んでいる。

212.1e カード絵の著作権表記は、文章欄のすぐ下に、筆のアイコン、あるいは古いカードでは「Illus.」という略語に続いて記されている。

212.1f 権利表記は発行した日付と著作権の表記である。これはカードの一番下または右下に小さな文字で記されている。

3. カード・タイプ

300. 総則

300.1. カード・タイプには、「アーティファクト/artifact」「策略/conspiracy」「クリーチャー/creature」「エンチャント/enchantment」「インスタント/instant」「土地/land」「現象/Phenomenon」「次元/plane」「プレインズウォーカー/planeswalker」「計略/scheme」「ソーサリー/sorcery」「部族/tribal」「ヴァンガード/vanguard」がある。

300.2. 複数のカード・タイプを持つオブジェクト(たとえば、アーティファクト・クリーチャーなど)が存在する。この類のオブジェクトは、そのいずれかのカード・タイプの持つ性質を持ち、また、そのいずれかのカード・タイプに適用される呪文能力の影響を受ける。

300.2a 土地でもあり他のカード・タイプでもあるオブジェクト(たとえばアーティファクト・土地)は土地としてのみプレイできる。呪文として唱えることはできない。

300.2b 部族カードは他のカード・タイプを持つ。部族カード唱え解決することは、そのもう一方のカード・タイプカード唱え解決することに関するルールに従う。

301. アーティファクト

301.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、アーティファクトカード手札から唱えることができる。アーティファクト呪文として唱え場合スタックを用いる。rule 601呪文唱えること〕参照。

301.2. アーティファクト呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。

301.3. アーティファクトサブタイプは必ず1単語であり、「アーティファクト」という語のあとに、「アーティファクト装備品/Artifact ─ Equipment」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。アーティファクトサブタイプは、「アーティファクト・タイプ」とも呼ばれる1単語である。アーティファクトには複数のサブタイプがあることもありうる。アーティファクト・タイプの一覧は、rule 205.3g を参照。

301.4. アーティファクトはそのカード・タイプに特有の特性を持たない。ほとんどのアーティファクトは有 マナ・シンボルマナ・コストに含まないので、無色である。しかし、無色であることとアーティファクトであることの間に因果関係はない。を持つアーティファクトも存在するし、無色であってもアーティファクトでないオブジェクトも存在する。

301.5. アーティファクトの中には、「装備品/Equipment」というサブタイプを持つものがある。装備品クリーチャーつけることができる。クリーチャーでないものに適正につけることはできない。

301.5a 装備品つけられているクリーチャーは、「装備しているクリーチャー/equipped creature」と呼ばれる。装備品は、クリーチャーつけられる、あるいは「装備される/equip」ことになる。

301.5b 装備品は、他のアーティファクトと同様に唱えられ、戦場に出る。装備品クリーチャーつけられた状態で戦場に出ることはない。キーワード能力装備/equip」は、その装備品あなたコントロールしているクリーチャーつける(rule 702.6装備〕参照)。クリーチャーコントロールに関する条件は、装備 能力起動時と解決時にのみ確認する。呪文や他の能力によって装備品クリーチャーつけられることがある。効果によって装備品をそれを装備することができないオブジェクトつけようとした場合、その装備品動かない。

301.5c クリーチャーは、クリーチャーでもある装備品装備できない。クリーチャーは、「装備品」というサブタイプを失った装備品装備できない。装備品は自分自身を装備できない。不正あるいは存在しないパーマネント装備されている装備品は、そのパーマネントからはずれるが、戦場に残ったままである(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。装備品は同時に複数のクリーチャーにつくことはない。呪文能力によって複数のクリーチャー装備させるようなことが起こった場合、その装備品コントローラーはどちらのクリーチャーつけるかを選ぶ。

301.5d 装備品コントローラーは、装備しているクリーチャーコントローラーとは別物である。この2つは同じである必要はない。クリーチャーコントローラーが変わっても装備品コントローラーは変わらないし、逆も同様である。装備品コントローラーのみが、それの能力起動できる。ただし、装備品がそれを装備しているクリーチャー能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合装備しているクリーチャーコントローラーのみが、その能力起動できる。

301.5e パーマネントの、「装備しているクリーチャー/equipped creature」を参照している能力は、そのパーマネント装備品でなくても、そのパーマネントがついているクリーチャーを参照する。

301.6. アーティファクトの中には、「城砦/Fortification」というサブタイプを持つものがある。城砦土地つけることができる。土地でないオブジェクトつけることはできない。城砦に関して装備 能力対応するのは「城砦化/Fortify」というキーワード能力である。rule 301.5a-eは、装備品クリーチャーの関係を、城砦土地の関係に読み替え、rule 301.5b は「土地は、クリーチャーでもある城砦によって城砦化されない」と読み替えて適用する。rule 702.66城砦化〕参照。

301.7. アーティファクトの中には、「機体/Vehicle」というサブタイプを持つものがある。機体は、アーティファクト・クリーチャーになれる搭乗 能力を持つ。rule 702.121搭乗〕参照。

301.7a 機体は印刷されたパワータフネスを持つが、クリーチャーでもある場合にのみそれらの特性を持つ。rule 208.3 参照。

301.7b 機体クリーチャーになる場合、それは即座にその印刷されたパワータフネスを持つ。それをクリーチャーにした効果も含む他の効果によって、その値が修整されたり別の値に定められたりすることがある。

302. クリーチャー

302.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、クリーチャーカード手札から唱えることができる。クリーチャー呪文として唱え場合スタックを用いる。rule 601呪文唱えること〕参照。

302.2. クリーチャー呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。

302.3. クリーチャーサブタイプは必ず1単語であり、「クリーチャー」という語のあとに、「クリーチャー ─ 人間・兵士/Creature ─ Human Soldier」「アーティファクト・クリーチャー ─ ゴーレム/Artifact Creature ─ Golem」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。クリーチャーサブタイプは、「クリーチャー・タイプ」とも呼ばれる。クリーチャーには複数のサブタイプがあることもありうる。クリーチャー・タイプの一覧は rule 205.3m 参照。

例:「クリーチャー ─ ゴブリン・ウィザード/Creature ─ Goblin Wizard」は、そのカードサブタイプとしてゴブリンとウィザードを持つクリーチャーカードであることを示している。

302.4. パワータフネスは、クリーチャーだけが持っている特性である。

302.4a クリーチャーパワーとは、そのクリーチャーが戦闘で与えダメージの総量である。

302.4b クリーチャータフネスとは、そのクリーチャー破壊するために必要なダメージの総量である。

302.4c クリーチャーパワータフネスを決定するためには、カードの右下に記載されている値から計算し、各種の継続的効果を適用する。rule 613継続的効果の相互作用〕参照。

302.5. クリーチャー攻撃したりブロックしたりできる。(rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕、rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

302.6. クリーチャー起動型能力のうち起動コストタップ・シンボルアンタップ・シンボルを含むものは、そのコントローラーがそのクリーチャーを自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、起動できない。また、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、そのクリーチャーでは攻撃できない。このルールは非公式に「召喚酔い」ルールと呼ばれる。

302.7. 萎縮感染も持たない発生源からクリーチャー与えられたダメージは、そのクリーチャーが負う。クリーチャーが負っているダメージの合計がそのタフネス以上である場合、そのクリーチャー致死ダメージを受けたといい、状況起因処理破壊される(rule 704 参照)。クリーチャーが負っているダメージは、再生した時(rule 701.15再生する〕参照)とクリンナップ・ステップの間(rule 514.2 参照)に取り除かれる。

303. エンチャント

303.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、エンチャントカード手札から唱えることができる。エンチャント呪文として唱え場合スタックを用いる(rule 601呪文唱えること〕参照)。

303.2. エンチャント呪文解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。

303.3. エンチャントサブタイプは必ず1単語であり、「エンチャント」という語のあとに、「エンチャント ─ 祭殿/Enchantment ─ Shrine」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。エンチャントサブタイプは、「エンチャント・タイプ」とも呼ばれる。エンチャントには複数のサブタイプがあることもありうる。エンチャント・タイプの一覧は、rule 205.3k 参照。

303.4. エンチャントの中には、サブタイプとして「オーラ/Aura」を持つものがある。オーラオブジェクトまたはプレイヤーについた状態で戦場に出る。オーラつけることができる先は、キーワード能力エンチャント/Enchant」によって規定されている(rule 702.5エンチャント〕参照)。他の効果によって、あるパーマネントエンチャントできるかどうかに限定が加えられる場合もある。

303.4a オーラ呪文は、エンチャント能力によって規定される対象を必要とする。

303.4b オーラつけられているオブジェクトプレイヤーのことを、「エンチャントされている」という。そのオーラはそのオブジェクトプレイヤーを「エンチャントしている」、あるいはそのオブジェクトプレイヤーに「ついている」という言い方をする。

303.4c オーラが、エンチャント能力やその他の効果による規定に対して不正なオブジェクトまたはプレイヤー上にエンチャントしていた、あるいはエンチャントされているオブジェクトプレイヤーがすでに存在しなくなっていた場合、そのオーラオーナー墓地に置かれる(これは状況起因処理である。rule 704状況起因処理〕参照)。

303.4d オーラはそれ自身をエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラオーナー墓地に置かれる。また、オーラクリーチャーでもある場合、他のオブジェクトエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラはずれ、そしてオーナー墓地に置かれる。(これらは状況起因処理である。rule 704 参照)。 オーラは同時に複数のオブジェクトまたはプレイヤーにつくことはない。呪文能力効果によってオーラが複数のオブジェクトプレイヤーにつくような場合、そのオーラコントローラーはどちらのオブジェクトまたはプレイヤーつけるかを選ぶ。

303.4e オーラコントローラーは、エンチャントされているオブジェクトコントローラーあるいはエンチャントされているプレイヤーとは別物である。この2つは同じである必要はない。オーラオブジェクトエンチャントしている場合、そのオブジェクトコントローラーが変わってもオーラコントローラーは変わらないし、逆も同様である。オーラコントローラーのみが、それの能力起動できる。ただし、オーラがそれにエンチャントされているオブジェクト能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合エンチャントされているオブジェクトコントローラーのみが、その能力起動できる。

303.4f オーラが、オーラ呪文解決される以外の方法でいずれかのプレイヤーコントロール下で戦場に出、その出す効果オーラエンチャント先を指定していなかった場合、そのプレイヤーがそのオーラ戦場に出るに際してそのオーラエンチャント先を選ぶ。そのプレイヤーは、オーラエンチャント能力その他適用される効果に従い、適正なオブジェクトまたはプレイヤーを選ばなければならない。

303.4g オーラが、適正にエンチャントできるオブジェクトプレイヤーのない状態で戦場に出場合、そのオーラが現在スタックにあるのでない限り、現在ある領域にとどまる。スタックにある場合、そのオーラ戦場に出代わりに オーナー墓地に置かれる。

303.4h 効果によって、オーラでも装備品でも城砦でもないパーマネントオブジェクトまたはプレイヤーつけた状態で戦場に出場合つけられていない状態で戦場に出る。

303.4i 効果によってオーラを適正につけられないオブジェクトプレイヤーつけた状態で戦場に出場合、元あった領域スタックでなければ、オーラは元あった領域に残る。スタックであれば、戦場に出代わりに オーナー墓地に置かれる。オーラトークンであれば、それは生成されない。

303.4j 効果によって戦場にあるオーラオブジェクトプレイヤーつけ場合、そのオブジェクトプレイヤーが適正にエンチャントされることができなければ、オーラは移動しない。

303.4k 効果によって表向きになるオーラオブジェクトプレイヤーつけられた状態になる場合、そのオーラコントローラーはそれが表向きで存在している場合のそのオーラ特性を用いて何につけることができるかを判断し、そのオーラの持つエンチャント能力やその他の適用されうる効果に従って適正なオブジェクトを選ばなければならない。

303.4m パーマネントの「エンチャントしている[オブジェクトまたはプレイヤー]/enchanted [object or player]」を参照する能力は、そのパーマネントオーラでなかったとしても、そのパーマネントつけられているオブジェクトまたはプレイヤーを参照する。

303.5. エンチャントの中には、「英雄譚」というサブタイプを持つものがある。英雄譚カードについての詳細は、rule 714 参照。

304. インスタント

304.1. 優先権を持つプレイヤーは、インスタントカード手札から唱えることができる。インスタント呪文として唱え場合スタックを用いる。rule 601呪文唱えること〕参照。

304.2. インスタント呪文解決されたら、ルール文章に書かれている処理が行なわれ、その後で、オーナー墓地に置かれる。

304.3. インスタントサブタイプは必ず1単語であり、「インスタント」という語のあとに、「インスタント ─ 秘儀/Instant ─ Arcane」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。インスタントサブタイプソーサリーサブタイプと同一であり、呪文タイプと呼ばれる。インスタントには複数のサブタイプがあることもありうる。呪文タイプ一覧は、rule 205.3k 参照。

304.4. インスタント戦場に出ることはない。戦場に出場合、その代わりに元あった領域に残る。

304.5.プレイヤーインスタント唱えられるときならいつでも/any time he or she could cast an instant,」という表現は、そのプレイヤー優先権を持っている時に、という意味である。唱えられるインスタントを持っている必要はないし、そのプレイヤー呪文唱えられなくする効果や、インスタント唱えられなくする効果があってもその処理は実行できる(その処理が実際に呪文唱えたり、インスタント唱えたりするものでない限り)。

305. 土地

305.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、土地カード手札からプレイすることができる。土地プレイすることは特別な処理であり、スタックを用いない(rule 116 参照)。土地プレイする場合プレイヤーはそれを単に戦場に出す。土地スタックに乗らず、呪文ではなく、また、インスタント起動型能力対応することはできない。

305.2. 通常、プレイヤーは、自分のターンの間に土地を1つだけプレイすることができる。継続的効果によって、この数が増加することがありうる。

305.2a プレイヤー土地プレイできるかどうか決定するために、プレイヤーがそのターンにプレイできる土地の枚数と、そのプレイヤーがそのターンに既にプレイした土地の枚数(特別な処理プレイしたものも、呪文能力解決中にプレイしたものも含む)を比較する。そのプレイヤープレイできる土地の枚数のほうが多い場合、そのプレイは適正である。

305.2b 理由を問わず、プレイヤーがそのターンにプレイできる土地の枚数が、そのプレイヤーがそのターンに既にプレイした土地の枚数以下であった場合、そのプレイヤー土地プレイできない。効果のうち、土地プレイするという部分は無視する。

305.3. プレイヤーは、いかなる理由があれ、自分のターン以外には土地プレイすることはできない。プレイヤーにそうさせるように指示する部分は無視する。同様に、そのターンに許可されている全ての土地プレイを済ませているプレイヤーは、土地プレイすることはできない。プレイヤーにそうさせるように指示している部分は無視する。

305.4. 土地戦場に「出す/put」ことができる効果が存在する。これは土地プレイとは違い、そのターンに既にプレイした土地の枚数には数えない。

305.5. 土地サブタイプは常に1単語であり、土地タイプとも呼ばれる。土地は複数の土地タイプを持つことがありうる。土地タイプの一覧は rule 205.3i 参照。

例:「基本 土地」という記述は、そのカードサブタイプを持つ土地カードであることを意味する。

305.6. 基本土地タイプは、平地である。「基本土地タイプ」が参照される場合、これらのサブタイプのうちいずれかを意味する。土地というカード・タイプ基本土地タイプを持つオブジェクトは、文章欄が空欄であったりそもそも存在しなかったりしたとしても、「{T}:[マナ・シンボル]を加える」という固有の能力を持つ。能力内のマナ・シンボルは、平地は{W}、は{U}、は{B}、は{R}、は{G}である。rule 107.4a、ならびに rule 605マナ能力〕参照。

305.7. 何らかの効果により土地タイプがいずれかの基本土地タイプに定められた場合、その土地は以降古い土地タイプを持たない。ルール文章、元の土地タイプ、その土地に影響しているコピー 効果によって得られていた能力を全て失い、その基本土地タイプが持つマナ能力を得ることになる。ただし、これは他の効果によりその土地が得た能力を取り除くわけではない。土地タイプの設定は、その土地が持つカード・タイプ(「クリーチャー」など)や特殊タイプ(「基本」や「伝説の」「氷雪」など)を変更しない。土地が現在の土地タイプに加えて新たな土地タイプを得た場合、それはこれまでの土地タイプルール文章を持ち、それに加えて新しい土地タイプマナ能力を得る。

305.8.基本/Basic」という特殊タイプをもつ土地基本 土地である。基本土地タイプを持っていても、この特殊タイプを持たない土地基本でない土地である。

305.9. あるオブジェクト土地であり、かつ他のカード・タイプでもある場合、それは土地としてプレイされる。呪文として唱えられることはない。

306. プレインズウォーカー

306.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、プレインズウォーカーカード手札から唱えることができる。プレインズウォーカー呪文として唱え場合スタックを用いる(rule 601呪文唱えること〕参照)。

306.2. プレインズウォーカー呪文解決された時、そのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。

306.3. プレインズウォーカーサブタイプは必ず1単語であり、「プレインズウォーカー ─ ジェイス/Planeswalker ─ Jace」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。プレインズウォーカーサブタイプは「プレインズウォーカー・タイプ」と呼ばれる。プレインズウォーカーには複数のサブタイプがあることもありうる。プレインズウォーカ・タイプの一覧は、rule 205.3j 参照。

306.4. 以前は、プレインズウォーカーは同じプレインズウォーカー・タイプを持つ複数のプレインズウォーカーを1人のプレイヤーコントロールできないようにする「プレインズウォーカーの唯一性ルール」に従っていた。このルールは取り除かれ、この変更以前に印刷されたプレインズウォーカーカードオラクルで訂正され、「伝説の」の特殊タイプを持つようになった。他の伝説の パーマネント同様、それらも「レジェンド・ルール」に従う(rule 704.5j 参照)。

306.5.忠誠度/Loyalty」は、プレインズウォーカーにのみ存在する特性である。

306.5a 戦場に出ていないプレインズウォーカーカード忠誠度は、その右下角に記載されている数字に等しい。

306.5b プレインズウォーカーは、「このパーマネントは、記載された忠誠数に等しい数の忠誠カウンターが乗った状態で戦場に出る」という固有の能力を持つ。この能力置換効果を生み出す(rule 614.1c 参照)。

306.5c 戦場に出ているプレインズウォーカー忠誠度は、その上にある忠誠カウンターの数に等しい。

306.5d プレインズウォーカーは、数個の忠誠度能力を持つ。それらはそのコスト忠誠度シンボルを含む起動型能力である。忠誠度能力には、「プレイヤーは自分がコントロールしているパーマネント忠誠度能力を、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で、優先権を持っていて、そのターンにそのパーマネント忠誠度能力をどれも起動していない場合にのみ起動できる」という特殊なルールが適用される。rule 606忠誠度能力〕参照。

306.6. プレインズウォーカー攻撃されることがある(rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照)。

306.7. 以前は、プレインズウォーカープレイヤーに、対戦相手与え戦闘ダメージでないダメージを、その代わりに 対戦相手コントロールしているプレインズウォーカー与えるという移し替え効果に従っていた。このルールは取り除かれ、特定のカードオラクルで訂正を受け、直接プレインズウォーカーダメージ与えるようになった。

306.8. プレインズウォーカーダメージ与えられた場合、そのプレインズウォーカーからその量の忠誠カウンターを取り除く。

306.9. プレインズウォーカー忠誠度が0である場合、そのオーナー墓地に置かれる(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。

307. ソーサリー

307.1. 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、ソーサリーカード手札から唱えることができる。ソーサリー呪文として唱え場合スタックを用いる。(rule 601呪文唱えること〕参照)。

307.2. ソーサリー呪文解決されたら、ルール文章に書かれている処理が行なわれ、その後で、オーナー墓地に置かれる。

307.3. ソーサリーサブタイプは必ず1単語であり、「ソーサリー」という語のあとに、「ソーサリー ─ 秘儀/Sorcery ─ Arcane」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。ソーサリーサブタイプは、インスタントサブタイプと同一であり、呪文タイプと呼ばれる。ソーサリーには複数のサブタイプがあることもありうる。呪文タイプ一覧は、rule 205.3k 参照。

307.4. ソーサリー戦場に出ることはできない。戦場に出場合、その代わりに元の領域に残る。

307.5. 呪文能力効果によって、プレイヤーが何かを「ソーサリー唱えられるときならいつでも/any time he or she could cast a sorcery」できる、となっていた場合、それはそのプレイヤー優先権を持ち、自分のターンのメイン・フェイズ中で、スタックが空である、ということを意味する。唱えられるソーサリーを持っている必要はないし、そのプレイヤー呪文唱えられなくする効果や、ソーサリー唱えられなくする効果があっても処理は実行できる(その処理が実際に呪文唱えたり、ソーサリー唱えたりするものでない限り)。

307.5a 同様に、ある呪文が「ソーサリー唱えられない間に/any time a sorcery couldn't have been cast,」唱えられたかどうかを見る効果は、その呪文コントローラー優先権を持たずに、あるいは自分のメイン・フェイズ以外のフェイズの間に、あるいは何らかのオブジェクトスタックにある間に唱えたかどうかだけを調べる。

308. 部族

308.1. 部族カードはもう一つカード・タイプを持つ。部族カードプレイし、解決するにあたっては、もう一つのカード・タイプカードプレイし、解決するためのルールに従う。

308.2. 部族サブタイプは、必ず1単語であり、「部族エンチャント ─ マーフォーク/Tribal Enchantment ─ Merfolk」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。部族サブタイプクリーチャーサブタイプと同じであり、「クリーチャー・タイプ」と呼ばれる。部族には複数のサブタイプがあることもありうる。クリーチャー・タイプの一覧は、rule 205.3m 参照。

309. 次元

309.1. 次元は、定形外のマジックのカードにのみ存在するカード・タイプである。次元カードは、プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいてのみ用いる。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

309.2. 次元カードは、次元デッキの中にある間も、またオモテ向きになっている間も、ゲームの間統率領域にあり続ける。唱えられることはない。次元カード統率領域を離れる場合、それは統率領域に残り続ける。

309.3. 次元サブタイプは長い横線の後に記されており、「次元 ― セラの領土/Plane - Serra's Realm」のように複数の単語からなることもある。長い横線の後に記されている単語すべてで1つのサブタイプである。次元サブタイプ次元 タイプとも呼ばれる。次元は1つしかサブタイプを持つことはない。次元 タイプの一覧は、rule 205.3n 参照。

309.4. 次元カードは望む数の常在型能力誘発型能力起動型能力を持ちうる。次元カード統率領域オモテ向きである間、常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発可能となり、起動型能力起動可能となる。

309.5. オモテ向き次元カードコントローラーは、次元 コントローラーとして指定されたプレイヤーである。通常、次元はその時点でのアクティブ・プレイヤーによってコントロールされている。しかし、現在の次元 コントローラーがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないプレイヤー次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーはゲームを離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のプレイヤーアクティブ・プレイヤーになるまでの間、指定されたままとなる。

309.6. 裏向きになったオモテ向き次元カードは、新しいオブジェクトになる。

309.7. 次元カードは、「あなたが{CHAOS}を出すたび」という誘発型能力を持つ。これは「カオス能力」と呼ばれる。それらは左側にある{CHAOS}で示されているが、そのシンボル自体にルール上の意味はない。

310. 現象

310.1. 現象は、定形外のマジックのカードにのみ存在するカード・タイプである。プレインチェイス戦カジュアル変種ルール次元カードを用いる。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

309.2. 現象カードは、次元デッキの中にある間も、またオモテ向きになっている間も、ゲームの間統率領域にあり続ける。唱えられることはない。現象カードパーマネントではない。現象カード統率領域を離れる場合、それは統率領域に残り続ける。

310.3. 現象カードにはサブタイプは存在しない。

310.4. オモテ向き現象カードコントローラーは、次元 コントローラーとして指定されたプレイヤーである。通常、次元コンとトーラーはアクティブ・プレイヤーである。しかし、現在の次元 コントローラーがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないプレイヤー次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーはゲームを離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のプレイヤーアクティブ・プレイヤーになるまでの間、指定されたままとなる。

310.5. 次元カードはそれに遭遇したときに誘発する誘発型能力を持つ。「あなたが[このカード]に遭遇したとき」とは、あなたがこのカード次元デッキから取ってオモテ向きにしたとき、という意味である。

310.6. 裏向きになったオモテ向き現象カードは、新しいオブジェクトになる。

310.7. 現象カード統率領域オモテ向きであり、かつ、誘発してスタックから離れていない誘発能力の発生源でない場合、次にプレイヤー優先権を得る時点で次元 コントローラープレインズウォークする。(これは状況起因処理である。rule 704rule 701.24プレインズウォークする〕参照。)

311. ヴァンガード

311.1. ヴァンガードは、定形外のマジックのカードにのみ存在するカード・タイプである。ヴァンガード戦カジュアル変種ルールでのみ、ヴァンガードカードを用いる。rule 902ヴァンガード戦〕参照。

311.2. ヴァンガードカードはゲームの間、統率領域にあり続ける。それらはパーマネントではなく、唱えられることもない。ヴァンガードカード統率領域を離れる場合、それは統率領域にあり続ける。

311.3. ヴァンガードカードにはサブタイプは存在しない。

311.4. ヴァンガードカードには常在型能力誘発型能力起動型能力が存在しうる。ヴァンガードカード統率領域にある限り、その常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発でき、起動型能力起動されうる。

311.5. ヴァンガードカードオーナーはそれを統率領域においてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向きヴァンガードカードコントローラーは、そのオーナーである。

311.6. ヴァンガードカードの左下角に、手札補正子が記されている。プラス、マイナス、または0のいずれかの数である。この補正子は、ヴァンガードカードオーナー初期手札枚数手札の最大枚数(通常7枚)に適用される。その結果の数が、ゲームの開始時にく枚数、ならびに手札の最大枚数となる。

311.7. ヴァンガードカードの右下角に、ライフ補正子が記されている。プラス、マイナス、または0のいずれかの数である。この補正子は、ヴァンガードカードオーナー初期ライフ総量(通常20点)の決定に際して適用される。rule 103.3 参照。

312. 計略

312.1. 計略は、定形外のマジックのカードにのみ存在するカード・タイプである。アーチエネミー戦カジュアル変種ルールでのみ、計略カードを用いる。rule 904アーチエネミー戦〕参照。

312.2. 計略カードはゲームの間、計略 デッキの一部である間も、オモテ向きである間も、統率領域にあり続ける。それらはパーマネントではなく、唱えられることもない。計略カード統率領域を離れる場合、それは統率領域にあり続ける。

312.3. 計略カードにはサブタイプは存在しない。

312.4. 計略カードには常在型能力誘発型能力起動型能力が存在しうる。計略カードオモテ向き統率領域にある限り、その常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発でき、起動型能力起動されうる。

312.5. 計略カードオーナーはそれを統率領域においてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向き計略カードコントローラーは、そのオーナーである。

312.6. 持続でない計略カード統率領域オモテ向きになり、いずれかの計略誘発型能力スタックにあったりスタックに置かれるのを待っていたりしない場合、次に優先権が発生した際にその計略カード裏向きになり、オーナー計略 デッキの一番下に置かれる。(それは状況起因処理である。rule 704 参照)

312.7. 計略カード能力に「この計略」という記述があった場合、それはその能力の発生源である、統率領域にある計略カードを意味する。これは rule 109.2 の例外である。

313. 策略

313.1. 策略カードは、リミテッドプレイ、特にコンスピラシー・ドラフト 変種ルール(rule 905 参照)下でのみ用いられる。策略カードは、構築プレイでは用いられない。

313.2. ゲームの開始時、デッキ切り直すよりも前に、プレイヤーはそれぞれ自分のサイドボードにある好きな枚数の策略カード統率領域に置く。秘策を持つ策略カード統率領域裏向きに置かれる。(rule 702.105秘策〕参照)。

313.3. 策略カードはゲームの間ずっと統率領域に置かれる。それらはパーマネントではなく、唱えられることもデッキに入れられることもない。策略カード統率領域を離れるなら、それは統率領域に残る。ゲーム外の策略カードがゲーム内に入ることはない。

313.4. 策略カードにはサブタイプは存在しない。

313.5. 策略カード常在型能力誘発型能力を持つことがある。策略カードオモテ向き統率領域にある限り、その常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発しうる。

313.5a 策略カード能力はゲーム開始時の手順にも影響を及ぼすことがある。

313.5b 裏向き策略カードはなにも特性を持たない。

313.6. 策略カードオーナーは、それをゲームの開始時に統率領域に置いたプレイヤーである。策略カードコントローラーは、そのオーナーである。

313.7. 自分がコントロールしている裏向き策略カードは、いつでもオモテを見ることができる。他のプレイヤーコントロールしている裏向き策略カードのオモテを見ることはできない。

4. 領域

400. 総則

400.1. 領域は、オブジェクトがゲーム中に存在しうる場所である。通常、「ライブラリー/Library」「手札/Hand」「戦場/Battlefield」「墓地/Graveyard」「スタック/Stack」「追放/Exile」「統率/Command」の7つの領域が存在する。古いカードでは「アンティ/ante」領域を用いるものもある。ライブラリー手札墓地プレイヤーごとに存在し、他の領域はすべてのプレイヤーが共用する。

400.2. 公開領域とは、その領域にあるカードのうちで何らかのルールや効果によって特に裏向きにされているもの以外のカードのオモテをすべてのプレイヤーが見ることができる領域である。墓地戦場スタック追放アンティ統率領域公開領域である。非公開領域とは、すべてのプレイヤーカードのオモテを見ることができるわけではない領域のことである。その領域にあるカードのオモテがすべて公開されていたとしても、ライブラリー手札非公開領域である。

400.3. オブジェクトが、オーナー以外のライブラリー墓地、あるいは手札に行く場合オーナーの該当する領域に行く。

400.4. カード・タイプによっては、入ることのできない領域が存在する。

400.4a インスタントカードソーサリーカード戦場に出場合、そのカードは元あった領域に残る。

400.4b 策略カード現象カード次元カード計略カードヴァンガードカード統率領域を離れる場合、そのカード統率領域に残る。

400.5. ライブラリー墓地スタックにあるオブジェクトの順番は、効果またはルールによらない限り、並べ替えることはできない。他の領域にある、裏向きに含まれるオブジェクトについても同様である。それ以外の他の領域にあるオブジェクトは、そのオーナーが望む通りに並べ替えることができるが、誰がコントローラーか、タップあるいは反転しているかどうか、それにつけられているオブジェクトが何かは全てのプレイヤーに明白でなければならない。

400.6. オブジェクトがある領域から他の領域に移動する時、どのイベントがそのオブジェクト動かすのかを決定する。その移動先が公開領域で、オーナーがその領域でそのオブジェクトを見ることができるのであれば、オーナーはそれを見てその移動に影響する効果があるかどうかを確認する。移動先が戦場であれば、そのオブジェクトを見ることができる他のプレイヤーも同様に見る。その後、そのオブジェクトそのものからのものもそれ以外のものも含む、そのイベントに適用可能な置換効果を適用する。効果やルールの複数の指示が矛盾している場合、そのオブジェクトコントローラー(コントローラーが存在しない場合オーナー)が、どの効果を適用するか、そしてその効果がどう機能するかを決める(同一のものが複数存在することによっても矛盾は発生する。例えば、複数の「破壊効果が同時に発生する場合、お互いに矛盾する)。その後、そのイベントがそのオブジェクト動かす。

例:《極上の大天使》は「あなたがゲームに敗北するなら、代わりに、極上の大天使を追放し、あなたライフ総量あなた初期ライフ総量と等しい値になる。」という能力を持つ。呪文によってライフ総量が5点のプレイヤーと、そのプレイヤーコントロールしている《極上の大天使》にそれぞれ5点のダメージ与えられたとする。状況起因処理が行われる時点で、そのプレイヤーライフ総量はそのプレイヤー初期ライフ総量になり、そのプレイヤーは《極上の大天使》をオーナー墓地に移動させるか追放するかを選ぶ。

400.7. ある領域から他の領域に移動したオブジェクトは、以前の状態の記憶を失い、以前の状態と関係のない新しいオブジェクトになる。このルールには9つの例外がある。

400.7a スタックにあるパーマネント呪文特性コントローラーを変更する、呪文起動型能力誘発型能力効果は、その呪文であったパーマネントにも適用され続ける。

400.7b スタックにあるパーマネント呪文からのダメージに適用される軽減効果は、その呪文であったパーマネントからのダメージにも適用される。

400.7c パーマネント能力は、その呪文唱えるためにどのコスト支払われたか、それらのコスト支払うためにどのマナが使われたかなど、解決されてそのパーマネントになった呪文に関する情報を参照できる。

400.7d オブジェクトがある領域から他の領域に移動することによって誘発する能力(例えば、「怨恨が戦場から墓地に置かれたとき」など)は、その誘発型能力誘発した時に移動した先の領域公開領域である場合、その領域においてそのオブジェクトから変わった新しいオブジェクトを見ることができる。

400.7e エンチャントされているパーマネント戦場を離れたことによって誘発するオーラ能力は、それがエンチャントしていたパーマネント戦場を離れるのと同時に墓地に置かれた場合、そのオーラオーナー墓地に置かれてなったオブジェクトを見つけることができる。また、そのオーラパーマネントつけられていないことによる状況起因処理(rule 704.5m 参照)によってオーナー墓地に置かれた場合にも、オーラオーナー墓地に置かれてなった新しいオブジェクトを見つけることができる。

400.7f 土地でないカードに、唱えられるようにする能力を得させる効果があった場合、その能力はそのカード唱えた結果としてスタックに移動してなったオブジェクトにも適用され続ける。

400.7g 効果によって土地でないカード唱えられる場合、その効果の他の部分はそのカードをその方法で唱えた結果としてスタックに移動してなったオブジェクトを参照できる。

400.7h 効果によってオブジェクト公開領域に移動した場合、その効果の他の部分はそのオブジェクトを見つけることができる。呪文能力コストによってオブジェクト公開領域に移動した場合、その呪文能力効果はそのオブジェクトを見つけることができる。

400.7i マッドネス誘発型能力解決後に(rule 702.34 参照)、その追放されたカード唱えられることなく公開領域に移動した場合捨てられたカードを参照する効果はそのオブジェクトを見つけることができる。

400.8. 追放 領域にあるオブジェクト追放された場合領域は移動しないが、新しく追放されたのと同じように新しいオブジェクトになる。

400.9. 統率領域オモテ向きオブジェクト裏向きになった場合、それは新しいオブジェクトになる。

400.10. 統率領域にあるオブジェクト統率領域に置かれる場合領域は移動しないが、新しく統率領域に置かれたのと同じように新しいオブジェクトになる。

400.11. そのゲームの領域のいずれにも存在しないオブジェクトゲームの外部にあるという。ゲームの外部領域ではない。

400.11a プレイヤーサイドボードにあるカードは、ゲームの外部にある。rule 100.4 参照。

400.11b ゲームの外部にあるカードをゲーム内に持ち込む効果が存在する。それらのカードは、ゲーム終了までゲーム内に残る。

400.11c ゲームの外部にあるカードは、呪文能力の影響を受けない。これの例外は、それらの記載された特性定義能力(rule 604.3 参照)と、それらのカードをゲーム内に持ち込む呪文能力だけである。

400.12. プレイヤーにいずれかの領域に対して何かをさせる効果(「あなた手札あなたライブラリーに加えて切り直す/Shuffle your hand into your library.」など)が存在する。その処理はその領域にあるすべてのカードに機能する。領域そのものは影響されない。

401. ライブラリー

401.1. ゲームが始まるとき、各プレイヤーデッキはそのライブラリーとなる。

401.2. それぞれのライブラリーは、一つの、裏向きでなければならない。プレイヤーライブラリーカードを覗いたり、その順序を変化させてはならない。

401.3. プレイヤーはいつでも、任意のプレイヤーライブラリーに残っているカードの枚数を数えることができる。

401.4. 何らかの効果が同時に複数枚のカードを同じライブラリーの特定の場所に置く場合、それらのカードオーナーがその置く順序を決めることができる。そのライブラリーオーナーは、どのような順番でライブラリーに置いたのかを公開しない。

401.5. プレイヤーに、ライブラリーの一番上のカード公開してプレイするように指示し、あるいはプレイヤー1人が自分のライブラリーの一番上のカードを見てもよいとする効果が存在する。呪文唱えている間に一番上のカードが入れ替わった場合、その呪文唱えられ終わる(rule 601.2i 参照)まで、新しいカード公開されないし、見てはならない。これは能力起動に関しても同じである。

401.6. 何らかの効果によってライブラリーの一番上のカード公開されている状態でプレイしている場合、その特定のカードが一瞬であれ非公開になった後で再び同じカード公開されたとしても、新しいオブジェクトとなる。

401.7. 効果によってプレイヤーカードライブラリーの「上からN番目」に置く場合、そのライブラリーにN枚のカードがなかった場合、そのプレイヤーはそのカードをそのライブラリーの一番下に置く。

402. 手札

402.1. 手札は、プレイヤーいたカードを持っておく場所である。他の効果によってカード手札に戻されることもある。ゲームの開始時に、それぞれのプレイヤーは通常7枚である初期手札枚数分のカードく。rule 103〔ゲームの始め方〕参照。

402.2. それぞれのプレイヤー手札の上限が決まっており、通常は7枚である。プレイヤーはその手札に何枚でもカードを持つことができるが、クリンナップ・ステップの間に、手札の上限を越える分のカード捨てなければならない。

402.3. プレイヤーはその手札を便利なように並べることができ、いつでも見ることができる。他のプレイヤー手札を見ることはできないが、いつでもその枚数を数えることはできる。

403. 戦場

403.1. プレイヤー間のやりとりの主な舞台になるのは戦場である。戦場は、最初は空である。プレイヤーコントロールしているパーマネントは、通常、そのプレイヤーの目の前の戦場に置かれるが、(他のプレイヤーパーマネントつけられたオーラなどの)特定の場合には、他のプレイヤーにより近いところに置かれることがある。

403.2. カードに、プレイヤーや他の領域について明記されていない限り、呪文能力戦場にのみ影響を及ぼし、また、戦場にあるものだけを考慮する。

403.3. パーマネント戦場にのみ存在する。戦場に存在するオブジェクトパーマネントである。rule 110パーマネント〕参照。

403.4. パーマネント戦場に出たとき、それは新しいオブジェクトとなり、その同じカードによって現わされていたパーマネントとは rule 400.7 に記された例外を除いて無関係である。(これは他の領域に移動するオブジェクトについて言える。)

403.5. かつて、戦場は「/in-play」領域と呼ばれていた。カードに「にある/in play」「から/from play」「に/into play」などの表現で書かれている場合戦場を参照する。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正されている。

404. 墓地

404.1. プレイヤー墓地とは、そのプレイヤー捨て札のである。打ち消された、捨てられた、破壊された、または生け贄に捧げられたオブジェクト、ならびに解決が終わったインスタント呪文ソーサリー呪文オーナー墓地の一番上に置かれる。各プレイヤー墓地は、最初は空である。

404.2. それぞれの墓地は、一つの、オモテ向きでなければならない。プレイヤーは、それぞれの墓地カードをいつでも見ることができるが、その順序を変えることはできない。認定イベントに適用される追加のルールによって、プレイヤー墓地にあるカードの順番を変えてもよいとされることがある。

404.3. 何らかの効果やルールによって2枚以上のカードが同時に墓地に置かれる場合、それらのカードオーナーがその順序を決めてもよい。

405. スタック

405.1. 呪文唱えられたら、物理的にスタックに積まれる(rule 601.2a 参照)。能力起動され、あるいは誘発したら、カードによって表されてはいないけれども、その能力スタックの一番上に置かれる。rule 602.2arule 603.3 参照。

405.2. スタックは、それに加えられた呪文能力の順序を記録している。オブジェクトスタックに積まれたとき、それは既に積まれている全てのオブジェクトの上に積まれる。

405.3. 何らかの効果によって複数のオブジェクトが同時にスタックに積まれる場合アクティブ・プレイヤーコントロールしているものが最初に積まれ、それからAPNAP順(rule 101.4 参照)で他のプレイヤーオブジェクトスタックに積まれる。1人のプレイヤーが複数のオブジェクトコントロールしている場合、そのプレイヤーが自分のオブジェクトスタックに積む順番を決める。

405.4. 呪文は、そのカードが持つ特性全てを持つ。スタックにある起動型能力誘発型能力は、その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。呪文コントローラーは、それを唱えプレイヤーである。起動型能力コントローラーは、それを起動したプレイヤーである。遅延誘発型能力以外の誘発型能力コントローラーは、その能力誘発したときにその発生源をコントロールしていたプレイヤーである。遅延誘発型能力コントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。

405.5. 全てのプレイヤー続けてパスしたとき、スタックの一番上の(最新の)呪文能力解決される。全てのプレイヤーパスしたときにスタックが空ならば、現在のステップフェイズが終わり、次が始まる。

405.6. ゲーム中に発生する出来事の中で、スタックを用いないものがある。

405.6a 効果スタックに積まれない。それらは呪文能力解決された結果である。効果によって遅延誘発型能力も作られることがあるが、それらは誘発した時にスタックに積まれる。(rule 603.7 参照。)

405.6b 常在型能力は継続的に効果を発生させ、スタックに積まれない(rule 604常在型能力の扱い〕参照)。これには、「[このオブジェクト]は赤である。/[this object] is red」といった特性定義能力(rule 604.3 参照)を含む。

405.6c マナ能力は即座に解決される。マナ能力マナを出す以外の効果がある場合マナが出て、即座に他の効果も起こる。プレイヤーマナ能力起動する前に優先権を持っていた場合、その解決後に優先権を得る。(rule 605マナ能力〕参照。)

405.6d 特別な処理スタックを用いない。それらは即座に発生する。rule 116特別な処理〕参照。

405.6e ターン起因処理スタックを用いない。それらは特定のステップフェイズが始まったときに自動的に発生する。それらはプレイヤー優先権を得る前に処理される(rule 117.3a 参照)。ターン起因処理は、各ステップフェイズが終わったときにも自動的に発生する。その後でプレイヤー優先権を得ることはない。rule 703 参照。

405.6f 状況起因処理スタックを用いない。それらは、特定の条件を満たしているなら発生する。rule 704 参照。それらはプレイヤー優先権を得る前に処理される。rule 117.5 参照。

405.6g プレイヤーはいつでもゲームに投了できる。そのプレイヤーは即座にゲームから除外される。rule 104.3a 参照。

405.6h 多人数戦においてプレイヤーがゲームから除外された場合オブジェクトはその結果としてゲームから除外されたり消滅したりコントロールが変わったり追放されたりする。これらの処理は即座に発生する。rule 800.4a 参照。

406. 追放

406.1. 追放 領域オブジェクトを保持する領域である。オブジェクトを戻る手段を持たずに追放する呪文能力もあれば、オブジェクトを一時的にだけ追放する呪文能力もある。

406.2. オブジェクト追放するとは、そのオブジェクトが現在存在する領域から追放 領域動かすことである。追放されたカードとは、追放 領域動かされたカードのことである。

406.3. 追放されたカードは通常オモテ向きであり、全てのプレイヤー公開されている。「裏向き追放されている/exiled face down」カードは、説明によって許可されていない限り、いずれのプレイヤーによっても見ることはできない。ただし、プレイヤー裏向き追放されているカードを見ることができることになったら、そのカード追放され続けている限り、見ることができるとする効果が終わったあとでも見ることができる。裏向き追放されているカード特性を持たないが、追放した呪文能力によってはそのカード追放 領域からプレイできるものがある。カード裏向き唱えられる(rule 707.4 参照)のでない限り、そのカードプレイする(rule 601.2 参照)と宣言する直前にそのカードオモテ向きになる。

406.4. 追放 領域にある裏向きカードは、いつどのように追放されたかによって別々のに置かれるべきである。プレイヤー追放されているカードを選ぶよう指示された場合、そのプレイヤーは、カードのオモテを見ることができる場合にのみ特定の裏向きカードを選ぶことができる。そうでなければ、裏向き追放されているカードを1つ選び、そのから無作為にカードを1枚選ぶことになる。こうしてカードを選ぶことが呪文唱えることや能力起動することの一部だった場合、その選ばれたカードはそのコスト支払い終わるまで公開されない(rule 601.2i 参照)。

406.5. 追放されたカードで、戦場やそのほかの領域に戻る可能性のあるものは、その戻る方法が解るように、別々のにして置かれるべきである。追放されたカードで、それ自身の能力(憑依など)や追放したカード能力によってゲームに影響を及ぼしうるものも、同様に別々のにして置かれるべきである。

406.6. カード追放する能力と、「追放されたカード」あるいは「[オブジェクト]によって追放されたカード」を参照する別の能力とが書かれているオブジェクトが存在する。これらの能力は関連しているものであり、この2つめの能力は、その1つめの能力によって追放されているカードだけを参照する。rule 607〔関連している能力〕参照。

406.7. 追放 領域にあるオブジェクト追放された場合領域は移動しないが、新しく追放されたのと同じように新しいオブジェクトになる。

406.8. かつて、追放 領域は「ゲーム外/Removed-from-the-game」領域と呼ばれていた。カードに「[オブジェクトを]ゲームから取り除く/removes [an object] from the game」というように書かれている場合、そのオブジェクト追放する。「[オブジェクトを]脇に置く/sets [an object] aside」も同じである。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正されている。

407. アンティ

407.1. マジックの昔のルールには、「勝ち取ったものを返さない」でプレイする方法としてのアンティ・ルールが存在した。アンティを賭けてプレイすることは、現在では、このゲームにおける選択ルールであり、法律その他の規則で禁止されていない地区でのみ許される。アンティを賭けてプレイすることは、マジック・イベント規定(http://www.wizards.com/WPN/Events/Rules.aspx)の下では厳しく禁止されている。

407.2. アンティを賭けてプレイする場合、ゲームの開始時に、各プレイヤーはそれぞれのデッキからカードを無作為に1枚選び、それをアンティ 領域に置く。アンティ 領域にあるカードは、いつでも全てのプレイヤーが確認できる。ゲームの終了時に、勝利者はアンティ 領域にあるカード全ての所有権を得る。

407.3.アンティを賭けてプレイしていないなら、プレイ前に[このカード]をデッキから取り除く/Remove [this card] from your deck before playing if you're not playing for ante.」と書かれているカードがある。この類のカードだけが、アンティ 領域カードを追加したり、取り除いたり、あるいはカードオーナーを変更したりすることができる。プレイヤーアンティを賭けてプレイしていないときは、これらのカードデッキにもサイドボードにも入れることはできず、ゲーム外からゲーム内に持ってくることもできない。

407.4. オブジェクトアンティするとは、そのオブジェクトを現在ある領域からアンティ 領域に移すことである。オブジェクトオーナーだけがそのオブジェクトアンティすることができる。

408. 統率

408.1. 統率領域は、特別に定められた、ゲーム全体に影響を及ぼす効果を持つオブジェクトだけが置かれるゲームの場所である。それらのオブジェクトパーマネントではなく、破壊されることもない。

408.2. 紋章統率領域生成されうる。rule 114紋章〕参照。

408.3. プレインチェイス戦ヴァンガード戦統率者戦アーチエネミー戦コンスピラシー・ドラフトの各カジュアル変種ルールにおいて、定形外のマジックのカード、あるいは特に指定されたカード統率領域に置いた状態でゲームを始める。それらの変種ルールにはそれらのカードに関するルールがそれぞれ存在する。rule 9〔カジュアル変種ルール〕参照。

5. ターンの構造

500. 総則

500.1. ターンは順に「開始/beginning」「戦闘前メイン/precombat main」「戦闘/combat」「戦闘後メイン/postcombat main」「終了/ending」の5つのフェイズからなる。それぞれのフェイズは、なにも起こることがなくてもターンごとに存在する。開始、戦闘、終了の各フェイズはさらにステップに細分化され、順番に処理される。

500.2. プレイヤー優先権を得るフェイズステップは、スタックが空で、かつ全てのプレイヤー続けてパスしたときに終了する。スタックが空になったことでフェイズステップが終わるわけではない。スタックが空の状態で、全てのプレイヤー続けてパスしなければならない。従って、それぞれのプレイヤーには、そのフェイズステップが終了する前に、新しい物をスタックに積む機会がある。

500.3. プレイヤー優先権を得ないステップは、そのステップに行なうことになっている全ての処理が終わったときに終了する。この種のステップは、アンタップ・ステップ(rule 502 参照)とクリンナップ・ステップ(rule 514 参照)だけである。

500.4. ステップフェイズが終わったとき、プレイヤーマナ・プールに残っている未使用のマナは空になる。このターン起因処理スタックを用いない。

500.5. フェイズステップが終わったとき、そのフェイズステップの「終わりまで/until end of 〜」続く予定だった効果は消滅する。また、あるフェイズステップ「まで/until 〜」続く予定だった効果はそのフェイズステップの開始時に消滅する。「戦闘終了時まで/until end of combat」続く効果は、戦闘フェイズの終了時に消滅するのであり、戦闘終了ステップの開始時ではない。「ターン終了時まで/until end of turn」続く効果は、特別なルールが適用される。rule 514.2 参照。

500.6. フェイズステップが始まるとき、そのフェイズまたはステップの「開始時に/at the beginning of 〜」発生する誘発型能力誘発する。それらは、次にプレイヤー優先権を得る時点でスタックに積まれる(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

500.7. 効果によって、プレイヤー追加のターンを得ることがあり得る。その場合、得たターンを指定されたターンの直後に追加する。1ターンの間に、1人のプレイヤーが複数の追加のターンを得た場合、そのターンは1つずつ追加される。複数のプレイヤー追加のターンを得る場合、そのターンはAPNAP順で(rule 101.4 参照)1つずつ追加される。そして、一番最後に作られたターンが最初に処理される。

500.8. 効果によって、ターンの間にフェイズが追加されることがある。特定のフェイズのすぐ後にそのフェイズが加えられる。複数の追加フェイズが同じフェイズの後に追加される場合、一番最後に作られたフェイズが最初に処理される。

500.9. 効果によって、フェイズの間にステップが追加されることがある。特定のステップのすぐ後に(あるいは特定のステップの前に)そのステップが加えられる。複数の追加ステップが同じステップの後に追加される場合、一番最後に作られたステップが最初に処理される。

500.10. 効果によって、ステップフェイズ、ターンが飛ばされることがある。ステップフェイズ、ターンを飛ばすということは、それが存在しないかのようにゲームを進めるということである。rule 614.10 参照。

500.11. ターン間、フェイズ間、ステップ間にはゲームのイベントは起こらない。

501. 開始フェイズ

501.1. 開始フェイズは順に「アンタップ/untap」「アップキープ/upkeep」「ドロー/draw」の3つのステップからなる。

502. アンタップ・ステップ

502.1. まず、アクティブ・プレイヤーコントロールしているフェイジングを持つすべてのフェイズ・イン状態のパーマネントフェイズ・アウトするとともに、フェイズ・アウトした時点でアクティブ・プレイヤーコントロールしていたフェイズ・アウトしている全てのパーマネントフェイズ・インする。これらはすべて同時に発生する。このターン起因処理スタックを用いない。rule 702.25フェイジング〕参照。

502.2. 次に、アクティブ・プレイヤーは、自分がコントロールしているパーマネントのうちでどれをアンタップするかを決定し、それらを同時にアンタップする(このゲームの処理はスタックを使用しない)。通常、プレイヤーパーマネントはすべてアンタップするが、効果によって、プレイヤーコントロールしているパーマネントアンタップが妨げられることがある。

502.3. アンタップ・ステップの間には、プレイヤー優先権を得ることはない。したがって、呪文唱えられることも解決されることもなく、能力起動されることも解決されることもない。このステップ中に誘発した能力は、次にプレイヤー優先権を得たとき、すなわち、ほとんどの場合において、アップキープ・ステップ中に処理されることになる。rule 503アップキープ・ステップ〕参照。

503. アップキープ・ステップ

503.1. アップキープ・ステップにはターン起因処理は存在しない。アップキープが始まると、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

503.1a そのアンタップ・ステップの間に誘発した能力と、そのアップキープ・ステップの開始時に誘発する能力が、アクティブ・プレイヤー優先権を得る前に、それらの誘発した順番によらず、スタックに積まれる(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)

503.2. 「[プレイヤーの]アップキープ・ステップの後にのみ/after [a player's] upkeep step」唱えられる呪文は、そのターンに複数のアップキープ・ステップがある場合、1つめのアップキープ・ステップが終わっていればいつでも唱えることができる。

504. ドロー・ステップ

504.1. まず、アクティブ・プレイヤーカードを1枚く。このターン起因処理スタックを用いない。

504.2. 次に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

505. メイン・フェイズ

505.1. 各ターンには、2つのメイン・フェイズが存在する。第1メイン・フェイズ(あるいは戦闘前メイン・フェイズ)と第2メイン・フェイズ(または戦闘後メイン・フェイズ)は、戦闘フェイズ(rule 506戦闘フェイズ〕参照)によって区切られている。戦闘前、戦闘後のメイン・フェイズはそれぞれだけでも「メイン・フェイズ」と呼ばれることがあるし、それらをまとめてそう呼ばれることもある。

505.1a ターンの一番最初のメイン・フェイズだけが戦闘前メイン・フェイズであり、それ以外のメイン・フェイズ戦闘後メイン・フェイズである。戦闘フェイズ飛ばしたあとの2つめのメイン・フェイズや、ターンに追加の戦闘フェイズと追加のメイン・フェイズを得させるような効果によって得られたメイン・フェイズ戦闘後メイン・フェイズである。

505.2. メイン・フェイズにはステップは存在しないため、スタックが空のときに全てのプレイヤー続けてパスしたときにメイン・フェイズが終了する。(rule 500.2 参照。)

505.3. アーチエネミー戦(rule 904 参照)において、アクティブ・プレイヤー魔王である場合、そのフェイズ戦闘前メイン・フェイズであれば、アクティブ・プレイヤーは自分の計略 デッキの一番上のカード実行中にする(rule 701.25 参照)。このターン起因処理スタックを使わない。

505.4. 次に、アクティブ・プレイヤーが1つ以上の英雄譚エンチャントコントロールしていて、今がアクティブ・プレイヤー戦闘前メイン・フェイズであれば、アクティブ・プレイヤーは自分のコントロールしている英雄譚の上に伝承カウンターをそれぞれ1個置く。(rule 714英雄譚カード〕参照)。このターン起因処理スタックを使わない。

505.5. 次に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

505.5a 通常、メイン・フェイズにのみ、プレイヤーアーティファクト呪文クリーチャー呪文エンチャント呪文プレインズウォーカー呪文ソーサリー呪文唱えられる。アクティブ・プレイヤーがこれらの呪文唱えられる。

505.5b メイン・フェイズの間、アクティブ・プレイヤーは、スタックが空であり、自分が優先権を持ち、そしてまだこのターンに土地プレイしていないときに限り(効果によって追加の土地プレイできる場合を除く)、土地カードを1枚手札からプレイすることができる。(rule 305土地〕参照。)この処理はスタックを用いない。この土地土地プレイする処理も、呪文能力ではないので、この処理は打ち消されず、インスタント起動型能力対応することはできない。

506. 戦闘フェイズ

506.1. 戦闘フェイズは順に「戦闘開始/beginning of combat」「攻撃クリーチャー指定/declare attackers」「ブロック・クリーチャー指定/declare blockers」「戦闘ダメージ/combat damage」「戦闘終了/end of combat」の5つのステップからなる。ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップは、攻撃クリーチャーが1体も指定されず、攻撃している状態で戦場に出る(rule 508.8 参照)こともなかった場合には飛ばされる。攻撃クリーチャーブロック・クリーチャー先制攻撃(rule 702.7 参照)か二段攻撃(rule 702.4 参照)を持っている場合戦闘ダメージ・ステップは2つ存在する。

506.2. 戦闘フェイズの間、アクティブ・プレイヤー攻撃 プレイヤーである。そのプレイヤーコントロールしているクリーチャー攻撃できる。2人対戦の戦闘フェイズの間、非アクティブ・プレイヤーは防御プレイヤーである。そのプレイヤーとそれがコントロールしているプレインズウォーカー攻撃されることができる。

506.2a 多人数戦戦闘フェイズの間、使っている変種ルール選択ルールによって、1人またはそれ以上の防御プレイヤーが存在する。攻撃 プレイヤー対戦相手すべてが戦闘フェイズの間自動的に防御プレイヤーになるのでない限り、攻撃 プレイヤー対戦相手の1人を戦闘開始ステップターン起因処理として選ぶ。(この選択は用いられている変種ルール選択ルールに影響される。)そのプレイヤーは、防御プレイヤーとなる。rule 802「複数への攻撃」選択ルール〕、rule 803〔「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール〕、rule 809「皇帝戦」変種ルール〕参照。

506.2b 共有チーム・ターン選択ルールを用いる多人数戦では、アクティブ・チーム攻撃チームとなり、非アクティブ・チーム防御チームとなる。rule 805「共有チーム・ターン」選択ルール〕参照。

506.3. クリーチャーだけが攻撃したりブロックしたりできる。プレイヤープレインズウォーカーにだけ攻撃できる。

506.3a 何らかの効果によってクリーチャーでないパーマネント攻撃またはブロックしている状態で戦場に出場合、そのパーマネント戦場に出るが、攻撃したりブロックしたりしているパーマネントとしては扱われない。

506.3b 何らかの効果によってクリーチャー攻撃 プレイヤーでないプレイヤーコントロール下で攻撃している状態で戦場に出場合、そのクリーチャー戦場に出るが、攻撃クリーチャーとしては扱われない。

506.3c 何らかの効果によって、クリーチャーが、そのゲームに存在しないプレイヤーまたは既に戦場に存在していないプレインズウォーカー攻撃している状態で戦場に出場合、そのクリーチャー戦場に出るが、攻撃クリーチャーとしては扱われない。

506.3d 何らかの効果によって、クリーチャーが、そのクリーチャーコントローラーにもそのコントロールしているプレインズウォーカーにも攻撃していないクリーチャーブロックしている状態で戦場に出場合、そのクリーチャー戦場に出るが、ブロック・クリーチャーとしては扱われない。

506.4. パーマネントは、戦場を離れたり、コントローラーが変わったり、フェイズ・アウトしたり、何らかの効果によって戦闘から取り除かれたり、攻撃されているプレインズウォーカーであればプレインズウォーカーでなくなったり、攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーであれば再生(rule 701.15 参照)したりクリーチャーでなくなったりしたら、戦闘から取り除かれる。戦闘から取り除かれたクリーチャーは、攻撃クリーチャーでも、ブロック・クリーチャーでも、ブロックされているクリーチャーでも、ブロックされていないクリーチャーでもなくなる。プレインズウォーカー戦闘から取り除くと、攻撃されているプレインズウォーカーではなくなる。

506.4a 一旦クリーチャー攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーとして指定されたなら、そのクリーチャー攻撃ブロックに参加することを禁止する呪文能力は、そのクリーチャー戦闘から取り除かない。

506.4b すでに攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャータップあるいはアンタップしても、戦闘から取り除くことも戦闘ダメージ軽減することもできない。

506.4c クリーチャープレインズウォーカー攻撃している場合、そのプレインズウォーカー戦闘から取り除いても、クリーチャー戦闘から取り除かれず、攻撃クリーチャーであり続ける。しかし、プレイヤープレインズウォーカー攻撃していない。ブロックされることは可能であるが、ブロックされなかった場合そのクリーチャー戦闘ダメージ与えることはない。

506.4d ブロック・クリーチャーでもあり、攻撃されているプレインズウォーカーでもあったパーマネントが、クリーチャーでもプレインズウォーカーでもなくなった場合、そのパーマネント戦闘から取り除かれる。どちらか一方だけを失った場合ブロック・クリーチャーか、または攻撃されているプレインズウォーカーのどちらか該当する方であり続ける。

506.5. ある攻撃クリーチャー指定ステップに、クリーチャー1体だけが攻撃クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャーが「単独で攻撃する/attack alone」と言う。クリーチャー1体だけが攻撃している場合、「単独で攻撃している/attacking alone」と言う。あるブロック・クリーチャー指定ステップに、クリーチャー1体だけがブロック・クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャーが「単独でブロックする/block alone」という。クリーチャー1体だけがブロックしている場合、それを「単独でブロックしている/blocking alone」と言う。

506.6. 呪文の中に、「[戦闘のある時点][前/後]にのみ/only [before/after] [a particular point in the combat phase],」唱えることができるというものがある。戦闘のある時点とは、「攻撃クリーチャー指定」「ブロック・クリーチャー指定」「戦闘ダメージ・ステップ」「戦闘終了ステップ」「戦闘フェイズ」「戦闘」が含まれる。

506.6a攻撃クリーチャー指定前(後)にのみ」唱えることができるという呪文は、攻撃クリーチャー指定ターン起因処理を参照する。この種の呪文は、実際に攻撃クリーチャーが指定されたかどうかに関わらず、攻撃クリーチャー指定ステップの開始前(後)にのみ唱えることができる(rule 508 参照)。

506.6bブロック・クリーチャー指定前(後)にのみ」唱えることができるという呪文は、ブロック・クリーチャー指定ターン起因処理を参照する。この種の呪文は、実際にブロック・クリーチャーが指定されたかどうかに関わらず、ブロック・クリーチャー指定ステップの開始前(後)にのみ唱えることができる(rule 509 参照)。

506.6c rule 506.6 の区分に加え、「戦闘中/during combat」、「あるプレイヤー戦闘フェイズ中/during a certain player's combat phase」にのみ唱えることができるという呪文が存在する。ターンに複数の戦闘フェイズがある場合、この種の呪文はそのいずれかの戦闘フェイズ中の該当する時期にのみ唱えることができる。

506.6d 「[戦闘のある時点][前/後]にのみ」唱えることができる呪文の中で、rule 506.6c で示した追加の区分に含まれないものについては、ターンに複数の戦闘フェイズがある場合、最初の戦闘フェイズの該当する時点を参照し、その前(後)にのみ唱えることができる。

506.6e 「[戦闘のある時点]前にのみ」唱えることができるという呪文は、その戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップ飛ばされたことにより示されている時点が存在しない場合(rule 508.8 参照)、攻撃クリーチャー指定ステップの終了までの間にのみ唱えることができる。該当する戦闘フェイズ飛ばされたことにより示されている時点が存在しない場合、その呪文戦闘前メイン・フェイズの終了前にのみ唱えることができる。

506.6f 「戦闘の間で、なおかつブロック・クリーチャー指定の後にのみ/only during combat after blockers are declared,」唱えることができるという呪文は、その戦闘フェイズブロック・クリーチャー指定ステップ飛ばされている場合(rule 508.8 参照)、その戦闘フェイズの間、唱えることができない。

506.6g rule 506.6 ならびに rule 506.6a-f は、戦闘に関する該当する時点でのみ起動することができると書かれている能力にも、戦闘に関する該当する時点でのみ唱えることができると書かれている呪文と同じように適用される。

507. 戦闘開始ステップ

507.1. 最初に、アクティブ・プレイヤー対戦相手すべてが自動的に防御プレイヤーになるわけではない多人数戦であれば、アクティブ・プレイヤーは自分の対戦相手の中から1人を選ぶ。そのプレイヤー防御プレイヤーとなる。このターン起因処理スタックを用いない。(rule 506.2 参照。)

507.2. 次に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

508. 攻撃クリーチャー指定ステップ

508.1. まず、アクティブ・プレイヤー攻撃クリーチャーを指定する。このターン起因処理スタックを用いない。攻撃クリーチャーを指定するには、アクティブ・プレイヤーは次の手順を踏む。攻撃クリーチャーの指定中のどこかの時点でアクティブ・プレイヤーが手順を完了できなくなったら、その指定は不正である。ゲームは指定の始まる前まで巻き戻される。(rule 723不正な処理の扱い〕参照。)

508.1a アクティブ・プレイヤーは、どのクリーチャー攻撃するかを選ぶ(この選択は任意である)。選ぶクリーチャーアンタップ状態でなければならず、また、速攻を持っているか、あるいはそのターンの開始時からアクティブ・プレイヤーが継続してコントロールしているのでなければならない。

508.1b 防御プレイヤープレインズウォーカーコントロールしているか、ゲームのルールによって複数のプレイヤー攻撃することが認められている場合アクティブ・プレイヤーは、それぞれのクリーチャーがどのプレイヤーまたはプレインズウォーカー攻撃するのか指定する。

508.1c アクティブ・プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの制限(そのクリーチャーでは攻撃できない、あるいは何らかの条件を満たさない限りそのクリーチャーでは攻撃できないという効果)があるかどうかを確認する。制限に違反していた場合、その指定は適正ではない。

例:プレイヤーが2体のクリーチャーコントロールしていて、それぞれに「[このクリーチャー]は単独では攻撃できない。」という制限があった場合、その両方を攻撃クリーチャーとして指定することは適正である。

508.1d アクティブ・プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの強制(そのクリーチャーは可能なら攻撃する、あるいは何らかの条件を満たした場合そのクリーチャー攻撃するという効果)があるかどうかを確認する。従っている強制の数が、制限を破らない限りにおいて最大になっていない限り、攻撃クリーチャーの指定は不正である。プレイヤーコスト支払わなければ攻撃できない場合、そのクリーチャー攻撃することによって従っている強制の数が増えるとしても、そのコスト支払うことは求められない。 あるターンに可能なら攻撃するという強制が複数の戦闘フェイズを含むターンを指していた場合、そのクリーチャーはそのターンのそれぞれの攻撃クリーチャー指定ステップに可能なら攻撃する。

例:プレイヤーが2体のクリーチャーコントロールしていて、一方には「可能なら攻撃する」という能力があり、他方にはそういう能力はない。「各ターン、2体以上のクリーチャーでは攻撃できない」という効果が存在する場合、適正な攻撃は「可能なら攻撃する」クリーチャーだけが攻撃することだけである。他方のクリーチャーだけで攻撃する、あるいは両クリーチャー攻撃する、あるいはどちらも攻撃しない、といった選択は不正である。

508.1e クリーチャーの中にバンドや「他の〜とのバンド能力を持っているクリーチャーがいる場合アクティブ・プレイヤーは各クリーチャーがどうバンドを組んでいるのかを宣言する。(rule 702.21バンド〕参照。)

508.1f アクティブ・プレイヤーは選んだクリーチャータップする。攻撃クリーチャーとして指定したときにクリーチャータップするのはコストではない。攻撃によって単にタップ状態になるだけである。

508.1g 選んだクリーチャー攻撃するための選択的コストが存在する場合(クリーチャー攻撃するに「際し/as」支払ってもよい、と書かれている)、アクティブ・プレイヤーはどれを支払うか支払わないかを選ぶ。

508.1h 攻撃に参加するためにコスト支払いが必要、あるいは選択的コスト支払うことを選んだクリーチャーがいる場合アクティブ・プレイヤー攻撃に参加するための総コストを決める。コストには、マナ支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、カード捨てる、等々が含まれる。総コストが決定したら、それは「固定」される。この後に効果総コストを変更しようとしても、それは無視される。

508.1i コストマナ支払いが必要な場合アクティブ・プレイヤーマナ能力起動する機会を得る(rule 605マナ能力〕参照)。

508.1j 自分のマナ・プールに充分な量のマナを入れてから、そのプレイヤーは好きな順番ですべてのコスト支払う。一部しか支払わないことは認められない。

508.1k 選ばれたクリーチャーがなおアクティブ・プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたクリーチャー攻撃クリーチャーになる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それは攻撃クリーチャーであり続ける。rule 506.4 参照。

508.1m 攻撃クリーチャーが指定されたことによって誘発する能力誘発する。

508.2. 次に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

508.2a クリーチャー攻撃することによって誘発する能力は、そのクリーチャー攻撃クリーチャーとして指定された時点でのみ誘発する。クリーチャー攻撃した後、そのクリーチャー特性が変化してその能力誘発条件を満たした場合には誘発しない。

例:「緑のクリーチャーが1体攻撃するたび、次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャー破壊する」という能力を持つパーマネントがある場合、青のクリーチャー攻撃した後で緑になったとしても、この能力誘発しない。

508.2b 攻撃クリーチャーが指定されたことによって誘発した能力と、rule 508.1 で定められた手順の間に誘発した能力が、アクティブ・プレイヤー優先権を得る前に、それらの誘発した順番によらず、スタックに積まれる(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)。

508.3. 攻撃クリーチャーが指定されたことによって誘発する誘発型能力には様々な誘発条件が存在しうる。

508.3a 「[クリーチャー]が攻撃するたび、/Whenever [a creature] attacks,」という能力は、そのクリーチャー攻撃クリーチャーとして指定された場合誘発する。同様に、「[クリーチャー]が[プレイヤーまたはプレインズウォーカー]を攻撃するたび/Whenever [a creature] attacks [a player or planeswalker],」という能力は、そのクリーチャーがそのプレイヤープレインズウォーカー攻撃する攻撃クリーチャーとして指定された場合誘発する。この種の能力は、クリーチャー攻撃している状態で戦場に出場合には誘発しない。

508.3b 「[プレイヤーまたはプレインズウォーカー]が攻撃されるたび、/Whenever [a player or planeswalker] is attacked,」という能力は、1体以上のクリーチャーがそのプレイヤープレインズウォーカー攻撃する攻撃クリーチャーとして指定された場合誘発する。クリーチャーが、そのプレイヤープレインズウォーカー攻撃している状態で戦場に出場合には誘発しない。

508.3c 「[プレイヤー]が[クリーチャー]で攻撃するたび、/Whenever [a player] attacks with [a creature],」という能力は、そのプレイヤーコントロールしているそのクリーチャー攻撃クリーチャーとして指定された場合誘発する。

508.3d 「[クリーチャー]が攻撃してブロックされないたび、/Whenever [a creature] attacks and isn’t blocked,」という能力は、攻撃クリーチャー指定ステップではなく、ブロック・クリーチャー指定ステップの間に誘発する。rule 509.5g 参照。

508.4. クリーチャー攻撃している状態で戦場に出場合、そのコントローラーは、そのクリーチャー戦場に出るに際してどの防御プレイヤーあるいは防御プレイヤーコントロールしているどのプレインズウォーカー攻撃するのかを(戦場に出した効果が特定していないかぎり)選択する。同様に、効果によってクリーチャー攻撃している状態になるという場合、それのコントローラーはどの防御プレイヤーあるいは防御プレイヤーコントロールしているプレインズウォーカー攻撃している状態になるのかを(その効果が特定していないかぎり)選択する。それらのクリーチャーは「攻撃している」が、誘発イベント効果に関しては「攻撃した」ものとしては扱わない。

508.4a 何らかの効果によってクリーチャーがある特定のプレイヤー攻撃している状態で戦場に出場合、そのプレイヤーがその効果解決時に既にゲームにいなければ、そのクリーチャー戦場に出るが、攻撃クリーチャーとしては扱わない。何らかの効果によってクリーチャーがあるプレインズウォーカー攻撃している状態で戦場に出場合で、そのプレインズウォーカーがその効果解決時に既に戦場にいない場合にも同様である。

508.4b クリーチャー攻撃している状態になるという効果攻撃先として特定のプレイヤーを指定している場合、そのプレイヤーがその効果解決時に既にゲームに存在しなかったなら、そのクリーチャー攻撃クリーチャーにはならない。クリーチャーが特定のプレインズウォーカー攻撃している状態になる効果で、その効果解決時にそのプレインズウォーカーが既に戦場にない場合や既にプレインズウォーカーでない場合も同様である。

508.4c 攻撃している状態で戦場に出る、あるいは攻撃している状態になる効果の影響を受けるクリーチャーは、その攻撃クリーチャー指定に関する強制制限の影響を受けない。

508.5. 攻撃クリーチャー能力防御プレイヤーを参照している場合、あるいは単一の呪文能力攻撃クリーチャー防御プレイヤーの両方を参照している場合、特に規定されていない限り、そのクリーチャー攻撃しているプレイヤー、あるいはそのクリーチャー攻撃しているプレインズウォーカーコントローラーを参照する。そのクリーチャーがすでに攻撃していない場合、参照している防御プレイヤーは、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレイヤーや、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレインズウォーカーコントローラーである。

508.5a 多人数戦において、「防御プレイヤー/defending player」を参照するルールやオブジェクトあるいは効果は、防御プレイヤー全員ではなく、特定の防御プレイヤー1人を参照する。複数の攻撃クリーチャーに適用される呪文能力である場合、該当する防御プレイヤーはそれぞれの攻撃クリーチャーごとに別々に決定される。複数の防御プレイヤーが選びうる場合、その呪文能力コントローラーが1人を選ぶ。

508.6. プレイヤーは、他のプレイヤー攻撃しているクリーチャーコントロールしている場合、「攻撃[プレイヤー]/attacking [a player]」となる。他のプレイヤー攻撃する攻撃クリーチャーを1体以上指定した場合、そのプレイヤーは「[他のプレイヤー]を攻撃した/has attacked [a player]」状態になる。

508.7. クリーチャー攻撃しているプレイヤープレインズウォーカープレイヤーに選び直させることを認めるカードが1枚(《門の魔道士》)存在する。

508.7a その攻撃クリーチャー戦闘から取り除かれることはなく、2回攻撃したものとしては扱わない。そのクリーチャーは選び直されたプレイヤープレインズウォーカー攻撃しているが、攻撃クリーチャーとして宣言されるに際して選ばれたプレイヤープレインズウォーカー攻撃したものとして扱われる。

508.7b クリーチャー攻撃しているプレイヤープレインズウォーカーを選び直すに際しては、そのクリーチャー攻撃クリーチャー宣言に適用される強制制限の影響を受けない。

508.7c 選び直されたプレイヤープレインズウォーカーは、その攻撃クリーチャーコントローラー対戦相手またはその攻撃クリーチャーコントローラー対戦相手コントロールしているプレインズウォーカーでなければならない。

508.7d 「複数への攻撃」選択ルール(rule 802 参照)を使っていない多人数戦においては、選び直されたプレイヤープレインズウォーカーは、選ばれた防御プレイヤーまたはそのプレイヤーコントロールしているプレインズウォーカーでなければならない。

508.7e影響範囲限定選択ルール(rule 801 参照)を使った多人数戦においては、選び直されたプレイヤープレインズウォーカーは、その攻撃クリーチャーコントローラー影響範囲内に存在しなければならない。

508.8. 攻撃クリーチャーが指定されず、攻撃している状態で戦場に出クリーチャーもなかった場合ブロック・クリーチャー指定ステップ戦闘ダメージ・ステップ飛ばされる。

509. ブロック・クリーチャー指定ステップ

509.1. まず、防御プレイヤーブロック・クリーチャーを指定する。このターン起因処理スタックを用いない。ブロック・クリーチャーを指定するために、防御プレイヤーは以下の手順を踏む。ブロック・クリーチャーの指定中のどこかの時点で防御プレイヤーが手順を完了できなくなったら、その指定は不正である。ゲームは指定の始まる前まで巻き戻される。(rule 723不正な処理の扱い〕参照。)

509.1a 防御プレイヤーは、どのクリーチャーブロックするかを選ぶ(この選択は任意である)。選ぶクリーチャーアンタップ状態でなければならない。選択したクリーチャーのそれぞれについて、防御プレイヤーは、ブロック先として自分またはそのコントロールしているプレインズウォーカー1体を攻撃してきているクリーチャー1体を選ぶ。

509.1b 防御プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの制限(そのクリーチャーではブロックできない、あるいは何らかの条件を満たさない限りそのクリーチャーではブロックできないという効果)があるかどうかを確認する。制限に違反していた場合、その指定は適正ではない。

 この制限回避能力(攻撃クリーチャーの持つ、ブロックされうる相手を制限する常在型能力)によって作られることがある。適正なブロックが指定された後で攻撃クリーチャー回避能力を得たり失ったりしても、そのブロックは影響を受けない。異なる複数の回避能力がある場合、それらはそれぞれに有効である。

例:攻撃クリーチャー飛行シャドーを持っていた場合飛行を持っていてシャドーを持っていないクリーチャーはそれをブロックできない。

509.1c 防御プレイヤーは、自分がコントロールしている各クリーチャーが何らかの強制(そのクリーチャーブロックする、あるいは何らかの条件を満たした場合そのクリーチャーブロックするという効果)があるかどうかを確認する。従っている強制の数が、制限を破らない限りにおいて最大になっていない限り、ブロック・クリーチャーの指定は不正である。プレイヤーコスト支払わなければブロックできない場合、そのクリーチャーブロックすることによって従っている強制の数が増えるとしても、そのコスト支払うことは求められない。あるターンに可能ならブロックするという強制が複数の戦闘フェイズを含むターンを指していた場合、そのクリーチャーはそのターンのそれぞれのブロック・クリーチャー指定ステップに可能ならブロックする。

例:プレイヤーが2体のクリーチャーコントロールしていて、一方(クリーチャーA)には「可能ならブロックする」という能力があり、他方(クリーチャーB)にはそういう能力はない。威迫を持つクリーチャーでそのプレイヤー攻撃した場合、そのプレイヤーは両方のクリーチャーブロックしなければならない。クリーチャーAだけでブロックすることは、威迫(その攻撃クリーチャーは2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない)による制限に違反する。クリーチャーBだけでブロックすることは、威迫による制限クリーチャーAのブロック 強制に違反する。どちらのクリーチャーブロックしないのは制限には違反しないが強制に違反する。

509.1d ブロックに参加するためにコスト支払いが必要なクリーチャーがいる場合防御プレイヤーブロックに参加するための総コストを決める。コストには、マナ支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、カード捨てる、等々が含まれる。総コストが決定したら、それは「固定」される。この後に効果総コストを変更しようとしても、それは無視される。

509.1e コストマナ支払いが必要な場合アクティブ・プレイヤーマナ能力起動する機会を得る(rule 605マナ能力〕参照)。

509.1f 自分のマナ・プールに充分な量のマナを入れてから、そのプレイヤーは好きな順番ですべてのコスト支払う。一部しか支払わないことは認められない。

509.1g 選ばれたクリーチャーがなお防御プレイヤーによってコントロールされている場合、選ばれたクリーチャーブロック・クリーチャーになる。戦闘から取り除かれるか、または戦闘フェイズが終わるまで、それはブロック・クリーチャーであり続ける。rule 506.4 参照。

509.1h ブロック・クリーチャーとして指定されたクリーチャーが1体以上存在する攻撃クリーチャーは、「ブロックされているクリーチャー/blocked creature」になる。ブロック・クリーチャーが存在しないクリーチャーは「ブロックされていないクリーチャー/unblocked creature」になる。戦闘から取り除かれるか、何らかの効果によってブロックされている状態あるいはブロックされていない状態になるか、または戦闘フェイズが終わるまでそのままである。それをブロックしているクリーチャーがすべて戦闘から取り除かれたとしても、ブロックされているクリーチャーブロックされているままである。

509.1i ブロック・クリーチャーが指定されることによって誘発する能力誘発する。rule 509.4 参照。

509.2. 次に、ブロックされている攻撃クリーチャーごとに、アクティブ・プレイヤーはそのクリーチャーブロックしているクリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を任意に決めて宣言する。(戦闘ダメージ・ステップの間、攻撃クリーチャーがそれをブロックしているクリーチャー戦闘ダメージ与えるためには、ダメージ割り振り順でそれよりも前にあるクリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。)このターン起因処理スタックを用いない。

例:《巨森を喰らうもの》は《ラノワールのエルフ》と《ルーン爪の熊》と《セラの天使》にブロックされている。《巨森を喰らうもの》のコントローラーは、《巨森を喰らうもの》のダメージ割り振り順を《セラの天使》→《ラノワールのエルフ》→《ルーン爪の熊》と宣言する。

509.2a ブロック・クリーチャー指定ステップの間、ブロック・クリーチャー戦闘から取り除かれたり、呪文能力によってその攻撃クリーチャーブロックするのを止めたりした場合、そのブロック・クリーチャーは該当するダメージ割り振り順から取り除かれる。他のブロック・クリーチャーの順番は変更されない。

509.3. その後、ブロック・クリーチャーごとに、防御プレイヤーはそれがブロックしているクリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を任意に決めて宣言する。(戦闘ダメージ・ステップの間、ブロック・クリーチャーがそれにブロックされているクリーチャー戦闘ダメージ与えるためには、ダメージ割り振り順でそれよりも前にあるクリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。)このターン起因処理スタックを用いない。

509.3a ブロック・クリーチャー指定ステップの間、攻撃クリーチャー戦闘から取り除かれたり、呪文能力によってそのブロック・クリーチャーがその攻撃クリーチャーブロックするのを止めたりした場合、その攻撃クリーチャーは該当するダメージ割り振り順から取り除かれる。他の攻撃クリーチャーの順番は変更されない。

509.4. その後、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

509.4a ブロック・クリーチャーが指定されたことで誘発した能力や、rule 509.1-3 で示された手順の間に誘発した能力が、アクティブ・プレイヤー優先権を得る前に、それらの誘発した順番によらず、スタックに積まれる(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)。

509.5. ブロック・クリーチャーが指定されたことによって誘発する誘発型能力には様々な誘発条件が存在しうる。

509.5a 「[クリーチャー]がブロックするたび、/Whenever [a creature] blocks,」と書いてある能力は、複数のクリーチャーブロックした場合でも、そのクリーチャーについては、1回の戦闘につき1回だけ、ブロック・クリーチャーとして指定されたときにのみ誘発する。また、この能力はそのクリーチャー効果の結果としてブロック・クリーチャーになったときにも誘発するが、それはその時点でブロック・クリーチャーでなかった場合だけである(rule 509.1g 参照)。そのクリーチャーブロックしている状態で戦場に出場合には誘発しない。

509.5b 「[クリーチャー]がクリーチャーを1体ブロックするたび、/Whenever [a creature] blocks a creature,」と書いてある能力は、指定されたクリーチャーブロックした攻撃クリーチャー1体につき1回、ブロック・クリーチャーとして指定されたときに誘発する。また、この能力はそのクリーチャー効果の結果としてブロック・クリーチャーになったときにも誘発するが、それはその時点でブロック・クリーチャーでなかった場合だけである。そのクリーチャーブロックしている状態で戦場に出場合には誘発しない。

509.5c 「[クリーチャー]がブロックされた状態になるたび、/Whenever [a creature] becomes blocked,」と書いてある能力は、そのクリーチャーが複数のクリーチャーによってブロックされた場合でも1回の戦闘につき1回、少なくとも1体のブロック・クリーチャーが指定されてブロックされた状態になるときに誘発する。また、効果によってその攻撃クリーチャーブロックされたり、クリーチャーブロックした状態で戦場に出されたりした場合にも誘発するが、それはその戦闘においてそのクリーチャーがまだブロックされていない場合に限る。(rule 509.1h 参照)

509.5d 「[クリーチャー]がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび/Whenever [a creature] becomes blocked by a creature」と書いてある能力は、そのクリーチャーブロックするクリーチャー1体につき1回、ブロック・クリーチャーが指定されてブロックされた状態になるときに誘発する。効果によってクリーチャーがその攻撃クリーチャーブロックするときにも、そのブロック・クリーチャーがすでにその攻撃クリーチャーブロックしていたのでない限り誘発する。また、クリーチャーブロックした状態で戦場に出されたりした場合にも誘発する。クリーチャーによってではなく、何らかの効果によってブロックされた場合にはこの能力誘発しない。

509.5e 特定の数のクリーチャーブロックした、あるいはその数のクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力場合、その能力クリーチャーがその数のクリーチャーによってブロックする/されるようなブロック・クリーチャーが指定された場合にだけ誘発する。ブロック・クリーチャーを加える/取り除く効果によっても、この能力誘発する。これはクリーチャーがある数以上のクリーチャーによってブロックする/されることによって誘発する能力にも適用する。

509.5f 特定の特性を持つクリーチャーブロックしたときに誘発する能力は、そのクリーチャーブロック・クリーチャーとして指定された、あるいは何らかの効果によってブロックした時点でその特性を持っていなければ誘発しない。特定の特性を持つクリーチャーブロックされたときに誘発する能力は、そのクリーチャーブロックされたクリーチャーになった時点でその特性を持っていなければ誘発しない。クリーチャーが特定の特性を持つクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力は、後者のクリーチャーブロック・クリーチャーになった時点でその特性を持っていなければ誘発しない。これらの能力は、その後でクリーチャー特性が変化して条件を満たすようになったとしてもそのときに誘発することはない。

例:「このクリーチャーが白のクリーチャーによってブロックされるたび、そのクリーチャーを戦闘終了時に破壊する。」という能力を持つクリーチャーがいた。このクリーチャーが黒のクリーチャーブロックされたあと、そのクリーチャーを白に変えたとしてもこの能力誘発しない。

509.5g 「[クリーチャー]が攻撃してブロックされないたび、/Whenever [a creature] attacks and isn't blocked,」という能力は、そのクリーチャーブロック・クリーチャーが1体も指定されなかった場合誘発する。(例えば攻撃した状態で戦場に出たなどで)そのクリーチャー攻撃クリーチャーとして指定されていなくても誘発する。ブロックされた後でブロック・クリーチャーがすべて戦闘から取り除かれたとしても、誘発しない。

509.6. 呪文能力によって戦場にいるクリーチャー攻撃クリーチャーブロックする場合アクティブ・プレイヤーはそのブロック・クリーチャーの、その攻撃クリーチャーダメージ割り振り順における位置を宣言する。他のブロック・クリーチャーの順番は変わらない。その後、防御プレイヤーはその攻撃クリーチャーの、そのブロック・クリーチャーダメージ割り振り順における位置を宣言する。他の攻撃クリーチャーの位置は変わらない。これはブロック 効果の一部として行なわれる。

509.7. クリーチャーブロックした状態で戦場に出場合、(その効果によって何をブロックした状態で戦場に出るかが特定されていない限り)そのコントローラーはどの攻撃クリーチャーブロックした状態で戦場に出るかアクティブ・プレイヤーはその新しいクリーチャーの、そのブロックされたクリーチャーダメージ割り振り順における位置を宣言する。他のブロック・クリーチャーの順番は変わらない。この方法で戦場に出クリーチャーは「ブロック・クリーチャー」であるが、誘発イベント効果の面では「ブロックした」としては扱わない。

例:《大蜘蛛》が《峡谷のミノタウルス》によってブロックされた。防御プレイヤーが《瞬間群葉》を唱え、《大蜘蛛》をブロックした状態で苗木・クリーチャートークン生成した。《大蜘蛛》のコントローラーは、《大蜘蛛》のダメージ割り振り順を、まず苗木トークン、続いて《峡谷のミノタウルス》と宣言する。

509.7a 効果クリーチャーを特定のクリーチャーブロックしている状態で戦場に出場合、その効果解決時点でブロックするべきクリーチャーがすでに攻撃クリーチャーでなくなっていたなら、そのクリーチャー戦場に出るが、ブロック・クリーチャーとしては扱われない。また、戦場に出クリーチャーコントローラーがその特定の攻撃クリーチャーから見た防御プレイヤーでなくなっていた場合にも同様である。

509.7b ブロックしている状態で戦場に出クリーチャーは、そのブロック・クリーチャー指定に関する強制制限の影響を受けない。

510. 戦闘ダメージ・ステップ

510.1. まず、アクティブ・プレイヤーは各攻撃クリーチャーがその戦闘ダメージをどう割り振るかを宣言し、次に防御プレイヤーは各ブロック・クリーチャー戦闘ダメージをどう割り振るかを宣言する。このターン起因処理スタックを用いない。戦闘ダメージの割り振りについては、次のルールに従う。

510.1a攻撃クリーチャーと各ブロック・クリーチャーは、それぞれ自分のパワーに等しいだけの戦闘ダメージを割り振る。0点以下のダメージを割り振ることになるクリーチャーは、戦闘ダメージをまったく割り振らない。

510.1b ブロックされていないクリーチャーは、その戦闘ダメージ攻撃している先のプレイヤープレインズウォーカーに割り振る。何も攻撃していない場合(たとえば、既に戦場を離れているプレインズウォーカー攻撃していた場合)、戦闘ダメージを割り振らない。

510.1c ブロックされたクリーチャーは、戦闘ダメージをそれをブロックしているクリーチャーに割り振る。この時点でブロック・クリーチャーが1体もいない場合(たとえば、それらのクリーチャー破壊されたり戦闘から取り除かれていたりする場合)、そのクリーチャー戦闘ダメージを割り振らない。1体のクリーチャーだけがブロックしていた場合、そのクリーチャー戦闘ダメージをすべてそのクリーチャーに割り振る。2体以上のクリーチャーブロックしていた場合、宣言してあったダメージ割り振り順に従ってそれらのクリーチャー戦闘ダメージを割り振る。この場合、そのブロックされたクリーチャー戦闘ダメージは複数に分割されることもある。しかしながら、ブロック・クリーチャー戦闘ダメージを割り振るには、戦闘ダメージの割り振りが終わった時点で、ダメージ割り振り順においてそれよりも前にあるブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。致死ダメージを割り振っているかどうかを見る場合、そのクリーチャーが既に負っているダメージと、他のクリーチャーが同じ戦闘ダメージ・ステップに割り振っているダメージを計算に入れるが、実際に与えられるダメージを変更する類の能力効果は考慮しない。クリーチャー致死ダメージ以上のダメージを割り振ってもよい。

例:攻撃クリーチャー《巨森を喰らうもの》(5/6)のダメージ割り振り順は、《群れの護衛》(0/3)、《ラノワールのエルフ》(1/1)の順である。《巨森を喰らうもの》は戦闘ダメージを、《群れの護衛》に3点と《ラノワールのエルフ》に2点と割り振ることも、《群れの護衛》に4点と《ラノワールのエルフ》に1点と割り振ることも、《群れの護衛》に5点割り振ることもできる。

例:攻撃クリーチャー《巨森を喰らうもの》(5/6)のダメージ割り振り順は、《群れの護衛》(0/3)、《ラノワールのエルフ》(1/1)の順である。ブロック・クリーチャー指定ステップの間に、防御プレイヤーは《群れの護衛》を対象にして、ターン終了時まで+3/+3の修整を得させる《巨大化》を唱えた。《巨森を喰らうもの》は、5点のダメージすべてを《群れの護衛》に割り振ることしかできない。

例:攻撃クリーチャー《巨森を喰らうもの》(5/6)のダメージ割り振り順は、《群れの護衛》(0/3)、《ラノワールのエルフ》(1/1)の順である。ブロック・クリーチャー指定ステップの間に、防御プレイヤーは《群れの護衛》を対象にして、与えられるダメージを4点軽減する《繕いの手》を唱えた。《巨森を喰らうもの》は戦闘ダメージを、《群れの護衛》に3点と《ラノワールのエルフ》に2点と割り振ることも、《群れの護衛》に4点と《ラノワールのエルフ》に1点と割り振ることも、《群れの護衛》に5点割り振ることもできる。

例:攻撃クリーチャー《超大なベイロス》(7/7)のダメージ割り振り順は、既に2点のダメージを負っている《訓練されたアーモドン》(3/3)、《フォライアスの大部隊》(追加で1体のクリーチャーブロックすることができる2/4クリーチャー)、《シルバーバック》(5/5)の順である。攻撃クリーチャー《ダークウッドの猪》(4/4)のダメージ割り振り順は、同一の《フォライアスの大部隊》、《ゴブリンの長槍使い》(2/1)の順である。他の可能性もあるが、アクティブ・プレイヤーは《超大なベイロス》からの戦闘ダメージを、《訓練されたアーモドン》に1点、《フォライアスの大部隊》に1点、《シルバーバック》に5点、そして《ダークウッドの猪》からの戦闘ダメージを、《フォライアスの大部隊》に3点、《ゴブリンの長槍使い》に1点、と割り振ることができる。

510.1d ブロック・クリーチャーは、戦闘ダメージをそれにブロックされているクリーチャーに割り振る。この時点でブロックされているクリーチャーが1体もいない場合(たとえば、それらのクリーチャー破壊されたり戦闘から取り除かれていたりする場合)、そのクリーチャー戦闘ダメージを割り振らない。1体のクリーチャーだけをブロックしていた場合、そのクリーチャー戦闘ダメージをすべてそのクリーチャーに割り振る。2体以上のクリーチャーブロックしていた場合、宣言してあったダメージ割り振り順に従ってそれらのクリーチャー戦闘ダメージを割り振る。この場合、そのブロック・クリーチャー戦闘ダメージは複数に分割されることもある。しかしながら、ブロックされているクリーチャー戦闘ダメージを割り振るには、戦闘ダメージの割り振りが終わった時点で、ダメージ割り振り順においてそれよりも前にあるブロックされているクリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られていなければならない。致死ダメージを割り振っているかどうかを見る場合、そのクリーチャーが既に負っているダメージと、他のクリーチャーが同じ戦闘ダメージ・ステップに割り振っているダメージを計算に入れるが、実際に与えられるダメージを変更する類の能力効果は考慮しない。クリーチャー致死ダメージ以上のダメージを割り振ってもよい。

510.1e プレイヤーが自分がコントロールしている攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーからの戦闘ダメージを割り振ったなら、(各個の攻撃クリーチャーあるいはブロック・クリーチャーダメージ割り振りではなく)そのダメージの割り振り全体が上記のルールに則っているかどうか確認される。則っていなければ、戦闘ダメージの割り振りは不適正であり、ゲームは戦闘ダメージ割り振りの直前に巻き戻される。(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。

510.2. 次に、割り振られている戦闘ダメージすべてが同時に与えられる。このターン起因処理スタックを用いない。戦闘ダメージの割り振りから実際に与えられるまでの間に、呪文唱えたり能力起動したりする機会は存在しない。

例:《戦隊の鷹》(飛行つき1/1クリーチャー)と《ゴブリンの長槍使い》(2/1クリーチャー)が攻撃している。防御プレイヤーは《モグの狂信者》(「モグの狂信者を生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。モグの狂信者はそれに1点のダメージ与える」という能力を持つ1/1クリーチャー)で《ゴブリンの長槍使い》をブロックし、ブロック・クリーチャー指定ステップの間に《モグの狂信者》を生け贄に捧げて《戦隊の鷹》に1点のダメージ与えた。《戦隊の鷹》は破壊され、《ゴブリンの長槍使い》はこのターン、戦闘ダメージ与えない。防御プレイヤーが《モグの狂信者》を生け贄に捧げずに戦場に残した場合、《モグの狂信者》と《ゴブリンの長槍使い》はお互いに致死ダメージ与え合うが、《戦隊の鷹》はダメージを受けない。

510.3. その後、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

510.3a ダメージ与えられたことによって誘発した能力や、その後に状況起因処理が行われている間に誘発した能力が、アクティブ・プレイヤー優先権を得る前に、それらの誘発した順番によらず、スタックに積まれる(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)。

510.4. 1体以上の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃(rule 702.7 参照)や二段攻撃(rule 702.4)を持っていた場合、そのステップ戦闘ダメージ与えるのは先制攻撃二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後に、戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが発生する。このステップ戦闘ダメージを割り振るのは、最初の戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃二段攻撃も持っていなかったクリーチャーか、この時点で二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後で、戦闘終了ステップに移行する。

511. 戦闘終了ステップ

511.1. 戦闘終了ステップにはターン起因処理は存在しない。ステップが開始したら、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

511.2. 「戦闘終了時に/At end of combat」誘発する能力が、戦闘終了ステップの開始に際して誘発する。「戦闘終了時まで/Until end of combat」残る効果は、戦闘フェイズの終了時に消滅する。

511.3. 戦闘終了ステップが終わった瞬間に、すべてのクリーチャープレインズウォーカー戦闘から取り除かれる。戦闘終了ステップの終了後、戦闘フェイズは終了し、戦闘後メイン・フェイズ(rule 505 参照)が始まる。

512. 終了フェイズ

512.1. 終了フェイズは順に「終了/end」「クリンナップ/cleanup」の2つのステップからなる。

513. 終了ステップ

513.1. 終了ステップにはターン起因処理は存在しない。ステップの開始時に、アクティブ・プレイヤー優先権を得る(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)。

513.1a かつて、終了ステップの開始時に誘発する能力誘発条件は「ターン終了時に/at end of turn」という表記が用いられていた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、「終了ステップの開始時に」または「次の終了ステップの開始時に」となっている。

513.2.終了ステップの開始時に」誘発する能力を持ったパーマネントがこのステップの間に戦場に出場合、その能力は次のターンの終了ステップまで誘発しない。同様に、「次の終了ステップの開始時に」誘発する遅延誘発型能力がこのステップの間に作られた場合、その能力は次のターンの終了ステップまで誘発しない。言い換えると、このステップは、それらの能力スタックに積まれるように「巻き戻される」ことはない。このルールは誘発型能力にのみ適用される。「ターン終了時まで/until end of turn」「このターン/this turn」残る継続的効果には適用されない。(rule 514クリンナップ・ステップ〕参照。)

514. クリンナップ・ステップ

514.1. まず、アクティブ・プレイヤー手札がその上限枚数(通常7枚)を超えていた場合、そのプレイヤーは上限枚数になるまで手札捨てる。このターン起因処理スタックを用いない。

514.2. 次に、以下の処理が同時に行なわれる。パーマネント(フェイズ・アウトしているパーマネントも含む)が負っているすべてのダメージが取り除かれ、すべての「ターン終了時まで/until end of turn」「このターン/this turn」の効果が終了する。このターン起因処理スタックを用いない。

514.3. 通常、クリンナップ・ステップ中にはプレイヤー優先権を得ないので、呪文唱えたり能力起動したりすることはできない。このルールには以下の例外が存在する。

514.3a この時点で、ゲームは、発生する状況起因処理が存在するか、また(「次のクリンナップ・ステップの開始時に/at the beginning of the next cleanup step」誘発するものを含む)スタックに積まれるのを待っている誘発型能力が存在するかどうかを確認する。もし存在したなら、まず状況起因処理が処理され、次に誘発型能力スタックに積まれてからアクティブ・プレイヤー優先権を得て、プレイヤー呪文唱えたり能力起動したりできる。スタックが空の状態ですべてのプレイヤー続けてパスしたなら、再びクリンナップ・ステップが新しく始まる。

6. 呪文能力効果

600. 総則

601. 呪文唱えること

601.1. かつて、呪文唱えること、あるいはカード呪文として唱えることを、その呪文カードを「プレイする/playing」と表記していた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、呪文カードを「唱える/casting」となっている。

601.1a 効果の一部は、カードを「プレイする/playing」となったままである。カードプレイするとは、そのカード土地としてプレイするか、呪文として唱えるか、該当する方のことを指す。

601.2. 呪文唱えるとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、それを現在ある場所(通常は手札)から取り、スタックに積み、コスト支払うことである。呪文唱える、という中には、その呪文の提示(rule 601.2a-d)と、コストの決定と支払い(rule 601.2f-h)が含まれる。呪文唱えることは、以下の順番で以下の手順を踏む。プレイヤーがこの手順を始めるには、その呪文を適正に唱えられる必要がある(rule 601.3 参照)。下記に列記されている手順の実行中にその手順で必要なことができなかったら、その呪文唱えることは不正である。ゲームはその呪文が提示される直前の瞬間まで巻き戻される(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。

601.2a 呪文唱えることを提示する場合プレイヤーはまずそのカード(あるいはそのカードコピー)を元の領域からスタックへと動かす。それはスタックの一番上にあるオブジェクトとなる。これはそのカード(あるいはそのカードコピー)のすべての特性を持ち、そのプレイヤーがそのコントローラーとなる。呪文は、打ち消されるか解決されるか、あるいは効果によって他の領域動かされるまでスタックにとどまる。

601.2b 呪文モードを持つ場合プレイヤーモードの選択を宣言する(rule 700.2 参照)。プレイヤーがその呪文に他のカード連繋(rule 702.46 参照)したい場合、そのカード手札から公開する。その呪文が、バイバックキッカーと言った、代替コスト追加コスト(rule 118.8rule 118.9 参照)を持っている場合プレイヤーはそのコストのうちどれを払うかを宣言する(rule 601.2f 参照)。単一の呪文に対し、複数の代替法で唱えたり、あるいは代替コスト支払ったりすることはできない。その呪文が、唱える間に支払う可変のコスト(マナ・コストに含まれる{X}など。rule 107.3 参照)を持つ場合プレイヤーはその値を宣言する。その数字が、そのプレイヤーが後でその呪文の宣言中あるいは解決中に行なう選択によってその呪文の文章中で定義されている場合プレイヤーはその選択をこの時点で行なう。その呪文唱える間に支払コスト混成マナ・シンボルが含まれている場合プレイヤーは混成でないマナでどう支払うかを宣言する。その呪文唱える間に支払コストにファイレクシア・マナが含まれている場合プレイヤーはそれらの各シンボルごとに2点のライフ支払うかそのマナ支払うかを宣言する。前段階での選択(墓地からフラッシュバック呪文唱えることを選んだ、変異つきクリーチャー裏向き唱えることを選んだなど)は、それ以降の選択を制約する。

601.2c プレイヤーは、その呪文の求める対象それぞれについて、適正なプレイヤーオブジェクトを選んで宣言する。代替コスト追加コスト(キッカーコストなど)を支払ったとき、あるいは特定のモードを選んだときにのみ対象を取りうる呪文は、それ以外の場合には対象を取りえないものとして唱えられる。同様に、代替コスト追加コストが選択された場合にだけ他の対象を取りえることがある。呪文が可変の数の対象を取る場合プレイヤー対象を宣言する前にいくつの対象を取るのかを宣言する。対象の数が、呪文の文章によって定められていることがある。呪文の定める対象の数が決定されたら、その対象の数を決定するために参照された情報が変わったとしても、その数は変わらない。同じ「target」の語で示される中で(日本語版では、「[性質]N個」」「[性質]N個か[別の性質]M個」としてまとめられている中で)、同じ対象を複数回選ぶことはできない。複数の対象群がある場合、同一のプレイヤーオブジェクトを(条件を満たしているなら)それぞれで1回ずつ対象に取ることができる。あるオブジェクトプレイヤー対象として選ばれなければならないという効果がある場合対象を選ぶプレイヤーは、オブジェクトプレイヤー対象にできないとするルールや効果に反しない限りにおいて最大の数のその種の効果に従うように対象を選ぶ。選ばれたプレイヤーオブジェクトはその呪文対象となる。(それらが呪文対象となったときに誘発する能力はこの時点で誘発する。この呪文唱えられ終わるまで、その能力スタックには積まれない。)

例:「クリーチャー2体を対象とし、それらをタップする。」という能力があった場合、同じクリーチャーを2回対象にすることはできず、適正な対象2つが必要である。一方、「アーティファクト1つと土地1つを対象とし、それらを破壊する。」という能力があった場合対象群は2つあるので、アーティファクト・土地1つを2回対象にすることができる。

601.2d 呪文によって、プレイヤーが1つ以上の対象を含む複数のオブジェクトプレイヤーダメージカウンターなどの効果を分割したり分配したりするとき、そのプレイヤーは、選ばれたプレイヤーオブジェクトそれぞれが最低限それを1つは受けるように、量と分割の仕方を選ぶ。

601.2e ゲームはその提示された呪文が適正に唱えられるかどうかを見る。提示された呪文が不正だった場合、ゲームはその呪文唱えることが提示される直前の瞬間に戻る(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。

601.2f プレイヤーはその呪文総コストを決定する。通常、そのマナ・コストだけである。追加コスト代替コストを持つ呪文や、支払うべきコストを増減させる効果、あるいは他の代替コストを使えるようにする効果も存在する。コストには、マナ支払い、パーマネントタップパーマネントの生け贄、手札カード捨てる、などが含まれる。総コストとは、マナ・コストまたは代替コスト(rule 601.2b で決定したもの)に、すべての追加コストコストの増加分を加え、コストの減少分をいたものである。複数のコスト減少が適用される場合、そのプレイヤーは任意の順番でそれらを適用する。コストの増減を計算した結果として総コストマナ部分がなくなった場合、それは{0}として扱う。{0}未満に減少することはない。この計算後、総コストを直接変更する効果が適用され、総コストが「固定」される。この後で効果総コストを変更しようとしても、何の効果もない。

601.2g 総コストの中にマナ支払いが含まれる場合、そのプレイヤーマナ能力起動する機会(rule 605マナ能力〕参照)を得る。マナ能力コスト支払う前に起動する必要がある。

601.2h プレイヤーはその総コストに含まれるものを任意の順で支払う。一部分だけ支払うことは許されない。それらのうち支払うことのできないものを支払うことは選べない。

例:マナ・コストが{1}{B}でクリーチャーを1体生け贄に捧げ追加コストを持つ《祭壇の刈り取り》を唱える。ここで、あなたの黒の呪文唱えるためのコストを{1}減らす効果を持つ《雷景学院の使い魔》をこの追加コストとして生け贄に捧げ場合呪文総コストは実際に支払いが行われる前に「固定」されているので、《祭壇の刈り取り》のコストは{1}{B}になることはなく、{B}となったままである。

601.2i rule 601.2a-h で示された手順が完了したら、その呪文唱えられるに際してその呪文特性を変更する効果が適用される。その後、その呪文唱えられたことになる。呪文唱えられたこと、あるいはスタックに積まれたことによる誘発型能力は、この時点で誘発する。その呪文コントローラーがそれを唱える前に優先権を持っていた場合、そのプレイヤー優先権を得る。

601.3. プレイヤーは、ルールや効果によって唱えることが認められていない限り、呪文唱え始めることはできない。呪文を提示し終わったあとで唱えることが認められなくなった場合、その呪文唱えることは不正であり、ゲームはその呪文唱えることを提示す直前の瞬間に戻る(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。

601.3a 効果によって特定の性質を持つ呪文唱えることが禁止されている場合も、プレイヤー呪文を提示している間に行なわれる選択によってその呪文の性質が変わり、その効果が適用されなくなるなら、そのプレイヤーはその効果を無視してその呪文唱え始めてもよい。

例:プレイヤーが「あなた対戦相手点数で見たマナ・コストが偶数の呪文唱えられない。(0は偶数である。)」の能力を持つ《虚空の選別者/Void Winnower》をコントロールしているとき、その対戦相手マナ・コストが{X}{R}{R}である《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》を唱え始めることができる。これはXの値の選択によって、その呪文点数で見たマナ・コストが奇数になることがありうるからである。

601.3b 効果によって特定の性質を持つ呪文瞬速を持つかのように 唱えることが認められている場合、そのプレイヤーは、その呪文の性質を変えうるような選択をその呪文を提示している間にすることを考えてもよい。それらの選択によって、その効果が適用されるようになるなら、そのプレイヤーはそれが瞬速を持つかのようにその呪文唱え始めてもよい。

例:オーラ呪文瞬速を持つかのように 唱えてもよいという効果があり、手札授与を持つクリーチャーカードがある場合授与 呪文代替コストを選ぶことでその呪文オーラ呪文になるので、瞬速を持つかのようにその呪文唱え始めることは適正である。

601.3c 効果によって、プレイヤー代替コスト追加コスト支払った場合呪文瞬速を持つかのように 唱えることが認められている場合、そのプレイヤーはその呪文瞬速を持つかのように 唱え始めることができる。

601.3d 呪文が特定の条件を満たした時にのみ瞬速を持つ場合、その条件を満たしているなら、そのコントローラー瞬速を持つかのように 唱え始めることができる。

601.3e ルールや効果が、カードカードコピー唱えるのが適正かどうかを判断するのに代替の特性群あるいは特性群の一部だけを参照することがある。その判断のためには、代替の特性でそのオブジェクト特性を置き換える。そのオブジェクトがそれらの特性を持つようになった場合に適用される継続的効果も考慮される。

例:《ガラクの大軍》には、「あなたライブラリーの一番上からクリーチャー呪文唱えてもよい。」という効果が存在する。あなたが《ガラクの大軍》をコントロールしていて、あなたライブラリーの一番上のカード変異を持っていてクリーチャーでないカードだった場合あなた変異 能力を用いてそれを唱えてもよい。

例:《イゼットの模範、メーレク》には、「あなたライブラリーの一番上からインスタントソーサリーである呪文唱えてもよい。」という効果が存在する。あなたが《イゼットの模範、メーレク》をコントロールしていて、あなたライブラリーの一番上にあるカードが《切り落とし》というインスタントの出来事を持つ当事者・クリーチャーカードである《巨人落とし》だった場合あなたは《切り落とし》を唱えることはできるが《巨人落とし》を唱えることはできない。あなたコントロールしているカードが《イゼットの模範、メーレク》でなく《ガラクの大軍》でライブラリーの一番上のカードが《巨人落とし》だった場合あなたは《巨人落とし》を唱えることはできるが《切り落とし》を唱えることはできない。

601.4. プレイヤーが、呪文の提示が終わったあとでその呪文唱えることができない場合(rule 601.2a-d 参照)、その呪文唱えることは不正であり、ゲームはその呪文唱えることが提示される前の瞬間まで巻き戻る(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。その呪文コストを決定して支払う間(rule 601.2f-h 参照)や、呪文唱えられたあとに、ルールや効果がその呪文唱えることを不正なものにしても関係ない。

601.5 呪文の中には、唱えるときに通常そのコントローラーが行なうこと、つまりモード対象の選択などを、そのコントローラー対戦相手に行なうように指定するものがある。こういった場合対戦相手はその呪文コントローラーが通常行なうのと同じタイミングでその選択を行なう。

601.5a 選択を行なえる対戦相手が複数いる場合、その呪文コントローラーがどちらの対戦相手に選択を行わせるかを決める。

601.5b その呪文唱えられるときに、そのコントローラーと他のプレイヤーに同時に何らかの行動をさせる場合呪文コントローラーが先に行い、その後で他方のプレイヤーが行なう。これは rule 101.4 の例外である。

601.6. コストを変える呪文唱えても、既にスタックにある呪文能力には影響しない。

602. 起動型能力起動

602.1. 起動型能力は、コスト効果を持ち、「[コスト]:[効果。][(あるなら)起動指示。]/[Cost]: [Effect.] [Activation instructions (if any).]」という書式で書かれている。

602.1a コロン(:)の前に書かれているものすべてが起動コストである。能力起動するプレイヤーは、その起動コスト支払わなければならない。

例:「{2}, {T}:あなたは1点のライフを得る」という能力起動コストは、任意のタイプマナ2点に加えて、その能力を持つパーマネントタップすることである。

602.1b 起動型能力のコロンの後に続く文章が、その能力起動するときに従わなければならない説明を含んでいる場合がある。そのような文章は、誰が能力起動できるかを指定したり、いつ能力起動できるかを制限したり、起動コストの一部を定義したりしている。これらの文章は能力効果の一部ではない。これは常に機能している。起動型能力起動指示は、能力効果の後、一番最後に書かれる。

602.1c 起動型能力だけが起動されうる能力である。能力の種類の特定なく「能力起動する/activating an ability」ことについてオブジェクトやルールが参照していた場合、それは起動型能力のことを示す。

602.1d かつて、起動型能力を使うことを、その能力を「プレイする/playing」と表記していた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、能力を「起動する/activating」となっている。

602.2. 能力起動するとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、能力スタックに積み、コスト支払うことである。特に示されていない限り、そのオブジェクトコントローラー(コントローラーがいない場合にはオーナー)だけがそのオブジェクト起動型能力起動できる。能力起動することは、以下の手順を踏む。能力起動する途中のどこかの時点でプレイヤーが手順を完了できなくなったら、その能力起動は不正である。ゲームは能力起動し始める前まで巻き戻される(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。一旦なされた宣言や支払いを変更することはできない。

602.2a プレイヤーは、能力起動することを宣言する。非公開領域から能力起動された場合、その能力を持つカード公開する。能力カードでないオブジェクトとしてスタック生成され、スタックの一番上にあるオブジェクトとなる。これはそれを生成した能力の文章を持ち、他の特性を持たない。そのコントローラーは、その能力起動したプレイヤーである。能力は、打ち消されるか解決されるか、他の効果によって他の領域動かされるまでスタックにとどまる。

602.2b これ以降の手順は、呪文唱える手順として rule 601.2b-i に記されていたのと同じである。これらのルールは、呪文唱えることに適用されたのと同じように能力起動することに適用される。起動型能力の、(rule 601.2f で参照されている)呪文で言うマナ・コストにあたるものは、起動コストである。

602.3. 能力の中には、起動するときに通常そのコントローラーが行なうこと、つまりモード対象の選択などを、そのコントローラー対戦相手に行なうように指定するものがある。こういった場合対戦相手はその能力コントローラーが通常行なうのと同じタイミングでその選択を行なう。

602.3a 選択を行なえる対戦相手が複数いる場合、その能力コントローラーがどちらの対戦相手に選択を行わせるかを決める。

602.3b その能力起動されるときにそのコントローラーと他のプレイヤーに同時に何らかの行動をさせる場合能力コントローラーが先に行い、その後で他方のプレイヤーが行なう。これは rule 101.4 の例外である。

602.4. コストを変える能力起動しても、既にスタックにある呪文能力には影響しない。

602.5. プレイヤーは、起動が禁止されている能力起動し始めることはできない。

602.5a 起動コストタップ・シンボル({T})またはアンタップ・シンボル({Q})を含む、クリーチャー起動型能力は、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてそのクリーチャーコントロールしていない限り起動できない。速攻を持つクリーチャーはこのルールを無視する(rule 702.10 参照)。

602.5b 起動型能力の使用に限定がある(例えば、「この能力は各ターンに一回しか起動できない」)場合、その限定はたとえコントローラーが変化しても適用され続ける。

602.5c オブジェクトが他のオブジェクトから使用に限定のある起動型能力を得た場合、その限定はそのオブジェクトから得た能力だけに適用され、他の同一の能力には適用されない。

602.5d 「この能力は、あなたソーサリー唱えられるときのみ起動できる/Activate this ability only any time you could cast a sorcery」という起動型能力は、それを起動するに際してソーサリー呪文唱えるのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力ソーサリーであるということではない。また、プレイヤーが実際にソーサリーカードを持っている必要はない。

602.5e 「この能力は、あなたインスタント唱えられるときのみ起動できる/Activate this ability only any time you could cast an instant」という起動型能力は、それを起動するに際してインスタント呪文唱えるのと同じタイミングのルールに従う、というだけであり、その能力インスタントであるということではない。また、プレイヤーが実際にインスタントカードを持っている必要はない。

603. 誘発型能力の扱い

603.1. 誘発型能力誘発条件効果を持ち、「[誘発条件またはイベント]とき/たび/時に, [効果] [指示(ある場合)]/When/Whenever/At [Trigger condition or event], [effect]. [Instructions (if any).]」という書式で書かれている。

603.1a 誘発型能力効果の後に、その能力対象に取れるものを制限していたり、打ち消されないことが記載されたりといった指示があることがある。この文章はその能力効果の一部ではなく、その能力スタックにある間に働く。

603.2. 誘発型能力は、ゲームのイベントやゲームの状況がその能力誘発イベントを満たすたび、自動的に誘発する。能力はこの時点では何もしない。

603.2a 唱えられることも起動されることもないので、誘発型能力呪文唱えたり能力起動したりできないときにも誘発する。能力起動できないようにする効果は、誘発型能力には影響を及ぼさない。

603.2b フェイズステップの開始時に、「開始時に/at the beginning of」誘発する能力がすべて誘発する。

603.2c 能力は、その誘発イベントが発生するたびに一度だけ誘発する。しかし、そのイベントが複数の出来事を含んでいる場合、複数回誘発することもある。

例:「土地が1つ戦場から墓地に置かれるたび/Whenever a land is put into a graveyard from the battlefield」という誘発条件能力を持つパーマネントがあるときに、誰かがすべての土地破壊する呪文唱え場合、その能力はその呪文解決中に墓地に送られた土地の枚数とおなじ回数だけ誘発する。

603.2d 能力によって、誘発型能力が追加で誘発するという場合がある。この場合、単純にその種の能力誘発したと決定するのではなく、それが何回誘発するべきかを決定し、それからその能力がその回数誘発する。その能力誘発させるという効果がそれ自身を何度もき起こすことはなく、その能力が何回誘発するかに影響を与える他の効果に適用されることもない。

603.2e 「になる/becomes」という語を用いている誘発イベント(たとえば「ついた状態になる/becomes attached」「ブロックされた状態になる/becomes blocked」など)が存在する。これらはその示されたイベントが発生したときにのみ誘発する。すなわち、元々その状態であった場合誘発することはないし、その状態であり続ける間は再び誘発することはない。「タップ状態になる/becomes tapped」や「アンタップ状態になる/becomes untapped」ときに誘発する能力は、パーマネントがその位相戦場に出たときには誘発しない。

例:パーマネントが「タップ状態になった」ときに誘発する能力は、戦場にあるパーマネント位相アンタップ状態からタップ状態になった時にのみ誘発する。

603.2f 誘発型能力誘発条件が満たされたときにその誘発型能力を持ったオブジェクトがすべてのプレイヤーに見える状態でなかった場合、その能力誘発しない。

603.2g 能力は、その誘発イベントが実際に発生したときにのみ誘発する。軽減されたり置換されたりしたイベントによって誘発することはない。

例:ダメージ与えられたことによって誘発する能力は、そのダメージ軽減された場合には誘発しない。

603.3. 能力誘発すると、次にいずれかのプレイヤー優先権を得る時点で、そのコントローラーはそれをスタックに積む。rule 117〔タイミングと優先権〕参照。その能力は、スタックの一番上にあるオブジェクトとなる。スタックにある誘発型能力は、それを作った能力の文章を持ち、それ以外の特性を持たない。能力は、打ち消されるか解決されるか、ルールによってスタックから取り除かれるか、あるいは効果によって他の領域に移動されるまでスタックにとどまる。

603.3a 遅延誘発型能力を除く誘発型能力は、誘発した時点でその発生源をコントロールしていたプレイヤーコントローラーである。遅延誘発型能力コントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。

603.3b プレイヤーが最後に優先権を得たときよりも後で複数の能力誘発した場合APNAP順で、プレイヤーは自分がコントロールしている能力を自分の選んだ順序でスタックに積む。(rule 101.4 参照。)その後、状況起因処理をチェックして解決することを、発生しなくなるまで繰り返す。その後、この過程で誘発した能力スタックに積まれる。この過程を、新しい状況起因処理の発生も能力誘発もしなくなるまで繰り返す。その後、該当するプレイヤー優先権を得る。

603.3c 誘発型能力モードを持つ場合、そのコントローラーはその能力スタックに積む時点で選択するモードを宣言する。不適正なモード(適正な対象を選べないなど)を選ぶことはできない。モードが選ばれなかった場合、その能力スタックから取り除かれる。(rule 700.2 参照。)

603.3d これ以降の手順は、呪文唱える手順として rule 601.2c から rule 601.2d に記されていたのと同じである。誘発型能力スタックに行くときに選択が必要で、その選択が適正に行なえない場合、あるいはルールや継続的効果によって能力が不正になっている場合能力は単にスタックから取り除かれる。

603.4. 誘発イベントのすぐ後に条件が記されている(最新の日本語版では、このルールに当てはまらない「if」は「なら」と翻訳されている)誘発型能力(例えば、「[誘発イベント]とき/たび/時に、[条件]場合、[効果]する/When/Whenever/At [trigger event], if [condition], [effect]」)は、誘発条件の一部として条件が真かどうかをチェックする。条件が真でないなら、能力誘発しない。また、解決時にも再び条件をチェックし、条件が真でなくなっていた場合能力は何もしない。これは、対象が適正かどうかのチェックと同じことである。このルールは「"場合"のルール/"intervening 'if' clause" rule」と呼ばれる。(このルールは、テキスト内の他のところに「if」条件がある(日本語版の場合、「なら」と書かれている)誘発型能力には適用しないことに注意。)

例:《フェリダーの君主》は「あなたのアップキープの開始時に、あなたライフが40点以上である場合あなたはこのゲームに勝利する」という能力を持つ。このコントローラーライフ総量は、そのプレイヤーのアップキープが始まる際にチェックされる。ライフが39点以下である場合、この能力誘発しない。40点以上である場合、この能力誘発し、スタックに積まれる。この能力解決に際し、このプレイヤーライフ総量は再びチェックされる。ライフが39点以下である場合、この能力スタックから取り除かれ、効果を持たない。40点以上である場合、この能力解決され、そのゲームはそのプレイヤーの勝ちになる。

603.5. 誘発型能力効果のなかには、行動をするかしないかを選択できる(「あなたのアップキープ開始時に、あなたカードを1枚いてもよい」というように、「してもよい/may」が含まれる)ものがある。コントローラーがその能力の選択をする意図があるかどうかに関係なく、その能力誘発したときにスタックに積まれる。選択は能力解決時に行なう。同様に、何かの条件を満たさ「ない限り/unless」発生しない効果を持つ誘発型能力や、プレイヤーが何かをすることを選ぶ効果を持つ誘発型能力は、通常どおりスタックに積まれる。能力の「ない限り/unless」の部分は能力解決時に処理される。

603.6. オブジェクト領域を移動することを含む誘発条件は「領域変更誘発」と呼ばれる。領域変更誘発を持つ能力の多くは、領域が変わった後でそのオブジェクトに何かしようとする。解決中に、これらの能力オブジェクトを移動先の領域す。その指定された領域でそのオブジェクトが見つからなかった場合効果のうちでそのオブジェクトに何かをする部分は失敗する。能力によるオブジェクトの捜索は、オブジェクトがその領域に入らなかった場合や、能力解決よりも前に指定された領域を離れた場合、あるいはその移動先の領域ライブラリー対戦相手手札などで非公開場合に失敗する(能力解決よりも前に、オブジェクト領域を離れてまた戻ってきた場合でも同じである)。領域変更誘発の最も一般的な例には、戦場に出た時に誘発する能力戦場を離れた時に誘発する能力とがある。

603.6a 戦場に出た時の能力は、パーマネント戦場に出た時に誘発する。これらは、「[このオブジェクト]が戦場に出たとき、…/When [this object] enters the battlefield,」、あるいは「[タイプ]が戦場に出るたび、…/Whenever a [type] enters the battlefield,」と書かれている。1つ以上のパーマネント戦場に出イベントのたびに、戦場に出ているすべてのパーマネント(今出たものも含む)は、そのイベントにあった、戦場に出た時の誘発条件をチェックする。

603.6b パーマネント特性を変える継続的効果は、パーマネント戦場に出る瞬間にすぐ適用され(それより前には適用されない)、そのパーマネントが本来の特性戦場に出ることはない。継続的効果パーマネント戦場に出る前には適用しない。rule 603.6d 参照。

例:「すべての土地クリーチャーである」という効果の影響下で土地カードプレイされた場合効果土地カード戦場に出る瞬間にクリーチャーに変えるため、クリーチャー戦場に出たときに誘発する能力誘発させる。逆に、「すべてのクリーチャーはすべての能力を失う」という効果の影響下で、戦場に出たときの誘発型能力を持つクリーチャー戦場に出場合効果戦場に出る瞬間にその能力を失わせるため、戦場に出たときの誘発型能力誘発しない。

603.6c 戦場を離れた時の能力は、指定されたパーマネント戦場を離れた時、あるいはフェイズ・イン 位相パーマネントがそのオーナーがゲームから除外されたことによってゲームから除外された時に誘発する。これらは、「[このオブジェクト]が戦場を離れたとき、…/When [this object] leaves the battlefield,」、あるいは「[何か]が戦場から墓地へ置かれるたび、…/Whenever a [something] is put into a graveyard from the battlefield,」と書かれている(rule 603.10 も参照)。カード戦場を離れた時に何かしようとする能力は、そのカードが最初に行った領域のみをチェックする。カードが特定の領域に「いずれかの領域から/from anywhere」置かれたことによって誘発する能力は、そのオブジェクト戦場から移動したとしても、戦場を離れた時の能力としては扱わない。

603.6d いくつかのパーマネントは、「[このパーマネント]は、…状態で戦場に出る/[this permanent] enters the battlefield with」「[このパーマネント]が戦場に出るに際し…/As [this permanent] enters the battlefield」、「[このパーマネント]は…として戦場に出る/[this permanent] enters the battlefield as」、「[このパーマネント]はタップ状態戦場に出る/[this permanent] enters the battlefield tapped.」と書かれた文章を持つ。これらの文章は誘発型能力でなく常在型能力であり、その効果はそのパーマネント戦場に出イベントの一部として発生する。

603.6e オーラの中には、エンチャントしているパーマネント戦場を離れたときに誘発する誘発型能力を持つものがある。これらの誘発型能力は、エンチャントされていたパーマネントが移動する先の領域でなるオブジェクトを見つけるだけでなく、そのオーラ状況起因処理がチェックされた後でオーナー墓地に行った先でなるオブジェクトも見つける。rule 400.7 参照。

603.7. 効果によって、後で何かを行なう遅延誘発型能力が作成されることがある。遅延誘発型能力は、それらの単語が先頭ではないことが多いが、「〜とき/When」「〜たび/Whenever」「〜時/At」の3語のうちいずれかを含む。

603.7a 遅延誘発型能力は、呪文や他の能力解決中に、あるいは置換効果の適用の結果、あるいはプレイヤーに何らかの処理を認める常在型能力の結果、作られる。実際に作られるまで、その直前に誘発イベントが起こっていたとしても、誘発することはない。その類のイベントによって、条件が決して満たされることがなくなることもありうる。

例:「このクリーチャー戦場を離れたとき」という一文を含む遅延誘発型能力が作られるより前に、そのクリーチャー戦場を離れることがある。この場合、その遅延誘発型能力誘発されることはない。

例:「このクリーチャーアンタップ状態になったとき」という遅延誘発型能力が作られる前に、そのクリーチャーアンタップされていたら、その能力は、そのクリーチャーが(一旦タップされてから)次にアンタップされるのを待つ。

603.7b 遅延誘発型能力は、「このターンの間」のような記された期限がない限り、次に誘発イベントが起こった時に一度だけ誘発する。その誘発イベントが複数同時に発生し、その能力に記された期限がなかった場合、その遅延誘発型能力コントローラーが、どちらのイベントによって誘発するかを選ぶ。

603.7c あるオブジェクトに影響する遅延誘発型能力は、そのオブジェクト特性が変化しても影響を及ぼす。しかし、そのオブジェクトがその領域を離れていた場合には影響を及ぼさない。(一旦領域を離れて再び戻ってきた場合にも、それは新しいオブジェクトであるので影響を受けない。rule 400.7 参照)

例:「次の終了ステップの開始時に、このクリーチャー追放する」という能力は、そのクリーチャーが次のターン終了ステップにはクリーチャーでなくなっていたとしてもそのパーマネント追放する。しかし、それ以前に戦場を離れていた場合には何もしない。

603.7d 呪文遅延誘発型能力を作った場合、その遅延誘発型能力の発生源はその呪文であり、コントローラーはその呪文解決時のコントローラーである。

603.7e 起動型あるいは誘発型の能力遅延誘発型能力を作った場合、その遅延誘発型能力の発生源は作った能力の発生源と同じであり、コントローラーは作る能力解決時のコントローラーである。

603.7f 常在型能力による置換効果遅延誘発型能力を作った場合、その遅延誘発型能力の発生源はその常在型能力を持つオブジェクトであり、コントローラー置換効果を適用した時点でのそのオブジェクトコントローラーである。

603.7g プレイヤーに何らかの処理を認め、そのプレイヤーがそうしたなら遅延誘発型能力を作る常在型能力が存在する場合、その遅延誘発型能力の発生源はその常在型能力を持つオブジェクトである。その遅延誘発型能力コントローラーは、その処理が行われた時点でのそのオブジェクトコントローラーである。

603.8. 誘発型能力の中には、イベントの発生したときに誘発するものの他に、(プレイヤーがあるカード・タイプパーマネントコントロールしていない場合誘発するものなど、)ゲームの状況によって誘発するものがある。それらの能力はゲームの状況がその条件を満たしたら即座に誘発し、次の機会にスタックに積まれる。これらの能力を状況誘発型能力と呼ぶ(状況誘発型能力状況起因処理とは異なる)。状況誘発型能力は、その能力解決されるか打ち消されるなどでスタックから取り除かれるまでは再び誘発することはないが、それ以降にその能力を持つオブジェクトがまだその領域に残っていてゲームの状況が誘発条件を満たしていた場合には、その能力は再び誘発する。

例:パーマネント能力に「あなた手札カードが1枚もないたび、カードを1枚く」とあったとする。コントローラーがその最後のカードプレイした場合、この能力は一度誘発し、スタックを離れるまでは再び誘発することはない。そのコントローラーが「手札を全て捨てる。その後で、同じ枚数だけカードく」という呪文唱え場合、その呪文解決中にそのプレイヤー手札が一時的に0枚になるので、この能力誘発する。

603.9. プレイヤーが負けたときに誘発すると明記されている誘発型能力が存在する。その種の能力は、理由を問わず、プレイヤーが負け、あるいは引き分け以外の理由でゲームから離れた時に誘発する。rule 104.3 参照。

603.10. 通常、そのイベント誘発条件を満たしたかどうかのチェックを行なうのは、イベントの直後に存在するオブジェクトについてである。その時点で存在する継続的効果は、その誘発条件が何であるか、また、そのイベントに関与するオブジェクトが何であるかを決定するために用いられる。しかし、誘発型能力の中には、例外としてその能力誘発するかどうかを決定するためにゲームがそれらの能力の存在とそのイベントの直前のオブジェクトの状態を用いて「直前の状態を見る」ものがある。その例外は以下の通りである。

603.10a 領域変更誘発の中には、直前の状態を見るものがある。戦場を離れたときの能力カード墓地を離れたときに誘発する能力、ならびに全てのプレイヤーが見ることができるオブジェクト手札ライブラリーに移動したときに誘発する能力である。

例:2体のクリーチャーと、「クリーチャーが1体死亡するたび、あなたは1点のライフを得る」という能力を持ったアーティファクト戦場にあるとする。誰かが、すべてのアーティファクトクリーチャーエンチャント破壊する呪文唱えた。このアーティファクトは、クリーチャーと同時に墓地に行くが、その能力は2回誘発する。

603.10b パーマネントフェイズ・アウトしたときに誘発する能力は直前の状態を見る。

603.10c オブジェクトはずれたときに誘発すると明記されている能力は直前の状態を見る。

603.10d プレイヤーオブジェクトコントロールを失ったときに誘発する能力は直前の状態を見る。

603.10e 呪文打ち消されたときに誘発する能力は直前の状態を見る。

603.10f プレイヤーゲームに負けたときに誘発する能力は直前の状態を見る。

603.10g プレイヤー次元からプレインズウォークしたときに誘発する能力は直前の状態を見る。

603.11. オブジェクトの中には、誘発型能力と関連した常在型能力を持つものがある。(rule 607〔関連している能力〕参照)。この類のオブジェクトでは、先に常在型能力、後に誘発型能力という順序で、両方の能力が一行に書かれている。まれに、誘発条件能力の最初ではなく途中に書かれているオブジェクトもある。

例:「各ターン、最初にいたカード公開する。この方法で基本 土地カード公開するたび、カードを1枚く」というのは、誘発型能力と関連した常在型能力である。

603.12. 呪文能力解決中に、プレイヤー強制または任意で何らかの処理をさせ、そして「[プレイヤーが]そう[した/しなかった]とき/when [a player][does or doesn't]」または「これにより[○○した]とき/when [something happens] this way」処理する、という誘発型能力を作ることがある。これらの「再帰誘発型能力/reflexive triggered abiliy」は、作られた直後にチェックされ、それを作った呪文能力解決中に、すでにその条件を満たしていたかどうかを参照するという点を除いては遅延誘発型能力のルールに従う(rule 603.7 参照)。

例:《心臓貫きのマンティコア》には「心臓貫きのマンティコアが戦場に出たとき、あなたは他のクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。心臓貫きのマンティコアはそれに、その生け贄に捧げクリーチャーパワーに等しい点数のダメージ与える。」という能力がある。この再帰誘発型能力は、元の誘発型能力によって他のクリーチャー生け贄に捧げていた場合にのみ誘発し、他の理由でクリーチャー生け贄に捧げていたとして誘発しない。

604. 常在型能力の扱い

604.1. 常在型能力は、起動したり誘発したりするのではなく、常に何かをし続ける。通常の文で書かれており、単にそのままである。

604.2. 常在型能力は、継続的効果を発生する。その中の一部は軽減置換効果である。これらの効果は、常在型能力を持つパーマネント戦場にあってその能力を持っている間、あるいはその能力を持つオブジェクトが該当する領域にある間、持続する。rule 113.6 参照。

604.3. 特性定義能力は、常在型能力の一種である。通常はそのオブジェクトのどこかに記載されている(例えばマナ・コストタイプ行パワータフネス欄)特性値に関する情報を提供する。特性定義能力は、そのオブジェクトのどこか別の場所に記載されている情報に追加するかそれを上書きする。特性定義能力は全ての領域において機能する。また、ゲームの外部にある間にも機能する。

604.3a 以下の条件を全て満たす常在型能力は、特性定義能力である。(1)オブジェクトサブタイプパワータフネスのいずれかを定義しているもの。(2)影響を受けるカードそのものに記載されているものか、トークンを生み出す効果によってトークンが得たものか、影響を受けるオブジェクトコピー 効果文章変更効果によって得ているもの。(3)他のオブジェクト特性に直接は影響を及ぼさないもの。(4)オブジェクトがそれ自身に得させている能力ではないもの。(5)ある条件下でのみ特性値を定義するものでないもの。

604.4. オーラ装備品城砦の多くは、それがつけられているオブジェクトを修整する常在型能力を持つが、そのオブジェクト対象に取らない。オーラ装備品城砦が別のオブジェクトに移された場合、その能力は元のオブジェクトへの適用を止め、新しいオブジェクトを修整するようになる。

604.5. ある種の常在型能力は、呪文スタックにある間に適用される。それらは多くの場合呪文打ち消すことに関するものである。また、「[このオブジェクト]を唱えるための追加コストとして、[コスト]を支払う/As an additional cost to cast [this object], pay [cost]」「[このオブジェクト]のマナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい/You may pay [cost] rather than pay [this object]'s mana cost,」「あなたは[このオブジェクト]をマナ・コスト支払わずに唱えてもよい/You may cast [this object] without paying its mana cost」といった能力も、そのカード呪文としてスタックにある間に機能する。

604.6. ある種の常在型能力は、カード唱えられるあるいはプレイできる領域(通常は手札)にある間に適用される。それは「あなたは[このカード]を[唱え/プレイし]てもよい/You may [cast/play] [this card]」「あなたは[このカード]を[唱えられ/プレイでき]ない/You can't [cast/play] [this card]」「[このカード]は …… にのみ[唱えられ/プレイでき]る/[Cast/Play] [this card] only ...」と書かれているものに限られる。

604.7. 呪文やその他の種類の能力とは異なり、常在型能力は、効果がどう適用されるか決定する目的でオブジェクト最後の情報を使用できない。

605. マナ能力

605.1. 起動型能力の一部と誘発型能力の一部はマナ能力であり、特別なルールに従う。以下の2種類のどちらかに分類されるものだけがマナ能力である。他の効果を伴うかどうか、あるいはタイミングの限定がどうか(「この能力は、あなたインスタント唱えられるときのみ起動できる」)は関係しない。

605.1a 以下のすべての条件を満たす起動型能力は、マナ能力である。対象を取りえないこと(rule 115.6 参照)、解決時にプレイヤーマナ・プールマナを加えうること、忠誠度能力でないこと(rule 606忠誠度能力〕参照)。

605.1b 以下のすべての条件を満たす誘発型能力は、マナ能力である。対象を取りえないこと(rule 115.6 参照)、起動マナ能力(rule 605.1a 参照)が解決されることかマナプレイヤーマナ・プールに加えられることによって誘発すること、解決時にプレイヤーマナ・プールマナを加えうること。

605.2. マナ能力は、ゲームの状況によってマナを生み出せない場合でもマナ能力である。

例:あるパーマネントに、「{T}:あなたコントロールしているクリーチャー1体につき{G}を加える」という能力があるとする。この能力は、あなたクリーチャーコントロールしていない時や、すでにこのパーマネントタップ状態であるときにもマナ能力である。

605.3. 起動マナ能力起動することは、以下の例外を除いて、他の起動型能力起動することに関するルール(rule 602.2 参照)に従う。

605.3a プレイヤーは、優先権を持っている時、呪文唱えている間または能力起動している間でマナ支払いが必要になった時、あるいはルールや効果マナ支払いを求めている時なら、呪文唱えたり解決したり能力起動したり解決したりしている途中であったとしても起動マナ能力起動することができる。

605.3b 起動マナ能力スタックに積まれないので、対象にならず、打ち消されず、対応されることもない。そして、起動の直後に解決される。(rule 405.6c 参照)

605.3c プレイヤーマナ能力起動し始めたら、その能力解決されるまでその能力を再び起動することはできない。

605.4. 誘発マナ能力は、以下の例外を除いて、他の誘発型能力に関するルール(rule 603誘発型能力の扱い〕参照)に従う。

605.4a 誘発マナ能力スタックに積まれないので、対象にならず、打ち消されず、対応されることもない。そして、誘発した直後に優先権を待たずに解決される。

例:「プレイヤー土地マナを出す目的でタップするたび、そのプレイヤーは、その土地からき出された好きなタイプマナ1点を加える」というエンチャントがある。プレイヤー呪文唱える間に土地タップしてマナを出した場合、追加のマナは即座に加えられ、その呪文支払いに充てることができる。

605.5. rule 605.1a から rule 605.1b の分類に当てはまらない能力は、マナ能力ではない。

605.5a 対象を取る能力は、解決時にマナをそのプレイヤーマナ・プールに入れるものであっても、マナ能力ではない。同様に、起動マナ能力以外で誘発する、解決時にマナをそのプレイヤーマナ・プールに入れる誘発型能力や、起動マナ能力誘発する、解決時にマナをそのプレイヤーマナ・プールに入れない誘発型能力は、マナ能力ではない。それらは通常の起動型能力または誘発型能力のルールに従う。

605.5b マナプレイヤーマナ・プールに加える呪文マナ能力ではない。これらは他の呪文と同じように唱えられ、解決される。カード・タイプが「マナ・ソース/mana source」となっている古いカードが存在するが、それらのカードオラクルで訂正され、インスタントになっている。

606. 忠誠度能力

606.1. 起動型能力の中には忠誠度能力が存在し、それらは特別なルールに従う。

606.2. 忠誠シンボルをコストに含む起動型能力忠誠度能力である。通常、プレインズウォーカーだけが忠誠度能力を持つ。

606.3. 自分のコントロールしているパーマネント忠誠度能力起動できるのは、優先権を持っていてスタックが空で自分のメイン・フェイズの間で、そのターンにそのパーマネント忠誠度能力をまだどのプレイヤー起動していない場合に限る。

606.4. パーマネント忠誠度能力起動するためのコストは、その能力コストに含まれる忠誠シンボルに書かれている数の忠誠カウンターをそのパーマネントに載せるあるいは取り除くことである。

606.5. マイナスの忠誠度 コストを持つ忠誠度能力は、そのパーマネントにその数以上の忠誠カウンターが載っていない限り起動できない。

607. 関連している能力

607.1. ある種の行動をし、あるいはオブジェクトプレイヤーに影響を及ぼす能力と、その行動、オブジェクト、あるいはプレイヤーを直接参照する能力とが記載されているオブジェクトが存在する。これらの能力は「関連している/linked」ものであり、この2つめの能力は、その1つめの能力による行動やその能力によって影響を受けたオブジェクトプレイヤーだけを参照する。その他の能力によるものを参照することはない。

607.1a オブジェクトに記載されている能力によって得ているそのオブジェクト能力は、この意味では、そのオブジェクトに記載されているものとして扱う。

607.1b 変身する両面カード(rule 711 参照)のどちらかの面に印刷されている能力は、この意味では、その時点でどちらの面がオモテになっていても、そのオブジェクトに「印刷されている」ものとして扱う。

607.1c rule 607.1 に記されている両方の条件を満たした能力があるオブジェクトに記載されている場合、それはそれ自身に関連している。

607.2. 関連している能力にはいくつかの種類が存在する。

607.2a あるオブジェクトに、いずれかのプレイヤーカード追放させる起動型あるいは誘発型能力が記載されており、また「その追放されたカード/the exiled cards」あるいは「[このオブジェクト]によって追放されたカード/cards exiled with [this object]」と書かれた能力が記載されている場合、これらの能力は関連している。この2つめの能力は、その1つめの能力の指示の結果として追放されたカードで、追放 領域にあるものだけを参照する。

607.2b あるオブジェクトに、いずれかのプレイヤーカード追放させる置換効果を作る能力が記載されており、また「その追放されたカード/the exiled cards」あるいは「[このオブジェクト]によって追放されたカード/cards exiled with [this object]」と書かれた能力が記載されている場合、これらの能力は関連している。この2つめの能力は、その1つめの種類の能力による置換効果の直接の結果によって追放されたカードで、追放 領域にあるものだけを参照する。rule 614置換効果〕参照。

607.2c あるオブジェクトに、オブジェクト戦場に出起動型あるいは誘発型能力が記載されており、またそのカードに「[このオブジェクト]によって戦場に出た/put onto the battleground with [this object]」「[このオブジェクト]によって生成された/created with [this object]」オブジェクトを参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。この2つめの能力は、その1つめの能力の結果戦場に出オブジェクトだけを参照する。

607.2d あるオブジェクトに、「[値]を選ぶ/choose a [value]」ことをプレイヤーに求める能力を記載されており、また「選ばれた[値]/the chosen [value]」「最後に選ばれた[値]/the last chosen [value]」などを参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。この2つめの能力は、1つめの能力の結果行なわれた選択だけを参照する。

607.2e あるオブジェクトに、いずれかのプレイヤーに2つまたはそれ以上の数のルール上特定の意味を持たない単語から選択させる能力と、それらの単語の内1つ以上のものを含む選択内容を参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。この2つめの能力は、1つめの能力の結果行なわれた選択だけを参照する。

607.2f あるオブジェクトに、それが戦場に出るに際していずれかのプレイヤーコスト支払わせる能力と、「[このオブジェクト]が戦場に出るに際し/as [this object] entered the battlefield」て支払われたコストを参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。この2つめの能力は、1つめの能力の結果支払われたコストだけを参照する。

607.2g あるオブジェクトの単一の段落内で、常在型能力誘発型能力が記載されている場合、それらの誘発型能力はそれぞれ常在型能力に関連している。誘発型能力は、その常在型能力の結果行なわれた処理だけを参照する。rule 603.11 参照。

607.2h オブジェクトキッカー 能力と、キッカーしているかどうかを参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。2つめの能力は、1つめの能力に記載されているキッカーコストを、そのオブジェクト呪文として唱える際に払う意志を示したかどうかだけを参照する。キッカー 能力に複数のコストが列記されている場合、複数の能力が関連することになる。それぞれの能力はどのキッカーコストを参照するか明記されている。rule 702.32キッカー〕参照。

607.2i あるオブジェクトに、それを唱えるに際して可変の追加コスト支払うという能力と、「[このオブジェクト]を唱えるに際し/as [this object] was cast」て支払われたコストを参照する能力が記載されている場合、それらの能力は関連している。この2つめの能力は、1つめの能力の結果支払われたコストだけを参照する。rule 601.2b 参照。

607.2j 覇権キーワードによって表現される2つの能力関連した能力である。rule 702.71覇権〕参照。

607.2k 固定語が先に記されている能力は、プレイヤーにその固定語を選ばせる能力と関連している。rule 614.12b 参照。

607.2m オブジェクトに、プレイヤーに「ゲームの開始時にあなたあなたデッキ切り直す前に、/before you shuffle your deck to start the game」1枚または複数のカード追放することを認める常在型能力と「あなたが「[カード名]」という名前のカードによって追放した/exiled with cards named [this object’s name]」カードを参照する能力が印刷されている場合、その2つ目の能力は、ゲーム開始前にそのカード名を持っていたすべてのオブジェクトの持つ1つ目の能力と関連している。

607.3. 関連した能力の組の中で、一方の能力が「その追放されたカード」「[このカード]で追放されたカード」などの表記で単一のオブジェクトを参照していて、他方の能力が複数のカード追放した場合(たとえば能力コピーされた場合など)、この能力はその追放されたカードそれぞれを参照する。その能力がその追放されたカードについて特性点数で見たマナ・コストなどの情報を必要とする場合、複数の答えが得られる。その答えを用いて何らかの値を定める場合、その答えの合計が用いられる。その能力が「その」追放されたカードに何らかの処理をする場合、その追放されたカードそれぞれにその処理を行なう。その能力追放されたカード「1枚」に何らかの処理をする場合、その能力コントローラーがどのカードが影響を受けるのかを選択する。

607.4. 能力が、複数の組の関連した能力の一部になることがありうる。

例:《極楽の羽飾り》は以下の3つの能力を持つ。「極楽の羽飾りが戦場に出るに際し、1を選ぶ。」「プレイヤーが選ばれた呪文を1つ唱えるたび、あなたは1点のライフを得る。」「{T}: 選ばれたマナ1点を加える。」1つめと2つめは関連した能力であり、1つめと3つめも関連した能力である。

607.5. オブジェクトが、単一の効果の一部として一組の関連した能力を得ることがある。それらの能力は、新しいオブジェクトに記載されているわけではないが、元の能力と同様に関連した能力となる。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、他の能力と関連することはない。

例:《弧炎撒き》は「{R}、あなたライブラリーカードを一番上から10枚追放する:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。弧炎撒きはそれに2点のダメージ与える。」という能力を持つ。《石の死の姉妹》は「{B}{G}: 石の死の姉妹をブロックするかブロックされているクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。」「{2}{B}:石の死の姉妹により追放されたクリーチャーカードを1枚、あなたコントロール下で戦場に出す。」という能力を持つ。《水銀の精霊》は「{U}:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、水銀の精霊はそれのすべての起動型能力を得る。」という能力を持つ。《水銀の精霊》で《弧炎撒き》の能力を得、それを起動したあと、《石の死の姉妹》の能力を得て、クリーチャーカード追放する能力起動したとする。この後、《石の死の姉妹》から得た戦場に戻す能力起動したとしても、《石の死の姉妹》由来の能力によって《水銀の精霊》が追放したカードしか戦場に戻すことはできない。《弧炎撒き》由来の能力追放されたクリーチャーカード戦場に戻らない。

607.5a オブジェクトが選択を参照する能力を得るが、それがその能力関連した能力コピーしないか、あるいは関連した能力コピーしてもその選択をしない場合、その選択は「未定義」として扱う。能力が未定義の選択を参照する場合、その能力のその部分は何もしない。

例:《万物の声》が戦場に出て《不定の多相の戦士》がそれをコピーしたとする。《万物の声》は「万物の声が戦場に出るに際し、1を選ぶ。」と「万物の声は、プロテクション(その選ばれた)を持つ。」を持つ。《不定の多相の戦士》は、《万物の声》として戦場に出てはいないので、そのを選ぶ機会は存在せず、従ってプロテクション 能力を得ることはない。

例:《Vesuvan Doppelganger》が《万物の声》のコピーとして戦場に出て、《Vesuvan Doppelganger》のコントローラーは青を選び、後に、《Vesuvan Doppelganger》が「{T}: あなたマナ・プールに、その選ばれたマナ1点を加える。」を持つ《クウィリーオン・エルフ》をコピーしたとする。《Vesuvan Doppelganger》はを選んで入るが、《クウィリーオン・エルフ》からコピーしたマナ能力関連した能力で選ばれたものではない。《Vesuvan Doppelganger》のそのマナ能力起動した場合マナは発生しない。

608. 呪文能力解決

608.1. 全てのプレイヤー続けてパスすると、スタックの一番上に積まれている呪文能力解決される。(rule 609効果〕参照。)

608.2. 解決されるオブジェクトインスタント呪文ソーサリー呪文能力である場合、その解決はいくつかの手順に分かれる。rule 608.2arule 608.2b で記された手順を先に踏み、その後で rule 608.2c から rule 608.2j で記された手順を適切な順で行なう。その後、最後にrule 608.2k に記された手順を行なう。

608.2a "場合"のルールに従う誘発型能力であれば、その条件がこの時点でも満たされているかどうかを確認する。満たされていなければ、その能力スタックから取り除かれ、何も行なわない。そうでなければ、解決を続ける。rule 603.4 参照。

608.2b 呪文能力対象を取る場合、その対象がこの時点でも適正かどうかを確認する。対象となったときにあった領域に存在しなくなっている対象は、適正ではない。たとえば、その特性が変わっていたり、効果によって呪文の文章が変わっていたりするなど、ゲームの状況の変化によって適正でなくなっていることもある。能力の発生源が元あった領域から移動していた場合、この手順において最後の情報が用いられる。すべての対象が、すべての対象群において、不適正になっていた場合、その呪文能力解決されない。それはスタックから取り除かれ、呪文であればオーナー墓地に置かれる。そうでなければ、その呪文能力は通常通り解決される。不適正な対象が存在する場合、それらはその呪文効果のうちでその対象が不適正である部分によっては影響されない。効果のうち、それらの対象が不適正でない部分には影響されうる。呪文能力がゲームのルールを変更する継続的効果を作る場合(rule 613.11 参照)、その効果は不適正な対象には適用されない。効果の一部が不正な対象についての情報を必要とする場合、その情報を決定することは失敗し、その情報を必要とする部分の効果は発生しない。

例:《ソリンの渇き》は「クリーチャー1体を対象とする。ソリンの渇きはそれに2点のダメージ与えあなたは2点のライフを得る。」という黒のインスタントである。この対象になったクリーチャーが《ソリンの渇き》の解決時に適正な対象でなかった場合(例えば、プロテクション(黒)を得たり、戦場を離れていたりした場合)、《ソリンの渇き》は解決されない。そのコントローラーライフを得ることができない。

例:《疫病の胞子》は「黒でないクリーチャー1体と土地1つを対象とし、それらを破壊する。それらは再生できない。」という効果を持つ。クリーチャー土地1つを、黒でないクリーチャーとしても土地としても対象にした場合、その後でそのクリーチャー土地が黒になったとしても、《疫病の胞子》は「土地1つ」を対象とする部分について適正な対象をとるので、解決される。「黒でないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する」という部分はそのパーマネントに影響を及ぼさないが、「土地1つを対象とし、それを破壊する」部分がそのパーマネント破壊することになる。また、それは再生できない。

608.2c 呪文能力コントローラーは、書かれた順序で指示に従う。但し、置換効果によってこれらの行動が変更され、以前の指示の意味が変わることもある。場合によっては、カードのテキストで後のほうに書かれた文章が、前の文章の意味を修整することがある(例えば、「クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない」あるいは「呪文1つを対象とする。それを打ち消す。その呪文打ち消されたなら、それをオーナー墓地に置く代わりにオーナーライブラリーの一番上に置く」)。これらの場合を考えずに逐語的に効果を適用したりしてはならない。カード全体を読み、文法に従ってテキストを解釈すること。

608.2d 効果の中で、呪文唱える時、あるいは能力起動する時、その他呪文能力スタックに積むときに宣言していない選択が必要とされる場合プレイヤー効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能な選択肢を選ぶことはできない。この例外として、カードくことは、そのプレイヤーライブラリーカードが1枚もなくても不可能な行動としては扱われない(rule 121.3 参照)。効果によって、プレイヤーが望む数のプレイヤーオブジェクト対象を取らずにダメージカウンターなどを分配あるいは割り振って与え場合、可能ならばそのプレイヤーは最低1人のプレイヤーまたは1つのオブジェクトを選び、そこに割り振る量と割り振り方を選ぶ。その選ばれたプレイヤーオブジェクトには、最低1つの分配物が置かれなければならない。(注:効果によってダメージカウンターが分配あるいは割り振られる割り振り先を対象としている場合、その割り振る量や割り振り方は呪文能力スタックに積まれる時に宣言される。rule 601.2d 参照)

例:「あなたクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしないなら、あなたは4点のライフを失う」という呪文があるとする。クリーチャーコントロールしていないプレイヤーは、生け贄に捧げるという選択肢を選ぶことはできない。

608.2e 呪文能力の中には、複数の段落や条項によって、複数のプレイヤーが関与する、複数の手順や行動に分かれているものもある。この場合APNAP順に従って1つめの行動について必要な選択を行ない、そして1つめの行動が同時に実行される。その後で、APNAP順に従って2つめの行動について必要な選択を行ない、そして2つめの行動が同時に実行される。以下同様に繰り返す。rule 101.4 参照。

608.2f プレイヤーマナ支払ってもよいという選択肢を含む効果場合、そのプレイヤーはその行動を行なう前にマナ能力起動してもよい。解決中に呪文唱えられるという効果場合プレイヤーrule 601.2a-i に従って唱える。ただし、唱え終わった後にプレイヤー優先権を得ることはない。その呪文スタックの一番上に置いて、現在解決中の呪文能力解決を続ける。ここに、これと同様に他の呪文唱えることが含まれることもありうる。通常、解決中にはそれ以外の呪文唱えたり能力起動したりはできない。

608.2g ゲームの情報(戦場に出ているクリーチャーの数など)を必要とする場合、その値はプレイヤーがその処理を実行する時に一度だけ決定される。効果が、その効果の発生源など特定のオブジェクトの情報を必要とする場合、そのオブジェクトが元あった公開領域にある場合、その現在の情報を使う。すでにそこにない、あるいは効果によって公開領域から非公開領域に移動していた場合、そのオブジェクト最後の情報を使う。rule 113.7a 参照。オブジェクトが何かすると書いてある能力場合、実際にそれをするのはその存在する(または直前に存在した)オブジェクトであり、能力ではない。

608.2h 特性を調べる効果は、その指定された特性の値だけをチェックし、オブジェクトが他に持っているかもしれない、類似の特性の値はチェックしない。

例:白でも黒でもあるクリーチャーは、「黒のクリーチャーをすべて破壊する」という効果破壊されるが、「黒でないクリーチャーをすべて破壊する」という効果では破壊されない。

608.2i 能力効果が、その能力コスト誘発条件によって参照されていて対象になっていないオブジェクトを参照する場合、そのオブジェクト特性が変わっていてもそのオブジェクトに影響を及ぼす。

例:《哀れみの壁》は「哀れみのクリーチャー1体をブロックするたび、戦闘終了時にそのクリーチャーオーナー手札に戻す。」という能力を持つ。《哀れみの壁》がクリーチャーブロックした後、そのクリーチャー能力解決前にクリーチャーでなくなったとしても、そのパーマネントオーナー手札に戻される。

608.2j 適正に解決されるインスタント呪文ソーサリー呪文能力は、解決が始まった後でスタックから取り除かれたとしても、最後まで解決される。

608.2k インスタント呪文ソーサリー呪文解決の最終段階として、その呪文スタックからオーナー墓地に置かれる。能力は、その解決の最終段階として、スタックから取り除かれ、消滅する。

608.3. 解決されているオブジェクトパーマネント呪文である場合、その解決は(オーラ変容させるクリーチャー・呪文でなければ)単一の手順からなる。呪文カードパーマネントになり、その呪文コントローラーコントロール下で戦場に出る。

608.3a 解決されているオブジェクトオーラ呪文場合、その解決は2つの手順からなる。まず、エンチャント能力で特定されている対象がなお適正かどうかを rule 608.2b に従って確認する。(rule 702.5エンチャント〕参照。)適正であれば、その呪文カードパーマネントとなり、その呪文コントローラーコントロール下で、対象としていたオブジェクトについた状態で戦場に出る。

608.3b 解決しているオブジェクトパーマネント呪文コピーであるなら、そのオブジェクトトークンパーマネントとなり、その呪文コントローラーコントロール下で戦場に出る。それは呪文コピーではなくなる。こうして戦場に出トークンは、トークン生成することに言及した置換効果誘発型能力からは、「生成」されたものとしては扱われない。

608.3c 解決されているオブジェクト変容させるクリーチャー・呪文場合、その解決は2つの手順からなる。まず、その呪文と同じオーナーの、対象としたクリーチャーが適正な対象であるかをチェックする。適正であれば、その呪文 カードはそのパーマネントと合同する。そうでなければ、それはクリーチャー呪文となり、その呪文コントローラーコントロール下で戦場に出る(rule 702.139変容〕参照)。

608.3d パーマネント呪文解決されて、そのコントローラーがそれを戦場に出せない場合、そのプレイヤーはそれをオーナー墓地に置く。

例:《Worms of the Earth》は「土地戦場に出られない。」という能力を持つ。《クローン》は「クローンが戦場に出るに際し、戦場に出ているクリーチャーを1体選ぶ。そうしたなら、クローンはそのクリーチャーコピーとして戦場に出る。」という能力を持つ。《Worms of the Earth》が戦場にある状況で、《クローン》を唱えて《ドライアドの東屋》(クリーチャー土地)をコピーすることを選んだ場合、《クローン》はスタックから戦場に出る事ができなくなり、オーナー墓地に置かれる。

609. 効果

609.1.効果/effect」とは、呪文能力の結果としてゲーム内で起こる出来事のことである。呪文起動型能力誘発型能力は、解決されると、1つまたは複数の単発的効果または継続的効果を発生させる。常在型能力は、1つまたは複数の継続的効果を発生させる。文章そのものは効果ではない。

609.2. 効果は、効果の文章に特にそう書いてある場合や、明らかに他の領域に存在するオブジェクトにしか適用できない場合を除いて、パーマネントにのみ影響する。

例:すべての土地クリーチャーに変える効果は、プレイヤー墓地にある土地カードには影響を及ぼさない。しかし、呪文唱えるためのコストを増減する効果は、プレイヤー唱えている途中である呪文が存在しうるのはスタックだけなので、スタックにある呪文にだけ影響を及ぼす。

609.3. 効果が実現不可能なことを要求している場合、可能な部分だけを実行する。

例:プレイヤーが1枚だけ手札を持っている場合、「手札を2枚捨てる」という効果はその持っているカードだけを捨てさせる。ライブラリーからカードを(くのではなく)移す効果は、可能な枚数だけ移す。

609.4. プレイヤーが何らかの条件を満たしている「かのように」何かをしてもよい、あるいはクリーチャーが何らかの条件を満たしている「かのように」何かをできると書かれている効果が存在する。それはその効果にだけ適用される。その効果に関しては、その条件を完全に満たしているかのように扱い、それ以外に関しては通常通り扱う。

609.4a 2つの能力がそれぞれ、プレイヤーもしくはクリーチャーが同一のことを違う状況である「かのように/as though」行動してもよい(行動できる)となっていた場合、両方の状況が適用される。もし一方がもう一方の「かのように」の条件を満たしていた場合、両方の効果が適用される。

例:「あなた呪文瞬速を持つかのように 唱えてよい」というアーティファクト《ヴィダルケンの宇宙儀》をコントロールしているプレイヤーが、「あなたは他のプレイヤー墓地から、それらのカードあなた墓地にあるかのように土地プレイしたり呪文唱えたりしてよい」というインスタント《シャーマンの恍惚》を唱えた。そのプレイヤーは他のプレイヤー墓地にあるフラッシュバックつきのソーサリーを、自分の墓地にあるかのように、そして瞬速を持っているかのように 唱えてよい。

609.4b プレイヤーマナを「望む[タイプ/]のマナであるかのように/as though it were mana of any [type or color]」支払ってもよいとする効果は、プレイヤーマナ支払う方法にのみ影響し、コストを変更することも、実際にそのコスト支払うために支払われたマナの種類も変更することはない。

609.5. ある効果の結果が「引き分け/in a tie」で終わる可能性がある場合には、その効果を発生させた呪文能力の文章にその場合にどうするのかが記されている。マジックにおいて、「引き分け」の場合どうするかという一般則はない。

609.6. 継続的効果の中には、置換効果軽減効果が存在する。rule 614rule 615 参照。

609.7. 「このターン、あなたが選んだ赤の発生源1つが次にあなた与えダメージ軽減する。」というような、特定の発生源からのダメージに適用される効果が存在する。

609.7a 効果によってダメージの発生源を選ぶ場合、選択できるのは、パーマネント、(パーマネント呪文を含む)スタック上の呪文、またはスタック上のオブジェクトか適用待ちの置換軽減効果誘発待ちの遅延誘発型能力によって参照されるオブジェクト(もとあった領域から離れているものも含む)、または統率領域にあるオモテ向きオブジェクトのいずれかである。その発生源が実際にダメージ与えられるものでなくても適正な選択である。この選択は、その効果が作られる時に行なう。プレイヤーパーマネントを選んだ場合軽減効果はそのパーマネントからの次のダメージに適用され、それが呪文能力効果によるものか、それともそれが与え戦闘ダメージかは問題としない。パーマネント呪文を選んだ場合、この効果はその呪文もしくはその呪文解決されてなるパーマネントからのダメージに適用される。

609.7b 呪文能力によって、クリーチャー、あるいはある特定の、といった、特定の性質の発生源からのダメージだけに影響を及ぼす軽減効果が発生することがある。その類の限定のある軽減の「シールド」は、ダメージ軽減するときにもう一度発生源の特性を確認する。その特性が適合していなければ、ダメージ軽減されない。何らかの理由によってシールドがダメージ軽減しなかった場合にはシールドは消耗しない。

609.7c 常在型能力効果で、特定の性質を持つダメージの発生源からのダメージ軽減したり置換したりするものがある。これらの効果については、その軽減置換効果はその性質を持つパーマネントだけでなく、戦場以外の領域にある、その性質を持つあらゆる発生源にも適用される。

610. 単発的効果

610.1. 単発的効果は、何かを1回だけ起こし、すぐに終わる。例としては、ダメージ与える、パーマネント破壊する、トークン生成する、オブジェクト領域間で移動させる、などがある。

610.2. 単発的効果の中には、この単発的効果を生み出した呪文能力解決時ではなく、ゲームが先に進んでから(通常はある特定の時点で)何かするよう、プレイヤーに指示するものがある。rule 603.7 参照。

610.3. 単発的効果の中には、特定のイベントが発生する「まで」オブジェクト領域を移動させるものがある。その特定のイベントの直後に作られる2つめの単発的効果によって、そのオブジェクトは元あった領域に戻る。

610.3a 解決中の呪文起動型能力が、オブジェクト領域を変更する最初の単発的効果生成し、その特定のイベントが、その呪文能力スタックに置かれた後、その単発的効果が発生するよりも前に発生していた場合、そのオブジェクト動かない。

610.3b 解決中の誘発型能力が、オブジェクト領域を変更する最初の単発的効果生成し、その特定のイベントが、その能力誘発した後、その単発的効果が発生するよりも前に発生していた場合、そのオブジェクト動かない。

610.3c この方法で戦場に戻ったオブジェクトは、特に指定されていない限りオーナーコントロール下で戻る。

610.3d この方法で、1つ以上の同時のイベントの直後に複数の単発的効果が発生した場合、それらの単発的効果もまた同時である。

例:《放逐する僧侶》2体がそれぞれカードを1枚追放している。すべてのクリーチャーが同時に《審判の日》で破壊された。この場合追放されていた2体のカードは同時に戦場に戻る。

610.4. 単発型効果の中に、パーマネントを特定のイベントが発生する「まで/until」フェイズ・アウトさせるものが存在する。その特定のイベントが起こった直後に、2つ目の単発型効果生成される。この2つ目の単発型効果がそのパーマネントフェイズ・インさせる。

610.4a この方法でフェイズ・アウトしたパーマネントは、プレイヤーアンタップ・ステップ中のターン起因処理の結果としてフェイズ・インすることはない(rule 502.1 参照)。他の効果によってフェイズ・インすることはありうる。この方法でフェイズ・アウトしたパーマネントが他の効果によってフェイズ・インした場合、そのパーマネントが再びフェイズ・アウトしたとしても、2つ目の単発型効果は発生しない。

610.4b 解決中の呪文起動型能力が、パーマネントフェイズ・アウトさせる1つ目の単発型効果生成し、その特定のイベントがその単発型効果が処理するよりも前、その呪文能力スタックに置かれるよりも後で発生していた場合、そのパーマネントフェイズ・アウトしない。

610.4c 解決中の誘発型能力パーマネントフェイズ・アウトさせる1つ目の単発型効果生成し、その特定のイベントがその単発型効果が処理するよりも前、その能力誘発するよりも後で発生していた場合、そのパーマネントフェイズ・アウトしない。

610.4d 複数のこの種の単発型効果が1つまたは複数の同時のイベントの直後に生成される場合、それらの単発型効果も同時である。

611. 継続的効果

611.1. 継続的効果は一定のあるいは不定の期間、オブジェクト特性を変更したり、オブジェクトコントローラーを変更したり、プレイヤーやゲームのルールに影響を及ぼしたりする。継続的効果は、呪文能力解決、あるいはオブジェクト常在型能力によって作られる。

611.2. 継続的効果は、呪文能力解決によっても作られる。

611.2a 呪文能力解決によって作られた継続的効果は、それを作った呪文能力に述べられた期間(「ターン終了時まで」など)継続する。期間が明記されていない場合は、ゲーム終了時まで継続する。

611.2b 起動型能力または誘発型能力によって発生する効果の中には、「〜し続ける限り/for as long as」という表記で限定される持続時間を持つものがある。この「〜し続ける限り」というフレーズで示される期間が、最初に適用されるより前に終了していた場合、その効果は何もしない。開始してすぐまた停止する、ということもないし、永続するということもない。

例:《練達の盗賊》は、「練達の盗賊が戦場に出たとき、アーティファクト1つを対象とする。あなたが練達の盗賊をコントロールし続けているかぎり、あなたはそれのコントロールを得る。」という誘発型能力を持つ。この能力解決されるよりも先に《練達の盗賊》のコントロールを失った場合持続期間、つまり「あなたが練達の盗賊をコントロールし続けている限り」という期間は効果が発生する前に終わっているので、効果は発生しない。

611.2c 呪文能力解決によって発生する、オブジェクト特性またはそのコントローラーを変更する継続的効果は、その継続的効果が発生した時点で影響を受けるオブジェクトが決定され、それ以降には変更されない。(これは、常在型能力からの継続的効果とは異なる。)呪文能力解決によって発生する、オブジェクト特性またはそのコントローラーを変更しない継続的効果は、ゲームのルールを変更するので、その継続的効果が発生した時点で影響を受けていなかったオブジェクトにも影響を及ぼす。単一の継続的効果が、オブジェクト特性コントローラーを変更する部分とそうでない部分を持っている場合、各部分がどのオブジェクト群に影響を及ぼすかは独立に決定される。

例:「ターン終了時まで、すべての白のクリーチャーは+1/+1の修整を受ける」という効果は、その呪文または能力解決した時点で白であれば、すべてのパーマネントに修整を得させる。たとえ後でが変わっても、その修整を失うことはない。また、その後で戦場に出たり白に変わったりしたクリーチャーには影響を及ぼさない。

例:「このターン、クリーチャー与えダメージを全て軽減する」という効果は、オブジェクト特性を変更しないので、ゲームのルールを変更している。つまり、この効果は、この継続的効果が発生した時点で戦場に出ていなかったクリーチャーや、このターンのより後の時点でクリーチャーになったパーマネントによるダメージにも影響を及ぼす。

611.2d 呪文能力によって、Xのような変数を含む継続的効果が発生した場合、その変数の値は解決時にのみ定められ、その後で変化することはない。rule 608.2g 参照。

611.2e 呪文能力1つの解決によって、トークンでないパーマネント戦場に出し、またそのパーマネントが「[特性]である/is [特性]」という継続的効果を作る場合、その継続的効果はそのパーマネント戦場に出るのと同時に適用される。この特性は、通常、クリーチャー・タイプである。この継続的効果が「[特性]になる/becomes [特性]」や「[能力]を得る/gains [能力]」であった場合、それらの効果はそのパーマネント戦場に出た後で適用される。

例:《理想の調停者》はアーティファクトカードクリーチャーカード土地カード戦場に出し、「そのパーマネントは、他のタイプに加えてエンチャントでもある。/That permanent is an enchantment in addition to its other types.」と書かれている。この場合エンチャント戦場に出たときに誘発する能力誘発する。そのパーマネント戦場に出た後でエンチャントになるわけではない。

611.3. 継続的効果は、オブジェクト常在型能力によっても作られる。

611.3a 常在型能力によって生み出される継続的効果は「固定」されない。その文章で示されるもの全てに対して常に適用する。

611.3b この効果は、それを生み出すパーマネント戦場にある、またはそれを生み出すオブジェクトがその該当する領域にある間、常に適用する。

例:「すべての白のクリーチャーは+1/+1の修整を受ける」という常在型能力を持つパーマネントは、戦場にある白のクリーチャーのそれぞれに+1/+1を継続的に得させる効果を生む。クリーチャーが白になったらこの修整を得、白でなくなったらこの修整を失う。

611.3c パーマネント特性を修整する継続的効果は、そのパーマネント戦場に入ると同時に特性を修整する。パーマネント戦場に出るのを待ち、それから修整するのではない。この類の効果パーマネント戦場に出る時点で適用されるので、パーマネント戦場に出たときの能力誘発するかどうかを決定するよりも前に適用される。

例:「すべての白のクリーチャーは+1/+1の修整を受ける」という常在型能力を持つパーマネント戦場にある場合、通常1/1の白クリーチャーを生むクリーチャー呪文は、代わりに2/2の白クリーチャーを生む。1/1のクリーチャー戦場に出て、それから2/2になるのではない。

612. 文章変更効果

612.1. 継続的効果の中には、オブジェクトの文章を変更するものがある。それはそのオブジェクトに記載されているあらゆる単語やシンボルに適用されうるが、影響があるのはオブジェクトルール文章(文章欄の中にある)とタイプ行にある文章だけである。これらの効果文章変更効果と言う。

612.2. オブジェクトの文章を変更する効果は、それぞれ該当する種類の単語だけを書き換える(例えば、マジックのを示す単語がとして用いられていたり、土地タイプを示す単語が土地タイプとして用いられていたり、クリーチャー・タイプを示す単語がクリーチャー・タイプとして用いられている場合のことである)。マジックの基本土地タイプクリーチャー・タイプと同じ単語や一連の文字列が含まれていたとしても、この類の効果によってカード名を書き換えることはできない。

612.2a クリーチャートークン生成する呪文能力は、そのトークンクリーチャー・タイプクリーチャー・タイプトークンカード名の両方として用いることが多い。それらの単語はカード名としても使われるが、クリーチャー・タイプなので書き換えることができる。

612.3. 能力を追加したり取り除いたりする効果は、その影響を受けるオブジェクトの文章を変更するわけではない。従って、効果によってオブジェクトが得た能力は、そのオブジェクトの文章を変更する効果の影響を受けない。

612.4. トークンサブタイプルール文章は、そのトークン生成する呪文能力によって定義される。それらの特性文章変更効果によって書き換えることができる。

612.5. あるカード(《ヴォルラスの多相の戦士》)には、あるオブジェクトが他のオブジェクトの「すべての文章」を持つと書かれている。これはそのオブジェクト文章欄タイプ行にある文章だけでなく、カード名マナ・コスト色指標パワータフネスの文章も変更する。

612.6. あるカード(《スパイ道具》)には、オブジェクトが「すべての伝説でないクリーチャーカードの名前を持つ」と書かれている。これはそのオブジェクトカード名を参照する文章を変更する。そのオブジェクトは、オラクルに存在する、伝説でないクリーチャーカードそれぞれのカード名を持つ(rule 100.6 参照)。

612.7. あるカード(《ヴィトゥ=ガジーの目覚め》)は、オブジェクトカード名を定める継続的効果生成する。この変更は、そのオブジェクトの名前を表す文章を変更する。そのオブジェクトはそれまで持っていたカード名をすべて失い、その特定されたカード名だけを持つ。

612.8. 連繋 能力は、連繋を持つカードのルール文をその呪文に、その呪文自身のルール文の後に加えることで呪文の文章を変更する。これによってその呪文自身の文章を変更したり置換したりするわけではない(rule 702.46連繋〕参照)。

613. 継続的効果の相互作用

613.1. オブジェクト特性の値は、そのオブジェクトそのものの値から始まって決定される。カードであればそのカードに記載されている特性の値、トークンや(呪文カードの)コピーであればそれを生成した効果によって定められた特性の値を初期値とする。その後、以下の種類別の順番で適用できる継続的効果をすべて適用する。

613.1a 第1種: コピー可能な値を変更するルールや効果が適用される。

613.1b 第2種: コントロール変更効果が適用される。

613.1c 第3種: 文章変更効果が適用される。rule 612文章変更効果〕参照。

613.1d 第4種: タイプ変更効果が適用される。ここにはカード・タイプサブタイプ、特殊タイプ変更効果が含まれる。

613.1e 第5種: 変更効果が適用される。

613.1f 第6種: 能力追加効果キーワード・カウンター能力除去効果能力を持つことを禁止する効果が適用される。

613.1g 第7種: パワータフネス変更効果が適用される。

613.2. 第1種においては、以下の種類細別の順番で効果が適用される。各種類細別においては、効果タイムスタンプ順に適用される(rule 613.7 参照)。種類別の中では、依存性によって適用順が変わることがある(rule 613.8 参照)。

613.2a 第1a種: コピー可能な効果が適用される。これには、コピー 効果(rule 706オブジェクトコピー〕参照)と、オブジェクトパーマネントに合同させたことによって決定されるオブジェクト基本特性への変更(rule 721パーマネントの合同〕)が含まれる。また、「戦場に出るに際し/As ... enters the battlefield」や「表向きになるに際し/As ... is turned face up」の能力は、それがパワータフネスを定めているなら、他の特性も定義していたとしても、コピー可能な効果生成する。

613.2b 第1b種: 裏向き呪文パーマネント特性が、rule 707.2で定義されるように変更される。

613.2c 第1種のルールや効果がすべて適用された後で、そのオブジェクト特性コピー可能な値となる(rule 706.2 参照)。

613.3. 第2種から第6種においては、まず特性定義能力が最初に適用され(rule 604.3 参照)、その後他の効果タイムスタンプ順に適用される(rule 613.7 参照)。種類別の中では、依存性によって適用順が変わることがある(rule 613.8 参照。)。

613.4. 第7種においては、以下の種類細別の順番で効果が適用される。各種類細別においては、効果タイムスタンプ順に適用される(rule 613.7 参照)。種類細別の中では、依存性によって適用順が変わることがある。(rule 613.8 参照。)

613.4a 第7a種: パワータフネスを定義する特性定義能力からの効果が適用される。rule 604.3 参照。

613.4b 第7b種: パワータフネスを特定の値にする効果が適用される。クリーチャー基本のパワー基本のタフネスを扱う効果は、この種類細別で適用される。

613.4c 第7c種: パワータフネスを(特定の値にするのではなく)修整する効果カウンターが適用される。

613.4d 第7d種: クリーチャーパワータフネスを「入れ替える/switch」効果が適用される。この種の効果はそのオブジェクトパワーを参照してそのオブジェクトタフネスとし、そのオブジェクトタフネスを参照してそのオブジェクトパワーとする。

例:1/3クリーチャー効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替える場合、結果のパワータフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の適用後に、他の効果によって+5/+0の修整を受ける場合、「入れ替え前」の値は6/4となり、実際の値は4/6になる。

例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替える場合、結果のパワータフネスは4/1になる。この「入れ替え」効果の終了前に+0/+1の効果が終わる場合、そのクリーチャーは3/1になる。

例:1/3クリーチャーが何らかの効果によって+0/+1の修整を受けているとき、他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替え、さらに他の効果がそのクリーチャーパワータフネスを入れ替える場合、2つの「入れ替え」効果が実質的に相殺され、結果のパワータフネスは1/4になる。

613.5. 上記の種類別による継続的効果の適用は常にそして自動的に行なわれており、結果としてオブジェクト特性が変更されるのは即時である。

例:《清浄の名誉》は「あなたコントロールしている白のクリーチャーは+1/+1の修整を得る」というエンチャントである。《清浄の名誉》と2/2の黒のクリーチャー戦場に出ている時に、その黒のクリーチャーを白にする効果(第5種)が存在したとすると、《清浄の名誉》の効果(第7c種)を受けて3/3になる。この後で、このクリーチャーが赤になった(第5種)場合、《清浄の名誉》の効果は適用されなくなり、2/2に戻る。

例:2/2のクリーチャー《灰色オーガ》が戦場に出ている。これに+1/+1カウンターが置かれた(第7c種)場合、3/3になる。さらに「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+4/+4の修整を得る」という効果(第7c種)が適用されれば、7/7になる。「あなたコントロールしているクリーチャーは+0/+2の修整を得る」というエンチャント(第7c種)が戦場に出たら、そのクリーチャーは7/9になる。ここで、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは0/1になる」という効果(第7b種)が適用されたら、このクリーチャーは、(0/1→呪文効果で+4/+4→エンチャントの+0/+2→カウンターの+1/+1→)5/8になる。

613.6. 効果が複数の種類別に分類できる場合、そのそれぞれの部分がそれぞれの種類別として処理される。いずれかの種類別において効果が適用されはじめた場合、この効果を生み出している能力が途中で失われたとしても、その能力からの効果はそれぞれの種類別で適用される。

例:「野生の雑種犬は+1/+1の修整を受け、あなたが選んだ1になる」という効果は、パワータフネス変更効果でもあり、また変更効果でもある。従って、「あなたが選んだ1になる」という部分が第5種として処理され、その後で「+1/+1の修整を受ける」部分が第7c種として処理されることになる。

例:《反逆の行動》は「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る。そのクリーチャーアンタップする。ターン終了時まで、それは速攻を得る。」という効果を持つ。これはコントロール変更効果であり、能力追加効果である。従って、「それのコントロールを得る」部分は第2種、「速攻を得る」は第6種として処理される。

例:「ターン終了時まで、クリーチャーでないすべてのアーティファクトは2/2のアーティファクト・クリーチャーになる」という効果は、タイプ変更効果でもあり、パワータフネス変更効果でもある。タイプ変更効果は、クリーチャーでないすべてのアーティファクトに対して第4種で適用され、パワータフネス変更効果はそれらのパーマネントに対して第7b種で適用される。この時点までに、そのパーマネントクリーチャーでないアーティファクトではなくなっているが、予定通り適用される。

例:《安息の無い墓、スヴォグトース》が戦場に出ていて、これに「土地1つを対象とする。ターン終了時まで、それは3/3のクリーチャーになり、それは土地でもある」という効果(第4種および第7b種)が適用されたとする。この後、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+1の修整を受ける」という効果(第7c種)を適用すると、4/4の土地クリーチャーになる。この後、《安息の無い墓、スヴォグトース》の能力「ターン終了時まで、安息の無い墓、スヴォグトースは『このクリーチャーパワータフネスは、それぞれあなた墓地にあるクリーチャーカードの枚数に等しい』の能力を持つ黒であり緑である植物・ゾンビ・クリーチャーになる。これは土地でもある。」(第4種、第5種、第7b種)を起動した場合あなた墓地クリーチャーカードが10枚あったとすると、《安息の無い墓、スヴォグトース》のパワータフネスは11/11になり、その後墓地の枚数が変わるにつれて変動する。この後、もう一度最初の効果が適用されたとしたら、再び4/4の土地クリーチャーになることになる。

613.7.種類別、各種類細別の中では、効果の適用順は通常、タイムスタンプのルールを用いて決定される。より早いタイムスタンプを持つ効果が先に適用される。

613.7a 常在型能力によって作られた継続的効果は、それを作ったオブジェクトと、その能力を作った効果の、遅い方と同じタイムスタンプを持つ。

613.7b 呪文能力解決によって作られた継続的効果は、作られた時点でタイムスタンプを得る。

613.7c カウンターは、それがオブジェクトプレイヤーの上に置かれた時点でタイムスタンプを得る。そのオブジェクトプレイヤーの上にすでに同種のカウンターが置かれていた場合、その種のカウンターはそれぞれその新しいカウンターと同一の新しいタイムスタンプを得る。

613.7d オブジェクトは、それが領域に入った時点でタイムスタンプを得る。

613.7e オーラ装備品城砦は、オブジェクトプレイヤーにつくごとに新しいタイムスタンプを得る。

613.7f パーマネントは、オモテ向きになったり裏向きになったりするごとに新しいタイムスタンプを得る。

613.7g 変身する両面パーマネントは、変身するごとに新しいタイムスタンプを得る。

613.7h オモテ向き次元カード現象カード計略カードは、オモテ向きになった時点でタイムスタンプを得る。

613.7i オモテ向きヴァンガードカードは、ゲームの開始時にタイムスタンプを得る。

613.7j 策略カードは、ゲームの開始時にタイムスタンプを得る。裏向きなら、オモテ向きになった時点で新しいタイムスタンプを得る。

613.7k たとえば同時に領域に入る、同時にオブジェクトつけられる、などで複数のオブジェクトが同時にタイムスタンプを得る場合、それらの相対的タイムスタンプはAPNAP順に決定される(rule 101.4 参照)。アクティブ・プレイヤーコントロールしている(コントローラーがない場合オーナーである)オブジェクトが、そのプレイヤーの選択した順番で早い相対的タイムスタンプを得て、その後ターン順で他のプレイヤーが続く。

613.8. 種類別、種類細別の中での効果の適用順は、依存関係によって変更される場合がある。依存関係がある場合タイムスタンプ順のルールは依存のルールによって上書きされる。

613.8a ある効果が、(a)別の効果と同じ種類別(存在するなら種類細別も)であり、(b)別の効果を適用することにより、その文章が変わったり、効果が発生するかどうかが変わったり、何に適用するかが変わったり、適用するもののどれかに何をするかが変わったりし、さらに(c)どちらの効果特性定義能力によるものでない、またはどちらの効果特性定義能力によるものである場合、その効果は他方に「依存している」と言う。そうでない場合、その効果は先の効果と独立である。

613.8b 1つまたは複数の効果に依存している効果は、その依存先の効果全てが適用されてからすぐに適用する。このルールによって複数の依存している効果が同時に適用されるようになった場合には、その適用順はお互いのタイムスタンプ順に従う。依存している効果同士によって依存性ループが作られた場合には、このルールを無視し、依存性ループを作っている効果タイムスタンプ順に適用する。

613.8c 効果の1つが適用された後、残りの効果の順番は再計算される。まだ適用されていない効果が、他のまだ適用されていない効果に対して独立になったりあるいは依存したりすることによって順番が変わることがある。

613.9. 継続的効果は別の継続的効果を無効化することがある。また、一つの効果の結果が、他の効果が適用されるかどうかや、その効果が何をするかを決定することもある。

例:単一のクリーチャーに、「エンチャントされているクリーチャー飛行を持つ」というオーラと、「エンチャントされているクリーチャー飛行を失う」というオーラからの2つの効果が影響を及ぼしている。影響を受ける相手や発揮される効果を変えるものはないので、これらは互いに依存しない。これらをタイムスタンプ順に適用することで、最後に作られた効果が「勝つ」ことになる。それらの効果のいずれかが持続時間のあるもの(「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは飛行を失う」)やオーラでない発生源からのもの(「すべてのクリーチャー飛行を失う」)であっても、同じ適用法により同じ結論になる。

例:「白のクリーチャーは+1/+1を得る」「エンチャントされているクリーチャーは白である」という2つの効果があった場合、そのエンチャントされているクリーチャーは、元のに関らず、+1/+1の修整を受けることになる。

613.10. 継続的効果の中には、たとえばプレイヤープロテクション(赤)を得させるなど、オブジェクトでなくプレイヤーに影響を及ぼすものが存在する。それらの効果は全て、オブジェクト特性が決定された後で、タイムスタンプ順に適用される。タイムスタンプ順と依存のルール(rule 613.7rule 613.8)参照。

613.11. 継続的効果の中には、プレイヤー手札の上限を変更する、クリーチャーは可能ならばこのターン攻撃する、など、オブジェクトでなくゲームのルールに影響を及ぼすものが存在する。それらの効果は全て、他の全ての継続的効果の適用後に適用される。呪文能力コストに影響を及ぼす継続的効果は、rule 601.2fに定められた順番で適用される。それ以外のこの種の効果タイムスタンプ順に適用される。タイムスタンプ順と依存のルール(rule 613.7rule 613.8)参照。

614. 置換効果

614.1. 継続的効果の一部は、置換効果である。軽減効果(rule 615 参照)と同様に、置換効果イベントが発生する際に継続的に適用される。事前に固定されるわけではない。この種の効果は発生しうる特定のイベントを待ち、そのイベントの全部あるいは一部を他のイベントで置換する。その影響を及ぼすものに対する「盾」のように機能する。

614.1a代わりに/instead」という語を用いる効果置換効果である。ほとんどの置換効果は「代わりに/instead」という単語によってどのようなイベントがどう置き換えられるかを示す。

614.1b飛ばす/skip」という語を用いる効果置換効果である。この単語によってどのようなイベントステップフェイズ、ターンが何も起こらないことに置き換えられるかを示す。

614.1c 「[このパーマネント]は〜状態で戦場に出る/[this permanent] enters the battlefield with ...」、「[このパーマネント]が戦場に出るに際し〜/As [this permanent] enters the battlefield ...」、「[このパーマネント]は〜として戦場に出る/[this permanent] enters the battlefield as ...」という効果置換効果である。

614.1d 「[このパーマネント]は〜状態で戦場に出る/[this permanent] enter(s) the battlefield ...」という継続的効果置換効果である。

614.1e 「[このパーマネント]がオモテ向きになるに際し〜/As [this permanent] is turned face up ...」という効果置換効果である。

614.2. 置換効果の一部は、いずれかの発生源からのダメージに適用される。rule 609.7 参照。

614.3. 置換効果を作る呪文唱えることや能力起動することには、特別な限定は存在しない。その種の効果は、用いられるか持続期間が過ぎるまで残る。

614.4. 置換効果はしかるべきイベントが発生するよりも前に存在しなくてはならず、「時間をさかのぼって」既に起きたことを変えることはできない。通常、これらの効果を作る呪文能力は、そのイベントを作る何かに対応して 唱えられたり起動されたりするので、そのイベントが起こるよりも前に解決される。

例:クリーチャー破壊する呪文対応して再生 能力起動することができる。呪文解決されたあとからでは、クリーチャー再生することができる機会は存在しない。

614.5. 置換効果の結果にその同一の置換効果が再び適用されることはなく、置換されるのは元のイベントとそのイベントを置換しうる変更されたイベントを通して1回だけである。

例:あるプレイヤーが、それぞれ「あなたコントロールしているクリーチャーパーマネントプレイヤーダメージ与えるなら、その代わりに、その倍のダメージをそのパーマネントまたはプレイヤー与える」という能力を持ったパーマネントを2つコントロールしているとする。この場合、通常2点のダメージ与えクリーチャーは、8点のダメージ与える。4点のダメージでもないし、無限のダメージでもない。

614.6. イベントが置換された場合、それは決して起こったことにならない。置換されたイベント代わりに変更後のイベントが発生し、それによる誘発型能力があれば誘発する。変更された後のイベントが実行できない場合、単にその不可能な指示を無視するだけになる。

614.7. 置換効果があるイベントを置換する場合、そのイベントが発生しなければ、置換効果は何もしない。

614.7a あるダメージの発生源が0点のダメージ与えるというのは、つまりダメージ与えないということである。その発生源からのダメージを増加させる置換効果や、その発生源からのダメージを他のオブジェクトプレイヤー与えさせる置換効果があったとしても、置換すべきイベントが存在しないので、効果は発生しない。

614.8. 再生破壊に対する置換効果である。「代わりに」というキーワードはカードには書かれていないが、その定義に暗黙に含まれている。「[パーマネント]を再生する」とは、「このターンの間、次に[パーマネント]が破壊されるなら、その代わりに負っているダメージを全て取り除き、タップし、攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーならば戦闘から取り除く」を意味する。また、致死ダメージによる破壊再生してもダメージによる誘発型能力は発生する。rule 701.15 参照。

614.9. 効果によって、あるクリーチャープレインズウォーカー、あるいはプレイヤー与えられたダメージが、他のクリーチャープレインズウォーカープレイヤー与えられる同量のダメージに置き換えられることがある。このような効果のことを「移し変え/redirection」効果と呼ぶ。ダメージが移し変えられるときに、どちらかのクリーチャープレインズウォーカー戦場を離れていたり、クリーチャープレインズウォーカーでなくなっていたりした場合効果は何もしない。ダメージが既にゲームを離れているプレイヤーから、あるいはゲームから除外されているプレイヤーに、移し変えられる場合効果は何もしない。

614.10. イベントステップフェイズ、ターンを飛ばすことは、置換効果である。「[何か]を飛ばす/skip [something]」というのは、「[何か]をする代わりに、何もしない」ということを意味する。ステップフェイズ、ターンが始まった後では、それを飛ばすことはできない。飛ば効果が発揮されるのは、次の機会になる。

614.10a 飛ばされたステップフェイズ、ターンに起こる予定だったことは、起こらない。「次の/next」何かに起こる予定のことは、飛ばされなかった最初の機会に行なわれる。2つの効果があるプレイヤーの次のステップ(フェイズ、ターンも同じ)を飛ば場合、次とその次のステップ飛ばすことになる。効果の1つはその最初のものを飛ばしたことで終わるが、もう1つの効果は次の機会を待つからである。

614.10b 何らかの効果によってプレイヤーステップフェイズ、ターンを飛ばして何か行動をすることになる場合、その行動は次に実際に発生したステップフェイズ、ターンの一番最初に発生する行動となる。

614.11. 置換効果の中に、カードくことを置換するものがある。それらの効果は、そのライブラリーカードが存在しないためにくことができない場合にも適用される。

614.11a 複数枚のカードくことのうち1回を置換する場合、次のカードくのはその置換効果の処理を全て終わらせてからである。

614.11b カードいてからそのカードに何かするという一連の効果があって、そのカードく部分が置換された場合、その追加の部分は、置換された効果によってカードいた場合にも、何も影響を及ぼさない。

614.12. 置換効果の中に、パーマネント戦場に出ることに影響を及ぼすものがある(rule 614.1c-d参照)。そのパーマネント自身が持つその種の効果が適用されるのは、その効果がそのパーマネント自身にだけ影響を及ぼす場合だけである(そのパーマネントを含む一群のパーマネントに影響を及ぼすものは、そのパーマネント自身には影響を及ぼさない)。他の発生源からの効果であることもありうる。それらの置換効果のうち、どれがどのように適用されるかを決定するに際しては、そのパーマネント戦場に出た時点で取るであろう特性を見る。ここで考慮するのは、戦場に出ることに影響を及ぼす置換効果のうちですでに適用したもの(rule 616.1 参照)と、そのパーマネント自身の常在型能力からの継続的効果でそのパーマネント戦場に存在するようになった後で適用されることになるものと、すでに存在している継続的効果でそのパーマネントに適用されることになるものだけである。

例:《万物の声》は「万物の声が戦場に出るに際し、を1選ぶ。」「万物の声は、選んだに対するプロテクションを持つ。」という能力を持つ。《万物の声》のコピーであるトークンが何らかの効果によって生成される場合、そのトークン生成されるに際して、そのトークンコントローラーを選ぶ。

例:《イクスリッドの看守》は「墓地にあるカードはすべての能力を失う。」という能力を持つ。《スカーウッドのツリーフォーク》は「スカーウッドのツリーフォークはタップ状態戦場に出る。」という能力を持つ。《イクスリッドの看守》がいるときに《スカーウッドのツリーフォーク》が墓地から戦場に出場合タップ状態戦場に出る。

例:《夢の宝珠》は「パーマネントタップ状態戦場に出る。」という能力を持つアーティファクトである。これはそれ自身には影響を及ぼさないので、《夢の宝珠》はアンタップ状態戦場に出る。

614.12a パーマネント戦場に出ることを変更する置換効果に何らかの選択が必要な場合、その選択はそのパーマネント戦場に出る前に行われる。

614.12b 置換効果の中には、コントローラーの選択に従い、パーマネントに、箇条書きになって固定語によって区別されている2つの能力のうち1つを持った状態で戦場に出させるものがある。「[固定語] ― [能力]」は、「このパーマネント戦場に出る時点で[固定語]が選ばれていたかぎり、このパーマネントは[能力]を持つ。」を意味する。固定語が先に書かれている能力はそれぞれ、プレイヤー固定語を選ばせた能力と関連している。rule 607〔関連している能力〕参照。

614.13. パーマネントがどのように戦場に出るかを修整する効果は、他のオブジェクト領域を移動させることがある。

614.13a パーマネントがどのように戦場に出るかを変更する効果を適用するにあたって、ともに領域を変更するいくつかのオブジェクトを選ばなければならないことがある。この選択において、そのパーマネントになるオブジェクトやそのオブジェクトと同時に戦場に出る他のオブジェクトを選ぶことはできない。

例:「縫合グールが戦場に出るに際し、あなた墓地から好きな枚数のクリーチャーカード追放してもよい。」という能力を持つクリーチャー《縫合グール》と《ルーン爪の熊》が同時に墓地から戦場に出場合、この2枚はどちらも《縫合グール》の置換効果を適用する時点で追放することを選ぶことはできない

614.13b 単一のパーマネントがどのように戦場に出るかを変更する置換効果を適用するにあたって、領域を変更するオブジェクトとして単一のオブジェクトを複数回選ぶことはできない。

例:次元カード《ジャンド》は「いずれかのプレイヤーが黒か赤か緑のクリーチャー呪文を1つ唱えるたび、それは貪食5を得る。」という能力を持つ。《ルーン爪の熊》をコントロールしているプレイヤーが、貪食3を持つ赤のクリーチャー呪文《雷団の古老》を唱え場合、《雷団の古老》が戦場に出るに際してそのコントローラーは《ルーン爪の熊》を貪食3の効果適用時か貪食5の効果適用時か選ぶことができるが、その両方で生け贄に捧げることはできない。《雷団の古老》はその選択によって、+1/+1カウンターを0個、3個、または5個持った状態で戦場に出る。

614.14. あるオブジェクトに、カード追放する置換効果を作る能力が記載されており、また「その追放されたカード/the exiled cards」あるいは「[このオブジェクト]によって追放されたカード/cards exiled with [this object]」と書かれた能力が記載されている場合、これらの能力は関連している。この2つめの能力は、その1つめの種類の能力による置換効果の直接の結果、追放 領域に置かれているカードだけを参照する。他のオブジェクト関連した能力の組を得た場合、それらの能力は元の能力と同様に関連した能力となる。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、他の能力と関連することはない。rule 607〔関連している能力〕参照。

614.15. 置換効果の中には、継続的効果でないものも存在する。呪文能力が、それ自身の解決時の効果の一部または全部を置換するそういった効果のことを自己置換効果と呼ぶ。自己置換効果を作る文章のほとんどは置換される効果をもたらす能力の一部であるが、特に能力語が先行している場合には別の能力であることもありうる。置換効果イベントに適用する際、まず最初に自己置換効果を適用し、それからそれ以外の置換効果を適用する。

614.16.効果によりあなたコントロール下でトークンが1つ以上生成されるなら/if an effect would create one or more tokens」あるいは「効果によりパーマネントの上に1個以上のカウンターが置かれるなら/if an effect would put one or more counters on a permanent」適用される置換効果が存在する。呪文能力解決効果トークン生成したりパーマネントカウンターを置いたりする場合と、他の置換・軽減効果がそうする場合にこれらの置換効果が適用される。置換・軽減効果の影響を受けるイベントそのものが効果でなかった場合にも適用される。

614.17. 何かが起こらないとする効果が存在する。それらの効果置換効果ではないが、同じようなルールに従う。

614.17a 「できない」効果は、しかるべきイベントが発生するよりも前に存在しなくてはならず、「時間をさかのぼって」既に起きたことを変えることはできない。

614.17b イベントができない場合プレイヤーはそのイベントを含むコスト支払うことを選ぶことはできない。

614.17c イベントができない場合、それは自己置換効果によってのみ置換される(rule 614.15 参照)。他の置換軽減効果によって変更したり置換したりすることはできない。

614.17d 「できない」効果の中には、パーマネント戦場に出る方法や出るか出ないかに影響を及ぼすものがある。(そのパーマネントも含むパーマネント群ではなく)そのパーマネント自身だけに影響をおよぼす場合には、この種の効果がそのパーマネント自身に由来することもある。他の発生源に由来することもある。どの「できない」効果が適用されるのかを決定するにあたっては、そのパーマネント戦場で存在することになる時点での特性を見る。その際、それが戦場に出ることに変更を加えた置換効果(rule 616.1 参照)と、そのパーマネント自身の常在型能力からの継続的効果でそのパーマネント戦場に存在するようになった後で適用されることになるものと、すでに存在している継続的効果でそのパーマネントに適用されることになるものを考慮する。

615. 軽減効果

615.1. 継続的効果の一部は、軽減効果である。置換効果(rule 614 参照)と同様に、軽減効果イベントが発生する際に継続的に適用される。事前に固定されるわけではない。この種の効果は発生しうるダメージを待ち、その全部あるいは一部を軽減する。その影響を及ぼすものに対する「盾」のように機能する。

615.1a軽減/prevent」という語を用いた効果軽減効果である。軽減効果は、どのダメージ与えられないかを示すために「軽減」の語を用いる。

615.2. 多くの軽減効果は、いずれかの発生源からのダメージに適用される。rule 609.7 参照。

615.3. 軽減効果を作る呪文唱えることや能力起動することには、特別な限定は存在しない。その種の効果は、用いられるか持続期間が過ぎるまで残る。

615.4. 軽減効果ダメージ与えられるよりも前に存在しなくてはならず、「時間をさかのぼって」既に起きたことを変えることはできない。通常、これらの効果を作る呪文能力は、そのイベントを作る何かに対応して 唱えられたり起動されたりするので、そのイベントが起こるよりも前に解決される。

例:ダメージ与え呪文対応してダメージ軽減する能力起動することができる。呪文解決されたあとからでは、ダメージ軽減することができる機会は存在しない。

615.5. 軽減効果の中には、軽減されたダメージの量を参照する追加の効果を含むものがある。その場合軽減効果はその本来起こるイベントが起こるべきタイミングで発生し、その直後にそれ以外の効果が発生する。

615.6. 与えられるダメージ軽減された場合、それは決して起こったことにならない。その代わりに変更後のイベントが発生し、それによる誘発型能力があれば誘発する。変更された後のイベントが実行できない場合、単にその不可能な指示を無視するだけになる。

615.7. 呪文能力解決によって作られた軽減効果の中には、一定の量のダメージに対処し、消耗するものがある。例えば「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを3点軽減する。」といったものである。「シールドされた」パーマネントプレイヤー与えられるはずダメージ1点につき、代わりにシールドを1減らす。該当するダメージの発生源複数から同時にダメージを受けた場合、そのシールドされたプレイヤー、あるいはシールドされたパーマネントコントローラーが、どのダメージ軽減するかを決める。シールドが0まで減ったら、残りのダメージは通常通り与えられる。この種の効果は、ダメージの量だけを数え、ダメージ与えイベントダメージの発生源の数は問題にしない。

615.8. 呪文能力解決によって作られた軽減効果の中には、特定の発生源が次に与えダメージを参照するものがある。この種の効果は、ダメージの量に依らず、その発生源からの次のダメージ軽減する。その発生源からのダメージが一度軽減されたら、その発生源からのダメージは以降通常通り与えられる。

615.9. 呪文能力解決によって作られた効果の中には、プレイヤーが選んだ特定の条件を持つ発生源からのダメージ軽減するものがある。その発生源がダメージ与える時点で、その盾は発生源の条件を再確認する。その条件がすでに当てはまらなくなっていた場合ダメージ軽減されることも置換されることもなく、盾は消費されない。rule 609.7b 参照。

615.10. 常在型能力によって作られた軽減効果の中には、特定の量のダメージに対処するものがある。例えば「発生源があなたダメージ与えるなら、そのダメージを1点軽減する。」といったものである。この種の効果は、該当するダメージイベントによるダメージを全て表示された量だけ軽減する。異なるイベントによるダメージは、それが同時に起こった物であれ別々の時に起こった物であれ、それぞれ別々に適用される。

例:《圧倒する防衛者》は「発生源があなたコントロールしているクレリック1体にダメージ与えるなら、そのダメージを1点軽減する。」という能力を持つ。《紅蓮地獄》は「紅蓮地獄は各クリーチャーにそれぞれ2点のダメージ与える。」という能力を持つ。《紅蓮地獄》は、《圧倒する防衛者》のコントローラーコントロールしているクレリックにはそれぞれ1点ずつ、それ以外のクリーチャーには2点ずつのダメージ与える。

615.11. 対象を取らない、複数のクリーチャー与えられる次のN点のダメージ軽減する類いの軽減効果では、その効果を作る呪文能力解決によって、影響を受けるクリーチャーそれぞれに軽減の盾を作る。

例:《ウォジェクの薬剤師》は「{T}: クリーチャー1体を対象とする。このターン、それ、およびそれと共通のを持つ他の各クリーチャーに次に与えられるダメージを1点軽減する。」という能力を持つ。この能力解決によって、対象となったクリーチャーと、その時点でそれと共通のを持つクリーチャーに、次の1点のダメージ軽減する盾を作る。この能力解決以降にクリーチャーを変えても、盾が増えたり減ったりすることはない。また、このターンの間、これの解決以降に戦場に出クリーチャーが盾を得ることはない。

615.12.軽減できない」ダメージ与え効果が存在する。軽減できない効果与えられる場合、適用できる軽減効果は適用されるが、ダメージ軽減されない。ただし、追加の効果がある場合、それは通常通り機能する。軽減されないダメージによって、存在しているダメージ 軽減の盾が減少することはない。

615.12a 軽減されないダメージ軽減効果が適用されるのは一度だけである。同じダメージに対して同じ軽減効果が何回も適用されることはない。

615.13. 与えられるダメージ軽減されたときに誘発する誘発型能力が存在する。そのような能力は、軽減効果が1つ以上の同時のダメージイベントに適用され、そのダメージの一部または全部を軽減するごとに誘発する。

616. 置換・軽減効果の相互作用

616.1. 複数の置換・軽減効果がいずれかのオブジェクトプレイヤーに影響を及ぼす単一のイベントを修整しようとした場合、影響を受けるオブジェクトコントロールしているプレイヤー(コントローラーがいないならオーナー)、または影響を受けるプレイヤーがどれを適用するか、以下の手順で決める。複数のプレイヤーが同時に選択を行なう場合、選択はAPNAP順(rule 101.4 参照)で行なう。

616.1a 置換・軽減効果の中に自己置換効果(rule 614.15 参照)があれば、その中の1つを選ぶ。なければ、rule 616.1b に進む。

616.1b 置換・軽減効果の中に、オブジェクトが誰のコントロール下で戦場に出すかを修整する効果があれば、その中の1つを選ぶ。なければ、rule 616.1c に進む。

616.1c 置換・軽減効果の中に、戦場に出オブジェクトを他のオブジェクトコピーにする効果があれば、その中の1つを選ぶ。なければ、rule 616.1d に進む。

616.1d 適用可能な置換・軽減効果の中から、どの効果を選んでもよい。

616.1e 選ばれた効果が適用された後、(その時点で適用できる置換効果軽減効果があれば)適用できる効果がなくなるまでこの手順を繰り返す。

例:「カードがいずれかの領域から墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する」と書かれているエンチャントと、「[このクリーチャー]が死亡するなら、代わりにこれをオーナーライブラリーに加え、切り直す」と書かれたクリーチャーの2つのパーマネント戦場にある。このとき、そのクリーチャー破壊された場合、そのクリーチャーコントローラーがどちらの置換効果を先に処理するか決定する。その結果、他方は何もしない。

例:《荒れ野の本質》は「あなたコントロールしているクリーチャーは、荒れ野の本質のコピーとして戦場に出る。」という能力を持つ。《荒れ野の本質》をコントロールしているプレイヤーが、通常はタップ状態戦場に出る《錆びた歩哨》を唱えた。これが戦場に出るに際し、《荒れ野の本質》のコピー 効果が先に適用される。その結果、タップ状態戦場に出るという能力はすでに存在しないので、《錆びた歩哨》は《荒れ野の本質》のコピーとして、アンタップ状態戦場に出る。

616.1f rule 616.1a-dの手順に従う間に、置換効果軽減効果が、1つがあるイベントに適用できて別の何かがそのイベントを一部とするイベントに適用できる場合がある。この場合、1つ目の効果が選ばれるまでは2つ目の効果を選ぶことはできない。

例:プレイヤーが「《万物の声》が戦場に出るに際し、1を選ぶ」という能力を持つ《万物の声》のコピーであるトークンを作るように指示された。《倍増の季節》には「効果あなたコントロール下にトークンを1体以上生成するなら、代わりにそれはその数の2倍のトークン生成する。」という能力を持つ。戦場に出るということはトークン生成するというイベントの一部であるイベントなので、《倍増の季節》の効果が必ず先に適用される。その後、2つの《万物の声》トークン効果が任意の順で適用されることになる。

616.2. 置換・軽減効果は、イベントを修整する別の置換・軽減効果の結果として、イベントに適用できるようになることがある。

例:「あなたが1点のライフを得るなら、その代わりに カードを1枚く」という効果と「カードを1枚くなら、その代わりに あなた墓地にあるカード1枚をあなた手札に戻す」という効果が存在した場合、(その二つが戦場に出た順序には関係なく)結合されて、1点のライフを得るかわりに墓地にあるカード1枚を手札に戻すことになる。

7. その他のルール

700. 総則

700.1. ゲーム内で起こるあらゆることはイベントである。複数のイベントが、呪文能力解決中に発生することがある。誘発型能力置換効果の文章が、それらが見ているイベントを定義する。ある能力にとっては1つのイベントになる出来事が、他の能力にとっては複数のイベントであることもある。

例:攻撃クリーチャーが2体のクリーチャーによってブロックされた場合、それは「[このクリーチャー]がブロックされるたび」という誘発型能力から見れば1つのイベントだが、「[このクリーチャー]がクリーチャー1体によってブロックされるたび」という誘発型能力から見れば2つのイベントである。

700.2. プレイヤーがいくつか選ぶと指示した後に箇条書きで複数の選択肢が記されている呪文能力は、モードを持つと言い、そのそれぞれの選択肢をモードと呼ぶ。『タルキール覇王譚』以前のモードを持つカードは箇条書きを用いていない。それらのカードオラクルで訂正され、モードが箇条書きで表示されるようになっている。

700.2a モードを持つ呪文起動型能力コントローラーは、その呪文唱えたり能力起動したりする一部としてモードを選ぶ。そのモードの中の1つが(適正な対象を取れないなどで)不正な場合、そのモードを選ぶことはできない。(rule 601.2b 参照)

700.2b モードを持つ誘発型能力コントローラーは、その能力スタックに積む一部としてモードを選ぶ。そのモードの中の1つが(適正な対象を取れないなどで)不正な場合、そのモードを選ぶことはできない。モードを選ばなかった場合、その能力スタックから取り除かれる。(rule 603.3c 参照。)

700.2c 特定のモードを選んだときに限り、呪文能力対象を取る場合、そのコントローラーはそのモードを選んだときに限り対象を選ぶ。そうでなければ、その呪文能力対象を取らないかのように扱う。(rule 601.2c 参照。)

700.2d モードを持つ呪文能力で、プレイヤーが複数のモードを選ぶことができる場合、通常、同じモードを複数回選ぶことはできない。ただし、モードを持つ呪文の中には「同じモードを2回以上選んでもよい。」という指示があるものもある。特定のモードを複数回選んだ場合、その呪文は、そのモードが続けてその回数だけ書かれているものとして扱う。そのモード対象を取るものである場合、同一のプレイヤーオブジェクトをそれぞれのモードごとに対象に取ることも、それぞれ異なる対象を取ることもできる。

700.2e そのコントローラー以外のプレイヤーモードを選ばせる呪文能力が存在する。その場合、そのプレイヤー呪文能力コントローラーが通常モードを選択するタイミングでモードの選択を行なう。そのような選択を行なえるプレイヤーが複数いる場合呪文能力コントローラーがどのプレイヤーが選択を行なうかを決める。

700.2f モードを持つ呪文能力モードごとに異なる対象の条件を持つことがある。呪文能力対象を変更しても、モードは変更されない。

700.2g モードを持つ呪文能力コピーは、選ばれているモードをそのままコピーする。コピーコントローラーは別のモードを選ぶことはできない。(rule 706.10 参照)

700.3. オブジェクトを一時的に複数のに分ける効果が存在する。

700.3a 影響を受けたオブジェクトのそれぞれは、効果に特に指定されていない限り、それらののうちいずれか1つだけに置かれなければならない。

700.3b にあるオブジェクトはそれぞれ別々のオブジェクトのままであり、全体で一つのオブジェクトになるわけではない。

700.3c オブジェクトを複数のに分ける場合も、それらは元の領域にあるままである。墓地にあるカードを2つのに分けたとしても、墓地の順番はそのまま保たれなければならない。

例:《嘘か真か》は「あなたライブラリーカードを一番上から5枚見せる。対戦相手1人はそのカードを2つのオモテ向きに分ける。1つのあなた手札に加え、残りをあなた墓地に置く。」という効果を持つ。対戦相手公開されたカードにわけるが、それらはオーナーライブラリーにあるままである。ライブラリーを離れるのは、オーナー手札墓地に移動するときである。

700.3d は0個のオブジェクトからなっていてもよい。

700.4.死亡する/Die」という語は「〜が戦場から墓地に置かれる」ことを意味する。

700.5. プレイヤーの「[]への信心/devotion to [color]」は、そのプレイヤーコントロールしているパーマネントマナ・コストに含まれるそのマナ・シンボルの数に等しい。プレイヤーの「[1]と[2]への信心/devotion to [color 1] and [color 2]」は、そのプレイヤーコントロールしているパーマネントマナ・コストに含まれる、[1]、[2]、その両方の、のマナ・シンボルの総数に等しい。

700.6.歴史的な/Historic」という語は、伝説の特殊タイプか、アーティファクトカード・タイプか、英雄譚サブタイプを持つオブジェクトのことを指す。

700.7. オブジェクト能力が、特性を用いて「この[何か]/this [something]」の類の表現でいずれかのオブジェクトを指していた場合、後でその特性が合わなくなったとしても、その特定のオブジェクトを指す。

例:「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+2の修整を受ける。次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャー破壊する」という能力があった場合、その+2/+2の修整を受けたオブジェクトが次の終了ステップの開始時にクリーチャーでなくなっていたとしても、破壊する。

700.8. プレイヤーパーティーを構成するクリーチャーの数に言及しているカードが存在する。プレイヤーパーティーは、以下の4種類のクリーチャー・タイプそれぞれについてそのプレイヤーコントロールしているクリーチャー最大1体ずつからなる。「ウィザード/Wizard」「クレリック/Cleric」「戦士/Warrior」「ならず者/Rogue」

700.8a プレイヤーパーティーを構成するクリーチャーの数は、自動的にゲームによって計算され、その結果は0から4までの数字になる。プレイヤーが、自分がコントロールしているクリーチャーのうちどれがパーティーを構成するのかを決定することはない。

700.8b クリーチャー1体が、パーティーを構成するクリーチャー・タイプのうち複数を持っている場合、そのクリーチャーはそれらのクリーチャー・タイプのうち1つだけの分として計算される。その種のクリーチャーを計算する方法によってプレイヤーパーティーを構成するクリーチャーの数が変わる場合、結果の数が最大になるように計算される。

700.8c プレイヤーパーティーを構成するクリーチャーの数が4である場合、そのプレイヤーパーティー全員そろっていると言う。

701. キーワード処理

701.1. カードルール文章に書かれている処理のほとんどは普通の言語で書かれているが、いくつかの動詞は定義が必要な術語である。それらの「キーワード」はゲーム用語であり、注釈文で意味が要約されていることがある。

701.2. 起動/Activate

701.2a 能力起動するとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、能力スタックに積み、コスト支払うことである。特に示されていない限り、そのオブジェクトコントローラー(コントローラーがいない場合にはオーナー)だけがそのオブジェクト起動型能力起動できる。プレイヤー優先権を持つときに能力起動できる。rule 602起動型能力起動〕参照。

701.3. つける/Attach

701.3a オーラ装備品城砦オブジェクトプレイヤーつけるとは、それを現在ある場所から取り、そのオブジェクトプレイヤーの上に置くということを意味する。何かが戦場にあるパーマネントつけられる場合、物理的にそのパーマネントに触れるように置くのが通例である。オーラ装備品城砦は、それぞれ、エンチャント装備城砦化できないオブジェクトプレイヤーつけることはできない。

701.3b 効果が、オーラ装備品城砦を、つけることのできないオブジェクトプレイヤーつけようとする場合、そのオーラ装備品城砦は移動しない。効果が、オーラ装備品城砦を、その時点でついている先のオブジェクトプレイヤーつけようとする場合、その効果は何もしない。効果が、オーラでも装備品でも城砦でもないオブジェクトを他のオブジェクトプレイヤーつけようとする場合、その効果は何もせず、その移動させようとしたオブジェクトは移動しない。

701.3c 戦場にあるオーラ装備品城砦が、別のオブジェクトプレイヤーつけられる場合、そのオーラ装備品城砦は、その時点で新しいタイムスタンプを得る。

701.3d 装備品クリーチャーから「はずす/unattach」とは、装備品をそのクリーチャーから離すことであり、装備品は何にも装備していない状態で戦場に残る。そうなった装備品は、クリーチャーに物理的に触れさせておくべきではない。オーラ装備品城砦が、オブジェクトプレイヤーつけられていた状態からそうでない状態になった場合、「[そのオブジェクトプレイヤーから]はずれた/becoming unattached [from that object or player]」として扱う。これは、そのオブジェクトオーラ装備品城砦戦場を離れ場合や、オブジェクトが元あった領域を離れた場合プレイヤーがゲームから除外された場合を含む。

701.4. 唱える/Cast

701.4a 呪文唱えるとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、それを現在ある領域(通常は手札)から取り、スタックに積み、コスト支払うことである。プレイヤー優先権を持つときに呪文唱えることができる。rule 601呪文唱えること〕参照。

701.4b カード唱えるとは、そのカード呪文として唱えるということである。

701.5. 打ち消す/Counter

701.5a 呪文能力打ち消すということは、それを取り消し、スタックから取り除くということである。打ち消された呪文能力解決されず、効果は一切発生しない。打ち消された呪文オーナー墓地に置かれる。

701.5b 打ち消された呪文唱えたり能力起動したりしたプレイヤーは、支払ったコストの「払い戻し」を受けることはできない。

701.6. 生成する/Create

701.6a 特定の特性を持つトークンを1つ、あるいは複数生成させる場合、指定された特性を持つトークンを指定された数だけ戦場に出す。

701.6b 生成されるトークン置換効果が適用される場合、その効果は、そのトークン特性を修整する継続的効果よりも前に適用される。戦場に出トークン置換効果が適用される場合、その効果はそのトークン特性を修整する継続的効果の後で適用される。

701.6c これまで、トークン生成する効果プレイヤーに「[この種のトークン]を戦場に出す」ように指示していた。それらのカードオラクルによって訂正され、それらのトークンを「生成する」となっている。

701.7. 破壊する/Destroy

701.7a パーマネント破壊するとは、それを戦場からオーナー墓地に置くことである。

701.7b パーマネント破壊されるのは、「破壊する」と書かれている効果によるか、致死ダメージ(rule 704.5g 参照)または接死持ちの発生源からのダメージ(rule 704.5h)による状況起因処理によるかのいずれかだけである。それ以外の方法でオーナー墓地に置かれたパーマネントは、「破壊」されたわけではない。

701.7c 再生 効果破壊 イベントを置換する。rule 701.15再生する〕参照。

701.8. 捨てる/Discard

701.8a カード捨てるとは、それをオーナー手札からそのプレイヤー墓地に置くことである。

701.8b 通常、プレイヤーカード捨てさせる効果は、その影響を受けるプレイヤー捨てカードを選ばせる。一部の効果は、無作為に捨てることを要求したり、あるいは他のプレイヤーに選ばせることを要求することもある。

701.8c カード捨てられ、ただし効果によってオーナー墓地でなく非公開領域公開されることなく置かれる場合、そのカード特性はすべて未定義として扱う。捨てカード特性を必要とするコスト支払うためにカードがこの方法で捨てられた場合、そのコスト支払いは不正である。ゲームはコスト支払いが始まる前まで巻き戻される(rule 723不正な処理の扱い〕参照)。

701.9. 倍にする/Double

701.9a クリーチャーパワータフネスを倍にすることは、継続的効果生成する。この効果クリーチャーパワータフネスを修整するものであって、それらの特性を特定の値にするものではない。rule 613.4c 参照。

701.9b クリーチャーパワーを倍にするとは、そのクリーチャーに+X/+0の修整を与えるということである。ただし、Xはそのパワーを倍にする呪文能力解決した時点のそのクリーチャーパワーである。同様に、クリーチャータフネスを倍にする効果はそれに+0/+Xの修整を与える。ただし、Xはそのクリーチャータフネスである。クリーチャーパワータフネスを倍にするとは、それに+X/+Yの修整を与えるということである。ただし、XはそれのパワーYはそれのタフネスである。

701.9c クリーチャーパワーを倍にする時点でそれが0よりも小さい場合、そのクリーチャーパワーを倍にするとは、そのクリーチャーに-X/-0の修整を与えるということである。ただし、Xは0とそのパワーの差である。同様に、タフネスを倍にする時点でそれが0よりも小さい場合、それは-0/-Xの修整を受ける。パワータフネスを倍にする時点でその一方が負で他方がそうでない場合、それは-X/+Yまたは+X/-Yの修整を受ける。

701.9d プレイヤーライフ総量を倍にするとは、そのプレイヤーの新しいライフ総量が現在の値の2倍になるようにライフを得たり失ったりするということである。

701.9e プレイヤーパーマネントの上にあるある種のカウンターの数を倍にするとは、そのプレイヤーパーマネントにそれが既に持っているその種のカウンターを同数だけ与えるということである。

701.9f プレイヤーマナ・プールにあるあるタイプマナの量を倍にするとは、そのプレイヤーが既に持っているそのタイプマナと同じ量を加えるということである。

701.10. 交換する/Exchange

701.10a 呪文能力解決中に、プレイヤーに何か(たとえばライフ総量や2つのパーマネントコントロールなど)を交換させることがある。その種の呪文能力解決されるときに交換の全体が不可能な場合交換の一部だけが起こるということはない。

例:呪文効果で2体の対象クリーチャーコントロール交換しようとしたが、その解決前にそのうち1体が破壊されていた場合には、呪文は他方のクリーチャーにも何もしない。

701.10b 2つのパーマネントコントロール交換されたとき、それらのパーマネントが異なるプレイヤーによってコントロールされていた場合、それぞれのプレイヤーは同時にそれまで他のプレイヤーコントロールしていたパーマネントコントロールを得る。もし、それらのパーマネントが同一のプレイヤーによってコントロールされていたら、交換 効果は何もしない。

701.10c ライフ総量交換されたとき、それぞれのプレイヤーはその変化分だけライフを得たり失ったりする。それらの得失に関して、置換効果は影響を及ぼすことがありえるし、誘発型能力誘発することもありうる。ライフを得られないプレイヤーはこの方法で高いライフ総量を得ることはなく、ライフを失えないプレイヤーはこの方法で低いライフ総量を得ることはない(rule 119.7, 119.8 参照)。

701.10d (たとえば、追放されているカードプレイヤー手札にあるカードなど)ある領域に存在するカードを他の領域カード交換させる呪文能力が存在する。それらの呪文能力は他の交換 呪文能力と同じように機能するが、それらのカードオーナーがすべて同じプレイヤーでなければ交換はできない。また、一方の領域が空でも交換できる。

701.10e ある領域に存在するカードを他の領域カード交換する場合、そのどちらかがオブジェクトつけられていたなら、そのカードはそのオブジェクトからはずれ、他方のカードがそのオブジェクトつけられる。

701.10f 呪文能力の中には、2つの領域を丸ごと交換するよう指示するものもある。この場合、一方の領域が空であっても、双方の領域にあるカード交換される。

701.10g 呪文能力の中には、2つの数字を交換するよう指示するものもある。そのような交換場合、それぞれの値は他方の元持っていた値と等しくなる。その一方がライフ総量であった場合、影響を受けたプレイヤーは必要なだけのライフを得たり失ったりする。この得失が置換効果によって影響を受けることも、またこの得失によって能力誘発することもある。ライフを得られないプレイヤーはこの方法で高いライフ総量を得ることはなく、ライフを失えないプレイヤーはこの方法で低いライフ総量を得ることはない(rule 119.7, 119.8 参照)。交換される値のどちらかがパワーまたはタフネスであった場合、そのパワータフネスを他方の値にするという継続的効果が発生する(rule 613.4b 参照)。この規定は、クリーチャーパワータフネスを入れ替える呪文能力には適用されない。

701.11. 追放する/Exile

701.11a オブジェクト追放するとは、それを現在ある領域から追放 領域動かすということである。rule 406追放〕参照。

701.12. 格闘を行なう/Fight

701.12a 呪文能力により、あるクリーチャーが別のクリーチャー格闘を行なうよう指示がある場合や、クリーチャー2体がお互いに格闘を行なうよう指示がある場合がある。それらのクリーチャーは、それぞれもう一方に、自身のパワーに等しい点数のダメージ与える。

701.12b 格闘を行なうように指示されたクリーチャーがすでに戦場にいなかったり、クリーチャーでなくなっていた場合ダメージ与えられない。その呪文能力クリーチャー対象にしていて、そのクリーチャーが不適正な対象になっていた場合ダメージ与えられない。

701.12c クリーチャーが自身と格闘を行なう場合、それは自身に自身のパワーの2倍に等しいダメージ与える。

701.12d クリーチャー格闘を行なったときに与えられるダメージ戦闘ダメージではない。

701.13. 切削する/Mill

701.13a プレイヤーが何枚かのカード切削するとは、そのプレイヤーが自分のライブラリーからその枚数のカードを自分の墓地に置くことである。

701.13b プレイヤーは、自分のライブラリーにあるより多い枚数のカード切削することはできない。それが選択であるなら、そうすることを選択することはできない。それが指示であるなら、可能な限りの枚数を切削する。同様に、自分のライブラリーにあるより多い枚数のカード切削することを含むコスト支払うことはできない。

701.13c切削されたカード/milled card」に言及する効果は、ライブラリーから移動した先の領域公開領域であれば、その領域でそのカードを見ることができる。

701.13d 能力切削された単一のカードの情報をチェックする場合、複数枚のカード切削されていたら、その能力はその切削されたすべてのカードを参照する。その能力切削されたカード特性点数で見たマナ・コストなどの情報を参照する場合、複数の回答を得る。それらの回答が変数の値を定める場合、それらの回答の合計を用いる。能力が「その」カードに何らかの処理を行なう場合、その処理を切削されたすべてのカードに行なう。能力カード「1枚」に何らかの処理を行なう場合、その能力コントローラーが影響を受けるカードを選ぶ。

701.14. プレイする/Play

701.14a 土地プレイするとは、その土地を元あった領域(通常はそのプレイヤー手札)から戦場に出すことである。プレイヤーは自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空であれば、そのターンにまだ土地プレイしていなかった場合に限り、土地プレイすることができる。土地プレイすることは特別な処理(rule 116 参照)であり、スタックを用いない。ただ単に起こるだけである。呪文能力の結果として土地戦場に出すことは、土地プレイすることとは異なる。rule 305土地〕参照。

701.14b カードプレイするとは、そのカード土地としてプレイするか、呪文として唱えるか、該当する方のことを指す。

701.14cあなたライブラリーの一番上のカード公開したままプレイする。/Play with the top card of your library revealed.」というように、プレイヤーが通常と異なる方法でゲームを「プレイ」することを求める効果が存在する。この場合の「プレイ」とは、マジックのゲームをプレイすることを意味する。

701.14d かつて、呪文唱えること、あるいはカード呪文として唱えることを、その呪文カードを「プレイする/playing」と表記していた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、呪文カードを「唱える/casting」となっている。

701.14e かつて、起動型能力を使うことを、その能力を「プレイする/playing」と表記していた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、能力を「起動する/activating」となっている。

701.15. 再生する/Regenerate

701.15a 呪文能力効果パーマネント再生する場合、そのパーマネントが次にそのターン破壊されることを防ぐ置換効果が作られる。この場合、「[パーマネント]を再生する/Regenerate [permanent]」とは、「このターン、次に[パーマネント]が破壊されるなら、その代わりに負っているダメージを全て取り除き、タップし、攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーならば戦闘から取り除く」を意味する。

701.15b 常在型能力効果パーマネント再生する場合、そのパーマネント破壊される場合、他の効果で置換される。この場合、「[パーマネント]を再生する/Regenerate [permanent]」とは、「その代わりに負っているダメージを全て取り除き、タップし、攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーならば戦闘から取り除く」を意味する。

701.15c 再生の盾を作る能力起動することや再生の盾を作る呪文唱えることは、パーマネント再生することと同一ではない。パーマネント再生できないとする効果は、そのような能力起動したり呪文唱えたりすることを禁止するのではなく、再生の盾が適用されないようにする。

701.16. 公開する/Reveal

701.16a カード公開するとは、そのカードをしばらくの間すべてのプレイヤーに見せるということである。効果によってカード公開される場合、その効果のそのカードに関係する部分がすべて終わるまで公開され続ける。呪文唱えコスト能力起動するコストとしてカード公開される場合、そのカードはその呪文能力が宣言されてからスタックを離れるまでの間公開され続ける。カード公開することによって誘発型能力誘発する場合、その誘発型能力スタックを離れるまでそのカード公開されたままになる。その能力が次にプレイヤー優先権を得る時にスタックに置かれない場合、そのカード公開は終わる。

701.16b カード公開することは、そのカードの存在する領域を変更しない。

701.16c プレイヤーライブラリーにあるカード切り直されるなどして順番が変わった場合、順番が変わった部分にあった公開されたカード公開は終わり、新しいオブジェクトになる。

701.16d プレイヤーに、1枚または複数のカードを見るように指示する効果が存在する。カードを見ることは、そのカードがその特定のプレイヤーにだけ見せられることを除いて、カード公開することに関するルールに従う。

701.17. 生け贄に捧げる/Sacrifice

701.17a パーマネントを「生け贄に捧げる/sacrifice」とは、そのコントローラーがそれを戦場から直接オーナー墓地に置くことである。パーマネントでないものや、自分のコントロールしていないパーマネント生け贄に捧げることはできない。パーマネント生け贄に捧げることは破壊ではないので、再生その他の破壊を置換する効果はこの行動に影響を及ぼさない。

701.18. 占術を行なう/Scry

701.18a占術Nを行なう/Scry N」とは、プレイヤーが自分のライブラリーの一番上からN枚のカードを見、その後それらのうち望む枚数のカードを自分のライブラリーの一番下に望む順番で、残りを自分のライブラリーの一番上に望む順番で、それぞれ置くことである。

701.18b プレイヤーが、占術0を行なう、と指示された場合占術 イベントは発生しない。プレイヤー占術を行なったときに誘発する能力は、誘発しない。

701.18c 複数のプレイヤーが一度に占術を行なう場合、それらのプレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーの一番上のカードを一度に見る。それらのプレイヤーAPNAP順(rule 101.4 参照)でそれらのカードをどこに置くか決め、その後で一度に置く。

701.19. す/Search

701.19a カードをある領域からすとは、その領域にあるすべてのカードを見て(非公開領域であっても)、条件に合うカードを見つけるということを意味する。

701.19b 特定のカード・タイプなどの何らかの条件を満たすカード非公開領域からす必要がある場合、存在してもそのすべてを見つける必要はない。

例:プレイヤーが「アーティファクト1つを対象とし、それを追放する。それのコントローラー墓地手札ライブラリーから、そのアーティファクトと同じカード名を持つカードをすべてし、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリー切り直す。」という効果を持つ《木っ端みじん》を唱え対象として《吠えたける鉱山》を選んだ。《吠えたける鉱山》のコントローラー墓地にはもう1枚の《吠えたける鉱山》があり、ライブラリーにはあと2枚《吠えたける鉱山》がある。《木っ端みじん》のコントローラー墓地にある《吠えたける鉱山》を無視することはできないが、ライブラリーの中にある《吠えたける鉱山》は2枚とも見つけても、1枚だけでも、見つけなくてもよい。

701.19c プレイヤーが未定義の条件を満たすカード非公開領域から場合、そのプレイヤーすことはできるがカードを見つけることはできない。

例:《ロボトミー》は「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札公開し、あなたはそこから基本 土地カードでないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤー墓地手札ライブラリーから、選ばれたカードと同じ名前を持つカードをすべてし、それらを追放する。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリー切り直す。」という効果を持つ。対象となったプレイヤーが《ロボトミー》の解決時に手札に1枚もカードを持っていなかった場合、《ロボトミー》を唱えプレイヤーは指定された領域すが、カード追放しない。

701.19d プレイヤー非公開領域から「カード1枚」「カード3枚」など、ある数の条件のついていないカード場合、その枚数の(ただし、領域カードが足りない場合、できるだけ多くの)カードを見つけなければならない。

701.19e すことを含む効果に見つけたカード公開すると書かれていなければ、それらのカード公開されない。

701.19f 領域からすことがその領域の一部からすことに置換された場合も、その領域からすことを参照する指示はそのまま適用される。また、ライブラリーからすことによって誘発する能力誘発する。

例:《エイヴンの思考検閲者》は「対戦相手ライブラリーからすなら、代わりにそのプレイヤーはそのライブラリーの上から4枚の中からす」という能力を持ち、《老練の探険者》は「老練の険者が死亡したとき、各プレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーから基本 土地カードを2枚までし、それらを戦場に出してもよい。そのあと、これによってライブラリーからしたプレイヤーはそれを切り直す。」という能力を持つ。《老練の探険者》の能力によってライブラリーの上から4枚の中からした対戦相手は、ライブラリー全体を切り直す。

701.19g プレイヤー領域から何かをし、そしてその見つけたカードで追加の処理をするという効果がある場合、その追加の処理が不正や不可能であっても、プレイヤーすことを選ぶことができる。

701.19h 効果によってプレイヤーが、複数回カードしてからライブラリー切り直すよう指示されることがある。これは、そのプレイヤーがそのライブラリーからそれらのカードすべてをすという単一の指示と同じであり、プレイヤーライブラリーからすのは1回だけである。

701.19i 複数のプレイヤーが同時に場合、各プレイヤーは同時に該当するカードを見て、APNAP順(rule 101.4 参照)でどのカードを見つけるかを決定する。

701.20. 切り直す/Shuffle

701.20a ライブラリー裏向きカード切り直すとは、その中でカードを、どのプレイヤーにも順番が分からなくなるように無作為化することである。

701.20b プレイヤーライブラリーからカードさせ、切り直させてからそのしたカードライブラリーの特定の場所に置く効果が存在する。その場合、それらのカードライブラリーを離れたものとしては扱わないが、切り直しには含まれない。また、それらのカードを除いたライブラリーのすべてのカード切り直される。ライブラリー切り直したときに誘発する能力誘発する。その見つけたカードが特定の場所に置かれるまでの間は、ライブラリーの一番上のカード公開したり見たりさせる能力によってライブラリーの一番上のカードを見ることはできない。

701.20c 効果によって、プレイヤーが特定のオブジェクトライブラリーに加えて切り直場合、そのオブジェクトがいずれももとあるべき領域になかった場合にも、また効果によってそれらのオブジェクト全てが別の領域に移動する場合にも、もとの領域に残る場合にも、ライブラリー切り直される。

例:《狡知》は「狡知がいずれかの領域から墓地に置かれたとき、これをオーナーライブラリーに加えて切り直す。」という能力を持つ。これが墓地に置かれ、この能力誘発した後、それに対応してこれを追放した場合には、この能力解決時にライブラリー切り直される。

例:《黒の太陽の頂点》は「黒の太陽の頂点をオーナーライブラリーに加えて切り直す」という効果がある。《黒の太陽の頂点》が墓地にあり、フラッシュバックを(《埋め合わせ》などで)得て墓地から唱え場合、《黒の太陽の頂点》は追放され、オーナーライブラリー切り直される。

701.20d 一群のオブジェクトライブラリーに加えて切り直効果場合、その群にオブジェクトが存在しなかったとしても、ライブラリー切り直される。

例:《土覆いのシャーマン》は「土覆いのシャーマンが戦場に出たとき、プレイヤー1人と、そのプレイヤー墓地にある望む枚数のカード対象とする。そのプレイヤーは、それらのカードを自分のライブラリーに加えて切り直す。」という能力を持つ。これが戦場に出、この能力誘発した場合カードを1枚も対象に取らなかったとしても、この能力解決時に対象プレイヤーライブラリー切り直す。

701.20e 効果によってプレイヤーが0枚あるいは1枚のライブラリー切り直場合にも、ライブラリー切り直すことによって誘発する能力誘発する。

701.20f 複数の効果によって同時にライブラリーを複数回切り直場合ライブラリー切り直すことによって誘発する能力はその回数だけ誘発する。

701.20g 効果によって、プレイヤーオブジェクトライブラリーの特定の場所に置くのと同時にそのライブラリー切り直場合、その特定の位置に置かれたオブジェクト以外のライブラリー切り直した状態になる。

例:《ダークスティールの巨像》と《墓いらずのゾンビ》が同時に戦場から同じプレイヤー墓地に置かれたとする。《ダークスティールの巨像》は「ダークスティールの巨像がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合代わりにダークスティールの巨像を公開し、オーナーライブラリーに加えて切り直す。」という能力を持つ。《墓いらずのゾンビ》は「墓いらずのゾンビがから墓地に置かれるとき、代わりに、墓いらずのゾンビをそのオーナーライブラリーの一番上に置く。」という能力を持つ。この場合、そのプレイヤーは《ダークスティールの巨像》を自分のライブラリーに加えて切り直し、《墓いらずのゾンビ》をそのライブラリーの一番上に置く。

701.21. タップする、アンタップする/Tap and Untap

701.21a パーマネントタップするとは、カードを横向きに倒すことである。アンタップ状態パーマネントだけをタップできる。

701.21b パーマネントアンタップするとは、カードを縦向きに戻すことである。タップ状態パーマネントだけをアンタップできる。

701.22. 消術を行なう/Fateseal

701.22a消術Nを行なう/fateseal N」とは、プレイヤー対戦相手ライブラリーの一番上からN枚のカードを見、その後それらのうち望む枚数のカード対戦相手ライブラリーの一番下に望む順番で、残りを対戦相手ライブラリーの一番上に望む順番で、それぞれ置くことである。

701.23. 激突を行なう/Clash

701.23a 激突を行なうとは、プレイヤーが自分のライブラリーの一番上のカード公開し、その後、そのプレイヤーはそのカードライブラリーの一番下に置くかそのまま残すかする、ということである。

701.23b対戦相手激突を行なう/clash with an opponent」は、「対戦相手1人を選び、あなたとその対戦相手はそれぞれ激突を行なう」を意味する。

701.23c 激突を行なう各プレイヤーは、それぞれのライブラリーの一番上のカードを一度に公開する。その後、それらのプレイヤーAPNAP順で(rule 101.4 参照)それらのカードをどこに置くか決め、その後、一度にそれらのカードを置く。

701.23d プレイヤーは、その激突において他のどの公開されたカードよりも大きい点数で見たマナ・コストを持つカード公開した場合、その激突に勝ったことになる。

701.24. プレインズウォークする/Planeswalk

701.24a プレインチェイス戦の間にのみ、プレイヤープレインズウォークしうる。次元 コントローラーだけがプレインズウォークする。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

701.24b プレインズウォークするとは、オモテ向き次元カード現象カードをそのオーナー次元デッキの一番下に裏向きで置き、あなた次元デッキの一番上にあるカードをそのデッキからよけてオモテ向きにする。

701.24c プレイヤーは「プレインズウォーク 能力」の結果として(rule 901.8 参照)、あるいはオモテ向き次元カード現象カードオーナーがゲームを離れたことによって(rule 901.10 参照)、あるいは現象カード誘発型能力スタックを離れたことによって(rule 704.6f 参照)プレインズウォークする。能力によってプレインズウォークすることもある。

701.24d 次元カードオモテ向きになったら、プレイヤーがその次元プレインズウォークしたという。次元カード裏向きになった、あるいはゲームを離れたら、プレイヤーがその次元からプレインズウォークしたという。これは現象カードについても同じである。

701.25. 実行中にする/Set in Motion

701.25a アーチエネミー戦のゲーム中の計略カードだけが、実行中にされうる。魔王だけが計略略・カード実行中にすることができる。rule 312計略〕、rule 904アーチエネミー戦〕参照。

701.25b 計略実行中にするとは、それがあなた計略 デッキの一番上にあるならそれをあなた計略 デッキの一番上から取り除き、オモテ向きでないならオモテ向きにすることである。その計略は、これらの処理がなされなかったとしても実行中になる。

701.25c 計略は同時に1枚しか実行中にはならない。プレイヤーが複数の計略実行中にするように指示された場合、そのプレイヤーはその回数だけ計略を1枚ずつ実行中にする。

701.26. 破棄する/Abandon

701.26a アーチエネミー戦のゲーム中のオモテ向き持続 計略カードだけが、破棄されうる。rule 312計略〕、rule 904アーチエネミー戦〕参照。

701.26b 計略破棄するとは、それを裏向きにしてオーナー計略 デッキの一番下に置くことである。

701.27. 増殖を行う/Proliferate

701.27a 増殖を行なうとは、カウンターの置かれているパーマネントカウンターを持つプレイヤーを望む数選び、その後それぞれ、その持っているカウンターを各種類ごとに追加で1個ずつ与えることである。

701.27b 双頭巨人戦では、毒カウンターチームで共有されている。チームの複数のプレイヤーについてこれが選ばれた場合、それらのプレイヤーのうち1人だけに追加の毒カウンターが置かれる。増殖を行ったプレイヤーは、どのプレイヤーに置くのかを選ぶ。rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

701.28. 変身する/Transform

701.28a パーマネント変身させる場合、それを裏返し、もう一方の面が見えるようにする。変身する両面カードで表わされるパーマネントのみが変身できる(rule 711両面カード〕参照)。

701.28b パーマネント変身させることは、パーマネントオモテ向き裏向きにすることと物理的行動は同じであるが、ゲーム上は異なる処理である。パーマネント裏向きになることで誘発する能力は、パーマネント変身することでは誘発しないし、他も同様である。

701.28c 呪文能力に、プレイヤー変身する両面カードでないパーマネント変身させるよう指示がある場合、何も起こらない。

701.28d 呪文能力に、プレイヤー変身先の面がインスタントソーサリーパーマネント変身させるよう指示がある場合、何も起こらない。

701.28e 誘発型能力の中に、オブジェクトが特定の特性を持つオブジェクトに「変身した」ときに誘発するものがある。その種の能力は、そのオブジェクト変身し、変身した直後にその指定された特性を持っている場合誘発する。

701.28f 遅延誘発型能力でないパーマネント起動型能力誘発型能力がそのパーマネント変身させようとしたなら、そのパーマネントは、その能力スタックに置かれた以降に変身していなかったときのみ変身する。パーマネント遅延誘発型能力がそのパーマネント変身させようとしたなら、そのパーマネントは、その遅延誘発型能力が作られた以降に変身していなかったときのみ変身する。どちらの場合にも、そのパーマネントが既に変身していた場合変身するという指示を無視する。

701.29. 留置する/Detain

701.29a ある種の呪文能力パーマネント留置できる。その呪文能力コントローラーの次のターンまで、そのパーマネントでは攻撃したりブロックしたりできず、またそのパーマネント起動型能力起動できない。

701.30. 居住する/Populate

701.30a 居住するとは、そのプレイヤーコントロールしているクリーチャートークン1個を選び、そのクリーチャートークンコピーであるトークン生成することである。

701.30b 居住するときにクリーチャートークンコントロールしていなかった場合トークン生成することはできない。

701.31. 怪物化を行う/Monstrosity

701.31a怪物化Nを行う/Monstrosity N」とは、「このパーマネント怪物的でないなら、これの上に+1/+1カウンターをN個置き、これは怪物的になる。」を意味する。

701.31b怪物的/Monstrous」は、怪物化の処理その他の呪文能力が参照できる目印として以外のルール上の意味を持たない記号である。パーマネントだけが、怪物的である、あるいは怪物的になることができる。パーマネント怪物的になったら、それが戦場を離れるまでずっと怪物的である。怪物的は、能力でも、そのパーマネントコピー可能な値でもない。

701.31c パーマネント能力によってプレイヤーが「怪物化 Xを行う。」場合、そのパーマネントの持つ他の能力Xを参照することができる。それらの能力におけるXの値は、パーマネント怪物的となった時点で定められたXの値と同じである。

701.32. 投票する/Vote

701.32a 呪文能力の中には、その呪文または能力効果の結果を決定するために記載される複数の選択肢の中から1つに投票するよう指示するものがある。「投票する/Vote」には、特定のプレイヤーから始まりターン順に各プレイヤーがそれらの選択肢の中から1つを選択する。

701.32b 記載された選択肢には、オブジェクト、ルール上の意味を持たない単語で異なる効果に関連したもの、あるいは呪文または能力解決に関連した変数があり得る。

701.32c 呪文または能力に「投票」と書いてあるものがある場合、それは実際の投票のみを指すものであり、「投票」という文言を使用せずにプレイヤーに選択や決定を行わせる呪文あるいは能力ではない。

701.32d 効果によってプレイヤーが複数の票を持った場合、それらの投票はすべて同時に、そのプレイヤーが通常投票する時点で行われる。

701.33. 鼓舞を行う/Bolster

701.33a鼓舞Nを行う/Bolster N」とは、「あなたコントロールしているクリーチャーの中で最も小さいタフネスを持つクリーチャーを1体、あるいは2体以上あるならそのうちの1体選び、それの上に+1/+1カウンターをN個置く。」を意味する。

701.34. 予示する/Manifest

701.34a 「[カードを]予示する/Manifest [a card]」場合、それを裏向きにする。それは、文章やカード名サブタイプマナ・コストを持たない、2/2のクリーチャーカードになる。そのカード裏向き戦場に出す。そのパーマネントは、裏向きである限り予示されたパーマネントである。特性を定義するこの効果は、そのカード裏向きである間機能し、それがオモテ向きになった時点で終了する。

701.34b あなた優先権を持つときならいつでも、あなた予示されたパーマネントオモテ向きにしてよい。これは特別な処理であり、スタックを用いない(rule 116.2b 参照)。そうするには、そのパーマネントを表すカードクリーチャーカードであることとそのカードマナ・コストが何であるかをすべてのプレイヤーに示し、そのコスト支払い、その後そのパーマネントオモテ向きにする。それが裏向きの間の特性を定義していた効果は終了し、それはその通常の特性を取り戻す。(そのパーマネントを表しているカードクリーチャーカードでない、あるいはマナ・コストを持たないなら、この方法でオモテ向きにすることはできない。)

701.34c 変異を持つカード予示されたなら、そのコントローラーは上記にある予示されたパーマネントオモテ向きにする手順ではなく、rule 702.36e にある裏向き変異を持つパーマネントオモテ向きにする手順を用いてもよい。

701.34d 効果プレイヤーにそのプレイヤーライブラリーから複数のカード予示するよう指示したなら、それらのカードは1枚ずつ予示される。

701.34e 効果によってプレイヤーカード予示する場合裏向きオブジェクト戦場に出るのを禁止するルールや効果があれば、そのカード予示されない。それの特性は変更されることなく、それの元あった領域に残る。それがオモテ向きであれば、オモテ向きのままになる。

701.34f インスタントカードまたはソーサリーカードによって表されている予示されたパーマネントオモテ向きになる場合、それのコントローラーはそのカード公開し、裏向きのままにする。パーマネントオモテ向きになったときに誘発する能力誘発しない。

701.34g 詳細についてはrule 707裏向き呪文パーマネント〕を参照。

701.35. 支援を行う/Support

701.35a パーマネントの「支援Nを行う/support N」は「他のクリーチャー最大N体を対象とし、それらの上に+1/+1カウンターをそれぞれ1個置く。」を意味する。インスタント呪文ソーサリー呪文の「支援Nを行う」は「クリーチャー最大N体を対象とし、それらの上に+1/+1カウンターをそれぞれ1個置く。」を意味する。

701.36. 調査を行う/Investigate

701.36a調査を行う/Investigate」とは、「『{2}, このアーティファクト生け贄に捧げる:カードを1枚く。』を持つ無色の手掛かり・アーティファクトトークンを1つ生成する。」を意味する。

701.37. 合体する/Meld

701.37a合体する/Meld」とは、合体する組のうち1枚のカード能力中に記載されるキーワード処理である。(rule 712合体カード〕参照。)合体する組のカード2枚を合体させるとは、それら2枚を、第2面をオモテにして組み合わせた状態で戦場に出すことである。それらがなるパーマネントは、2枚のカードによって表される単一のオブジェクトである。

701.37b 同一の合体する組に属す2枚のカードのみが合体できる。トークンや、合体カードでないカードや、合体する組でない2枚の合体カード合体できない。

701.37c 効果によって、プレイヤーが、合体できないオブジェクト合体させるように指示されたなら、それらは現在の領域にとどまる。

例:1人のプレイヤーが、《夜深の死体あさり》と、《墓ネズミ》のコピーであるトークン1体をコントロールしているとともに、それらのオーナーでもあったとする。戦闘の開始時に、両方が追放されるが、合体することはできない。《夜深の死体あさり》は追放されたままになり、追放されたトークンは消滅する。

701.38. 使嗾する/Goad

701.38a クリーチャー使嗾することができる呪文能力が存在する。その呪文能力コントローラーの次のターンまで、各戦闘でそのクリーチャーは可能なら攻撃し、そのプレイヤー以外のプレイヤーを可能なら攻撃する。

701.38b 常在型能力で、クリーチャーが「常に使嗾される/goaded」というものがある。そのクリーチャーは可能なら各戦闘で攻撃し、可能ならその常在型能力を持つパーマネントコントローラーでないプレイヤー攻撃する。

701.38c プレイヤークリーチャー使嗾したなら、その後で再びそのプレイヤーがそのクリーチャー使嗾しても効果はない。それによって複数の戦闘強制が発生するわけではない。

701.39. 督励する/Exert

701.39a パーマネント督励するとは、「それは、あなたの次のアンタップ・ステップアンタップしない」を選ぶことである。

701.39b タップされていないパーマネントや、あるターンにすでに督励されているパーマネント督励できる。あなたが、あなたの次のアンタップ・ステップになる前にパーマネント1つを複数回督励したなら、それがアンタップしないという各効果はすべて同一のアンタップ・ステップ中に消滅する。

701.39c 戦場にないオブジェクト督励することはできない。

701.39d 「[カード名]が攻撃するに際し、あなたはこれを督励してもよい。」は攻撃時の選択的コストである(rule 508.1g 参照)。この常在型能力を持つオブジェクトの中には、同じ段落に書かれた「そうしたとき」に誘発する誘発型能力を持つものがある。これらの能力は関連している(rule 607.2g 参照)。

701.40. 探検を行う/Explore

701.40a パーマネント探検を行わせる能力が存在する。その場合、そのパーマネントコントローラーは自分のライブラリーの一番上のカード公開する。これにより土地カード公開されたなら、そのプレイヤーはそのカードを自分の手札に加える。そうでないなら、そのプレイヤー探検を行っているパーマネントの上に+1/+1カウンターを1個置き、「公開したカードを自分の墓地に置く。」を選んでもよい。

701.40b パーマネントが「探検を行う/explore」とは、rule 701.40aに規定された手順を完了することである。一部または全部の処理を行うことができなかったとしても構わない。

701.40c パーマネント探検を行う効果の前にそれが領域を移動したなら、それの最後の情報を用いて、探検を行うオブジェクトとそれのコントローラーを決める。

701.41. 組み立てる/Assemble

701.41a組み立てる/Assemble」とは、『Unstable』セットに存在するキーワード処理で、からくりを戦場に出すことである。銀枠 カード以外では、1枚(《蒸気打ちの親分/Steamflogger Boss》)だけがからくりを組み立てることを参照している。『Unstable』セットのカードやメカニズムはこのルールには含まれていない。詳細は『Unstable』FAQ 参照。

701.42. 諜報を行う/Surveil

701.42a諜報Nを行う/surveil N」とは、あなたライブラリーの一番上からカードをN枚見て、その後そのうちの望む枚数をあなた墓地に、残りをあなたライブラリーの一番上に望む順番で置くことである。

701.42b 何らかの効果によって、あなた諜報を行う間にカードを追加で何枚か見てもよいとされた場合は、それらのカードは、あなた墓地に置いたりあなたライブラリーの一番上に望む順番で置いたりしてもよいカードに含まれる。

701.43. 順応を行う/Adapt

701.43a順応Nを行う/Adapt N」とは、「このパーマネントの上に+1/+1カウンターが置かれていないなら、これの上に+1/+1カウンターをN個置く。」を意味する。

701.44. 動員を行う/Amass

701.44a動員Nを行う/amass N」とは、「あなたが軍団・クリーチャーコントロールしていないなら、黒の0/0のゾンビ・軍団・クリーチャートークンを1体生成する。あなたコントロールしている軍団・クリーチャー1体を選ぶ。そのクリーチャーの上に+1/+1カウンターをN個置く。」を意味する。

701.44bあなた動員したその[サブタイプ]」という記載は、それの上にカウンターが置かれたかどうかには関係なく、あなたが選んだクリーチャーを参照する。

702. キーワード能力

702.1. ほとんどの能力は、カードルール文章に何をするかがそのまま書かれている。しかし、頻出の能力や定義するのにあまりにも多くの場所を必要とするような能力が存在するので、オブジェクトにはその能力の名前を「キーワード」として記載するだけにとどめる。しばしば、注釈文で意味が要約されていることがある。

702.1a 効果が「[キーワード能力]コスト/[keyword ability] cost」を参照している場合、そのキーワードの可変のコストだけを示す。

例:《縞痕のヴァロルズ》は「あなた墓地にある各クリーチャーカードは、それぞれ活用を持つ。活用 コストは、それ自身のマナ・コストに等しい」という能力を持つ。クリーチャーカード活用 コストは、そのマナ・コストに等しい量のマナであり、活用 能力起動コストはその量のマナと「あなた墓地からこのカード追放する」をあわせたものである。

702.1b オブジェクトに、そのオブジェクト特性その他ゲームの局面に関する情報に基づいてその能力内に含まれる変数を定義できるキーワード能力を得させる効果が存在する。それらの能力において、その変数の値は常時再計算する。

例:《火山の乱暴者》は「火の乱暴者は「エコー{X}」の能力を持つ。Xあなたライフ総量に等しい。」の能力を持つ。《火山の乱暴者》のエコー 能力誘発した時点であなたライフ総量が10点、解決時には5点だったとしたら、支払うべきエコーコストは{5}となる。

例:《火+氷》はそれぞれの半分のマナ・コストが{1}{R}と{1}{U}の分割カードである。《炎の中の過去》は「ターン終了時まで、あなた墓地にある各インスタントカードと各ソーサリーカードはそれぞれフラッシュバックを得る。フラッシュバックコストは、それぞれのマナ・コストに等しい。」という能力を持つ。《火+氷》はあなた墓地にある間「フラッシュバック{2}{U}{R}」を持つが、《火》を唱えることを選んだ場合、その結果となる呪文は「フラッシュバック{1}{R}」を持つ。

702.1c キーワード能力などを列記し、「についても同様である/the same is true for」とする効果が存在する。それらのキーワード能力に変種があってその効果がそのキーワードやそれに対応するキーワード・カウンターオブジェクトプレイヤー与えている場合、その効果はそのキーワードの該当する変種を与える。

例:《一枚岩の努力》は「各プレイヤーのアップキープの開始時に、あなたコントロールするいずれかのクリーチャー飛行を持っているなら、あなたコントロールするすべてのクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る。畏怖先制攻撃二段攻撃土地渡りプロテクショントランプル警戒についても同様である。

」というエンチャントである。この誘発型能力解決時に、そのコントローラーコントロールしているクリーチャーが持つ土地渡りプロテクションはそれぞれそのコントローラーコントロールしているクリーチャー与えられる。

702.1d 「[キーワード能力]を持つ/with [keyword ability]」「that has [keyword ability]」オブジェクトを参照する効果が存在する。これは、「[キーワード能力]能力を持つ」オブジェクト、と同義である。

702.2. 接死/Deathtouch

702.2a 接死常在型能力である。

702.2b 最後に状況起因処理をチェックした以降に接死を持つ発生源からのダメージ与えられた、タフネスが0よりも大きいクリーチャーは、状況起因処理によって破壊される。rule 704 参照。

702.2c 0点でない戦闘ダメージ接死を持つ発生源によってクリーチャーに割り振られた場合戦闘ダメージの割り振りが適正かどうかを判断する上で、それはそのクリーチャータフネスによらず致死ダメージとして扱われる。rule 510.1c-d 参照。

702.2d 接死ルールは接死 ダメージ与えオブジェクトがどの領域にあっても機能する。

702.2e 効果によってダメージ与える前にそのオブジェクト領域を変更した場合、そのオブジェクト接死を持つかどうかを決定するために最後の情報が用いられる。

702.2f 一つのオブジェクトに複数の接死があっても効果は変わらない。

702.3. 防衛/Defender

702.3a 防衛常在型能力である。

702.3b 防衛を持つクリーチャー攻撃に参加できない。

702.3c 1体のクリーチャーに複数の防衛 能力があっても意味はない。

702.4. 二段攻撃/Double Strike

702.4a 二段攻撃は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力である。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

702.4b 1体以上の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃(rule 702.7 参照)や二段攻撃を持っていた場合、そのステップ戦闘ダメージ与えるのは先制攻撃二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後に、戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが発生する。このステップ戦闘ダメージを割り振るのは、最初の戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃二段攻撃も持っていなかったか、この時点で二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後で、戦闘終了ステップに移行する。

702.4c 第1戦闘ダメージ・ステップの間に二段攻撃を失うと、第2戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージを割り振ることはできない。

702.4d 第1戦闘ダメージ・ステップ先制攻撃戦闘ダメージ与えクリーチャー二段攻撃与えると、そのクリーチャーは第2戦闘ダメージ・ステップにも戦闘ダメージ与えることができる。

702.4e 1体のクリーチャーに複数の二段攻撃があっても効果は変わらない。

702.5. エンチャント/Enchant

702.5a エンチャントは、「エンチャント [オブジェクトまたはプレイヤー]/Enchant [object or player]」と書かれる常在型能力である。エンチャント能力は、オーラ呪文対象に取れるものと、オーラエンチャントできるものを制限する。

702.5b オーラに関しては、rule 303エンチャント〕を参照。

702.5c オーラが複数のエンチャント能力を持っている場合、それらの全てが適用される。オーラ対象は、それら全ての限定に従わなければならない。オーラは全てのエンチャント能力に適合するオブジェクトまたはプレイヤーにしかエンチャントできない。

702.5d プレイヤーエンチャントできるオーラは、プレイヤー対象にでき、プレイヤーつけられる。その種のオーラパーマネント対象にせず、パーマネントつけられることはない。

702.6. 装備/Equip

702.6a 装備装備品カード起動型能力である。「装備 [コスト]/Equip [cost]」は、「[コスト]:あなたコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、このパーマネントをそれにつける。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.6b 装備品に関する更なる解説は、rule 301アーティファクト〕を参照。

702.6c 「[性質]クリーチャー装備/Equip [quality] creature」は、装備 能力の変種である。「[性質]クリーチャー装備 [コスト]/Equip [quality] [cost]」は、「[コスト]: あなたコントロールしている[性質]クリーチャー1体を対象とし、このパーマネントをそれにつける。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。この能力は、装備品つける先を制限するものではない。

702.6d 「[性質]クリーチャー装備能力装備 能力であり、「[性質]クリーチャー装備コスト装備 コストである。オブジェクト装備 能力プレイヤー起動することに影響する効果は、そのオブジェクトの「[性質]クリーチャー装備能力にも影響する。装備 コストを増減させる効果は、「[性質]クリーチャー装備コストも増減させる。

702.6e 単一のパーマネントに複数の装備 能力がある場合、そのいずれの装備 能力起動できる。

702.7. 先制攻撃/First Strike

702.7a 先制攻撃は、戦闘ダメージ・ステップのルールを変更する常在型能力である。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

702.7b 1体以上の攻撃クリーチャーまたはブロック・クリーチャーが、戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃二段攻撃(rule 702.4 参照)を持っていた場合、そのステップ戦闘ダメージ与えるのは先制攻撃二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後に、戦闘終了ステップに進む代わりに、第2戦闘ダメージ・ステップが発生する。このステップ戦闘ダメージを割り振るのは、最初の戦闘ダメージ・ステップの開始時に先制攻撃二段攻撃も持っていなかったか、この時点で二段攻撃を持っているクリーチャーだけである。そのステップの後で、戦闘終了ステップに移行する。

702.7c 第1戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージ与えられた後で先制攻撃を持たないクリーチャー先制攻撃を持たせたとしても、第2戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージ与えなくすることはできない。第1戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージ与えた後で先制攻撃を持つクリーチャーから先制攻撃を取り除いたとしても、第2戦闘ダメージ・ステップ戦闘ダメージ与えることはできない(二段攻撃を持つ場合を除く)。

702.7d 1体のクリーチャーに複数の先制攻撃があっても効果は変わらない。

702.8. 瞬速/Flash

702.8a 瞬速は、その能力を持つカードプレイすることのできるあらゆる領域で機能する常在型能力である。「瞬速/Flash」は、「あなたはこのカードを、あなたインスタント唱えられるときならいつでもプレイしてよい。」ということを意味する。

702.8b 一つのオブジェクトに複数の瞬速があっても効果は変わらない。

702.9. 飛行/Flying

702.9a 飛行回避能力である。

702.9b 飛行を持つクリーチャー飛行到達を持たないクリーチャーにはブロックされない飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーブロックできる。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕、rule 702.17到達〕参照。

702.9c 1体のクリーチャーに複数の飛行があっても効果は変わらない。

702.10. 速攻/Haste

702.10a 速攻常在型能力である。

702.10b 速攻を持つクリーチャーは、そのコントローラーの最新のターンの最初から継続してコントロールされていない場合でも、攻撃することができる。(rule 302.6 参照。)

702.10c 速攻を持つクリーチャーは、そのコントローラーの最新のターンの最初から継続してコントロールされていない場合でも、コストタップ・シンボルアンタップ・シンボルを含む能力起動することができる。(rule 302.6 参照。)

702.10d 1体のクリーチャーに複数の速攻があっても効果は変わらない。

702.11. 呪禁/Hexproof

702.11a 呪禁常在型能力である。

702.11b パーマネントが持つ呪禁は「このパーマネントあなた対戦相手コントロールしている呪文能力対象にならない」を意味する。

702.11c プレイヤーが持つ呪禁は「あなたあなた対戦相手コントロールしている呪文能力対象にならない」を意味する。

702.11d 「[性質]からの呪禁/Hexproof from [quality]」は呪禁 能力の変種である。パーマネントが持つ「[性質]からの呪禁」は、「このパーマネントは、対戦相手コントロールしている[性質]呪文対戦相手コントロールしている[性質]発生源からの能力対象にならない。」を意味する。「[性質]からの呪禁能力呪禁 能力である。

702.11e オブジェクト呪禁を失わせる効果は、そのオブジェクトからすべての「[性質]からの呪禁能力を失わせる。プレイヤー呪禁を持つクリーチャー呪禁を持たないかのように 対象にしてよいとする効果は、プレイヤーに「[性質]からの呪禁能力を持つクリーチャーを選んでもよくする。呪禁を持つカード効果は「[性質]からの呪禁能力を持つカードせる。

702.11f 「[性質A]からと[性質B]からの呪禁/Hexproof from [quality A] and from [quality B]」は、「[性質A]からの呪禁」と「[性質B]からの呪禁」の省略であり、2つの別個の呪禁 能力として働く。効果によって、そのようなオブジェクトが[性質A]からの呪禁を失った場合も、そのオブジェクトは[効果B]からの呪禁を持ったままである。

702.11g 1つのパーマネントや1人のプレイヤーに同一の呪禁 能力が複数あっても効果は変わらない。

702.12. 破壊不能/Indestructible

702.12a 破壊不能常在型能力である。

702.12b 破壊不能を持つパーマネント破壊されない。そのパーマネント致死ダメージ破壊されることもなく、致死ダメージをチェックする状況起因処理を無視する(rule 704.5g 参照)。

702.12c 1つのパーマネントに複数の破壊不能があっても効果は変わらない。

702.13. 威嚇/Intimidate

702.13a 威嚇回避能力である。

702.13b 威嚇を持つクリーチャーは、アーティファクト・クリーチャーと、そのクリーチャーを共有するクリーチャーにしかブロックされない。(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

702.13c 1体のクリーチャーに複数の威嚇があっても効果は変わらない。

702.14. 土地渡り/Landwalk

702.14a 土地渡りは、オブジェクトルール文章に「[タイプ]渡り/[type]walk」と書かれる能力の総称である。通常は、[タイプ]部分はサブタイプであるが、土地というカード・タイプ、いずれかの土地タイプ特殊タイプ、あるいはそれらの組み合わせが存在しうる。

702.14b 土地渡り回避能力である。

702.14c 土地渡りを持つクリーチャーは、防御プレイヤーが指定されたサブタイプを持つ(「島渡り」)、指定された特殊タイプを持つ(「伝説の 土地渡り」)、指定された特殊タイプを持たない(「基本でない土地渡り」)、指定された特殊タイプサブタイプの両方を持つ(「氷雪沼渡り」)、といった条件に合致する土地を一つでもコントロールしている限りブロックされない(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)。

702.14d 土地渡り 能力は互いを「相殺」しない。

例:氷雪 森渡りを持つクリーチャーコントロールしている場合防御プレイヤー氷雪 コントロールしているなら、そのプレイヤーコントロールしていて氷雪 森渡りを持つクリーチャーにさえもブロックされない

702.14e 1体のクリーチャーに同じ土地渡りを複数持たせても効果は変わらない。

702.15. 絆魂/Lifelink

702.15a 絆魂常在型能力である。

702.15b 絆魂を持つ発生源が与えダメージは、その発生源のコントローラー、あるいはコントローラーがいない場合はそのオーナーライフを、その点数に等しい点数だけ増加させる(これは、そのダメージにより発生する他の結果に追加される)。rule 120.3 参照。

702.15c 効果ダメージ与えさせる前にそのパーマネント戦場を離れ場合絆魂を持つかどうかを決定するために最後の情報を用いる。

702.15d 絆魂のルールは、ダメージ与え絆魂を持つオブジェクトがどの領域にあっても機能する。

702.15e 絆魂を持つ複数の発生源が同時にダメージ与え場合、それぞれは別個にライフを得るイベントを作る(rule 119.9-10 参照)。

例:「あなたライフを得るたび、アジャニの群れ仲間の上に+1/+1カウンターを1個置く」という能力を持つ《アジャニの群れ仲間》と、絆魂を持つクリーチャー2体をコントロールしているプレイヤーがいる。その絆魂を持つクリーチャーが同時に戦闘ダメージ与え場合、《アジャニの群れ仲間》の能力は2回誘発する。

702.15e 一つのオブジェクトに複数の絆魂があっても効果は変わらない。

702.16. プロテクション/Protection

702.16a プロテクション常在型能力であり、「プロテクション([性質])/Protection from [性質]」と書かれる。この性質は通常はであるが(例えば「プロテクション(黒)」)、どのような特性値や情報であってもよい。この性質がカード名と偶然一致した場合プロテクション 能力カード名を明白に参照している場合にのみカード名として扱う。この性質がカード・タイプサブタイプ特殊タイプである場合プロテクションは、そのカード・タイプサブタイプ特殊タイプを持つパーマネントだけでなく、戦場以外の領域にある発生源に適用される。これは rule 109.2 の例外である。

702.16b プロテクションを持つパーマネントプレイヤーは、記述された性質を持つ呪文対象にならず、記述された性質を持つ能力の発生源からの能力対象にもならない。

702.16c プロテクションを持つパーマネントプレイヤーは、記述された性質を持つオーラによってエンチャントされることもない。プロテクションを持つパーマネントつけられているその種のオーラ状況起因処理によりオーナー墓地に置かれる。(rule 704状況起因処理〕参照。)

702.16d プロテクションを持つパーマネントは、記述された性質を持つ装備品装備できず、記述された性質を持つ城砦城砦化されない。そのような状況にある装備品城砦は、状況起因処理でそのパーマネントからはずれるが、戦場に残る。rule 704状況起因処理〕参照。

702.16e プロテクションを持つパーマネントプレイヤーは、記述された性質を持つダメージの発生源から与えられる全てのダメージ軽減する。

702.16f プロテクションを持つ攻撃クリーチャーは、記述された性質を持つクリーチャーによってブロックされない

702.16gプロテクション([値A])、プロテクション([値B])」は、英語版では「Protection from [値A] and from [値B]」と書かれている。これは2つの独立したプロテクション 能力である。この類の能力を持つオブジェクトから「プロテクション([値A])」を失わせる効果があった場合、そのオブジェクトは「プロテクション([値B])」を持ったままである。

702.16hプロテクション(すべての[特性])/Protection from all [特性]」は、「プロテクション([値A])」「プロテクション([値B])」……と、その特性の取り得るすべての値に対するものの省略形である。これはそれぞれに独立したプロテクション 能力である。この類の能力を持つオブジェクトから「プロテクション([値A])」を失わせる効果があった場合、そのオブジェクトは「プロテクション([値B」)」「プロテクション([値C])」……を持ったままである。

702.16i 英語で「Protection from each [set of characteristics, qualities, or players]」と書かれている場合、それは列記された特性や性質やプレイヤーそれぞれに対するプロテクション 能力省略形であり、複数のプロテクション 能力として働く。

702.16jプロテクション(すべて)/Protection from everything」は、プロテクションの一種である。プロテクション(すべて)を持つパーマネントは、特性値がどうであるかに関わらず、すべてのオブジェクトに対するプロテクションを持つ。その種のパーマネントは、呪文能力対象にならず、オーラエンチャントされず、装備品装備せず、城砦によって城砦化されず、クリーチャーブロックされず、与えられるすべてのダメージ軽減される。

702.16kプロテクション(特定のプレイヤー)/Protection from [a player]」は、プロテクションの一種である。プロテクション(特定のプレイヤー)を持つパーマネントは、プロテクション(そのプレイヤーコントロールしている各オブジェクト)、プロテクション(そのプレイヤーオーナーであり他のプレイヤーコントロールしていない各オブジェクト)を、そのオブジェクト特性に因らずに持つ。その種のパーマネントはそのプレイヤーコントロールしている呪文能力対象にならず、そのプレイヤーコントロールしているオーラエンチャントされず、そのプレイヤーコントロールしている装備品装備できず、そのプレイヤーコントロールしている城砦城砦化されず、そのプレイヤーコントロールしているクリーチャーブロックされず、そのプレイヤーコントロールしている、あるいはそのプレイヤーオーナーであり他のプレイヤーコントロールしていない、発生源の与えダメージはすべて軽減される。

702.16m 同一のクリーチャープレイヤーに、同じ性質に対する複数のプロテクションがあっても効果は変わらない。

702.16n エンチャントされているクリーチャープロテクションを得させるとともに「この効果は〜を取り除かない/this effect doesn't remove」として特定のオーラオーラ全てを取り除かないとしているものがある。これは、そのオーラはそのクリーチャーを適正にエンチャントでき、状況起因処理によってオーナー墓地に置かれることはない、ということを意味する。そのクリーチャーが他にその性質に対するプロテクションを持っていた場合、それらのプロテクションは通常通りオーラに作用する。

702.17. 到達/Reach

702.17a 到達常在型能力である。

702.17b 飛行を持つクリーチャーは、飛行到達も持たないクリーチャーによってブロックされないrule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕、rule 702.10速攻〕参照。

702.17c 同一のクリーチャーに複数の到達 能力があっても意味はない。

702.18. 被覆/Shroud

702.18a 被覆常在型能力である。被覆は、「このパーマネントまたはプレイヤー呪文能力対象にならない」を意味する。

702.18b 同一のパーマネントまたはプレイヤーに複数の被覆があっても意味はない。

702.19. トランプル/Trample

702.19a トランプルは、攻撃クリーチャー戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。トランプルは、ブロック時や戦闘ダメージ以外のダメージ与えたりする時には特別な影響を及ぼさない。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

702.19b トランプルを持つ攻撃クリーチャーコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合攻撃クリーチャーコントローラーは、余剰のダメージを、ブロック・クリーチャー防御プレイヤーまたは攻撃しているプレインズウォーカーに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤープレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。

例:クリーチャーを追加で1体ブロックできる2/2クリーチャーが、1/1で能力を持たないクリーチャーと、3/3でトランプルを持ったクリーチャーとをブロックしたとする。攻撃 プレイヤーは、第1の攻撃クリーチャーからの1点のダメージと第2の攻撃クリーチャーからの1点のダメージブロック・クリーチャーに、そしてトランプルを持つクリーチャーからの2点のダメージ防御プレイヤーに、それぞれ割り振ることができる。

例:トランプルを持つ6/6の緑クリーチャープロテクション(緑)を持つ2/2のクリーチャー1体にブロックされた場合攻撃クリーチャーコントローラーブロック・クリーチャーに、プロテクション 能力によって軽減されることになるダメージを最低2点割り振らなければならない。攻撃クリーチャーコントローラーは、残りのダメージ防御プレイヤーブロック・クリーチャーに好きなようにに割り振ることができる。

702.19c トランプルを持つ攻撃クリーチャーブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る時点でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージは全て攻撃した先の、プレイヤープレインズウォーカーに割り振られる。

702.19d トランプルを持ったクリーチャープレインズウォーカー攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦闘から離れていたり、プレインズウォーカー忠誠度以上の戦闘ダメージを割り振れる状態であったりしても、戦闘ダメージ防御プレイヤーに割り振ることはできない。

702.19e 1体のクリーチャーに複数のトランプルがあっても効果は変わらない。

702.20. 警戒/Vigilance

702.20a 警戒攻撃宣言ステップにおけるルールを修正する常在型能力である。

702.20b 警戒を持つクリーチャーは、攻撃に参加してもタップしない。rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

702.20c 1体のクリーチャーに複数の警戒 能力があっても意味はない。

702.21. バンド/Banding

702.21a バンドは戦闘のルールを変更する常在型能力である。

702.21b他の〜とのバンド/Bands with other」は、バンドの特殊な一形態である。何らかの効果によってパーマネントバンドを失う場合他の〜とのバンドもまた失われる。

702.21c プレイヤー攻撃クリーチャーを指定するときに、バンドを持つクリーチャーを望む数と、1体までのバンドを持たない(「他の〜とのバンド」を持っていても)クリーチャーを1つの「バンド」として指定してもよい。また、「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャー1体以上を含む望む数の[性質]クリーチャーを1つの「バンド」として指定してもよい。プレイヤーは同時にいくつの攻撃 バンドを指定してもよいが、クリーチャーは同時に2つ以上のバンドに所属することはできない。(防御プレイヤーバンドを宣言できない。しかし異なる方法でバンドを使うことができる。rule 702.21j 参照。

702.21d 1つのバンドに含まれるすべてのクリーチャーは、プレイヤー1人またはプレインズウォーカー1体を攻撃しなければならない。

702.21e 攻撃 バンドが宣言されると、何らかの方法でバンド内のクリーチャーからバンド 能力や「他の〜とのバンド能力が失われたとしても、戦闘の間ずっと残る。

702.21f 戦闘から取り除かれた攻撃クリーチャーは、バンドからも取り除かれる。

702.21g バンドによって攻撃クリーチャー能力を分け合ったり、能力を失ったりすることはない。バンドに所属する攻撃クリーチャーは、それぞれ別々のパーマネントである。

702.21h 攻撃クリーチャーの1体がクリーチャーによってブロックされると、同じバンドに属する他のそれぞれのクリーチャーもその攻撃クリーチャーと同じブロック・クリーチャーによってブロックされる。

例:プレイヤーが、飛行を持つクリーチャー沼渡りを持つクリーチャーで構成されたバンド攻撃する。防御プレイヤーは、コントロールしているとしても、飛行 クリーチャーブロックすることは可能である。防御プレイヤーがそうした場合沼渡りを持つクリーチャーも、同じようにブロック・クリーチャーによってブロックされる。

702.21i バンドを構成しているクリーチャーの1体が効果によってブロックされた場合、そのバンド全体がブロックされる。

702.21j 戦闘ダメージ・ステップの間、攻撃クリーチャーバンドを持つクリーチャーブロックされた場合、あるいは「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャーと他の[性質]クリーチャーの両方によってブロックされた場合、(アクティブ・プレイヤーでなく)防御プレイヤー攻撃クリーチャーダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャー戦闘ダメージを、ブロックしているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。これは rule 510.1c で示した手順の例外である。

702.21k 戦闘ダメージ・ステップの間、ブロック・クリーチャーバンドを持つクリーチャーブロックした場合、あるいは「他の[性質]とのバンド」を持つ[性質]クリーチャーと他の[性質]クリーチャーの両方をブロックした場合、(防御プレイヤーでなく)アクティブ・プレイヤーブロック・クリーチャーダメージの割り振りを決める。そのプレイヤーはそのクリーチャー戦闘ダメージを、それにブロックされているクリーチャーすべての中で任意に割り振ることができる。これは rule 510.1d で示した手順の例外である。

702.21m 1体のクリーチャーに複数のバンド 能力があっても意味はない。1体のクリーチャーに同じ「他の〜とのバンド能力が複数あっても意味はない。

702.22. ランページ/Rampage

702.22a ランページ誘発型能力である。「ランページ N/Rampage N」は、「このクリーチャーブロックされるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーブロックしている2体め以降のクリーチャー1体ごとに+N/+Nの修整を受ける」ということを意味する。(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

702.22b ランページのボーナスは戦闘のたび、誘発型能力解決される時に一回だけ計算する。その後にブロック・クリーチャーが追加、もしくは取り除かれてもその戦闘中はボーナスは変わらない。

702.22c クリーチャーが複数のランページを持つ場合、それぞれが別々に誘発する。

702.23. 累加アップキープ/Cumulative Upkeep

702.23a 累加アップキープは、パーマネントに上昇するコストを負わせる誘発型能力である。「累加アップキープ:[コスト]/Cumulative upkeep ─ [cost]」という表記は、「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネント戦場にある場合、「経年/age」カウンターを1個このパーマネントの上に置く。このパーマネントの上にある経年カウンター一つごとに[コスト]を支払ってもよい。そうしなければ、これを生け贄に捧げる」ということを意味する。[コスト]に選択肢がある場合、各選択は各経年カウンターに対して別々に行なわれ、その後全体のコストを一度に支払うか、まったく支払わないかのどちらかを行なうことになる。一部のみの支払いは認められない。

例:クリーチャーが「累加アップキープ {W}か{U}」を持ち、その上に経年カウンターが2個置かれている。この能力誘発して解決された場合、そのクリーチャーコントローラーはその上に経年カウンターを1個置き、そのクリーチャー戦場に残すために{W}{W}{W}か{W}{W}{U}か{W}{U}{U}か{U}{U}{U}を支払うことができる。

例:クリーチャーが「累加アップキープクリーチャー1体を生け贄に捧げる」を持ち、その上に経年カウンターが1個置かれている場合、この能力誘発して解決された時点で、そのコントローラーは同一のクリーチャーを2回生け贄に捧げることを選択することはできない。2体のクリーチャー生け贄に捧げるか、累加アップキープを持つクリーチャー生け贄に捧げるかのいずれかをしなければならない。

702.23b パーマネントに複数の累加アップキープがある場合、それぞれが別々に誘発する。しかしながら、経年カウンターはどの特定の能力にも関係づけられていないので、それぞれの累加アップキープ解決時に、パーマネントの上にある経年カウンターの総数を数える。

例:「累加アップキープ:1点のライフ支払う」という能力を2つ持っているクリーチャーがあり、現在その上には、経年カウンターは存在しない。今、この2つの能力誘発したとする。一つめの能力解決されるとき、そのコントローラーカウンターを乗せ、1点のライフ支払うことを選択した。二つめの能力解決されるとき、さらに一つのカウンターを乗せるので、ライフ支払いは2点となる。

702.24. 側面攻撃/Flanking

702.24a 側面攻撃は、ブロック・クリーチャー指定ステップ中に誘発する誘発型能力である。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。側面攻撃は、「このクリーチャー側面攻撃を持たないクリーチャー1体にブロックされるたび、ターン終了時まで、そのブロック・クリーチャーは-1/-1の修整を受ける」を意味する。

702.24b 1体のクリーチャー側面攻撃を複数持つ場合、それぞれが独立に誘発する。

702.25. フェイジング/Phasing

702.25a フェイジングは、アンタップ・ステップのルールを変更する常在型能力である。各プレイヤーアンタップ・ステップの間に、アクティブ・プレイヤーパーマネントアンタップする前に、そのプレイヤーコントロールしていてフェイジングを持ったパーマネントフェイズ・イン状態にあるものは「フェイズ・アウト/phase out」する。同時に、そのプレイヤーコントロール下でフェイズ・アウトしていたフェイズ・アウト状態のパーマネントは「フェイズ・イン/phase in」する。

702.25b パーマネントフェイズ・アウトすると、その位相は「フェイズ・アウト」になる。特にフェイズ・アウト状態のパーマネントについて述べているルールや効果を除いては、フェイズ・アウト状態のパーマネントは存在しないかのように扱う。他の何かに影響を及ぼすことも、何かによって影響を受けることもない。フェイズ・アウトしたパーマネント戦闘から取り除かれる(rule 506.4 参照)。

例:あなたが3体のクリーチャーコントロールしていて、そのうち1体がフェイズ・アウトしている。「あなたコントロールしているクリーチャー1体につき1枚のカードく」という呪文唱え場合く枚数は2枚である。

例:あなたは、フェイズ・アウト状態のクリーチャーコントロールしている。「すべてのクリーチャー破壊する」という呪文唱えても、フェイズ・アウト状態のクリーチャー破壊されない。

702.25c パーマネントフェイズ・インすると、その位相は「フェイズ・イン」に変わる。ゲームはそれが存在するものとして扱う。

702.25d フェイズ・アウト状態の間は戦場にもなければそのコントローラーコントロール下にもないかのように扱うが、フェイジングイベントパーマネント領域コントロールを変化させるものではない。領域変更誘発は、パーマネントフェイズ・アウトしたりフェイズ・インしたりしても誘発しない。トークンフェイズ・アウト中も戦場に存在し続ける。フェイズ・アウト状態の間も、カウンターはそのパーマネントに載ったままである。フェイズ・イン状態のパーマネントの来歴を確認する効果は、フェイジングイベントを、そのパーマネント戦場を離れたり戦場に出たりしたものとしては扱わない。

702.25e 呪文能力解決によって発生した継続的効果オブジェクト特性を変更したりコントローラーを変更したりしていた場合フェイズ・アウトしているパーマネントはその影響を受けるオブジェクト群に含まれない。これには、そのパーマネントフェイズ・アウトしていることを明示しているのでないかぎり、そのパーマネントを指定して参照する継続的効果も含まれる。

702.25f パーマネントフェイズ・アウトしている間に、そのパーマネントに影響を及ぼしている継続的効果の期限が切れることがある。その場合、そのパーマネントフェイズ・インしてきたときにはもうその効果は影響を及ぼさない。特に、そのパーマネントを確認する「〜し続けている限り/for as long as」という期限(rule 611.2b 参照)は、そのパーマネントフェイズ・アウトすると見失うので終わりになる。

702.25g パーマネントフェイズ・アウトすると、そのパーマネントについていたオーラ装備品城砦は同時にフェイズ・アウトする。この方法でのフェイズ・アウトを「間接的に」フェイズ・アウトすると言う。間接的にフェイズ・アウトしたオーラ装備品城砦はそれ自身でフェイズ・インすることはなく、そのついているパーマネントと一緒にフェイズ・インしてくる。

702.25h あるオブジェクトが直接と間接の両方で同時にフェイズ・アウトした場合、それは間接的にフェイズ・アウトしている。

702.25i オーラ装備品城砦が直接フェイズ・アウトした場合フェイズ・アウトするときについていたオブジェクトが同じ領域にあるなら(プレイヤーであればゲームに残っているなら)それについた状態でフェイズ・インする。そうでなければ、そのオーラ装備品城砦はついていない状態でフェイズ・インする。必要であれば、状況起因処理が適用される。(rule 704.5mrule 704.5n 参照。)

702.25j パーマネントオブジェクトについたとき、あるいははずれたときに誘発する能力は、そのパーマネントフェイズ・イン、あるいはフェイズ・アウトしたときには誘発しない。

702.25k フェイズ・アウトしているパーマネントは、そのオーナーがゲームから除外された場合、一緒にゲームから除外される。これは領域変更誘発誘発させない。rule 800.4 参照。

702.25m 効果によってプレイヤーアンタップ・ステップ飛ばされた場合、そのターン、フェイジングイベントは発生しない。

702.25n 多人数戦において、プレイヤーがゲームから除外されたとき、ゲームルールによってフェイズ・アウトしているパーマネントがゲームを離れたり追放されたりすることがある(rule 800.4a, 800.4c 参照)。フェイズ・アウトしているパーマネントが、ゲームから除外されたプレイヤーコントロール下でフェイズ・アウトしていたなら、そのパーマネントは、そのプレイヤーの次のターンが始まるべきタイミングの次のアンタップ・ステップフェイズ・インする。

702.25p パーマネント1つに複数のフェイジングがあっても意味はない。

702.26. バイバック/Buyback

702.26a バイバックは、ある種のインスタントソーサリーに存在し、スタックにある間に機能する常在型能力2つからなる。「バイバック[コスト]/Buyback [cost]」は、「あなたは、この呪文唱えるに際して追加で[コスト]を支払ってもよい」と「バイバックコスト支払われているなら、この呪文解決に際し、この呪文をそのオーナー墓地に置く代わりにそのプレイヤー手札に戻す」ということを意味する。呪文バイバックコスト支払いは、rule 601.2brule 601.2f-h に示された追加コスト支払いに関するルールに従う。

702.27. シャドー/Shadow

702.27a シャドー回避能力である。

702.27b シャドーを持つクリーチャーシャドーを持たないクリーチャーブロックされず、シャドーを持たないクリーチャーシャドーを持つクリーチャーブロックされないrule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

702.27c 1体のクリーチャーシャドーを複数持っても意味はない。

702.28. サイクリング/Cycling

702.28a サイクリングは、サイクリングを持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「サイクリング [コスト]/cycling [cost]」は、「[コスト], 手札からこのカード捨てる:カードを1枚く。」を意味する。

702.28b サイクリングはそのカード手札にあるときにしか起動できないが、オブジェクト戦場やその他すべての領域にあるときにも存在しつづける。従って、サイクリングを持つオブジェクトは、起動型能力を持つオブジェクトに影響を及ぼす効果の影響を受ける。

702.28c サイクリングを持つカードの中には、サイクリングしたときに誘発する能力を持つものがある。「あなたが[このカード]をサイクリングしたとき、/When you cycle [this card]」とは、「あなたが[このカード]をサイクリング 能力起動コスト支払うために捨てたとき、」を意味する。この種の能力は、そのカードサイクリングによって移動した先の領域から誘発する。

702.28d プレイヤーが「捨てるかサイクリングしたとき」に誘発する能力を持つカードが存在する。この種の能力は、そのカードサイクリングしたときにも1回だけ誘発する。

702.28e タイプ・サイクリングは、サイクリング 能力の一種である。「[タイプ]サイクリング [コスト]/[type]cycling [cost]」は「[コスト], このカードあなた手札から捨てる:あなたライブラリーから[タイプ]カードを1枚し、公開してあなた手札に加える。その後、あなたライブラリー切り直す。」を意味する。通常、このタイプサブタイプであるが(「山サイクリング」など)、カード・タイプサブタイプ特殊タイプ、あるいははそれらの組み合わせであり得る(「基本土地サイクリング」など)。

702.28f タイプ・サイクリング 能力サイクリング 能力である。タイプ・サイクリングコストサイクリングコストである。いずれかのプレイヤーカードサイクリングしたときに誘発するカードは、タイプ・サイクリング 能力起動コストとしてカード捨てられたときにも誘発する。サイクリングを禁止する効果によって、タイプ・サイクリング 能力起動も禁止される。サイクリングコストを増加させたり減少させたりする効果は、タイプ・サイクリングコストを増加させたり減少させたりする。サイクリングを持つカード効果は、タイプ・サイクリングを持つカードを見つける。

702.29. エコー/Echo

702.29a エコー誘発型能力である。「エコー [コスト]/echo [cost]」と書かれていた場合、それは「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントが直前のあなたのアップキープの開始時よりも後にあなたコントロール下になっていた場合、[コスト]を支払わない限りこれを生け贄に捧げる」ということを意味する。

702.29b ウルザ・ブロックカードエコー 能力を持っているものは、エコーコストが記載されていない。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正され、それぞれがそのマナ・コストに等しいエコーコストを持つようになった。

702.30. 馬術/Horsemanship

702.30a 馬術回避能力である。

702.30b 馬術を持つクリーチャーは、馬術を持たないクリーチャーによってブロックされない馬術を持つクリーチャーは、馬術を持つクリーチャーも持たないクリーチャーブロックできる。(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

702.30c 1体のクリーチャーに複数の馬術があっても意味はない。

702.31. 消散/Fading

702.31a 消散は2つの能力を表すキーワードである。「消散 N/Fading N」は、「このパーマネントは、その上に消散/FadeカウンターがN個置かれた状態で戦場に出る」「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上から消散 カウンターを1個取り除く。消散 カウンターを取り除けないなら、このパーマネント生け贄に捧げる」ということを意味する。

702.32. キッカー/Kicker

702.32a キッカーは、それを持つ呪文スタック上にある間に機能する常在型能力である。「キッカー [コスト]/Kicker [コスト]」は、「この呪文唱えるに際し、あなたはさらに[コスト]を支払ってもよい」ということを意味する。呪文キッカーコスト支払いは、rule 601.2brule 601.2f-h に示された追加コスト支払いに関するルールに従う。

702.32bキッカー[コスト1]か[コスト2]かその両方/Kicker [cost 1] and/or [cost 2]」は、「キッカー[コスト1]、キッカー[コスト2]/Kicker [cost 1], kicker [cost 2]」と同義である。

702.32c 多重キッカー 能力は、キッカー 能力の一種である。「多重キッカー [コスト]/Mutikicker [コスト]」は「この呪文唱えるに際し、あなたは追加で[コスト]を望む回数支払ってもよい。」ということを意味する。多重キッカーコストキッカーコストである。

702.32d 呪文コントローラー呪文キッカーコスト支払う意図を宣言した場合、その呪文は「キッカーされた」状態になる。呪文が2つのキッカーコストを持っていたり多重キッカーを持っていたりする場合、それは複数回キッカーされ得る。rule 601.2b 参照。

702.32e キッカー多重キッカーを持つオブジェクトは、キッカーされたときに起こることを特定する、追加の能力を持っている。それらの能力はそのオブジェクトに記載されているキッカー 能力多重キッカー 能力と関連しており、その特定のキッカー 能力多重キッカー 能力のみを参照する。rule 607〔関連している能力〕参照。

702.32f 複数のキッカーコストを持つオブジェクトは、それぞれのキッカーコスト対応する能力を持っている。それらの能力には、「[A]でキッカーされていたなら(場合)/if it was kicked with its [A] kicker」と「[B]でキッカーされていたなら(場合)/if it was kicked with its [B] kicker」という語句が含まれている。AとBはそれぞれカードに記されているキッカーコストである。それらの能力は、対応するキッカー 能力に関連している。

702.32g 呪文能力の一部がキッカーされた場合にのみ効果を持つ場合、その部分が対象を取っていたら、その呪文キッカーされた場合にのみそれらの対象を選ぶ。そうでない場合呪文はそれらの対象を取らないものとして唱えられる。rule 601.2c 参照。

702.33. フラッシュバック/Flashback

702.33a フラッシュバックは、ある種のインスタントソーサリーカードに存在する、2つの常在型能力を表すキーワードであり、その1つはそのカード墓地にある間に機能し、もう1つはそのカードスタックにある間に機能する。「フラッシュバック [コスト]/Flashback [cost]」は、「このカードマナ・コストを払うのではなく[コスト]を支払うことで、あなたはこのカード墓地から唱えてもよい」「フラッシュバックコスト支払われているなら、このカードスタックから離れるなら、他の場所に移動させるかわりに追放する」ということを意味する。フラッシュバック 能力を使って呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の代替コスト支払うことに関するルールに従う。

702.34. マッドネス/Madness

702.34a マッドネスは二つの能力からなるキーワードである。一つは、カード手札にあるときに影響を及ぼす常在型能力、もう一つは、一番目の能力が適用されたときに機能する誘発型能力である。「マッドネス [コスト]/Madness [cost]」は、「プレイヤーがこのカード捨てるなら、このカード捨てられるが、このカード墓地に置く代わりに 追放する」と「このカードがこの方法で追放されたとき、オーナーは、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことでこのカード唱えてもよい。そうしないなら、そのプレイヤーはこのカードを自分の墓地に置く」の二つの意味を持つ。

702.34b マッドネス 能力呪文唱え場合は、rule 601.2b および rule 601.2f-h の代替コストのルールに従う。

702.34c マッドネス誘発型能力解決後に、その追放されたカード唱えられることなく公開領域に移動した場合捨てられたカードを参照する効果はそのオブジェクトを見つけることができる(rule 400.7i 参照)。

702.35. 畏怖/Fear

702.35a 畏怖回避能力である。

702.35b 畏怖を持つクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってブロックされない。(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

702.35c 1体のクリーチャーに複数の畏怖があっても意味はない。

702.36. 変異/Morph

702.36a 変異は、その能力を持つカードプレイできるすべての領域で機能する常在型能力であり、その効果は、そのカード裏向きである時ならいつでも機能する。「変異 [コスト]/Morph [cost]」は、「あなたはこのカードを、本来のマナ・コストではなく{3}を支払うことで、裏向きで2/2の、文章やカード名サブタイプマナ・コストを持たないクリーチャーとして唱えられる。」という意味である。(rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。)

702.36b 大変異は、変異 能力の変種である。「大変異 [コスト]/Megamorph [cost]」は、「あなたはこのカードを、本来のマナ・コストではなく{3}を支払うことで、裏向きで2/2の、文章やカード名サブタイプマナ・コストを持たないクリーチャーとして唱えられる。」と「このパーマネントオモテ向きになるに際し、オモテ向きになるためにこれの大変異 コスト支払っていたならば、+1/+1カウンターを1個これの上に置く。」という意味である。大変異 コスト変異 コストである。

702.36c 変異 能力を使ってカード唱えるには、まずそれを裏向きにする。それは、文章やカード名サブタイプマナ・コストを持たない、2/2の裏向きクリーチャーカードとなる。(そのカードオモテ向きの時の特性ではなく)それらの特性を持つカード唱えることに適用される効果や禁止が、このカード唱える際に適用される。これらの値はオブジェクト特性コピー可能な値である。(rule 613継続的効果の相互作用〕、rule 706オブジェクトコピー〕参照。)それを(同じ特性を持つ裏向き呪文として)スタックに積み、本来のマナ・コストではなく{3}を支払う。これは、代替コストのルールに則って処理される。変異 能力を持つカードプレイできる領域ならどの領域からでも、変異 能力を使ってそのカード唱えることができる。その呪文解決されたとき、それは呪文のときと同じ特性をもったまま戦場に出る。変異効果は、このパーマネント裏向きである場合常に適用され、オモテ向きになったときに終わる。

702.36d 通常、カード裏向き唱えることはできない。変異 能力があれば可能である。

702.36e あなた優先権を持つときならいつでも、あなた変異 能力を持つ裏向きパーマネントオモテ向きにしてよい。これは特別な処理であり、スタックを用いない(rule 116 参照)。そうするには、そのパーマネントオモテ向きになった場合変異 コストが何であるかをすべてのプレイヤーに示し、それを支払い、そのパーマネントオモテ向きにする。(そのパーマネントオモテ向きになった場合変異 コストを持たない場合、この方法でオモテ向きにすることはできない。)変異効果は終了し、その通常の特性を取り戻す。そのパーマネント戦場に出たときに誘発される能力は、オモテ向きになったときには誘発されず、効果を発揮しない。そのパーマネントはすでに戦場に出ているからである。

702.36f パーマネント変異 コストXを含み、そのパーマネントの他の能力Xを参照していることがある。それらの能力Xは、変異特別な処理を行なった際に選ばれた値と等しい。

702.36g 変異 能力を持つカード唱えることに関する詳細は、rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

702.37. 増幅/Amplify

702.37a 増幅常在型能力である。「増幅 N/Amplify N」は、「このオブジェクト戦場に出るに際し、あなた手札にあるそのオブジェクトと同じクリーチャー・タイプを持つカードを望む枚数公開する。このパーマネントは、これにより公開されたカード1枚につきN個の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。このカード自身や、このカードと同時に戦場に出カード公開することはできない。」という意味である。

702.37b クリーチャーに複数の増幅 能力がある場合、それぞれは個別に機能する。

702.38. 挑発/Provoke

702.38a 挑発誘発型能力である。挑発は「このクリーチャー攻撃に参加するたび、あなたは『防御プレイヤーコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それはこの戦闘の間、可能ならこのクリーチャーブロックする。』を選んでもよい。そうしたなら、そのクリーチャーアンタップする。」を意味する。

702.38b 1体のクリーチャーに複数の挑発がある場合、それぞれは個別に誘発する。

702.39. ストーム/Storm

702.39a ストームは、スタック上で機能する誘発型能力である。「ストーム/Storm」は「あなたがこの呪文唱えたとき、このターンにこの呪文より前に唱えられた呪文1つにつき、これをコピーする。この呪文対象を取るなら、あなたはそれぞれのコピー対象を選びなおしてもよい。」を意味する。

702.39b 1つの呪文に複数のストームがある場合、それぞれは個別に誘発する。

702.40. 親和/Affinity

702.40a 親和は、親和を持つ呪文スタックにある間に機能する常在型能力である。「親和([文章])/Affinity for [文章]」は、「この呪文唱えるためのコストは、あなたコントロールしている[文章]1つにつき{1}少なくなる。」を意味する。

702.40b 呪文が複数の親和を持つなら、それらはそれぞれ適用される。

702.41. 双呪/Entwine

702.41a 双呪呪文スタックにある間に機能する、モードを持つ(rule 700.2 参照)呪文常在型能力である。「双呪 [コスト]/Entwine [cost]」は、「あなたは、この呪文モードを指示されている数だけ選ぶ代わりに、すべてのモードを選んでもよい。そうしたなら、あなたは[コスト]を追加で支払う。」を意味する。双呪 能力の使用に際しては、rule 601.2b、および rule 601.2f-h の、モードの選択と追加コスト支払いのルールに従う。

702.41b 双呪 コスト支払われたなら、呪文解決時に、カードに書かれた文章の順番に従って各モード解決する。

702.42. 接合/Modular

702.42a 接合というキーワードは、常在型能力誘発型能力の2つの能力を表す。「接合 N/Modular N」とは、「このパーマネントは、N個の+1/+1カウンターを置かれた状態で戦場に出る。」と、「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれに、このパーマネントに置かれていた+1/+1カウンター1個につき1個の+1/+1カウンターを置いてもよい。」を意味する。

702.42b クリーチャーが複数の接合を持つ場合、それらはそれぞれ別々に処理される。

702.43. 烈日/Sunburst

702.43a 烈日は、オブジェクト戦場に出る際に機能する常在型能力である。「烈日/Sunburst」は、「このオブジェクトがこれに影響を及ぼすタイプ変更効果を考慮しなければクリーチャーとして戦場に出るなら、これは、これを唱えるために使われたマナ1につき1個の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。そうでなければ、これは、これを唱えるために使われたマナ1につき1個の蓄積カウンターが置かれた状態で戦場に出る。」を意味する。

702.43b 烈日は、烈日を持つオブジェクトスタックから呪文として解決されて戦場に出場合で、1点以上の有 マナがそれの、追加コスト代替コストも含むコストとして使われた場合にのみ適用される。

702.43c 烈日によって、他の能力にある定数を設定させることがありうる。このキーワードがそうして使われていた場合、その能力を持つカードクリーチャーかどうかは考慮しない。

例:「接合烈日」という記述は、「このパーマネントは、これを唱えるために使われたマナ1につき1個の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。」と「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはそれに、このパーマネントに置かれていた+1/+1カウンター1個につき1個の+1/+1カウンターを置いてもよい。」の2つの能力を意味する。

702.43d オブジェクトに複数の烈日がある場合、それらはそれぞれ別々に適用される。

702.44. 武士道/Bushido

702.44a 武士道誘発型能力である。「武士道 N/Bushido N」は「このクリーチャーブロックに参加するかブロックされた状態になるたび、ターン終了時まで、これは+N/+Nの修整を受ける。」を意味する。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

702.44b 1体のクリーチャーに複数の武士道がある場合、それらは個別に誘発する。

702.45. 転生/Soulshift

702.45a 転生誘発型能力である。「転生 N/Soulshift N」は、「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、あなた墓地にある点数で見たマナ・コストがN以下のスピリット・カード1枚を対象とする。あなたはそれをあなた手札に戻してもよい。」を意味する。

702.45b 1つのパーマネントに複数の転生 能力がある場合、それぞれは別々に誘発する。

702.46. 連繋/Splice

702.46a 連繋は、カード手札にあるときに機能する常在型能力である。「連繋([性質]) [コスト]/Splice onto [quality] [cost]」は「あなたが[性質]の呪文唱えるに際し、あなたはこのカード手札から公開してもよい。そうしたなら、その呪文はこのカードのルール文にある文章を得、あなたはその呪文追加コストとして[コスト]を支払う。」を意味する。連繋 コスト支払いに関するルールは、rule 601.2b および rule 601.2f-h の追加コスト支払いに関するルールに従う。

例:連繋したカードプレイヤー手札に残るので、後に普通に使用したり、他の呪文連繋したりすることができる。そのカードは、連繋された呪文に「カードを1枚捨てる」という追加コストがある場合コストとして捨てることもできる。

702.46b そのカードのルール文で必要な選択(対象など)を行なえない場合連繋 能力を使うことを選ぶことはできない。同一の呪文に複数回、同じカード連繋することはできない。複数のカード連繋したい場合、それら全てを同時に公開し、どの順番で効果が生じるかを宣言する。元の呪文効果を最初に生じさせること。

702.46c 呪文はメインの呪文特性を持ち、さらに連繋した各カードのルール文を持つ。これは文章変更効果である(rule 612文章変更効果〕参照)。呪文連繋したカードの他の特性(カード名マナ・コスト特殊タイプカード・タイプサブタイプなど)を得ない。得た文章中で、カード名によってカードを示している部分は、そのコピー元のカードではなく、スタックにある呪文のことを指す。

例:《氷河の光線》は連繋(秘儀)を持つ赤のカードであり、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。氷河の光線はそれに2点のダメージ与える」という効果を持つ。《氷河の光線》を、青の呪文である《霧中の到達》に連繋したとする。この場合呪文はやはり青で、ダメージ与えるのは《霧中の到達》である。従って、プロテクション(赤)を持つクリーチャー対象とし、それに2点のダメージ与えることができる。

702.46d 追加された文章の対象は通常通り選択する(rule 601.2c 参照)。1つ以上の対象を持つ呪文対象解決時にすべて不正になった場合呪文解決されないことに注意。

702.46e 呪文は、理由を問わず、スタックを離れた時点で、連繋による変更を失う。

702.47. 献身/Offering

702.47a 献身は、献身を持つカード唱えられる領域にある間に機能する常在型能力と、献身を持つカードスタックにある間に機能する常在型能力の2つの常在型能力を表す常在型能力である。「献身([サブタイプ])/[Subtype] offering」は「この呪文唱えるための追加コストとして、あなたは[サブタイプ]であるパーマネント生け贄に捧げてもよい。この追加コスト支払うことを選んだなら、この呪文総コスト生け贄に捧げられたパーマネントマナ・コスト分だけ減少し、あなたはこのカードインスタント唱えられるときならいつでも唱えてよい。」

あなたはこのカードを、あなたインスタント唱えられるときならいつでも[文章]であるパーマネント生け贄に捧げることで唱えられる。そうしたなら、このカード唱えるためのコスト生け贄に捧げられたパーマネントマナ・コスト分だけ減少する」ということを意味する。

702.47b あなたはその呪文のために選択するに際して生け贄に捧げパーマネントを選び(rule 601.2b 参照)、総コスト支払うに際してそのパーマネント生け贄に捧げる(rule 601.2b 参照)。

702.47c 生け贄に捧げられたパーマネントマナ・コストに含まれる不特定マナは、その呪文総コストに含まれる不特定マナを減少させる。生け贄に捧げられたパーマネントマナ・コストに含まれる有あるいは無色マナは、その呪文総コストに含まれるその種類のマナを減少させ、余剰分はその呪文総コスト不特定マナを減少させる(rule 118.7 参照)。

702.48. 忍術/Ninjutsu

702.48a 忍術は、忍術 能力を持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「忍術 [コスト]/Ninjutsu [cost]」は、「[コスト], このカードあなた手札から公開する, あなたコントロールしているブロックされていない攻撃クリーチャー1体をオーナー手札に戻す:このカードあなた手札からタップ状態攻撃に参加した状態で戦場に出す。」を意味する。

702.48b 忍術を持つカードは、能力が宣言された時点から能力スタックを離れるまでの間、公開されたままである。

702.48c 忍術 能力は、戦場に出ているいずれかのクリーチャーブロックされていない(rule 509.1h 参照)ときにのみ起動できる。忍術を持つクリーチャーブロックされていない状態で戦場に出オーナー手札に戻されたクリーチャー攻撃したのと同じプレイヤープレインズウォーカー攻撃していることになる。

702.48d 上忍術忍術の変種であり、統率領域からでもあなた手札からでも起動できる。「上忍術 [コスト]/Commander Ninjutsu [cost]」は、「[コスト], このカードあなた手札統率領域から公開する, あなたコントロールしているブロックされていない攻撃クリーチャー1体をオーナー手札に戻す:このカードタップ状態攻撃に参加した状態で戦場に出す。」を意味する。

702.49. 歴伝/Epic

702.49a 歴伝は2つの呪文能力を表し、そのうち1つは遅延誘発型能力を作る。歴伝は、「残りのゲームの間、あなた呪文唱えられない。」と「あなたの各アップキープの開始時に、この呪文歴伝 能力を除いてコピーする。その呪文対象をとるなら、あなたはその呪文の新しい対象を選んでもよい。」を意味する。rule 706.10 参照。

702.49b プレイヤーは自分がコントロールしている歴伝 呪文解決されたらもう呪文唱えることはできないが、(歴伝能力自身のように)効果により呪文コピースタックに積むことはできる。

702.50. 召集/Convoke

702.50a 召集は、召集を持つ呪文スタック上にあるときに機能する常在型能力である。「召集/Convoke」は、「この呪文総コストに含まれる マナ1点ごとに、あなたはそのマナ支払うのではなくあなたコントロールしているアンタップ状態のそのクリーチャーを1体タップしてもよい。この呪文総コストに含まれる不特定マナ1点ごとに、あなたはそのマナ支払うのではなくあなたコントロールしているアンタップ状態クリーチャーを1体タップしてもよい。」を意味する。

702.50b 召集 能力追加コスト代替コストではなく、召集を持つ呪文総コストが決定された後にのみ適用される。

例:あなたは「あなた唱えクリーチャー呪文コストは{2}少なくなる」という効果を持つ《心なき召喚》をコントロールしていて、召集を持つ{5}{G}{G}の呪文《包囲ワーム》を唱えた。《包囲ワーム》を唱えるための総コストは{3}{G}{G}である。マナ能力起動後に、あなたはこの総コスト支払う。あなたは緑のクリーチャーを2体までと他のクリーチャーを3体までタップしてこのコスト支払うことができる。不足分はマナ支払う。

702.50c この方法で呪文総コスト支払うためにタップされたクリーチャーのことを、その呪文を「召集するためにタップした/convoked」と言う。

702.50d 1つの呪文に複数の召集 能力があっても意味はない。

702.51. 発掘/Dredge

702.51a 発掘は、発掘を持つカードプレイヤー墓地にある間にのみ機能する常在型能力である。「発掘 N/Dredge N」は「あなたライブラリーに少なくともN枚のカードがあるかぎり、あなたカードくなら、代わりに あなたは『カードN枚を切削し、このカードあなた墓地からあなた手札に戻す。』を選んでもよい。」を意味する。

702.51b 自分のライブラリーに、発掘 能力が必要とする枚数だけのカードがないプレイヤーは、発掘 能力によって切削することはできない。

702.52. 変成/Transmute

702.52a 変成は、変成 能力を持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「変成 [コスト]/Transmute [cost]」は「[コスト], このカード捨てる:あなたライブラリーから、捨てカードと同じ点数で見たマナ・コストカードを1枚し、そのカード公開してあなた手札に加える。その後あなたライブラリー切り直す。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.52b 変成 能力はそのカードプレイヤー手札にあるときにのみ起動できるものであるが、それはそのオブジェクト戦場やその他の領域にある間も存在し続ける。したがって、変成を持つオブジェクトは、オブジェクトが1つ以上の能力を持つかどうかに依存する効果の影響を受ける。

702.53. 狂喜/Bloodthirst

702.53a 狂喜常在型能力である。「狂喜 N/Bloodthirst N」は「このターンに対戦相手ダメージ与えられているなら、このパーマネントは+1/+1カウンターがN個置かれた状態で戦場に出る。」を意味する。

702.53b狂喜 X/Bloodthirst X」は狂喜の特殊な形である。「狂喜 X」は「このターンに対戦相手ダメージ与えられているなら、このパーマネントは+1/+1カウンターX個置かれた状態で戦場に出る。Xはこのターンに対戦相手与えられたダメージの総数に等しい。」を意味する。

702.53c オブジェクトが複数の狂喜を持つなら、それらはそれぞれ個別に適用する。

702.54. 憑依/Haunt

702.54a 憑依誘発型能力である。パーマネント上の「憑依/Haunt」は「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、クリーチャー1体を対象とする。このカード追放し、そのクリーチャー憑依する。」を意味する。インスタント呪文ソーサリー呪文上の「憑依/Haunt」は「この呪文解決中に墓地に置かれたとき、クリーチャー1体を対象とする。このカード追放し、そのクリーチャー憑依する。」を意味する。

702.54b 憑依 能力の結果として追放 領域にあるカードは、その能力によって対象となったクリーチャーに『憑依している』。『憑依しているクリーチャー』とは、憑依 能力対象となったオブジェクトのことを指す。そのオブジェクトがその時点でクリーチャーであるかどうかは関係しない。

702.54c 憑依つきカードの、憑依したクリーチャーを参照する誘発型能力は、追放 領域にある間に誘発できる。

702.55. 複製/Replicate

702.55a 複製は二つの能力を表すキーワードである。一つ目は、複製を持つ呪文スタック上にある間に機能する常在型能力である。二つ目は、複製を持つ呪文スタック上にある間に機能する誘発型能力である。「複製 [コスト]/Replicate [cost]」は「この呪文唱える際の追加コストとして、あなたは[コスト]を望む回数支払ってもよい。」と「この呪文唱えたとき、複製 コスト支払われていた場合、これを複製 コスト支払われた回数に等しい回数だけコピーする。その呪文対象をとるなら、あなたはそのコピーのうち任意のものの対象を新たに選んでもよい。」を意味する。呪文複製 コスト支払う行為は、rule 601.2brule 601.2f-h の追加コスト支払いのルールに従う。

702.55b 呪文が複数の複製 能力を持つ場合、それぞれは別々に支払われ、他を含まない各複製自身に対する支払いを基準として誘発する。

702.56. 予見/Forecast

702.56a 予見 能力は、プレイヤー手札からのみ起動できる特殊な起動型能力であり、「予見 ― [起動型能力]/Forecast ― [起動型能力]」と表記される。

702.56b 予見 能力は、そのコントローラーアップキープ・ステップにのみ、各ターン1回のみ起動できる。予見 能力コントローラーは、能力起動する際に、その能力を持つカード手札から公開する。手札カード公開したプレイヤーは、そのカード手札を離れるか、あるいはアップキープ・ステップ以外のフェイズステップが開始するか、いずれかが発生するまで公開したままにする。

702.57. 移植/Graft

702.57a 移植は、常在型能力誘発型能力の両方を意味する。「移植N/Graft N」は「このパーマネントは、+1/+1カウンターがN個置かれた状態で戦場に出る。」と「他のクリーチャーが1体戦場に出るたび、このパーマネントの上に+1/+1カウンターがある場合あなたはこのパーマネントの上の+1/+1カウンターを1個、そのクリーチャーの上に移動してもよい。」を意味する。

702.57b パーマネントが複数の移植を持つなら、それらはそれぞれ個別に適用する。

702.58. 復活/Recover

702.58a 復活は、復活を持つカードがいずれかのプレイヤー墓地にある間にのみ機能する誘発型能力である。「復活 [コスト]/Recover [cost]」とは「クリーチャー1体が戦場からあなた墓地に置かれたとき、あなたは[コスト]を支払ってもよい。そうしたなら、このカードあなた墓地からあなた手札に戻す。そうしないなら、このカード追放する。」を意味する。

702.59. 波及/Ripple

702.59a 波及は、波及を持つカードスタック上にある間にのみ機能する誘発型能力である。「波及 N/Ripple N」は「あなたがこの呪文唱えたとき、あなたは自分のライブラリーの一番上からN枚、あるいは、あなたライブラリーカードがN枚未満の場合あなたライブラリーのすべてのカード公開してもよい。これによりあなたライブラリーカード公開したなら、あなたはそれらのカードのうち、この呪文と同じカード名カードを好きな枚数だけマナ・コスト支払わずに唱えてもよい。その後これにより公開されて唱えられなかったすべてのカードを、あなたライブラリーの一番下に望む順番で置く。」を意味する。

702.59b 呪文が複数の波及 能力を持つ場合、それぞれは個別に誘発する。

702.60. 刹那/Split Second

702.60a 刹那は、刹那を持つ呪文スタック上にある間にのみ機能する常在型能力である。刹那は「この呪文スタックにあるかぎり、プレイヤーは他の呪文唱えられず、マナ能力でない能力起動できない。」ということを意味する。

702.60b 刹那スタックにある間にも、プレイヤーマナ能力起動したり、特別な処理を行なったりできる。また、誘発型能力は通常通り誘発し、スタックに積まれる。

702.60c 一つの呪文に複数の刹那があっても効果は変わらない。

702.61. 待機/Suspend

702.61a 待機は三つの能力を表すキーワードである。第一は、待機を持つカードプレイヤー手札にある間に機能する常在型能力である。第二と第三は、追放 領域で機能する誘発型能力である。「待機 N―[コスト]/Suspend N ─ [cost]」は「あなたがこのカード手札からスタックに積むことで唱え始められるなら、あなたは[コスト]を支払って、このカードをN個の時間カウンターを置いた状態で追放してもよい。この行動はスタックを使わない。」と「あなたのアップキープの開始時に、このカード待機状態である場合、これの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このカードから最後の時間カウンターが取り除かれたとき、これが追放 領域にある場合、可能ならこれをマナ・コスト支払わずにプレイする。そうできないなら、これは追放 領域に残る。これによりこれを唱え、なおかつこれがクリーチャーであるなら、これはあなたがその呪文またはその呪文がなったパーマネントコントロールを失うまで速攻を持つ。」ということを意味する。

702.61b カード追放 領域にあり、待機を持ち、その上に時間カウンターが置かれている場合、そのカードは「待機状態/suspended」である。

702.61c 待機を持つカード唱え始められるかどうかを決定する場合、そのカード唱えることを禁止するあらゆる効果を考慮する。

702.61d 待機 能力効果により呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の代替コスト支払いのルールに従う。

702.62. 消失/Vanishing

702.62a 消失は三つの能力を表すキーワードである。「消失 N/Vanishing N」とは「このパーマネントは、N個の時間カウンターが置かれた状態で戦場に出る。」と「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、これの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、これを生け贄に捧げる。」を意味する。

702.62b 数値を持たない消失は「あなたのアップキープの開始時に、このパーマネントの上に時間カウンターが置かれている場合、これの上から時間カウンターを1個取り除く。」と「このパーマネントの上から最後の時間カウンターが取り除かれたとき、これを生け贄に捧げる。」を意味する。

702.62c パーマネントに複数の消失がある場合、それぞれは個別に作用する。

702.63. 吸収/Absorb

702.63a 吸収常在型能力である。「吸収 N/Absorb N」は「発生源がこのクリーチャーダメージ与えるなら、そのダメージをN点だけ軽減する」を意味する。

702.63b 吸収 能力は、1つの発生源から1回に与えられるダメージごとにそれぞれN点軽減する。複数の発生源から、あるいは複数回のダメージについては、それぞれ適用されることになる。

702.63c オブジェクトに複数の吸収がある場合、それぞれは個別に適用される。

702.64. オーラ交換/Aura Swap

702.64a オーラ交換は、いくつかのオーラが持つ起動型能力である。「オーラ交換 [コスト]/Aura swap [cost]」は「[コスト]:あなたはこのパーマネントを、あなた手札にあるオーラカード1枚と入れ替えてもよい。」を意味する。

702.64b 交換のいずれか一方を完了できない場合能力は何もしない。

例:あなたがあるオーラオーラ交換 能力起動した時点で、あなた手札にある唯一のオーラは、オーラ交換を持つオーラエンチャントしているパーマネントエンチャントできないカードだった。その場合能力効果を持たない。

例:あなたは、自分がコントロールしているが自分がオーナーではないオーラオーラ交換 能力起動した。その場合能力効果を持たない。

702.65. 探査/Delve

702.65a 探査は、探査を持つ呪文スタック上にあるときに機能する常在型能力である。「探査/Delve」は「この呪文総コストに含まれる不特定マナ1点ごとに、あなたはそのマナ支払うのではなくあなた墓地にあるカードを1枚追放してもよい。」を意味する。

702.65b 探査 能力追加コスト代替コストではなく、探査を持つ呪文総コストが決定された後でのみ適用される。

702.65c 1つの呪文に複数の探査 能力があっても意味はない。

702.66. 城砦化/Fortify

702.66a 城砦化城砦カードが持つ起動型能力である。「城砦化 [コスト]/Fortify [cost]」は「[コスト]:あなたコントロールしている土地1つを対象とし、この城砦つける。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.66b 城砦に関する情報は、rule 301アーティファクト〕参照。

702.66c 城砦が複数の城砦化を持つ場合、そのいずれの城砦化 能力も使うことができる。

702.67. 激情/Frenzy

702.67a 激情誘発型能力である。「激情 N/Frenzy N」は「このクリーチャー攻撃してブロックされないたび、ターン終了時まで、これは+N/+0の修整を受ける。」を意味する。

702.67b 1体のクリーチャーに複数の激情がある場合、それらは個別に誘発する。

702.68. 墓地ストーム/Gravestorm

702.68a 墓地ストームは、スタック上で機能する誘発型能力である。「墓地ストーム/Gravestorm」は「あなたがこの呪文唱えたとき、このターンの間に戦場からいずれかの墓地に置かれたパーマネント1つにつき、これをコピーする。この呪文対象を取るなら、あなたはそれぞれのコピー対象を選びなおしてもよい。」を意味する。

702.68b 呪文に複数の墓地ストームがある場合、それぞれは個別に誘発する。

702.69. 有毒/Poisonous

702.69a 有毒誘発型能力である。「有毒 N/Poisonous N」は「このクリーチャープレイヤー1人に戦闘ダメージ与えるたび、そのプレイヤー毒カウンターをN個得る。」を意味する。(毒カウンターに関しては、rule 104.3d 参照。)

702.69b 1体のクリーチャーに複数の有毒がある場合、それらは個別に誘発する。

702.70. 変形/Transfigure

702.70a 変形起動型能力である。「変形 [コスト]/Transfigure [cost]」は「[コスト], このパーマネント生け贄に捧げる:あなたライブラリーからこのパーマネントと同じ点数で見たマナ・コストを持つクリーチャーカードを1枚し、それを戦場に出す。その後あなたライブラリー切り直す。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.71. 覇権/Champion

702.71a 覇権は2つの誘発型能力からなる。「覇権([オブジェクト])/Champion an [object]」は、「このパーマネント戦場に出たとき、あなたコントロールしている他の[オブジェクト]を追放しない限り、これを生け贄に捧げる」と「このパーマネント戦場を離れたとき、これによって追放されているカードオーナーコントロール下で戦場に戻す」を意味する。

702.71b 覇権の2つの能力は、関連している能力である。rule 607〔関連している能力〕参照。

702.71c 新しいパーマネントが前にあったパーマネント覇権 能力の直接の結果で追放した場合追放されたパーマネント戦場に出パーマネントによって「覇権された」という。

702.72. 多相/Changeling

702.72a 多相特性定義能力である。「多相/Changeling」は、「このオブジェクトは全てのクリーチャー・タイプである」を意味する。この能力ゲームの外部も含むあらゆる場所で機能する。rule 604.3 参照。

702.73. 想起/Evoke

702.73a 想起は2つの能力からなる。1つは想起を持つカード唱えられるあらゆる領域において機能する常在型能力であり、もう1つはそれが戦場にあるときに機能する誘発型能力である。「想起 [コスト]/Evoke [cost]」とは「このカード唱えるなら、あなたはこれのマナ・コストではなく[コスト]を支払ってもよい。」と「このパーマネント戦場に出たとき、これの想起 コスト支払われていた場合、これのコントローラーはこれを生け贄に捧げる。」を意味する。想起 コスト呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の代替コスト支払いのルールに従う。

702.74. 秘匿/Hideaway

702.74a 秘匿は、常在型能力誘発型能力の2つの能力からなる。「秘匿/Hideaway」は「このパーマネントタップ状態戦場に出る。」と「このパーマネント戦場に出たとき、あなたライブラリーの一番上から4枚のカードを見る。それらのうち1枚をゲームから裏向きに取り除き、残りをあなたライブラリーの一番下に望む順番で置く。追放されたカードは、『このカード追放したパーマネントコントロールしていたことのあるプレイヤーは、追放 領域にあるこのカードを見てもよい。』を持つ。」を意味する。

702.75. 徘徊/Prowl

702.75a 徘徊は、スタック上で機能する常在型能力である。「徘徊 [コスト]/Prowl [cost]」とは「このターンにプレイヤーあなたコントロールしている発生源による戦闘ダメージ与えていて、そのダメージ与えた段階でそのダメージの発生源がこの呪文クリーチャー・タイプのいずれかを持っていたなら、あなたはこの呪文マナ・コストではなく[コスト]を支払ってもよい。」を意味する。徘徊 コスト呪文唱えることは、rule 601.2b ならびに rule 601.2f-h の代替コスト支払いのルールに従う。

702.76. 補強/Reinforce

702.76a 補強は、補強 能力を持つカードプレイヤー手札にあるときにのみ機能する起動型能力である。「補強 N ―[コスト]/Reinforce N-[cost]」とは「[コスト], このカード捨てる:クリーチャー1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターをN個置く。」を意味する。

702.76b 補強 能力はそのカードプレイヤー手札にあるときにのみ起動できるものであるが、それはそのオブジェクト戦場やその他の領域にある間も存在し続ける。したがって、補強を持つオブジェクトは、オブジェクト起動型能力を持つかどうかに依存する効果の影響を受ける。

702.77. 共謀/Conspire

702.77a 共謀は2つの能力を示すキーワードである。1つめは共謀を持つ呪文スタック上にある間に機能する常在型能力であり、2つめは共謀を持つ呪文スタック上にある間に機能する誘発型能力である。「共謀/Conspire」は「この呪文唱えるための追加コストとして、あなたあなたコントロールしていてこの呪文と共通のを持つアンタップ状態クリーチャーを2体タップしてもよい」と「この呪文唱えたとき、これの共謀 コスト支払われていた場合、これをコピーする。その呪文対象を取るなら、あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい」を意味する。呪文共謀 コスト支払うことは、rule 601.2brule 601.2f-h の追加コスト支払いのルールに従う。

702.77b 呪文に複数の共謀 能力がある場合、それぞれは個別に支払われ、誘発も自身の支払いに対してのみ行われる。他の共謀に行なわれた支払いを参照することはない。

702.78. 頑強/Persist

702.78a 頑強誘発型能力である。「頑強/Persist」は、「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、これの上に-1/-1カウンターが置かれていなかった場合、これをオーナーコントロール下で-1/-1カウンターが1個置かれた状態で戦場に戻す」を意味する。

702.79. 萎縮/Wither

702.79a 萎縮常在型能力である。「萎縮/Wither」を持った発生源からクリーチャー与えられるダメージを、そのクリーチャーは負わない。そうではなく、その発生源のコントローラーがそのダメージの点数に等しい数の−1/−1カウンターをそのクリーチャーの上に置く。

702.79b 効果によってパーマネントダメージ与える前にそのパーマネント戦場を離れたなら、それが萎縮を持っていたかどうかは最後の情報によって決める。

702.79c 萎縮のルールは、萎縮を持つオブジェクトがどの領域からダメージ与えるかに関係なく機能する。

702.79d 1つのオブジェクトに複数の萎縮 能力があっても意味はない。

702.80. 回顧/Retrace

702.80a 回顧インスタントソーサリーの一部が持つ、回顧を持つカードがいずれかのプレイヤー墓地にある状態で機能する常在型能力である。 「回顧/Retrace」は、「あなたはこのカードを、これを唱えるための追加コストとして土地カードを1枚捨てることで、あなた墓地から唱えてもよい。」を意味する。 回顧 能力を使って呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の追加コスト支払いのルールに従う。

702.81. 貪食/Devour

702.81a 貪食常在型能力である。「貪食 N/Devour N」とは「このオブジェクト戦場に出るに際し、あなたは望む数のクリーチャー生け贄に捧げてもよい。このパーマネントは、これにより生け贄に捧げられたクリーチャー1体につき+1/+1カウンターがN個置かれた状態で戦場に出る。」を意味する。

702.81b オブジェクトの中には、そのパーマネント貪食したクリーチャーの数を参照するものがある。「これが貪食した/It devoured」とは「これが戦場に出るに際し、これの貪食 能力の結果により生け贄に捧げられた」を意味する。

702.82. 賛美/Exalted

702.82a 賛美誘発型能力である。「賛美/Exalted」は「あなたコントロールしているクリーチャー1体が単独で攻撃するたび、ターン終了時まで、そのクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」を意味する。

702.82b クリーチャーが「単独で攻撃する」とは、そのクリーチャーがその戦闘フェイズにおいて唯一の攻撃クリーチャーとして指定されることを意味する。rule 506.5 参照。

702.83. 蘇生/Unearth

702.83a 蘇生は、蘇生を持つカードがいずれかのプレイヤー墓地にある状態で機能する起動型能力である。「蘇生 [コスト]/Unearth [cost]」は「[コスト]:このカードあなた墓地から戦場に戻す。これは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、これを追放する。これが戦場を離れるなら、これを他のあらゆる領域に置く代わりにこれを追放する。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.84. 続唱/Cascade

702.84a 続唱は、続唱を持つ呪文スタックにある間にのみ機能する誘発型能力である。「続唱/Cascade」は「あなたがこの呪文唱えたとき、あなたライブラリーの一番上のカードを、点数で見たマナ・コストがこの呪文より低い土地でないカードが取り除かれるまで追放する。あなたはそのカードをそのマナ・コスト支払うことなく唱えてもよい。その後、これにより追放された全てのカードを、あなたライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。」を意味する。

702.84b 1つの呪文に複数の続唱がある場合、それぞれは個別に誘発する。

702.85. 滅殺/Annihilator

702.85a 滅殺誘発型能力である。「滅殺 N/Annihilator N」 は「このクリーチャー攻撃するたび、防御プレイヤーパーマネントをN個生け贄に捧げる。」を意味する。

702.85b クリーチャーが複数の滅殺を持つなら、それぞれは個別に誘発する。

702.86. Lvアップ/Level Up

702.86a Lvアップ起動型能力である。「Lvアップ [コスト]/Level up [cost]」は「[コスト]:このパーマネントの上にLvカウンターを1個置く。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.86b Lvアップ 能力が記載されている各カードは、Lvカードと呼ばれる。それは通常とは異なる枠を持ち、それら自身がキーワード能力である2つのLvシンボルを持つ。rule 710Lv系カード〕参照。

702.87. 反復/Rebound

702.87a 反復は、インスタントソーサリーが持つ。これはその呪文スタック上にある間に機能する常在型能力であり、遅延誘発型能力を作成する。「反復/Rebound」は「この呪文手札から唱えられたなら、解決に際してこれをあなた墓地に置く代わりに、これを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカード追放 領域からこれのマナ・コスト支払わずに唱えてもよい。」を意味する。

702.87b 反復 能力効果呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の代替コスト支払いに関するルールに従う。

702.87c 1つの呪文に複数の反復 能力があっても意味はない。

702.88. 族霊鎧/Totem Armor

702.88a 族霊鎧は、一部のオーラが持つ常在型能力である。「族霊鎧/Totem Armor」は「エンチャントされているパーマネント破壊されるなら、代わりにそれが負っているすべてのダメージを取り除いてこのオーラ破壊する。」を意味する。

702.89. 感染/Infect

702.89a 感染常在型能力である。

702.89b 感染を持つ発生源からプレイヤー与えられたダメージは、そのプレイヤーライフを減少させない。そうではなく、それによってその発生源のコントローラーはそのプレイヤーにその点数に等しい数の毒カウンターを得させる。rule 120.3 参照。

702.89c 感染を持つ発生源からのダメージを、クリーチャーは負わない。そうではなく、その発生源のコントローラーはその点数に等しい数の−1/−1カウンターをそのクリーチャーの上に置く。rule 120.3 参照。

702.89d パーマネントが何らかの効果によってダメージ与える前にそのパーマネント戦場を離れ場合、それが感染を持っていたか否かの決定にはそれの最後の情報を用いる。

702.89e 感染のルールは、その感染を持つオブジェクトがどの領域にある場合にも機能する。

702.89f 1つのオブジェクトに複数の感染 能力があっても意味はない。

702.90. 喊声/Battle Cry

702.90a 喊声誘発型能力である。「喊声/Battle Cry」は「このクリーチャー攻撃するたび、ターン終了時まで、他の各攻撃クリーチャーはそれぞれ+1/+0の修整を受ける。」を意味する。

702.90b 1体のクリーチャーが複数の喊声を持つ場合、それぞれは別々に誘発する。

702.91. 生体武器/Living Weapon

702.91a 生体武器誘発型能力である。「生体武器/Living Weapon」は「この装備品戦場に出たとき、黒の0/0の細菌・クリーチャートークンを1体生成し、その後これをそれにつける。」を意味する。

702.92. 不死/Undying

702.92a 不死誘発型能力である。「不死/Undying」は、「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、これの上に+1/+1カウンターが置かれていなかった場合、これを+1/+1カウンターが1個置かれた状態でオーナーコントロール下で戦場に戻す。」を意味する。

702.93. 奇跡/Miracle

702.93a 奇跡誘発型能力に関連する常在型能力である(rule 603.11 参照)。「奇跡 [コスト]/Miracle [cost]」という表記は、「あなたがこのカードくに際し、これがこのターンに初めていたカードだったなら、これを手札から公開してもよい。これによりこのカード公開したとき、あなたはこれのマナ・コスト代わりにコスト]を支払うことでこれを唱えてもよい。」を意味する。

702.93b プレイヤーがあるカードをその奇跡 能力により公開することを選んだ場合、そのカードがそのプレイヤー手札を離れるか、 その能力解決されるか、またはその能力スタックを離れるまで、そのプレイヤーはそのカード公開したままプレイする(rule 701.16a 参照)。

702.94. 結魂/Soulbond

702.94a 結魂は2つの誘発型能力を表すキーワードである。「結魂/Soulbond」とは、「このクリーチャー戦場に出たとき、あなたがこのクリーチャーおよび他のクリーチャー1体の両方をコントロールしていてその両方が組になっていない場合あなたはこのクリーチャーを他の組になっていないクリーチャーと、それらの両方があなたコントロール下で戦場にあるクリーチャーであり続けるかぎり、組にしてもよい」および「他のクリーチャーあなたコントロール下で戦場に出るたび、あなたがそのクリーチャーおよびこのクリーチャーの両方をコントロールしていてその両方が組になっていない場合あなたはそのクリーチャーをこのクリーチャーと、それらの両方があなたコントロール下で戦場にあるクリーチャーであり続けるかぎり、組にしてもよい」ということを意味する。

702.94b クリーチャー結魂 能力の結果、他のクリーチャーと「組/paired」になる。能力は組になったクリーチャー、他のクリーチャーと組になったクリーチャー、またはクリーチャーが組になっているかどうかを参照することがある。「まだ組になっていない/unpaired」クリーチャーとは、その時点で組になっていないクリーチャーのことである。

702.94c 結魂 能力解決時に、組になるであろうオブジェクトのどちらかがクリーチャーでなくなっているか、戦場にいなくなっているか、または結魂 能力コントロールしているプレイヤーコントロール下でなくなっている場合、どちらのオブジェクトも組にならない。

702.94d クリーチャーは他のクリーチャー1体のみと組になることができる。

702.94e 組になったクリーチャーは、以下のいずれかの場合に組でなくなる。「他のプレイヤーがそれまたはそれと組になったクリーチャーコントロールを得る」、「それまたはそれと組になったクリーチャークリーチャーでなくなる」、または「それまたはそれと組になったクリーチャー戦場を離れる」。

702.95. 超過/Overload

702.95a 超過は、超過を持つ呪文スタックにある間に働く2つの常在型能力を表すキーワードである。「超過[コスト]」は、「あなたはこの呪文マナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい」および「この呪文超過 コスト支払うなら、その文章欄に書かれた『target』という語すべてを『each』という語に変更する。」ということを意味する。(訳注:日本語ではこの適用後の文章が注釈文として添えられている。)超過 能力を使って呪文唱えることは、ルール601.2bおよびルール601.2f-hの代替コスト支払いに関するルールに従う。

702.95b プレイヤー呪文超過 コスト支払うことを選んだ場合、その呪文対象をとらなくなる。その呪文は、超過 コスト支払わずに唱え場合に適正な対象として選ぶことができないオブジェクトにも影響を及ぼすことができる。

b702.95c 超過の2つ目の能力文章変更効果を作る。rule 612文章変更効果〕参照。

702.96. 活用/Scavenge

702.96a 活用は、活用を持つカード墓地にある間のみ作用する起動型能力である。「活用[コスト]」とは、「[コスト], このカードあなた墓地から追放する:クリーチャー1体を対象とし、それの上にこのカードパワーに等しい数の+1/+1カウンターを置く。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」ということを意味する。

702.97. 解鎖/Unleash

702.97a 解鎖は2つの常在型能力を表すキーワードである。「解鎖」とは、「あなたはこのパーマネントを+1/+1カウンターが追加で1個置かれた状態で戦場に出してもよい」および「このパーマネントの上に+1/+1カウンターが置かれているかぎり、これではブロックできない。」ということを意味する。

702.98. 暗号/Cipher

702.98a 暗号は一部のインスタントおよびソーサリーが持つキーワードであり、2つの能力を表す。1つは呪文スタックに積まれている間に作用する呪文能力であり、もう1つは暗号を持つカード追放 領域にある間に作用する常在型能力である。「暗号」とは「この呪文カードで表されているなら、あなたあなたコントロールしているクリーチャー1体に暗号化した状態で、このカード追放してもよい。」および「このカードがそのクリーチャー暗号化され続けているかぎり、そのクリーチャーは『このクリーチャープレイヤー1人に戦闘ダメージ与えるたび、あなた暗号化されたカードコピーし、そのコピーマナ・コスト支払うことなく唱えてもよい。』を持つ。」ということを意味する。

702.98b暗号化した/encoded」という用語は、追放 領域に置かれている暗号を持つカードと、そのカードが表す呪文解決時に選ばれたクリーチャーとの関係を示す。

702.98c 暗号を持つカードは、その暗号を持つカード追放され、かつ、そのクリーチャー戦場に残っているかぎり、その選ばれたクリーチャー暗号化された状態であり続ける。そのカードは、そのオブジェクト戦場に残っているかぎり、それのコントローラーが変わったり、それがクリーチャーでなくなったりしても、そのオブジェクト暗号化されたままである。

702.99. 進化/Evolve

702.99a 進化誘発型能力である。「進化」とは、「クリーチャーが1体あなたコントロール下で戦場に出るたび、そのクリーチャーパワーがこのクリーチャーよりも大きいか、そのクリーチャータフネスがこのクリーチャーよりも大きいか、またはその両方に該当する場合、このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。」ということを意味する。

702.99b クリーチャーは、進化 能力解決の結果として+1/+1カウンターを置かれた時に「進化した」と言う。

702.99c クリーチャーは、クリーチャーでないパーマネントよりも大きいパワータフネスを持つことはできない。

702.99d クリーチャー1体が複数の進化を持っている場合は、それぞれ誘発する。

702.100. 強請/Extort

702.100a 強請誘発型能力である。「強請」とは、「あなた呪文を1つ唱えるたび、あなたは{W/B}を支払ってもよい。そうしたなら、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。」ということを意味する。

702.100b あるパーマネントが複数の強請を持っている場合は、それぞれ誘発する。

702.101. 融合/Fuse

702.101a 融合分割カードの一部に存在する常在型能力であり(rule 708分割カード〕参照)、融合を持つカードプレイヤー手札にある間に働く。プレイヤー融合を持つ分割カードを自分の手札から唱え場合、そのプレイヤーはその分割カードの一方の半分を選ぶのではなく両方の半分を唱えることを選んでもよい。この選択は、その融合を持つ分割カードスタックに積む前に行う。この結果の呪文は、融合した分割呪文と呼ばれる。

702.101b 融合した分割呪文は、その両方の半分の組み合わせた特性を持つ(rule 708.4 参照)。

702.101c 融合した分割呪文総コストは、両方の半分のマナ・コストを含む(rule 601.2f 参照)。

702.101d 融合した分割呪文解決に際しては、呪文コントローラーは先に左の半分、そのあとに右の半分の指示に従う。

702.102. 授与/Bestow

702.102a 授与は、それを持つカードプレイできるあらゆる領域にある間に働く常在型能力を表す。「授与[コスト]/Bestow [cost]」は、「あなたがこの呪文唱えるに際し、あなたはこれを授与された状態で唱えることを選んでもよい。そうしたなら、あなたはこれのマナ・コストではなく[コスト]を支払う。」を意味する。授与 能力を使って呪文唱えることは、rule 601.2b および rule 601.2f-h の代替コスト支払いに関するルールに従う。

702.102b 授与された状態で唱えられた呪文スタックに置かれるに際し、それはオーラエンチャントになり、エンチャント(クリーチャー)を得る。それは授与されたオーラ呪文であり、それが解決されてなるパーマネント授与されたオーラである。これらの効果は、その呪文パーマネント授与されていない状態になる(rule 702.102d-f 参照)まで残る。その呪文オーラ呪文なので、それのコントローラーエンチャント(クリーチャー)能力rule 601.2c によって定義されるその呪文の適正な対象を選ばなければならない。rule 303.4 参照。

702.102c 呪文授与された状態で唱えるとき、授与 能力によって変更された特性だけを参照してそれを唱えられるかどうかを決定する。

例:《上天の嵐》は「クリーチャー呪文唱えられない」という能力を持つエンチャントである。この効果は、授与を持つクリーチャーカード授与された状態で唱えられることを妨げない。

例:《ガラクの大軍》は、「あなたあなたライブラリーの一番上からクリーチャー呪文唱えてもよい。」という能力を持つ。自分が《ガラクの大軍》を出していてライブラリーの一番上が授与を持つクリーチャーカードだった場合、そのカードクリーチャー呪文として唱えることはできるが、授与された状態で唱えることはできない。

702.102d 授与されているオーラ呪文解決を始める時点で、その対象が不適正だった場合、それは授与されていない状態になり、オーラ呪文にしている効果は終了し、それはクリーチャー呪文としてき続き解決され、その呪文コントローラーコントロール下で戦場に出る。これは rule 608.3a の例外である。

702.102e 授与されているオーラはずれた場合、それは授与されていない状態になる。授与されたオーラが不正なオブジェクトプレイヤーについている場合、それははずれて授与されていない状態になる。これは rule 704.5m の例外である。

702.102f 授与されているオーラが、つけられていない状態でフェイズ・インした場合授与されていない状態になる。rule 702.25フェイジング〕参照。

702.103. 貢納/Tribute

702.103a 貢納は、貢納を持つクリーチャー戦場に出る際に作用する常在型能力である。「貢納N/Tribute N」は、「このクリーチャー戦場に出るに際し、対戦相手1人を選ぶ。そのプレイヤーは、これが+1/+1カウンターを追加でN個置かれた状態で戦場に出ることを選んでもよい。」を意味する。

702.103b 貢納を持つオブジェクトは、「貢納支払われていない場合(なら)」働く誘発型能力を持つ。貢納 能力によって選ばれた対戦相手が、クリーチャー貢納 能力が指定する+1/+1カウンターを置かないでクリーチャー戦場に出した場合、この条件が真であることになる。

702.104. 廃位/Dethrone

702.104a 廃位は、誘発型能力である。「廃位/Dethrone」とは、「このクリーチャーが最多あるいは最多と同点のライフを持つプレイヤー攻撃するたび、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。」を意味する。

702.104b 1体のクリーチャーが複数の廃位を持つ場合、それらは独立に誘発する。

702.105. 秘策/Hidden Agenda

702.105a 秘策は、秘策を持つ策略カード統率領域に置かれる際に働く常在型能力である。「秘策/Hidden Agenda」とは、「あなたがこの策略カード統率領域に置くに際し、これを裏向きにし、秘密裏にカード名を1つ選ぶ。」を意味する。

702.105b 秘密裏にカード名を1つ選ぶために、そのカード名を紙片に書き、裏向き策略カードとともに置く。

702.105c 優先権を持つときならいつでも、自分がコントロールしている統率領域にある裏向き策略カードオモテ向きにすることができる。これは特別な処理である。そうすることによって、選ばれたカード名公開される。rule 116.2i 参照。

702.105d 秘策と、秘策を持つオブジェクトの持つ「指定した名前」を参照する能力は関連している。その2つめの能力は、そのオブジェクト秘策 能力の結果として指定されたカード名だけを参照する。rule 607.2d 参照。

702.105e プレイヤーがゲームを離れる場合、そのプレイヤーコントロールしている裏向き策略カードは全てのプレイヤー公開される。各ゲームの終わりに、全ての裏向き策略カードは全てのプレイヤー公開されなければならない。

702.105f両策/Double Agenda」は、秘策 能力の変種である。両策を持つ策略カード統率領域に置くに際して、1つではなく2つの異なるカード名を秘密裏に指定する。そのカード名公開するまで、秘密裏に選んだカード名公開しない。

702.106. 長久/Outlast

702.106a 長久起動型能力である。「長久[コスト]/Outlast [cost]」は、「[コスト], {T}:このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.107. 果敢/Prowess

702.107a 果敢誘発型能力である。「果敢/Prowess」は「あなたクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」を意味する。

702.107b クリーチャー1体が複数の果敢を持っている場合は、それぞれ誘発する。

702.108. 疾駆/Dash

702.108a 疾駆は、遅延誘発型能力を作るものを含む、疾駆を持つカードスタックにある間に機能する常在型能力2つと、疾駆を持つオブジェクト戦場に出ている間に機能する常在型能力1つの3つの能力を表す。「疾駆 [コスト]/Dash [cost]」とは「あなたはこのカードを、これのマナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払って唱えてもよい。」「この呪文疾駆 コスト支払われたなら、次の終了ステップの開始時に、この呪文がなるパーマネントオーナー手札に戻す。」「このパーマネント疾駆 コスト支払われていた限り、これは速攻を持つ。」を意味する。疾駆 コスト呪文唱えることは、rule 601.2b および rule 601.2f-h の代替コスト支払いに関するルールに従う。

702.109. 濫用/Exploit

702.109a 濫用は、誘発型能力である。「濫用/Exploit」とは、「このクリーチャー戦場に出たとき、あなたクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。」を意味する。

702.109b 濫用を持つクリーチャーは、濫用 能力コントローラーがその能力解決時にクリーチャーを1体生け贄に捧げたとき、「クリーチャーを1体濫用」する。

702.110. 威迫/Menace

702.110a 威迫は、回避能力である。

702.110b威迫/Menace」を持つクリーチャーは、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)。

702.110c 単一のクリーチャーに複数の威迫があっても意味はない。

702.111. 高名/Renown

702.111a 高名誘発型能力である。「高名N/Renown N」は、「このクリーチャープレイヤー1人に戦闘ダメージ与えたとき、これが高名でない場合、これの上に+1/+1カウンターをN個置くとともにこれは高名になる。」を意味する。

702.111b高名である/Renowned」は、高名 能力の処理その他の呪文能力が参照できる目印として以外のルール上の意味を持たない記号である。パーマネントだけが、高名である、あるいは高名になることができる。パーマネント高名になったら、それが戦場を離れるまでずっと高名である。高名であることは、能力でも、そのパーマネントコピー可能な値でもない。

702.111c 単一のクリーチャーが複数の高名 能力を持つ場合、それらは別々に誘発する。それらの能力のうち最初に解決されるものがそのクリーチャー高名にし、それ以降の能力効果を持たない。(rule 603.4 参照)。

702.112. 覚醒/Awaken

702.112a 覚醒は、一部のインスタントソーサリーが持つ。それは、覚醒を持つ呪文スタック上にある間に作用する常在型能力呪文能力の2つの能力を表す。「覚醒N ― [コスト]/Awaken N-[cost]」は、「あなたがこの呪文唱えるに際し、あなたはこの呪文マナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい。」と「この呪文覚醒 コスト支払われていたなら、あなたコントロールしている土地1つを対象とする。それの上に+1/+1カウンターをN個置く。その土地は、速攻を持つ0/0のエレメンタル・クリーチャーになる。それは土地でもある。」を意味する。覚醒 コスト呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-hの代替コスト支払いのルールに従う。

702.112b 覚醒を持つ呪文コントローラーは、そのプレイヤー呪文覚醒 コスト支払うことを選択したときにのみ、覚醒呪文能力対象を選ぶ。そうでないときには、その呪文はその対象を取らないものとして唱えられる。

702.113. 欠色/Devoid

702.113a 欠色特性定義能力である。「欠色/Devoid」は、「このオブジェクト無色である。」を意味する。この能力は、ゲームの外部も含めすべての領域で作用する。rule 604.3参照。

702.114. 嚥下/Ingest

702.114a 嚥下誘発型能力である。「嚥下/Ingest」は、「このクリーチャープレイヤー1人に戦闘ダメージ与えるたび、そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカード追放する。」を意味する。

702.114b 1体のクリーチャーが複数の嚥下を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.115. 無尽/Myriad

702.115a 無尽誘発型能力であり、また遅延誘発型能力を作ることもある。「無尽/Myriad」は、「このクリーチャー攻撃するたび、このクリーチャーコピーであるトークンを、防御プレイヤー以外の対戦相手1人につき1体、タップ状態でそのプレイヤーまたはそのプレイヤーコントロールしているプレインズウォーカー攻撃している状態で生成してもよい。これによりあなたが1体以上のトークン生成したなら、戦闘終了時に、それらのトークン追放する。」を意味する。

702.115b 1体のクリーチャーが複数の無尽を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.116. 怒濤/Surge

702.116a 怒濤は、怒濤を持つ呪文スタック上にある間に作用する常在型能力である。「怒濤[コスト]/Surge[cost]」は「あなたあなたチームメイトのうち1人がこのターンに他の呪文を1つ唱えていたなら、あなたはこの呪文唱えるに際し、この呪文マナ・コスト支払うのではなく[コスト]を支払ってもよい。」を意味する。怒濤 コスト呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2frule 601.2h代替コスト支払いのルールに従う。

702.117. 潜伏/Skulk

702.117a 潜伏回避能力である。

702.117b 潜伏を持つクリーチャーは、それより大きなパワーを持つクリーチャーによってはブロックされない。(rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)

702.117c 1体のクリーチャーに複数の潜伏があっても意味はない。

702.118. 現出/Emerge

702.118a 現出は、現出を持つ呪文スタック上にある間に作用する2つの常在型能力を表す。「現出[コスト]/Emerge [cost]」は、「あなたはこの呪文を、そのマナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払うとともにクリーチャー1体を生け贄に捧げることで唱えてもよい。」と「あなたがこの呪文現出 コスト支払うことを選んだなら、その総コストは、生け贄に捧げクリーチャー点数で見たマナ・コストに等しい点数の不特定マナの分だけ減少する。」を意味する。現出 コスト呪文唱えることは、rule 601.2brule 601.2f-h の代替コスト支払いのルールに従う。

702.118b あなたは、あなた呪文現出 コスト支払うことを選ぶに際し、生け贄に捧げクリーチャーを選ぶ(rule 601.2b 参照)。あなたは、その総コスト支払うに際し、そのクリーチャー生け贄に捧げる(rule 601.2h 参照)。

702.119. 増呪/Escalate

702.119a 増呪は、モードを持つ呪文(rule 700.2参照)の常在型能力であり、増呪を持つ呪文スタック上にある間に作用する。「増呪[コスト]/Escalate [cost]」は「あなたは、あなたが2つ目以降に選ぶこの呪文モード1つにつき、[コスト]を追加で支払う。」を意味する。呪文増呪 コスト支払うことは、rule 601.2brule 601.2f-h の追加コスト支払いのルールに従う。増呪によってモードを持つ呪文のルールは変更されない。モードを持つ呪文については、rule 700.2 参照。

702.120. 会戦/Melee

702.120a 会戦誘発型能力である。「会戦/Melee」は、「このクリーチャー攻撃するたび、ターン終了時まで、これはこの戦闘であなたクリーチャー攻撃した対戦相手1人につきそれぞれ+1/+1の修整を受ける。」を意味する。

702.120b 1体のクリーチャーが複数の会戦を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.121. 搭乗/Crew

702.121a 搭乗機体カードにある起動型能力である。「搭乗N/Crew N」は、「あなたコントロールしているパワーの合計がN以上の望む数のアンタップ状態クリーチャータップする:ターン終了時まで、このパーマネントアーティファクト・クリーチャーになる。」を意味する。

702.121b クリーチャーが「機体1つに搭乗する」とは、機体搭乗 能力起動するためのコスト支払うためにそのクリーチャータップすることである。

702.121c クリーチャーが「機体搭乗できない」という効果があったなら、機体搭乗 能力起動するためのコスト支払うためにそのクリーチャータップすることはできない。

702.122. 製造/Fabricate

702.122a 製造誘発型能力である。「製造N/Fabricate N」は、「このパーマネント戦場に出たとき、あなたはこれの上に+1/+1カウンターをN個置いてもよい。そうしないなら、無色の1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャートークンをN体生成する。」を意味する。

702.122b パーマネントが複数の製造を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.123. 共闘/Partner

702.123a 共闘は、統率者戦 変種ルール(rule 903 参照)におけるデッキ 構築の規定を変更する能力であり、ゲームの開始前に機能する。統率者として、伝説の クリーチャーカード1枚ではなく、共闘を持つ伝説の クリーチャーカード2枚を指定することができる。

702.123b デッキ枚数は2枚の統率者を含みちょうど100枚でなければならない。ゲームの開始時、統率者は両方とも統率領域に置かれている。

702.123c ルールや効果統率者固有色を参照する場合、それは2体の統率者の合成固有色を参照する。rule 903.4 参照。

702.123d 統率者固有色を決定する場合を除き、2体の統率者独立して機能する。共闘を持つ統率者唱え場合、もう一方の統率者が何回唱えられたかは無視する(rule 903.8 参照)。プレイヤーが同一の統率者から21点以上の戦闘ダメージを受けたかどうかを決定する場合、2体の統率者からのダメージを別々に扱う(rule 903.10a 参照)。

702.123e 統率者が2体いる状況では、統率者を参照する効果はどちらか一方の統率者を参照する。効果によって、あなた統率者に何か処理を行ない、それが両方に影響を及ぼすことができる場合あなたはその効果を適用する時点でどちらを参照するか選ぶ。

702.123f 「[名前]との共闘/Partner with [name]」は共闘 能力の変種である。「[名前]との共闘」は2つの能力を表す。1つはデッキ 構築のルールを変更する常在型能力であり、お互いが他方の名前を持つ「[名前]との共闘能力を持っているなら、1枚でなく2枚の伝説の クリーチャーカードを自分の統率者として指定できる。一方が「[名前]との共闘能力を持っていても、他方がその名前を持つカードでなければ2枚の伝説の クリーチャーカード統率者として指定することはできない。もう1つの能力は「このパーマネント戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは『自分のライブラリーから[名前]という名前のカードし、公開し、自分の手札に加え、その後自分のライブラリー切り直す。』を選んでもよい。」という誘発型能力である。

702.124. 不抜/Undaunted

702.124a 不抜は、不抜を持つ呪文スタックにある間に機能する常在型能力である。「不抜/undauntd」は、「この呪文唱えるためのコスト対戦相手1人につき{1}少なくなる。」を意味する。

702.124b 対戦相手が何人いるかを決定する際に、既にゲームを離れているプレイヤーは数えない。

702.124c 呪文に複数の不抜がある場合、それらはそれぞれ適用される。

702.125. 即席/Improvise

702.125a 即席は、即席を持つ呪文スタック上にある間に作用する常在型能力である。「即席/Improvise」は「この呪文総コストに含まれる不特定マナ1点につき、あなたはそのマナ支払うのではなく、あなたコントロールしているアンタップ状態アーティファクト1つをタップしてもよい。」を意味する。

702.125b 即席 能力追加コスト代替コストではなく、即席を持つ呪文総コストが決定された後でのみ適用される。

702.125c 1つの呪文に複数の即席があっても意味はない。

702.126. 余波/Aftermath

702.126a 余波はいくつかの分割カード(rule 708分割カード〕参照)に見られる能力で、3つの常在型能力を表す。「余波/Aftermath」は、「あなたあなた墓地からこの分割カードのこの半分を唱えてもよい。」と「墓地以外の領域からこの分割カードのこの半分を唱えることはできない。」と「この呪文墓地から唱えられていたなら、これがスタックを離れるならいつでも、これを他の領域に置く代わりにそれを追放する。」を意味する。

702.127. 不朽/Embalm

702.127a 不朽は、不朽を持つカード墓地にある間に作用する起動型能力である。「不朽[コスト]/Embalm [cost]」とは、「[コスト], このカードあなた墓地から追放する:白であり、マナ・コストを持たず、これの他のタイプに加えてゾンビであることを除き、このカードコピーであるトークンを1体生成する。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.127b トークン不朽 能力解決により生成された場合、そのトークンは「不朽を行われている/embalmed」。

702.128. 永遠/Eternalize

702.128a 永遠は、永遠を持つカード墓地にある間に作用する起動型能力である。「永遠[コスト]/Eternalize [cost]」とは、「[コスト], このカードあなた墓地から追放する:黒であり、4/4であり、マナ・コストを持たず、これの他のタイプに加えてゾンビであることを除き、このカードコピーであるトークンを1体生成する。この能力は、あなたソーサリー唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。

702.129. 加虐/Afflict

702.129a 加虐誘発型能力である。「加虐N/Afflict N」は「このクリーチャーブロックされた状態になるたび、防御プレイヤーはN点のライフを失う。」を意味する。

702.129b クリーチャー1体が複数の加虐を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.130. 昇殿/Ascend

702.130a インスタントソーサリーである呪文昇殿呪文能力を表す。それは「あなたパーマネントを10個以上コントロールしていて、あなた都市の承認を持っていないなら、このゲームの残りの期間、あなた都市の承認を得る。」を意味する。

702.130b パーマネント昇殿常在型能力を表す。それは「あなたパーマネントを10個以上コントロールしていて、あなた都市の承認を持っていないときならいつでも、このゲームの残りの期間、あなた都市の承認を得る。」を意味する。

702.130c都市の承認を持っている/Having the city's blessing」とは、他のルールや効果が参照できる目印として機能するが、それ以外にはルール上の意味を持たない記号である。同時に都市の承認を持てるプレイヤーの人数には制限がない。

702.130d プレイヤー都市の承認を得たあと、ゲームの局面や先行するイベントが何らかの誘発条件に該当するかどうかを見るより先に、継続的効果が再度適用される。

702.131. 助力/Assist

702.131a 助力は、助力を持つ呪文コスト支払いに関するルールを修整する常在型能力である(rule 601.2g〜601.2h 参照)。助力を持つ呪文唱え総コスト不特定マナ部分が含まれているなら、あなたがそれを唱える間のマナ能力起動する前に、あなたは他のプレイヤー1人を選んでもよい。そのプレイヤーは、マナ能力起動する機会を得る。そのプレイヤーマナ能力をそれ以上起動しないことを選んだ後で、あなたマナ能力起動する機会を得る。あなたがその呪文総コスト支払いを開始する前に、あなたが選んだそのプレイヤーは、その呪文総コストのうち望む量の不特定マナ支払ってもよい。

702.132. 再活/Jump-Start

702.132a 再活は、一部のインスタントソーサリーが持つ。これは2つの常在型能力を表している。1つはそのカードプレイヤー墓地にある間に作用し、もう1つはそのカードスタック上にある間に作用する。「再活/Jump-start」は、「あなたは、これを唱えるための追加コストとしてカード1枚を捨てることで、あなた墓地からこのカード唱えてもよい。」と「この呪文がこれの再活 能力を使用して唱えられたなら、これがスタックを離れるときはいつでも、これを他の領域に置く代わりに 追放する。」を意味する。呪文を、それの再活 能力を使用して唱え場合は、rule 601.2brule 601.2frule 601.2h追加コストのルールに従う。

702.133. 教導/Mentor

702.133a 教導誘発型能力である。「教導/Mentor」は、「このクリーチャー攻撃するたび、パワーがこのクリーチャーパワーよりも小さい攻撃クリーチャー1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。」を意味する。

702.133b クリーチャー1体が複数の教導を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.134. 死後/Afterlife

702.134a 死後誘発型能力である。「死後N/Afterlife N」は、「このパーマネント戦場から墓地に置かれたとき、飛行を持ち白であり黒である1/1のスピリット・クリーチャートークンをN体生成する。」を意味する。

702.134b パーマネント1つが複数の死後を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。

702.135. 暴動/Riot

702.135a 暴動常在型能力である。「暴動/Riot」は、「あなたは『このパーマネントは+1/+1カウンターが追加で1個置かれた状態で戦場に出る。』を選んでもよい。そうしないなら、これは速攻を得る。」を意味する。

702.135b パーマネント1つが複数の暴動を持つなら、それらはそれぞれ個別に機能する。

702.136. 絢爛/Spectacle

702.136a 絢爛スタック上で機能する常在型能力である。「絢爛[コスト]/Spectacle [cost]」は、「このターンに対戦相手ライフを失っていたなら、あなたはこの呪文マナ・コスト支払うのではなく、[コスト]を支払ってもよい。」を意味する。絢爛 コスト呪文唱えることは、rule 601.2bと601.2f〜hの代替コスト支払いのルールに従う。

702.137 脱出/Escape

702.137a 脱出は、脱出を持つカードプレイヤー墓地にある間に機能する常在型能力である。「脱出[コスト]/Escape [cost]」は、「あなたは、あなた墓地からこのカードを、これのマナ・コスト支払うのではなく[コスト]を支払うことで唱えてもよい。」を意味する。呪文を、それの脱出 能力を使って唱えることは、rule 601.2brule 601.2frule 601.2h代替コストのルールに従う。

702.137b 呪文解決されてそのパーマネントになった呪文が、脱出 能力によって墓地から唱えられたことを、その呪文パーマネントが「脱出した/escaped」と言う。

702.137c 「[このパーマネント]は 〜 状態で脱出する/[This permanent] escapes with . . .」という能力は、「[このパーマネント]が脱出していたなら、これは 〜 状態で戦場に出る。」を意味する。その能力は「これがこれにより戦場に出たとき」に誘発する誘発型能力と関連している場合がある。(rule 603.11参照。)そのような誘発型能力は、そのパーマネント戦場に出たときに、それの置換効果が適用された後で誘発する。その置換効果効果がなかったとしても関係ない。

702.138. 相棒/Companion

702.138a 相棒は、ゲームの外部で機能するキーワード能力である。「相棒―[条件]/Companion - [条件]」という形式で書かれる。ゲームを開始する前に、ゲームの外部から自分が所有していて自分の初期デッキが条件を満たしている相棒 能力を持つカード1枚を公開してもよい(rule 103.2b 参照)。ゲームの間に1回、優先権を持っていてスタックが空で自分のターンのメイン・フェイズの間に、「{3}を支払い、そのカードを自分の手札に加える。」を選んでもよい。これはスタックを用いない特別な処理(rule 116.2g 参照)である。これは過去のルールからの変更である。

702.138b 相棒 能力初期デッキを参照している場合、それはサイドボードカードをすべて脇に置いた後のデッキを参照する。統率者戦では、統率者脇に置くよりも前である。

702.138c 特別な処理を行なって相棒を持つカードを自分の手札に加えたなら、それはそのゲームが終わるまでゲームの内部に残る。

702.139. 変容/Mutate

702.139a 変容は、一部のクリーチャーカードが持つ。これは、変容を持つ呪文スタックにある間に機能する常在型能力を表している。「変容[コスト]/Mutate[コスト]」は、「あなたはこの呪文マナ・コスト支払うのではなく[コスト]を支払ってもよい。そうしたなら、これは変容させるクリーチャー・呪文となり、この呪文と同じオーナーであって人間でないクリーチャー1体を対象とする。」を意味する。変容 能力を使って呪文唱えることは、代替コスト支払いのルールに従う(rule 601.2b と 601.2f-h 参照)。

702.139b 変容させるクリーチャー・呪文解決が始まるに際し、その対象が不適正であるなら、変容させるクリーチャー・呪文ではなくなり、クリーチャー呪文として解決を続けて、その呪文コントローラーコントロール下で戦場に出ることになる。

702.139c 変容させるクリーチャー・呪文解決が始まるに際し、その対象が適正であるなら、これは戦場に出ることはない。これは対象としたクリーチャーと合同し、複数のカードトークンによって表される1個のオブジェクトとなる(rule 721パーマネントの合同〕参照)。その呪文コントローラーは、その呪文がそのクリーチャーの一番上か一番下かどちらに置くかを選ぶ。その結果のパーマネントは、変容したパーマネントである。

702.139d クリーチャー変容するたびに誘発する能力は、変容させるクリーチャー・呪文解決の結果、呪文クリーチャーと合同したときに誘発する。

702.139e 変容したパーマネントは、それを表しているカードトークンそれぞれの能力すべてを持つ。それ以外の特性は、一番上のカードトークンに基づく。

702.139f 変容させるクリーチャー・呪文を参照したり変更したりする効果は、それが解決されて合同する変容したパーマネントを参照したり変更したりする。

703. ターン起因処理

703.1. ターン起因処理は、あるステップフェイズが始まったとき、あるいは終わったときに自動的に発生するゲームの処理である。ターン起因処理スタックを用いない。

703.1a 特定のステップフェイズが始まるのを待っている能力誘発型能力であり、ターン起因処理ではない。(rule 603誘発型能力の扱い〕参照。)

703.2. ターン起因処理は、いずれのプレイヤーにもコントロールされていない。

703.3. ステップフェイズが始まると、そのステップフェイズターン起因処理が存在するなら、そのターン起因処理が最初に処理される。これは状況起因処理のチェックよりも前で、誘発型能力スタックに積まれるよりも前で、プレイヤー優先権を得るよりも前である。

703.4. ターン起因処理は以下の通り。

703.4a アンタップ・ステップが開始した直後に、フェイジングを持ったフェイズ・イン状態のパーマネントアクティブ・プレイヤーコントロールしているものがフェイズ・アウトし、フェイズ・アウト状態のパーマネントで、フェイズ・アウトしたときにアクティブ・プレイヤーコントロールしていたものがフェイズ・インする。これらは同時に起こる。rule 502.1 参照。

703.4b アンタップ・ステップの、フェイジングの処理が終わった直後に、アクティブ・プレイヤーは自分がコントロールしているパーマネントのうちでどれをアンタップさせるかを選び、それらを同時にアンタップさせる。rule 502.2 参照。

703.4c ドロー・ステップが開始した直後に、アクティブ・プレイヤーカードを1枚く。rule 504.1 参照。

703.4d アーチエネミー戦(rule 904 参照)において、魔王戦闘前メイン・フェイズが開始した直後に、そのプレイヤー計略 デッキの一番上のカード実行中にする。rule 701.25 参照。

703.4e プレイヤー戦闘前メイン・フェイズが始まった直後に、そのプレイヤーは自分がコントロールしている各英雄譚エンチャントそれぞれの上に伝承カウンターを1つ置く。アーチエネミー戦では、これは魔王計略処理の後に行なう。rule 714英雄譚カード〕参照。

703.4f 戦闘開始ステップが開始した直後に、アクティブ・プレイヤー対戦相手すべてが自動的に防御プレイヤーになるわけではない多人数戦であれば、アクティブ・プレイヤーは自分の対戦相手の中から1人を選ぶ。そのプレイヤー防御プレイヤーとなる。rule 507.1 参照。

703.4g 攻撃クリーチャー指定ステップが開始した直後に、アクティブ・プレイヤー攻撃クリーチャーを指定する。rule 508.1 参照。

703.4h ブロック・クリーチャー指定ステップが開始した直後に、防御プレイヤーブロック・クリーチャーを指定する。rule 509.1 参照。

703.4i ブロック・クリーチャー指定ステップの、ブロック・クリーチャーが指定された直後に、アクティブ・プレイヤーは複数のクリーチャーブロックされた各攻撃クリーチャーごとに、それをブロックしているクリーチャー内でのダメージ割り振り順を宣言する。rule 509.2 参照。

703.4j ブロック・クリーチャー指定ステップの、アクティブ・プレイヤーダメージ割り振り順を宣言した直後に、防御プレイヤーは複数のクリーチャーブロックしている各クリーチャーごとに、それがブロックしている攻撃クリーチャー内でのダメージ割り振り順を宣言する。rule 509.3 参照。

703.4k 戦闘ダメージ・ステップが開始した直後に、各プレイヤーAPNAP順で、それぞれがコントロールしている各攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーがどう戦闘ダメージを割り振るかを宣言する。rule 510.1 参照。

703.4m 戦闘ダメージ・ステップの、戦闘ダメージの割り振りが終わった直後に、すべての戦闘ダメージが同時に与えられる。rule 510.2 参照。

703.4n クリンナップ・ステップが開始した直後に、アクティブ・プレイヤー手札がその上限枚数(通常7枚)を超えていた場合、そのプレイヤーは上限枚数になるまで手札捨てる。rule 514.1 参照。

703.4p クリンナップ・ステップの、アクティブ・プレイヤー手札捨てた直後に、すべての負っていたダメージが取り除かれ、すべての「ターン終了時まで」の効果が終了する。これらの処理は同時に発生する。rule 514.2 参照。

703.4q ステップフェイズが終わるとき、いずれかのプレイヤーマナ・プールに残っている未使用のマナは空になる。rule 500.4 参照。

704. 状況起因処理

704.1. 状況起因処理は、ある特定の条件(以下に列記)を満たしたときに自動的に発生するゲームの処理である。状況起因処理スタックを用いない。

704.1a ある特定の条件を待っている能力誘発型能力であり、状況起因処理ではない。(rule 603誘発型能力の扱い〕参照。)

704.2. 状況起因処理はゲームの間にチェックされ、どのプレイヤーにもコントロールされていない。

704.3. プレイヤー優先権を得るたび(rule 117〔タイミングと優先権〕参照)、ゲームは状況起因処理の発生する条件のどれかが満たされていないかを確認し、該当するものがあればそのすべての状況起因処理を同時に、単一のイベントとして処理する。状況起因処理がチェックの結果として発生した場合、処理後に再びチェックが繰り返される。そうでなければスタックに積まれるのを待っている誘発型能力スタックに積まれ、再びチェックが行なわれる。状況起因処理が発生しなくなり、スタックに積まれるのを待っている誘発型能力もなくなっていれば、該当するプレイヤー優先権を得る。この手順はクリンナップ・ステップにも行なわれる(rule 514 参照)が、もし状況起因処理誘発型能力も発生しなければ、プレイヤー優先権を得ないでステップが終了するという点が特殊である。

704.4. 誘発型能力と違い、状況起因処理呪文能力解決中に何が起こっているかは確認しない。

例:「このクリーチャーは、あなた手札の枚数に等しいパワータフネスを持つ」というクリーチャーコントロールしているプレイヤーが、「あなた手札捨て、そのあとカードを7枚く」という呪文唱えたとする。このクリーチャーは、呪文解決の途中で一時的にタフネスが0になるが、呪文解決が終わった時点ではタフネスが7に戻っている。よって、このクリーチャーは、状況起因処理がチェックされる時点では生き残る。これと対照的に、手札が無くなった時に誘発する能力は、誘発イベント解決中に発生したので、呪文解決後にスタックに積まれる。

704.5. 状況起因処理には、以下の物がある。

704.5a ライフが0以下のプレイヤーはゲームに敗北する。

704.5b 前回の状況起因処理のチェック以降に、カードが1枚も存在しないライブラリーからカードこうとしたプレイヤーは、ゲームに敗北する。

704.5c 10個以上の「毒/poison」カウンターを持つプレイヤーは、ゲームに敗北する。このルールは双頭巨人戦では適用せず、代わりに rule 704.6b を適用する。

704.5d トークンが、戦場以外の領域にある場合、存在しなくなる。

704.5e 呪文コピースタック以外の領域にある場合、それは消滅する。カードコピースタック戦場のいずれでもない領域にある場合、それは消滅する。

704.5f タフネスが0以下のクリーチャーオーナー墓地に置かれる。再生はこのイベントを置換できない。

704.5g タフネスが0よりも大きく、ダメージを負っていて、それが負っているダメージの合計がそのタフネス以上であるクリーチャー致死ダメージを受けていると言い、破壊される。再生はこのイベントを置換することができる。

704.5h 前回の状況起因処理のチェック以降に接死を持つ発生源からダメージ与えられた、タフネスが0よりも大きいクリーチャー破壊される。再生はこのイベントを置換することができる。

704.5i 忠誠度が0であるプレインズウォーカーは、オーナー墓地に置かれる。

704.5j プレイヤー1人が同名の「伝説の/Legendary」パーマネントを複数コントロールしている場合、そのプレイヤーはその中から1個を選び、それ以外をすべてオーナー墓地に置く。これを「レジェンド・ルール」と言う。

704.5k 複数のパーマネントが「ワールド/World」という特殊タイプを持っている場合、その中でもっとも短い期間ワールド特殊タイプを持っているものを除き、すべてオーナー墓地に置かれる。もっとも短いものが複数ある場合、その全てがオーナー墓地に置かれる。これを「ワールド・ルール」と言う。

704.5m 不正なオブジェクトあるいは不正なプレイヤーについているオーラや、何にもつけられていないオーラオーナー墓地に置かれる。

704.5n 不正なパーマネントプレイヤーについている装備品城砦はそのパーマネントプレイヤーからはずれ、戦場に残る。

704.5p クリーチャーオブジェクトプレイヤーについている場合、それははずれ、戦場に残る。同様に、オーラでも装備品でも城砦でもないパーマネントオブジェクトプレイヤーについている場合、それははずれ、戦場に残る。

704.5q 単一のパーマネントに、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが乗っている場合、その2つのうちで少ないほうと同数だけ、両方のカウンターを取り除く。(訳注:両方が同数である場合、その両方を全て取り除く。)

704.5r N個を超えてある種のカウンターを持つことはできないという能力を持つパーマネントに、N個を超えてその種のカウンターが置かれていた場合、その種のカウンターをN個だけ残して残りを取り除く。

704.5s 英雄譚パーマネントの上にある伝承カウンターの数がそれの最終章の番号以上であり、かつ誘発してまだスタックを離れていない章能力の発生源でない場合、その英雄譚コントローラーはそれを生け贄に捧げる。rule 714英雄譚カード〕参照。

704.6 変種ルールのゲームでは、通常は適用されないような追加の状況起因処理が存在することがある。

704.6a 双頭巨人戦において、チームライフが0以下である場合、そのチームの負けとなる。rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

704.6b 双頭巨人戦において、15個以上の「毒/poison」カウンターを持つチームは、ゲームに敗北する。rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

704.6c 統率者戦において、ゲーム中を通して単一の統率者から合計21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーは、負けとなる。rule 903統率者戦〕参照。

704.6d 統率者戦において、統率者墓地追放 領域にあって、そのカードが直前の状況起因処理のチェックよりも後にその領域に置かれたものであるなら、それのオーナーはそれを統率領域に置いてもよい。rule 903統率者戦〕参照。

704.6e アーチエネミー戦において、持続でない計略カード統率領域オモテ向きになっており、いずれかの計略誘発型能力スタックにあったりスタックに置かれるのを待っていたりしない場合、その計略カード裏向きになり、そのオーナー計略 デッキの一番下に置かれる。rule 904アーチエネミー戦〕参照。

704.6f プレインチェイス戦において、統率領域現象カードオモテ向きであり、それが誘発してスタックを離れていない誘発能力の発生源でない場合次元 コントローラープレインズウォークする。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

704.7. 複数の状況起因処理が同時に同じ結果をもたらす場合、単一の置換効果によってその全てが置換される。

例:「あなたがこのゲームに敗北するなら、代わりに あなた手札あなた墓地あなたオーナーであるすべてのパーマネントあなたライブラリーに加えて切り直し、その後カードを7枚き、あなたライフの総量を20点にする。」という《死者の鏡》をコントロールしている時に、ライブラリーの残り枚数が1枚であり、ライフの総量が1点である。この場合カードを2枚き、2点のライフを失うという呪文効果が処理されたとすると、次の状況起因処理のチェックによって、rule 704.5arule 704.5b の2つの条項によってゲームに負けることになるが、《死者の鏡》はその両方の負けを置換し、あなたはゲームを続けることになる。

704.8. 状況起因処理の結果として、他の状況起因処理が行なわれるのと同時にパーマネント戦場を離れ場合、そのパーマネント最後の情報は、それらの状況起因処理を行なう前の情報を用いる。

例:プレイヤーが+1/+1カウンターが1個乗っている状態の不死を持つ1/1クリーチャー《若き狼》をコントロールしている。呪文によって、《若き狼》に、-1/-1カウンターが3つ乗せられた。状況起因処理が行なわれる前の状態では、《若き狼》には+1/+1カウンター1つと-1/-1カウンター3つが乗っている。状況起因処理の結果、《若き狼》は墓地に置かれる。戦場にあった最後の時点では+1/+1カウンターが乗っているので、不死誘発しない。

705. コイン投げ

705.1. プレイヤーコイン投げをさせる効果は、そのプレイヤーコイン投げに勝つか負けるかを見ることができる。そのような効果でコインを投げる場合、そのプレイヤーがコインを投げ、表か裏かを宣言する。宣言が結果と一致した場合、そのプレイヤーコイン投げに勝ち、そうでなければコイン投げに負ける。コインを投げたプレイヤーだけがコイン投げに勝ったり負けたりするのであり、他のプレイヤーには関係しない。

705.2. 効果プレイヤーコイン投げをさせ、その効果コイン投げの勝者や敗者ではなくそのコインが表になるか裏になるかだけを見る場合、そのプレイヤーが表裏を宣言せずにコインを投げる。この種のコイン投げでは勝ちや負けは存在しない。

705.3. 投げるために使うコインは、どちらの面か容易に区別でき、かつほぼ等確率でそれぞれの面が上になる、2面の物体でなければならない。投げられるコインのオモテと裏がはっきりしていない場合、どちらがオモテであるかを明確にしておかなければならない。他の方法であっても、同率で2つの結果が出るものであって、両方のプレイヤーがそれに同意できた場合にはそれを用いてもよい。例えば、プレイヤーは偶数面のサイコロを振り、「偶数」「奇数」と宣言することも認められるし、「奇数がオモテで偶数が裏」と宣言して偶数面のサイコロを振ることも認められる。

706. オブジェクトコピー

706.1. 呪文パーマネント、あるいはカードの「コピー/copy」になったり、他のオブジェクトコピーにしたりするオブジェクトが存在する。また、他のオブジェクトコピーであるトークン生成する効果も存在する。(古いカードの中には「コピーす/search for a copy」という記載があるものがあるが、この節ではそれについては扱わない。また、それらのカードオラクルで修正されている)。

706.2. オブジェクトコピーする場合、そのコピーは、元のオブジェクト特性コピー可能な値を得る。さらに、スタックにあるオブジェクト場合唱えられた、あるいは起動された時に行なわれた選択(モード対象Xの値、キッカーされているかどうか、複数の対象にどのように影響を及ぼすか、など)もコピーする。オブジェクトコピー可能な値とは、オブジェクトに記載されている値(カード名マナ・コスト色指標カード・タイプサブタイプ特殊タイプルール文章パワータフネス忠誠度)に、他のコピー 効果裏向き位相であること、パワータフネス(や、場合によってはその他の特性)を定める「戦場に出るに際し/as ... enters the battlefield」「オモテになるに際し/as ... is turned face up」の能力、そのオブジェクト裏向きにする能力による影響を加味したものである。それ以外の(タイプや文章を変更するようなものも含む)効果位相カウンターコピーされない。

例:《キマイラ杖》は「{X}:ターン終了時まで、キマイラ杖はX/Xアーティファクト・クリーチャーになる」というアーティファクトであり、《クローン》は「《クローン》が戦場に出るに際し、あなた戦場に出ているクリーチャー1体を選んでもよい。そうしたなら、クローンはそのクリーチャーコピーとして戦場に出る。」というクリーチャーである。《キマイラ杖》が5/5のアーティファクト・クリーチャーになった後で、《クローン》がそれのコピーとして戦場に出場合、《クローン》は5/5のアーティファクト・クリーチャーではなく、単なるアーティファクトとして戦場に出る(そのコピーは《キマイラ杖》の能力を持っているので、その能力起動してクリーチャーになることはできる)。

例:《クローン》が、裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異{2}{B}{B}を持つクリーチャー)のコピーとして戦場に出るとする。この場合、《クローン》は無色の2/2で、カード名タイプ能力マナ・コストを持たないクリーチャーとして戦場に出る。ただし、オモテ向きであり、{2}{B}{B}を支払ってオモテ向きになることはできない。

706.2a コピーは、コピーするオブジェクトを得る。これは、そのを決定するマナ・コスト色指標コピーするからである。コピーは、コピーするオブジェクト能力を得る。これは、ルール文章を得るからである。コピーは各能力を2つずつ持つわけではない(つまり、オブジェクト能力ルール文章の両方をコピーすることはなく、ルール文章から新しく能力が定義されているわけである)。

706.2b オブジェクトコピーされた後では、元のオブジェクトコピー可能な値を変更してもコピーは変更されない。

706.2c 常在型能力コピー 効果である継続的効果生成する場合、その効果与えコピー可能な値はその効果が最初に適用され始めたときにのみ決定される。

706.3. コピーコピー可能な情報は、そのコピー位相によって修整された(rule 110.5 参照)、コピーされた情報である。そのコピーを他のオブジェクトコピーした場合には、新しいコピー可能な情報を用いる。

例:《Vesuvan Doppelganger》は「あなたは「Vesuvan Doppelgangerは、そのクリーチャーコピーしないことと『あなたのアップキープの開始時に、クリーチャー1体を対象とする。あなたはこのクリーチャーを、そのクリーチャーコピーしないことを除いてそれのコピーにしてもよい。そうしたなら、このクリーチャーはこの能力を得る。』を得ることを除いて戦場にある好きなクリーチャー1体のコピーとして戦場に出る。」を選んでもよい。」という能力を持つ。《Vesuvan Doppelganger》が《ルーン爪の熊》(能力を持たない2/2の緑の熊クリーチャー)のコピーとして戦場に出た。その後で、《クローン》がその《Vesuvan Doppelganger》のコピーとして戦場に出場合には、《クローン》は2/2の青で、クリーチャー・タイプが熊の《ルーン爪の熊》となり、《Vesuvan Doppelganger》のアップキープ誘発型能力を持つ。

例:《暴く者、智也》(反転状態反転カード)が《鼠の短牙》(反転していない反転カード)のコピーになった場合、《暴く者、智也》の特性は《鼠の短牙》の反転した状態である《憎まれ者の傷弄り》の特性となる。

例:裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異つきクリーチャー)が、オモテ向きの《枝折りロリアン》(4/1で変異{G}とトランプルを持つ緑のクリーチャー)のコピーとなった場合、その《にやにや笑いの悪魔》の特性は《枝折りロリアン》のものになるが、そのクリーチャー裏向きなので、2/2の無色カード名タイプ能力マナ・コストをもたないクリーチャーのままである。{G}でオモテ向きになることができ、オモテ向きになると《枝折りロリアン》の特性を持つ。

例:裏向きの《にやにや笑いの悪魔》(変異つきクリーチャー)が《さまようもの》(1/1のスピリット・クリーチャー変異をもたない)のコピーになった場合裏向きの《さまようもの》なので、2/2の無色カード名タイプ能力マナ・コストをもたないクリーチャーのままである。変異を持たないので、特別な処理オモテ向きになることはできない。効果によってオモテ向きになった場合には、《さまようもの》の特性を持つ。

706.4. パーマネントコピーしているパーマネント戦場にある間に、それを他のオブジェクトコピーにするという効果が存在する。その変化は戦場に出たときの能力戦場を離れたときの能力誘発させないし、すでに存在している、そのパーマネントに影響を及ぼす効果を変更することもない。

例:《不定の多相の戦士》は「クリーチャー戦場に出るたび、不定の多相の戦士はそのクリーチャーコピーとなり、この能力を得る」という能力を持つ。《不定の多相の戦士》が、「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+3/+3の修整を受ける」という効果を持つ《巨大化》の影響を受けている時に他のクリーチャー戦場に出場合、《不定の多相の戦士》はそのクリーチャーコピーとなるが、《巨大化》による+3/+3の影響は残る。

706.5. 他のオブジェクトの「コピーとして/as a copy」戦場に出る、または「これは[他のオブジェクト]のコピーである/that's a copy of [another object]」として戦場に出オブジェクトは、戦場に出るに際してそのオブジェクトコピーとなる。戦場に出てからそのパーマネントコピーになるわけではない。コピーが、(「〜状態で戦場に出る/enters the battlefield with」や「[これ]が戦場に出るに際し/as [this] enters the battlefield」などの)戦場に出イベントを置換する能力を得ていた場合、それらの能力効果を発揮する。また、そのコピーが持つあらゆる戦場に出たときの誘発型能力誘発する機会がある。

例:《スカイシュラウドのビヒモス》は「消散2(このクリーチャーは、その上に消散 カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、そのクリーチャーの上から消散 カウンターを1個取り除く。消散 カウンターを取り除けないなら、そのクリーチャー生け贄に捧げる。)」と「スカイシュラウドのビヒモスはタップ状態戦場に出る」という能力を持つ。《クローン》が、《スカイシュラウドのビヒモス》のコピーとして戦場に出場合消散 カウンターが2個置かれて、タップ状態戦場に出る。

例:《前兆の壁》は「前兆の戦場に出たとき、カードを1枚く。」という能力を持っている。《クローン》が《前兆の壁》のコピーとして戦場に出るとき、《クローン》は《前兆の壁》の戦場に出るときの誘発型能力を持っているので、《クローン》のコントローラーカードを1枚く。

706.6. パーマネントコピーするとき、そのパーマネントに関して行なわれた選択はコピーされない。あるオブジェクトが他のパーマネントコピーとして戦場に出場合、そのオブジェクトコントローラーが、全ての「戦場に出るに際し」ての選択を行なう。

例:《クローン》が《順応する自動機械》のコピーとして戦場に出る。《順応する自動機械》は「順応する自動機械が戦場に出るに際し、クリーチャー・タイプを1つ選ぶ」という能力を持つ。この《クローン》は、《順応する自動機械》の行なっていたの選択についてはコピーしないで、《クローン》のコントローラーが改めてその選択を行なう。

706.7. 関連している能力の組がコピーされた場合コピーしたオブジェクトの得た能力も同様に関連している能力となる。その能力が参照するのは、もう一方の能力によって行なわれた行動や影響されたオブジェクトだけである。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、これらの能力が他の能力と関連することはない。rule 607〔関連している能力〕参照。

706.8. 両面カード、第1面の合体カード、あるいは合体したパーマネントコピーする場合、その時点でオモテになっている側の面のコピー可能な値だけをコピーする(rule 711両面カード〕、rule 712合体カード〕参照)。

706.9. コピー 効果の中には、コピーすることに修正を加えたり例外を設けたりするものがある。

706.9a コピー 効果の中には、コピー中にコピー能力を得させるものがある。この能力は、コピーされたものと同じように、コピーコピー可能な値として扱われる。

例:《クウィリーオン・エルフ》が戦場に出て、《不定の多相の戦士》がそれをコピーした。《不定の多相の戦士》のコピー可能な値は、《不定の多相の戦士》が「クリーチャーが1体戦場に出るたび、不定の多相の戦士は、この能力を得ることを除いてそのクリーチャーコピーとなる」という能力を持っていることを除いて、《クウィリーオン・エルフ》と同じになる。その後で、《クローン》が《不定の多相の戦士》のコピーとして戦場に出場合、《クローン》は《不定の多相の戦士》が《クウィリーオン・エルフ》をコピーしている途中で自分自身に得させた能力も含む、新しいコピー可能な値コピーする。

706.9b コピー 効果の中には、ある特性コピーせず、その本来の特性を保持すると書かれたものがある。単にある特性コピーされないと記述される場合もある。

706.9c コピー 効果の中には、コピーの一部として特性を修整するものがある。その特性の最終的な値が、そのコピーの持つコピー可能な値となる。

例:「Copy Artifactを戦場にあるアーティファクト1つのコピーとして戦場に出してもよい。ただし、これは他のタイプに加えてエンチャントである」というエンチャント、《Copy Artifact》が《巨大戦車》のコピーとして戦場に出るとする。その場合、その《Copy Artifact》のコピー可能な値は《巨大戦車》のものとなるが、ただしタイプアーティファクトでもクリーチャーでもエンチャントでもある。

706.9d 特定の特性コピーしない、あるいは特定の特性の元の値を保持する、あるいは特定の特性の最終の値を修整する、コピー 効果を適用する場合、その特性を定義する、コピーされるオブジェクト特性定義能力(rule 604.3 参照)はコピーされない。その特性場合、そのオブジェクト色指標(rule 204 参照)もコピーされない。

例:《水銀のガルガンチュアン》は「あなたは「水銀のガルガンチュアンは7/7であることを除いて、戦場に出ているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出る。」を選んでもよい。」というクリーチャーである。《水銀のガルガンチュアン》が、パワータフネスを定義する特性定義能力を持つ《タルモゴイフ》のコピーとして戦場に出場合、《水銀のガルガンチュアン》はその能力を持たず、7/7として戦場に出る。

706.9e コピー 効果生成する置換効果の中には、影響を受けるオブジェクト特性を変更させるのではなく追加の効果である例外を含むものがある。他のコピー 効果がその例外を含むコピー 効果の適用後にそのオブジェクトに適用される場合、その例外の効果は発生しない。

例:《もう一人の自分》には「あなたはもう一人の自分を、追加の+1/+1カウンターX個置かれた状態で戦場に出ることを除いて、戦場に出ているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。」と書かれている。あなたがこれで、「あなたはクローンを、戦場に出ているいずれかのクリーチャーコピーとして戦場に出してもよい。」と書かれていて、戦場に出たときにどのクリーチャーも選んでいなかった《クローン》を選んだとする。その後で、《クローン》をコピーしたことによって《もう一人の自分》が得る置換効果を適用する時点でコピーするクリーチャーを選んだとすると、《もう一人の自分》の置換効果によってそれが+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出ることはない。

706.9f コピー 効果生成する置換効果の一部は、同じ段落に書かれている誘発型能力と関連している(rule 603.11 参照)。その誘発型能力は、すべての継続的効果を適用した後のオブジェクトがその能力を持っている場合にのみ誘発する。

706.10. 呪文起動型能力誘発型能力コピーするとは、その呪文能力コピースタックに積む、ということを意味する。呪文コピー唱えられず、能力コピー起動されない。呪文能力特性コピーに加えて、例えばモード対象Xの値、追加コスト代替コスト支払いなど、呪文能力のためになされた全ての選択がコピーされる。rule 601呪文唱えること〕参照。解決時に通常行われる選択はコピーされない。コピー効果コスト支払うために用いたオブジェクトを参照する場合コピーは元の呪文能力コスト支払うために用いたオブジェクトを用いる。呪文コピーオーナーコントローラーも、そのコピーコントロール下でスタックに積んだプレイヤーである。それを表すカードは存在しないが、呪文コピー呪文である。能力コピー能力である。

例:あるプレイヤーが、モードを持つインスタントである《エメラルドの魔除け》を対象に「インスタントソーサリーである呪文1つを対象とし、それを、コピーが赤であることを除いてコピーする。あなたはそのコピーの新しい対象を選んでもよい。」というインスタント《Fork》を唱えた。《Fork》の解決時に、《エメラルドの魔除け》のコピースタックに積まれる。このコピーは緑ではなく赤である。また、このコピーは元の《エメラルドの魔除け》と同じモードを持つ。対象が同じである必要はないが、これは《Fork》がそう認めているからである。

例:《投げ飛ばし》は、「この呪文唱えるための追加コストとして、クリーチャー1体を生け贄に捧げる。」と「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。投げ飛ばしはそれに生け贄に捧げクリーチャーパワーに等しい量のダメージ与える。」という効果を持つインスタントである。《投げ飛ばし》のコピー与えダメージを決めるに際しては、元の《投げ飛ばし》で生け贄に捧げクリーチャーパワーを参照する。

例:《アケノヒカリの注入》は「あなたは、この呪文唱えるために{G}が支払われていたならX点のライフと、これを唱えるために{W}が支払われていたならX点のライフを得る。というソーサリーである。マナオブジェクトではないので、《アケノヒカリの注入》を唱えるのにどのマナが使われていても、そのコピーによってライフを得ることはない。

706.10a 呪文コピースタック以外の領域にある場合、それは消滅する。また、カードコピースタック戦場以外の領域にある場合、それは消滅する。これらは状況起因処理である。rule 704 参照。

706.10b 能力コピーは、元になった能力と同じ発生源を持つ。能力が発生源をカード名で指している場合、そのコピーはそのオブジェクトだけを参照し、同名の別のオブジェクトは参照しない。コピーは、その能力がこのターンに何度解決されたかを数える効果において、同一の能力として考えられる。

706.10c 呪文コピーし、そのコントローラーが新しい対象を選んでもよいとなっている効果では、そのプレイヤー対象のうちで望む数のものを、仮にそれが不正だとしても、そのままにしておいてもよい。対象の一部あるいは全部を変更する場合、その新しい対象は適正でなければならない。プレイヤーコピーの取る対象を選びおわったら、そのコピーはそれらを対象としてスタックに積まれる。

706.10d 呪文能力をそれが「対象にできる」プレイヤーオブジェクトごとにコピーする効果が存在する。それらのコピーは、そのコントローラーの好きな順番で、それぞれを対象としてスタックに置かれる。その呪文能力が複数の対象を取る場合、それらの対象は同じプレイヤーオブジェクトでなければならない。そのプレイヤーオブジェクトが各「対象」において適正な対象でなかった場合、そのプレイヤーオブジェクトの分のコピー生成されない。

706.10e 呪文能力コピーし、新しい対象を規定する効果が存在する。その呪文能力が複数の対象を取っている場合コピー対象それぞれはそのプレイヤーオブジェクトである。各対象群ごとにそのプレイヤーオブジェクトが適正な対象でなければ、そのコピー生成されない。

706.10f パーマネント呪文コピーする効果が存在する。そのコピー解決されるに際し、それは呪文コピーではなくなりトークンパーマネントになる(Rule 608.3b 参照)。

706.11. ある効果パーマネントカード名で参照する場合、他のものをコピーしていたりカード名が変わっていたりしても、その効果はそのパーマネントを追い続ける。

例:《不定の多相の戦士》が《狂ったアーモドン》をコピーしている。《狂ったアーモドン》は「{G}:ターン終了時まで、狂ったアーモドンは+3/+0の修整を受けるとともにトランプルを得る。次の終了ステップの開始時に、狂ったアーモドンを破壊する。この能力は1ターンに1回しか起動できない」という能力を持っている。この起動型能力起動した後、ターン終了ステップの開始時までに他のもののコピーになっていたとしても、次の終了ステップの開始時にこの《不定の多相の戦士》は破壊される。

706.12. プレイヤーに、(単に呪文コピーするのではなく)オブジェクトの「コピー唱え/cast a copy」させる効果は、そのコピーがそのオブジェクトのある領域生成され、そして呪文能力解決中にそのコピー唱えられることを除いて、呪文唱えることに関するルールに従う。オブジェクトコピーは、rule 601呪文唱えること〕の、rule 601.2a-h の手順に従って唱えられる。唱えられた後は、コピースタック上の呪文となり、他の呪文と同じように解決したり打ち消されたりする。

707. 裏向き呪文パーマネント

707.1. カードによって、呪文パーマネント裏向きになることがある。

707.2. スタック上にある裏向き呪文裏向き戦場に出ているパーマネントは、そのカード呪文パーマネント裏向きにさせた能力やルールによって規定されている以外の特性を持たない。規定されている特性は、そのオブジェクトコピー可能な値となる。rule 613継続的効果の相互作用〕、rule 706オブジェクトコピー〕参照。

707.2a オモテ向きパーマネントが、そのオブジェクト特性を列記していない呪文能力によって裏向きになった場合、それは裏向きで2/2の、文章やカード名クリーチャー・タイプマナ・コストを持たないクリーチャーになる。裏向き戦場に出パーマネントは、それを裏向き戦場に出したりそれを裏向き唱えられるようにしたりする効果に他に記述されていない限り、上記の特性を持つ。これらの特性コピー可能な値である。

707.3. 裏向き戦場に出オブジェクトは、それが戦場に出るよりも前に裏向きになるので、そのパーマネント戦場に出るときの能力は(それが誘発型能力場合)誘発しないし、(常在型能力場合)効果を発揮しない。

707.4. 裏向き唱えられるオブジェクトは、スタックに積まれるよりも前に裏向きになるので、その呪文特性を見る効果はその裏向き呪文特性だけを見ることになる。(そのカードオモテ向きの時の特性ではなく)それらの特性を持つオブジェクト唱えることに適用される効果や禁止は、このオブジェクト唱える際に適用される。その呪文解決されてなるパーマネントは、裏向きである。

707.5. スタックにある裏向き呪文戦場にある(フェイズ・アウトしているものも含む)裏向きパーマネントコントローラーは、それらのオモテをいつでも見ることができる。他の領域にある裏向きカードや、他のプレイヤーコントロールしている呪文パーマネントのオモテを見ることは、できない。

707.6. スタック上で複数の裏向き呪文コントロールしていたり、戦場にある複数の裏向きパーマネントコントロールしたりしている場合、常にそれぞれの裏向き呪文パーマネントの区別が付くようにしなければならない。これには、どの能力やルールによってそのパーマネント裏向きになっているのか、呪文唱えた順番、裏向きパーマネント戦場に出た順番、どのクリーチャーが前のターンに攻撃したか、その他それぞれの裏向き呪文パーマネントの相違点などが含まれる。裏向きオブジェクトを区別する無難な方法としては、カウンターやダイスを使ったり、パーマネント戦場に出た順番にしたがって並べたりするなどの方法がある。

707.7. パーマネント裏向きにする能力やルールによっては、オモテ向きにすることが認められている場合がある。通常、裏向き呪文オモテ向きにすることはできない。

707.8. 裏向きパーマネントオモテ向きになるに際して、そのパーマネントコピー可能な値は通常のコピー可能な値に戻る。裏向きパーマネントに影響を及ぼしていた効果は、そのままオモテ向きパーマネントにも影響を及ぼす。パーマネントオモテ向きになったときには、そのパーマネント戦場に出たときに誘発する能力誘発されない。なぜなら、そのパーマネントはすでに戦場に出ていたからである。

707.9. 裏向きパーマネント合同パーマネント裏向きの部品が戦場から他の領域に移動した場合オーナーはすべてのプレイヤー公開しなければならない。裏向き呪文スタックから戦場以外の領域に移動した場合オーナーはすべてのプレイヤー公開しなければならない。プレイヤーがゲームを離れる場合、そのプレイヤーオーナーであるすべての裏向きパーマネントと、合同パーマネント裏向きの部品と、裏向き呪文をすべてのプレイヤー公開しなければならない。各ゲームの終了時には、すべての裏向きパーマネントと、合同パーマネント裏向きの部品と、裏向き呪文をすべてのプレイヤー公開しなければならない。

707.10. 裏向きパーマネントが他のパーマネントコピーとなる場合、そのコピー可能な値は、コピーするパーマネントコピー可能な値となり、それに裏向き位相であることによる変更が加えられる。従ってその特性値は、裏向きにできるようにした能力やルールによって定められている、元の特性値と同じになる。ただし、オモテ向きになった場合には、そのコピー可能な値は、コピーされている値となる。rule 706.3 参照。

707.11. 裏向きパーマネントが「[このパーマネント]がオモテ向きになるに際し〜/As [this permanent] is turned face up ...」という能力を持つことになる場合、その能力はそのパーマネントオモテ向きになる間に適用される。オモテになったあとで適用されるわけではない。

708. 分割カード

708.1. 分割カードでは、1枚のカードに2組のオモテが存在する。分割カードの裏は、通常のマジックのカードと同じ裏になっている。

708.2. 分割カードには2つの唱えられる半分が存在するが、分割カードも1枚のカードである。例えば、分割カードいたり捨てたりする場合、それは2枚ではなく1枚として扱われる。

708.3. プレイヤー分割カードのどちらの半分を唱えようとしているのか、それをスタックに置く前に選ぶ。

708.3a 唱えることができるかどうかを判断する際に、選んだ半分だけを評価する。その半分だけがスタックに置かれるものとして扱う。

708.3b スタックにある間は、唱えられている側の特性だけが存在し、他方の特性は存在しないものとして扱われる。

708.3c 分割カードコピーを作り、プレイヤーがそれを唱えることができるとする効果が存在する。そのコピーはそれぞれの半分が元のカードのそれぞれの半分と同じ特性を持ち、同じように分割されている(rule 706.12 参照)。

708.4. スタック以外の領域にあるときは、分割カードは2組の特性を持つ。これは過去のルールからの変更である。

708.4a 分割カードは2つのカード名を持つ。効果によってプレイヤーカード名を選ぶときに、そのプレイヤー分割カードカード名を選びたかった場合、そのプレイヤーは両方ではなくどちらか一方を選ばなければならない。カード名のうちいずれか1つが選ばれたものであれば、そのオブジェクトは選ばれたカード名を持つ。

708.4b 分割カードマナ・コストは、両方の半分のマナ・コストの合計である。分割カード点数で見たマナ・コストは、その合計したマナ・コストによって決定される。

例:《暴行+殴打》のマナ・コストは{3}{R}{G}である。したがって赤でも緑でもあるカードで、点数で見たマナ・コストは5である。《暴行》を唱え場合、その呪文は赤で点数で見たマナ・コストは1である。

例:《火+氷》のマナ・コストは{2}{U}{R}である。これは《蒸気占い》と同じコストを持つが、《湧き出る源、ジェガンサ》の効果などが見る場合は{1}が2個あるとして見る。

708.4c 分割カードは、それぞれの半分に書かれているカード・タイプを持ち、それぞれの半分の文章欄能力を持つ。

708.4d スタック上にある、融合した分割呪文特性も、それぞれの半分の特性を合わせたものである(rule 702.101融合〕参照)。

709. 反転カード

709.1. 反転カードには、1枚のカードに2つのカード枠がある。カードの通常の向きに書かれている文章は、そのカードの通常の特性を意味する。追加の代替の特性は、カードに逆向きに書かれている。反転カードの第2面は、通常のマジックのカードである。

709.1a 反転カードの上半分には、そのカードの通常のカード名文章欄タイプ行パワータフネスが書かれている。文章欄には通常、特定の条件が満たされた時点でそのパーマネントを「反転/flip」する能力が書かれている。

709.1b 反転カードの下半分には、代替のカード名文章欄タイプ行パワータフネスが書かれている。これらの特性は、そのパーマネント戦場にあって、なおかつそのパーマネントが反転している場合にのみ使用される。

709.1c 反転カードおよびマナ・コストは、パーマネントが反転されても変わらない。また、外部の効果による変更もそのまま適用される。

709.2. 戦場以外の全ての領域、および戦場領域でそのパーマネントが反転される前において、反転カードはそのカードの通常の特性を持つ。戦場にある反転パーマネントが反転したら、その反転パーマネントの通常のカード名文章欄タイプ行パワータフネスは適用されず、代わりに代替バージョンのこれらの特性が適用される。

例:《悪忌の溶岩走り》は、反転すると伝説の クリーチャーである《溶岩生まれのトクトク》になる、伝説でないクリーチャーである。「あなたライブラリーから伝説の カードを1枚す」という効果はこのカードして来ることはできない。「伝説の クリーチャーは+2/+2の修整を受ける」という効果は、戦場に出ているこのカード反転状態である(《悪忌の溶岩走り》でなく《溶岩生まれのトクトク》である)ときのみ効果を及ぼす。

709.3. あなたが反転パーマネントコントロールしている場合、常にそのパーマネントが、タップ状態でもアンタップ状態でも、反転しているかいないかをはっきりさせる義務がある。パーマネントが反転しているかいないかを区別する一般的な方法には、コインやダイスで反転しているオブジェクトにマークを置くことなどがある。

709.4. パーマネントの反転は一方通行である。パーマネント反転状態になったら、それを再び反転していない状態に戻すことはできない。ただし、反転したパーマネント戦場を離れ場合、それはそれまでの位相を記憶しない。rule 110.5 参照。

709.5. 何らかの効果によってプレイヤーカード名1つを選ぶ場合、そのプレイヤーは望むなら反転カードの代替のカード名を選ぶことができる。

710. Lv系カード

710.1.Lv系カードは、横方向に分割された文章欄と3つのパワー/タフネス枠を持つ。Lv系カード文章欄は、2つのLvシンボルを含んでいる。

710.2. Lvシンボルは、常在型能力を表すキーワード能力である。Lvシンボルは数の範囲(「N1-N2」など)か、あるいは数字1つとプラス記号(「N3+」など)を含む。Lvシンボルと同じ横縞に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。その横縞に書かれているパワータフネスの書かれた箱も同じである。

710.2a 「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN1個以上のLvカウンターを持ち、N2個より多いLvカウンターを持たないなら、これは基本のパワータフネスが[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。

710.2b 「{Lv N3+}[能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN3個以上のLvカウンターを持つなら、これは基本のパワータフネスが[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。

710.3. 横方向に分割された文章欄は、どのLvシンボル能力パワー/タフネス対応しているかを明確にする以外に、ゲーム上の意味はない。Lv系カード文章欄自体は1つである。

710.4. Lv系カードの各能力のうち、Lvシンボルが前に無い部分の能力は、通常通り扱う。特に、各Lv系パーマネントは常にLvアップ 能力(rule 702.86 参照)を持つ。これは、そのパーマネントにLvカウンターがいくつ乗っていても起動できる。

710.5. Lv系クリーチャーの上のLvカウンターの数がN1({Lv N1-N2}シンボルに記載されている最初の数)未満である場合、そのパワータフネスは最も上のパワータフネス枠で規定される。

710.6. 戦場以外の各領域では、Lv系カードは最も上のパワー/タフネス枠で規定されるパワータフネスを持つ。

711. 両面カード

711.1. 両面カードとは、カードの一方にマジックのカードのオモテ面、もう一方にマジックのカードの裏面があるのではなく、両方にマジックのカードのオモテ面があるカードである。両面カードには2種類存在する。変身する両面カードは、その一方あるいは両方の面にそのカードを「変身/transform」させる(もう一方の面へ裏返す)、あるいはそのカードを「変身した状態で/transformed」(第2面をオモテにして)戦場に出す、という能力を持つ。モードを持つ両面カードは独立した2つのオモテ面を持ち、変身できない。

711.1a 変身する両面カードの第1面には、左上の角に第1面シンボルが記されている。『マジック・オリジン』『基本セット2019』の両面カードでは、第1面シンボルはプレインズウォーカー・アイコンを元にしたシンボルである。『イニストラード』ブロックおよび『イニストラードを覆う影』セットと、『異界月』の《爪の群れのウルリッチ》では、第1面シンボルは太陽である。それ以外の『異界月』の両面カードでは、第1面シンボルは満月である。『イクサラン』と『イクサランの相克』のカードでは、第1面シンボルは羅針図である。

711.1b 変身する両面カードの第2面には、左上の角に第2面シンボルが記されている。『マジック・オリジン』『基本セット2019』の両面カードでは、第2面シンボルはプレインズウォーカー・アイコンである。『イニストラード』ブロックおよび『イニストラードを覆う影』セットと、『異界月』の《揺るぎない頭目、ウルリッチ》では、第2面シンボルは三日月である。それ以外の『異界月』の両面カードでは、第2面シンボルはエルドラージの巨人エムラクールを元にしたシンボルである。『イクサラン』と『イクサランの相克』のカードでは、第2面シンボルは土地アイコンである。

711.1c 変身する両面カードの第2面がクリーチャーである場合、そのカードの第1面には、その第2面のパワータフネスが、パワータフネス欄の上に斜体灰の文字で書かれている。これは注釈文であり、ゲーム上は効果を持たない。

711.1d モードを持つ両面カードの第1面には、左上の角に第1面シンボルが記されている。第1面シンボルは、横向きの水滴型の中に描かれた黒い単一の三角形である。

711.1e モードを持つ両面カードの第1面には、左上の角に第2面シンボルが記されている。第2面シンボルは、横向きの水滴型の中に描かれた白い2つの三角形である。

711.1f モードを持つ両面カードの両方の面には、もう一方の面に関する情報を含むヒントバーが左下隅に描かれている。これは注釈文であり、ゲームプレイ上の効果はない。

711.1g 合体カードは、一方の面にマジックのカードのオモテ、もう一方に大判のマジックのカードのオモテの半分が書かれている。これらは両面カードではなく、別のルールに従う。rule 712合体カード〕参照。

711.2. 両面カードを見ることができるプレイヤーは、その両方の面を見ることができる。

711.3. プレイヤーは、非公開領域にある両面カードを、同じ領域にある他のカードと区別ができないようにしなければならない。そのため、両面カードオーナーは完全に不透明なスリーブか、差し替えカードを用いることができる(rule 713差し替えカード〕参照)。認定イベントでの両面カードの使用に関しては、追加の規定が存在する。rule 100.6 参照。

711.4. 両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持つ。

711.4a 両面カードがゲーム外あるいは戦場スタック以外のゲーム内にある場合、それは第1面の特性のみを持つ。

711.4b 変身する両面呪文スタックにある間、あるいは変身する両面パーマネントが第1面をオモテにしている間、それはその第1面の特性のみを持つ。

711.4c 変身するパーマネントの第2面がオモテになっている場合、それは第2面の特性のみを持つ。ただし、点数で見たマナ・コストは第1面のマナ・コストから計算される。そのパーマネント変身する両面カードの第2面をコピーしていた場合(そのコピーしたカードがもともと両面カードだったとしても)、そのパーマネント点数で見たマナ・コストは0である。

711.4d モードを持つ両面呪文スタックにある間、あるいはモードを持つ両面パーマネント戦場にある間、それはオモテになっている面の特性のみを持つ。

711.5. 変身する両面カードで表されるパーマネントだけが変身できる(rule 701.28変身する〕参照)。呪文能力プレイヤー変身する両面カードで表されていないパーマネント変身させようとしても、何も起こらない。

例:《クローン》が戦場の《野生の血の群れ》(変身する両面カードの第2面)をコピーした状態で戦場に出る。その《クローン》は《野生の血の群れ》のコピーとなる。《クローン》自身は変身する両面カードではないため、それは変身できない。

例:プレイヤーが《細胞形成》をプレイし、《クルーインの無法者》(変身する両面カードの第1面)をターン終了時まで《先兵の精鋭》(2/1の人間・兵士クリーチャー)のコピーにした。その後、そのプレイヤーは「すべての人間を変身させる。」という効果を持つ《月霧》を唱えた。《先兵の精鋭》のコピー変身する両面カードであるため、それは変身する。その結果、そのパーマネントは第2面がオモテになるが、そのターンの間は《先兵の精鋭》のコピーのままである。

例:プレイヤーが人間・ならず者でありモードを持つ両面カードの第1面である《ブラックブルームのならず者》をコントロールしていて、《月霧》を唱えた。《ブラックブルームのならず者》は変身しない。

711.6 呪文能力に、プレイヤー変身先の面がインスタントソーサリーパーマネント変身させるよう指示がある場合、何も起こらない。

711.7. 変身する両面カード呪文として唱え場合、それはその第1面をオモテにしてスタックに積まれる。モードを持つ両面カード呪文として唱えプレイヤーは、それをスタックに置く前にどちらの面を唱えるかを選ぶ。rule 601呪文唱えること〕参照。

711.7a 唱えられるかどうかを決定するために参照されるのは、スタック上でオモテになる面だけである。その面だけがスタックに置かれるとして扱われる。

711.8. 解決中の変身する両面呪文は、第1面をオモテにして戦場に出る。解決中のモードを持つ両面呪文パーマネントになるものは、スタック上にあったときにオモテであった面をオモテにして戦場に出る。

711.9. スタック以外の領域から戦場に出両面カードは、通常、第1面をオモテにした状態で戦場に出る。

711.9a 呪文能力変身する両面カードを「変身した状態で/transformed」戦場に出場合、それは第2面をオモテにした状態で戦場に出る。プレイヤー変身する両面カードでないカード変身した状態で戦場に出すように指示された場合、そのカードは現在の領域に残る。

711.9b プレイヤーモードを持つ両面カード戦場に出すように指示され、その第1面がパーマネント・カードでなかった場合、そのカードは現在の領域に残る。

711.10. 効果によってプレイヤー両面カード裏向きクリーチャー呪文として唱え場合、あるいは両面カード裏向き戦場に出場合、それはそれを裏向きにしたルールや効果が得させた特性を持つ。そのカードは、裏向き差し替えカード(rule 713 参照)あるいは不透明のスリーブを使い、非公開であり続ける。rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

711.10a 裏向きである間、変身する両面パーマネント変身できない。オモテ向きになった場合、それは第1面をオモテにする。

711.11. 両面パーマネント裏向きにできない。呪文能力により両面パーマネント裏向きになろうとする場合、何も起こらない。

711.12. 裏向き追放された両面カードは、裏向き差し替えカードあるいは不透明のスリーブを使い、非公開であり続ける。rule 713差し替えカード〕参照。

711.13. 変身する両面パーマネント変身する場合、それは新しいオブジェクトになるわけではない。そのパーマネントに適用される効果は、それが変身した後も適用され続ける。

例:《村の鉄鍛冶》(変身する両面カードの第1面)がターン終了時まで+2/+2の修整を受ける効果を受けていて、その後に《村の鉄鍛冶》は《鉄牙》へと変身した。《鉄牙》はターン終了時まで+2/+2の修整を受け続ける。

711.14. 何らかの効果によりプレイヤーカード名を1つ選ぶ場合、そのプレイヤー両面カードのいずれか一方の面のカード名を選ぶことができるが、両方は指定できない。

712. 合体カード

712.1. 合体カードとは、カードの一方にマジックのカードのオモテ面があり、もう一方に大判のマジックのカードのオモテ面の半分があるカードである。合体カードはマジックの裏面を持たない。

712.1a 特定の3組の合体する2枚のカードがある。合体する組とは、それらの第2面を組み合わせると1枚の大判のマジックのカードのオモテ面になる特定の2枚のカードのことであり、以下の通りである。合体すると《騒がしい徒党》になる《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》、合体すると《のたうつ居住区、ハンウィアー》になる《ハンウィアー守備隊》と《ハンウィアーの要塞》、合体すると《悪夢の声、ブリセラ》になる《消えゆく光、ブルーナ》と《折れた刃、ギセラ》。

712.1b 合体カード両面カードではない。それの第2面を唱えることはできず、戦場に出ることはなく、変身したり、変身した状態で戦場に出たりすることはない。(rule 711両面カード〕参照。)

712.2. それぞれの合体する組に属するカードの一方は、そのオブジェクトとそれの相手の両方を追放して合体させる能力を持つ。合体する組を構成するカード2枚を合体させるとは、それら2枚を、第2面をオモテにして組み合わせた状態で戦場に出すことを意味する(rule 701.37合体する〕参照)。それらがなるパーマネントは、2枚のカードによって表される単一のオブジェクトである。

712.3.合体カードの第1面と、合体する2枚のカードを組み合わせた面は、それぞれに独立した一連の特性を持つ。

712.3a 合体カードゲームの外部にある間や、戦場以外の領域にある間や、第1面をオモテにして戦場にある間は、それはその第1面の特性のみを持つ。

712.3b 合体する組を構成する2枚のカードが1つの合体したパーマネントとして戦場にある間は、それらのカードによって表される1つのオブジェクトは、その点数で見たマナ・コストがそれの2つの第1面の点数で見たマナ・コストの合計であることを除いて、その組み合わせた第2面の特性のみを持つ。あるパーマネント合体したパーマネントコピーしているなら、そのコピー点数で見たマナ・コストは0である。rule 202.3c参照。

712.3c 合体カードの情報を必要とする場合は、その時点でオモテになっている面によって示される情報のみを見る。

例:《クローン》が《騒がしい徒党》(これは、合体する組の、組み合わせた第2面である)のコピーとして戦場に出たとする。それがなるオブジェクトは単一のカードによって表されるが、それは《騒がしい徒党》の特性を持つことになり、その点数で見たマナ・コストは0である。

712.4. 合体したパーマネント戦場を離れ場合は、1つのパーマネント戦場を離れ、2枚のカードが該当する領域に置かれる。

例:合体したパーマネントである《騒がしい徒党》が死亡したとする。「クリーチャーが1体死亡するたび」の誘発型能力は1回誘発する。「いずれかの領域からカードが1枚墓地に置かれるたび」の誘発型能力は2回誘発する。

712.4a 合体したパーマネントオーナー墓地ライブラリーに置かれるなら、そのプレイヤーは、それを表していた2枚のカードを望む順番に並べ変えてもよい。それがオーナーライブラリーに置かれるなら、そのプレイヤーはその順番を公開しない。

712.4b プレイヤー合体したパーマネント追放するなら、そのプレイヤーはその時点で2枚のカードの間のタイムスタンプ順を決める。これはrule 613.7kの定める手順の例外である。

例:《映し身人形》は「映し身人形が戦場に出たとき、トークンでないクリーチャー1体を対象とする。あなたはそれを追放してもよい。」と「映し身人形によって追放されたカードクリーチャーカードであるかぎり、映し身人形は、映し身人形によって最後に追放されたクリーチャーカードパワータフネスクリーチャー・タイプを持つ。これは多相の戦士でもある。」という能力を持つカードである。《映し身人形》の1つ目の能力によって、合体したパーマネントである《騒がしい徒党》を追放する際には、《映し身人形》のコントローラーが、最後に追放されたクリーチャーカードが《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》のどちらなのかを選ぶ。

712.4c 合体したパーマネント戦場を離れる時点でそれがなる新しいオブジェクトを見つけることができる効果は、両方のカードを見つける(rule 400.7 参照)。その効果がそれらのカードに対して処理を行うなら、それらのカードそれぞれにその処理を行う。

例:《来世への旅》は「クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。次の終了ステップの開始時に、そのカードオーナーコントロール下で、+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に戻す。」と書かれたインスタントである。プレイヤー合体したパーマネントである《騒がしい徒党》を対象として《来世への旅》を唱えたとする。《騒がしい徒党》が追放される。次の終了ステップの開始時に、《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》の両方が、+1/+1カウンターがそれぞれ1個ずつ置かれた状態で戦場に戻る。

例:《まやかしの死》は「エンチャントされているクリーチャー死亡したとき、そのカードあなたコントロール下で戦場に戻す。」という能力を持つオーラである。《まやかしの死》によってエンチャントされている《騒がしい徒党》が死亡したとする。その誘発型能力によって《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》の両方が戦場に戻る。

例:《ミミックの大桶》は「トークンでないクリーチャーが1体死亡するたび、あなたはそのカード追放してもよい。」という能力を持つアーティファクトである。《騒がしい徒党》が死亡したとき、《ミミックの大桶》の誘発型能力解決時に、そのコントローラーは、《騒がしい徒党》を表す2枚のカードの両方を追放するかどちらも追放しないかを選ぶ。

712.4d 合体したパーマネント戦場を離れたり他の領域に移動したりすることに複数の置換効果が適用されうるなら、2枚のカードのうち一方にいずれかの置換効果を適用すると、両方のカードに影響を及ぼす。ただし、その合体したパーマネント統率者であるなら、それはこのルールの例外になることがある。rule 903.9a 参照。

例:《虚空の力線》は「いずれかの領域からカード対戦相手墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。」という能力を持つエンチャントである。《太陽と月の輪》は、エンチャント(プレイヤー)と「いずれかの領域からカードエンチャントされているプレイヤー墓地に置かれるなら、代わりに、そのカード公開してオーナーライブラリーの一番下に置く。」という能力を持つオーラである。《騒がしい徒党》のコントローラーが両方のカード効果の影響を受けているなら、そのプレイヤーがそのイベントに適用する効果を1つ選び、《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》の両方が該当する1つの領域に移動する。

712.4e 効果が、領域を変更したオブジェクトの数を知る必要がある場合合体したパーマネントは1つのオブジェクトとして数える。効果が、領域を変更したカードの数を知る必要がある場合合体したパーマネントは2枚のカードとして数える。

712.5. 合体カードを見ることのできるプレイヤーは、それの組み合わせた第2面のそれの側の半分を見てもよい。プレイヤーはいつでも、合体する2枚のカードのもう一方のオラクルや、組み合わせた第2面のオラクルを参照してもよい。(rule 108.1参照。)

712.6. 合体カードプレイヤーデッキに入れる場合には、差し替えカードで示してもよい。rule 713差し替えカード〕参照。

712.7. 合体カード呪文として唱えたなら、それは第1面をオモテにしてスタックに置かれる。rule 601呪文唱えること〕参照。

712.8. 合体カードは、それの相手と合体しているのでないかぎり、その第1面をオモテにして戦場に出る。

712.9. 効果によってプレイヤー合体カード裏向き呪文として唱えることができるか、合体カード裏向き戦場に出るなら、それはそれを裏向きにしたルールや効果が定める特性を持つことになる。その際、裏向き差し替えカードか不透明スリーブを使用して、そのカードは非公開であり続ける。rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

712.10. 戦場にある合体カード合体したパーマネントは、裏向きにできない。呪文能力が、その種のパーマネント裏向きにしようとしても、何も起こらない。

712.11. 何らかの効果によりプレイヤーカード名を1つ選ぶ場合には、そのプレイヤー合体カードの第1面の名前や合体する2枚のカードを組み合わせた第2面の名前を選んでもよい。

713. 差し替えカード

713.1. 差し替えカードとは、両面カード合体カードを表すために用いることができる、補助物品である。差し替えカードは、通常のマジックのカードの裏面を持つ。

713.2. 差し替えカードは、少なくともそれが表すカードの第1面のカード名を明瞭に示していなければならない。印刷されたカードに含まれる他の情報(カード・タイプマナ・コストパワー/タフネスなど)も差し替えカードに書いてもよい。

713.2a 差し替えカードの中には、それが表せるカードカード名マナ・コストが列記されているものが存在する。その差し替えカードがどのカードを表すかを示すため、丸のうち1つだけに印をつけなければならない。この種の差し替えカードは、2011年〜2018年に発売されたマジックの製品に存在していた。

713.2b 差し替えカードの中には、1種類だけを表せるものが存在する。この種の差し替えカードは『基本セット2019』製品に含まれており、それが表すカードは《破滅の龍、ニコル・ボーラス》である。

713.2c 差し替えカードの中には、モードを持つ両面カードを表せるものがある。これらの差し替えカードのオモテ面には、第1面シンボルと第2面シンボルが書かれている。これを使う場合、それが表すカードのそれぞれの面のカード名を記入する。この種の差し替えカードは、『ゼンディカーの夜明け』製品に含まれている。

713.3. 差し替えカードデッキ内で用いる場合、それが表すカードはゲームの開始前に脇に置かれ(rule 103.2a 参照)、ゲーム中いつでも使えるようにしておかなければならない。差し替えカードは、両面カード合体カードを表していないかぎりデッキに入れることはできない。

713.4. ゲーム上のあらゆる意味において、差し替えカードはそれが表すカードとして扱う。

713.5. 差し替えカード公開領域オモテ向きになる場合、それは脇に置かれ、それが表していた両面カード合体カード代わりに用いられる。

714. 英雄譚カード

714.1. 英雄譚カードはそれぞれ、いくつかの章シンボルを含む区切られた文章欄を持つ。アートはカードの右側に縦長に配置されタイプ行カードの下端にある。

714.2. 章シンボルは、章能力として参照される誘発型能力を表すキーワード能力である。

714.2a 章シンボルにはローマ数字が含まれている。ここではそれを「{rN}」で表す。Iは1、IIは2、IIIは3を表し、以下同様に続く。

714.2b 「{rN} ― [効果]/{rN}-[Effect]」は、「この英雄譚の上に1つ以上の伝承カウンターが置かれたとき、これの上の伝承カウンターの数がこれまでN未満でN以上になった場合、[効果]。」を意味する。

714.2c 「{rN1}, {rN2} ― [効果]/{rN1}, {rN2}-[Effect]」は「{rN1} ― [効果]」と「{rN2} ― [効果]」と同じである。

714.2d 英雄譚の最終章の番号は、それの持つ章能力の中で最大の値である。英雄譚が章能力を持たない場合、その最終章の番号は0である。

714.3. 英雄譚は、その進行を記録するために伝承カウンターを用いる。

714.3a 英雄譚戦場に出るに際し、それのコントローラーはそれの上に伝承カウンターを1個置く。

714.3b プレイヤー戦闘前メイン・フェイズが開始するに際し、そのプレイヤーは自分がコントロールしている各英雄譚の上にそれぞれ伝承カウンターを1個置く。このターン起因処理スタックを使わない。

714.4. 英雄譚パーマネントの上にある伝承カウンターの数がそれの最終章の番号以上であり、かつ誘発してまだスタックを離れていない章能力の発生源でない場合、その英雄譚コントローラーはそれを生け贄に捧げる。この状況起因処理スタックを使わない。

715. 当事者カード

715.1. 「当事者/adventurer」カードは、文章欄中に小さな枠のある、2組のカード枠を持つ。

715.2. 左側の内側の枠に書かれている文章は、そのオブジェクト呪文である間に取りうる代替の特性を定義する。そのカードの通常の特性は、文章欄は右側で小さくなっているが、通常通り表記されている。

715.2a 効果が「出来事を持つ/has an adventure」カード呪文パーマネントを参照する場合、それは、そのオブジェクトがその時点で代替の特性を使っていなくても、代替の特性が存在するオブジェクトを参照する。

715.2b それらの代替の特性が存在することやそれらの値は、そのオブジェクトコピー可能な値の一部である。

715.2c 当事者カードには複数の特性群が印刷されているが、それぞれは1枚のカードである。例えば、出来事カードいたり捨てたりしたプレイヤーは、2枚ではなく1枚のカードいたり捨てたりしたことになる。

715.3. プレイヤーは、自分が当事者カード唱えるに際して、そのカードを通常通り唱えるか出来事として唱えるかを選ぶ。

715.3a 当事者カードを出来事として唱え場合、それを唱えられるかどうかは代替の特性だけが評価される。

715.3b 出来事としてスタック上にある間、その呪文はその代替の特性だけを持つ。

715.3c 出来事・呪文コピーされた場合、そのコピーも出来事であり、その出来事・呪文を表すカードの通常の特性ではなくその呪文の代替の特性を持つ。出来事として唱えられた呪文を参照するルールや効果は、そのコピーも参照する。

715.3d 出来事として唱え呪文解決して墓地に置く代わりに、そのコントローラーはそれを追放する。そのカード追放され続けている限り、そのプレイヤーはそれを唱えてもよい。その場合、出来事として唱えることはできないが、それを唱えてもよいとする別の効果によっては、出来事として唱えることができうる。

715.4. スタック以外のいずれかの領域である間、また出来事でない状態でスタックにある間、当事者カードはその通常の特性だけを持つ。

715.5. 効果によってプレイヤーカード名を選ぶ場合、そのプレイヤー当事者カードの代替の名前を選びたければ、そうしてもよい。

716. 他のプレイヤーをコントロールする

716.1. あるプレイヤーの次のターンの間、そのプレイヤーを他のプレイヤーによってコントロールさせるカードが存在する。この効果は、その影響を受けるプレイヤーが次に実際に得るターンに影響を及ぼす。そのターンの間ずっとそのプレイヤーコントロールされ、この効果は次のターンが始まるまで終わらない。

716.1a 複数のプレイヤーコントロール 効果が同じプレイヤーに影響を及ぼす場合、お互いに上書きされる。最後に発生したものだけが有効になる。

716.1b ターンが飛ばされた場合プレイヤーコントロール 効果は次にそのプレイヤーが実際にターンを得るときまで待つ。

716.2. あるカード(《Word of Command》)は、あるプレイヤーを一定期間だけ他のプレイヤーによってコントロールさせる。

716.3. プレイヤーコントロールだけが変わり、オブジェクトコントローラーは変わらない。コントロールされているプレイヤーは、それでも自分のターンの間はアクティブ・プレイヤーである。

716.4. コントロールされているプレイヤーがゲーム内の何らかのオブジェクトの情報を見ることができる場合、それはそのプレイヤーとそのプレイヤーコントローラーの両方が見ることができる。コントロールされているプレイヤーがゲーム外のカードに関する情報を見ることができる場合、その情報を見ることができるのはそのプレイヤーだけで、そのプレイヤーコントローラーは見ることができない。

例:あるプレイヤーコントローラーは、そのプレイヤー手札や、そのプレイヤーコントロールしている裏向き クリーチャーのオモテ面を見ることができる。

716.5. 他のプレイヤーをコントロールしている間、そのプレイヤーは、コントロールされているプレイヤーに認められている、あるいは何らかのルールやオブジェクトによりしなければならないすべての選択や決定を行う。これには、何をプレイする(起動する、唱える)かの選択や、呪文能力に関する選択や決定を含む。

例:他のプレイヤーコントローラーは、そのプレイヤーがどの呪文唱えるか、何を呪文対象とするかを決めることができ、呪文解決時に必要な決定も行なう。

例:他のプレイヤーコントローラーは、そのプレイヤーがどのクリーチャー攻撃するか、それらのクリーチャーがどのプレイヤーあるいはプレインズウォーカー攻撃するか、(複数のクリーチャーによってブロックされている場合)そのダメージ割り振り順、そして戦闘ダメージをどう割り振るかを決定する。

716.5a 他のプレイヤーコントローラーがそのプレイヤーのためにコスト支払場合、そのプレイヤーの物(カードマナ等)のみを使用できる。

例:プレイヤーコントローラーが、そのプレイヤー追加コストとしてカード捨て呪文唱えさせることにした場合、そのカードはそのプレイヤー手札から捨てる。

716.5b 他のプレイヤーコントローラーは、ルールやオブジェクトによって必要とされていない選択や決定を行えない。また、コントローラーイベント規定によって必要とされている選択や決定を行えない。

例:お手洗いに行くこと、カードを誰かとトレードすること、他のプレイヤーとトレードをすること、合意による引き分けを行うこと、ミスや違反でジャッジを呼ぶことを決定するのは、コントロールされていてもプレイヤー自身である。

716.6. 他のプレイヤーコントローラーは、そのプレイヤー投了させられない。プレイヤーは、他のプレイヤーコントロールされていても、いつでもゲームを投了することができる。rule 104.3a 参照。

716.7. プレイヤーに他のプレイヤーコントロールを得させる効果は、コントロールされているプレイヤーの行動を制限し、あるいはコントロールされているプレイヤーに何らかの行動を強制することがある。

716.8. 他のプレイヤーをコントロールしているプレイヤーは、自分自身に関する選択や決定も行える。

716.9. プレイヤーは自分のコントロールを得ることもできる。そのプレイヤーは通常通り自分の決定や選択を行なう。

717. ターンやフェイズを終了させる

717.1. ターンを終了させカードが存在する。効果によりターンが終了する場合、以下のステップを順に実行する。これは通常の呪文能力解決(rule 608呪文能力解決〕参照)とは手順が異なる。

717.1a この手順が始まる前に誘発していた誘発型能力のうち、まだスタックに積まれていないものは消滅する。それらはスタックに積まれない。このルールは、この手順の間に誘発した能力には適用されない(rule 717.1f 参照)。

717.1b 解決中のオブジェクトも含む、スタック上のすべてのオブジェクト追放する。カードによって表現されていないオブジェクト戦場統率領域以外の領域にある場合、それは次の状況起因処理のチェック時(rule 704状況起因処理〕参照)に消滅する。

717.1c 状況起因処理をチェックする。いずれのプレイヤー優先権を得ることはなく、誘発型能力スタックに積まれない。

717.1d 現在のフェイズステップが終了する。これが戦闘中に起こったのであれば、クリーチャープレインズウォーカーをすべて戦闘から取り除く。ゲームは即座にクリンナップ・ステップに移行し、現在のステップクリンナップ・ステップの間のすべてのステップをとばす。クリンナップ・ステップ中に効果によってターンが終わる場合、新しいクリンナップ・ステップを始める。

717.1e ターンは終了するが、終了ステップ飛ばされるので「終了ステップの開始時に/at the beginning of the end step」の誘発型能力誘発しない。

717.1f この手順中はどのプレイヤー優先権を得ない。したがって、誘発型能力スタックに積まれない。この手順の始まったあとで誘発型能力誘発した場合クリンナップ・ステップの間にアクティブ・プレイヤー優先権を得、プレイヤー呪文唱えたり能力起動したりできる。その後、ターンの最終的な終了の前にもう一度クリンナップ・ステップが発生する。誘発型能力誘発していなければ、プレイヤークリンナップ・ステップには優先権を得ない。rule 514 参照。

717.2. 戦闘フェイズを終了させるカード(《平和の執行/Mandate of Peace》)が存在する。効果によって戦闘フェイズが終了する場合呪文能力解決する通常の手順(rule 608呪文能力解決〕参照)とは異なり、以下の順番で処理を行なう。

717.2a この手順前に誘発していてまだスタックに置かれていない誘発型能力がある場合、それらは消滅する。それらがスタックに置かれることはない。このルールは、この手順中に誘発した能力には適用されない(rule 717.2f 参照)。

717.2b 解決中のオブジェクトも含む、スタック上にあるオブジェクトをすべて追放する。戦場統率領域以外にあってカードによって表されていないオブジェクトは、次に状況起因処理がチェックされる時点で消滅する(rule 704状況起因処理〕参照)。

717.2c 状況起因処理をチェックする。プレイヤー優先権を得ることはなく、誘発型能力スタックに置かれることもない。

717.2d 現在の戦闘フェイズが終了する。クリーチャープレインズウォーカーをすべて戦闘から取り除く。「戦闘終了時まで/until end of combat」の効果が終了する。ゲームは直接次のフェイズ、通常は戦闘後メイン・フェイズに進み、その間のステップをすべて飛ばす。

717.2e 戦闘フェイズは終了するが、戦闘終了ステップ飛ばされるので「戦闘終了時に/at end of combat」の誘発型能力誘発しない。

717.2f この手順の間、プレイヤー優先権を得ることはないので、誘発型能力スタックに置かれることはない。この手順が始まった以降に誘発した誘発型能力があれば、それらの能力は次のフェイズの間にスタックに置かれ、その後でアクティブ・プレイヤー優先権を得てプレイヤー呪文唱えたり能力起動したりできる。

718. 統治者

718.1.統治者/The Monarch」は、プレイヤーが持ちうる記号である。効果プレイヤー統治者にするよう指示しない限り、ゲームに統治者は存在しない。

718.2. 統治者であることには、2つの誘発型能力が付属する。これらの誘発型能力には発生源は存在せず、コントローラーはその能力誘発した時点で統治者であったプレイヤーである。これは rule 113.8 の例外である。これらの能力の完全なルール文は、「統治者終了ステップの開始時に、そのプレイヤーカードを1枚く」「クリーチャー1体が統治者戦闘ダメージ与えるたび、そのコントローラー統治者になる」である。

718.3. 同時に複数のプレイヤー統治者であることはない。プレイヤー統治者になるに際し、現在の統治者統治者ではなくなる。

718.4. 統治者がゲームを離れたなら、そのプレイヤーがゲームを離れるのと同時にアクティブ・プレイヤー統治者になる。アクティブ・プレイヤーがゲームを離れるかアクティブ・プレイヤーガ存在しないなら、ターン順で次のプレイヤー統治者になる。

719. ゲームを再び開始する

719.1. あるカード(《解放された者、カーン》)によって、ゲームを再び開始することがある。ゲームを再び開始する場合、そのゲームは即座に終了し、そのゲームのどのプレイヤーも勝ったり負けたり引き分けになったりすることはない。そのゲームが終わった時点でゲームに残っているプレイヤーは、以下の例外を除いて rule 103〔ゲームの始め方〕の手順に従って新しいゲームを始める。

719.1a 新しいゲームの開始プレイヤーは、ゲームを再び開始させた呪文能力コントロールしていたプレイヤーである。

719.2. 再び開始するために終了したゲームに、ゲームが終了した時点で存在した、フェイズ・アウト状態のパーマネント定形外のマジックのカードも含む全てのマジックのカードは、その終了したゲームの開始時に存在しなかったとしても、新しいゲームに存在する。新しいゲームにおけるオーナーは、新しいゲームが始まる時点でそのカードがどこにあっても元のオーナーから変わることはない。

例:プレイヤーが《生ける願い》を唱えゲームの外部からクリーチャーカードをゲームに持ち込んだとする。そのクリーチャーカードは、新しいゲームが始まる時点でそのプレイヤーライブラリーの一部になる。

719.3. 新しいゲームの開始時に各プレイヤーが7枚のカードくので、ライブラリーに7枚未満のカードしかないプレイヤーは、マリガンをしたかどうかにかかわらず、最初のターンのアップキープ・ステップの間、状況起因処理がチェックされる時点でゲームに負けることになる(rule 704状況起因処理〕参照)。

719.4. ゲームを再び開始する効果は、最初のターンのアンタップ・ステップの直前に解決が終わる。その効果を作った呪文能力に追加の指示がある場合、それらの効果はその時点で実行される。どちらのプレイヤー優先権を持たず、結果として誘発した誘発型能力は次にいずれかのプレイヤー優先権を得る時、大抵は最初のターンのアップキープ・ステップの間にスタックに積まれる。

719.5. 効果によって、一部のカードゲームを再び開始する手順から除外されることがある。それらのカードは、新しいゲームが始まる時点でオーナーデッキには入らない。

719.5a 統率者戦では、統率者ゲームを再び開始する手順から除外されている場合、その統率者統率領域に存在する状態で新しいゲームを開始するわけではない。しかしながら、それは新しいゲームでもそのデッキ統率者であり続ける。rule 903統率者戦〕参照。

719.6. マジックのサブゲーム(rule 720 参照)が再び開始される場合メインゲームは影響を受けない。サブゲームの勝者や敗者を参照するメインゲーム効果は、その、再び開始されたサブゲームの勝者や敗者を参照する。

719.7. 影響範囲限定 選択ルール(rule 801 参照)を用いた多人数戦が再び開始された場合ゲームを再び開始する能力コントロールしているプレイヤー影響範囲内外のいずれであるかに関係なく、そのゲームに参加している全てのプレイヤーが影響を受ける。

720. サブゲーム

720.1. あるカード(《Shahrazad》)によって、プレイヤーはマジックのサブゲームプレイする。

720.1aサブゲーム/subgame」は、カード効果によって作られたゲームのことを指し、ゲーム内の別のゲームである。「メインゲーム/main game」とは、そのサブゲームを作った呪文唱えたり、能力起動したりしたゲームのことを指す。サブゲームの進行中は、メインゲームは一時的に中断される。サブゲームが終わった後で、メインゲームが再開される。

720.1b メインゲームあるいはサブゲームで作られた効果や定義は、サブゲームを作る効果によって定義されているものを除いて、他方のゲームにおいては一切意味をもたない。たとえば、メインゲームにおいてサブゲームの勝者あるいは敗者に何らかの効果をもたらすことが効果に含まれていることがある。

720.2. サブゲームの開始に際して、既存の領域と別の新しい領域が一揃い作られる。各プレイヤーメインゲームライブラリーカードを全てサブゲームライブラリーに移動させ、切り直す。メインゲームのそれ以外の領域にあるカードは、rule 720.2a-d の例外を除き、サブゲーム対応する領域に移動することはない。どちらのプレイヤーが先攻かを無作為に決定し、サブゲームを通常のゲームと同様にrule 103〔ゲームの始め方〕に従って行なう。

720.2a プレインチェイス戦サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分の次元デッキメインゲーム統率領域からサブゲーム統率領域動かし、切り直す(オモテ向き次元カード現象カードメインゲーム統率領域に残る)。

720.2b ヴァンガード戦サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガードカードメインゲーム統率領域からサブゲーム統率領域動かす。

720.2c 統率者戦サブゲームの開始に際して、各プレイヤーは(統率領域にあれば)自分の統率者メインゲーム統率領域からサブゲーム統率領域動かす。

720.2d アーチエネミー戦サブゲームの開始に際して、魔王は自分の計略 デッキを、メインゲーム統率領域からサブゲーム統率領域動かし、切り直す。(オモテ向き計略カードメインゲーム統率領域に残る。)

720.3. ゲーム開始時に各プレイヤー手札を7枚くので、デッキの枚数が7枚未満になっている場合、最初のターンのアップキープ・ステップの間に、状況起因処理のチェックが行なわれる時点で敗北することになる。その後でマリガンをして手札を減らしても関係ない。rule 704状況起因処理〕参照。

720.4. メインゲームにある全てのオブジェクトならびにメインゲームの外部にある全てのカードは、(特別にサブゲームに持ち込まれない限り)サブゲームの外部にあるものとして扱う。サブゲームに関係していないプレイヤーは、サブゲームの外部にあるものとして扱う。

720.4a カードを外部からゲーム内に持ち込むことができる効果が存在する。メインゲームからサブゲームカードが持ち込まれた場合メインゲームにおいて、そのオブジェクト領域を離れたことによる誘発型能力がある場合にはそれは誘発するが、メインゲームが再開されるまでスタックに積まれることはない。

720.4b プレイヤーの、メインゲームに存在したカウンターサブゲームの一部としては扱わないが、メインゲームに戻った際にはそれらのカウンターは持ったままである。同様に、サブゲームの間にプレイヤーが得たカウンターサブゲームの終了時に消滅する。

720.5. サブゲームの終了時に、自身がオーナーであるカードサブゲーム統率領域以外の領域に残っているものをメインゲームライブラリーに戻して切り直す。これには、サブゲーム追放 領域にあるカードも含む。rule 720.5a-d の例外を除き、サブゲームにある他のオブジェクトならびに全ての領域は消滅する。メインゲームは、中断されたところから再開する。まず、サブゲームを作った呪文能力解決される。その呪文カードが既にスタックに存在しなくなっていてもこの処理は行なう。次に、サブゲームの間にメインゲームカードを取り除くことによって誘発したメインゲーム能力がある場合、それらがスタックに積まれる。

例:カードメインゲームやメインゲームの外部からサブゲームに持ち込まれた場合サブゲームの終了時にそのカードメインゲームオーナーライブラリーに入ることになる。

720.5a プレインチェイス戦サブゲームの終了に際して、オモテ向き次元カード現象カード裏向きにし、オーナー次元デッキの一番下に置く。その後、各プレイヤーは自分の次元デッキサブゲーム統率領域からメインゲーム統率領域動かし、切り直す。

720.5b ヴァンガード戦サブゲームの終了に際して、各プレイヤーは自分のヴァンガードカードサブゲーム統率領域からメインゲーム統率領域動かす。これはrule 311.2の例外である。

720.5c 統率者戦サブゲームの終了に際して、各プレイヤーは(統率領域にあれば)自分の統率者サブゲーム統率領域からメインゲーム統率領域動かす。

720.5d アーチエネミー戦サブゲームの終了時に、サブゲーム統率領域に存在するオモテ向き計略カード裏向きにし、オーナー計略 デッキの一番下に戻す。その後、魔王は自分の計略 デッキサブゲーム統率領域からメインゲーム統率領域動かし、切り直す。

720.6. サブゲームサブゲーム中に作られることもありうる。この場合、新しいサブゲームから見ると、現在のサブゲームメインゲームということになる。

721. パーマネントの合同

721.1. オブジェクトパーマネントに合同させるキーワードが1つ存在する。rule 702.139変容〕参照。

721.2. オブジェクトパーマネントに合同させるとは、そのオブジェクトをそのパーマネントの上か下に置くことである。そのパーマネントは、それを表していた他の部品と、そのオブジェクトを表していたカードによって表される、合同パーマネントになる。

721.2a 合同パーマネントは、合同させた効果に特に書かれていない限り、その一番上の部品の特性だけを持つ。これは、そのオブジェクトが合同した時点のタイムスタンプを持つ、コピー可能な効果である(rule 613.2 参照)。

721.2b オブジェクトパーマネントに合同するに際し、そのオブジェクトはそれまであった領域を離れ、戦場にあるオブジェクトの一部になるが、その結果のパーマネント戦場に出たばかりのものとしては扱われない。

721.2c 合同パーマネントはそれまでと同じオブジェクトなので、プレイヤーコントロール下に入ったばかりではなく、それに影響している常在型能力は影響し続け、その他同様である。

721.2d 合同パーマネントトークンを含む場合、その一番上の部品がトークンである場合のみ、結果のパーマネントトークンである。

721.2e 合同パーマネントオモテ向き裏向きの部品を含む場合、そのパーマネント位相は一番上の部品によって決定される。裏向きパーマネントが、オブジェクトがそれと合同した結果としてオモテ向きパーマネントになった場合、他の効果はそれがオモテ向きになったとしては扱わない。

721.2f 合同パーマネント裏向きになった場合、それを表しているオモテ向きの部品はそれぞれ裏向きになる。裏向き合同パーマネントオモテ向きになった場合、それを表している裏向きの部品はそれぞれオモテ向きになる。

721.2g インスタントソーサリーであるカードを含む裏向き合同パーマネントは、オモテ向きになれない。そのようなパーマネントオモテ向きになる場合、そのコントローラーはそれを公開し、裏向きのままにする。パーマネントオモテ向きになったときに誘発する能力誘発しない。

721.2h 合同パーマネント反転カード(rule 709 参照)を含む場合合同パーマネントが反転しているなら、その部品の通常の特性ではなく代替の特性を用いる。

721.2i 合同パーマネント変身する両面カード(rule 711 参照)を含む場合、そのパーマネント変身したらそれらの両面カードも他の面がオモテになるようにそれぞれ回転する。

721.2j オモテ向き合同パーマネント両面カード合体カードを含む場合、それは裏向きにはなれない。

721.3. 合同パーマネント戦場を離れ場合戦場を離れパーマネントは1個であり、それぞれの部品が該当する領域に置かれる。

721.3a 合同パーマネントオーナー墓地ライブラリーに置かれる場合、そのプレイヤーは新しいオブジェクトを任意の順番にしてもよい。オーナーライブラリーに置かれる場合、そのプレイヤーはその順番を公開しなくてもよい。

721.3b プレイヤー合同パーマネント追放する場合、そのプレイヤーはそれらのカードの相対的タイムスタンプ順を決定する。これはrule 613.7k の例外である。

721.3c 効果が、合同パーマネント戦場を離れてなる新しいオブジェクトを見つける場合、それらのオブジェクトすべてを見つける(rule 400.7 参照)。その効果がそれらのオブジェクトに何か処理を行なう場合、その同じ処理がそれらそれぞれに行なわれる。

721.3d 合同パーマネント戦場を離れることや新しい領域に置かれることに複数の置換効果が適用できる場合、それらの置換効果の1つをそのオブジェクトに適用すると、そのオブジェクトのすべての部品に適用される。合同パーマネント統率者である場合、このルールを免除されることがある。rule 903.9a 参照。

721.3e 置換効果が、領域に置かれるトークンでなく「カード」に適用される場合、その効果はその合同パーマネントトークンでなければ、それの、トークンであるものも含むすべての部品に適用される。合同パーマネントトークンであってその部品の一部がカードであれば、その合同パーマネントトークンである部品は本来の領域に、カードである部品はその置換効果によって移動する。

722. 行動の省略

722.1. ゲームをプレイするとき、プレイヤーはゲーム上行なうすべての選択(何らかの処理を行なうか優先権パスするかの宣言など)を厳密に示すのではなく、双方が理解できる省略を行なうものである。

722.1a 行動の省略に関するルールには、大きな裁量の範囲が存在する。ゲームの各プレイヤーが相手の意図を理解できるのであれば、その省略を使うことに問題はない。

722.1b ゲームが、ある一連の処理を何回でも繰り返せる状態になる(「ループ」を作る)ことがある。この場合省略ルールを用いてその行動を何回繰り返すか、そしてどうループを終えるかを宣言することができる。

722.1c イベントでは、行動の省略ループに関するルールは修整される。それらのルールはマジック・イベント規定(http://WPN.Wizards.com/en/resources/rules-documents)に記載されている。イベント中にイベント規定とこれらのルールが矛盾した場合イベント規定が優先される。

722.2. 行動を省略する場合、以下の手順を踏む。

722.2a ゲームのいずれかの時点で、優先権を持つプレイヤーは一連の行動を説明し、すべてのプレイヤーに対して省略を提案してもよい。その行動は現在のゲームの状態に基づいて適正であり、結果が明白でなければならない。この手順は繰り返しのない一連の行動であってもよいし、特定の回数繰り返されるループであってもよいし、複数のループや入れ子になっているループが含まれていてもよいし、複数のターンに跨がっていてもよい。ただし、ゲームのイベントの結果によって次の行動が変わるような条件付きの処理は含まれていてはならない。この一連の行動の終点は、いずれかのプレイヤー優先権を得るところでなければならないが、それはショートカットを提案したプレイヤーでなくてもよい。

例:あるプレイヤーが、「{T}: 1/1の緑のエルフ・戦士・クリーチャートークンを1体生成する」という能力クリーチャー与える《ゴンドの存在》にエンチャントされているクリーチャーコントロールしている。また、他のプレイヤーが「クリーチャー1体が戦場に出るたび、すべてのクリーチャーアンタップする」という能力を持つ《侵入警報》をコントロールしている。最初のプレイヤー優先権を持っている時、「じゃあトークンを100万体出すよ」と、クリーチャー能力起動して−両プレイヤーパスして−クリーチャー能力解決してトークン生成して(《侵入警報》の能力誘発して)−《侵入警報》のコントローラーがその誘発型能力スタックに積んで−両プレイヤーパスして−《侵入警報》の誘発型能力解決されて−両プレイヤーパスして−最初のプレイヤー優先権を得る、というループを提示し、これをあと999999回繰り返してから最後のトークン 生成 能力解決されたところで終わる、と提案した。

722.2b 他のプレイヤーは、その省略を提案したプレイヤーの次からターン順にその手順を受け入れるか、あるいは途中で違う選択をすることによって行動を中断させるかを宣言する(どこで中断させるかはここで宣言するが、実際になにをするかを宣言する必要はない)。その中断されるところが、提案された一連の行動の新しい終点となる。

例:アクティブ・プレイヤーが自分のドロー・ステップカードを1枚き、「どうぞ」と宣言した。非アクティブ・プレイヤーは「クリーチャー1体を対象とする。そのクリーチャーは可能ならこのターン攻撃する」というインスタント《騒乱への突入》を持って、「あ、ちょっと待って。そっちの戦闘開始ステップ呪文唱えたいんだけど」と答えた。この時点での提案されている省略は、戦闘開始ステップの間に非アクティブ・プレイヤーが優先権を得るまで双方のプレイヤーパスし続けるということである。

722.2c 最後のプレイヤー省略の提案を受け入れるか中断させるかを決めると、その省略は実行される。ゲームは最後の提案されている省略の終点まで進み、そこまでに提案されていた行動はそのままに行なわれる。最初の提案に比べて省略が短くなっていた場合、その時点で優先権を持っているプレイヤーは元の提案と違う選択をしなければならない。

722.3. 断片化したループというものがしばしば存在する。つまり、ループに関連している各プレイヤーがそれぞれに行動を取った結果、元と同じ局面が発生したという状況がありうる。その場合アクティブ・プレイヤー(アクティブ・プレイヤーループに関連していない場合ループに関連している中でターン順で最初のプレイヤー)は違う選択をして、ループが続かないようにしなければならない。

例:2人対戦で、アクティブ・プレイヤーが「{0}:[クリーチャー名]は飛行を得る」という能力を持つクリーチャーコントロールしており、非アクティブ・プレイヤーが「{0}:クリーチャー1体を対象とする。それは飛行を失う」という能力を持つパーマネントコントロールしており、それらの能力起動する回数を制約するものがないとする。アクティブ・プレイヤークリーチャー能力起動し、解決してから、非アクティブ・プレイヤーがそのパーマネント能力でそのクリーチャー対象にして解決されたとする。この時点で元の状態とゲームの局面がまったく同じになる。アクティブ・プレイヤーは違う選択をしなければならない(つまり、そのクリーチャー能力起動する以外の行動をしなければならない)。そのクリーチャー飛行を持っていない。非アクティブ・プレイヤーは自分のパーマネント能力起動しないことでこの断片化したループを回避することができ、その場合はそのクリーチャー飛行を持った状態になる。非アクティブ・プレイヤーが最後の決定権を持っているので、そのクリーチャー飛行を持っているかどうかを決めることができる。

722.4. ループが選択的でない処理のみからなる場合、ゲームは引き分けになる。(rule 104.4brule 104.4f 参照。)

722.5. いずれのプレイヤーも、ループに含まれているオブジェクトが必要とする処理以外で、ループを終わらせることができる処理を行なう義務はない。

例:「浄化の印章を生け贄に捧げる:アーティファクト1つかエンチャント1つを対象とし、それを破壊する」というエンチャント《浄化の印章》をコントロールしているプレイヤーは、アーティファクトを含む選択的でないループが発生したとしても、その《浄化の印章》を生け贄に捧げループを終わらせる義務はない。

722.6. ループに「[B]しないかぎり[A]する/[A] unless [B]」という効果が含まれていて、その[A]や[B]がそれぞれ処理であった場合、どのプレイヤーも、ループを終えるために[B]の処理をする義務はない。誰も[B]の行動をしない場合、[A]が選択的でない行動であるかのように ループを続ける。

723. 不正な処理の扱い

723.1. プレイヤーが何か不正な処理をしたり、適正に終了することができない処理を始めたりした場合、その処理全体が巻き戻され、すでに行われた支払いは取り消される。取り消される処理の結果として、能力誘発したり効果が適用されたりすることはない。その処理が呪文唱えることであった場合呪文はそれがもとあった領域に戻る。各プレイヤーは、不正なプレイを行なう間にそのプレイヤー起動した適正なマナ能力も、それまたはそれによる誘発マナ能力によって生み出されたマナが、他の、取り消されないマナ能力に消費されたのでない限り、取り消すことができる。プレイヤーは、ライブラリーへのカードの移動、ライブラリーからスタック以外へのカードの移動、ライブラリー切り直し、ライブラリーカード公開を伴う行動を取り消すことはできない。

723.2. 不正な呪文能力を取り消した時に、優先権を持っていたプレイヤーが再び優先権を得、そして改めて他の処理をするかパスすることができる。そのプレイヤーは取り消した行動を適正な方法でやり直すことも、あるいはルール上許される別の処理をすることもできる。

8. 多人数戦ルール

800. 総則

800.1. 多人数戦とは、3人以上のプレイヤーによって行なわれるゲームのことである。この章では、多人数戦で用いられる選択ルールを取り上げる。

800.2. これらのルールは多人数戦一般に選択できる選択ルールと、さまざまな変種ルールからなる。単一のゲームで複数の選択ルールを適用してもよいが、単一のゲームに適用できる変種ルールは1つだけである。

800.3. チーム戦のトーナメントでは、デッキ 構築などに関するさまざまな追加ルールがあるが、ここでは言及しない。現行のマジック・イベント規定(http://www.wizards.com/WPN/Events/Rules.aspx)を参照すること。

800.4. 2人対戦と異なり、多人数戦では1人もしくは複数のプレイヤーがゲームから除外されても続けることができる。

800.4a プレイヤーがゲームから除外されたら、そのプレイヤーオーナーであるオブジェクト(rule 109 参照)は全てゲームから除外され、そのプレイヤーコントロールを得させている効果は終わる。その後、スタックにあるそのプレイヤーコントロールしているカードによって表されていないオブジェクトがある場合、それらは消滅する。その後、なおそのプレイヤーコントロールしているオブジェクトがあったら、それらは追放される(このルールによって追放されたオブジェクトで、オーナーがそのプレイヤーでないものは、追放 領域に置かれる)。これは状況起因処理ではなく、プレイヤーがゲームから除外されたらすぐに発生する。優先権を持つプレイヤーがゲームから除外される場合、ゲームに残っている、ターン順で次のプレイヤー優先権が移動する。

例:アレックスは「あなたエンチャントされているクリーチャーコントロールしている」というオーラ《精神の制御》を、ビアンカの《突撃するグリフィン》に唱えた。アレックスがゲームから除外されたら、《精神の制御》もゲームから除外され、《突撃するグリフィン》はビアンカのコントロール下に戻る。逆に、ビアンカがゲームから除外されたら、《突撃するグリフィン》がゲームから除外され、《精神の制御》はアレックスの墓地に置かれる。

例:アレックスは「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それのコントロールを得る」という効果を含む《反逆の行動》を、ビアンカの《ルーン爪の熊》を対象にして唱えた。アレックスがゲームから除外されると、《反逆の行動》のコントロール変更効果が終わり、《ルーン爪の熊》はビアンカのコントロール下に戻る。

例:アレックスは「対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーライブラリーからクリーチャーカードを1枚し、それをあなたコントロール下で戦場に出す。その後、そのプレイヤーは自分のライブラリー切り直す」という《袖の下》をビアンカを対象にして唱え、そのライブラリーから《セラの天使》を出した。ビアンカがゲームから除外されたら、《セラの天使》もゲームから除外される。アレックスがゲームから除外された場合、《セラの天使》は追放される。

例:アレックスは「トークンでないクリーチャーが1体戦場に出るたび、起源室がアンタップ状態である場合、そのクリーチャーコントローラーは1/1のマイア・アーティファクト・クリーチャートークンを1体生成する」という《起源室》をコントロールしていた。《起源室》がアレックスのコントロール下にあった間にアレックスのコントロール下で戦場に出したマイア・トークンはアレックスがオーナーなので、アレックスがゲームから除外されたら、それらはすべてゲームを除外される。他のプレイヤーコントロール下で戦場に出たマイア・トークンは、そのプレイヤーオーナーなので、ゲームに残る。

800.4b あるオブジェクトコントローラーが、既にゲームから除外されたプレイヤーになることになった場合、そうはならない。トークンが、既にゲームから除外されたプレイヤーコントロール下で生成されることになった場合、そのトークン生成されない。オブジェクトが、既にゲームから除外されたプレイヤーコントロール下で戦場に出たりスタックに積まれたりする場合、そのオブジェクトは元あった領域に残る。プレイヤーが、ゲームから除外されたプレイヤーによってコントロールされることになった場合、そうはならない。

800.4c ゲームに残っているプレイヤーにあるオブジェクトコントロールを得させる効果が終わった時点で、そのオブジェクトコントローラーをゲームに残っている他のプレイヤーに得させる効果が存在しない場合、そのオブジェクトを本来コントロールしていたプレイヤーがすでにゲームを離れていたなら、そのオブジェクト追放される。これは状況起因処理ではなく、この処理はそのコントロール変更効果が終わった瞬間に発生する。

800.4d ゲームから除外されたプレイヤーオーナーであるオブジェクトがいずれかの領域生成される場合、そのオブジェクト生成されない。ゲームから除外されたプレイヤーコントロールしている誘発型能力スタックに積まれる場合、それはスタックに積まれない。

例:《霊体の地滑り》は「プレイヤー1人がカード1枚をサイクリングするたび、クリーチャー1体を対象とする。それを追放する。そうしたなら、次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャーオーナーコントロール下で戦場に出す。」というエンチャントである。アレックスのターンに、ビアンカはこの能力を使い、アレックスの《惑乱の死霊》を追放した。そのターンの間に、ビアンカがゲームから除外された。次の終了ステップの開始時に、《惑乱の死霊》を戦場に戻そうとする《霊体の地滑り》の遅延誘発型能力誘発するが、スタックに積まれない。《惑乱の死霊》は戦場に戻らない。

800.4e 戦闘ダメージがゲームから除外されたプレイヤーに割り振られる場合、そのダメージはただ割り振られない。

800.4f 何らかのオブジェクトが、ゲームから除外されているプレイヤーに選択を求める場合、そのオブジェクトコントローラーは別のプレイヤーを選んで選択を行なわせる。元の選択がオブジェクトコントローラー対戦相手によって行なわれていた場合、可能なら、そのプレイヤーは他の対戦相手を選ぶ。

800.4g ルールが、ゲームから除外されているプレイヤーに選択を求める場合、ターン順でその次のプレイヤーがその選択を行なう。

800.4h 何らかの効果が特定のプレイヤーの情報を必要とする場合、その効果はそのプレイヤーがゲームに残っている場合は現在の値を用いる。そうでない場合、その効果はそのプレイヤーがゲームから除外される直前の、最後の情報を用いる。効果が、プレイヤーが取った処理についての情報をゲームから必要とする場合、その効果はゲームから除外されているプレイヤーの取った処理を参照できる。

800.4i プレイヤーが自分のターンの間にゲームから除外される場合、そのターンはアクティブ・プレイヤーがいない状態で継続される。アクティブ・プレイヤー優先権を得る場合、その代わりに、状況に応じて、ターン順で次のプレイヤー優先権を得るか、スタックの一番上のオブジェクト解決されるか、フェイズステップが終了する。

800.4j ゲームから除外されたプレイヤーがターンを始めるなら、そのターンを始めない。

800.4k プレイヤーがゲームから除外されたとき、そのプレイヤーの次のターン、あるいはそのターン内のいずれかの瞬間まで持続する継続的効果は、そのターンが始まるはずだった瞬間まで残る。即座に終了するわけでもなければ、永続するわけでもない。

800.4m プレイヤーがゲームから除外されたとき、そのプレイヤーオーナーであるオブジェクトの内でアンティ 領域にあるものはゲームから除外されない。これはrule 800.4aの例外である。rule 407アンティ〕参照。

800.4n プレインチェイス戦では、次元 コントローラーとされているプレイヤーがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないプレイヤー次元 コントローラーとなった後で、前の次元 コントローラーがゲームを離れる。rule 309.5 参照。

800.5. 変種ルール選択ルールによって定められていない限り、席順は全員が同意できる方法で決定する。例えば、プレイヤーはゲーム開始前に座っていた場所に座ったまま始めてもいいし、サイコロを振って席順を決めてもいいし、その他の方法でも良い。

800.6. 多人数戦では、そのプレイヤーライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない。以降のマリガンは、通常通り数える。

800.7. 双頭巨人戦以外の多人数戦において、開始プレイヤーは最初のターンのドロー・ステップ飛ばさない。双頭巨人戦において、先攻のチームは最初のターンのドロー・ステップ飛ばす。rule 103.7 参照。

801.影響範囲限定選択ルール

801.1.影響範囲限定」はほとんどの多人数戦に適用できる選択ルールである。「皇帝戦」変種ルール(rule 809 参照)では常に、また、5人以上のプレイヤーによるゲームではしばしば用いられる。

801.2. プレイヤー影響範囲とは、そのプレイヤーから何プレイヤー分離れたところまで影響が及ぶかという最大の距離のことを言う。そのプレイヤーから指定された距離以内の席に座っているプレイヤーは、そのプレイヤー影響範囲内にいる。あるプレイヤー影響範囲内にいるプレイヤーコントロールしているオブジェクトも、同じく影響範囲内にある。影響範囲は、呪文能力効果ダメージ攻撃、選択、勝利について考慮される。

801.2a 影響範囲として選ばれる数字は、主として1席または2席である。プレイヤーによって影響範囲が違うこともありうる。

例:影響範囲が1席の場合、自分自身とその隣に座っているプレイヤーだけが影響範囲内にいる。

例:影響範囲が2席の場合、自分自身とその両隣、さらにもう1席隣にいるプレイヤーまでが影響範囲内となる。

801.2b プレイヤーは常に自分自身の影響範囲内にいる。

801.2c 各ターンの開始時に、誰が誰の影響範囲内にいるのかが決定される。

例:影響範囲1席のゲームで、アレックスはロブの左隣に座っていて、ロブの右隣はカリッサだった。カリッサはアレックスの影響範囲内にいない。ロブがゲームから除外されると、その次のターンの開始時から、カリッサはアレックスの影響範囲に入ることになる。

801.2d オブジェクトは、そのコントローラープレイヤー影響範囲内にある場合、そのプレイヤー影響範囲内にある。

801.3. クリーチャーは、そのコントローラー影響範囲内にいる対戦相手か、そのコントロールしているプレインズウォーカーにだけ攻撃できる。影響範囲内に対戦相手がいない場合、そのプレイヤーコントロールしているクリーチャー攻撃できない。

801.4. プレイヤー影響範囲外にあるオブジェクトプレイヤーは、そのプレイヤー呪文能力対象にならない。

801.5. 複数のプレイヤーに選択を行なわせるカードが存在するが、これらのカードは「影響範囲限定選択ルールを用いた場合には機能し方が異なる。

801.5a オブジェクトまたはプレイヤーを選ばせる場合、その選ぶプレイヤーは自分の影響範囲内から選ばなければならない。

例:影響範囲1席のゲームで、アレックスはロブの左に座っていた。アレックスが《クォムバッジの魔女》の「{T}: クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人と、対戦相手1人の選んだ別のクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。クォムバッジの魔女はその前者に1点、その後者に1点のダメージ与える」という能力をロブを対象に、またロブに対象を選ばせる対戦相手として指定して、起動した。ロブの選ぶことのできる対象は、彼と《クォムバッジの魔女》のコントローラーの両方の影響範囲内にあるものに限られる。すなわち、ロブ自身かアレックス、またはそのどちらかがコントロールしているクリーチャーということになる。

801.5b プレイヤーが、(オブジェクトから選ぶのではなく)1つ以上の選択肢から選ぶ場合、その選択肢が影響範囲外のオブジェクトプレイヤーを参照していても、選ぶことができる。

例:影響範囲2席のアレックスが、ロブの左に座っている。影響範囲1席のカリッサはロブの右に座っている。アレックスは「いずれかの対戦相手は以下から1つを選ぶ ─ 『あなたカードを2枚く』『ターン終了時まで、あなたコントロールしているクリーチャーはそれぞれ+2/+2の修整を得る』」という呪文唱え、カリッサに選択させることを選んだ。アレックスはカリッサの影響範囲外だが、カリッサはモードを選択することができる。

801.5c 効果に必要な選択を行なえるプレイヤー影響範囲内にいない場合、その効果コントローラーの左側で一番近いプレイヤーが選択を行なう。

例:影響範囲1の「皇帝戦」において、皇帝が「あなたライブラリーの上から5枚を公開し、対戦相手はそれらのカードを2つのに分ける。そのの1つをあなた手札に入れ、もう1つをあなた墓地に置く」という《嘘か真か》を唱えた。皇帝影響範囲内には対戦相手はいないので、皇帝の左側でもっとも近くにいる対戦相手カードに分ける。

801.6. プレイヤーは、その影響範囲外にあるオブジェクト起動型能力起動できない。

801.7. 誘発型能力は、その誘発イベント全体が発生源のコントローラー影響範囲内で起こらない限り誘発しない。

例:影響範囲1のゲームで、アレックスはボブの左に座っていた。ロブはアレックスの《ルーン爪の熊》にオーラを2つつけていて、一方は「エンチャントされているクリーチャーブロックされるたび」誘発するもので、もう一方は「エンチャントされているクリーチャークリーチャー1体にブロックされるたび」誘発するものであった。アレックスの《ルーン爪の熊》が左隣のプレイヤー攻撃し、ブロックされた場合、1つめのオーラ誘発イベント(《ルーン爪の熊》がブロックされる)はロブの影響範囲内で完結しているので、1つめのオーラ誘発する。2つめのオーラは、ロブの影響範囲外にあるブロック・クリーチャーが関係しているので、誘発しない。

801.7a 誘発イベントの中にオブジェクト影響範囲を出入りすることが含まれる場合、そのイベントの種類によって決定される、直前または直後の状況を使用して誘発するかどうかを決定する。rule 603.6rule 603.10 参照。

例:カリッサとアレックスはお互いに影響範囲外にある。カリッサはアレックスがオーナーである《ルーン爪の熊》をコントロールしており、また、それぞれが「他のクリーチャーが1体戦場を離れるたび、プレイヤー1人を対象とする。あなたは「そのプレイヤーカード2枚を切削する。」を選んでもよい。」という能力を持つ《絞り取る悪魔》をコントロールしている。その《ルーン爪の熊》が破壊され、アレックスの墓地に置かれた場合戦場を離れイベントはアレックスの影響範囲外で起こったので、アレックスの《絞り取る悪魔》の能力誘発しない。一方、そのクリーチャーはカリッサの影響範囲外である墓地に置かれるが、戦場を離れイベントはカリッサの影響範囲内で起こっているので、カリッサの《絞り取る悪魔》の能力誘発する。

801.8. オーラはそのコントローラー影響範囲外のオブジェクトプレイヤーエンチャントすることはできない。オーラが不正なオブジェクトプレイヤーについた場合状況起因処理オーナー墓地に置かれる。rule 704 参照。

801.9. 装備品はそのコントローラー影響範囲外のオブジェクト装備されることはできない。城砦はそのコントローラー影響範囲外のオブジェクト城砦化することはできない。装備品城砦が不正なパーマネントについた場合状況起因処理はずれて戦場に残る。rule 704 参照。

801.10. 呪文能力は、そのコントローラー影響範囲外のオブジェクトプレイヤーには影響を及ぼせない。効果の、影響範囲外のオブジェクトプレイヤーに影響を及ぼす部分は何もしない。そうでない部分は通常通り影響を及ぼす。

例:それぞれのプレイヤー影響範囲が1席な6人による多人数戦で、アレックスは「紅蓮地獄は各クリーチャーにそれぞれ2点のダメージ与える」という《紅蓮地獄》を唱えた。《紅蓮地獄》は、アレックスとその両隣のプレイヤーの3人がコントロールしているクリーチャーにそれぞれ2点のダメージ与えるが、他のクリーチャーにはダメージ与えない。

801.11. 呪文能力がゲームの情報を必要とする場合、そのコントローラー影響範囲内の情報しか得られない。コントローラー影響範囲外のオブジェクトイベントに関しての情報を用いることはできない。

例:それぞれのプレイヤー影響範囲が1席な6人による多人数戦で、アレックスは「各クリーチャーは、共通のクリーチャー・タイプを持つ他のクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受ける」という《旗印》をコントロールしている。アレックスのクリーチャーは、アレックスとその両隣のプレイヤーコントロールしているクリーチャーに応じて強化されるが、それ以外のクリーチャーは考慮に入れない。

例:同じゲームで、ロブはアレックスの右隣に座っている。《旗印》はロブのクリーチャーを、ロブの影響範囲外であるアレックスの左隣のプレイヤーも含む、アレックスの影響範囲内のプレイヤーコントロールしているクリーチャーに基づいて強化する。

801.12.ワールド・ルール」(rule 704.5k 参照)は、ワールドパーマネントがもう一つ、ワールドパーマネントコントローラー影響範囲内にあるときにのみ適用される。

801.13. 置換・軽減効果は、特定のイベントが起こるのを待ち、そしてその全体または一部を置換する。「影響範囲限定選択ルールにより、置換後のイベントが実行できない効果を含むようになることもありうる。その場合、その不可能な効果は単に無視される。rule 614置換効果〕、rule 615軽減効果〕参照。

801.13a 置換効果が、呪文能力効果をそのコントローラー影響範囲外のオブジェクトプレイヤーに及ぼそうとした場合イベントのその部分は何もしない。

例:アレックスは「プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。溶岩の斧はそれに5点のダメージ与える。」という《溶岩の斧》を、ロブを対象にして唱えた。これに対応してロブは「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人と、別のクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、次にその前者に与えられるダメージ X点は、代わりにその後者に与えられる。」という《艦長の操艦》を、Xを3とし、もう1つの対象をアレックスの影響範囲外のプレイヤー、カリッサにした。この場合、《溶岩の斧》の解決時に起こるのはロブに2点のダメージ与えることだけで、カリッサにはダメージ与えられない。

801.13b 呪文能力が、ある発生源からのダメージ軽減するという効果を作った場合、その呪文能力コントローラー影響範囲内にその発生源が存在しなければ影響を及ぼさない。逆に、パーマネントプレイヤー与えダメージ軽減するという効果を作った場合、そのパーマネントプレイヤー影響範囲内に無ければ影響を及ぼさない。発生源も軽減先も特定されていないダメージ軽減する効果は、発生源と軽減先の両方が影響範囲内になければ軽減しない。

例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。アレックスが「クリーチャーによって与えられるダメージを全て軽減する」というエンチャントを出している場合、カリッサがロブにクリーチャー攻撃したら、戦闘ダメージは通常通り与えられる。

例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。カリッサがロブを対象に、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。電撃破はそれに4点のダメージ与える。」という《電撃破》を唱えた。これに対応して、アレックスはロブを対象に、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを4点だけ軽減する。」という《繕いの手》を唱えた。ロブへのダメージ軽減される。

例:ロブはアレックスの影響範囲内にいて、カリッサは影響範囲外にいる。カリッサがロブをクリーチャー攻撃して、ロブはそれをクリーチャーブロックした。アレックスが「このターン与えられる戦闘ダメージを全て軽減する」という《濃霧》を唱えた。カリッサとロブのクリーチャーはお互いに戦闘ダメージ与えあう。

801.14. 何らかの効果によってプレイヤー1人が勝利する場合、その代わりに、そのプレイヤー影響範囲内にいる対戦相手全てはゲームに負けになる。

801.15. 呪文能力効果によってゲームが引き分けになる場合、その呪文能力コントローラーとその影響範囲内にいるすべてのプレイヤー引き分けになり、ゲームから離れる。残りのプレイヤーはゲームを続ける。

801.16. ゲームが選択的でない処理による「ループ」を作り、それを止める方法がない場合、そのループに含まれるオブジェクトコントロールしているプレイヤー、ならびにその各プレイヤー影響範囲内にいるプレイヤーは、そのゲームにおいて引き分けとなる。それらのプレイヤーはゲームから除外され、他のプレイヤーがゲームを続ける。

801.17. ゲームを再び開始する(rule 719 参照)効果は、影響範囲 制限 選択ルールの例外である。そのゲームに参加している全てのプレイヤーは、新しいゲームに含まれる。

801.18. 大乱闘戦以外の多人数プレインチェイス戦において、次元カード現象カードは「影響範囲限定選択ルールの影響を受けない。それらの能力やその効果は、ゲーム内にいる適用されうるオブジェクトプレイヤーすべてに影響を及ぼす。rule 901プレインチェイス戦〕参照。

802. 「複数への攻撃」選択ルール

802.1. 「複数への攻撃」は、アクティブ・プレイヤーが他のプレイヤー複数人に対して攻撃することを認める選択ルールである。この選択ルールを用いた場合にも、攻撃時に1人のプレイヤーだけを攻撃することは可能である。

802.2. 戦闘フェイズの開始時に、攻撃 プレイヤー防御プレイヤーとなる対戦相手を選ばない。その代わりに戦闘フェイズの間、攻撃 プレイヤー対戦相手全てが防御プレイヤーとなる。

802.2a ルール、オブジェクト効果で「防御プレイヤー」を参照するものは、特定の防御プレイヤー1人を参照する。全防御プレイヤーを参照するわけではない。攻撃クリーチャー能力防御プレイヤーを参照している場合、あるいは単一の呪文能力攻撃クリーチャー防御プレイヤーの両方を参照している場合、特に規定されていない限り、そのクリーチャー攻撃しているプレイヤー、あるいはそのクリーチャー攻撃しているプレインズウォーカーコントローラーを参照する。そのクリーチャーがすでに攻撃していない場合、参照している防御プレイヤーは、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレイヤーや、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレインズウォーカーコントローラーである。複数の攻撃クリーチャーに適用される呪文能力である場合、該当する防御プレイヤーはそれぞれの攻撃クリーチャーごとに別々に決定される。複数の防御プレイヤーが選びうる場合、その呪文能力コントローラーが1人を選ぶ。

例:ロブは《ルーン爪の熊》でアレックスを攻撃し、山渡りを持つクリーチャーでカリッサを攻撃した。山渡りを持つクリーチャーブロックされないかどうかは、カリッサがコントロールしているかどうかによる。

802.3. 攻撃 プレイヤーは、攻撃クリーチャーを指定する際に、それぞれの攻撃する防御プレイヤーを選択する。rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

802.3a 特定のプレイヤー攻撃する際に適用されるものでない制限強制は、攻撃クリーチャー全体を見て判断される。特定のプレイヤー攻撃することに対して適用される制限強制は、そのプレイヤー攻撃するクリーチャー群にだけ適用される。攻撃クリーチャー全体としても攻撃は適正でなければならない。rule 508.1 参照。

802.3b バンドを組んでいるクリーチャーは、ばらばらのプレイヤー攻撃できない。rule 702.21バンド〕参照。

802.4. 複数のプレイヤー攻撃している場合防御プレイヤーは、ブロック・クリーチャー指定ステップに、APNAP順ブロック・クリーチャーを指定する。(rule 101.4 ならびに rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)最初の防御プレイヤーブロックの宣言を追えた後、次の防御プレイヤーが宣言を行なう。

802.4a 防御プレイヤーは自分がコントロールしているクリーチャーでのみブロックできる。それらのクリーチャーはそのプレイヤー自身かそのコントロールしているプレインズウォーカー攻撃してきたクリーチャーだけをブロックでき、他のプレイヤープレインズウォーカー攻撃しているクリーチャーブロックすることはできない。

802.4b 防御プレイヤーブロックが適正かどうかを判断するにあたって、他のプレイヤー攻撃しているクリーチャーや他のプレイヤーコントロールしているブロック・クリーチャーは考慮しない。

802.5. ブロック・クリーチャーの指定後、クリーチャーが複数のクリーチャーブロックしていた場合、各防御プレイヤーAPNAP順でそのブロックしている攻撃クリーチャー群の中のダメージ割り振り順を、それぞれのブロック・クリーチャーごとに宣言する。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

802.6. 戦闘ダメージAPNAP順で割り振られる。それ以外の点では、戦闘ダメージ・ステップは2人対戦の時と同じように進む。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

803. 「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール

803.1. 多人数戦では「左翼への攻撃」「右翼への攻撃」と呼ばれるルールが用いられることがある。

803.1a 「左翼への攻撃」選択ルールを用いる場合プレイヤーはそのすぐ左隣に座っているプレイヤーにしか攻撃できない。左隣のプレイヤー対戦相手でない場合、そのプレイヤー攻撃できない。

803.1b 「右翼への攻撃」選択ルールを用いる場合プレイヤーはそのすぐ右隣に座っているプレイヤーにしか攻撃できない。右隣のプレイヤー対戦相手でない場合、そのプレイヤー攻撃できない。

804. 「クリーチャー配置」選択ルール

804.1. 「皇帝戦」変種ルールでは、必ず「クリーチャー配置」選択ルールが用いられる。また、他の変種ルールでもチームが機能するために用いることができる。個人個人で戦う多人数戦では、この選択ルールはまず用いられない。

804.2. 全てのクリーチャーは「{T}: チームメイト1人を対象とする。そのプレイヤーはこのクリーチャーコントロールを得る。この能力ソーサリー唱えられるときにのみ起動できる」という能力を持つ。

805. 「共有チーム・ターン」選択ルール

805.1. チーム同士で戦う多人数戦において、「共有チーム・ターン」という選択ルールが存在する。これは、「双頭巨人戦」変種ルール(rule 810 参照)ならびにアーチエネミー戦・カジュアル変種ルール(rule 904 参照)においては必ず用いられる。これは、チームごとに固まって座っている場合にのみ用いることができる。

805.2.チーム内で、もっとも右に座っているプレイヤーがそのチームの主プレイヤーとなる。チームに属するプレイヤーが、たとえばクリーチャー攻撃誘発型能力スタックに積む順番などの選択に同意できなかった場合、主プレイヤーがその決定を行なう。

805.3. rule 103.1 に記されている方法を用いて、どちらのチームが先攻になるかを決める。この方法で決定されたチーム開始チームとなる。

805.3a マリガンを行なう手順についても、対応して修整される。まず、開始チームの各プレイヤーがそのチーム内で決めた順番でマリガンを行なうかどうかを決定する。その後、ターン順に、他のチームプレイヤーが同様の手順を踏む。すべての選択が行なわれた後、全てのマリガンが同時に行なわれる。この決定の間、チームメイトは相談してもよいし、カードライブラリーの一番下に置く場合、どのカードを戻すかについて相談してもよい。プレイヤーは、チームメイトマリガンをしないことを選んだ後でもマリガンを続けてもよい。rule 103.4 参照。

805.3b ゲーム開始時に戦場に出した状態で始められるカードの扱いについても、対応して修整される。開始チームプレイヤー手札戦場に出した状態でゲームを始められるカードがあった場合、それを好きな順番で好きなだけ戦場に出してもよい。この決定について、チームメイトと相談してもよい。その後、他のチームプレイヤーがターン進行順に同様の処理を行なう。

805.4. プレイヤーではなくチームがターンを行なう。

805.4a 現在のターンを行なっているチームアクティブ・チームであり、それ以外のチームが非アクティブ・チームである。

805.4b チームドロー・ステップに、そのチームプレイヤーはそれぞれカードを1枚く。

805.4c チームのターンに、そのチームプレイヤーはそれぞれ土地を1枚プレイできる。

805.4d ステップフェイズの開始時に誘発する能力は、それが「各プレイヤー/each player」の、あるいは「各対戦相手/each opponent」のステップフェイズの開始時に誘発する場合、複数回誘発する。それらの能力は、その能力誘発条件効果や「場合」節が「そのプレイヤー」「その対戦相手」などに言及している場合に、それぞれ該当するプレイヤーごとに1回誘発する。

805.5. 個人でなくチーム優先権を得る。

805.5a プレイヤーは、自分のチーム優先権を持っている時、呪文唱えたり能力起動したり特別な処理を行なったりできる。

805.5b チーム優先権を持っていて、そのチームのどのプレイヤーも何もしたくなかった場合、そのチームパスする。すべてのチーム続けてパスした場合(つまり、全てのチームパスする間にどのプレイヤーも何もしなかった場合)、スタックの一番上にあるオブジェクト解決され、その後アクティブ・チーム優先権を得る。スタックが空の時に全てのチーム続けてパスした場合、そのフェイズステップが終了し、次のフェイズステップが始まる。

805.6. アクティブ・プレイヤー、非アクティブ・プレイヤー順ルール(rule 101.4 参照)は、「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる場合には修整される。複数のチームが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合アクティブ・チームが必要な選択をすべて行ない、そのあとでターン進行順で非アクティブ・チームが必要な選択を行なっていく。複数のプレイヤーが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合アクティブ・チームプレイヤーが好きな順番で必要な選択をすべて行ない、そのあとでターン進行順で次の非アクティブ・チームプレイヤーが必要な選択を行なっていく。全ての選択の終わった後、全ての処理は同時に行なわれる。

805.6a 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いたゲームで、効果によって複数のプレイヤーカード場合、まずアクティブ・チームの各プレイヤーが、好きな順番でカードき、その後、ターン順に、他の非アクティブ・チームの各プレイヤーが同様に行なう。

805.7. 複数の誘発型能力が、いずれかのチーム優先権を得る前に誘発していた場合アクティブ・チームプレイヤーから自分のコントロールしている誘発型能力を好きな順番でスタックに積み、その後、ターン順に、他の非アクティブ・チームの各プレイヤーが同様に行なう。

805.8. 効果によってプレイヤー追加のターンを得たり追加のフェイズステップを得たりした場合、そのプレイヤーチームがその追加のターンフェイズステップを得る。効果によってプレイヤーステップフェイズやターンを飛ば場合、そのプレイヤーチームが影響を受ける。単一の効果によって、同じチームの複数のプレイヤーが同一のステップフェイズやターンを得たり飛ばしたりする場合、そのチームが得たり飛ばしたりするのはそのステップフェイズやターン1つだけである.効果によってプレイヤー他のプレイヤーをコントロールする場合、その前者は、影響を受けたプレイヤーチームコントロールする。

805.9.アクティブ・プレイヤー」を参照する能力は、アクティブ・プレイヤー1人だけを参照する。アクティブ・チームプレイヤー全員を参照するわけではない。その能力コントローラーは、その能力が参照するのは誰なのかをその効果の適用時に選ぶ。

805.10. 「共有チーム・ターン」選択ルールでは、他の多人数戦と異なる戦闘ルールを用いる。

805.10aチームクリーチャーは、グループで他のチーム攻撃する。戦闘フェイズの間、アクティブ・チーム攻撃チームとなり、アクティブ・チームの各プレイヤー攻撃 プレイヤーとなる。同様に、非アクティブ・チーム防御チームとなり、そのプレイヤー防御プレイヤーとなる。

805.10b 攻撃クリーチャー指定ステップ開始に際して、アクティブ・チーム攻撃クリーチャーを指定する。攻撃クリーチャーそれぞれについて、攻撃チームはそのクリーチャーがどの防御プレイヤーまたはプレインズウォーカー攻撃するかを宣言する。アクティブ・チーム攻撃は一群で行ない、その攻撃クリーチャー群は全体として適正でなければならない。rule 508.1 参照。

805.10c ルール、オブジェクト、あるいは効果が「攻撃 プレイヤー」を参照する場合、それは攻撃 プレイヤー全員ではなく攻撃 プレイヤーのうち特定の1人を参照する。ブロック・クリーチャー能力攻撃 プレイヤーを参照していた場合、あるいは呪文能力ブロック・クリーチャー攻撃 プレイヤーの両方を参照していた場合、特に規定されていない限り、その参照する攻撃 プレイヤーとは、そのブロック・クリーチャーブロックしている攻撃クリーチャーコントロールしているプレイヤーのことである。呪文能力が複数のブロック・クリーチャーに適用できる場合、それらのブロック・クリーチャーそれぞれについて独立に該当する攻撃 プレイヤーが決定される。複数の攻撃 プレイヤーが該当する場合、その呪文能力コントローラーが1人を選ぶ。

805.10d ブロック・クリーチャー指定ステップ開始に際して、防御チームブロック・クリーチャーを指定する。防御プレイヤーコントロールしているクリーチャーは、防御チームのいずれかのプレイヤーまたはそのプレイヤーコントロールしているプレインズウォーカー攻撃しているクリーチャーブロックできる。防御チームによるブロックは一群で行ない、ブロック・クリーチャーは全体として適正でなければならない。rule 509.1 参照。

805.10e ルール、オブジェクト、あるいは効果が「防御プレイヤー」を参照する場合、それは防御プレイヤー全員ではなく防御プレイヤーのうち特定の1人を参照する。攻撃クリーチャー能力防御プレイヤーを参照していた場合、あるいは呪文能力攻撃クリーチャー防御プレイヤーの両方を参照していた場合、特に規定されていない限り、そのクリーチャー攻撃しているプレイヤー、あるいはそのクリーチャー攻撃しているプレインズウォーカーコントローラーを参照する。そのクリーチャーがすでに攻撃していない場合、参照している防御プレイヤーは、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレイヤーや、そのクリーチャーが戦闘から除かれる前に攻撃していたプレインズウォーカーコントローラーである。呪文能力が複数の攻撃クリーチャーに適用できる場合、それらの攻撃クリーチャーそれぞれについて独立に該当する防御プレイヤーが決定される。複数の防御プレイヤーが該当する場合、その呪文能力コントローラーが1人を選ぶ。

805.10f ブロック・クリーチャーが指定された後、複数のクリーチャーによってブロックされた攻撃クリーチャーのそれぞれについて、アクティブ・チームはそのブロック・クリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を宣言する。その後、複数のクリーチャーブロックしているクリーチャーごとに、防御プレイヤーはそのブロックしている攻撃クリーチャー群の中でのダメージ割り振り順を宣言する。

805.10g 戦闘ダメージ・ステップ開始に際して、アクティブ・チーム攻撃クリーチャーがどのように戦闘ダメージを割り振るかを宣言する。その後、防御チームブロック・クリーチャー戦闘ダメージを割り振る。rule 510.1 参照。

806.無差別戦変種ルール

806.1.無差別戦多人数戦では、プレイヤーはそれぞれ個人個人として競い合う。

806.2. 多人数戦での選択ルールのうちどれを使うかは、プレイの開始前に決定する。通常は、「無差別戦」では、以下の選択ルールを用いる。

806.2a無差別戦」においては、「影響範囲限定」は用いない。行なう場合、全てのプレイヤーが同じ広さの影響範囲を持ち、その広さは開始前に定める。rule 801〔「影響範囲限定選択ルール〕参照。

806.2b 「左翼への攻撃」「右翼への攻撃「複数への攻撃」選択ルールのうちいずれか1つを用いる。rule 803〔「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール〕ならびに rule 802「複数への攻撃」選択ルール〕参照。

806.2c 「クリーチャー配置」選択ルールは、「無差別戦」では用いない。

806.3. プレイヤーは無作為にテーブルのまわりに座る。

807.大乱闘戦変種ルール

807.1.大乱闘戦変種ルールは「無差別戦」の拡張ルールであり、それぞれのプレイヤーが個人として戦いあうフォーマットである。10人以上のプレイヤーが参加する時に用いられる。

807.2. 多人数戦での選択ルールのうちどれを使うかは、プレイの開始前に決定する。通常、「大乱闘戦」では、以下の選択ルールを用いる。

807.2aプレイヤー影響範囲(rule 801 参照)は1である。

807.2b 「左翼への攻撃」ルール(rule 803 参照)を用いる。

807.2c 「複数への攻撃」「クリーチャー配備」ルールは用いない。

807.3. プレイヤーは無作為の順番で席に着く。

807.4.大乱闘戦変種ルールは、複数のプレイヤーが同時にターンを進めることを認めている。ターンマーカーを用い、誰が現在ターンを進めているのかが判るようにするとよい。ターンマーカーを持つプレイヤーがそれぞれアクティブ・プレイヤーとなる。

807.4a 4人ごとに1つ(切り捨て)、ターンマーカーを用いる。

例:16人による「大乱闘戦」では、ターンマーカーを4つ用いる。15人なら3つである。

807.4b ゲームの開始プレイヤーが最初のターンマーカーを持つ。以降左回り4席ごと(5番目のプレイヤー)に2つめのターンマーカーを置き、以下同様に、ターンマーカーを置く。ターンマーカーには順番を示す数が記されており、それらのマーカーを持ったプレイヤーは同時にターンを進める。

807.4c プレイヤーは、自分のターンが終わった後、ターンマーカーを左隣のプレイヤーに渡す。ターンマーカーを持つプレイヤーが自分のターンの間にゲームから除外された場合、そのターンの終了後に、その左にいるプレイヤーターンマーカーを得る。ターンマーカーを持つプレイヤーが自分のターンが始まる前にゲームから除外された場合、その左にいるプレイヤーが即座にターンマーカーを得る。

807.4d 自分から見て左3人までにマーカーがあるプレイヤーがマーカーを受け取った場合、そのプレイヤーは自分のターンを始めることはできない。その場合、左4人目にマーカーが渡るまで、そのプレイヤーは待つことになる。

807.4e プレイヤーがゲームから除外され、それによってターンマーカーの数が減る場合、その除外されたプレイヤーのすぐ右にあるターンマーカーが取り除かれると予定される。複数のプレイヤーが同時にゲームから除外され、それによってターンマーカーが取り除かれうる状況になった場合、より小さい番号のマーカーが取り除かれると予定される。ターンマーカーが複数回取り除かれると予定されることがある。

807.4f 1人または複数のプレイヤーがゲームから除外され、それによってターンマーカーの数が減るという決定(rule 807.4e 参照)に関して、既に取り除かれる予定になっているターンマーカーは無視する。

807.4g ターン進行中のプレイヤーが、取り除かれる予定になっているターンマーカーを持っている場合、そのターンマーカーはそのターンの終了後に次のプレイヤーに渡されずに除去される。ターン進行中でないプレイヤーが、取り除かれる予定になっているターンマーカーを持っている場合、そのターンマーカーは即座に除去される。除去されたターンマーカーが複数回取り除かれる予定になっていた場合、その右にあるターンマーカーが、その回数く1回、取り除かれる予定になる。

807.4h 1人あるいは並んだプレイヤーがゲームから除去される場合、次のターンが始まるまでは、除去されたプレイヤーのどちらの隣にいたプレイヤーも他方の影響範囲に入らない。

807.4i 効果によって、ターンマーカーを持っているプレイヤー追加のターンを得た場合、そのプレイヤーターンマーカーが近すぎない限り、ターンマーカーを保持したまま次のターンに入る。プレイヤーの左3席以内にターンマーカーがあった場合、追加ターンを始めるのは第4席のプレイヤーターンマーカーを持つまで待つ。右3席以内にターンマーカーがある場合、最初のターンが終わった時点ですぐにターンマーカーを次に回し、次のターンマーカーがついた時に自分のターンに入る前に、その追加のターンを行なう。

807.4j プレイヤーが現在のターンの次に追加のターンを得る場合、その時点でそのプレイヤーターンマーカーを持っていないのなら、そのプレイヤーは自分の次のターンの直前に追加のターンを得る。

例:アレックスのターンに、彼は《Time Walk》を唱え、これによって追加のターンを得た。そのターンの間に、アレックスの左にいたプレイヤーがゲームから除外され、ターンマーカーが近づいてしまった。アレックスのターンが終わった時点で彼のターンマーカーは取り除かれ、次に彼の通常のターンが回ってくる直前までは追加のターンを得ることはできない。

807.5.大乱闘戦」では、ターンマーカーごとに1つずつの、複数のスタックを用いる。

807.5a プレイヤーはある特定のターンマーカースタックについて、それが自分の影響範囲内にあるか、そのスタック上にあるオブジェクトが自分の影響範囲内にいるプレイヤーによってコントロールされている場合に限り優先権を得る。

807.5b 複数のスタック優先権を持っているプレイヤー呪文唱えたり、能力起動したり、そのコントロールしている誘発型能力誘発したりした場合、そのプレイヤーはどのスタック呪文能力を乗せるかを選ぶ。スタック上にあるオブジェクト誘発型能力誘発させた場合、その誘発型能力はそのスタックに積まなければならない。あるスタック呪文能力解決したことによって、プレイヤー呪文唱えたり呪文コピーを作ったりした場合、新しい呪文はそのスタックに積まなければならない。呪文能力スタック上にあるオブジェクト対象とする場合、その呪文能力対象と同じスタックに積まなければならない。複数のスタックに存在するオブジェクト対象にすることはできない。

808.チーム対抗戦変種ルール

808.1. チーム対抗戦は、2つ以上のチームによってプレイされる。各チームには何人のプレイヤーがいてもよい。

808.2.チームはそれぞれテーブルの1辺に並んで座る。各チーム内で、座る順番を決める。

808.3. 多人数戦での選択ルールのうちどれを使うかは、プレイの開始前に決定する。通常、「チーム対抗戦」では、以下の選択ルールを用いる。

808.3a 「複数への攻撃」選択ルールを用いる(rule 802 参照)。

808.3bクリーチャー配備」選択ルールや「影響範囲選択ルールは「チーム対抗戦」では通常用いない。

808.4. 誰が最初にプレイするかを決めるために、どちらかのチームを無作為に選ぶ。そのチームプレイヤーが奇数であれば、その真ん中に座っているプレイヤーから始める。そのチームプレイヤーが偶数であれば、中心点の左隣のプレイヤーから始める。ターン順で次のプレイヤーは左隣のプレイヤーである。

808.5.チーム対抗戦変種ルールにおいては、チームのリソース(手札カードマナなど)は共有されない。チームメイトはお互いの手札を見せあったり戦略を相談したりしても構わないが、チームメイトカードパーマネントを操作することはできない。

809. 「皇帝戦」変種ルール

809.1.皇帝戦」は各チーム3人からなる複数のチームによって行なわれる。

809.2.チームはテーブルの一辺に並んで席に着く。それぞれのチームごとに、席順を決める。チームの中で1人が皇帝となり、チームの中央に座る。残り2人は将軍と呼ばれ、皇帝を守ることになる。

809.3.皇帝戦」では通常、以下の選択ルールを用いる。

809.3a 影響範囲皇帝が2、将軍が1とする。rule 801〔「影響範囲限定選択ルール〕参照。

809.3b皇帝戦」では「クリーチャー配備」選択ルール(rule 804 参照)を用いる。

809.3c プレイヤーはその隣に座っている対戦相手にだけ攻撃できる。

例:「皇帝戦」の開始時には、どちらの皇帝も相手を攻撃することはできない。相手の将軍呪文影響範囲に入っているので、呪文対象にすることはできる。

809.4. どちらの皇帝が先攻か、無作為の方法で決める。その後、ターンはそのプレイヤーから左に進む。

809.5. 「皇帝戦」変種ルールでは、ゲームの終了は以下の特例に従うと同時に、通常のルール(rule 104 参照)も適用される。

809.5a 皇帝が勝利したとき、チームも勝利となる。

809.5b 皇帝が敗北したとき、チームも敗北となる。

809.5c 皇帝引き分けになったとき、チーム引き分けになる。

809.6. 「皇帝戦」変種ルールは、同じサイズのチーム同士ならチームがいくつあってもプレイできる。チームが4人以上のプレイヤーからなる場合影響範囲は適宜決めなおす必要がある。

809.6a将軍影響範囲は、ゲームの開始時に相手のチーム将軍が1人影響範囲に入る最少の数にするべきである。各皇帝影響範囲は、ゲームの開始時に相手のチーム将軍が2人影響範囲に入る最少の数にすべきである。皇帝が他の皇帝影響範囲に入った状態でゲームを始めることがないように座るべきである。

例:4人チーム皇帝戦では、プレイヤーは、チームA将軍1、チームA皇帝チームA将軍2、チームA将軍3、チームB将軍1、チームB皇帝チームB将軍2、チームB将軍3、と並ぶ形になる。各皇帝影響範囲は3、将軍2の影響範囲は2、将軍1と将軍3の影響範囲は1となる。

809.7. 「皇帝戦」変種ルールでは、チームのリソース(手札カードマナなど)は共有されない。チームメイトはお互いの手札を見せあったり戦略を相談したりしても構わないが、チームメイトカードパーマネントを操作することはできない。

810. 「双頭巨人戦」変種ルール

810.1. 「双頭巨人戦」は2人ずつのチーム2組によって行なわれる。

810.2. 双頭巨人戦では、「共有チーム・ターン」選択ルール(rule 805 参照)を用いる。

810.3. それぞれのチームは、テーブルの片側に並んで座る。どう座るかはそれぞれのチームが決める。

810.4. ライフ総量チームごとに合算され、30点から始まる。

810.5. 「双頭巨人戦」では、共用ライフ総量毒カウンターを例外として、チームのリソース(手札カードマナなど)は共有されない。チームメイトはお互いの手札を見せあったり戦略を相談したりしても構わないが、チームメイトカードパーマネントを操作することはできない。

810.6. 先攻のチームは最初のターンのドロー・ステップ飛ばす。

810.7. 「双頭巨人戦」変種ルールは、他の「共有チーム・ターン」選択ルールの戦闘ルールを用いる(rule 805.10 参照)。これは過去のルールからの変更である。

810.8. 「双頭巨人戦」でのゲームの勝敗は、通常のルール(rule 104 参照)に従う。が、以下の追加と特例がある。

810.8a プレイヤーチーム単位でのみ勝ち、あるいは負けとなる。個人での勝敗は存在しない。チームのいずれかのプレイヤーが負けとなったら、チームは負けとなる。いずれかのプレイヤーが勝ちとなったら、チームの勝ちとなる。何らかの効果プレイヤーが勝利できないとされている場合、そのプレイヤーチームは勝利できない。何らかの効果プレイヤーが敗北しないとされている場合、そのプレイヤーチームは敗北しない。

例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたは、ライフが0以下になることによって敗北しない」という《卓絶》をコントロールしている。このプレイヤーチームライフが0以下になったとしても、そのチームは負けにならない。

例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーカードくべきときにライブラリーカードが残っていなかったとしたら、そのプレイヤーは負けとなり、そのプレイヤーの属するチームの負けとなる。

例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたはゲームに敗北しない。あなた対戦相手ゲームに勝利しない」という《白金の天使》をコントロールしている。この場合、そのコントローラーチームメイトは《白金の天使》が戦場にある限り、敗北しない。対戦相手チームは勝利しない。

810.8b プレイヤー投了したら、そのチームは即座にゲームから除外され、そのチームの負けとなる。

810.8c チームの共用ライフが0以下である場合、次にいずれかのチーム優先権を得るときにそのチームの負けとなる(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。

810.8d チームが15個以上の毒カウンターを持っている場合、そのチームゲームに負ける(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。

810.9. ダメージライフの喪失、ライフの増加は、それぞれのプレイヤー個々に発生する。結果はチームの共用ライフに適用される。

例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「火炎の裂け目は各プレイヤーにそれぞれ4点のダメージ与える」という《火炎の裂け目》を唱え場合、各チームは8点ずつダメージを受ける。

810.9a 何らかのコスト効果が特定のプレイヤーライフ総量の値を必要とする場合代わりに、そのチームの共用ライフ総量を用いる。

例:「双頭巨人戦」でチームライフが残り17点のときに、そのチームプレイヤーが「プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーライフの総量を2倍にする。」という《不死の標》の対象となった。そのプレイヤーは17点のライフを得て、チームライフ総量は34点となる。

例:「双頭巨人戦」で、プレイヤーが「あなたのアップキープの開始時に、あなたライフが50点以上である場合あなたゲームに勝利する」というエンチャントである《忍耐の試練》をコントロールしている。そのプレイヤーのアップキープの開始時に勝利するためには、チームライフ総量が50点以上あればよい。

例:「双頭巨人戦」で、共有ライフ総量が11点のチームプレイヤーが「あなたライフの半分を支払う(端数切り上げ): 隠れ潜む邪悪は飛行を持つ4/4のホラー・クリーチャーとなる」というエンチャント《隠れ潜む邪悪》をコントロールしている。これを起動するためには、そのプレイヤーは6点のライフ支払う必要があり、チーム共有ライフ総量は5点となる。

810.9b コスト効果によって、チームの両方のプレイヤーが同時にライフ支払場合、両プレイヤー支払ライフ総量がそのチームライフ総量を超えてはならない(プレイヤーは常に0点のライフ支払うことができる)。

810.9c 効果によってあるプレイヤー1人のライフ総量がある値になった場合、そのプレイヤーライフ総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。チームライフ総量は、その増減と同じだけ変化する。

例:「双頭巨人戦」で、あるチームの共用ライフ総量が25点の時、「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーライフ総量は10点になる」という呪文唱えたとする。そのプレイヤーライフ総量は25点と考えられるので、そのプレイヤーは15点のライフを失う。そのチームの共用ライフ総量は10点になる。

810.9d 効果によってチームの両方のプレイヤーライフがある値になる場合、そのチームはメンバーの1人を選ぶ。そのチームにおいては、そのプレイヤーだけが影響を受ける。

例:「双頭巨人戦」で、あるチームの共用ライフ総量が7点で、もう一方のチーム共有ライフ総量が13点であるとする。プレイヤーが「各プレイヤーライフの総量は、すべてのプレイヤーの中で最も低いライフの総量になる。」という《等価返し》を唱え場合、各チームチームの中の1人を選ぶ。その選択の結果、13点のライフを持つチームの選ばれたプレイヤーは6点のライフを失い、そのチーム共有ライフ総量は7点となる。

810.9e プレイヤーライフ総量チームメイト交換できない。効果によってそのようなことが起こる場合、その交換は発生しない。

810.9f 効果によって、プレイヤープレイヤーライフ総量を再配分する場合、各チームチーム内から2人以上のプレイヤーを選ぶことはできない。

810.9g 効果によって、あるプレイヤーライフを得ることができない場合、そのプレイヤーチームプレイヤー全員がライフを得ることができない。

810.9h 効果によって、あるプレイヤーライフを失うことができない場合、そのプレイヤーチームプレイヤー全員がライフを失ったり、0点以外のライフ支払ったりすることができない。

810.10. プレイヤー毒カウンターを得させる効果は、各プレイヤーにそれぞれ独立に起こる。毒カウンターチームで共有される。

810.10a 何らかの効果が各プレイヤーに何個の毒カウンターがあるのかの情報を必要とする場合、その効果はそのチームの持つ毒カウンターの数を用いる。プレイヤー対戦相手に何個の毒カウンターがあるのかの情報を必要とする場合、その効果はその対戦相手 チームの持つ毒カウンターの数を用いる。

810.10b 何らかの効果プレイヤーから毒カウンターを失わせる場合、そのプレイヤーチームはその数の毒カウンターを失う。

810.10c 何らかの効果によってプレイヤー毒カウンターを得られない場合、そのプレイヤーチームに属するどのプレイヤー毒カウンターを得られない。

810.10d ルールや効果が、プレイヤー個人がどのカウンターを持っているかを知る必要がある場合プレイヤーが持っているカウンターの種類と、そのプレイヤーチームが持っているカウンターの種類を用いる。プレイヤーは、そのチームが1つ以上の毒カウンターを持っている場合、「毒を受けている」と言う。

810.11. 「双頭巨人戦」は各チーム3人以上でもプレイできる。3人目以降のプレイヤー1人につき、そのチーム初期ライフ総量は15増え、そのチームが負けるために必要な毒カウンターの数は5個増える(これらの変種ルールを三頭巨人、四頭巨人……などと呼ぶこともある)。

811. 「交互チーム戦」変種ルール

811.1. 「交互チーム戦」は同人数によるチーム複数によって行なわれる。

811.2. 多人数戦での選択ルールのうちどれを使うかは、プレイの開始前に決定する。通常、「交互チーム戦」では、以下の選択ルールを用いる。

811.2a 影響範囲は2席を推奨する。rule 801〔「影響範囲限定選択ルール〕参照。

811.2b 「左翼への攻撃」「右翼への攻撃「複数への攻撃」選択ルールのうちいずれか1つを用いる。rule 803〔「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール〕ならびに rule 802「複数への攻撃」選択ルール〕参照。

811.2c 「クリーチャー配置」選択ルールは、「交互チーム戦」では通常用いられない。

811.3. ゲームの開始時に、プレイヤーチームメイト同士が隣にならないように、そしてチームが同等にばらばらになるように座る。

例:3チームによる交互チーム戦では、最初の座り方はA1, B1, C1, A2, B2, C2, A3, B3, C3 というようになる。

811.4. プレイヤーは、隣り合っていない対戦相手攻撃することはできない。

811.5 「交互チーム戦」変種ルールでは、チームのリソース(手札カードマナなど)は共有されない。チームメイトは隣り合わせに座っていない限り、お互いの手札を見せあってはならない。戦略を相談したりしても構わないが、チームメイトカードパーマネントを操作することはできない。

9. カジュアル変種ルール

900. 総則

900.1. この節は特定のカジュアル変種ルールにおいて用いられる追加の選択ルールについて述べる。これは網羅的な物ではない。

900.2. カジュアル変種ルールは、定形のマジックのゲームでは用いられない追加の領域、ルール、カード、その他ゲームの要素を用いる。

901. プレインチェイス戦

901.1. プレインチェイス戦 変種ルールにおいて、次元カード現象カードはさらなる能力と無作為性をゲームに導入する。プレインチェイス戦 変種ルールでは、マジックの通常のルールすべてを用いるのに加え、以下の追加ルールを用いる。

901.2. プレインチェイス戦は2人戦でも多人数戦でも行なうことができる。多人数戦場合、原則として、無差別戦 変種ルール「複数への攻撃」選択ルールを用い、「影響範囲限定選択ルールは用いない。rule 806〔「無差別戦変種ルール〕参照。

901.3. 通常のゲームの物品に加えて、各プレイヤーは10枚以上の次元カード現象カードからなる次元デッキを準備しなければならない。また、ゲームの進行には次元ダイスが1つ必要である。次元デッキには現象カードは2枚までしか入れることができない。次元デッキには同名のカードが2枚以上入っていてはならない。(rule 309次元〕、rule 310現象〕参照)

901.3a 次元ダイスは6面体のサイコロである。1つの面にはプレインズウォーカー・シンボル{PW}が、他の1つの面にはカオス・シンボル{CHAOS}が記されている。他の面は何も記されていない。

901.4. ゲームの開始時に、各プレイヤーは自分の次元デッキ切り直し、カードの順が無作為になるようにする。それらのデッキはそれぞれオーナーライブラリーの隣に裏向きで置かれる。ゲームの間を通して、次元カード現象カード次元デッキの中にあるときもオモテ向きであるときも統率領域にあり続ける。

901.5. すべてのプレイヤーが最初の手札を確定させ、ゲームの開始時に開始時の手札から処理を行なえるカード能力を使った後、開始プレイヤーは自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きにする。現象カードならば、そのカードを自分の次元デッキの一番下に置き、次元カードオモテ向きになるまでこの手順を繰り返す(rule 103.6 参照)。この手順の間、オモテ向きになったカード能力誘発することはない。オモテ向きになった次元カードが開始時の次元となる。

901.6. 次元カード現象カードオーナーは、そのカードを自分の次元デッキに入れてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向き次元カード現象カードコントローラーは、次元 コントローラーとして指定されたプレイヤーである。通常、次元はその時点でのアクティブ・プレイヤーによってコントロールされている。しかし、現在の次元 コントローラーがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないプレイヤー次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーはゲームを離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のプレイヤーアクティブ・プレイヤーになるまでの間、指定されたままとなる。

901.7. 統率領域にあるオモテ向き次元カード現象カード能力は、その領域から機能する。そのカード常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発することができ、起動型能力起動することができる、

901.7a オモテ向き次元カード現象カード裏向きになった場合、それは新しいオブジェクトになる。

プレインチェイス戦では、「あなたが{PW}を出したとき、プレインズウォークする。」という暗黙の能力が存在する。これは「プレインズウォーク 能力」と呼ばれる。この能力には発生源は存在せず、誘発させた次元ダイスを振ったプレイヤーコントロールする。これは rule 113.8 の例外である。

901.8. プレインチェイス戦では、「プレインズウォーク 能力」と呼ばれる固有の誘発型能力が存在する。この能力は「あなたが{PW}を出すたび、プレインズウォークする」というものである(rule 701.24プレインズウォークする〕参照)。この能力には発生源は存在せず、コントローラーはこれを誘発させた次元ダイスを振ったプレイヤーである。これはrule 113.8 の例外である。

901.9. アクティブ・プレイヤー優先権を持っていてスタックが空の場合、自分のメイン・フェイズの間なら、そのプレイヤー次元ダイスを振ることができる。そのプレイヤーは、この処理を行なうためのコストとして、そのターンにこの処理を既に行なった回数に等しいだけのマナ支払う。これは特別な処理であり、スタックを用いない。そのターンの間に効果によって次元ダイスを振っていた場合次元ダイスを振った回数と等しくならないことに注意すること(rule 116.2h 参照)。

901.9a 次元ダイスの目が無地の場合、何も起こらない。アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

901.9b 次元ダイスの目がカオス・シンボル{CHAOS}の場合オモテ向き次元カードの持つ「あなたが{CHAOS}を出したとき/When you roll {CHAOS}」という能力誘発し、スタックに積まれる。アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

901.9c 次元ダイスの目がプレインズウォーカー・シンボル{PW}の場合、「プレインズウォーク 能力」が誘発し、スタックに積まれる。アクティブ・プレイヤー優先権を得る。

901.10. プレイヤーがゲームを離れるとき、現象からの能力を除いて、そのプレイヤーオーナーであるすべてのオブジェクトはゲームを離れる(rule 800.4a 参照)。これにオモテ向き次元カード現象カードが含まれる場合次元 コントローラーは自分の次元デッキの一番上のカードオモテ向きにする。これは状況起因処理ではなく、プレイヤーがゲームを離れたら即座に発生する。

901.10a 次元が、それ自身を発生源とする「プレインズウォーク 能力」がスタックにある間にゲームを離れる場合、その能力は消滅する。

901.10b 現象からの能力オーナーであるプレイヤーがゲームを離れた場合、その能力は新しい次元 コントローラーコントロール下でスタックに残る。

901.11. ゲームが開始した後、プレイヤーが自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きにした場合、そのプレイヤーが『プレインズウォーク』したという。プレイヤープレインズウォークが終わるまで残る継続的効果は終わる。プレイヤープレインズウォークしたときに誘発する能力誘発する。rule 701.24 参照。

901.11a プレイヤーは「プレインズウォーク 能力」の結果として(rule 901.8 参照)、あるいはオモテ向き次元カード現象カードオーナーがゲームを離れたことによって(rule 901.10 参照)、あるいは現象カード誘発型能力スタックを離れたことによって(rule 704.6f 参照)プレインズウォークする。能力によってプレインズウォークすることもある。

901.11b オモテ向きになった次元カードは、そのプレイヤープレインズウォークした次元である。裏向きになった、あるいはゲームを離れた次元カード現象カードは、そのプレイヤープレインズウォークした元の次元現象である。

901.11c 複数の次元カードオモテ向きになっている時にプレイヤープレインズウォークした場合、そのプレイヤーはそれら全ての次元からプレインズウォークする。

901.12. 双頭巨人戦プレインチェイス戦では、多人数戦 「双頭巨人戦」変種ルールのすべてのルールと、カジュアル変種ルール プレインチェイス戦のすべてのルールに加え、以下のルールを用いる。

901.12aプレイヤーは自分の次元デッキを持つ。

901.12b 次元 コントローラーは通常、アクティブ・チームの第1プレイヤーである。しかし、現在の次元 コントローラーチームがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないチームの第1プレイヤー次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーチームはゲームを離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のチームアクティブ・チームになるまでの間、指定されたままとなる。

901.12c オモテ向き次元カード現象カードは1人のプレイヤーによってコントロールされるが、その次元カード現象カードの持つ能力で「あなた/you」を参照する物は次元 コントローラーチームの両方のメンバーに適用される。

901.12d アクティブ・チームの各メンバーはアクティブ・プレイヤーであるので、それぞれが次元ダイスを振ることができる。各プレイヤー次元ダイスを振るためのコストは、そのプレイヤー自身が何度次元ダイスを振ったかによって定まる。

901.13. 大乱闘戦以外の多人数戦フォーマットにおいて、次元カード現象カードは「影響範囲限定選択ルールの影響を受けない。その能力、および能力効果は、適用できるすべてのオブジェクトプレイヤーに影響を及ぼす。(rule 801〔「影響範囲限定選択ルール〕参照)

901.14. 大乱闘戦 プレインチェイス戦においては、複数の次元カード現象カードが同時にオモテ向きになる。

901.14a ゲームの第1ターン開始前に、ターン・マーカーを持ってゲームを始めるプレイヤーはそれぞれ開始時の次元を決める(rule 901.5 参照)。それらのプレイヤー次元 コントローラーである。

901.14b プレイヤーがゲームを離れ、それによってゲームのターン・マーカーの数が減る場合、そのプレイヤーがまず次元 コントローラーでなくなり(他のプレイヤー次元 コントローラーにならない)、それからそのプレイヤーがゲームを離れる。そのプレイヤーコントロールしていたオモテ向き次元カード現象カードは、オーナー次元デッキの一番下に置かれる。プレインズウォークしたものとしては扱わない。

901.15. 「単一次元デッキ選択ルール

901.15a 代替の選択ルールとして、プレインチェイス戦は全員で公共次元デッキを用いて行なうことができる。この場合次元デッキカード枚数は最低でも40枚、あるいはゲームに参加している人ごとに10枚のいずれか少ない方の枚数が必要となる。次元デッキにはプレイヤー数の2倍を超える現象カードを入れることはできない。次元デッキに同名のカードが入っていてはならない。

901.15b 「単一次元デッキ選択ルールを用いたプレインチェイス戦において、次元 コントローラー次元デッキ内の全てのカードオーナーとして扱う。

901.15c ルールや能力によっていずれかのプレイヤー次元デッキが参照される場合、公共次元デッキを用いる。

902. ヴァンガード戦

902.1. ヴァンガード戦 変種ルールにおいて、ヴァンガードカードを用いて各プレイヤーは有名キャラクターを演じることができる。プレイヤーはそれぞれ1枚のオモテ向きヴァンガードカードを持ち、それらのカード能力その他の特性がゲームに影響を及ぼす。ヴァンガード戦 変種ルールは、通常のマジックのルールすべてに加えて、以下の追加ルールを用いる。

902.2. ヴァンガード戦は2人戦でも多人数戦でも良い。

902.3. 通常のゲームの物品に加え、各プレイヤーヴァンガードカードを1枚ずつ必要とする。ヴァンガードカードはゲームの開始前に、オーナーライブラリーの隣にオモテ向き配置される。ヴァンガードカードはゲームの間、統率領域にあり続ける。

902.4.プレイヤー初期ライフ総量は20点に、そのヴァンガードカードライフ補正子による修整を加えたものである。

例: ヴァンガードカードライフ補正子が-3であるプレイヤーは、初期ライフ総量が17点となる。

902.5.プレイヤー初期手札枚数は7枚に、そのヴァンガードカード手札補正子による修整を加えた枚数となる。

902.5a ヴァンガード戦マリガンをする場合、通常のゲームと同じように、手札を自分のライブラリーに戻して切り直し、初期手札と同じ枚数の新しい手札く(多人数戦においては、1回目のマリガンは最初の手札と同じ枚数く)。rule 103.4 参照。

例: ヴァンガードカード手札補正子が+2であるプレイヤーは、最初、9枚のカードく。そのプレイヤーが3回マリガンをした場合、そのプレイヤーは9枚の手札き、そしてそのうち3枚をライブラリーの一番下に置く。

902.5b プレイヤー手札の上限は、7枚にそのヴァンガードカード手札補正子による修整を加えた枚数である。

例: ヴァンガードカード手札補正子が-1であるプレイヤー手札の上限は、6である。自分のクリンナップ・ステップの開始に際して7枚以上のカードを持っていた場合、6枚を残して残りを捨てることになる。

902.6. ヴァンガードカードオーナーは、それを統率領域に置いてゲームを始めたプレイヤーである。ヴァンガードカードコントローラーは、そのオーナーである。

902.7. 統率領域にあるオモテ向きヴァンガードカード能力は、その領域で機能する。カード常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発でき、起動型能力起動できる。

903. 統率者戦

903.1. 統率者戦 変種ルールでは、デッキは、そのデッキ統率者として指定された伝説の クリーチャーによって率いられる。統率者戦 変種ルールは、ファンによって作られ、一般化してきたものである。独立したルール委員会が追加のリソースを http://mtgcommander.net/ において管理している。統率者戦 変種ルールでは、通常のマジックのルールすべてに加えて、以下の追加ルールを用いる。

903.2. 統率者戦は2人戦でも多人数戦でも良い。多人数戦は通常、無差別戦 変種ルール「複数への攻撃」選択ルールを用い、「影響範囲限定選択ルールは用いない。rule 806〔「無差別戦変種ルール〕参照。

903.3.デッキには統率者として指定される伝説の クリーチャーカードが1枚含まれる。この指定はそのカードで示されたオブジェクト特性ではなく、そのカードそのものの持つ属性である。領域を変更したとしても、そのカードはこの指定を受け続ける。

例: (《イクシドロン》の効果などで)裏向きになった統率者は、やはり統率者である。(《細胞形成》の効果などで)他のカードコピーになった統率者は、やはり統率者である。(《影武者》が墓地にある統率者コピーしたなどで)統率者コピーしたパーマネントは、統率者ではない。

903.3a 統率者として使用できる、という能力を持つプレインズウォーカーカードが存在する。この能力デッキ 構築のルールを変更するものであり、ゲームの開始前に機能する。rule 113.6m 参照。

903.3b プレイヤー統率者合体カードで、その合体する組の他方と合体していたなら、その合体したパーマネントはそのプレイヤー統率者である。

903.3c プレイヤー統率者合同パーマネントの部品である場合、その結果としての合同パーマネントはそのプレイヤー統率者である。

903.3d 効果統率者コントロールしていることに言及している場合戦場にあって統率者であるパーマネントに言及している。統率者唱えることに言及している場合統率者である呪文に言及している。特定の領域にある統率者に言及している場合、その領域にあって統率者であるカードに言及している。

903.4. 統率者戦 変種ルールにおいては、ある統率者を使うデッキに入れることができるカードを決定するために固有色を用いる。カード固有色とは、そのカードマナ・コストルール文章に含まれるマナ・シンボルと、その特性定義能力(rule 604.3 参照)や色指標(rule 204 参照)によって定義されるのことである。

例:《鉄のゴーレム、ボッシュ》は伝説の アーティファクト・クリーチャーで、そのマナ・コストは{8}、「{3}{R}, アーティファクトを1個生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。鉄のゴーレム、ボッシュはそれに、生け贄に捧げられたアーティファクトの点数でみたマナ・コストに等しい点数のダメージ与える。」の能力を持つ。この場合、ボッシュの固有色は赤である。

903.4a 固有色は、ゲームの開始前に確定する。

903.4b カード固有色を決定するに際し、注釈文は無視する。rule 207.2 参照。

903.4c カード固有色を決定するに際しては、両面カードの第2面(rule 711 参照)も考慮する。これはrule 711.4a の例外である。

例:《礼儀正しい識者》は両面カードの第1面であり、そのマナ・コストは{2}{U}である。《人殺しの粗暴者》はその両面カードの第2面であり、赤の色指標を持つ。このカード固有色は、青と赤である。

903.5. 統率者戦 デッキは以下のデッキ 構築ルールに従う。

903.5a デッキには、統率者をあわせてちょうど100枚のカードが含まれなければならない。言い換えると、デッキの最大枚数も最小枚数も100枚である。

903.5b 基本 土地以外のカードは、すべてがそれぞれ異なるカード名でなければならない。

903.5c 統率者戦デッキに入れることができるカードは、その固有色の全てがそのデッキ統率者固有色に含まれるものだけである。

例:《略奪の母、汁婆》は、マナ・コストが{4}{R/G}{R/G}の伝説の クリーチャーであり、その固有色は赤と緑である。《略奪の母、汁婆》を統率者とする統率者 デッキに含まれるカードは、赤、緑、赤緑、無色のどれかでなければならない。マナ・コストカードルール文章に含まれるマナ・シンボルは、赤、緑、赤緑、無色のどれかでなければならない。

903.5d 基本土地タイプを持つカードデッキに入れる場合統率者マナ・コストに含まれるマナを出すものでなければならない。

例: 《略奪の母、汁婆》の固有色は赤と緑である。《略奪の母、汁婆》統率者 デッキには、基本土地タイプ だけを持つ土地カードは入れられるが、他の基本土地タイプ(平地)を持つ土地カードを入れることはできない。

903.6. ゲームの開始時に、各プレイヤーは自分の統率者デッキから取り出し、統率領域オモテ向きで置く。各プレイヤーは残りの99枚のカードからなるデッキ切り直し、それをライブラリーとしてゲームを始める。

903.7. 開始プレイヤーが決定したら、各プレイヤーは自分のライフ総量を40点にし、7枚のカードく。

903.8. プレイヤーは、統率領域にある自分の統率者唱えることができる。統率者統率領域から唱えるには、それ以前にそのゲームの間に統率領域からそれを唱えた回数ごとに{2}を追加コストとして支払う。この追加コストは俗に「統率者税」と呼ばれる。

903.9. 統率者戦のゲーム中に、統率者統率領域に戻ることがある。

903.9a 統率者墓地追放 領域にあり、そのカードがその領域に置かれたのが直前の状況起因処理のチェックよりも後であれば、オーナーはそれを統率領域に置いてもよい。これは状況起因処理である。rule 704 参照。

903.9b 統率者がいずれかの領域からオーナー手札ライブラリーに置かれる場合オーナー代わりにそれを統率領域に置いてもよい。この置換効果は同じイベントに複数回適用できる。これは rule 614.5 の例外である。

903.9c 統率者合体 パーマネント合同パーマネントオーナーrule 903.9b置換効果を用いてそれを統率領域に置くことを選んだなら、そのパーマネントと、それの統率者でない部品は該当する領域に置かれ、それを表すカードのうち統率者であるものは統率領域に置かれる。

903.10. 統率者戦 変種ルールでは、ゲームの勝敗に関して次のルールが適用される。それ以外のゲームの終了に関するルールはすべて適用される(rule 104 参照)。

903.10a あるゲームの間に、単一の統率者から21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーはゲームに敗北する(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。

903.11. プレイヤーゲームの外部から統率者戦カードを持ってくることができる場合、そのプレイヤーは自分の初期デッキに含まれていたカードと同名であったり、そのプレイヤーがすでにそのゲームに持ってきていたカードと同じカード名であったり、そのプレイヤー統率者固有色に含まれない固有色に含まれたりするカードを持ってくることはできない。

903.12. ブロール 選択ルール

903.12a ブロールとは、統率者戦の変わった形式となる選択ルールである。ブロールのゲームでは、統率者戦 変種ルールの通常のルールに以下の変更を加えて用いる。

903.12b ブロールデッキは通常、スタンダード・フォーマット内のカードを用いて構築される。

903.12c プレイヤーは自分の統率者として、伝説の プレインズウォーカー1体か伝説の クリーチャー1体を指定する。

903.12d プレイヤーデッキ統率者をあわせてちょうど60枚でなければならない。

903.12e プレイヤー統率者固有色無色であるなら、そのプレイヤーデッキには、そのプレイヤーの選んだ1基本 土地を望む枚数入れることができる。これは rule 903.5d の例外である。

903.12f 2人ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤー初期ライフ総量は30点である。

903.12g ブロールのゲームでは、そのプレイヤーライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない。以降のマリガンは、通常通り数える。

903.12h ブロール戦では、rule 704.6cに定められている、ゲーム中を通して単一の統率者から合計21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーは、負けとなるという状況起因処理は用いない。

904. アーチエネミー戦

904.1. アーチエネミー戦 変種ルールにおいて、プレイヤーチームは強力な計略カードで強化された1人の対戦相手と対峙する。アーチエネミー戦 変種ルールでは、以下の追加ルールを含む、通常のマジックのルールを用いる。

904.2. 通常、アーチエネミー戦は、2つのチームによる多人数戦チーム対抗戦変種ルール(rule 808)で、「複数への攻撃」選択ルール(rule 802 参照)、「共有チーム・ターン」選択ルール(rule 805)を使用し、他の選択ルールは使用しない。

904.2a 一方のチームは1人のプレイヤーからなり、そのプレイヤー魔王と呼ぶ。

904.2b 他方のチームは何人のプレイヤーからなっていてもよい。

904.3. 通常のゲームの物品に加え、魔王戦では20枚以上の計略カードからなる計略 デッキを必要とする。計略 デッキには同じ英語名を持つカードは2枚までしか入れることはできない。(rule 312計略〕参照)。

904.4. ゲームの開始時に、魔王は自分の計略 デッキ切り直し、無作為の順番にする。計略 デッキ魔王ライブラリーのそばに裏向きに置かれる。全ての計略カードはゲームの間、計略 デッキの一部である間もオモテ向きの間も統率領域にあり続ける。

904.5. 魔王のゲーム開始時のライフ総量は40点である。他のプレイヤーのゲーム開始時のライフ総量は20点である。

904.6. 無作為に選ばれたプレイヤーでなく、魔王がゲームの第1ターンを行なう。

904.7. 計略カードオーナーは、それを統率領域に置いてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向き計略カードコントローラーはそのオーナーである。

904.8. 統率領域にあるオモテ向き計略カード能力は、その領域で機能する。常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力誘発可能となり、起動型能力起動可能となる。

904.9. 魔王戦闘前メイン・フェイズが開始した直後に、そのプレイヤー計略 デッキの一番上のカードデッキから取り除いてオモテ向きにする。この行動を「計略実行中にする」(rule 701.25 参照)と言う。このターン起因処理スタックを用いない。「この計略実行中になったとき」に誘発する計略カード能力誘発する。

904.10. 持続でない計略カード統率領域オモテ向きになり、いずれかの計略誘発型能力スタックにあったりスタックに置かれるのを待っていたりしない場合、次に優先権が発生した際にその計略カード裏向きになり、オーナー計略 デッキの一番下に置かれる。(それは状況起因処理である。rule 704 参照)

904.11. 持続 計略カード実行中になったら、能力によってそれが破棄されるまで統率領域オモテ向きであり続ける。(rule 701.26破棄する〕参照)。

904.12.魔界大決戦選択ルール

904.12a プレイヤーは各プレイヤーがそれぞれに計略 デッキを持った無差別戦を行なうという選択ルールが存在する。「複数への攻撃」選択ルールを用い、他の多人数戦 選択ルールは用いない。

904.12b このゲームでは全てのプレイヤー魔王である。

904.12c 通常の無差別戦と同じように、開始プレイヤーは無作為に決定される。それ以外の、アーチエネミー戦魔王に適用されるルールは、魔界大決戦では全てのプレイヤーに適用される。

905. コンスピラシー・ドラフト

905.1. コンスピラシー・ドラフト 変種ルールは、ドラフト(プレイヤーが未開封のブースター・パックからカードを選んでデッキを作成するというリミテッドプレイのやり方)と、それに続く多人数戦からなる。コンスピラシー・ドラフト 変種ルールでは、通常、『マジック:ザ・ギャザリング ― コンスピラシー』『コンスピラシー:王位争奪』のブースター・パックを用いる。

905.1a ドラフトは通常3つのドラフト・ラウンドからなる。各ドラフト・ラウンドで、各プレイヤーブースター・パックを1つ開封し、そこから1枚のカードを自分の目の前の裏向きの上に置くことによってドラフトし、そしてそれ以外のカードを次のプレイヤーに渡す。その後、各プレイヤーは渡されたブースター・パックからカードを1枚ドラフトし、残りのカードを渡す。この手順を、ドラフト・ラウンド内に存在するすべてのカードドラフトされるまで続ける。

905.1b 第1、第3ドラフト・ラウンドでは、ブースター・パックは左隣のプレイヤーに渡す。第2ドラフト・ラウンドでは、ブースター・パックは右隣のプレイヤーに渡す。

905.1c ドラフトの間、プレイヤーは自分がその時点でドラフトしているブースター・パック内のカードと、自分がそれまでにドラフトしたカードrule 905.2b に基づいて公開されているカードrule 905.2c に基づいてオモテ向きドラフトされたカードだけしか見ることはできない。プレイヤー能力にそう書かれていない限り、ドラフトしたカードを他のプレイヤー公開してはならない。

905.1d ドラフト、ならびにドラフト中やドラフト後に行なえる処理全てが終わった後、プレイヤードラフトしたカードはそのプレイヤーカード・プールとなる。プレイヤーはそれらのカードと好きな枚数の基本 土地カードを用いて自分のデッキを作成する。rule 100.2brule 100.4b 参照。

905.2. カードの中には、ドラフト中に働く能力を持つものが存在する。

905.2a ドラフト中は、アクティブ・プレイヤー優先権のシステムは存在しない。ドラフト中、複数のプレイヤーが同時に何か処理を行ないたいと思い、かつ順番が決められなかった場合、その処理は無作為の順番で行なわれる。

905.2b カードの中には、ドラフトされるに際して公開し、数字やといった情報を記録するように指示しているものがある。この情報はゲーム中、他の能力によって参照されることがある。どのプレイヤーも、ドラフト中、またはゲーム中にこの情報を見ることができる。情報を記録したあと、そのドラフトされたカード裏向きでそのプレイヤードラフトしたカードに加えられる。

905.2c カードの中には、オモテ向きドラフトするというものがある。これらのカードドラフトが完了するか、効果によって裏向きになるか、そのカードがそのプレイヤードラフトしたカードを離れるまでの間オモテ向きである。このカードオモテ向きなので、全てのプレイヤーはこのカードを見ることができる。

905.3. コンスピラシー・ドラフトのゲームは多人数戦である。通常の多人数戦「複数への攻撃」選択ルールを用い、「影響範囲限定選択ルールを用いない、無差別戦 変種ルールを用いる。rule 806〔「無差別戦変種ルール〕参照。

905.4. ゲームの開始時、デッキ切り直す前に、各プレイヤーは好きな枚数の策略カードを自分のサイドボードから統率領域に置く。

905.4a 秘策を持つ策略カード統率領域裏向きに置かれる。プレイヤー優先権を持つとき、自分がコントロールしている裏向き策略カードオモテ向きにしてもよい。rule 702.105秘策〕参照。

905.5. 策略カードオーナーは、ゲームの開始時にそれを統率領域に置いたプレイヤーである。策略カードコントローラーは、そのオーナーである。

905.6. 開始プレイヤーが決定したら、各プレイヤーは自分のライフ総量を20点にし、手札を7枚く。

用語集

相棒(あいぼう)/Companion

 そのカード相棒 能力の条件が満たされているなら、クリーチャーカード1枚をゲームの外部から相棒として選ぶことができるようにするキーワード能力相棒を選んだなら、ゲーム中1回、そのプレイヤーは{3}を支払ってそれを自分の手札に加えることができる。rule 702.138相棒〕参照。

アクティブ・チーム(あくてぃぶちーむ)/Active Team

 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いるゲームで現在のターンを進めているチームrule 805.4a 参照。

アクティブ・プレイヤー(あくてぃぶぷれいやー)/Active Player

 現在のターンを進めているプレイヤーrule 102.1 参照。

アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー順(あくてぃぶぷれいやーひあくてぃぶぷれいやーじゅん)/Active Player, Nonactive Player Order

 複数のプレイヤーが同時に何らかの選択を行なうように指示されたとき、どのプレイヤーから選択を行なうかという順番を決めるためのシステム。rule 101.4 参照。このルールは「共有チーム・ターン」選択ルールを用いるゲームにおいて修整される。rule 805.6 参照。

与える(あたえる)/Deal

 ダメージ参照。

アップキープ・ステップ(あっぷきーぷすてっぷ)/Upkeep Step

 ターンの一部。このステップ開始フェイズの2つ目のステップである。rule 503アップキープ・ステップ〕参照。

あなた(あなた)/You/Your

 そのオブジェクトの現在のコントローラーか、(プレイヤー呪文唱えたり能力起動したりしようとしている最中なら)コントローラーになる予定のプレイヤーか、(コントローラーが存在しない場合には)オーナーのころ。rule 109.5 参照。

APNAP順(あぷなっぷじゅん)/APNAP Order

 アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー順 参照。

暗号(あんごう)/Cipher

 カードクリーチャー暗号化し、そのクリーチャー戦闘ダメージプレイヤー与えるたびにそのカード唱えるというキーワード能力rule 702.98暗号〕参照。

暗号化(あんごうか)/Encoded

 パーマネントと、暗号 能力によって追放されたカードの関係性を示す用語。rule 702.98暗号〕参照。

アンタップ(あんたっぷ)/Untap

 パーマネントを横向きから縦向きに戻すこと。rule 701.21タップする、アンタップする〕参照。

アンタップ・シンボル(あんたっぷしんぼる)/Untap Symbol

 起動コスト内のアンタップ・シンボル{Q}は「このパーマネントアンタップする」を意味する。rule 107.6 参照。

アンタップ状態(あんたっぷじょうたい)/Untapped

 パーマネントの通常の位相の1つ。rule 110.5rule 701.21タップする、アンタップする〕、タップ状態 参照。

アンタップ・ステップ(あんたっぷすてっぷ)/Untap Step

 ターンの一部。このステップ開始フェイズの最初のステップである。rule 502アンタップ・ステップ〕参照。

アンティ(あんてぃ)/Ante

1. プレイ中、カードを「永遠に」置いておく領域
2. カードアンティ 領域に置くこと。
 rule 407アンティ〕参照。

アーチエネミー戦(あーちえねみーせん)/Archenemy(1)

 プレイヤーチームが強力な計略 カードで強化された1人の対戦相手と対峙するというカジュアル変種ルールrule 904アーチエネミー戦〕参照。

アーティファクト(あーてぃふぁくと)/Artifact

 カード・タイプの一つ。アーティファクトパーマネントである。rule 301アーティファクト〕参照。

アーティファクト・クリーチャー(あーてぃふぁくとくりーちゃー)/Artifact Creature

 アーティファクトでもクリーチャーでもあり、その両方のルールに従う。rule 301アーティファクト〕、rule 302クリーチャー〕参照。

アーティファクト・タイプ(あーてぃふぁくとたいぷ)/Artifact Type

 アーティファクトカード・タイプが用いるサブタイプrule 301アーティファクト〕参照。rule 205.3gアーティファクト・タイプの一覧が記されている。

アーティファクト・土地(あーてぃふぁくととち)/Artifact Land

 アーティファクトでも土地でもあり、その両方のルールに従う。rule 301アーティファクト〕、rule 305土地〕参照。

威嚇(いかく)/Intimidate

 クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力rule 702.12破壊不能〕参照。

生け贄に捧げる(いけにえにささげる)/Sacrifice

 そのプレイヤー自身がコントロールしているパーマネントをそのオーナー墓地に置くこと。rule 701.17生け贄に捧げる〕参照。

萎縮(いしゅく)/Wither

 オブジェクトダメージクリーチャー与えることに影響を及ぼすキーワード能力rule 702.79萎縮〕参照。

移植(いしょく)/Graft

 クリーチャーが+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるとともにそれを他のクリーチャー動かせるようになるキーワード能力rule 702.57移植〕参照。

位相(いそう)/Status

 パーマネントの物理的状態。rule 110.5 参照。

依存性(いぞんせい)/Dependency

 同一の種類別・種類細別において継続的効果の適用順を決定する際に用いられることがあるルール。rule 613.8タイムスタンプ順 参照。

威迫(いはく)/Menace

 クリーチャーを、単一のクリーチャーによってはブロックできないようにする回避能力rule 702.110威迫〕参照。

畏怖(いふ)/Fear

  クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力rule 702.35畏怖〕参照。

if節(いふせつ)/Intervening "If" Clause

 誘発型能力誘発するときと解決するときの両方で満たしているかどうかチェックされる、特記された条件。rule 603.4 参照。

イベント(いべんと)/Event

 ゲームで起こる出来事。rule 700.1 参照。

イベント(いべんと)/Tournament

 プレイヤーが他のプレイヤーと競い合う、組織化されたプレイ活動。rule 100.6 参照。

イベント規定(いべんときてい)/Tournament Rules

 認定イベントに参加する場合に適用される、追加のルール。rule 100.6 参照。

色(いろ)/Color

1. オブジェクト特性の一つ。rule 105〕、rule 202マナ・コスト〕参照。
2. マナが持ちうる性質。rule 106マナ〕参照。

色指標(いろしひょう)/Color Indicator

 オブジェクト特性の一つ。rule 105〕、rule 204色指標〕参照。

インスタント(いんすたんと)/Instant

 カード・タイプの1つ。インスタントパーマネントではない。rule 304インスタント〕参照。

インタラプト(いんたらぷと)/Interrupt

(廃語)既に存在しないカード・タイプの1つ。このカード・タイプが記載されていたカードはすべてインスタントである。「インタラプトとしてプレイする」と記載されていた能力は(マナ能力を除いて)他の起動型能力と同じように起動される。それらのカードは、オラクルで訂正を受けている。

EDH(いーでぃーえいち)/EDH

(廃語)統率者戦カジュアル変種ルールの古い名前。rule 903統率者戦〕参照。

ウィザード・サイクリング(うぃざーどさいくりんぐ)/Wizardcycling

 タイプ・サイクリング参照。

動かす(うごかす)/Move

 カウンターをあるオブジェクトから取り除き、別のオブジェクトに置くこと。rule 122.5 参照。古いカードの中には、「動かす」をオーラに関して使っているものがある。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、「つける」となっている。

打ち消す、打ち消し(うちけす、うちけし)/Counter(v)

 呪文能力解決されないように取り消し、その効果が発生しないようにすること。rule 701.5打ち消す〕参照。(英語ではこれと「カウンター」は同じ項目です。)

移し替え(うつしかえ)/Redirect

(廃語)かつて、移し替え効果を示すために「移し変え」という言葉を使っていた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、あるオブジェクトプレイヤー与えられるダメージを「その代わりに」他に与える、となっている。移し替え効果 参照。

移し替え効果(うつしかえこうか)/Redirection Effect

 あるクリーチャープレインズウォーカープレイヤー与えられるダメージを他のクリーチャープレインズウォーカープレイヤー与えさせる置換効果rule 614.9 参照。

「右翼への攻撃」選択ルール(うよくへのこうげきせんたくるーる)/Attack Right Option

 多人数戦変種ルールによっては用いられることがある選択ルールrule 803〔「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール〕参照。

裏向き(うらむき)/Face Down

1. カードは、物理的に裏側を見せて置いてある場合裏向きである。いくつかの領域にあるカードは通常裏向きである。rule 4領域〕参照。
2. パーマネントの取り得る位相の1つ。rule 110.5rule 702.36変異〕参照。
3. 裏向き呪文については追加のルールが存在する。rule 707裏向き呪文パーマネント〕、rule 702.36変異〕参照。

絵(え)/Illustration

 カードの上半分に書かれているで、ゲーム上は意味を持たない。rule 203〕参照。

永遠(えいえん)/Eternalize

 プレイヤーが自分の墓地からクリーチャーカード追放し、そのカード永遠化した版のトークン生成するというキーワード能力rule 702.128永遠〕参照。

影響範囲(えいきょうはんい)/Range of Influence

 影響範囲限定参照。

影響範囲限定(えいきょうはんいげんてい)/Limited Range of Influence

 多人数戦ゲームで使われることのある選択ルールで、プレイヤーが影響を及ぼすことができる範囲を限定する。rule 801〔「影響範囲限定選択ルール〕参照。

永続的に(えいぞくてきに)/Permanently

(廃語)継続的効果持続期間が存在しないでゲーム終了時まで残ることを示すためにかつて使われていた単語。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、記述が削除されている。

英雄譚(えいゆうたん)/Saga

 エンチャントサブタイプ英雄譚にはいくつかの章能力があり、数ターンに渡って効果を発揮することで物語を伝える。rule 714英雄譚カード〕参照。

エキスパンション・シンボル(えきすぱんしょんしんぼる)/Expansion Symbol

 カードエキスパンション・シンボルは、通常、の右下隅に記載されている小さなアイコンである。ゲーム上の意味は持たない。rule 206エキスパンション・シンボル〕参照。

エコー(えこー)/Echo

 パーマネント戦場に残すためにコストを課すキーワード能力rule 702.29エコー〕参照。

X(えっくす)/X

 未定の数値を必要とする場所に置かれる記号。rule 107.3 参照。

エネルギー・シンボル(えねるぎーしんぼる)/Energy Symbol

 エネルギー・シンボル{E}は、エネルギー・カウンター1個を表す。{E}を支払うとは、プレイヤーが自分の持つエネルギー・カウンター1個を取り除くということである。

絵の著作権表記(えのちょさくけんひょうき)/Illustration Credit

 文章欄の直下に書かれている、ゲーム上は意味を持たない情報。rule 212文章欄の下にある情報群〕参照。

嚥下(えんげ)/Ingest

 プレイヤーライブラリーの一番上のカード追放するキーワード能力rule 702.114嚥下〕参照。

エンチャント(えんちゃんと)/Enchantment

 カード・タイプの1つ。エンチャントパーマネントである。rule 303エンチャント〕、オーラ 参照。

エンチャント・タイプ(えんちゃんとたいぷ)/Enchantment Type

 エンチャントカード・タイプが用いるサブタイプrule 303エンチャント〕参照。rule 205.3hエンチャント・タイプの一覧が記されている。

エンチャント能力(えんちゃんとのうりょく)/Enchant

 オーラ 呪文が何を対象にできるか、オーラパーマネントが何につけられるかを規定するキーワード能力rule 303エンチャント〕、rule 702.5エンチャント〕参照。

オブジェクト(おぶじぇくと)/Object

 スタック上にある能力カードカードコピートークン呪文パーマネントの総称。rule 109オブジェクト〕。

オモテ向き(おもてむき)/Face Up

1. カードは、物理的にオモテ側を見せて置いてある場合オモテ向きである。いくつかの領域にあるカードは通常オモテ向きである。rule 4領域〕参照。
2. パーマネントの通常の位相の1つ。rule 110.5rule 702.36変異〕参照。

オラクル(おらくる)/Oracle

 イベントで使用可能なすべてのカードの最新の文面を含む文献。Gatherer http://gatherer.wizards.com/ から参照できる。rule 108.1 参照。

オーナー(おーなー)/Owner

 (ゲーム上)カードパーマネントトークン呪文コピーを所有するプレイヤーrule 108.3rule 110.2rule 111.2rule 112.2 参照。

オーラ(おーら)/Aura

 エンチャントサブタイプの1つ。オーラ 呪文オブジェクトプレイヤー対象にし、オーラパーマネントオブジェクトクリーチャーにつく。rule 303エンチャント〕、rule 702.5エンチャント〕参照。

オーラ交換(おーらこうかん)/Aura Swap

 戦場にあるオーラ手札にあるものとを交換させるキーワード能力rule 702.64オーラ交換〕参照。

解決(かいけつ)/Resolve

 スタックの一番上にある呪文能力が「解決」されると、そこに書かれている内容が行なわれ、効果が発生する。rule 608呪文能力解決〕参照。

回顧(かいこ)/Retrace

 墓地からカードプレイできるようにするキーワード能力rule 702.80回顧〕参照。

解鎖(かいさ)/Unleash

 クリーチャー戦場に+1/+1カウンターを持った状態で出ることができるようにし、+1/+1カウンターが上に載っている場合にはブロックできなくするキーワード能力rule 702.97解鎖〕参照。

開始時の手札(かいしじのてふだ)/Opening Hand

 マリガンをしないと判断し、ゲームを始めるときのプレイヤー手札rule 103.4 参照。

開始チーム(かいしちーむ)/Starting Team

 「共有チーム・ターン」選択ルールを用いるゲームの、第1ターンを行なうチームrule 103.1〔ゲームを始めるとき、どちらが先攻後攻を選ぶかを決める。マッチの第1ゲーム(単一のゲームからなるマッチを含む)においては、その方法は相互に納得できる方法(コイン投げや、ダイスを振るなど)であれば何でもよい。複数のゲームからなるマッチにおいては、直前のゲームで負けたプレイヤーがどちらが先攻かを決定する。前のゲームが引き分けであった場合、前のゲームで先攻・後攻を決めたプレイヤーが決定する。先攻となったプレイヤー開始プレイヤーである。通常、ターン進行は開始プレイヤーから時計回りに進む。〕参照。

開始フェイズ(かいしふぇいず)/Beginning Phase

 ターンの一部。このフェイズはターンの最初のフェイズrule 501開始フェイズ〕参照。

開始プレイヤー(かいしぷれいやー)/Starting Player

 ゲームの第1ターンを行なうプレイヤーrule 103.1 参照。

会戦(かいせん)/Melee

 攻撃する対戦相手の数に応じて攻撃クリーチャーを強化するキーワード能力rule 702.120会戦〕参照。

回避能力(かいひのうりょく)/Evasion Ability

 クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力rule 509.1b-c 参照。

怪物化(かいぶつか)/Monstrosity

 クリーチャーに+1/+1カウンターを置き、それを怪物的にさせるキーワード処理rule 701.31怪物化を行う〕参照。

怪物的(かいぶつてき)/Monstrous

 そのクリーチャーが持つ、怪物化するという指示を含む能力解決されたことを示す記号。rule 701.31怪物化を行う〕参照。

カウンター(かうんたー)/Counter(n)

 オブジェクトプレイヤーに置かれる目印で、特性を変更したりルールや能力と相互作用したりするもの。rule 122カウンター〕参照。

カオス・シンボル(かおすしんぼる)/Chaos Symbol

 プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいて、カオス・シンボル{CHAOS}は、次元ダイスと、次元 カード誘発型能力に書かれている。rule 107.12 参照。

カオス能力(かおすのうりょく)/Chaos Ability

 プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおける、次元 カードの、次元ダイスで「あなたが{CHAOS}を出すたび」という能力のこと。rule 309.7 参照。

果敢(かかん)/Prowess

 コントローラークリーチャーでない呪文を1つ唱えるたびに+1/+1の修整をクリーチャーに得させるキーワード能力rule 702.107果敢〕参照。

加虐(かぎゃく)/Afflict

 ブロックした防御プレイヤーライフを失わせるキーワード能力rule 702.129加虐〕参照。

覚醒(かくせい)/Awaken

 自分がコントロールしている土地クリーチャーにできるキーワード能力rule 702.112覚醒〕参照。

格闘(かくとう)/Fight

 2体のクリーチャー格闘を行なう場合、それぞれは自分のパワーに等しいダメージを他方に与える。rule 701.12格闘を行なう〕参照。

活用(かつよう)/Scavenge

 自分の墓地にあるクリーチャーカード追放し、クリーチャーの上に+1/+1カウンターを置くことができるようにするキーワード処理rule 702.96活用〕参照。

かのように(かのように)/As Though

 ゲーム上、何らかの目的で、実際にはそうでない条件をそうであるとして扱うことを示す文章。rule 609.4 参照。

壁(かべ)/Wall

 特にルール上意味を持たない、クリーチャー・タイプの1つ。クリーチャー・タイプ を持つ古いカード防衛を持っていないものは、攻撃に参加できないという能力があった。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、防衛を持つ。また、 クリーチャーを参照するカードの一部にも訂正が出ている。防衛 参照。

代わりに(かわりに)/Instead

 「代わりに/instead」という語を使う効果置換効果である。「代わりに/instead」という単語によってどのようなイベントがどう置き換えられるかを示す。rule 614置換効果〕参照。

喊声(かんせい)/Battle Cry

 戦闘において他の攻撃クリーチャーを強化するキーワード能力rule 702.90喊声〕参照。

冠雪(かんせつ)/Snow-Covered

(廃語)古いカードルール文章には「冠雪」という語が記載されていることがある。カード名を参照する時を除いて、そのように記載されているカードオラクルで訂正を受け、特殊タイプ氷雪」を参照するようになっている。氷雪 参照。

感染(かんせん)/Infect

 オブジェクトクリーチャープレイヤーにどのようにダメージ与えるかに影響を及ぼすキーワード能力rule 702.89感染〕参照。

関連した能力(かんれんしたのうりょく)/Linked Abilities

 同一のオブジェクトに記載されている2つの能力で、一方の行なった処理、または影響を及ぼしたオブジェクトが、他方の能力によって直接参照されているもの。rule 607〔関連している能力〕参照。

カード(かーど)/Card

 ゲームの標準的な構成物。カードには、定形のマジックのカードと、そうでないカードが含まれる。トークンカードとしては扱われない。呪文能力の文章で「カード/Card」という語が使われていた場合、それは手札にあるクリーチャーカードといったように、戦場スタック以外の領域にあるものだけを指す。rule 108カード〕参照。

カード・タイプ(かーどたいぷ)/Card Type

 特性の一つ。スタックにある能力を除いて、カードでないものも含むあらゆるオブジェクトカード・タイプを持つ。カード・タイプごとに特定のルールが存在する。rule 205タイプ行〕、rule 3カード・タイプ〕参照。

カード・プール(かーどぷーる)/Card Pool

 リミテッド・フォーマットにおいて、プレイヤーが自分のデッキを作成するために基本 土地カードに加えて使用するカード

カード名(かーどめい)/Name

 特性の1つで、カードの一部。カードカード名は左上に記載されている。rule 201カード名〕参照。

合体(がったい)/Meld

 合体する組に属する2枚を第2面をオモテにして1つの大判マジック・カードにすること。rule 701.37合体する〕参照。

合体カード(がったいかーど)/Meld Cards

 片面がマジックのオモテ面、片面が大判マジック・カードのオモテ面の半分のカードのこと。rule 712合体カード〕参照。

頑強(がんきょう)/Persist

 クリーチャー墓地から戦場に戻すことができるキーワード能力rule 702.78頑強〕参照。

奇跡(きせき)/Miracle

 あるターンにいたカードのうち最初のカードであった場合に、軽くなったコストでその呪文唱えられるようになるキーワード能力rule 702.93奇跡〕参照。

機体(きたい)/Vehicle

 アーティファクトサブタイプ機体アーティファクト・クリーチャーになれる。rule 301アーティファクト〕、rule 702.121搭乗〕参照。

キッカー(きっかー)/Kicker, Kicked

 キッカーは選択的な追加コストを表現するキーワード能力であり、呪文コントローラーキッカーコストを払うことを選んだ場合その呪文キッカーされた状態になる。rule 702.32キッカー〕参照。

起動(きどう)/Activate

 やがて解決されてその効果が発生するよう、能力スタックに積み、コスト支払うこと。rule 602起動型能力起動〕参照。

起動型能力(きどうがたのうりょく)/Activated Ability

 能力の一種。起動型能力は「[コスト]:[効果。][(あるなら)起動指示。]」という書式で書かれている。rule 113能力〕、rule 602起動型能力起動〕参照。

起動コスト(きどうこすと)/Activation Cost

 起動型能力の文章上でコロンの前にあるすべて。能力起動するために支払わなければならない。rule 118コスト〕、rule 602起動型能力起動〕参照。

基本(きほん)/Basic

 通常、土地が持つ特殊タイプ。この特殊タイプを持つ土地基本 土地である。rule 205.4特殊タイプ〕参照。

基本でない土地(きほんでないとち)/Nonbasic Land

 「基本」の特殊タイプを持たない土地rule 205.4特殊タイプ〕参照。

基本土地サイクリング(きほんとちさいくりんぐ)/Basic Landcycling

 タイプ・サイクリング参照。

基本土地タイプ(きほんとちたいぷ)/Basic Land Type

 「基本土地タイプ」は、平地の5つ存在する。それぞれはそれに対応するマナ能力を持つ。rule 305土地〕参照。

基本のパワー、基本のタフネス(きほんのぱわー、きほんのたふねす)/Base Power/Base Toughness

 クリーチャー基本のパワー基本のタフネスを変更する効果は、その一方あるいは両方を特定の数字に定める。rule 613継続的効果の相互作用〕参照。

キャスティング・コスト(きゃすてぃんぐこすと)/Casting Cost

(廃語)マナ・コストの古い表現。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

吸収(きゅうしゅう)/Absorb

 ダメージ軽減するキーワード能力rule 702.63吸収〕参照。

狂喜(きょうき)/Bloodthirst

 クリーチャーが+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるキーワード能力rule 702.53狂喜〕参照。

強制(きょうせい)/Requirement

 クリーチャー攻撃させたりブロックさせたりする効果rule 508.1drule 509.1c 参照。

強請(きょうせい)/Extort

 あなた呪文唱えるたびにあなたライフを得、対戦相手ライフを失うようにするキーワード能力rule 702.100強請〕参照。

共闘、[名前]との共闘(きょうとう)/Partner

 統率者戦 変種ルールで、1枚でなく2枚の伝説の クリーチャープレインズウォーカー統率者にすることができるキーワード能力。「[名前]との共闘」はこの能力の特化版で、統率者戦 変種ルール以外でも2枚のカードが一緒に戦場に出ることを助ける働きをする。rule 702.123共闘〕、rule 903統率者戦〕参照。

教導(きょうどう)/Mentor

 大型クリーチャーに一緒に攻撃する小型クリーチャーを強化させるようにするキーワード能力rule 702.133教導〕参照。

共謀(きょうぼう)/Conspire

 呪文コピーをつくるキーワード能力rule 702.77共謀〕参照。

「共有チーム・ターン」選択ルール(きょうゆうちーむたーんせんたくるーる)/Shared Team Turns Option

 双頭巨人戦やアーチエネミー戦など、多人数戦の一部の変種ルールで用いられる選択ルールrule 805「共有チーム・ターン」選択ルール〕参照。

共有ライフ総量(きょうゆうらいふそうりょう)/Shared Life Total

 双頭巨人戦多人数戦 変種ルールにおいて、各個人ではなく各チーム共有ライフ総量を持つ。rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

居住(きょじゅう)/Populate

 自分がコントロールしているクリーチャートークンコピーを作るキーワード処理rule 701.30居住する〕参照。

切り直す(きりなおす)/Shuffle

 デッキあるいはライブラリーの中のカードを無作為化すること。rule 103.2 参照。

キーワード・カウンター(きーわーどかうんたー)/Keyword Counter

 キーワードを与えることで特性を変更する、オブジェクトに置かれる目印。rule 122カウンター〕参照。

キーワード処理(きーわーどしょり)/Keyword Action

 「破壊する」「唱える」のように、通常の意味とは異なるゲーム用語として用いられている動詞のこと。rule 701キーワード処理〕参照。

キーワード能力(きーわーどのうりょく)/Keyword Ability

 飛行速攻のように、長い能力や複数の能力をまとめて表すために用いられるゲーム用語。rule 702キーワード能力〕参照。

銀枠(ぎんわく)/Silver-Bordered

 特定のセットに含まれるカードや特定のプロモカードは、銀枠で印刷されている。銀枠 カードはカジュアルなプレイ向けであり、このルールに含まれない機能や文章を持つことがある。

組み立てる(くみたてる)/Assemble

 からくりを戦場に出すという『Unstable』セットのキーワード処理。『Unstable』セットのカードやメカニズムは、このルールに含まれていない。

組である(くみである)/Paired

 結魂 能力の影響を受けているクリーチャーを示す術語。rule 702.94結魂〕参照。

クリンナップ・ステップ(くりんなっぷすてっぷ)/Cleanup Step

 ターンの一部。このステップ終了フェイズの2つめにして最後のステップである。rule 514クリンナップ・ステップ〕参照。

クリーチャー(くりーちゃー)/Creature

 カード・タイプの1つ。クリーチャーパーマネントである。rule 302クリーチャー〕参照。

クリーチャー・タイプ(くりーちゃーたいぷ)/Creature Type

 クリーチャーカード・タイプ部族 カード・タイプが用いるサブタイプrule 302クリーチャー〕、rule 308部族〕参照。rule 205.3mクリーチャー・タイプの一覧が記されている。

「クリーチャー配置」選択ルール(くりーちゃーはいちせんたくるーる)/Deploy Creatures Option

 特定の多人数戦 変種ルールにおいて用いられることのある選択ルールで、クリーチャーコントロールチームメイト間で移動させるもの。rule 804「クリーチャー配置」選択ルール〕参照。

警戒(けいかい)/Vigilance

 クリーチャータップせずに攻撃できるようになるキーワード能力rule 702.20警戒〕参照。

軽減(けいげん)/Prevent

 軽減効果において、どのダメージ与えられなくするかを示すために用いられる単語。rule 615軽減効果〕参照。

軽減効果(けいげんこうか)/Prevention Effect

 ダメージイベントを待って、その与えられるダメージを完全にあるいは部分的に軽減する、継続的効果の一種。rule 615軽減効果〕参照。

継続型アーティファクト(けいぞくがたあーてぃふぁくと)/Continuous Artifact

(廃語)起動型能力を持たないアーティファクトタイプ行に書かれていた古い言葉。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、単に「アーティファクト」となっている。

継続的効果(けいぞくてきこうか)/Continuous Effect

 一定のあるいは不定の期間、オブジェクト特性オブジェクトコントロールを修整したり、プレイヤーやゲームのルールに影響を及ぼしたりする効果rule 611継続的効果〕参照。

計略(けいりゃく)/Scheme

 アーチエネミー戦カジュアル変種ルールで用いられる定形外のマジックのカードにだけ存在するカード・タイプ計略 カードパーマネントではない。rule 312計略〕参照。

結魂(けっこん)/Soulbond

 クリーチャーを組にすることで強化するキーワード能力rule 702.94結魂〕参照。

欠色(けっしょく)/Devoid

 オブジェクト無色にする特性定義能力rule 702.113欠色〕参照。

献身(けんしん)/Offering

 いつ呪文唱えることができるか、また唱えるために必要なマナの量はいくつかを変更するキーワード能力rule 702.47献身〕参照。

絢爛(けんらん)/Spectacle

 対戦相手ライフを失っていたなら、特定の呪文代替コスト唱えられるようにするキーワード能力rule 702.136絢爛〕参照。

激情(げきじょう)/Frenzy

 クリーチャーを戦闘で強化するキーワード能力rule 702.67激情〕参照。

激突(げきとつ)/Clash

 プレイヤーライブラリーの一番上にあるカードを含む小さな勝負をすること。rule 701.23激突を行なう〕参照。

現出(げんしゅつ)/Emerge

 クリーチャー1体を生け贄に捧げることで、プレイヤーが軽く呪文唱えられるようにするキーワード能力rule 702.118現出〕参照。

現象(げんしょう)/Phenomenon

 プレインチェイス戦カジュアル変種ルールで用いる、定形外のマジックにのみ存在するカード・タイプ現象カードパーマネントではない。rule 310現象〕参照。

ゲームから取り除く、取り除かれた、ゲーム外領域(げーむからとりのぞく、とりのぞかれた、げーむがいりょういき)/Remove from the Game/Removed/Removed-from-the-Game Zone

(廃語)「[何か]をゲームから取り除く」とは、「[何か]を追放する」の古い言い方である。「取り除かれたカード」とは、「追放されたカード」の古い言い方である。ゲーム外領域追放 領域の古い呼び名である。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。追放 参照。

ゲームに勝つ(げーむにかつ)/Win the Game

 ゲームに勝つには何通りかの方法がある。rule 104〔ゲームの終了〕、rule 810.8(双頭巨人戦のルール)、rule 809.5(皇帝戦のルール)参照。

ゲームに負ける(げーむにまける)/Lose the Game

 ゲームに負けるには何通りかの方法がある。rule 104〔ゲームの終了〕、rule 810.8(双頭巨人戦のルール)、rule 809.5(皇帝戦のルール)、rule 903.10(統率者戦のルール)参照。

ゲームの外部(げーむのがいぶ)/Outside the Game

 ゲームのどの領域にも存在しないオブジェクトは、ゲームの外部にある。rule 400.11 参照。

ゲームを再び開始する(げーむをふたたびかいしする)/Restart the Game

 即座に現在のゲームを終了し、それを再び開始すること。rule 104〔ゲームの終了〕参照。

コイン投げ(こいんなげ)/Flipping a Coin

 2つの結果がほぼ等しい確率で生じるよう無作為化する方法。rule 705コイン投げ〕参照。

効果(こうか)/Effect

 呪文能力の結果としてゲームで起こる出来事。rule 609効果〕参照。

公開(こうかい)/Reveal

 すべてのプレイヤーにしばらくの間カードを見せること。rule 701.16公開する〕参照。

公開領域(こうかいりょういき)/Public Zone

 すべてのプレイヤーがそこにあるカードの表を見ることができる領域rule 400.2非公開領域 参照。

交換する(こうかんする)/Exchange

 オブジェクトオブジェクト群、ライフ総量などの2つのものを入れ替えること。rule 701.10交換する〕参照。

攻撃(こうげき)/Attack

 クリーチャー攻撃側として戦闘に送り出すこと。クリーチャープレイヤープレインズウォーカー攻撃することができる。rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

攻撃クリーチャー(こうげきくりーちゃー)/Attacking Creature

 戦闘フェイズ中に、適正な攻撃の一部として指定され(て、コストがある場合にはそれが支払われ)たか、または攻撃した状態で戦場に出されたクリーチャー戦闘から取り除かれるかまたは戦闘フェイズが終わるまでの間、攻撃クリーチャーであり続ける。rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

攻撃クリーチャー指定(こうげきくりーちゃーしてい)/Declare Attackers

 攻撃するクリーチャーの組を選び、そのクリーチャー防御プレイヤーかそのコントロールしているプレインズウォーカーかどちらを攻撃するかを宣言し、攻撃するのに必要なコスト支払うこと。rule 508.1 参照。

攻撃クリーチャー指定ステップ(こうげきくりーちゃーしていすてっぷ)/Declare Attackers Step

 ターンの一部。このステップ戦闘フェイズの2つ目のステップである。rule 508攻撃クリーチャー指定ステップ〕参照。

攻撃してブロックされない(こうげきしてぶろっくされない)/Attacks and Isn't Blocked

 クリーチャーが「攻撃してブロックされない」たびに誘発する能力は、そのクリーチャーブロックされていない攻撃クリーチャーになったときに誘発する。rule 509.1h 参照。

攻撃チーム(こうげきちーむ)/Attacking Team

 共有チーム・ターン選択ルールを使った多人数戦で、戦闘フェイズ攻撃できるチームのこと。rule 805「共有チーム・ターン」選択ルール〕参照。

「交互チーム戦」変種ルール(こうごちーむせんへんしゅるーる)/Alternating Teams Variant

 2つ以上の同人数のチームによって行なう、多人数戦変種ルールrule 811「交互チーム戦」変種ルール〕参照。

構築(こうちく)/Constructed

 プレイヤーが自分のデッキを前もって作っておくというプレイのやりかた。rule 100.2a 参照。

皇帝(こうてい)/Emperor

 「皇帝戦」変種ルールで、各チームの中央に座るプレイヤーrule 809「皇帝戦」変種ルール〕参照。

「皇帝戦」変種ルール(こうていせんへんしゅるーる)/Emperor Variant

 3人チーム同士で対戦する多人数戦 変種ルールrule 809「皇帝戦」変種ルール〕参照。

貢納(こうのう)/Tribute

 対戦相手に、クリーチャーが+1/+1カウンターを載せて戦場に出るか、それとも追加の能力を持って戦場に出るかを選ばせるキーワード能力rule 702.103貢納〕参照。

高名(こうめい)/Renown

 クリーチャー戦闘ダメージプレイヤー与えた後で強化されるというキーワード能力rule 702.111高名〕参照。

高名である(こうめいである)/Renowned

 高名 能力の結果としてパーマネントが得る記号。rule 702.111高名〕参照。

刻印(こくいん)/Imprint

 刻印は以前はキーワード能力であったが、今はルール上意味を持たない能力語である。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

コスト(こすと)/Cost

 他の処理をするため、あるいは他の処理を妨げるために必要な処理や支払いのこと。rule 118コスト〕参照。

固定語(こていご)/Anchor Word

 パーマネント戦場に出る際に持ちうる2つの能力それぞれの前に書かれる単語。rule 614.12b 参照。

コピー(こぴー)/Copy

1. 他のオブジェクトと同じ特性値を持つ新しいオブジェクトを作ること。
2. 他のオブジェクトコピー可能な値コピー可能な値として持つオブジェクト
 rule 706オブジェクトコピー〕参照。

コピー可能な値(こぴーかのうなあたい)/Copiable Values

 コピー 効果によって参照される、オブジェクト特性の値。rule 613.2rule 706.2rule 706.3 参照。

鼓舞(こぶ)/Bolster

 プレイヤーコントロールしている最弱のクリーチャーに+1/+1カウンターを置くキーワード処理rule 701.33鼓舞を行う〕参照。

個別エンチャント(こべつえんちゃんと)/Local Enchantment

(廃語)オーラの古い呼び名。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

固有色(こゆうしょく)/Color Identity

 統率者戦カジュアル変種ルールにおいて、デッキに入れることのできるカードを定めるの組み合わせ。rule 903.4 参照。

コレクター番号(これくたーばんごう)/Collector Number

 ほとんどのカードに記載されている、ゲーム上は意味のない番号。rule 212文章欄の下にある情報群〕参照。

コンスピラシー・ドラフト(こんすぴらしーどらふと)/Conspiracy Draft

 ブースター・ドラフトをして多人数戦を行なうというカジュアル変種ルールrule 905コンスピラシー・ドラフト〕参照。

混成カード(こんせいかーど)/Hybrid Card

 混成マナ・シンボルマナ・コストに含むカードrule 202.2f 参照。

混成マナ・シンボル(こんせいまなしんぼる)/Hybrid Mana Symbols

 2通りの方法で支払うことができるコストを示すマナ・シンボルrule 107.4 参照。

コントロール、コントローラー(こんとろーる、こんとろーらー)/Control/Controller

 「コントロール」とは、誰がそのオブジェクトを使えるかを決定するシステムである。オブジェクトの「コントローラー」は、そのオブジェクトをその時点でコントロールしているプレイヤーである。rule 108.4カードは、そのカードパーマネント呪文を表していない限り、コントローラーを持たない。パーマネント呪文を表している場合コントローラーはそれらのルールによって決定される。rule 110.2 および rule 112.2 参照。〕参照。

合同パーマネント(ごうどうぱーまねんと)/Merged Permanent

 カードトークンパーマネントと合同して合同パーマネントとなる。この合同パーマネントは複数のカードトークンで表される。rule 721パーマネントの合同〕参照。

再活(さいかつ)/Jump-Start

 プレイヤーカード捨てることで墓地からカード唱えられるようにするキーワード能力rule 702.132再活〕参照。

再帰誘発型能力(さいきゆうはつがたのうりょく)/Reflexive Triggered Ability

 呪文能力解決中、その能力の前にとった処理に基いて誘発する能力rule 603.12 参照。

サイクリング(さいくりんぐ)/Cycling

 カード捨てて他のカード交換できるようにするキーワード能力rule 702.28サイクリング〕参照。

最後の情報(さいごのじょうほう)/Last Known Information

 今まであった領域に既に存在しなくなっているオブジェクト、あるいはゲームを離れているプレイヤーに関する情報。この情報は、そのオブジェクトがその領域に、プレイヤーがゲームに、残っていた最後の瞬間の情報を維持している。rule 113.7arule 608.2brule 608.2grule 800.4h 参照。

再生(さいせい)/Regenerate

 パーマネント破壊を、代わりの一連のイベントで置換すること。rule 701.15再生する〕参照。

サイドボード(さいどぼーど)/Sideboard

 マッチの間、ゲームとゲームの間にデッキを修整するために用いる追加のカードrule 100.4 参照。

探す(さがす)/Search

 指定された領域カードをすべて見て、場合によってはそこから条件を満たすカードを見つけること。rule 701.19す〕参照。

策略(さくりゃく)/Conspiracy

 コンスピラシー・ドラフトなどのリミテッド・フォーマットで用いられるカード・タイプ策略カードパーマネントではない。rule 313策略〕参照。

差し替えカード(さしかえかーど)/Substitute Card

 両面カード合体カードを表すために用いられる、マジックのカードの裏面を持つ補助物品。rule 713差し替えカード〕参照。

サブゲーム(さぶげーむ)/Subgame

 効果によって作られる、完全に別のマジックのゲーム。rule 720サブゲーム〕参照。

サブタイプ(さぶたいぷ)/Subtype

 カードタイプ行で、カード・タイプの後に長いダッシュに続いて記される特性rule 205.3サブタイプ〕参照。

「左翼への攻撃」選択ルール(さよくへのこうげきせんたくるーる)/Attack Left Option

 多人数戦変種ルールによっては用いられることがある選択ルールrule 803〔「左翼への攻撃「右翼への攻撃」選択ルール〕参照。

賛美(さんび)/Exalted

 クリーチャーを戦闘で強化するキーワード能力rule 702.80回顧〕参照。

支援(しえん)/Support

 クリーチャーに+1/+1カウンターを置くキーワード処理rule 701.35支援を行う〕参照。

死後(しご)/Afterlife

 特定のクリーチャー死亡したとき、スピリット・クリーチャートークンを残すキーワード能力rule 702.134死後〕参照。

使嗾(しそう)/Goad

 クリーチャーに可能なら攻撃、可能なら他のプレイヤーへの攻撃強制するキーワード行動。rule 701.38使嗾する〕参照。

疾駆(しっく)/Dash

 クリーチャーを超攻撃的にさせるキーワード能力rule 702.108疾駆〕参照。

支払う(しはらう)/Pay

 コストを必要とする処理を行なうこと。これは多くの場合マナライフのようなリソースを消耗することを言う。rule 118コスト〕参照。

死亡(しぼう)/Die

 クリーチャープレインズウォーカー戦場から墓地に置かれることを「死亡」するという。rule 700.4 参照。

島(しま)/Island

 5つの基本土地タイプの1つ。このサブタイプを持つ土地は、「{T}: {U}を加える。」という能力を持つ。rule 305.6 参照。

島サイクリング(しまさいくりんぐ)/Islandcycling

 タイプ・サイクリング 参照。

島渡り(しまわたり)/Islandwalk

 土地渡り 参照。

シャドー(しゃどー)/Shadow

 クリーチャーがどうブロックされ、何をブロックできるかを制限するキーワード能力rule 702.27シャドー〕参照。

終了ステップ(しゅうりょうすてっぷ)/End Step

 ターンの一部。このステップ終了フェイズの最初のステップである。rule 513終了ステップ〕参照。

終了フェイズ(しゅうりょうふぇいず)/Ending Phase

 ターンの一部。このフェイズはターンの5つ目にして最後のフェイズである。rule 512終了フェイズ〕参照。

種類別(しゅるいべつ)/Layer

 継続的効果の適用順を決定するために用いられるルール。rule 613継続的効果の相互作用〕、依存性タイムスタンプ順 参照。

瞬速(しゅんそく)/Flash

 カードを、インスタント唱えられるときならいつでもプレイできるようにするキーワード能力rule 702.8瞬速〕参照。

召喚(しょうかん)/Summon

(廃語)古いクリーチャーカードでは、「[クリーチャー・タイプ]の召喚」とタイプ行に書かれていた。そのように記載されているカードオラクルで訂正を受け、現在のタイプ行は「クリーチャー ― [クリーチャー・タイプ]」となっている。(それらのカードクリーチャー・タイプの多くは更新されている。)クリーチャー 参照。

召喚酔い(しょうかんよい)/Summoning Sickness Rule

 そのプレイヤーの最新のターンの開始時から続けてコントロールしていない限り、そのクリーチャー攻撃したり、コストタップ・シンボルアンタップ・シンボルを含む起動型能力を使ったりすることができないというルールの俗称。rule 302.6速攻 参照。

将軍(しょうぐん)/General

 多人数戦 「皇帝戦」変種ルールにおいて、皇帝でないプレイヤーrule 809「皇帝戦」変種ルール〕参照。

消散(しょうさん)/Fading

 パーマネント戦場に残れる期間を定めるキーワード能力rule 702.31消散〕参照。

消失(しょうしつ)/Vanishing

 パーマネント戦場に残れる期間を定めるキーワード能力rule 702.62消失〕参照。

召集(しょうしゅう)/Convoke

 呪文唱えるためにマナ支払うのではなくクリーチャータップすることができるようにするキーワード能力rule 702.50召集〕参照。

消術(しょうじゅつ)/Fateseal

 対戦相手ライブラリーの上にある数枚のカードを操作すること。rule 701.22消術を行なう〕参照。

昇殿(しょうでん)/Ascend

 プレイヤーが10個以上のパーマネントコントロールしているときにそのプレイヤー都市の承認という記号を得させるキーワード。rule 702.130昇殿〕参照。

省略(しょうりゃく)/Shortcut

 プレイヤーの宣言を省略して一連のゲーム上の選択(処理をする、あるいはパスをする)をしてゲームを進めるとして、双方が合意した方法。rule 722〔行動の省略〕参照。

初期手札枚数(しょきてふだまいすう)/Starting Hand Size

 ゲーム開始に際してプレイヤーが惹くカードの枚数。ほとんどのゲームでは、各プレイヤー初期手札枚数は7枚である。rule 103.4 参照。

初期デッキ(しょきでっき)/Starting Deck

 プレイヤーサイドボード脇に置いた後、残りのデッキがそのプレイヤー初期デッキとなる。rule 103.2 参照。

初期ライフ総量(しょきらいふそうりょう)/Starting Life Total

 ゲーム開始に際してプレイヤーが持つライフの量。ほとんどのゲームでは、各プレイヤー初期ライフ総量は20点である。rule 103.3 参照。

食物・トークン(しょくもつとーくん)/Food Token

 食物・トークンは、「{2}, {T}, このアーティファクト生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つ無色アーティファクトトークンである。定義済みトークンについて詳しくは、rule 111.10 参照。

進化(しんか)/Evolve

 より大きなクリーチャーあなたコントロール下で戦場に出たときにクリーチャーの上に+1/+1カウンターを載せられるというキーワード能力rule 702.99進化〕参照。

信心(しんじん)/Devotion

 プレイヤーごとに定まる数で、そのプレイヤーコントロールしているパーマネントマナ・コストに含まれる特定マナ・シンボルの数に等しい。rule 700.5 参照。

親和(しんわ)/Affinity

 呪文唱えるために支払わなければならないマナの量を減らすキーワード能力rule 702.40親和〕参照。

次元(じげん)/Plane

 プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールで用いられる、定形外のマジックのカードにおいてのみ存在するカード・タイプ次元 カードパーマネントではない。rule 309次元〕参照。

次元ダイス(じげんだいす)/Planar Die

 プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールプレイするために必要な、特製の6面サイコロ。rule 901.3 参照。

次元デッキ(じげんでっき)/Planar Deck

 プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールプレイするために必要な、少なくとも10枚の次元 カードからなるデッキrule 901.3 参照。

持続(じぞく)/Ongoing

 計略 カードだけに存在する特殊タイプrule 205.4特殊タイプ〕参照。

実行中にする(じっこうちゅうにする)/Set in Motion

 計略 カード計略 デッキの一番上から取り除き、オモテ向きにすること。rule 701.25実行中にする〕参照。

呪禁(じゅごん)/Hexproof

 パーマネントプレイヤー対戦相手によって対象にされないようにするキーワード能力rule 702.11呪禁〕参照。

呪文(じゅもん)/Spell

 スタックにあるカード、およびスタックにある(カードや他の呪文の)コピーrule 112呪文〕参照。

呪文タイプ(じゅもんたいぷ)/Spell Type

 インスタントカード・タイプソーサリーカード・タイプが用いるサブタイプrule 304インスタント〕、rule 307ソーサリー〕参照。rule 205.3k呪文タイプの一覧が記されている。

呪文能力(じゅもんのうりょく)/Spell Ability

 能力の一種。呪文能力は、インスタントソーサリー解決された時に行なわれる能力である。rule 113.3a 参照。

呪文をかけたプレイヤー(じゅもんをかけたぷれいやー)/Caster

(廃語)呪文唱えプレイヤーのことを指すために使われていた古い表現。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、「コントローラー」となっている。

授与(じゅよ)/Bestow

 クリーチャーカードオーラとして唱えられるようにするキーワード能力rule 702.102授与〕参照。

順応(じゅんのう)/Adapt

 +1/+1カウンターを持たないクリーチャーに+1/+1カウンターを置くキーワード処理rule 701.43順応を行う〕参照。

状況起因処理(じょうきょうきいんしょり)/State-Based Actions

 ある条件が満たされたとき自動的に起こるゲームの処理。rule 704状況起因処理〕参照。

状況誘発(じょうきょうゆうはつ)/State Trigger

 イベントではなくゲームの状況がある条件を満たしたときに誘発する誘発型能力rule 603.8 参照。

城砦(じょうさい)/Fortification

 アーティファクトサブタイプの1つ。城砦土地つけることができる。rule 301アーティファクト〕、rule 702.66城砦化〕参照。

城砦化(じょうさいか)/Fortify

 プレイヤーに、城砦を自分がコントロールしている土地つけさせるキーワード能力rule 301アーティファクト〕、rule 702.66城砦化〕参照。

常在型能力(じょうざいがたのうりょく)/Static Ability

 能力の一種。常在型能力起動されも誘発しもせず、ただ常に何かをし続ける。rule 113能力〕、rule 604常在型能力の扱い〕参照。

上忍術(じょうにんじゅつ)/Commander Ninjutsu

 忍術 能力の変種。rule 702.48忍術〕参照。

助力(じょりょく)/Assist

 他のプレイヤー呪文支払いを手伝ってもらえるようにするキーワード能力rule 702.131助力〕参照。

スタック(すたっく)/Stack

 領域の1つ。スタック呪文起動型能力誘発型能力解決を待つ領域である。rule 405スタック〕参照。

ステップ(すてっぷ)/Step

 フェイズの細目。rule 5〔ターンの構造〕参照。

捨てる(すてる)/Discard

 カードオーナー手札からオーナー墓地動かすこと。rule 701.8捨てる〕参照。

ストーム(すとーむ)/Storm

 呪文コピーを作るキーワード能力rule 702.39ストーム〕参照。

スリヴァー・サイクリング(すりヴぁーさいくりんぐ)/Slivercycling

 タイプ・サイクリング参照。

スレッショルド(すれっしょるど)/Threshold

 スレッショルドはかつてはキーワード能力だったが、今はルール上の意味を持たない能力語である。スレッショルドキーワード能力が記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

制限(せいげん)/Restriction

 クリーチャー攻撃ブロックできないようにする効果rule 508.1crule 509.1b 参照。

生成する(せいせいする)/Create

 トークン生成するとは、トークン戦場に出すことである。rule 701.6生成する〕参照。

生息条件(島)(せいそくじょうけんしま)/Islandhome

(廃語)「このクリーチャー防御プレイヤーコントロールしていなければ攻撃できない。」「あなたコントロールしていないとき、このクリーチャー生け贄に捧げる」という意味のキーワード能力。この能力が記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

製造(せいぞう)/Fabricate

 霊気装置・トークン生成するか、クリーチャーに+1/+1カウンターを置くか選べるキーワード能力rule 702.122製造〕参照。

生体武器(せいたいぶき)/Living Weapon

 この能力を持った装備品とともにトークンクリーチャー生成し、その後この能力を持つ装備品をそのトークンつけキーワード能力rule 702.91生体武器〕参照。

切削(せっさく)/Mill

 カードN枚を切削するとは、自分のライブラリーの一番上からN枚のカードを自分の墓地に置くことである。rule 701.13切削する〕参照。

接死(せっし)/Deathtouch

 オブジェクトによって与えられるダメージを非常に効果的にするキーワード能力rule 702.2接死〕参照。

接合(せつごう)/Modular

 クリーチャーが+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるとともにそれを他のアーティファクト・クリーチャー動かせるようになるキーワード能力rule 702.42接合〕参照。

刹那(せつな)/Split Second

 プレイヤー呪文にほとんど対応できなくなるキーワード能力rule 702.60刹那〕参照。

占術(せんじゅつ)/Scry

 自分のライブラリーの上にあるカード数枚を操作すること。rule 701.18占術を行なう〕参照。

戦場(せんじょう)/Battlefield

 領域の一つ。戦場は、パーマネントが存在する領域のこと。かつては「領域と呼ばれていた。rule 403戦場〕参照。

戦場に出る(せんじょうにでる)/Enters the Battlefield

 他の領域から戦場に移動したときに、トークンでないパーマネント戦場に出る。生成されたときに、トークン戦場に出る。rule 403.3rule 603.6arule 603.6d, rule 614.12 参照。

戦場を離れる(せんじょうをはなれる)/Leaves the Battlefield

 パーマネント戦場から他の領域に移動すること、あるいは(フェイズ・イン状態なら)オーナーがゲームを離れたことによってゲームを離れることを、「戦場を離れる」という。rule 603.6crule 603.10 参照。

先制攻撃(せんせいこうげき)/First Strike

 クリーチャーに、他のクリーチャーよりも先に先制攻撃与えられるようにするキーワード能力rule 702.7先制攻撃〕参照。

選択ルール(せんたくるーる)/Option

 多人数戦で使うことのできる、追加のルールまたはルール群。rule 800.2 参照。

戦闘開始ステップ(せんとうかいしすてっぷ)/Beginning of Combat Step

 ターンの一部。このステップ戦闘フェイズの最初のステップである。rule 507戦闘開始ステップ〕参照。

戦闘から取り除く(せんとうからとりのぞく)/Removed from Combat

 攻撃クリーチャーブロック・クリーチャー、または攻撃されているプレインズウォーカーが「戦闘から取り除かれる」イベントが存在する。こうして戦闘から取り除かれたパーマネントは、その戦闘フェイズにはもう関与しない。rule 506.4 参照。

戦闘後メイン・フェイズ(せんとうごめいんふぇいず)/Postcombat Main Phase

 戦闘フェイズの後で行なうメイン・フェイズのこと。メイン・フェイズ 参照。

戦闘終了ステップ(せんとうしゅうりょうすてっぷ)/End of Combat Step

 ターンの一部。このステップ戦闘フェイズの5つ目にして最後のステップである。rule 511戦闘終了ステップ〕参照。

戦闘ダメージ(せんとうだめーじ)/Combat Damage

 戦闘ダメージ・ステップ中に攻撃クリーチャーブロック・クリーチャーが戦闘の結果として与えダメージrule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

戦闘ダメージ・ステップ(せんとうだめーじすてっぷ)/Combat Damage Step

 ターンの一部。このステップ戦闘フェイズの4つ目のステップである。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

戦闘ダメージの割り振り(せんとうだめーじのわりふり)/Assign Combat Damage

 攻撃クリーチャーブロック・クリーチャー戦闘ダメージをどう与えるかを決定すること。rule 510戦闘ダメージ・ステップ〕参照。

戦闘フェイズ(せんとうふぇいず)/Combat Phase

 ターンの一部。このフェイズはターンの3つ目のフェイズである。rule 506戦闘フェイズ〕参照。

戦闘フェイズを終了する(せんとうふぇいずをしゅうりょうする)/End the Combat Phase

 効果の結果として「戦闘フェイズを終了する」場合、そのフェイズに起こるべきその他のことすべてを飛ばす手順を行なう。rule 717〔ターンやフェイズを終了させる〕参照。

戦闘前メイン・フェイズ(せんとうまえめいんふぇいず)/Precombat Main Phase

 ターンで最初のメイン・フェイズのこと。メイン・フェイズ 参照。

潜伏(せんぷく)/Skulk

 クリーチャーブロックされうる方法を制限するキーワード能力rule 702.117潜伏〕参照。

全員そろっている(ぜんいんそろっている)/Full Party

 プレイヤーパーティーを構成しているクリーチャーの数が4であるなら、そのプレイヤーパーティー全員そろっていると言う。rule 700.8 参照。

全体エンチャント(ぜんたいえんちゃんと)/Global Enchantment

(廃語)オーラでないエンチャントを意味する廃語。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

想起(そうき)/Evoke

 パーマネント戦場に出たときにそれを生け贄に捧げさせるキーワード能力rule 702.73想起〕参照。

総キャスティング・コスト(そうきゃすてぃんぐこすと)/Total Casting Cost

(廃語)点数で見たマナ・コストの古い呼び名。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

遭遇(そうぐう)/Encounter

 現象カード次元デッキの一番上から取り、それをオモテ向きにすること。rule 310現象〕参照。

総コスト(そうこすと)/Total Cost

 呪文唱えたり能力起動したりするために実際に支払コストマナ・コスト起動コスト代替コストを元に、(追加コストを含む)すべてのコスト増加とコスト減少を計算に入れた値。rule 601.2f 参照。

双呪(そうじゅ)/Entwine

 プレイヤー呪文モードを指定された数でなく全部選べるようにするキーワード能力rule 702.41双呪〕参照。

「双頭巨人戦」変種ルール(そうとうきょじんせんへんしゅるーる)/Two-Headed Giant Variant

 共有ライフ総量を持つ2人チームが同時にターンを進めていく、多人数戦変種ルールrule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。

装備(そうび)/Equip

 プレイヤーに、装備品を自分がコントロールしているクリーチャーつけさせるキーワード能力rule 301アーティファクト〕、rule 702.6装備〕参照。

装備品(そうびひん)/Equipment

 アーティファクトサブタイプの1つ。装備品クリーチャーつけることができる。rule 301アーティファクト〕、rule 702.6装備〕参照。

即席(そくせき)/Improvise

 呪文唱えるためにマナ支払うのではなくアーティファクトタップすることができるようにするキーワード能力rule 702.125即席〕 参照。

側面攻撃(そくめんこうげき)/Flanking

 クリーチャーを戦闘で強化するキーワード能力rule 702.24側面攻撃〕参照。

蘇生(そせい)/Unearth

 自分の墓地からクリーチャーカード戦場に戻すことができるようにするキーワード能力rule 702.83蘇生〕参照。

速攻(そっこう)/Haste

 クリーチャーが「召喚酔い」ルールを無視できるようになるキーワード能力rule 702.10速攻〕、rule 302.6 参照。

ソーサリー(そーさりー)/Sorcery

 カード・タイプの1つ。ソーサリーパーマネントではない。rule 307ソーサリー〕参照。

増殖(ぞうしょく)/Proliferate

 好きな数のプレイヤーパーマネントに、既にそれが持っているカウンターをもう一つ追加で得させること。rule 701.27増殖を行う〕参照。

増呪(ぞうじゅ)/Escalate

 モードを持つ呪文の、複数のモードを選べるようにするコストを追加するキーワード能力rule 702.119増呪〕参照。

増幅(ぞうふく)/Amplify

 クリーチャーを+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出せるようになるキーワード能力rule 702.37増幅〕参照。

続唱(ぞくしょう)/Cascade

 プレイヤーが無作為に追加される呪文コストなしで唱えられるようにするキーワード能力rule 702.84続唱〕参照。

族霊鎧(ぞくれいよろい)/Totem Armor

 オーラに、エンチャントしているパーマネントを守らせるキーワード能力rule 702.88族霊鎧〕参照。

対応(たいおう)/Respond

 他の呪文能力スタックにある間に、インスタント 呪文唱えたり能力起動したりすること。rule 117.7 参照。

対応して(たいおうして)/In Response To

 他の呪文能力スタックにある間にインスタント 呪文唱えたり能力起動したりした場合、他の呪文能力に「対応して唱えた、あるいは起動した、と言う。rule 117.7 参照。

待機(たいき)/Suspend

 カードプレイする代替手段を提示するキーワード能力rule 702.61待機〕。カード追放 領域にあり、待機を持っており、時間カウンターが載っている場合、そのカード待機状態である。

対象(たいしょう)/Target

 呪文能力が影響を及ぼす、事前に選択されたオブジェクトプレイヤーのこと。rule 115対象〕参照。

対象を変える(たいしょうをかえる)/Change a Target

 呪文能力の、新しく適正な対象を選ぶこと。rule 115.7 参照。

対戦相手(たいせんあいて)/Opponent

 プレイヤーが対峙する相手。rule 102.2rule 102.3 参照。

タイプ(たいぷ)/Type

1. オブジェクトカード・タイプ。広義には、カード・タイプの他にサブタイプ特殊タイプも含む。rule 205タイプ行〕、rule 3カード・タイプ〕参照。
2. マナの持つ性質。rule 106マナ〕参照。

タイプ・アイコン(たいぷあいこん)/Type Icon

 未来予知のカードの一部の左上に書かれたアイコン。ゲーム上の効果は存在しない。rule 107.10 参照。

タイプ行(たいぷぎょう)/Type Line

 カードの一部。タイプ行のすぐ下に記載されており、カードカード・タイプサブタイプ特殊タイプが記されている。rule 205タイプ行〕参照。

タイプ・サイクリング(たいぷさいくりんぐ)/Typecycling

 サイクリング 能力の一種。rule 702.28サイクリング〕参照。

タイプ変更効果(たいぷへんこうこうか)/Type-Changing Effect

 オブジェクトカード・タイプサブタイプ特殊タイプを変更する効果rule 205.1a-b、305.6、613.1d 参照。

タイムスタンプ順(たいむすたんぷじゅん)/Timestamp Order

 同一の種類別・種類細別において継続的効果の適用順を決定する際に用いられるルール。rule 613.7依存性 参照。

多色(たしょく)/Multicolored

 複数のを持つオブジェクト多色である。多色ではない。rule 105〕、rule 202マナ・コスト〕参照。

多重キッカー(たじゅうきっかー)/Multikicker

 多重キッカーは、キーワード能力 キッカーの一種であり、選択可能で任意の回数支払うことのできる追加コストを示す。rule 702.32キッカー〕、キッカー 参照。

多相(たそう)/Changeling

 オブジェクトにすべてのクリーチャー・タイプを持たせる特性定義能力rule 702.72多相〕参照。

タップ(たっぷ)/Tap

 パーマネントを縦向きから横向きにすること。rule 701.21タップする、アンタップする〕参照。

タップ・シンボル(たっぷしんぼる)/Tap Symbol

 起動コスト内のタップ・シンボル{T}は「このパーマネントタップする」を意味する。rule 107.5 参照。

タップ状態(たっぷじょうたい)/Tapped

 パーマネントの取り得る位相の1つ。rule 110.5rule 701.21タップする、アンタップする〕、アンタップ状態 参照。

多人数戦(たにんずうせん)/Multiplayer Game

 3人以上のプレイヤーで始めるゲーム。rule 8多人数戦ルール〕参照。

束(たば)/Pile

 一時的にまとめられたカードrule 700.3 参照。

タフネス(たふねす)/Toughness

1. クリーチャーだけが持つカードの一部。クリーチャーカードタフネスは、右下角にスラッシュの後に続いて書かれている。rule 208パワー〕参照。
2. クリーチャーだけが持つ特性rule 302.4 参照。

探検(たんけん)/Explore

 プレイヤーに、自分のライブラリーの一番上のカード公開させ、それによって公開されたカード土地カードかどうかによって異なる処理を行うキーワード処理rule 701.40探検を行う〕参照。

探査(たんさ)/Delve

 呪文唱えるためにマナ支払うのではなく自分の墓地にあるカード追放することをできるようにするキーワード能力rule 702.65探査〕参照。

単色(たんしょく)/Monocolored

 1だけを持っているオブジェクト単色である。無色オブジェクト単色ではない。rule 105〕、rule 202マナ・コスト〕参照。

単色混成マナ・シンボル(たんしょくこんせいまなしんぼる)/Monocolored Hybrid Mana Symbols

 混成マナ・シンボル 参照。

単独で攻撃(たんどくでこうげき)/Attack Alone

 クリーチャー攻撃クリーチャー指定ステップの間に1体だけ攻撃クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャーは「単独で攻撃した」という。他のクリーチャー攻撃していないで、あるクリーチャー1体だけが攻撃している場合、そのクリーチャーは「単独で攻撃している」という。rule 506.5 参照。

単独でブロック(たんどくでぶろっく)/Block Alone

 クリーチャーブロック・クリーチャー指定ステップの間に1体だけブロック・クリーチャーとして指定された場合、そのクリーチャーは「単独でブロックした」という。他のクリーチャーブロックしていないで、あるクリーチャー1体だけがブロックしている場合、そのクリーチャーは「単独でブロックしている」という。rule 506.5 参照。

単発型アーティファクト(たんぱつがたあーてぃふぁくと)/Mono Artifact

(廃語)起動するとそのアーティファクトコストとしてタップしなければならないアーティファクトタイプ行に書かれていた古い言葉。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、単に「アーティファクト」となり、能力コストタップ・シンボルが含まれるようになっている。

単発的効果(たんぱつてきこうか)/One-Shot Effect

 何かを一度だけ行ない、期間が存在しない効果rule 610単発的効果〕、継続的効果 参照。

ターン起因処理(たーんきいんしょり)/Turn-Based Action

 特定のステップフェイズが始まったり、ステップフェイズが終わったりしたときに自動的に起こるゲームの処理。rule 703ターン起因処理〕参照。

ターン終了時に(たーんしゅうりょうじに)/At End of Turn

(廃語)終了ステップの開始時に誘発する能力誘発条件として記載されていた(ターンの一番最後に発生することではない)。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、「終了ステップの開始時に」または「次の終了ステップの開始時に」となっている。rule 513終了ステップ〕参照。

ターンマーカー(たーんまーかー)/Turn Markers

 大乱闘戦において、どのプレイヤーがターンを進めているのか分かるようにするマーカー。rule 807.4 参照。

ターンを終了させる(たーんをしゅうりょうさせる)/End the Turn

 効果の結果としてターンを終了させるとは、そのターンに起こるほとんどのことを飛ばすということである。rule 717〔ターンやフェイズを終了させる〕参照。

代替コスト(だいたいこすと)/Alternative Cost

 呪文唱え場合マナ・コスト支払うのではなく、コントローラー支払うことができるコストrule 118コスト〕、rule 601呪文唱えること〕参照。

大変異(だいへんい)/Megamorph

 クリーチャーオモテ向きにするに際して+1/+1カウンターを置く、変異 能力の変種。rule 702.36変異〕参照。

大乱闘戦(だいらんとうせん)/Grand Melee

 (通常10人以上の)大人数のプレイヤーが、それぞれ個人としてお互いに戦う形式の多人数戦 変種ルールrule 807〔「大乱闘戦変種ルール〕参照。

脱出(だっしゅつ)/Escape

 プレイヤーが、自分の墓地からカード唱えることができるようにするキーワード能力rule 702.137脱出〕参照。

ダメージ(だめーじ)/Damage

 オブジェクトクリーチャープレインズウォーカープレイヤーダメージ与えることができる。一般に、ダメージダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。rule 120ダメージ〕参照。

ダメージの発生源(だめーじのはっせいげん)/Source of Damage

 そのダメージ与えオブジェクトrule 609.7 参照。

ダメージ割り振り順(だめーじわりふりじゅん)/Damage Assignment Order

 ブロック・クリーチャー指定ステップ中に宣言される、複数のクリーチャー攻撃クリーチャーブロックしていた場合攻撃クリーチャー戦闘ダメージを割り振る順番、あるいはブロック・クリーチャーが複数のクリーチャーブロックしていた場合ブロック・クリーチャー戦闘ダメージを割り振る順番。rule 509.2rule 509.3 参照。

遅延誘発型能力(ちえんゆうはつがたのうりょく)/Delayed Triggered Ability

 呪文能力解決、あるいは置換効果の適用による効果によって作られた、解決時でなく後で何かをするという能力rule 603.7 参照。

置換効果(ちかんこうか)/Replacement Effect

 特定のイベントを待って、それを完全にあるいは部分的に他のイベントで置き換える継続的効果の一種。rule 614置換効果〕参照。

致死ダメージ(ちしだめーじ)/Lethal Damage

 クリーチャータフネス以上のダメージの量。rule 120.4rule 120.6rule 510.1rule 704.5g 参照。

注釈文(ちゅうしゃくぶん)/Reminder Text

 文章欄中でカッコつきで書かれている、そのカードに適用されるルールのようやく。これはルール文章ではなく、ゲームに影響を及ぼすことはない。rule 207.2 参照。

忠誠度(ちゅうせいど)/Loyalty

1. プレインズウォーカーだけが持つカードの部分。プレインズウォーカーカード忠誠度カードの右下の角に記載されている。rule 209忠誠度〕参照。
2. プレインズウォーカーだけが持つ特性rule 306.5 参照。

忠誠度能力(ちゅうせいどのうりょく)/Loyalty Ability

 コストに忠誠シンボルを含む起動型能力rule 606忠誠度能力〕参照。

超過(ちょうか)/Overload

 呪文に、単一の対象か多くのオブジェクトのどちらかに影響を及ぼすようにできるキーワード能力rule 702.95超過〕参照。

長久(ちょうきゅう)/Outlast

 クリーチャーを時とともに大きくさせることができるキーワード能力rule 702.106長久〕参照。

調査(ちょうさ)/Investigate

 手掛かり・アーティファクトトークン生成するキーワード処理rule 701.36調査を行う〕参照。

挑発(ちょうはつ)/Provoke

 クリーチャーブロック強制するキーワード能力rule 702.38挑発〕参照。

諜報(ちょうほう)/Surveil

 自分のライブラリーの一番上のカード数枚を見て、一部を墓地に送り、残りの順番を操作すること。rule 701.42諜報を行う〕参照。

著作権表記(ちょさくけんひょうき)/Legal Text

 文章欄の直下に書かれている、ゲーム上は意味を持たない情報。rule 212文章欄の下にある情報群〕参照。

チーム(ちーむ)/Team

 多人数戦で共通の勝利条件を共有するプレイヤーの集団。rule 808〔「チーム対抗戦変種ルール〕、rule 809「皇帝戦」変種ルール〕、rule 810「双頭巨人戦」変種ルール〕、rule 811「交互チーム戦」変種ルール〕参照。

チーム対抗戦(ちーむたいこうせん)/Team vs. Team Variant

 複数のチームがそれぞれ並んで座って行なう多人数戦変種ルールrule 808〔「チーム対抗戦変種ルール〕参照。

チームメイト(ちーむめいと)/Teammate

 チーム間での多人数戦において、プレイヤーチームメイトとは同じチームに所属する他のプレイヤーのこと。rule 102.3 参照。

追加コスト(ついかこすと)/Additional Cost

 呪文唱える時、そのコントローラーがそのマナ・コストに加えて支払ってもよい、あるいは支払わなければならないコストrule 118コスト〕、rule 601呪文唱えること〕参照。

追加のターン(ついかのたーん)/Extra Turn

 呪文能力効果によって作られたターンのこと。rule 500.7 参照。共有チーム・ターン選択ルールを用いるゲームでの追加のターンのルールについては、rule 805.8 参照。大乱闘戦については、rule 807.4 参照。

追放(ついほう)/Exile

1. 領域の1つ。原則として、追放 領域カード永遠に置く場所である。以前は「ゲーム外」領域と呼ばれていた。
2. オブジェクトを現在ある領域から追放 領域に置くこと。「追放された」カードとは、追放 領域に置かれているカードのことである。rule 406追放〕参照。

つける(つける)/Attach

 オーラ装備品城砦を他のオブジェクトプレイヤーの上に動かすこと。rule 701.3つける〕参照。

続けてパス(つづけてぱす)/Pass in Succession

 ゲームに参加している各プレイヤーが、優先権を得たときに何も処理をしないことを選択した場合、すべてのプレイヤーが「続けてパス」したという。rule 117 参照。

定形外のマジックのカード(ていけいがいのまじっくのかーど)/Nontraditional Magic Card

 通常サイズよりも大きいマジックのカードで、裏面が「デッキマスター」のものでないカードrule 108.2 参照。

定形のマジックのカード(ていけいのまじっくのかーど)/Traditional Magic Card

 横6.3センチ、縦8.8センチほどの、マジックのカードrule 108.2 参照。

手札(てふだ)/Hand

1. 領域の1つ。プレイヤー手札は、いてからプレイされていないカードが置かれる領域である。
2. プレイヤー手札にあるカードすべての総称。
 rule 402手札〕参照。

手札の上限(てふだのじょうげん)/Maximum Hand Size

 クリンナップ・ステップ手札の枚数を減らした場合に残る枚数。rule 402.2rule 514.1 参照。

手札補正子(てふだほせいし)/Hand Modifier

 ヴァンガードだけが持つ特性rule 210手札補正子〕参照。

点数で見たマナ・コスト(てんすうでみたまなこすと)/Converted Mana Cost

 マナ・コストに含まれるマナの、を考慮しない総量。rule 202.3 参照。

転生(てんせい)/Soulshift

 自分の墓地から自分の手札カードを戻すことができるようにするキーワード能力rule 702.45転生〕参照。

デッキ(でっき)/Deck

 プレイヤーがゲームを始める際に準備するカードのひとかたまり。これはそのプレイヤーライブラリーとなる。rule 100〔原則〕、rule 103〔ゲームの始め方〕参照。

デッキの最小枚数(でっきのさいしょうまいすう)/Minimum Deck Size

 ルールや効果がそのプレイヤーデッキに特定の枚数以上のカードが含まれていなければならないとする場合、その枚数のことをそのプレイヤーデッキの最小枚数と言う。

〜でない限り(でないかぎり)/Unless

 特定の種類のコストを示す表現。rule 118.12a 参照。

伝説の(でんせつの)/Legendary

 パーマネントが持つ特殊タイプrule 205.4特殊タイプ〕、レジェンド・ルール 参照。

当事者カード(とうじしゃかーど)/Adventurer Card

 2組のカード枠(1つは左側の内側にある)を持つ1枚のカードである、rule 715当事者カード〕参照。

搭乗(とうじょう)/Crew

機体アーティファクト・クリーチャー化するためにクリーチャータップする能力rule 301アーティファクト〕、rule 702.121搭乗〕参照。

統率、統率領域(とうそつ)/Command

 特別に定められた、ゲーム全体に影響を及ぼす効果を持つ、パーマネントではなく、破壊されることもないオブジェクトだけが置かれる領域rule 408統率〕参照。

統率者(とうそつしゃ)/Commander(2)

 統率者戦カジュアル変種ルールにおいて、各プレイヤーデッキに1枚だけ入っている伝説の クリーチャーカードが持つ役割。

統率者戦(とうそつしゃせん)/Commander(1)

 各デッキ伝説の クリーチャーに率いられるというカジュアル変種ルールrule 903統率者戦〕参照。

統率者税(とうそつしゃぜい)/Commander Tax

 統率者をそのゲーム内でそれまでに唱えた回数に基づく、統率者唱えるための追加コストを指す俗語。rule 903.8 参照。

到達(とうたつ)/Reach

 飛行を持つ攻撃クリーチャーブロックできるようにするキーワード能力rule 702.17到達〕、飛行 参照。

統治者(とうちしゃ)/Monarch

 プレイヤーが持ちうる記号。プレイヤー統治者にする効果が存在する。統治者は自分の終了ステップの開始時にカードを1枚く。統治者戦闘ダメージ与えると、そのプレイヤーからその称号を奪える。rule 718統治者〕参照。

投票(とうひょう)/Vote

 プレイヤーに、指定された選択肢の中から投票させるカードが存在する。rule 701.32投票する〕参照。

投了(とうりょう)/Concede

 ゲームを止めること。投了すると、プレイヤーは即座にゲームから離れ、ゲームには負けになる。rule 104〔ゲームの終了〕参照。

特殊タイプ(とくしゅたいぷ)/Supertype

 カードタイプ行カード・タイプの前に記される特性。ほとんどのカード特殊タイプを持たない。rule 205.4特殊タイプ〕参照。

特性(とくせい)/Characteristics

 オブジェクトを定義する情報。rule 109.3 参照。

特性定義能力(とくせいていぎのうりょく)/Characteristic-Defining Ability

 通常はオブジェクトのどこか別の場所(マナ・コストタイプ行パワータフネス欄など)に記載されているオブジェクト特性についての情報を伝える常在型能力rule 604.3 参照。

特別な処理(とくべつなしょり)/Special Action

 スタックを用いない、プレイヤーができうる処理。rule 116特別な処理〕参照。

督励(とくれい)/Exert

 パーマネントが、督励したプレイヤーの次のアンタップ・ステップアンタップしないようにするキーワード処理rule 701.39督励する〕参照。

〜として扱う(としてあつかう)/Counts As

(廃語)カードを他の何か「として扱う」と記載されているカードが存在した。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、実際にそのものになるようになっている。

都市の承認(としのしょうにん)/The City's Blessing

 プレイヤーが持つことがある記号。昇殿キーワードによって、プレイヤーが10個以上のパーマネントコントロールしているときにそのプレイヤーが持つ。rule 702.130昇殿〕参照。

土地(とち)/Land

 カード・タイプの1つ。土地パーマネントである。rule 305土地〕参照。

土地タイプ(とちたいぷ)/Land Type

 土地カード・タイプが用いるサブタイプrule 305土地〕参照。rule 205.3i土地タイプの一覧が記されている。

土地渡り(とちわたり)/Landwalk

 クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力群の1つを示す総称。rule 702.14土地渡り〕参照。

唱える(となえる)/Cast

 唱えるとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、カードを現在ある場所(通常は手札)から取り、スタックに積み、コスト支払うことである。rule 601呪文唱えること〕参照。

唱えるのに成功する(となえるのにせいこうする)/Successfully Cast

(廃語)古いカードで使われていた表現。一般に、そのように記載されているカードオラクルで訂正を受け、単に「唱える」ことを参照するようになっている。

飛ばす(とばす)/Skip

 「飛ばす」という後を使っている効果置換効果である。「飛ばす」という語で、どのイベントステップフェイズ、ターンを、何もしないことと置換するかを示す。rule 614置換効果〕参照。

トランプル(とらんぷる)/Trample

 クリーチャーがどう戦闘ダメージを割り振るかを修整するキーワード能力rule 702.19トランプル〕参照。

トークン(とーくん)/Token

 カードによって表されていないパーマネントを表すために用いるマーカー。rule 111トークン〕 参照。

動員(どういん)/Amass

 自分にゾンビ・軍団・クリーチャートークン与えるか、既に存在する自軍の軍団を成長させるキーワード処理rule 701.44動員を行う〕参照。

毒カウンター(どくかうんたー)/Poison Counter

 プレイヤーが持つことのあるカウンターrule 122カウンター〕、rule 704.5c 参照。

独立して(どくりつして)/Independent

 依存性 参照。

毒を受けている(どくをうけている)/Poisoned

 1つ以上の毒カウンターを持っていること。rule 122カウンター〕参照。

怒濤(どとう)/Surge

 あなたかそのチームメイトがそのターンのうちに他の呪文唱えていた場合カード唱えるために使える代替コストを得させるキーワード能力rule 702.116怒濤〕参照。

ドラフト(どらふと)/Draft

1. プレイヤーブースター・パックからカードを1枚ずつ選び、その選んだカードだけを使ってデッキを作成するというリミテッド・フォーマットのこと。
2. ドラフト中にカードを選び、自分のカード・プールに置くこと。

ドラフト・ラウンド(どらふとらうんど)/Draft Round

 ドラフトの一部で、各プレイヤーが未開封のブースター・パックを開封し、そのブースター・パック内のカード全てがドラフトされるまでのこと。rule 905.1a、905.1b 参照。

ドロー・ステップ(どろーすてっぷ)/Draw Step

 ターンの一部。このステップ開始フェイズの3つ目にして最後のステップである。rule 504ドロー・ステップ〕参照。

貪食(どんしょく)/Devour

 クリーチャーが+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるキーワード能力rule 702.81貪食〕参照。

二段攻撃(にだんこうげき)/Double Strike

 クリーチャー戦闘ダメージを2回与えさせるキーワード能力rule 702.4二段攻撃〕参照。

〜になる(になる)/Becomes

 状況や特性が変化したことが誘発イベントであると示すために使われる単語。rule 603.2e 参照。

任意の対象(にんいのたいしょう)/Any Target

 呪文能力が「any target」を取ることがある。「any target」は、「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。」と訳されている。rule 115.4 参照。

忍術(にんじゅつ)/Ninjutsu

 クリーチャーを突然戦闘に出すキーワード能力rule 702.48忍術〕参照。

沼(ぬま)/Swamp

 5つの基本土地タイプの1つ。このサブタイプを持つ土地は、「{T}: {B}を加える。」という能力を持つ。rule 305.6 参照。

沼サイクリング(ぬまさいくりんぐ)/Swampcycling

 タイプ・サイクリング 参照。

沼渡り(ぬまわたり)/Swampwalk

 土地渡り 参照。

〜の間に(のあいだに)/During

(廃語)古いカードの中には「[フェイズ]の間に, [処理]/during [フェイズ], [処理]」と記載されているものがある。これらの能力フェイズ 能力と呼ばれていた。一般に、そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、そのステップフェイズの開始時に誘発する誘発型能力となっている。今日でも「〜の間に」という記述が存在するが、それは通常の言葉の意味しか持たない。

能力(のうりょく)/Ability

1. オブジェクト上の文章で、そのオブジェクトが何をするか、何をできるかを示す。
2. スタックにある、起動型若しくは誘発型の能力。この種の能力オブジェクトである。
 rule 113能力〕、rule 6呪文能力効果〕参照。

能力語(のうりょくご)/Ability Word

 同様の機能を持つ複数のカードで、それらの能力を同類だと示すために使われる単語。rule 207.2c 参照。

能力の発生源(のうりょくのはっせいげん)/Source of an Ability

 その能力を作ったオブジェクトrule 113.7 参照。

廃位(はいい)/Dethrone

 クリーチャーがもっともライフの多いプレイヤー攻撃したときにそれの上に+1/+1カウンターを置く能力rule 702.104廃位〕参照。

徘徊(はいかい)/Prowl

 呪文代替コスト支払って唱えられるようにするキーワード能力rule 702.75徘徊〕参照。

配置される(はいちされる)/Placed

(廃語)カウンターパーマネントに「配置された」ことを参照する呪文能力が存在した。これらのカードオラクルで訂正を受け、「置かれた」ことを参照するようになっている。ルールの変更により、これらのカードの働きは以前のままである。

破壊(はかい)/Destroy

 パーマネント戦場からオーナー墓地動かすこと。rule 701.7破壊する〕参照。

破壊不能(はかいふのう)/Indestructible

 パーマネント破壊されることを不可能にするキーワード能力rule 702.12 参照。

破棄(はき)/Abandon

 オモテ向き持続 計略 カード裏向きにし、オーナー計略 デッキの一番下に置くこと。rule 701.26破棄する〕参照。

波及(はきゅう)/Ripple

 プレイヤーライブラリーからコストなしで追加のカード唱えられるようにするキーワード能力rule 702.59波及〕参照。

覇権、覇権された(はけん、はけんされた)/Champion/Championed

 覇権は、クリーチャーを一時的に他のクリーチャーと入れ替えるキーワード能力である。覇権 能力の直接の結果でパーマネント追放された場合、そのパーマネントは「覇権された」と言う。rule 702.71覇権〕参照。

はずす(はずす)/Unattach

 装備品をついていたクリーチャーから離し、何も装備しない状態で戦場に残すこと。rule 701.3d 参照。

発掘(はっくつ)/Dredge

 墓地にあるカード手札に戻させるキーワード能力rule 702.51発掘〕参照。

絆魂(はんこん)/Lifelink

 プレイヤーライフを得させるキーワード能力rule 702.15絆魂〕参照。

反転カード(はんてんかーど)/Flip Cards

 1枚のカードに、上下逆になっているカード枠が2つあるカードrule 709反転カード〕参照。

反転状態(はんてんじょうたい)/Flipped

 パーマネントが取り得る位相の一つ。rule 110.5rule 709反転カード〕、非反転状態 参照。

反復(はんぷく)/Rebound

 インスタント 呪文ソーサリー 呪文を2回目に唱えられるようにするキーワード能力rule 702.87反復〕参照。

場(ば)/In Play

(廃語)戦場のことを言う古い表現。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、「戦場」となっている。戦場 参照。

場合(ばあい)/If

 if節 参照。

バイバック(ばいばっく)/Buyback

 インスタントソーサリー解決時にオーナー手札に戻せるようにするキーワード能力rule 702.26バイバック〕参照。

馬術(ばじゅつ)/Horsemanship

 クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力rule 702.30馬術〕参照。

バンクーバー・マリガン(ばんくーばーまりがん)/Vancouver Mulligan

 過去のマリガンの仕方を指す俗語。バンクーバー・マリガンでは、マリガンをするプレイヤー手札ライブラリーに入れて切り直し、1枚減らしてく。マリガンしないことを決めた後、マリガンをしたプレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを見て、その後それを自分のライブラリーの一番下に置くことを選んでもよい。現在のマリガン・ルールについては、rule 103.4 参照。

バンド、他の〜とのバンド(ばんど、ほかのとのばんど)/Banding/"Bands with Other"

 攻撃クリーチャー指定戦闘ダメージの割り振りのルールを変更するキーワード能力。「他の〜とのバンド」はこの能力の特殊な形態。rule 702.21バンド〕参照。

パス(ぱす)/Pass

 優先権を持っているときに何も処理しない(呪文唱えたり能力起動したり)ということ。rule 117〔タイミングと優先権〕参照。

パリ・マリガン(ぱりまりがん)/Paris Mulligan

 過去のマリガンの仕方を指す俗語。パリ・マリガンでは、マリガンをするプレイヤー手札ライブラリーに入れて切り直し、1枚減らしてく。現在のマリガン・ルールについては、rule 103.4 参照。

パワー(ぱわー)/Power

1. クリーチャーだけが持つカードの一部。クリーチャーカードパワーは、右下に、スラッシュの前に書かれている。rule 208パワー〕参照。
2. クリーチャーだけが持つ特性rule 302.4 参照。

パーティー(ぱーてぃー)/Party

 プレイヤーパーティーを構成するクリーチャーの数を参照するカードが存在する。プレイヤーパーティーは、ウィザード、クレリック、戦士、ならず者をそれぞれ最大1体含む。rule 700.8 参照。

パーマネント(ぱーまねんと)/Permanent

 戦場にあるカードトークンのこと。rule 110パーマネント〕参照。

パーマネント・カード(ぱーまねんとかーど)/Permanent Card

 戦場に出ることのあり得るカードのこと。rule 110.4a 参照。

パーマネント呪文(ぱーまねんとじゅもん)/Permanent Spell

 解決の一部としてパーマネントになって戦場に出呪文のこと。rule 110.4b 参照。

引き分け(ひきわけ)/Draw(2)

 いずれのプレイヤーも勝っても負けてもいない、ゲームの結果。rule 104.4 参照。

引く(ひく)/Draw(1)

 ターン起因処理や「く」という語を使った効果の結果として、自分のライブラリーの一番上にあるカード1枚を自分の手札に入れること。rule 121カードくこと〕参照。

飛行(ひこう)/Flying

 クリーチャー攻撃クリーチャーブロックすることを制限する能力rule 702.9飛行〕参照。

非公開領域(ひこうかいりょういき)/Hidden Zone

 すべてのプレイヤーカードのオモテを見ることができるわけではない領域のこと。rule 400.2公開領域 参照。

秘策(ひさく)/Hidden Agenda

 策略統率領域裏向きに置くことができるようになるキーワード能力rule 702.105秘策〕参照。

秘匿(ひとく)/Hideaway

 プレイヤーが秘密のカードを蓄えられるようになるキーワード能力rule 702.74秘匿〕参照。

非反転状態(ひはんてんじょうたい)/Unflipped

 パーマネントの通常の位相の1つ。rule 110.5rule 709反転カード〕、反転状態 参照。

被覆(ひふく)/Shroud

 パーマネントプレイヤー対象にならなくなるキーワード能力rule 702.18被覆〕参照。

憑依(ひょうい)/Haunt

 カード追放するキーワード能力追放したカード憑依 能力対象としたクリーチャーに「憑依」する。rule 702.54憑依〕参照。

氷雪(ひょうせつ)/Snow

 パーマネントが持ちうる特殊タイプrule 205.4特殊タイプ〕参照。

氷雪マナ・シンボル(ひょうせつまなしんぼる)/Snow Mana Symbol

 氷雪マナ・シンボル{S}は、氷雪 パーマネントから生み出されたマナ1マナ支払うことができるコストを示す。rule 107.4g 参照。

ファイレクシア・シンボル(ふぁいれくしあしんぼる)/Phyrexia Symbol

 ルール文章中で、5種類のファイレクシア・マナ・シンボルのいずれかを示すために使われるシンボル。rule 107.4g 参照。

ファイレクシア・マナ・シンボル(ふぁいれくしあまなしんぼる)/Phyrexian Mana Symbol

  マナライフ支払うことで支払うことができるコストを示す、マナ・シンボルrule 107.4 参照。

フェイジング(ふぇいじんぐ)/Phasing

 パーマネントを、しばしば存在しないかのように扱わせるキーワード能力rule 702.25フェイジング〕参照。

フェイズ(ふぇいず)/Phase

1. ターンの細目。rule 5〔ターンの構造〕参照。
2. パーマネント位相フェイズ・アウト状態からフェイズ・イン状態になることを「フェイズ・イン」、フェイズ・イン状態からフェイズ・アウト状態になることを「フェイズ・アウト」と言う。rule 702.25フェイジング〕参照。

フェイズ・イン、フェイズ・アウト(ふぇいずいん、ふぇいずあうと)/Phased In/Phased Out

 パーマネントの取り得る位相の1つ。フェイズ・インが通常の位相である。フェイズ・アウト状態のパーマネントは、存在しないかのように扱われる。rule 110.5rule 702.25フェイジング〕参照。(以前のルールでは「フェイズ・アウト」は領域であった。)

不朽(ふきゅう)/Embalm

 プレイヤーが自分の墓地からクリーチャーカード追放し、そのカードのミイラ化した版のトークン生成するというキーワード能力rule 702.127不朽〕参照。

「複数への攻撃」選択ルール(ふくすうへのこうげきせんたくるーる)/Attack Multiple Players Option

 多人数戦変種ルールによっては用いられることがある選択ルールrule 802「複数への攻撃」選択ルール〕参照。

複製(ふくせい)/Replicate

 呪文コピーを作るキーワード能力rule 702.55複製〕参照。

不死(ふし)/Undying

 クリーチャー墓地から戦場に戻すキーワード能力rule 702.92不死〕参照。

不正な処理(ふせいなしょり)/Illegal Action

 ゲームのルール、あるいは効果による強制制限に抵触している処理。rule 723不正な処理の扱い〕参照。

不正な対象(ふせいなたいしょう)/Illegal Target

 既に存在しなくなっている、あるいは対象に取っていた呪文能力対象に求めている条件に既に合致しなくなっている対象のこと。rule 608.2b 参照。

復活(ふっかつ)/Recover

 自分の墓地から自分の手札カードを戻すことができるようにするキーワード能力rule 702.58復活〕参照。

不特定マナ(ふとくていまな)/Generic Mana

 コストに含まれるマナの中で、({1}などの)数字シンボルや({X}などの)変数シンボルで表されているもの。これはあらゆるタイプマナ支払うことができる。rule 107.4 参照。

不抜(ふばつ)/Undaunted

 対戦相手の人数に基づいて呪文コストを減らすキーワード能力rule 702.124不抜〕参照。

フラッシュバック(ふらっしゅばっく)/Flashback

 プレイヤーに、カードを自分の墓地から唱えられるようにするキーワード能力rule 702.33フラッシュバック〕参照。

フレイバー・テキスト(ふれいばーてきすと)/Flavor Text

 文章欄に教科書体で書かれている文章で、プレイ上の意味はない。rule 206.2 参照。

武士道(ぶしどう)/Bushido

 クリーチャーを戦闘で強化するキーワード能力rule 702.44武士道〕参照。

部族(ぶぞく)/Tribal

 カード・タイプの1つ。部族パーマネントかどうかは、他のカード・タイプに依存する。rule 308部族〕参照。

ブロック(ぶろっく)/Block

 クリーチャーを防御側として戦闘に送り出すこと。クリーチャー攻撃クリーチャーブロックできる。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロック・クリーチャー(ぶろっくくりーちゃー)/Blocking Creature

 戦闘フェイズ中に、適正なブロックの一部として指定され(て、コストがある場合にはそれが支払われ)たか、またはブロックした状態で戦場に出されたクリーチャー戦闘から取り除かれるかまたは戦闘フェイズが終わるまでの間、ブロック・クリーチャーであり続ける。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロック・クリーチャー指定(ぶろっくくりーちゃーしてい)/Declare Blockers

 ブロックするクリーチャーの組を選び、そのクリーチャーがどの攻撃クリーチャーブロックするかを宣言し、ブロックするのに必要なコスト支払うこと。rule 509.1 参照。

ブロック・クリーチャー指定ステップ(ぶろっくくりーちゃーしていすてっぷ)/Declare Blockers Step

 ターンの一部。このステップ戦闘フェイズの3つ目のステップである。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロックされていないクリーチャー(ぶろっくされていないくりーちゃー)/Unblocked Creature

 ブロック・クリーチャー指定ステップブロック・クリーチャーが指定されず、何らかの効果によってブロックされた状態にもなっていない攻撃クリーチャー戦闘から取り除かれるかまたは戦闘フェイズが終わるまでの間、ブロックされていないクリーチャーであり続ける。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロックされているクリーチャー(ぶろっくされているくりーちゃー)/Blocked Creature

 他のクリーチャーブロックしている、または何らかの効果によってブロックされている攻撃クリーチャー効果によってブロックされていない状態になるか、戦闘から取り除かれるかまたは戦闘フェイズが終わるまでの間、ブロックされているクリーチャーであり続ける。rule 509ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。

ブロックされない(ぶろっくされない)/Unblockable

(廃語)(訳注:英語では「ブロックされない」の表記が変更されたため、Unblockableが廃語になりました。日本語には関係ありません)「ブロックされない」を意味する用語。この語を使っていたカードオラクルで訂正を受けている。

ブロール(ぶろーる)/Brawl

 統率者戦カジュアル変種ルール選択ルールrule 903.12ブロール 選択ルール〕参照。

分割カード(ぶんかつかーど)/Split Cards

 2枚分のカードのオモテが1枚のカードに含まれているカードrule 708分割カード〕参照。

文章変更効果(ぶんしょうへんこうこうか)/Text-Changing Effect

 オブジェクト文章欄およびタイプ行にある文章を変更する継続的効果rule 612文章変更効果〕参照。

文章欄(ぶんしょうらん)/Text Box

 カードの一部。文章欄カードの下半分にあり、カードルール文章注釈文フレイバー・テキストを含む。rule 207文章欄〕参照。

ブースター・パック(ぶーすたーぱっく)/Booster Pack

 特定のエキスパンションからの、未開封の一群のマジックのカードブースター・パックリミテッド・フォーマットで用いられる。rule 100.2b 参照。

プレイ(ぷれい)/Play

1. 土地プレイするとは、特別な処理として土地戦場に置くことである。rule 116特別な処理〕、rule 305土地〕参照。
2. カードプレイするとは、そのカード土地としてプレイするか、そのカード呪文として唱えるかのどちらかである。rule 601呪文唱えること〕参照。
3. (廃語) 呪文唱えることはかつて呪文プレイすると呼ばれていた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。唱える 参照。
4. (廃語) 起動型能力起動することはかつて能力プレイすると呼ばれていた。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。起動 参照。
5. (廃語) 戦場はかつて(in-play)領域と呼ばれており、を表すために「play」という語を使うことがあった。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。戦場 参照。

プレイヤー(ぷれいやー)/Player

 ゲームに参加している人。rule 102プレイヤー〕参照。

プレインズウォーカー(ぷれいんずうぉーかー)/Planeswalker

 カード・タイプの1つ。プレインズウォーカーパーマネントである。rule 306プレインズウォーカー〕参照。

プレインズウォーカー・シンボル(ぷれいんずうぉーかーしんぼる)/Planeswalker Symbol

 プレインズウォーカー・シンボル{PW}は、プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおける次元ダイスに記されている。rule 107.11 参照。

プレインズウォーカー・タイプ(ぷれいんずうぉーかーたいぷ)/Planeswalker Type

 プレインズウォーカーカード・タイプが用いるサブタイプrule 306プレインズウォーカー〕参照。rule 205.3jプレインズウォーカー・タイプの一覧が記されている。

プレインズウォーカーの唯一性ルール(ぷれいんずうぉーかーのゆいいつせいるーる)/Planeswalker Uniqueness Rule

 過去のルールでは、同じプレインズウォーカー・タイプを持つ複数のプレインズウォーカーコントロールしているプレイヤーに、その中の1体を除いて全てオーナー墓地に置かせる、と定められていた。これは「プレインズウォーカーの唯一性ルール」と呼ばれた。このルールはすでに存在しない。

プレインズウォーク(ぷれいんずうぉーく)/Planeswalk

 プレインチェイス戦において、オモテ向き次元カード現象カードオーナー次元デッキの一番下に裏向きに置き、あなた次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きにすること。rule 701.24プレインズウォークする〕参照。

プレインチェイス戦(ぷれいんちぇいすせん)/Planar Magic

 次元カード現象カードによって追加の能力と無作為性が導入される、カジュアル変種ルールrule 901プレインチェイス戦〕参照。

プロテクション(ぷろてくしょん)/Protection

 特定の性質を持つオブジェクトに対するときにある程度の有利をもたらすキーワード能力rule 702.16プロテクション〕参照。

平地(へいち)/Plains

 5つの基本土地タイプの1つ。このサブタイプを持つ土地は、「{T}: {W}を加える。」という能力を持つ。rule 305.6 参照。

平地サイクリング(へいちさいくりんぐ)/Plainscycling

 タイプ・サイクリング 参照。

平地渡り(へいちわたり)/Plainswalk

 土地渡り 参照。

変異(へんい)/Morph

 カード裏向きで2/2のクリーチャーとして唱えられるようにするキーワード能力rule 702.36変異〕、rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

変形(へんけい)/Transfigure

 代わりのクリーチャーカードを自分のライブラリーからすことができるようにするキーワード能力rule 702.70変形〕参照。

変種ルール(へんしゅるーる)/Variant

 多人数戦のやり方を定める一連の追加ルール。rule 800.2 参照。

変身(へんしん)/Transform

 両面カードを回転させて、もう一方の面をオモテにすること。rule 701.28変身する〕参照。

変身する両面カード(へんしんするりょうめんかーど)/Transforming Double-Faced Cards

 両面カードの一種。変身する両面カードは、通常、第1面であるが、何らかの方法で第2面に変身できる。rule 711 参照。

変成(へんせい)/Transmute

 代わりのカードを自分のライブラリーからすことができるようにするキーワード能力rule 702.52変成〕参照。

変容(へんよう)/Mutate

 クリーチャーカード変容させるクリーチャー・呪文として唱えることができるようにするキーワード。rule 702.139変容〕参照。

変容させるクリーチャー・呪文(へんようさせるくりーちゃーじゅもん)/Mutating Creature Spell

 キーワード能力である変容を使って唱えクリーチャー呪文。その解決に際して、対象にしたクリーチャーが適正であれば、対象にしたクリーチャーと合同する。結果のクリーチャーは一番上の部品のすべての特性と、各部品の能力を持つ。rule 702.139変容〕、rule 721パーマネントの合同〕参照。

宝物・トークン(ほうもつとーくん)/Treasure Token

 宝物・トークンとは、「{T}, このアーティファクト生け贄に捧げる:好きな1マナ1点を加える。」を持つ無色アーティファクトトークンである。rule 111.10 参照。

他のプレイヤーをコントロールする(ほかのぷれいやーをこんとろーるする)/Control Another Player

 ルールやオブジェクトによって求められる、そのプレイヤーが行なう選択や決定をすべて行なうこと。rule 716他のプレイヤーをコントロールする〕参照。

補強(ほきょう)/Reinforce

 クリーチャーが+1/+1カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるキーワード能力rule 702.76補強〕参照。

防衛(ぼうえい)/Defender

 クリーチャー攻撃することを禁止するキーワード能力rule 702.3防衛〕参照。

防御チーム(ぼうぎょちーむ)/Defending Team

 共有チーム・ターン選択ルールを使った多人数戦で、戦闘フェイズの間、攻撃されるチーム攻撃されるプレインズウォーカーの属するチームのことをこう呼ぶ。rule 805「共有チーム・ターン」選択ルール〕 参照。

防御プレイヤー(ぼうぎょぷれいやー)/Defending Player

 戦闘フェイズの間、攻撃されるプレイヤー攻撃されるプレインズウォーカーコントローラーのことをこう呼ぶ。rule 506.2 参照。一部の多人数戦においては、複数の防御プレイヤーが存在することもある。rule 802「複数への攻撃」選択ルール〕、rule 805.10 参照。

暴動(ぼうどう)/Riot

 特定のクリーチャー速攻と+1/+1カウンターのどちらを持って戦場に出るかプレイヤーが選べるようにする能力rule 702.135暴動〕参照。

墓石アイコン(ぼせきあいこん)/Tombstone Icon

 オデッセイ・ブロックのカードの一部で左上隅にあるアイコン。ゲーム上の意味は持たない。rule 107.9 参照。

墓地(ぼち)/Graveyard

1. 領域の1つ。プレイヤー墓地とは、そのプレイヤー捨て札置きである。
2. 墓地にあるカードすべての総称。
 rule 404墓地〕参照。

墓地ストーム(ぼちすとーむ)/Gravestorm

 呪文コピー生成するキーワード能力rule 702.68墓地ストーム〕参照。

埋葬(まいそう)/Bury

(廃語)「[パーマネント]をオーナー墓地に置く」を意味する単語。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、「[パーマネント]を破壊する。それは再生できない」または「[パーマネント]を生け贄に捧げる」となっている。

魔王(まおう)/Archenemy(2)

 アーチエネミー戦において、計略 デッキを用いるプレイヤー

魔界大決戦(まかいだいけっせん)/Supervillain Rumble

 各プレイヤー魔王となる無差別戦のゲーム。rule 806〔「無差別戦変種ルール〕、rule 904アーチエネミー戦〕参照。

マッチ(まっち)/Match

 イベントプレイされる、多人数戦なら1ゲーム、2人対戦なら一連のゲーム(3本中2本先取)のこと。rule 100.6 参照。

マッドネス(まっどねす)/Madness

 プレイヤーカード捨てたときに唱えられるようにするキーワード能力rule 702.34マッドネス〕参照。

マナ(まな)/Mana

 ゲームの基礎となるリソース。呪文唱えたり能力起動したりする際のコスト支払いのために消費される。rule 106マナ〕、rule 107.4rule 202マナ・コスト〕参照。

マナ・コスト(まなこすと)/Mana Cost

 特性の1つで、カードの一部。カードマナ・コストカードの右上角に記載されたマナ・シンボルで示されている。rule 107.4rule 202マナ・コスト〕参照。

マナ・シンボル(まなしんぼる)/Mana Symbol

 マナあるいはマナ・コストを示す記号。rule 107.4 参照。

マナ・ソース(まなそーす)/Mana Source

(廃語)かつて存在したカード・タイプの1つ。このカード・タイプが記載されているカードは、現在、インスタントである。能力で「マナ・ソースとしてプレイする」と記載されているものは、現在、マナ能力である。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。

マナ能力(まなのうりょく)/Mana Ability

 マナを生み出す起動型あるいは誘発型能力で、スタックを使わないもの。rule 605マナ能力〕参照。

マナ・バーン(まなばーん)/Mana Burn

(廃語)以前の版のルールにおいて、未消費のマナプレイヤーライフを減らしていた。これを「マナ・バーン」と呼んだ。このルールはもう存在しない。

マナ・プール(まなぷーる)/Mana Pool

 効果によって生み出されたマナが一時的に蓄えられる場所。rule 106.4 参照。

マリガン(まりがん)/Mulligan

 マリガンを行なうとは、最初の手札を拒絶して新しい手札き直すことである。rule 103.4 参照。

無差別戦(むさべつせん)/Free-for-All

 複数人のプレイヤーが、それぞれ個人としてお互いに戦う形式の多人数戦 変種ルールrule 806〔「無差別戦変種ルール〕参照。

無色(むしょく)/Colorless

1. を持たないオブジェクト無色である。無色ではない。rule 105〕、rule 202マナ・コスト〕参照。
2. マナタイプの1つ。rule 106マナ〕、rule 107.4c 参照。

無尽(むじん)/Myriad

 無尽は、実質的に、クリーチャーを可能な全方向に攻撃できるようにする誘発型能力である。rule 702.115無尽〕参照。

メインゲーム(めいんげーむ)/Main Game

 サブゲームを作る呪文(や能力)が唱えられた(起動された)ゲーム。rule 720サブゲーム〕参照。

メイン・フェイズ(めいんふぇいず)/Main Phase

 ターンの一部。第1、あるいは戦闘前メイン・フェイズはターンの2つ目のフェイズ、第2、あるいは戦闘後メイン・フェイズはターンの4つ目のフェイズである。rule 505メイン・フェイズ〕参照。

滅殺(めっさつ)/Annihilator

 攻撃時にクリーチャーを特に強化するキーワード能力rule 702.85滅殺〕参照。

森(もり)/Forest

 5つの基本土地タイプの1つ。このサブタイプを持つ土地は、「{T}: {G}を加える。」という能力を持つ。rule 305.6 参照。

森サイクリング(もりさいくりんぐ)/Forestcycling

 タイプ・サイクリング 参照。

森渡り(もりわたり)/Forestwalk

 土地渡り 参照。

紋章(もんしょう)/Emblem

 1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たない。rule 114紋章〕参照。

モード(もーど)/Modal/Mode

 呪文能力は、「1つを選ぶ/Choose one -」などでいくつかの選択肢を選ぶように指示した後にその選択肢を箇条書きで提示していた場合、「モードを持つ」という。各選択肢はモードである。rule 700.2 参照。

モードを持つ両面カード(もーどをもつりょうめんかーど)/Modal DoubleFaced Cards

 両面カードの一種。モードを持つ両面カードは、その2つの面のいずれかでプレイできて変身できない。rule 711両面カード〕参照。

山(やま)/Mountain

 5つの基本土地タイプの1つ。このサブタイプを持つ土地は、「{T}: {R}を加える。」という能力を持つ。rule 305.6 参照。

山サイクリング(やまさいくりんぐ)/Mountaincycling

 タイプ・サイクリング参照。

山渡り(やまわたり)/Mountainwalk

 土地渡り 参照。

融合(ゆうごう)/Fuse

 プレイヤー分割カードの両方の半分を唱えられるというキーワード能力rule 702.101融合〕参照。

融合した分割呪文(ゆうごうしたぶんかつじゅもん)/Fused Split Spell

 融合 能力を用いて唱えられた、スタック上にある分割カードやそのコピーのこと。rule 702.101融合〕参照。

優先権(ゆうせんけん)/Priority

 ある時点でどちらのプレイヤーが処理を行なえるかは、優先権のシステムによって決定される。rule 117〔タイミングと優先権〕参照。

有毒(ゆうどく)/Poisonous

 プレイヤー毒カウンターを得させるキーワード能力rule 702.69有毒〕参照。

誘発(ゆうはつ)/Trigger

 ゲームのイベントやゲームの状態が誘発型能力誘発イベントに合致したら、その能力は自動的に誘発する。その場合、そのコントローラーはそれを次にいずれかのプレイヤー優先権を得るときにスタックに積む。rule 603誘発型能力の扱い〕参照。

誘発イベント(ゆうはついべんと)/Trigger Event

 誘発型能力が待っているイベント誘発イベントが起こると、誘発型能力誘発する。rule 603誘発型能力の扱い〕参照。

誘発型能力(ゆうはつがたのうりょく)/Triggered Ability

 能力の一種。誘発型能力は「〜とき」「〜たび」「〜時に」と書かれている節で始まり、「[誘発条件], [効果]」という書式を持つ。rule 113能力〕、rule 603誘発型能力の扱い〕参照。

誘発条件(ゆうはつじょうけん)/Trigger Condition

 誘発型能力の最初の部分で「〜とき」「〜たび」「〜時に」が含まれ、どういったイベント誘発するかが示されている。rule 603誘発型能力の扱い〕参照。

予見(よけん)/Forecast

 起動型能力プレイヤー手札から起動できるようにするキーワード能力rule 702.56予見〕参照。

予示(よじ)/Manifest

 カード裏向きの2/2クリーチャーとして戦場に出キーワード処理rule 701.34予示する〕、rule 707裏向き呪文パーマネント〕参照。

余剰のダメージ(よじょうのだめーじ)/Excess Damage

 クリーチャーダメージ与え呪文の中には、余剰のダメージ代わりに他のオブジェクトプレイヤー与えるというものがある。rule 120.4a 参照。

余波(よは)/Aftermath

 プレイヤーが自分の墓地からだけ分割カードの一方の半分を唱えることができるようにするキーワード能力rule 702.126余波〕参照。

ライフ、ライフ総量(らいふ、らいふそうりょう)/Life/Life Total

 各プレイヤーライフ総量によって表されるライフの量を持つ。ライフは増えたり減ったりすることがある。rule 119ライフ〕参照。

ライフ補正子(らいふほせいし)/Life Modifier

 ヴァンガードだけが持つ特性rule 211ライフ補正子〕参照。

ライブラリー(らいぶらりー)/Library

1. 領域の1つ。ライブラリープレイヤーカードく先である。
2. ライブラリーにあるカードすべての総称。
 rule 401ライブラリー〕参照。

ランページ(らんぺーじ)/Rampage

 クリーチャーを戦闘で強化するキーワード能力rule 702.22ランページ〕参照。

濫用(らんよう)/Exploit

 利益のためにクリーチャー生け贄に捧げることができるようにするキーワード能力rule 702.109濫用〕参照。

リミテッド(りみてっど)/Limited

 各プレイヤーが一定量の未開封のマジックのパックを受け取り、それを用いて会内で自分のデッキを組むというプレイのやり方。rule 100.2 参照。

留置(りゅうち)/Detain

 パーマネント攻撃ブロック起動型能力起動を一時的に阻むキーワード処理rule 701.29留置する〕参照。

領域(りょういき)/Zone

 ゲームの間、オブジェクトが存在する場所。rule 4領域〕参照。

領域変更誘発(りょういきへんこうゆうはつ)/Zone-Change Triggers

 オブジェクト領域を変更することを含む誘発イベントrule 603.6 参照。

両策(りょうさく)/Double Agenda

 秘策 能力の変種。 rule 702.105秘策〕参照。

両面カード(りょうめんかーど)/Double-Faced Cards

 2つのオモテ面を持つカードカードのどちらの面もオモテであり、マジックの裏面を持たない。rule 711両面カード〕参照。

累加アップキープ(るいかあっぷきーぷ)/Cumulative Upkeep

 パーマネント戦場に残すために増えていくコストを課すキーワード能力rule 702.23累加アップキープ〕参照。

ループ(るーぷ)/Loop

 何度でも繰り返せる一連の処理。rule 722〔行動の省略〕参照。

ルール文章(るーるぶんしょう)/Rules Text

 カード能力を定義する特性rule 207.1 参照。

歴史的な(れきしてきな)/Historic

 伝説の特殊タイプか、アーティファクトカード・タイプか、英雄譚サブタイプを持つオブジェクト歴史的な オブジェクトである。rule 700.6 参照。

歴伝(れきでん)/Epic

 プレイヤーに、ゲームの残りの期間他の呪文唱えられなくして、自分のアップキープに呪文コピーできるようにするキーワード能力rule 702.49歴伝〕参照。

レジェンド(れじぇんど)/Legend

(廃語)既に存在しないクリーチャー・タイプ。このサブタイプが記載されているカードは、オラクルで訂正を受け、特殊タイプ伝説の」を持っている。伝説の 参照。

レジェンド・ルール(れじぇんどるーる)/Legend Rule

 同名の伝説の パーマネントを複数コントロールしているプレイヤーに、そのうち1つを除いてオーナー墓地に置かせるくという状況起因処理rule 704.5j 参照。

烈日(れつじつ)/Sunburst

 パーマネントが+1/+1カウンターか蓄積カウンターの載った状態で戦場に出ることができるようになるキーワード能力rule 702.43烈日〕参照。

Lvアップ(れべるあっぷ)/Level Up

 Lvカウンタークリーチャーに置くキーワード能力rule 702.86Lvアップ〕参照。

Lv系カード(れべるけいかーど)/Leveler Cards

 縞の入った文章欄と、3つのパワータフネス欄を持つカードrule 710Lv系カード〕参照。

Lvシンボル(れべるしんぼる)/Level Symbol

 能力パワータフネスを示すキーワード能力を示すシンボル。rule 107.8rule 710Lv系カード〕参照。

連繋(れんけい)/Splice

 カードのルール文を他のカードに追加できるようにするキーワード能力rule 702.46連繋〕参照。

連発型アーティファクト(れんぱつがたあーてぃふぁくと)/Poly Artifact

(廃語)コストとしてそのアーティファクト自身をタップしない起動型能力を持つアーティファクトタイプ行にかつて書かれていた単語。そのように記載されているカードオラクルで訂正を受け、そのタイプ行は「アーティファクト」となっている。

ロンドン・マリガン(ろんどんまりがん)/London Mulligan

 現在のマリガン・ルールのことを指す非公式な用語。rule 103.4 参照。

Y(わい)/Y

 X 参照。

脇に置く(わきにおく)/Set Aside

(廃語)「[何か]を脇に置く」は「[何か]を追放する」の古い言い方である。そのように記載されているカードは、オラクルで訂正を受けている。追放 参照。

ワールド(わーるど)/World

 通常はエンチャントの持つ特殊タイプrule 205.4特殊タイプ〕、ワールド・ルール 参照。

ワールド・ルール(わーるどるーる)/World Rule

 ワールド特殊タイプを持つパーマネントのうちもっともワールドという特殊タイプを持っている期間が短いもの以外はオーナー墓地に置くという状況起因処理rule 704.5k 参照。

ヴァンガード(ヴぁんがーど)/Vanguard(1)

 ヴァンガード戦カジュアル変種ルールでのみ用いる、定形外のマジックのカードにのみ存在するカード・タイプヴァンガードカードパーマネントではない。rule 311ヴァンガード〕参照。

ヴァンガード戦(ヴぁんがーどせん)/Vanguard(2)

 プレイヤーが有名キャラクターを演じるカジュアル変種ルールrule 902ヴァンガード戦〕参照。

クレジット

マジック・ザ・ギャザリング オリジナル・ゲームデザイン: Richard Garfield

マジック総合ルールのデザイン・デベロップメント: Paul Barclay, Mark L. Gottlieb, Beth Moursund, Bill Rose, Eli Shiffrin, and Matt Tabak, with contributions from Charley Catino, John Carter, Elaine Chase, Laurie Cheers, Stephen D'Angelo, Dave DeLaney, Brady Dommermuth, Mike Donais, Skaff Elias, Mike Elliott, Richard Garfield, Dan Gray, Robert Gutschera, Collin Jackson, William Jockusch, Jeff Jordan, 米村 薫, Russell Linnemann, Jim Lin, Steve Lord, Sheldon Menery, Michael Phoenix, Mark Rosewater, David Sachs, Lee Sharpe, Henry Stern, Donald X. Vaccarino, Thijs van Ommen, Ingo Warnke, Tom Wylie, Bryan Zembruski

編集: Del Laugel(lead), Gregg Liben, Nat Moes, Matt Tabak, and Hans Ziegler

マジック・ルール管理: Eli Shiffrin, Matt Tabak

マジックは Richard Garfieldと、Charley Catino, Skaff Elias, Don Felice, Tom Fontaine, Jim Lin, Joel Mick, Chris Page, Dave Pettey, Barry "Bit" Reich, Bill Rose, Elliott Segal の手によってデザインされた。マナ・シンボルは、Christopher Rush によるデザインです。

我々のプロジェクト・チームのメンバーをはじめ、このプロダクトに関った全ての人に感謝します。

翻訳:*ぱお*/米村 薫


Published by Wizards of the Coast LLC, PO Box 707, Renton, WA 98057-0707, USA. Wizards of the Coast, Magic: The Gathering, Magic, Oracle, Arabian Nights, Antiquities, Homelands, Exodus, Odyssey, Mirrodin, Kamigawa, Ravnica: City of Guilds, Time Spiral, Future Sight, Lorwyn, Shadowmoor, Zendikar, Scars of Mirrodin, Innistrad, Return to Ravnica, Khans of Tarkir, Magic Origins, Shadows over Innistrad, Eldritch Moon, Magic: The Gathering-Conspiracy, Conspiracy: Take the Crown, Ixalan, Rivals of Ixalan, Unglued, Unstable, Dominaria, Ikoria, and Planeswalker Decks are trademarks of Wizards of the Coast LLC in the USA and other countries. Unhinged is a trademark of Horn Abbot Ltd. and is used with permission. c2020 Wizards. U.S. Pat. No. RE 37,957.


このルールは2020年9月25日から有効です。


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